JPH11229255A - ガラスチョップドストランドマット及びそれを用いた自動車成形天井材 - Google Patents
ガラスチョップドストランドマット及びそれを用いた自動車成形天井材Info
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- JPH11229255A JPH11229255A JP4896198A JP4896198A JPH11229255A JP H11229255 A JPH11229255 A JP H11229255A JP 4896198 A JP4896198 A JP 4896198A JP 4896198 A JP4896198 A JP 4896198A JP H11229255 A JPH11229255 A JP H11229255A
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Abstract
を軽減することができ、裏面まで接着剤が浸透しやす
く、しかもマットを引っ張ってほどき出す時に、途中で
破断することがないため、作業性に優れたガラスチョッ
プドストランドマットと、それを用いた自動車成形天井
材を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 本発明のガラスチョップドストランドマ
ットは、目付が80〜200g/m2 であり、強熱減量
が10〜25重量%であることを特徴とする。
Description
チック(以下、GFRPという)の補強材や自動車成形
天井材料等の発泡ポリウレタンの補強材として用いられ
るガラスチョップドストランドマット及びそれを用いた
自動車成形天井材に関するものである。
多数本のガラスフィラメントの表面に集束剤を付着量が
0.1〜2重量%程度となるように塗布し、これらを集
束することによって得られたガラスストランドを所定長
に切断してなるガラスチョップドストランドの多数本
を、均等無秩序にシート状に堆積した後、その上から結
合剤として、粉末ポリエステル樹脂を散布し、次いでこ
れらの粉末ポリエステル樹脂を加熱溶融してからプレス
成形し、冷却固化させたり、あるいはシート状堆積物に
樹脂を乳化したエマルジョンを塗布後、乾燥することに
よって製造される。
を製造する場合、ストランド番手が40〜60テックス
(テックスは長さ1000m当たりのグラム単位での重
量)のガラスストランドを約50mmの長さに切断した
後、目付が300〜900g/m2 となるように均等無
秩序に堆積した後、粉末ポリエステル樹脂を、付着量が
1〜6重量%となるように散布してから加熱溶融した
後、冷却固化したり、あるいは樹脂を乳化したエマルジ
ョンを、付着量が1〜6重量%となるように塗布した
後、乾燥することによって、各ガラスストランド同士を
接着する方法が採られる。
トは、浴槽、浄化槽等のGFRP成形品の補強材として
用いられ、主にハンドレイアップ法と呼ばれる不飽和ポ
リエステル樹脂を含浸、成形する方法に多用されてきた
が、近年では、これまで段ボールやフェルト等で成形さ
れていた自動車成形天井材として、発泡ポリウレタンシ
ートの両表面にガラスチョップドストランドマットを接
着することによって、その剛性や寸法安定性を向上させ
たものが開発されつつある。
井材には、剛性、寸法安定性、断熱性、遮音性等の特性
が必要とされるが、これ以外にも、自動車全体の重量を
軽減することを目的として、単位面積当たりの重量が大
きくならないことが要求される。またガラスチョップド
ストランドマットを発泡ポリウレタンシートと接着する
際、フェノール、メラミン、イソシアネート等の接着剤
を使用するが、その接着剤がガラスチョップドストラン
ドマットの裏面まで浸透しないと、成形された自動車成
形天井材の剛性が不足したり、接着後に、マットからガ
ラスチョップドストランドが剥がれ落ちることがあるた
め、必ずマット裏面まで接着剤を浸透させる必要があ
る。
性を向上させるためには、ガラスチョップドストランド
マットの目付を小さくすれば良いが、目付が小さくなる
ほど、ガラスチョップドストランドマットのストランド
分布が不均一になってマットの引っ張り強度が低下し、
マットを巻き芯に巻き取った後、その外層から引っ張っ
てほどき出す時に途中で破断しやすくなるため、作業性
が大幅に低下するという問題がある。
径が15〜24μm程度のガラスフィラメント(単繊
維)を50〜100本程度束ねた後、連続繊維状態で渦
状に堆積させたガラスコンティニアスストランドマット
や、直径が6〜13μmのガラスフィラメントを数十本
から数百本束ねた後、長さ3〜25mmに切断したガラ
スチョップドストランドを白水中でモノフィラメントに
分散させ、抄紙したガラスペーパーが知られているが、
ガラスコンティニアスストランドマットは、その製造効
率が低く、その価格が高いという問題があり、またガラ
