JPH11228895A - インクジェット記録用水性インクおよび記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用水性インクおよび記録方法

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JPH11228895A
JPH11228895A JP3075798A JP3075798A JPH11228895A JP H11228895 A JPH11228895 A JP H11228895A JP 3075798 A JP3075798 A JP 3075798A JP 3075798 A JP3075798 A JP 3075798A JP H11228895 A JPH11228895 A JP H11228895A
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JP
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ink
urea derivative
water
melting point
jet recording
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JP3075798A
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Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字品質を確保しながら、記録媒体上での乾
燥性とインクの耐乾燥目詰まり性を両立したインクジェ
ット記録用水性インクおよび記録方法を提供すること。 【解決手段】 水、顔料あるいは染料から選ばれる着色
剤、尿素、チオ尿素等の固体尿素誘導体、テトラメチル
尿素等の液体尿素誘導体から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法に用いる水性インクおよび記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、静電吸引方
式、空気圧送方式、加熱発泡時の圧力を利用した方式、
圧電素子の電気的変形を利用した方式などのインクを吐
出する方法によりインク小滴を発生させ、さらにこのイ
ンク小滴を記録媒体に付着して画像形成を行なってい
る。この記録方式は、静かな動作、低コスト、印字品
質、カラー対応性等の特徴により、近年急速に普及して
いる。
【0003】普及に伴いインクジェット記録方法に用い
るインクには、微細な吐出口先端で目詰まりを起こすこ
となく、記録された紙上では速やかに乾燥して連続印字
時に裏写り等がなく、かつ近年オフィス等で一般に使用
されているコピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋、
ボンド紙または連続伝票用紙等の普通紙や再生紙などに
対しても良好な記録を行うことができること等が要求さ
れ、インクの組成、物性等の多様な面から詳細な研究開
発がなされている。
【0004】例えば、特公昭53−43324号公報で
は、尿素を添加することによって長期間大気に露出され
ても耐乾燥性に優れた特性を有する水性インクが提案さ
れている。また特開平6−145574号公報では、顔
料分散液にグリセリン、ジエチレングリコール等の水溶
性有機溶剤と尿素を合わせて添加することで、目詰まり
を起こすことなく、粘度が低く、高印字品質のインクを
提供することができるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の特公昭53−4
3324号ではインクジェット記録装置で通常の使用状
態である短時間の放置乾燥では吐出は悪化しない。しか
し、極端に乾燥が進む条件、例えば高温・低湿度の環境
で長時間放置された場合は、吐出口先端で尿素を含む固
形分が析出して吐出不能となることがある。
【0006】一方、特開平6−145574号公報明細
書記載のインクでは、尿素とグリセリン等の水溶性有機
溶剤を合わせて添加することにより、乾燥による吐出口
での固形物発生を抑制し、長期的な耐乾燥目詰まり性を
得ている。しかしながら、グリセリン等の水溶性有機溶
剤の添加によって、記録媒体上での乾燥時間が長くなる
課題がある。
【0007】従って本発明はこれらの課題を解決するも
ので、インクの耐乾燥目詰まり性と記録媒体上での乾燥
性を両立したインクジェット記録用水性インクおよび記
録方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用水性インクは、水、水性媒体に溶解あるいは分散
した着色剤、融点が50℃以上かつ水溶性の固体尿素誘
導体、融点が10℃以下の水溶性液体尿素誘導体から構
成されること特徴とする。
【0009】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前記着色剤が有機性の顔料あるいは染料から選ばれ
ることを特徴とする。
【0010】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前記着色剤がインクに対して0.5〜20wt%の
範囲で含まれることを特徴とする。
【0011】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前記固体尿素誘導体と液体尿素誘導体を合わせた添
加量が、インクに対して5〜40wt%の範囲であるこ
