JPH11228908A - 抗菌コート剤樹脂組成物 - Google Patents

抗菌コート剤樹脂組成物

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JPH11228908A
JPH11228908A JP3004398A JP3004398A JPH11228908A JP H11228908 A JPH11228908 A JP H11228908A JP 3004398 A JP3004398 A JP 3004398A JP 3004398 A JP3004398 A JP 3004398A JP H11228908 A JPH11228908 A JP H11228908A
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JP
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resin
antibacterial
alkyd
agent
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Application number
JP3004398A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Kamitsura
雅義 上面
正幸 ▲も▼上
Masayuki Mogami
Kenichi Shintani
健一 新谷
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SMCのような基材への密着が高くまた塗膜
外観及び耐水性に優れている抗菌製塗膜を形成する抗菌
コート剤樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (a)アルキド変性アクリルポリオール
樹脂、(b)ポリイソシアナート及び(c)無機系抗菌
剤を含有してなる抗菌コート剤樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系樹脂に
対して分散性に優れた無機系抗菌剤を含み、ポリイソシ
アナートを架橋剤として含有する抗菌コート剤樹脂組成
物に関する。更には、基材との密着が良好で塗膜外観が
損なわれず、光沢や肉持ち感等の意匠性を向上させる抗
菌コート剤樹脂組成物に関する。この抗菌コート剤樹脂
組成物は、浴室・浴槽周り、洗面台、流し台、トイレ用
品などの住宅機器等の抗菌コート剤として好適に用いら
れる。
【0002】
【従来の技術】住宅機器等に用いられる成形材料とし
て、軽量であり安価で成形のし易いポリエステル系やア
クリル系の樹脂が用いられている。また、昨今の消費者
の清潔志向等により住宅機器等への抗菌性付与が求めら
れている。その一般的な抗菌性付与の方法として、抗菌
剤を成型樹脂中に練り込むことが多く、それらに効果が
あることがわかっている。
【0003】しかしながら、抗菌剤を練り込んだ成型物
の場合、添加された抗菌剤は一部が表面に現れるのみ
で、そのほとんどは成型物の内部に存在するため、表面
に付着する菌類として十分な抗菌性を発揮させるために
は抗菌剤を多量に添加する必要があった。
【0004】上記の問題を解決するため、抗菌剤を分散
させたコート組成物を成型物上に塗布することにより、
成型物に抗菌性を付与することが試みられてきている。
この方法により少量の抗菌剤の使用により、抗菌性を付
与することが可能となってきた。
【0005】一般に抗菌性が必要とされる住宅機器等に
は、浴室、浴槽、台所、トイレ等水周りのものが多く、
コートされた塗膜は過酷な条件にさらされることが多
く、塗膜が黄変や黒変等をおこしたり、基材よりのはく
離がおこる。特に、SMC(シートモールディングコン
パウンド)のような基材への密着はポリエステル系のコ
ーティング剤が有効であるが、耐水性や外観等に問題が
あることが多い。また、アクリル系の樹脂は外観や耐候
性等が優れているが、SMCとの密着が悪い傾向があ
り、実用には即していなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであって、その目的はSMC
のような基材への密着が高くまた塗膜外観及び耐水性が
優れている抗菌性塗膜を形成する抗菌性樹脂組成物を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明らは上記事実に鑑
み、コート剤として意匠性が高く且つ基材との密着も良
いアクリル系樹脂、更には添加による経時変化で塗膜の
変色がほとんどない抗菌性コート剤樹脂組成物を得るべ
く鋭意研究努力した結果、かかる樹脂組成物を見いだし
本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、(a)アルキド変性アク
リルポリオール樹脂、(b)ポリイソシアナート及び
(c)無機系抗菌剤を含有してなる抗菌コート剤樹脂組
成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明における(a)アルキド変
性アクリルポリオール樹脂としては、水酸基を有し、ア
ルキド樹脂で変性されたアクリル樹脂であれば、特に制
