JPH11228995A - 固形石鹸組成物 - Google Patents

固形石鹸組成物

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JPH11228995A
JPH11228995A JP3522598A JP3522598A JPH11228995A JP H11228995 A JPH11228995 A JP H11228995A JP 3522598 A JP3522598 A JP 3522598A JP 3522598 A JP3522598 A JP 3522598A JP H11228995 A JPH11228995 A JP H11228995A
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soap
weight
fatty acid
acid
transparency
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JP3522598A
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English (en)
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Eiji Nishimura
英司 西村
Atsushi Ichiyanagi
厚史 一柳
Masako Miyamae
雅子 宮前
Shoji Matsunaga
昭治 松永
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明度が高く、溶け崩れにくく、さらに皮膚
にマイルドな固形石鹸組成物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるノニオン界
面活性剤であって、最も重量%の多い付加モル数をn(M
AX)としたとき、下記(a)及び(b)の条件を満足す
るポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有すること
を特徴とする固形石鹸組成物。 【化1】 〔条件〕 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明度が高く、溶
け崩れにくく、さらに皮膚にマイルドな固形石鹸組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に使用されている固形石鹸は、脂肪
酸アルカリ金属塩をベースとしたものが主流である。最
近における、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルが増
加するに伴い、より皮膚にマイルドな石鹸が求められ、
石鹸処方中に皮膚にマイルドな合成界面活性剤や保湿剤
を多量に添加した複合石鹸や、保湿剤を透明化剤として
配合した透明石鹸が注目されてきている。
【0003】しかしながら、これらの添加剤を有効量処
方中に加えると、石鹸が溶け崩れやすくなる欠点があっ
た。すなわち、複合石鹸においては、配合するアニオン
界面活性剤や保湿剤が溶け崩れを促進するものである。
例えば、特公平8−26358号公報に相乗性マイルド
付与活性剤が配合するためにヨウ素価の低い脂肪酸組成
物を含有する技術が開示され、また、特開昭53−88
866号公報にソルビタンエステルを配合した技術が開
示されているが、これらはいずれも溶け崩れ性を十分に
改良することができないのが現状である。
【0004】また、透明石鹸においては、透明度と溶け
崩れ性が問題となる。例えば、特公昭45−18984
号公報、特開平8−188799号公報に示されている
枠練り透明固形石鹸や、特開平3−167300号公報
(両性リン酸エステル系界面活性剤を配合)、特開昭6
4−75600号公報(ポリオキシアルキレンジアルキ
ルアミンを配合)に示されている機械練り半透明固形石
鹸が知られているが、いずれも添加剤により溶け崩れ易
い商品価値の低いものしか得られないのが現状である。
【0005】一方、本願出願人は、高級脂肪酸塩・特定
のノニオン界面活性剤・多価アルコールから構成された
