JPH11228685A - カルボキシル基含有ポリオキシアルキレン化合物 - Google Patents
カルボキシル基含有ポリオキシアルキレン化合物Info
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Abstract
アミノ基や水酸基と容易に反応することができ、かつ当
該物質の抗原性の低減、安定化、体内(血中)滞留時間
の延長などの性能が発揮でき、毒性も少なく、さらに副
生物の生成が少ないカルボキシ基含有ポリオキシアルキ
レン化合物を提供すること。 【解決手段】 式(1)で表されるカルボキシル基含有
ポリオキシアルキレン化合物。 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜24の炭化水素基
または炭素数1〜24のアシル基を、R2 は炭素数3ま
たは4の炭化水素基を、R3 は炭素数1〜10の炭化水
素基を、AOは炭素数3または4のオキシアルキレン基
を、Yは水素原子、活性基を示し、nはオキシエチレン
基の平均付加モル数で1〜1000であり、mは炭素数
3または4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であ
って、n/(n+m)は0.8以上であり、オキシエチ
レン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基の付加
状態はブロック状でもランダム状でもよい)
Description
位にポリオキシアルキレン鎖を持ち、γ位にカルボキシ
ル基または活性化されたカルボキシル基を有するポリオ
キシアルキレン化合物に関する。さらに詳しくは、ポリ
ペプチド、生理活性蛋白質、酵素などへのポリオキシア
ルキレン修飾や、リポソーム、ポリマーミセルなど薬物
送達システム(以下「ドラッグデリバリーシステム」と
いう)におけるポリオキシアルキレン修飾など、主とし
て医薬用途でのポリオキシアルキレン修飾に用いられる
末端カルボキシル基を有するポリオキシアルキレン化合
物に関する。
ルの末端水酸基をカルボキシル基に置換した化合物は、
たとえば、特公昭63−4877号公報には潤滑油とし
て、あるいは特開昭63−182343号公報には合成
樹脂添加剤として記載されており、幅広く利用されてい
る。近年になり、ポリオキシアルキレン化合物は、ドラ
ッグデリバリーシステムの重要な担体として注目を集め
るようになり、ポリオキシアルキレン化合物にアミノ基
やカルボキシル基を導入した化合物についても研究が盛
んに行われるようになっている。なかでも、2本のポリ
オキシアルキレン鎖を持つ化合物として、特開平3−7
2469号公報に示されているトリアジン環を介した
2,4−ビス(O−メトキシポリエチレングリコール)
−6−クロロ−S−トリアジン(以下「活性化PEG
2」ともいう)が知られている。また、ポリオキシアル
キレン基の側鎖に多数のカルボキシル基を持つポリオキ
シアルキレン化合物も知られている(特開平8‐487
63号公報)。
キレン化合物にて修飾した化合物ないしは薬剤(例え
ば、蛋白質、生理活性物質、DNA等)、該修飾を利用
するドラッグデリバリーシステムにおいては、抗原性
(免疫反応性)の低減、化合物ないしは薬剤としての
安定性の増加、体内滞留時間の延長などの効果が得ら
れるとされている。ところが、これら従来のカルボキシ
ル基含有ポリオキシアルキレン化合物は、例えば一本鎖
の末端カルボキシル基含有ポリオキシアルキレン化合物
の場合、これを用いて対象物質を修飾すると、一本鎖で
あるが故に、ポリオキシアルキレンの持つ抗原性の低
減、対象物質の安定化などの性能が十分に発揮できない
ケースが多々ある。また、前述した活性化PEG2は、
トリアジン環を持つため、医薬品として体内に投与した
場合、毒性が生じる可能性がある。さらに、ポリオキシ
アルキレン骨格の側鎖に多数のカルボキシル基を持つも
のは、反応点が多数あるため修飾反応を制御するのが難
しく、単一の化合物を得ることが困難である。