とを特徴とする。
【0012】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前期液体尿素誘導体の比率が、固体尿素誘導体と液
体尿素誘導体の総和に対して5〜40wt%の範囲であ
ることを特徴とする。
【0013】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前記インクにさらに無機アルカリを添加することを
特徴とする。
【0014】本発明のインクジェット記録用水性インク
は、前記無機アルカリがインクに対して0.01〜5w
t%の範囲で含まれることを特徴とする。
【0015】本発明のインクジェット記録方法は、請求
項1〜7いずれか一項に記載のインクを用いることを特
徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用水
性インクは、水、着色剤、固体尿素誘導体、液体尿素誘
導体から構成されるている。
【0017】ここで水とは、水性インクの媒体となるも
のであり、着色剤、固体および液体尿素誘導体を溶解も
しくは分散して保持するものである。
【0018】水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透
水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができ
る。また、紫外線照射、又は過酸化水素添加などにより
滅菌した水を用いると、インク組成物を長期保存する場
合にカビやバクテリアの発生を防止することができるの
で好適である。
【0019】本発明に用いる着色剤は、インク組成物中
では分散あるいは溶解しており、かつインクジェト記録
装置にて印刷した後は記録媒体上で印刷物に多数の色を
与えるものである。着色剤は、水性媒体に分散あるいは
溶解する着色した化合物の中で、有機性の顔料あるいは
染料の有色物質から選ばれる。これらは、重量当たりの
発色濃度が高く、色彩が鮮やかなためインクに用いるの
に適している。
【0020】これらの中で顔料は、アルカリ性で分散し
た状態で用いられる。これらは、カラーインデックスに
おいて顔料に分類されるものを、分散剤によりアルカリ
性のpH域で分散安定化したもの、あるいは、顔料表面
に官能基を付与する処理を行って分散したものから用い
られる。
【0021】ここで、分散剤はスチレン−アクリル酸樹
脂、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、
スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸半エ
ステル樹脂、アクリル酸−アクリル酸エステル樹脂、イ
ソブチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹
脂等を用いることができる。
【0022】顔料の分散は、従来から知られている方法
にて行うことができる。上述の分散剤と顔料を、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、トリエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミ
ン、アミノメチルプロパノール等によりアルカリ性とし
た水中に混合して、ボールミル、サンドミル、アトライ
ター、ロールミル、アジテーターミル、ヘンシェルミキ
サー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェット
ミル、オングミルなどの分散機を用いて分散し、顔料の
平均粒子径を25〜1000nm、好ましくは50〜2
50nmに調製する。さらに、目詰まりの原因となる粗
大粒子や異物を取り除くために、金属フィルターやメン
ブランフィルターなどを用いた濾過あるいは遠心分離を
行なうのが好ましい。
【0023】顔料は、具体的には黒色系としては、カー
ボンブラック類、C.I.ピグメントブッラク1が挙げ
られる。黄色系としては、C.I.ピグメントイエロー
1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、1
3、14、15、16、17、65、83が挙げられ
る。また、赤色系としては、C.I.ピグメントレッド
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
2、13、14、15、16、17、18、19、2
1、22、23、30、31、32、37、38、3
9、40、49、50、51、52、53、55、6
0、64、83、87、88、89、90、112、1
14、123、163等が挙げられる。青色系として
は、C.I.ピグメントブルー2、3、15、16、2
2、25等が挙げられる。更に、顔料表面に官能基を付
与する処理を行って分散したものとして、マイクロジュ
ットC−type CW1およびCW2(商品名、オリ
エント化学工業株式会社製)等を用いることもできる。
【0024】また染料は、水に溶解する有機性有色物質
であり、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接染
料、反応染料、可溶性建染染料または食品用色素に分類
されているものが有用である。また、中性の水に不溶で
あってもアルカリ水に可溶であれば、カラーインデック
スにおいて油溶染料、塩基性染料に分類される着色剤を
用いることもできる。
【0025】染料は、具体的には黄色系としては、C.