スペーパーは、ガラス繊維がモノフィラメント状態であ
るため、補強効果が小さく、自動車成形天井材としては
剛性が不足するという問題がある。
あり、目付が小さいため、自動車成形天井材の重量を軽
減することができ、裏面まで接着剤が浸透しやすく、し
かもマットを引っ張ってほどき出す時に、途中で破断す
ることがないため、作業性に優れたガラスチョップドス
トランドマットと、それを用いた自動車成形天井材を提
供することを目的とするものである。
を達成すべく、種々の実験を行った結果、従来のガラス
チョップドストランドマットの強熱減量は、6重量%以
下であるが、これを10重量%以上にすることによっ
て、マットの目付を200g/m2 以下にしても、高い
引っ張り強度が得られることを見いだし、本発明を提案
するに到った。
減量は、使用するガラスフィラメントに塗布する集束剤
の付着量と、シート状堆積物に散布される結合剤の付着
量によって決定されるが、従来品のような目付が300
g/m2 以上と大きいマットの場合、単位面積当たりの
ストランド本数が多いため、結合剤の作用によってスト
ランド同士が接着すると共にストランド同士が絡み合う
ことによっても良好な結合状態が保たれるため、結合剤
の使用量が少なくても、所望の引っ張り強度を得ること
ができる。
2 以下にすると、これを構成するストランド同士の絡み
合いが極端に少なくなるため、所望の引っ張り強度を得
るためには、結合剤の作用によってストランド同士の接
着力を高めた状態にする必要があり、この状態は、マッ
トの強熱減量を10重量%以上にすることによって得ら
れる。
ンドマットは、目付が80〜200g/m2 であり、強
熱減量が10〜25重量%であることを特徴とする。
マットは、好ましくは、平均ストランド番手が、10〜
40テックスのガラスチョップドストランドから構成さ
れ、長さ30〜150mmのガラスチョップドストラン
ドから構成される。
ポリウレタンシートの両表面に、目付が80〜200g
/m2 であり、強熱減量が10〜25重量%であるガラ
スチョップドストランドマットが接着されてなることを
特徴とする。
マットの目付を80〜200g/m2 に限定した理由
は、目付が80g/m2 より小さいと、マットに穴あき
が発生しやすくなると共に、マットの引っ張り強度が極
端に低下するためである。一方、目付が200g/m2
より大きいと、自動車成形天井材の重量を軽減し、接着
剤の浸透性を向上するという所期の目的を達成し難くな
る。
理由は、強熱減量が10重量%より小さいと、マットを
構成するガラスストランド同士の結合力が弱くなり、マ
ットの引っ張り強度が低下するためである。一方、強熱
減量を25重量%より大きくするには、ガラスストラン
ドの堆積物に結合剤を多量に付着させる必要があるた
め、粉末ポリエステル樹脂の散布量が極めて多くなり、
製造コストが大幅に上昇するためである。この製造コス
トの上昇は、ガラスストランドの堆積物に樹脂を乳化し
たエマルジョンを塗布する場合でも、エマルジョンの散
布量が多くなるため、同様に起こる。強熱減量の好まし
い範囲は、11〜22重量%である。
ドマットは、軽量で、接着剤が浸透しやすく、しかも高
い引っ張り強度を有しており、このようなマットに接着
剤を浸透させ、発泡ポリウレタンシートの両表面に接着
すると、剛性、寸法安定性、断熱性、遮音性の特性を満
足し、軽量の自動車成形天井材が得られる。
ョップドストランドの平均ストランド番手を10〜40
テックスとすることが好ましい。
スより小さいガラスストランドを得るには、直径の非常
に小さなガラスフィラメントを紡糸したり、ストランド
1本当たりのガラスフィラメントの集束本数を少なくす
る必要があるが、このようなガラスフィラメントやガラ
スストランドを製造する場合、紡糸時に切断しやすく、
材料コストの上昇につながるため好ましくない。また4
0テックスより大きいガラスストランドは、ストランド
が太いため、ストランド分布が不均一になりやすく、マ
ットに穴あきが発生したり、マットの引っ張り強度が低
下しやすいため好ましくない。
ドストランドの長さを30〜150mmとすることが好
ましい。
いと、ガラスチョップドストランドマットの引っ張り強
度が低下しやすく、150mmより長いと、マットを構
成するガラスストランドの分散が不均一になりやすく、
マットに穴あきが発生しやすくなる。
めの結合剤は、粉末ポリエステル樹脂に限定されず、そ
の形態は、繊維状、シート状、フィルム状等であっても
良く、またポリエステル以外に、ポリプロピレン、酢酸
ビニル、アクリル、エポキシ等の樹脂素材も使用可能で
ある。
詳細に説明する。尚、図1は、ガラスチョップドストラ
ンドマットの製造工程を示す説明図である。
集束剤(固形分50重量%のポリ酢酸ビニルエマルジョ
ンを6重量%、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランを0.3重量%、第4級アンモニウム塩を0.