透明度が高く、溶け崩れし難い機械練り透明石鹸組成物
を出願している(特願平9ー216673号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、透明
度が高く、溶け崩れにくく、より皮膚にやさしい固形石
鹸組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の課
題について鋭意検討した結果、本願出願人の先行技術で
ある特願平9ー216673号の中で用いるPOEアル
キルエーテル系の非イオン界面活性剤のEO分布を特定
することによって、更に溶け崩れを十分に防止すること
ができるのに加え、より皮膚にマイルドになることを見
い出し、上記目的の固形石鹸組成物を得ることに成功
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明の固形石鹸組成物は、下記一般式(I)で表される
ノニオン界面活性剤であって、最も重量%の多い付加モ
ル数をn(MAX)としたとき、下記(a)及び(b)の条
件を満足するポリオキシエチレンアルキルエーテルを含
有することを特徴とする固形石鹸組成物。
【化3】 〔条件〕
【化4】
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の固形石鹸組成物は、下記一般式
(I)で表されるノニオン界面活性剤であって、最も重
量%の多い付加モル数をn(MAX)としたとき、下記
(a)及び(b)の条件を満足するポリオキシエチレン
(POE)アルキルエーテルを含有することを特徴とす
るものである。
【化5】 〔条件〕
【化6】
【0009】本発明に用いるポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルにおける前記一般式(I)中のRは、平均炭
素数が6〜24、好ましくは、10〜18、更に好まし
くは、12〜14のアルキル基又はアルケニル基である
ことが望ましい。上記一般式(I)中のRの平均炭素数
が6未満であると、結晶性が低くなり溶け崩れ易くな
り、また、Rの平均炭素数が24を越えて大きいと、結
晶性が高くなり、透明石鹸の場合は透明性が低下し、好
ましくない。また、上記一般式(I)において、最も重
量%の多い付加モル数をn(MAX)としたとき、条件
(a)となるn(MAX)は、10〜100、好ましくは、
20〜60、更に好ましくは25〜45であることが望
ましい。n(MAX)が10未満であると、結晶性が低くな
り溶け崩れ易くなると共に皮膚刺激が増加することとな
り、また、100を越えて大きいと、結晶性が高くなり
透明石鹸の場合は透明性が低下し、好ましくない。
【0010】更に、上記一般式(I)において、条件
(b)となるナロー度のYiは、55重量%以上、好ま
しくは、65重量%以上、更に好ましくは、70重量%
以上でることが望ましく、不飽和よりも飽和がより好ま
しい。Yiが55重量%未満であると、溶け崩れ易くな
る共に皮膚刺激性が増加し、透明石鹸の場合は透明性が
低下することとなる。具体的に、上記ナロー度を表す式
を例を挙げて説明すると、例えば、35モルのものが最
も多いとすると(n(MAX)=35)、付加モル数33〜
37のものが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル中
の55重量%を占めることを意味する。
【0011】本発明の上記条件(a)及び(b)を満足
する狭いエチレンオキサイド付加モル分布を持ったポリ
オキシエチレンアルキルエーテルの製造法は、特に限定
されるものではなく、高級アルコールとエチレンオキサ
イドから常法により合成した反応生成物から、蒸留など
により必要分子量範囲のものを分取することにより得ら
れる。また、特開平1−164437号公報や特開平8
−268919公報記載の方法を用いれば、狭いエチレ
ンオキサイド付加モル分布を有するポリオキシエチレン
アルキルエーテルを容易に得ることができる。
【0012】本発明に用いる前記一般式(I)で表され
るノニオン界面活性剤であって、上記(a)及び(b)
の条件を満足するポリオキシエチレンアルキルエーテル