I.アシッドイエロー1、3、11、17、19、2
3、25、29、36、38、40、42、44、4
9、59、61、70、72、75、76、78、7
9、98、99、110、111、127、131、1
35、142、162、164、165、C.I.ダイ
レクトイエロー1、8、11、12、24、26、2
7、33、39、44、50、58、85、86、8
7、88、89、98、110、132、142、14
4、C.I.リアクティブイエロー1、2、3、4、
6、7、11、12、13、14、15、16、17、
18、22、23、24、25、26、27、37、4
2、C.I.フードイエロー3、4、C.I.ソルベン
トイエロー15、19、21、30、109等が挙げら
れる。
【0026】また、赤色系としては、C.I.アシッド
レッド1、6、8、9、13、14、18、26、2
7、32、35、37、42、51、52、57、7
5、77、80、82、85、87、88、89、9
2、94、97、106、111、114、115、1
17、118、119、129、130、131、13
3、134、138、143、145、154、15
5、158、168、180、183、184、18
6、194、198、209、211、215、21
9、249、252、254、262、265、27
4、282、289、303、317、320、32
1、322、C.I.ダイレクトレッド1、2、4、
9、11、13、17、20、23、24、28、3
1、33、37、39、44、46、62、63、7
5、79、80、81、83、84、89、95、9
9、113、197、201、218、220、22
4、225、226、227228、229、230、
231、C.I.リアクティブレッド1、2、3、4、
5、6、7、8、11、12、13、15、16、1
7、19、20、21、22、23、24、28、2
9、31、32、33、34、35、36、37、3
8、39、40、41、42、43、45、46、4
9、50、58、59、63、64、C.I.ソルビラ
イズレッド1、C.I.フードレッド7、9、14等が
挙げられる。
【0027】また、青色系としては、C.I.アシッド
ブルー1、7、9、15、22、23、25、27、2
9、40、41、43、45、54、59、60、6
2、72、74、78、80、82、83、90、9
2、93、100、102、103、104、112、
113、117、120、126、127、129、1
30、131、138、140、142、143、15
1、154、158、161、166、167、16
8、170、171、182、183、184、18
7、192、199、203、204、205、22
9、234、236、249、C.I.ダイレクトブル
ー1、2、6、15、22、25、41、71、76、
77、78、80、86、87、90、98、106、
108、120、123、158、160、163、1
65、168、192、193、194、195、19
6、199、200、201、202、203、20
7、225、226、236、237、246、24
8、249、C.I.リアクティブブルー1、2、3、
4、5、7、8、9、13、14、15、17、18、
19、20、21、25、26、27、28、29、3
1、32、33、34、37、38、39、40、4
1、43、44、46、C.I.ソルビライズバットブ
ルー1、5、41、C.I.バットブルー29、C.
I.フードブルー1、2、C.I.ベイシックブルー
9、25、28、29、44等が挙げられる。
【0028】更に、黒色系としては、C.I.アシッド
ブラック1、2、7、24、26、29、31、48、
50、51、52、58、60、62、63、64、6
7、72、76、77、94、107、108、09、
110、112、115、118、119、121、1
22、131、132、139、140、155、15
6、157、158、159、191、C.I.ダイレ
クトブラック17、19、22、32、38、51、5
6、62、71、74、75、77、94、105、1
06、107、108、112、113、117、11
8、132、133、146、154、168、C.