5重量%、イオン交換水を93.2重量%)を付着量が
0.4重量%となるように塗布した後、80本集束させ
ることによってストランド(番手20テックス)として
から、巻き取り、ガラスケーキを得た後、所定時間乾燥
した。
トランド10を解舒し、チャンバー11の天井部分に取
り付けられた複数個の切断機12に送り込み、所定長に
切断した。各切断機12は、カッターローラー12aと
ゴムローラー12bから構成され、互いに回転するカッ
ターローラー12aとゴムローラー12bの間にガラス
ストランド10が送り込まれることによって切断され
る。
ンベア13が配置され、長さ50mmに切断されたガラ
スストランド10を、第1の搬送コンベア13の上で均
一になるように分散、シート状に堆積してからチャンバ
ー11の外へ搬送し、次の第2の搬送コンベア14に搬
送した。第2の搬送コンベア14上で移動するガラスチ
ョップドストランド上に散布機15によって粉末ポリエ
ステル樹脂(花王株式会社製ニュートラック514)
を、付着量が15重量%となるように均一に散布した
後、次の第3の搬送コンベア16に搬送した。第3の搬
送コンベア16の途中には、加熱炉17が配置され、粉
末ポリエステル樹脂が散布されたガラスチョップドスト
ランドのシート状堆積物が、加熱炉17中に移動して所
定温度で加熱されることによって、粉末ポリエステル樹
脂が軟化、溶融した。次いでこのガラスチョップドスト
ランドを、加熱炉17の外部に移動した後、水冷ロール
18の間を通して冷却、プレスを行い、これにより溶融
していた粉末ポリエステル樹脂が固化し、ガラスチョッ
プドストランドマット19(目付120g/m2 )が作
製され、その後、巻き取り機20によって巻き取った。
ンドマット19(試料No.1)の強熱減量を測定した
ところ、15重量%であり、また引っ張り強度を測定し
たところ、263kgfと所望の高い値を示した。
ラメントの直径、集束本数(ストランド番手)、ストラ
ンド長、マット目付、強熱減量が異なるガラスチョップ
ドストランドマットを各種作製し、得られたガラスチョ
ップドストランドマット(試料No.2〜74)の引っ
張り強度を測定し、その結果を、試料No.1と共に表
1〜11に示した。
No.1〜70のガラスチョップドストランドマット
は、いずれも引っ張り強度が160kgf以上と高かっ
た。
1、72の各ガラスチョップドストランドマットは、目
付が小さいため、穴あきが認められ、引っ張り強度に劣
っていた。また試料No.73、74の各ガラスチョッ
プドストランドマットは、強熱減量が低いため、ガラス
チョップドストランド同士の結合力が弱く、やはり引っ
張り強度に劣っていた。
のストランド番手(テックス)の測定は、マットを構成
するストランドを抜き取り、その長さ(Lmm)を測定
した後、感量が0.1mg以下の秤を用いて重量(W
g)を測定し、次式により算出することができる。
目付と強熱減量は、JIS R3420に基づいて測定
した。
試験機を使用し、チャック間距離1260mmにて、
1.26m幅のガラスチョップドストランドマットを2
00mm/分の速さで引っ張り、マットが破断するまで
の最大荷重を測定したものであり、この値が150kg
f以上であれば、予め巻き芯に巻き取られたマットを引
っ張ってほどき出しても、途中で破断することはない。
ストランドマットは、目付が200g/m2 以下と小さ
いため、自動車成形天井材の重量を軽減することができ
ると共に、裏面まで接着剤が浸透しやすく、また150
kgf以上の高い引っ張り強度を有するため、作業性に
優れ、しかも安価に製造することが可能である。
ンドマットが、発泡ポリウレタンシートの両表面に接着
されてなる自動車成形天井材は、剛性、寸法安定性、断
熱性、遮音性に優れ、軽量である。
製造工程を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 目付が80〜200g/m2 であり、強
熱減量が10〜25重量%であることを特徴とするガラ
スチョップドストランドマット。 - 【請求項2】 平均ストランド番手が10〜40テック
スのガラスチョップドストランドから構成されてなるこ
とを特徴とする請求項1記載のガラスチョップドストラ
ンドマット。 - 【請求項3】 長さが30〜150mmのガラスチョッ
プドストランドから構成されてなることを特徴とする請
求項1記載のガラスチョップドストランドマット。 - 【請求項4】 発泡ポリウレタンシートの両表面に、目
付が80〜200g/m2 であり、強熱減量が10〜2
5重量%であるガラスチョップドストランドマットが接
着されてなることを特徴とする自動車成形天井材。 - 【請求項5】 ガラスチョップドストランドマットを構
成するガラスチョップドストランドの平均ストランド番
手が10〜40テックスであることを特徴とする請求項
4記載の自動車成形天井材。 - 【請求項6】 ガラスチョップドストランドマットを構
成するガラスチョップドストランドの長さが30〜15
0mmであることを特徴とする請求項4記載の自動車成
形天井材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4896198A JP3842425B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ガラスチョップドストランドマット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4896198A JP3842425B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ガラスチョップドストランドマット |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002267324A Division JP4026455B2 (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 自動車成形天井材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11229255A true JPH11229255A (ja) | 1999-08-24 |
JP3842425B2 JP3842425B2 (ja) | 2006-11-08 |
Family
ID=12817889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4896198A Expired - Lifetime JP3842425B2 (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | ガラスチョップドストランドマット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3842425B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017002424A (ja) * | 2015-06-09 | 2017-01-05 | 日本電気硝子株式会社 | チョップドストランドマットとその製造方法及び製造装置、チョップドストランドマット梱包体、並びに自動車用天井材 |
-
1998
- 1998-02-12 JP JP4896198A patent/JP3842425B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017002424A (ja) * | 2015-06-09 | 2017-01-05 | 日本電気硝子株式会社 | チョップドストランドマットとその製造方法及び製造装置、チョップドストランドマット梱包体、並びに自動車用天井材 |
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