の配合量は、固形石鹸組成物全量に対して、0.1〜2
0重量%、好ましくは、1〜15重量%、更に好ましく
は、2〜10重量%である。このポリオキシエチレンア
ルキルエーテルの配合量が0.1重量%未満であると、
透明度が高く、溶け崩れにくく、より皮膚にやさしい目
的の固形石鹸組成物が得られず、また、20重量%を越
えると、効果が飽和するばかりでなく、経済的でなく、
好ましくない。
【0013】本発明の固形石鹸組成物の基材としては、
脂肪酸アルカリ金属塩が好適に用いられる。この場合の
石鹸基剤は、好ましくは、炭素数8〜22の範囲内から
なる脂肪酸類のアルカリ金属塩(通常はナトリウム塩、
カリウム塩等)からなり、特にかかる石鹸基剤中におけ
る炭素数18の飽和脂肪酸アルカリ金属塩の含有率が1
5〜50重量%のものが望ましい。より好ましくは30
〜45重量%である。また炭素数18で二重結合を2つ
以上有する不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩の含有率が5
重量%以下(0〜5重量%)、好ましくは0.01〜2
重量%であるものが望ましい。ここで炭素数18の飽和
脂肪酸アルカリ金属塩の含有率が15重量%より少ない
と、得られた石鹸の使用時における溶け崩れが生じ易
く、一方50重量%より多いと透明石鹸の場合は透明度
も低下し易い。また炭素数18で二重結合を2つ以上有
する不飽和脂肪酸(例えばリノール酸、リノレン酸等)
のアルカリ金属塩の含有率が5%より多いと、得られた
石鹸の使用時における溶け崩れを生じ易い傾向にある。
なお、本発明における上記の飽和又は不飽和脂肪酸アル
カリ金属塩の含有率はいずれもナトリウム塩換算による
値である。
【0014】また、透明石鹸を造る際には、石鹸のタイ
ター値(石鹸を酸分解して得られた混合脂肪酸分の凝固
点)が40〜55℃の範囲であることが透明性を低下さ
せない点で望ましい。タイタ−値の測定方法は、石鹸組
成物を温水に溶解後、塩酸水溶液を添加して脂肪酸を得
た後、基準油脂分析試験法(4.3.3.1-81)タイター(そ
の1)によって測定することができる。タイター値を上
記範囲とするには、基本的には後述する脂肪酸分布割合
(重量%)を有する石鹸基剤を使用すれば良い。特に全
石鹸組成物中、炭素数18以上の不飽和脂肪酸の含有量
(重量%)がタイタ−値を下げるのに大きな影響を与え
る。
【0015】また、皮膚マイルド性を向上させるために
は、C12を減量することが良い。発明の好ましい石鹸
基剤の一例として、炭素数18及びその他の脂肪酸の分
布割合%(単位:重量%)を挙げれば次のようになる。 C8 :0.01〜5% C10:0.01〜5% C12:0〜35% C14:0.01〜15% C16:0.01〜25%、好ましくは0.01〜10%、更に好ま
しくは0.01〜5% C18:17〜50%、好ましくは30〜45% C18F1:25〜50% C18F2:0.01〜5%、好ましくは0.01〜2% C20:0.01〜15% C22:0.01〜15% (ここで、例えばC18は炭素数18の飽和脂肪酸を、
C18F1 は、炭素数18で二重結合が一つある不飽和
脂肪酸を、C18F2は炭素数18で二重結合が二つ以
上ある不飽和脂肪酸をそれぞれ表す。)
【0016】更に、石鹸の酸価も溶け崩れや透明性に大
きな影響を与える。特に好ましい石鹸の酸価(石鹸1g
を中和するのに必要なKOHのmg数)は1〜15.0
mgKOH/gの範囲内に保持するとよい。これが、1.0未
満より低いと透明性が低下し易く、一方15.0を越え
てより高いと溶け崩れし易い。なおかかる石鹸の酸価の
測定方法は、基準油脂分析試験法(2.4.1-71)酸価によ
り測定することができる。
【0017】一方、本発明の固形石鹸組成物に、ロジン
及びロジン誘導体を配合するとより高い透明度を得るこ
とができる。その配合量は1〜20重量%が最適で、よ
り好ましくは、2〜10重量%である。2重量%未満で
あると、透明度向上効果が不十分であり、20重量%を
超えると溶け崩れが起こり、好ましくない。より好まし
い、ロジン誘導体としては、水素添加ロジンであり、中
でもヨウ素価が80未満、好ましくは65未満のものが