限なく使用することができる。本発明に好適に用いられ
るアルキド変性アクリルポリオール樹脂は、例えば、
(メタ)アクリル酸(本明細書中、(メタ)アクリル酸
とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。)、水
酸基を持たない(メタ)アクリル酸誘導体、水酸基を有
する(メタ)アクリル酸誘導体及び、必要に応じて用い
られるその他のビニルモノマーからなるモノマー混合物
を、アルキド樹脂の存在下に重合させることにより製造
することができる。
【0010】モノマー混合物総量中の(メタ)アクリル
酸の割合は、1〜15重量%とすることが好ましく、よ
り好ましくは2〜10重量%である。アクリル酸及びメ
タクリル酸は1種単独で用いてもよいし、両者を併用し
てもよい。
【0011】水酸基を持たない(メタ)アクリル酸誘導
体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられ
る。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メ
タ)アクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステルが
挙げられ、具体例としてはアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げら
れる。これらの水酸基を持たない(メタ)アクリル酸誘
導体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用し
てもよい。モノマー混合物総量中の水酸基を持たない
(メタ)アクリル酸誘導体の割合は、10〜90重量%
とすることが好ましく、より好ましくは30〜80重量
%である。
【0012】水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体
としては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート(本明細書中、(メタ)アクリレートとは、アク
リレート又はメタクリレートを意味する。)等が挙げら
れる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとして
は、アルキル鎖の炭素数が1〜18(メタ)アクリル酸
ヒドロキシアルキルエステルが好ましく、具体例として
は、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシメ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。これら
の水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体は、1種単
独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。モノ
マー混合物中の水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導
体の割合は、0.1〜5重量%が好ましく、より好まし
くは0.5〜3重量%である。
【0013】必要に応じて用いられるその他のビニルモ
ノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン等
のスチレン系ビニルモノマー、酢酸ビニル、酪酸ビニル
等のカルボン酸ビニルエステルなとが挙げられる。これ
らのビニルモノマーは、1種単独で用いても良いし、2
種以上を併用してもよい。モノマー混合物総量中のこれ
らビニルモノマーの割合は、0〜30重量%が好まし
く、より好ましくは0.5〜20重量%、更に好ましく
は2〜10重量%である。
【0014】アルキド樹脂としては、多塩基酸と多価ア
ルコールの縮合反応によって得られる純粋アルキド樹
脂、多塩基酸と多価アルコールとを、油脂、油脂脂肪
酸、天然樹脂、合成樹脂等の変性剤の存在下に縮合させ
て得られる変性アルキド樹脂のいずれも使用可能である
が、通常は、変性アルキド樹脂が好適に用いられる。
【0015】アルキド樹脂の合成に用いられる多塩基酸
としては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸等の飽和多塩基酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水
シトラコン酸等の不飽和多塩基酸、そのほか、シクロペ
ンタジエン−無水マレイン酸付加物、テルペン−無水マ
レイン酸付加物、ロジン−無水マレイン酸付加物等が挙
げられる。これら多塩基酸は1種単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0016】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、
テトラメチレングリコール等の二価アルコール、グリセ
リン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール、ペ
ンタエリスリトール等の四価アルコールなどが挙げられ