原性の低減、安定化、体内(血中)滞留時間の延長など
の目的をもって、化合物ないしは薬剤を修飾するために
使用され、しかも修飾された化合物ないしは薬剤は毒性
が少なく、さらに副生物の生成が少ないカルボキシル基
含有ポリオキシアルキレン化合物を提供することであ
る。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、グリセリンのα、
β位にポリオキシアルキレン鎖を持ち、γ位にカルボキ
シル基あるいはN−ヒドロキシコハク酸イミドによって
活性化されたカルボキシル基を有するポリオキシアルキ
レン化合物が、上記した目的を達成できることを見出
し、本発明に到達した。
ルボキシル基含有ポリオキシアルキレン化合物。
の炭化水素基または炭素数1〜24のアシル基を、R2
は炭素数3または4の炭化水素基を、R3 は炭素数1〜
10の炭化水素基を、AOは炭素数3または4のオキシ
アルキレン基を、Yは水素原子あるいは式(2)あるい
は式(3)で示される活性基を示し、nはオキシエチレ
ン基の平均付加モル数で1〜1000であり、mは炭素
数3または4のオキシアルキレン基の平均付加モル数で
あって、n/(n+m)は0.8以上であり、オキシエ
チレン基と炭素数3または4のオキシアルキレン基の付
加状態はブロック状でもランダム状でもよい)
る炭素数1〜24の炭化水素基としては、脂肪族炭化水
素基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソノニル
基、デシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシ
ル基、イソステアリル基、オクチルドデシル基、ドコシ
ル基およびデシルテトラデシル基などの直鎖または分枝
状のアルキル基など;芳香族炭化水素基として、ブチル
フェニル基、ジブチルフェニル基、オクチルフェニル
基、ジノニルフェニル基およびα−メチルベンジルフェ
ニル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル
基、およびクレジル基などが挙げられる。
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリンン酸、アラ
キン酸、べへン酸、パルミトレイン酸、安息香酸、ヒド
ロキシ安息香酸、桂皮酸、没食子酸などに由来するアシ
ル基が挙げられる。これらのなかでも、R1 としては、
水素原子および炭素数1〜4の直鎖のアルキル基が好ま
しい。なお、式(1)中にはR1 が2つ存在するが、こ
れらは同一または異なっていてもよい。
素基としては、重合性不飽和基をもつ炭化水素基に由来
する基、好ましくはアリル基、メタリル基など二重結合
をもつアルキル基に由来する基、トリメチレン基、ブチ
レン基等の直鎖または分枝状のアルキレン基などが挙げ
られる。
基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基お
よびトリメチレン基などの直鎖または分枝状のアルキレ
ン基、フェニレン基、ベンジル基などの2価の芳香族炭
化水素基が挙げられる。なかでも、メチレン基およびエ
チレン基が好ましい。
アルキレン基のアルキレン部位は、直鎖または分枝状の
いずれでもよく、このようなオキシアルキレン基とし
て、たとえば、オキシプロピレン基、オキシトリメチレ
ン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基など
が挙げられる。
で表される活性基であるが、対象物質との反応性の点か
ら式(2)および式(3)で表される活性基が好まし
い。
1〜1000であり、mは炭素数3または4のオキシア
ルキレン基の平均付加モル数であって、n/(n+m)
は0.8以上であり、オキシエチレン基と炭素数3また
は4のオキシアルキレン基の付加状態はブロック状でも
ランダム状でもよい。
シル基含有ポリオキシアルキレン化合物は、例えば、以
下のようにして製造することができる。まず式(4)