I.リアクティブブラック1、3、4、5、6、8、
9、10、12、13、14、18、C.I.ソルビラ
イズバットブラック1C.I.フードブラック2等が挙
げられる。
【0029】これらの着色剤は単独、あるいは複数種混
合して用いることができる。なお、本発明に用いること
が可能な着色剤は、ここに記載したものに限定されるも
のでなく、本要件に該当するものであれば、いずれも用
いることができる。
【0030】着色剤は、インク組成物全重量に対して
0.5〜20wt%の範囲で添加することが望ましい。
0.5wt%以上であれば、インクジェット記録方式に
より印刷した印刷物は充分な光学濃度を示すことができ
る。20wt%以下であれば、インクジェット記録方式
に適当な粘度に調整しやすい。
【0031】本発明に用いる固体尿素誘導体とは、融点
が50℃以上かつ水溶性の尿素誘導体から選ばれる化合
物であり、インク組成物の水分の蒸発を抑制して、吐出
安定性を向上するために用いるものである。ここで水溶
性とは、必ずしも水に対する溶解度が無限大である必要
はなく、後述する好ましい添加量内から選ばれる実際の
添加量において水に溶解するものならば用いることがで
きる。
【0032】固体尿素誘導体としては、具体的には尿素
(融点133℃)、チオ尿素(融点181℃)、N,N
−ジメチル尿素(融点182℃)、N,N−ジメチルチ
オ尿素(融点159℃)、N,N−ジエチル尿素(融点
74℃)、トリメチル尿素(融点76℃)、エチレン尿
素(融点131℃)、エチレンチオ尿素(融点203
℃)、ペンタメチレン尿素(融点106℃)などを用い
ることができる。これらの固体尿素誘導体は、単独で用
いてもよく、また複数種を混合して用いても良い。
【0033】本発明に用いる液体尿素誘導体は、融点が
10℃以下の水溶性の尿素誘導体から選ばれる化合物で
あり、前述の固体尿素誘導体と併用することにより、イ
ンク乾燥時の固形分析出を防止して吐出安定性を向上す
るために用いるものである。
【0034】液体尿素誘導体としては、具体的にはテト
ラメチル尿素(融点−1.2℃)、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン(融点8.2℃)などを用いるこ
とができる。これらの液体尿素誘導体は、単独で用いて
もよく、また複数種を混合して用いても良い。
【0035】固体尿素誘導体と液体尿素誘導体の添加量
は、インク全量に対して合わせて5〜40wt%の範囲
であることが好ましい。5wt%以上であればインクに
十分な保湿性を持たせることが可能である。40wt%
以下であれば、インクジェット記録用水性インクとして
吐出安定性を確保することができる。
【0036】液体尿素誘導体は、固体尿素誘導体と液体
尿素誘導体の総和に対して10〜40%の範囲で添加す
ることが好ましい。10%以上であれば、十分な保湿性
を持たせることが可能である。40wt%以下であれ
ば、十分に早い乾燥時間のインクを提供できる。
【0037】本発明のインクには、更に無機アルカリを
添加することができる。無機アルカリを更に添加するこ
とにより、着色剤の溶解性もしくは分散安定性が向上
し、ノズル近傍等での着色剤の析出が起こり難くなるた
め、より厳しい条件下においても高いレベルの耐目詰ま
り性が達成される。
【0038】無機アルカリとしては、着色剤等のインク
中の他の成分と凝集等の反応を起こさないものの中から
任意に選択することができ、具体的には、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水等が挙げられ
る。
【0039】前記無機アルカリの好ましい添加量は、全
インクに対して0.01〜5wt%の範囲である。0.