好適である。ヨウ素価が80以上では色調安定性が低下
する傾向にあるからである。
【0018】更に、無機塩類を配合すると、より溶け崩
れ難い石鹸を得ることができる。その配合量は0.01
〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%、特に好ま
しくは0.1〜1重量%である。0.01重量%未満であ
ると、溶け崩れ防止効果が低く、また5重量%を越えて
多いと、石鹸の結晶成長が進み、透明石鹸の場合は透明
度が低下する。中でも無機塩類は、水溶性のものが好適
であり、25℃の水に対する溶解度(無機塩の飽和溶液
100g中に含まれる無機塩の質量(g))で表すと、10g以
上のものが好適である。10g未満より低いものは、溶け
崩れ防止効果が不十分で、透明石鹸の場合は透明度が低
下する傾向にある。また、無機塩類の分子量が小さいも
のがさらに効果を発揮するので、特に好適なものは、塩
化ナトリウム、及び塩化カリウムである。
【0019】代表的な無機塩類の溶解度と分子量は次の
通りである。 無機塩の名称<溶解度:分子量> 塩化ナトリウム <26.4:58.4> 硫酸ナトリウム・10水塩 <21.9:322.2> 亜硫酸ナトリウム <23.5:126.0> ピロリン酸ナトリウム・10水塩 < 6.6:446.1> リン酸一水素ナトリウム・12水塩 <17.1:358.1> リン酸二水素ナトリウム・2水塩 <48.5:156.0> 塩化カリウム <26.4:74.6> 炭酸カリウム <52.9:138.2> 炭酸カルシウム < 0.8:100.1> 硫酸マグネシウム・7水塩 <26.7:246.5>
【0020】更に、本発明の目的を達成する範囲で、さ
らに下記の如き一般の石鹸に使用されているその他の成
分を含有させることができる。すなわち、一般の石鹸に
使用されている水分、香料、染料、保湿剤、過脂肪剤、
増泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、アニオン界面活性
剤、両性界面活性剤、高級脂肪酸アルカノールアミド、
その他の油性物質(ラノリン、流動パラフイン、固型パ
ラフイン等)を適宜含有させることができる。
【0021】
【実施例】次に、実施例及び比較例により、更に本発明
を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。
【0022】〔実施例1〜9、比較例1〜4(白色固形
石鹸の調製)〕下記表1に示す脂肪酸組成の原料パ−ム
油を水酸化ナトリウム触媒の存在下、温度60℃、圧力
2気圧でメタノ−ルによりエステル交換反応処理した
後、常法の整置分離法で副生成物グリセリンを除いて得
られたエステル混合物を蒸留処理して炭素数18の留分
を分離した。次に、この留分を、ニッケル触媒の存在
下、温度160℃、水素圧力1.5気圧で水素化処理し
た。パ−ム油由来のC18留分の水素化処理物を下記表
2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】下記表3に示す脂肪酸組成の原料パ−ム核
油を上記と同様にエステル交換反応してエステル混合物
を得た。
【0026】
【表3】
【0027】一方、2.5MgO・Al2O3・mH2Oな
る化学組成の水酸化アルミニウム・マグネシウム(協和
化学製、キョーワード300)25gを500℃で3時
間焼成活性化して、17gのAl−Mg複合酸化物触媒
粉末を得た。次にオートクレーブ中にラウリルアルコー
ル300gおよび上記触媒1.5g(0.5重量%対アル
コール)を仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した
後、攪拌しながら昇温した。次いで、温度を180℃、
圧力を3atmに維持しながら、エチレンオキシサイド
(EO)2490gを導入し、反応を行った。続いて熟
成後、反応液を80℃に冷却した。水190gおよび濾
過助剤として活性白土、珪藻土をそれぞれ3.8g添加
した後、触媒を濾別した。このようにして得られたポリ
オキシエチレンラウリルエーテルのn(MAX)は32であ
り、ナロー度は68重量%であった。これと同様の方法
を用いて、下記表4に示した各種POEアルキルエーテ