る。これら多価アルコールは、1種単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0017】多塩基酸と多価アルコールの使用量は特に
制限はないが、通常、多塩基酸のCOOH/多価アルコ
ールのOHの割合で2/8〜8/2とすることが好まし
く、4/6〜6/4とすることがより好ましい。
【0018】変性剤として用いられる油脂、油脂脂肪酸
としては、大豆油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、脱水
ヒマシ油、ヤシ油、サフラワー油、ステアリン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン
酸、リシノレイン酸脱水リシノレイン酸等が挙げられ、
天然樹脂としてはロジン、コーパル、コハク、セラック
等が挙げられ、合成樹脂としては、フェノール樹脂、尿
素樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これら変性剤
は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても
よい。
【0019】これらの変性剤の使用量は、アルキド樹脂
の原料の総量に対し、5〜60重量%とすることが好ま
しく、より好ましくは10〜50重量%である。変性剤
の使用量が5重量%未満であると、塗膜の耐沸水性が劣
る傾向があり、60重量%を超えると、塗膜の光沢が悪
化する傾向がある。
【0020】モノマー混合物のアルキド樹脂の存在下で
の重合に用いられるアルキド樹脂の使用量は、モノマー
混合物とアルキド樹脂との総量に対し、5〜60重量%
とすることが好ましく、より好ましくは5〜40重量%
である。アルキド樹脂の使用量が5重量%未満では、塗
膜の耐沸水性が劣る傾向があり、60重量%を超える
と、塗膜の光沢が悪化する傾向がある。
【0021】モノマー混合物のアルキド樹脂の存在下で
の重合反応には、重合触媒を用いることができる。重合
触媒としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
等のアゾ系化合物や、t−ブチルパーオキシド等の過酸
化物などが用いられる。
【0022】この反応は、通常、有機溶媒中で行われ、
有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン等のケトン系溶剤などが用いられる。
【0023】なおこの反応は、窒素ガス等の不活性雰囲
気下で行うことが好ましい。
【0024】アルキド変性アクリルポリオール樹脂は、
重量平均分子量(測定法:GPC法、標準ポリスチレン
換算)が5,000〜100,000であることが好ま
しく、10,000〜80,000であることがより好
ましい。重量平均分子量が5,000未満であると、塗
膜の耐水性、密着性等が劣る傾向があり、100,00
0を超えると、溶剤希釈性、抗菌剤の分散性等が劣る傾
向がある。
【0025】アルキド変性アクリルポリオール樹脂は、
酸価が1〜20mgKOH/gであることが好ましく、
水酸基価が10〜100mgKOH/gであることが好
ましく、より好ましくは20〜80mgKOH/gであ
る。酸価が1mgKOH/g未満であると、塗膜の基材
との密着性が悪くなる傾向があり、20mgKOH/g
を超えると、塗膜の耐水性が悪化する傾向がある。ま
た、水酸基価が10mgKOH/g未満であると、抗菌
剤の分散性が悪くなる傾向があり、100mgKOH/
gを超えると、塗膜の耐水性、外観が悪くなる傾向があ
る。
【0026】本発明における(b)ポリイソシアナート
とは、イソシアナト基を1分子あたり2つ以上有する化
合物であり、具体例としては、ヘキサメチレンジイソシ
アナート、そのイソシアヌレート型三量体、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、そのビューレット型三量体、イ
ソフォロンジイソシアナート、そのイソシアヌレート型
三量体、トリレンジイソシアナート等の一般的にアクリ
ルポリオール樹脂系の硬化剤として用いられているもの
などが挙げられる。
【0027】本発明の抗菌コート剤樹脂組成物に配合さ
れるポリイソシアナートの量は、(a)アルキド変性ア
クリルポリオール樹脂の水酸基1当量に対する(b)ポ
リイソシアナートのイソシアナート基の量が0.5〜2
当量(NCO/OH=0.5〜2)となる量とすること
が望ましく、更に望ましくは、NCO/OH=1〜1.
5となる量である。NCO/OH<0.5の場合、塗膜
の耐水性、耐溶剤性等が悪くなる傾向があり、NCO/
OH>2の場合は塗膜が脆くなったり、外観等が悪くな
る傾向がある。
【0028】本発明に用いられる(c)無機系抗菌剤と
は、銀、銅、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、水銀、カドミウ
ム又はクロム等の抗菌性金属成分の少なくとも一種類
を、無機担持体に担持した金属担持体が挙げられる。無
機担持体としては、例えば、シリコン・アルミナ、シリ
コン・ゼオライト等が挙げられる。無機系抗菌剤の具体
例としては、銀・亜鉛のシリコン・アルミナ系担持抗菌