01wt%以上であれば前述の耐目詰まり性の向上が期
待でき、5wt%以下であれば、インクのpHをインク
ジェット記録用水性インクとして適当な領域に合わせや
すい。
【0040】本発明のインクには必要に応じて、浸透剤
を添加することができる。浸透剤を更に添加すること
で、被記録紙中へのインクの浸透が促進され乾燥時間が
短縮できる。
【0041】必要に応じて添加する浸透剤としては、低
級モノおよびポリオール類が挙げられる。具体的には、
エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1
−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、te
rt−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノー
ル、3−ペンタノール、tert−ペンタノール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペン
タンジオール等が挙げられる。
【0042】必要に応じて添加される浸透剤の添加量は
特に限定されないが、記録の品質やインクの粘度等を考
慮する必要があり、好ましくは全インクに対して0.0
1重量%以上5重量%以下である。この範囲であれば、
インクの粘度と記録の品質を、筆記具もしくはインクジ
ェット記録装置用のインクとして適当な領域に合わせや
すい。
【0043】本発明のインクには更に必要に応じて、溶
解助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤・防かび
剤、粘度調整剤、pH調整剤、表面張力調整剤等を添加
することができる。溶解助剤としては、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性極性溶剤が
用いられる。酸化防止剤、紫外線吸収剤としては、アロ
ハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、
ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレ
ットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およ
びその塩等、チバガイギー社製のTinuvin32
8、900、1130、384、292、123、14
4、622、770、292、Irgacor252、
153、Irganox1010、1076、103
5、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等
が用いられる。防腐剤・防かび剤としては、例えば安息
香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、
2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソ
ルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2
−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキ
セルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プ
ロキセルXL−2、プロキセルTN)などの中から選ぶ
ことができる。粘度調整剤としては、ロジン類、アルギ
ン酸類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸
塩、ポリビニルピロリドン、アラビアゴムスターチなど
が挙げられる。
【0044】
【実施例】<評価方法> (速乾性)本発明のインクを圧電素子式オンデマンド型
インクジェット記録装置であるMJ−930C(商品
名、セイコーエプソン株式会社製)にてベタ印刷を行っ
た。次いで、印刷部に白紙を重ねてインクが転写されな
くなるまでの時間を計測して、乾燥時間とした。評価に
は普通紙と再生紙を用い、内訳は以下の通りである。中
性普通紙としてゼロックス−P、ゼロックス−4024
(いずれも商品名、富士ゼロックス株式会社製)、酸性
普通紙としてEPP(商品名、セイコーエプソン株式会
社製)、再生紙としてゼロックス−R(商品名、富士ゼ
ロックス株式会社製)、やまゆり(商品名、本州製紙株
式会社製)を用いた。評価基準は、表1に示す通りであ
る。
【0045】
【表1】
【0046】(印字品質)本発明のインクを上述のイン
クジェット記録装置にて、上述の普通紙および再生紙上
に10ポイントの文字を印刷し、その滲みの度合いから
目視により印字品質レベルを判定した。評価基準は、表
1に示す通りである。
【0047】(耐目詰まり性)本発明のインクを上述の
インクジェット記録装置に充填、印刷した後、記録装置
の印字ヘッドをホームポジションから外して、温度40
℃にて4週間放置した。放置後、インクの吐出安定性に
て耐目詰まり性を評価した。評価基準は、表1に示す通
りである。
【0048】<インクの調製> (実施例1)超純水50gに固体尿素誘導体として尿素
15g、液体尿素誘導体としてテトラメチル尿素5gを
溶解した。この溶液に着色剤としてカーボンブラック分
散液#0542(商品名、御国色素製、着色剤濃度20