ルを調製した。比較例1〜4のナロー度の低いPOEア
ルキルエーテルは、日本エマルション製のEMALEX
725(POE25ラウリルエ-テル)及びEMALEX630(POE
(30)ステアリルエ-テル)をそのまま使用した。それぞれのn(MA
X)とナロー度はHPLCによりそれぞれのEO付加モル
数のPOEアルキルエーテルを定量した結果より算出し
た。
【0028】上記表2のパ−ム油由来のC18留分の水
素化処理物と上記表3のパ−ム核油由来のエステル混合
物を8/2で混合して原料油を調製し、これをニ−ダ−
内で95℃に加温して溶解し、35%水酸化ナトリウム
水溶液で中和して得られた石鹸基材に、パルミチン酸5
%を加えて過脂肪化した後、下記表4に示した成分(香
料以外)を加えて、ニ−トソ−プ(水分:23〜26
%)を得た。次いで、熱交換機を通して120〜140
℃まで温度を上昇させ、真空度を300〜700mmH
gにコントロールした真空乾燥塔内に噴霧して乾燥し
た。その後乾燥石鹸を単段2軸プロッダーに通してペレ
ット状に加工した。このようにして得られた石鹸チップ
の水分は13〜17%、酸価は9〜11mgであった。
その後、香料を加えて2軸式真空2段プロッダー(冷却
水温度:22℃、石鹸温度:42〜46℃)にて混練し
たものを型打ちした。下記表4の水分は、製造した製品
を厚さ0.5mmの薄片にし、105℃のオーブン内で2
時間乾燥した時の重量変化から求めた(以下表7まで同
様の方法)。得られた実施例1〜9及び比較例1〜4の
白色固形石鹸について、皮膚刺激性及び溶け崩れ性を下
記評価法により評価した。これらの結果を下記表4に示
す。
【0029】(1)皮膚刺激性の評価 50名のパネラーを用い、上腕内側部において製品濃度
3%の水溶液により24時間のクローズドパッチテスト
を行い、貼布除去後24時間経過時の陽性率(紅班を生
じたパネラーの割合)を下記評価基準で評価した。 評価基準: ◎:陽性が0〜1人(陽性率2%以下) ○:陽性が2〜5人(同10%以下) △:陽性が6〜10人(同20%以下) ×:陽性が10人以上(同20%以上)
【0030】(2)溶け崩れ性の評価 相対湿度90%以上の浴室で20日間使用して下記評価
基準で評価した。 評価基準: ◎:溶け崩れない ○:あまり溶け崩れない △:やや溶け崩れる ×:溶け崩れる
【0031】
【表4】
【0032】(表4の考察)上記表4の結果から明らか
なように、本発明範囲となる(a)及び(b)の条件で
ある付加モル数〔n(MAX)〕及びナロー度を満足するポ
リオキシエチレンアルキルエーテルを含有する実施例1
〜9の白色固形石鹸は、本発明の範囲外となる比較例1
〜4の白色固形石鹸に較べて、皮膚刺激性がなく、溶け
崩れ難いものであることが判明した。
【0033】〔実施例10〜19、比較例5〜9(透明
固形石鹸の調製)〕上記実施例1で得られた石鹸基材を
ジャケット水を90℃に加温した容量10Lのニーダー
内にて溶解した。そこに下記表5に示すパルミチン酸、
ノニオン界面活性剤、ポリオール、ラウリルアルコール
およびジブチルヒドロキシトルエンを添加、混合し、均
一なニートソープを得た(水分23〜28%)。これを
並行3本ロール(ロール温度40℃)に供給して混練し
ながら加熱ロールでニートソープの水分を蒸発させ石鹸
チップを得た。このようにして得られた石鹸チップの水
分は15〜16%、酸価は5〜7mgであった。その
後、香料を加えて、2軸式真空2段プロッダー(冷却水
温度:20℃、石鹸温度:40〜43℃)にて混練した
ものを型打ちした。得られた実施例10〜19及び比較
例5〜9の透明固形石鹸について、透明性の評価を下記
評価法により評価すると共に、皮膚刺激性及び溶け崩れ
性について上述の実施例1等と同様の評価法により評価
した。これらの結果を下記表5に示す。
【0034】(3)透明性の評価 20mmの厚さの石鹸を通して読み取り可能な文字の大
きさ(ポイント数)を下記評価基準で評価した。 評価基準: ◎◎:5ポイント以下の文字が読み取り可能 ◎:5〜12ポイントの文字が読み取り可能 ○:12〜20ポイントの文字が読み取り可能 △:21〜70ポイントの文字が読み取り可能 ×:71ポイント以上の文字が読み取り可能