剤であるAIS(商品名、触媒化成工業社(株)製)、
銀・亜鉛のシリコン・ゼオライト担持抗菌剤であるAI
S310(商品名、触媒化成工業社(株)製)等が挙げ
られる。これら無機系抗菌剤は、1種単独で用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよい。
【0029】本発明の抗菌コート剤樹脂組成物中の無機
系抗菌剤の配合量は、対樹脂固形分(アルキド変性アク
リルポリオール樹脂)で0.01〜5重量%とすること
が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%である。
0.01重量%より少ない添加量では抗菌効果が少なく
なるおそれがあり、また5重量%より多い添加量では塗
膜の黄変や黒変、耐水性の悪化等がおこることがある。
【0030】また、本発明の抗菌コート剤樹脂組成物に
は、更に、レベリング剤や消泡剤等の添加剤やその他の
樹脂をブレンドしてもよい。
【0031】本発明の抗菌コート剤樹脂組成物は、コー
ティング剤として用いられるが、コーティングする対象
基材としては、金属、プラスチック等、特に制限はな
い。
【0032】本発明の抗菌コート剤樹脂組成物を塗布す
る際には、通常、有機溶剤が用いられる。本発明の抗菌
コート剤樹脂組成物に使用しうる有機溶剤としては、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシ
レン等の芳香族系溶剤等が挙げられるが、それらに限定
するものではない。有機溶剤は、1種単独で用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよい。有機溶剤を用いる場
合、その配合量は、アルキド変性アクリルポリオール樹
脂及び(b)ポリイソシアナートの合計100重量部に
対し20〜70重量部、とすることが好ましく、30〜
60重量部とすることがより好ましい。
【0033】本発明の抗菌コート剤樹脂組成物を基材に
塗布する際には、アルキド変性アクリルポリオール樹
脂、抗菌剤、有機溶剤を含む混合物にポリイソシアナー
トを添加した後、基材に塗布し、室温でセッティングし
た後、好ましくは50〜100℃で焼き付けを行うこと
ができる。セッティング時間は通常、10分〜1時間が
好ましい。セッティング時間が1時間を超えると、抗菌
性が悪くなる傾向があり、10分間未満では塗膜のレベ
リング性が悪くなる傾向がある。ただし、セッティング
時間は、添加剤により改善される限り、短いことが好ま
しい。
【0034】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。なお、以下において、「%」及び「部」は特
に断りのない限り全て重量基準である。
【0035】アルキド樹脂中間体の合成 以下の条件でアルキド樹脂中間体を合成した。即ち、攪
拌機、温度計、分離槽、冷却管及び窒素ガス導入管を装
備した反応容器に窒素ガスを導入した後、分離槽中に蒸
留水を還流レベルまで加えた。室温で、反応容器にサフ
ラワー油164.4部、脱水ひまし油164.4部、グ
リセリン39.4部、トリメチロールプロパン59.8
部、ナフテン酸リチウム1.97部、キシレン1.9部
を仕込み、窒素を20ml/minの流量で流しなが
ら、2.5時間かけて235℃まで撹拌加温し、エステ
ル交換反応を行った。エステル交換反応後100℃まで
冷却し、反応溶液中にグリセリン37.2部、キシレン
8.2部、トリメチロールプロパン52.3部、無水マ
レイン酸7.24部、無水フタル酸234.3部を加
え、よく撹拌溶解した。その後3.5時間かけて224
℃まで撹拌加温し、さらにキシレンを28.3部添加
し、225±2℃で合成を行った。酸価が1.5mgK
OH/g以下になったところで、反応溶液を130℃ま
で冷却し、キシレン222.3部を加えアルキド樹脂中
間体を得た。このアルキド樹脂中間体の樹脂特性は、加
熱残分:71重量%、粘度[ガードナー]:Z1、酸価
[樹脂固形分]:1mgKOH/gであった。
【0036】合成例1 以下の条件でアルキド変性アクリルポリオール樹脂を合
成した。
【0037】即ち、攪拌機、温度計、冷却管及び窒素ガ
ス導入管を装備した反応容器に窒素ガスを導入させた
後、反応容器に2−ヒドロキシエチルメタクリレート
9.2部、メタクリル酸0.9部、メタクリル酸ブチル
35.4部、メタクリル酸メチル54.0部、スチレン
23.0部、前述のアルキド樹脂中間体32.6部、酢
酸ブチル91.8部、トルエン180部を仕込み、窒素
を20ml/minの流量で流しながら116±3℃ま
で撹拌しながら昇温した。以降、反応は窒素気流下(2
0ml/min)、116±3℃で撹拌しながら行っ
た。滴下容器に2−ヒドロキシエチルメタクリレート
4.6部、メタクリル酸46部、メタクリル酸ブチル6
9部、メタクリル酸メチル221部、スチレン23部、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
7.4部を仕込み、よく混合した後、116±3℃まで
昇温した反応容器に約2時間かけて滴下した。滴下後、
滴下容器をトルエン18.3部を用いて洗浄し、その洗
浄液も反応容器に加えた。30分保温後、AIBN1.