水素基、好ましくはアリル基あるいはメタリル基などの
炭素数3または4の二重結合含有アルキル基を示す)で
表される化合物に、エチレンオキシド単独、あるいはエ
チレンオキシドおよび炭素数3または4のアルキレンオ
キシドとを付加させる。この際、化合物(4)にエチレ
ンオキシドを付加させた後、炭素数3または4のアルキ
レンオキシドを付加させてもよいし、エチレンオキシド
とアルキレンオキシドとを混合して一度に付加反応を行
ってもよい。エチレンオキシドと炭素数3または4のア
レキレンオキシドの付加モル数の比率は、全体のオキシ
アルキレン鎖の親水性を保つため、オキシエチレン基が
80%以上になるようにする。
仕込み、窒素置換を行い、100〜140℃でアルキレ
ンオキシド(エチレンオキシド単独、あるいはエチレン
オキシドと炭素数3または4のアルキレンオキシドとの
混合物)を圧入し、反応させる。反応終了後、減圧下で
未反応アルキレンオキシドを除去し、80℃に冷却し、
リン酸、塩酸などの酸を加えて中和し、脱水、濾過を行
い、式(5’)
合物を得る。必要に応じて末端水酸基をアルキル化ある
いはアシル化するなど、炭化水素基の導入を行って、式
(5”)
基または炭素数1〜24のアシル基を示し、その他の記
号は前記と同義)で表される化合物となる。
る炭化水素基を有するアルキルクロライド(ハロゲン化
アルキル)、アルケニルクロライドなどのアルキル化剤
を、化合物(5’)の水酸基に対して1.1〜3.0倍
モル加え、90〜120℃で2〜5時間反応を行い、水
洗し、未反応物を除去し、中和、脱水、濾過を行う。ア
シル化反応は、R1 で示されるアシル基を有するハロゲ
ン化アシルやカルボン酸無水物などのアシル化剤を、化
合物(5’)の水酸基に対して1.1〜2.0倍モル加
え、p−トルエンスルホン酸存在下、110〜140℃
で9時間、脱水縮合反応を行い、吸着剤処理し、脱水、
濾過する。上記したハロゲン化物やカルボン酸無水物中
のR1 が芳香族炭化水素基である化合物を用いた場合、
芳香族炭化水素基が導入される。この場合の反応条件も
上記したアルキル化、アシル化に準じる。
化合物に、式(6) HS−R3 −COOH (6) (式中、R3 は前記と同義)で表される化合物を、化合
物(5)中のアリル基またはメタリル基に対して1.5
〜10倍モル加え、例えばメタノール、エタノールなど
のアルコール中で30〜40℃で3〜7時間反応させ、
カルボキシル基の導入を行う。反応終了後、アルコール
を留去し、反応混合物をクロロホルムやジクロロメタン
などの溶媒に溶解し、その後水洗して未反応の化合物
(6)を除去する。ついで溶媒を留去し、濾過し、式
(1)(ただし、式中のYは水素原子)の化合物を得
る。
ロロホルム、トルエンなどの溶媒中、ジシクロヘキシル
カルボジイミド存在下で、N−ヒドロキシコハク酸イミ
ドまたはp−ニトロフェノールを30〜40℃で反応さ
せ、濾過後、イソプロピルアルコールやヘキサンで晶析
を行うことによって、カルボキシル基が活性化された、
式(1)(ただし、式中のYは式(2)または(3)の
活性基)の化合物となる。
ルキレン化合物は、例えば(1)抗腫賜蛋白質であるア
スパラギナーゼ、アルギナーゼなどに対する修飾、
(2)代謝異常酵素であるアデノシンデアミナーゼ、イ
ンスリン、ウリカーゼなどに対する修飾、(3)抗原蛋
白質である免疫グロブリン、血清アルブミンなどに対す
る修飾、(4)抗炎症酵素であるカタラーゼ、スーパー
オキシドジスムターゼなどに対する修飾、(5)血液成
分蛋白質であるアルブミン、顆粒球コロニー刺激因子な
どに対する修飾に使用することが考えられる。また、ド
ラッグデリバリーシステムへの利用としては、制癌剤で
あるアドレアマイシン、シスプラチンなどを内包するリ
ポソームの基剤であるリン脂質への化学修飾などが考え
られる。いずれも、ポリオキシアルキレン基で修飾され
ることにより、免疫原生の向上、薬物の安定化、血中滞
留時間の延長などの効果が期待される。
明する。 製造例1 グリセリンモノアリルエーテル66g(0.5モル)と
