JPH11228774A - 耐加水分解性酢酸ビニル系樹脂及びこれを用いた耐水 性塗料又は接着剤 - Google Patents

耐加水分解性酢酸ビニル系樹脂及びこれを用いた耐水 性塗料又は接着剤

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JPH11228774A
JPH11228774A JP5005898A JP5005898A JPH11228774A JP H11228774 A JPH11228774 A JP H11228774A JP 5005898 A JP5005898 A JP 5005898A JP 5005898 A JP5005898 A JP 5005898A JP H11228774 A JPH11228774 A JP H11228774A
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JP
Japan
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resin
alkenyl
hydrolysis
vinyl acetate
resistant
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Withdrawn
Application number
JP5005898A
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English (en)
Inventor
Shinji Matsuo
真嗣 松尾
Noboru Daito
昇 大東
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐加水分解性に優れた酢酸ビニル系樹脂及び
これを用いた耐水性に優れた塗料又は接着剤を提供す
る。 【解決手段】 下記の一般式(1)(R1 は、水素原
子、ハロゲン原子又は低級アルキル基を示し、R2 は炭
素原子数2ないし3のアルケニル基を示す)で表される
カルボン酸アルケニルエステルと酢酸ビニルとを共重合
させて得られる樹脂であって、且つ、樹脂中の安息香酸
アルケニルエステル類単位を50〜90重量%とした耐
加水分解性酢酸ビニル系樹脂である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐加水分解性酢酸
ビニル系樹脂及びこれを用いた耐水性塗料又は接着剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸ビニル樹脂は、非常に安価である事
から広く用いられている樹脂であり、接着性、耐光性に
も優れているため接着剤や塗料用樹脂として広く用いら
れている。特にラテックス系の接着剤或いは塗料として
使用される事が多く、取り扱いやすさ、火災上および衛
生上の安全性、非環境汚染性を最大の特色として、広い
分野にわたって利用されているが、一方耐水性、耐アル
カリ性に劣るという欠点を有している。
【0003】これらの欠点を改善するため、耐アルカリ
性の優れたコモノマー例えば、プロピオン酸ビニル、ア
クリル酸エチル、ジ−n−ブチルフマレート等と共重合
を行う等の手段が取られている(G.E.J.Reyn
old,J.Oil Col.Chem.Asso
c.,53,399(1970))。しかし、これらは
共重合率の割に加水分解性の改善が十分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の技
術に鑑み、高い耐加水分解性を備えた酢酸ビニル樹脂を
提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、特定の芳香族カルボン
酸アルケニルエステルをモノマーとした樹脂が、高い耐
加水分解性を持ち、且つ酢酸ビニルと共重合する事によ
り、酢酸エステル部分の加水分解をも抑制することを見
出し、本発明を完成させるに到った。
【0006】すなわち、本発明は下記の一般式(1)
(R1 は、水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキル基
を示し、R2 は炭素原子数2ないし3のアルケニル基を
示す)で表される安息香酸アルケニルエステル類を重合
させて得られる耐加水分解性樹脂又はこれを酢酸ビニル
モノマーとを共重合させて得られ、且つ樹脂中の安息香
酸アルケニルエステル類単位が40mol%以上の範囲
である耐加水分解性樹脂である。また、本発明はこの樹
脂を必須の成分として含有する耐水性塗料又は耐水性接
着剤である。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、上記一般式(1)で表される安息香酸
アルケニルエステル類を形成する芳香族カルボン酸は、
具体的には安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安息香
酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、イソプロピル安
息香酸、イソブチル安息香酸、t−ブチル安息香酸など
が挙げられるが、安価な点で安息香酸が好ましい。ま
た、R2 で示されるアルケニル基としてはビニル、アリ
ル及びイソプロペニル基が挙げられるが、反応性(ビニ
ル重合性)の点でビニル基が好ましい。
【0009】本発明の耐加水分解性樹脂は、モノマーと
して上記安息香酸アルケニルエステル類を単独で用いた
ホモポリマーであってもよいが、それぞれの用途によっ