8部をトルエン110部に溶解したものを2時間かけて
反応容器に滴下した。滴下後、滴下容器をトルエン1
8.3部を用いて洗浄し、その洗浄液も反応容器に加え
た。その後1時間保温した後、トルエン20部を用いて
希釈し、目的物であるアルキド変性アクリルポリオール
樹脂を得た。このアルキド変性アクリルポリオール樹脂
の特性は、加熱残分:50重量%、粘度[ガードナ
ー]:Y、酸価[樹脂固形分]:5mgKOH/g、水
酸基価[樹脂固形分]:30mgKOH/g、重量平均
分子量:23,000であった。
【0038】合成例2 以下の条件でアクリルポリオール樹脂を合成した。
【0039】即ち、攪拌機、温度計、冷却管及び窒素ガ
ス導入管を装備した反応容器に窒素ガスを導入した後、
反応容器に2−ヒドロキシエチルメタクリレート9.2
部、メタクリル酸0.9部、メタクリル酸ブチル35.
4部、メタクリル酸メチル54.0部、スチレン23.
0部、酢酸ブチル91.8部、トルエン180部を仕込
み、窒素を20ml/minの流量で流しながら116
±3℃まで撹拌しながら昇温した。以降、反応は窒素気
流下(20ml/min)、116±3℃で撹拌しなが
ら行った。滴下容器に2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート4.6部、メタクリル酸46部、メタクリル酸ブチ
ル69部、メタクリル酸メチル221部、スチレン23
部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)7.4部を仕込み、よく混合した後、116±3℃
まで昇温した反応容器に約2時間かけて滴下した。滴下
後、滴下容器をトルエン18.3部を用いて洗浄し、そ
の洗浄液も反応容器に加えた。30分保温後、AIBN
1.8部をトルエン110部に溶解したものを2時間か
けて反応容器に滴下した。滴下後、滴下容器をトルエン
18.3部を用いて洗浄し、その洗浄液も反応容器に加
えた。その後1時間保温した後、トルエン20部を用い
て希釈し、目的物であるアクリルポリオール樹脂を得
た。このアクリルポリオール樹脂の特性は、加熱残分:
50重量%、粘度[ガードナー]:X、酸価[樹脂固形
分]:2mgKOH/g、水酸基価[樹脂固形分]:5
0mgKOH/g、重量平均分子量:18,000であ
った。
【0040】実施例1〜3 合成例1で得られたアルキド変性アクリルポリオール樹
脂溶液に、銀・亜鉛のシリコン・ゼオライト担持体抗菌
剤であるAIS310(触媒化成工業(株)製、商品
名)を表1のそれぞれの濃度添加し、ガラスビーズを加
え、酢酸ブチルで樹脂固形分を計算値で40%になるよ
うに希釈調製した後、ペイントシェー カーを用い30
分シェイク後、ガラスビーズを濾過により除去した。得
られた主剤にNCO/OH=1となるよう計算量のヘキ
サメチレンジイソシアナート系イソシアヌレート型三量
体(商品名:TPA100(旭化成工業(株)製)を加
えてよく撹拌し、抗菌コート剤とし、直ちに各実験に供
した。
【0041】比較例1〜3 合成例2で得られたアクリルポリオール樹脂溶液に、銀
・亜鉛のシリコン・ゼオライト担持体抗菌剤であるAI
S310(触媒化成工業(株)製、商品名)を表1のそ
れぞれの濃度それぞれの濃度添加し、ガラスビーズを加
え、酢酸ブチルで樹脂固形分を計算値で45%になるよ
うに希釈調製した後、ペイントシェーカーを用い30分
シェイク後、ガラスビーズを濾過により除去した。得ら
れた主剤にNCO/OH=1となるよう計算量のヘキサ
メチレンジイソシアナート系イソシアヌレート型三量体
(商品名:TPA100(旭化成工業(株)製)を加え
てよく撹拌し、抗菌コート剤とし、直ちに各実験に供し
た。
【0042】
【表1】 塗膜付着性試験 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板に塗し、30分室温でセッティング後80℃
で一時間焼き付けて試験板とした。評価は碁盤目テープ
法(JIS K 5400)に準じて行った。すなわ
ち、試験片上の塗膜を貫通して素地面に達する切り傷を
碁盤目上に付け、この碁盤目の上に粘着テープを貼り、
はがした後の塗膜の付着状態を目視によって観察した。
評価は試験片の塗面につけた碁盤目状の傷の状態を表2
のように観察した。結果を表3に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】 外観肉持ち感 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。この試験板の外観・肉持ち感を塗布前のSMC板と
比較して目視で判定した。結果を表4に示す。
【0045】
【表4】 90℃煮沸試験 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。この試験板を90℃の水浴中に浸漬し、100、2