wt%)20gを攪拌しながら1時間かけて徐々に加え
て分散した。さらに超純水を全量が100gになるまで
加えた。この溶液を2時間攪拌した後、孔径約5μmの
ステンレス製メッシュフィルターにて濾過してインクを
調製した。
【0049】(実施例2)超純水50gに固体尿素誘導
体としてエチレン尿素10g、液体尿素誘導体として
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン2.5gを溶
解した。この溶液に着色剤としてカーボンブラック表面
に官能基を付与する処理を行って分散したマイクロジュ
ットC−type CW2(商品名、オリエント化学工
業株式会社製、着色剤濃度10wt%に調製済み)30
gを攪拌しながら1時間かけて徐々に加えて分散した。
さらに超純水を全量が100gになるまで加えた。この
溶液を2時間攪拌した後、孔径約5μmのステンレス製
メッシュフィルターにて濾過してインクを調製した。
【0050】(実施例3)超純水70gに固体尿素誘導
体としてエチレンチオ尿素7.5g、液体尿素誘導体と
してテトラメチル尿素2.5gを溶解した。この溶液に
着色剤としてダイレクトファストブラックAB(商品
名、住友化学工業株式会社製、C.I.ダイレクトブラ
ック32)2gを加えて、さらに超純水を全量が100
gになるまで加え、2時間攪拌した。続いて、孔径約5
μmのステンレス製メッシュフィルターにて濾過してイ
ンクを調製した。
【0051】実施例1から3のインクについて、圧電素
子式オンデマンド型インクジェット記録装置であるMJ
−930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を
用いて、速乾性、印字品質、耐目詰まり性の評価を行っ
た。結果は、いずれのインクも特に良好から良好であ
り、本発明の構成によって印字品質を確保しながら、記
録媒体上での乾燥性とインクの耐乾燥目詰まり性を両立
したインクジェット記録用水性インクおよび記録方法を
提供することができた。結果を表2にまとめて示す。
【0052】
【表2】
【0053】(実施例4)超純水90gに固体尿素誘導
体として尿素4.5g、液体尿素誘導体としてテトラメ
チル尿素0.5gを溶解した。この溶液に着色剤として
ダイレクトファストブラックAB(商品名、住友化学工
業株式会社製、C.I.ダイレクトブラック32)0.
5gを加えて、さらに超純水を全量が100gになるま
で加え、2時間攪拌した。続いて、孔径約5μmのステ
ンレス製メッシュフィルターにて濾過してインクを調製
した。
【0054】(実施例5)超純水50gに固体尿素誘導
体としてトリメチル尿素15g、液体尿素誘導体として
テトラメチル尿素5gを溶解した。この溶液に着色剤と
してカーボンブラック分散液#0542(商品名、御国
色素製、着色剤濃度20wt%)20gを攪拌しながら
1時間かけて徐々に加えて分散した。さらに超純水を全
量が100gになるまで加えた。この溶液を2時間攪拌
した後、孔径約5μmのステンレス製メッシュフィルタ
ーにて濾過してインクを調製した。
【0055】(実施例6)超純水60gに固体尿素誘導
体としてエチレンチオ尿素12g、液体尿素誘導体とし
て1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン8gを溶解
した。この溶液に着色剤としてダイレクトファストブラ
ックAB(商品名、住友化学工業株式会社製、C.I.
ダイレクトブラック32)10gを加えて、さらに超純
水を全量が100gになるまで加え、2時間攪拌した。
続いて、孔径約5μmのステンレス製メッシュフィルタ
ーにて濾過してインクを調製した。
【0056】(実施例7)超純水30gに固体尿素誘導
体としてペンタメチレン尿素30g、液体尿素誘導体と
して1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン10g、
溶解助剤として2−ピロリドン5gを溶解した。この溶
液に着色剤としてカーボンブラック表面に官能基を付与
する処理を行って分散したマイクロジュットC−typ
e CW2(商品名、オリエント化学工業株式会社製)
20gを攪拌しながら4時間かけて徐々に加えて分散し
た。この溶液を孔径約5μmのステンレス製メッシュフ
ィルターにて濾過してインクを調製した。
【0057】実施例4から7のインクについて、圧電素
子式オンデマンド型インクジェット記録装置であるMJ
−930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を
用いて、速乾性、印字品質、耐目詰まり性の評価を行っ
た。結果は、いずれのインクも特に良好から良好であ
り、着色剤が有機性の顔料あるいは染料であってインク
に対して0.5〜20wt%の範囲で含まれること、固
体尿素誘導体と液体尿素誘導体を合わせた添加量がイン
クに対して5〜40wt%の範囲であること、液体尿素
誘導体の比率が固体尿素誘導体と液体尿素誘導体の総和
に対して10〜40%の範囲であれば、本発明の要件を
満足するインクが提供できる。結果を表2にまとめて示
す。
【0058】(実施例8)実施例1に対してカーボンブ
ラック分散液#0542(商品名、御国色素製、着色剤
濃度20wt%)の添加量を20gから25gに増し
て、さらに無機アルカリとして水酸化ナトリウム0.0