【0035】
【表5】
【0036】(表5の考察)上記表5の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例10〜19の透明固
形石鹸は、本発明の範囲外となる比較例5〜9の透明固
形石鹸に較べて、透明度が高く、また、皮膚刺激性がな
く、溶け崩れ難いものであることが判明した。
【0037】〔実施例20〜35(透明固形石鹸の調
製)〕下記表6に示した各種のPOEエーテル系ノニオ
ン界面活性剤を使用して上記透明石鹸の製造方法に準じ
て製造した。すなわち、上記来実施例1〜9で得られた
石鹸基材にパルミチン酸4%を加えて過脂肪化した後、
下記表6の成分(ジブチルヒドロキシトルエン・香料以
外)を加えてニートソープ(水分:24〜26%)を得
た。これを一対の加熱ロール(ロール温度50℃)に供
給して混練しながら加熱ロールでニートソープの水分を
蒸発させ石鹸チップを得た。その後、ジブチルヒドロキ
シトルエンを溶解した香料を加えて、2軸式真空2段プ
ロッダー(冷却水温度:24℃、石鹸温度:43〜45
℃)にて混練したものを型打ちした。得られた実施例2
0〜35の透明固形石鹸について、上記評価法により、
透明性、皮膚刺激性及び溶け崩れ性の評価を行った。こ
れらの結果を下記表6に示す。
【0038】
【表6】
【0039】(表6の考察)上記表6の結果から明らか
なように、本発明範囲となる実施例20〜35の透明固
形石鹸は、いずれも透明度が高く、また、皮膚刺激性が
なく、溶け崩れ難いものであることが判明した。
【0040】〔実施例36〜50(透明固形石鹸の調
製)〕下記表7及び表8に示した脂肪酸組成の混合物を
容量10Lのニーダー内でジャケット水を90℃に加温
して溶解した。そこに下記表7及び表8のA成分を加え
た後、NaOH/KOH=90/10(重量%比)アル
カリの35%水溶液を加えながら、毎分100回転の速
度で攪拌し、水分30〜32%、酸価8〜12mgのニ
ートソープを得た。その後、熱交換機を通して120〜
140℃まで温度を上昇させ、真空度を100〜400
mmHgにコントロールした真空乾燥塔内に噴霧して乾
燥し、水温15℃の水で冷却した並行3本ロール(ロー
ル間のクリアランス:0.1mm)を4回通し、2軸式単段
プロッダーを2回通してペレット状に加工した。このよ
うにして得られた石鹸チップに、下記表7及び表8のB
成分を香料に溶解あるいは均一分散して添加し、2軸式
真空2段プロッダー(冷却水20℃、石鹸温度42〜4
6℃)にて混練したものを型打ちした。得られた実施例
20〜35の透明固形石鹸について、上記評価法によ
り、透明性、皮膚刺激性及び溶け崩れ性の評価を行っ
た。これらの結果を下記表7及び表8に示す。
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】<上記表7及び表8の使用原料名および製
造元> PEG1000・6000(ライオン化学社製) グリセリン・デカグリセリン(阪本薬品工業社製) ソルビトール・キシリトール(東和化成工業社製) プロピレングリコール(ダウケミカル社製) ロジン水素添加物:ハイペールKR100(荒川化学工
業社製) 塩化ナトリウム(讃岐塩業社製) オリ−ブ油:OLIVE OIL(オリ−ブ園社製) 椿油:三原椿油(高田精油所社製) ヒマワリ油:NIKKOLヒマワリ油(日光ケミカルズ
社製) ラノリン(クローダジャパン社製) シアバタ−:CROPURE SR−VEGELAN
(クロ−ダジャパン社製) ビタミンE:天然ビタミンE(理研ビタミン社製) 色素:B−404・Rー226・Yー205(癸巳化成
社製) アミノ酸:グリシン・アラニン(味の素社製) PCAソ−ダ:PCAソ−ダ(50%水溶液)(味の素
社製) トリクロサン(加商社製) グリチルリチン酸ジカリウム:グリチルリチンK2(丸
善製薬社製) アラントイン:アラントイン(パ−マケムアジア社製) ヒアルロン酸ナトリウム:バイオヒアルロン酸(旭化成
社製)
【0044】(表7及び表8の考察)上記表7及び表8
の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例3