00、300時間後のグロス値の経時変化を測定した。
水浴に浸漬する全後のグロス値の差が3.0未満を良好
とした。結果を表5に示す。
【0046】
【表5】 耐薬品性試験 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。この試験板に5%硫酸水溶液、5%酢酸水溶液、5
%水酸化ナトリウム水溶液をスポットし、24時間後の
グロス値の変化を測定した。各薬剤溶液による処理前後
のグロス値の差が5.0未満を良好とした。結果を表6
に示す。
【0047】
【表6】 耐溶剤性試験 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。この試験板の表面をメチルエチルケトン、キシレン
をしめらせた脱脂綿で100回こすり、外観を観察し、
外観に変化のないものを良好と評価した。結果を表7に
示す。
【0048】
【表7】 耐カビ取り剤性 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。この試験板に市販のカビ取り剤(カビキラー;ジョ
ンソン・アンド・ジョンソン社製)をまんべんなく噴霧
した後、1時間放置し塗膜の外観を観察した。結果を表
8に示す。
【0049】
【表8】 抗菌性試験 各抗菌コート剤をバーコーター(No.60)で未処理
のSMC板(5×5×0.5cm)に塗し、30分室温
でセッティング後80℃で1時間焼き付けて試験板とし
た。燐酸緩衝液pH7.2に肉エキス5mg/l、ペプ
トン10mg/l、塩化ナトリウム5mg/lになるよ
うに加え培地とした。この培地を用い大腸菌(Esch
erichia coli IFO−12734)を培
養し、菌数が104〜106個になるように菌液を調製し
た。この菌液を0.5ml試験板に接種し、その上に被
膜フィルムをかぶせて蓋をした後、35℃で24時間培
養しその生菌数を測定した。抗菌剤の添加されていない
系と比較して、生菌数が102個以上少ないものを効果
有りとした。また5×5cmのガラス板上に菌液を接種
したものを同様の条件で培養したものを空試験とした。
結果を表9に示す。
【0050】
【表9】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、SMCのような基材へ
の密着が高くまた塗膜外観及び耐水性に優れている抗菌
製塗膜を形成する抗菌コート剤樹脂組成物を得ることが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルキド変性アクリルポリオール
    樹脂、(b)ポリイソシアナート及び(c)無機系抗菌
    剤を含有してなる抗菌コート剤樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)アルキド変性アクリルポリオール
    樹脂及び(b)ポリイソシアナートを、(a)アルキド
    変性アクリルポリオール樹脂の水酸基1当量に対する
    (b)ポリイソシアナートのイソシアナート基の量が
    0.5〜2当量となる量で含有し、(c)無機系抗菌剤
    を(a)アルキド変性アクリルポリオール樹脂の重量の
    0.01〜5重量%含有する請求項1記載の抗菌コート
    剤樹脂組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101264575B1 (ko) 2012-10-18 2013-05-14 박덕영 중방식 도막
CN107141865A (zh) * 2017-05-25 2017-09-08 安徽梅兰园林景观工程有限公司 一种树木防虫、防冻涂料及制备方法
WO2021039722A1 (ja) 2019-08-27 2021-03-04 株式会社イノアックコーポレーション 繊維強化樹脂複合成形体とその製造方法、抗菌性複合成形体とその製造方法、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体とその製造方法、および繊維強化樹脂積層成形体とその製造方法
JP2021053919A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 株式会社イノアックコーポレーション 抗菌性複合成形体とその製造方法
US11958986B2 (en) 2019-04-01 2024-04-16 Lg Chem, Ltd. Antibacterial polymer coating composition and antibacterial polymer film

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