1gを加える以外は同様な方法にてインクを調製した。
【0059】(実施例9)実施例3に対してダイレクト
ファストブラックAB(商品名、住友化学工業株式会社
製、C.I.ダイレクトブラック32)の添加量を2g
から4gに増して、さらに無機アルカリとして炭酸水素
ナトリウム5gを加える以外は同様な方法にてインクを
調製した。
【0060】実施例8と9のインクについて、圧電素子
式オンデマンド型インクジェット記録装置であるMJ−
930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)を用
いて、速乾性、印字品質、耐目詰まり性の評価を行っ
た。結果は、いずれのインクも特に良好から良好であ
り、本発明のインク構成に、さらに無機アルカリを添加
しても特性は損なわれず、さらに着色剤の添加量が増し
ても固体尿素誘導体と液体尿素誘導体の添加量を増さず
に特性を維持することが可能である。結果を表2にまと
めて示す。
【0061】<比較例> (比較例1)実施例1に対して固体尿素誘導体の尿素を
15gから20gに増して、テトラメチレン尿素を無添
加とする以外は同様な方法にてインクを調製した。この
インクは、保湿剤を尿素のみとしたものである。
【0062】(比較例2)実施例1に対して固体尿素誘
導体の尿素を15gから5gに減じて、テトラメチレン
尿素をグリセリン15gに変更する以外は同様な方法に
てインクを調製した。このインクは、保湿剤として尿素
とグリセリンを合わせて添加したものである。
【0063】比較例1と2のインクについて、実施例の
インクと同様に圧電素子式オンデマンド型インクジェッ
ト記録装置であるMJ−930C(商品名、セイコーエ
プソン株式会社製)を用いて、速乾性、印字品質、耐目
詰まり性の評価を行った。結果は、比較例1では耐乾燥
性が不可であり、また比較例2では速乾性が不可であ
り、従来のインクでは、記録媒体上での乾燥性とインク
の耐乾燥目詰まり性を両立することはできなかった。結
果を表2にまとめて示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、水性媒体に溶解あるいは分散した着
    色剤、融点が50℃以上かつ水溶性の固体尿素誘導体、
    融点が10℃以下の水溶性液体尿素誘導体から構成され
    ること特徴とするインクジェット記録用水性インク。
  2. 【請求項2】 前記着色剤が、有機性の顔料あるいは染
    料から選ばれることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録用水性インク。
  3. 【請求項3】 前記着色剤が、インクに対して0.5〜
    20wt%の範囲で含まれることを特徴とする請求項2
    に記載のインクジェット記録用水性インク。
  4. 【請求項4】 前期液体尿素誘導体の比率が、固体尿素
    誘導体と液体尿素誘導体の総和に対して5〜40wt%
    の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    一項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  5. 【請求項5】 前記固体尿素誘導体に対する液体尿素誘
    導体剤の比率が、5〜50%の範囲であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェッ
    ト記録用水性インク。
  6. 【請求項6】 前記インクにさらに無機アルカリを添加
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記
    載のインクジェット記録用水性インク。
  7. 【請求項7】 前記無機アルカリが、インクに対して
    0.01〜5wt%の範囲で含まれることを特徴とする
    請求項6記載のインクジェット記録用水性インク。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか一項に記載のイン
    クを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2369368A (en) * 2000-11-22 2002-05-29 Ilford Imaging Uk Ltd Pigmented Aqueous Inks for Ink Jet Printers
JP2009197126A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Konica Minolta Ij Technologies Inc 水性インクジェット記録インク
JP2016145308A (ja) * 2014-02-21 2016-08-12 東京応化工業株式会社 カーボンブラック分散液
WO2020241019A1 (en) 2019-05-31 2020-12-03 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Water-based ink for ink-jet recording and ink-jet recording apparatus

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