6〜50の透明固形石鹸は、いずれも透明度が高く、ま
た、皮膚刺激性がなく、溶け崩れ難いものであることが
判明した。
【0045】〔実施例51(透明固形石鹸の調製)〕ラ
ウリン酸15%、ミリスチン酸5%、ステアリン酸40
%、オレイン酸40%の割合で混合した脂肪酸を90℃
で溶解し、95℃のジャケット水を毎分5Lの速度で循
環させて加温した容量25Lの真空ニーダー内に投入し
た。次いで、真空ポンプで真空度を300〜400mm
Hgに保ち、毎分150回転の速度で羽根を攪拌しなが
ら、32%の水酸化ナトリウム水溶液を徐々に投入し、
脂肪酸を中和した。その後、ステアリン酸を石鹸分に対
して2%、ラウリン酸を1%、ベヘニン酸を1%添加
し、さらにn(MAX)=35、ナロー度=76%のPOEラウ
リルエーテルを8%、グリセリンを1%、ヒドロキシエ
タンジホスホン酸を0.1%、エデト酸4ナトリウム4
水塩を0.4%、ジブチルヒドロキシトルエンを0.1
%、クエン酸2ナトリウムを0.5%、トリエタノール
アミンを0.5%を攪拌しながら添加してニートソープ
を得た。これを真空ニーダー内で水分が20%になるま
で攪拌した後、一対の加熱ロール(ロール温度45℃)
に供給して混練しながら加熱ロールでニートソープの水
分を蒸発させ、水分が約15%になるまで混練して石鹸
チップを得た。その後、香料を石鹸チップに対して1%
加えて、冷却3本ロール(ロール温度20℃)に供給し
て混練する操作を2回繰り返し、さらに2軸式真空2段
プロッダー(冷却水温度:20℃、石鹸温度:46℃)
で混練したものを型打ちした。得られた石鹸の性状は、
酸価が4mg、水分が14%、タイターが47℃であ
り、透明度が高く、溶け崩れにくく、さらに皮膚にマイ
ルドなものであった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、透明度が高く、溶け崩
れにくく、さらに皮膚にマイルドな固形石鹸組成物が提
供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 昭治 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるノニオン界
    面活性剤であって、最も重量%の多い付加モル数をn(M
    AX)としたとき、下記(a)及び(b)の条件を満足す
    るポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有すること
    を特徴とする固形石鹸組成物。 【化1】 〔条件〕 【化2】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001114630A (ja) * 1999-09-21 2001-04-24 L'oreal Sa シクロヘキサン系化合物を含有する組成物、その化合物及び組成物を構造化するためのその化合物の使用
JP2002128658A (ja) * 2000-10-24 2002-05-09 Lion Corp 角質層水分量低減抑制組成物
JP2003129097A (ja) * 2001-08-10 2003-05-08 Shiseido Co Ltd 洗浄剤組成物
JP2006045461A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Tsubaki:Kk 洗浄剤

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JP2001114630A (ja) * 1999-09-21 2001-04-24 L'oreal Sa シクロヘキサン系化合物を含有する組成物、その化合物及び組成物を構造化するためのその化合物の使用
JP2002128658A (ja) * 2000-10-24 2002-05-09 Lion Corp 角質層水分量低減抑制組成物
JP2003129097A (ja) * 2001-08-10 2003-05-08 Shiseido Co Ltd 洗浄剤組成物
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