ては酢酸ビニルと共重合させて樹脂の物性を改良するこ
とが好ましい。
【0010】共重合させた場合の安息香酸アルケニルエ
ステル類から生ずる単位が樹脂全体に占める割合は50
重量%以上、好ましくは70重量%以上である。50重
量%未満ではその耐加水分解性が希薄になり、効果が発
揮できない。
【0011】本発明の樹脂又はこれを配合した樹脂組成
物には、場合により酸化防止剤、紫外線吸収剤、重合促
進剤、その他の添加物を、本発明の目的を損なわない程
度において適宜、配合することにより加工性や成型物の
物性を改良することも可能である。
【0012】本発明の樹脂は、従来からの重合方法、例
えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合にて得
ることができる。この重合に際しては、ラジカル発生剤
を触媒として使用することが好ましく、使用できるラジ
カル重合開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド、ア
セチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートなどの過酸化物や2,2−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリルなどのアゾ系化合物などを挙げることがで
き、これらの中の1種もしくは2種以上をモノマーに対
し、0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%の範囲で添加する。また、必要により重合促進剤や連
鎖移動剤等を併用することもできる。
【0013】本発明の耐加水分解性樹脂は、加水分解に
よる性能低下を抑える用途に用いられる。具体的には、
長期間使用される建材や家具等の用途、あるいは湿気の
多いところで使用される浴室用品、洗濯用品等の用途で
ある。樹脂はその目的に従い、成型品やフィルム、シー
トなどに加工されて使用される。
【0014】本発明の耐加水分解性樹脂塗料は、上記樹
脂を必須の成分とする塗料である。この樹脂の配合割合
は、塗料中の全固形分の50重量%以上であるようにす
ることが好ましい。なお、塗料には通常配合される顔
料、溶剤等が配合されてよいことは当然である。
【0015】本発明の耐加水分解性接着剤は、上記樹脂
を必須の成分とする接着剤である。この樹脂の配合割合
は、接着剤中の全固形分の50重量%以上であるように
することが好ましい。なお、接着剤には通用配合される
溶剤等が配合されてよいことは当然である他、粘着剤的
に接着させる作用を有するものを含んでよい。
【0016】
【実施例】以下、具体的に実施例を挙げ、本発明をより
詳細に説明する。 実施例1〜5、比較例1〜4 (1)耐加水分解性樹脂の調整 表1に示す組成のポリマーを塊状又は乳化重合法により
樹脂を合成した。なお、単位は重量%である。
【0017】
【表1】
【0018】実施例1〜5、比較例1〜2では、所定の
単量体混合物100重量部と2.5重量部のn−ドデシ
ル硫酸ナトリウムを水500重量部に加え、窒素雰囲気
下で十分乳化した後、1.5重量部の過硫酸カリウムを
添加し70℃で6時間重合させた。生成物を塩酸水溶液
中に展開し、析出した樹脂を濾別、水洗し試験樹脂とし
た。比較例3、4では、所定の単量体混合物100重量
部に対し、過酸化ベンゾイル0.1重量部を加え、窒素
雰囲気下、70℃で6時間反応させ、試験樹脂とした。
【0019】(2)試験片の作成 上記方法にて調整した各種樹脂を10乃至12重量%の
テトラヒドロフラン溶液とし、バーコーターにてガラス
板上に約0.35mm膜厚フィルムとした。これを、室
温で24時間風乾した後、さらに10Torr.の減圧
下、40℃で8時間乾燥、30mm×30mm×35μ
mのフィルム状試験片を作成した。
【0020】(3)耐加水分解性試験 各試験片を、20%メタノール水溶液に苛性ソーダを1
wt%溶解したアルカリ溶液50mlに25℃で3日間
浸漬し、加水分解を行った。その結果を表1に示した。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における樹
脂は酢酸エステル部分の加水分解を抑制する事により高
い耐加水分解性を示し、幅広い分野、例えば成型材、フ
ィルム、接着剤、塗料などに利用される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)(R1 は、水素原
    子、ハロゲン原子又は低級アルキル基を示し、R2 は炭
    素原子数2ないし3のアルケニル基を示す)で表される
    カルボン酸アルケニルエステルと酢酸ビニルとを共重合
    させて得られる樹脂であって、且つ、樹脂中の安息香酸
    アルケニルエステル類単位が50〜90重量%である耐
    加水分解性酢酸ビニル系樹脂。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂を必須の成分として
    含有する耐水性塗料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹脂を必須の成分として
    含有する耐水性接着剤。
JP5005898A 1998-02-16 1998-02-16 耐加水分解性酢酸ビニル系樹脂及びこれを用いた耐水 性塗料又は接着剤 Withdrawn JPH11228774A (ja)

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510