水酸化カリウム1gを5リットル容オートクレーブに仕
込み、系内を窒素ガスに置換した後、120℃に昇温し
た。次いでエチレンオキシド2440g(55モル)を
圧入後、130±5℃で1時間反応を行った。次いで、
窒素ガスを通じながら減圧下(200mmHg、0.5
時間)で未反応のエチレンオキシドを除去し、80℃ま
で冷却した。その後、10重量%塩酸水溶液でpHを
7.0に調整し、100±5℃で100mmHg、1時
間脱水を行った。次いで反応混合物を80℃に冷却し、
析出した塩を濾別して化合物2380gを得た。
(計算値は23.0)、不飽和度は0.19(計算値は
0.2)であった。なお、水酸基価はJIS K−15
576.4(1970)の方法に準じて、不飽和度はJ
ISK−15576.7(1970)の方法に準じて測
定した。
す。ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(以下
「GPC」という)の分析結果を図2および表1に示
す。GPCの分析条件は以下の通りである。 ・GPCシステム:SYSTEM−11(昭和電工) ・GPCカラム:SHODEX KF−804L ×3 ・展開液:THF ・流速:lml/min ・サンプル濃度:0.15wt% ・カラムオーブン温度:40℃
りである。1 H−NMR(δ(ppm),CDCl/TMS) δ=5.2ppm(C=CH 2 ) δ=5.9ppm(−CH=)
り、得られた化合物は式(7)
推定した。
水酸化カリウム0.6gを5リットル容オートクレーブ
に仕込み、系内を窒素ガスに置換した後、100℃に昇
温した。次いで、エチレンオキシド1340g(30モ
ル)、プロピレンオキシド110g(2モル)を計量槽
に計り取り、均一になるまで混合した。110±5℃、
10kg/cm2 以下の条件で計量槽よりエチレンオキ
シドとプロピレンオキシド混合物を8時間かけて圧入し
た。圧入後1時間反応を行い、次いで、窒素ガスを通じ
ながら200mmHgの減圧下、30分間で未反応のエ
チレンオキシドとブロピレンオキシドを除去した後、8
0℃まで冷却した。その後、10重量%塩酸水溶液でp
Hを7.0に調整し、100±5℃、100mmHgの
条件で1時間脱水を行った。次に80℃に冷却して、析
出した塩を濾別して化合物1440gを得た。
(計算値は36.2)、不飽和度は0.30(計算値は
0.32)であった。なお、水酸基価および不飽和度
は、製造例1と同様にして測定した。GPCの分析結果
を図3および表2に示す。GPCの分析条件は製造例1
とした。
り、得られた化合物は式(8)
推定した。
32モル)と水酸化カリウム150gを、5リットル容
オートクレーブに仕込み、系内を窒素ガスに置換した
後、100℃に昇温した。次いでメチルクロライド4
3.5g(0.84モル)を100±5℃の条件下で仕
込んだ。4時間反応後、80℃に冷却し、窒素ガスを通
じながら減圧下(200mmHg以下)で0.5時間、
未反応のメチルクロライドを除去した。次いで500g
の水を系中に加え攪拌を行った後、静置して分層を行い
下層の過剰のアルカリ分を取り除いた。その後、10重
量%塩酸水溶液でpHを7.0に調整し、100±5
℃、100mmHgの条件で1時間脱水を行った。次に
80℃に冷却し、析出した塩を濾別して化合物955g
を得た。
算値は0)、不飽和度は0.29(計算値は0.32)
であった。なお、水酸基価および不飽和度は製造例1と
同様にして測定した。GPCの分析結果を図4および表
3に示す。GPCの分析条件は製造例1と同じとした。
り、得られた化合物は式(9)
推定した。
酸(HSCH2 COOH)37g(0.4モル)を入
れ、攪拌しながら温度を35±5℃に保持した。次いで
製造例1で合成した式(7)の化合物500g(0.1
モル)をメタノール500gに溶解させ、滴下ロートに
より四つ口フラスコに5時間かけて滴下した。全量滴下
終了後、さらに40±5℃で5時間保持して反応を続け
た。次に60±10℃、200mmHg以下の減圧下で
メタノールを留去したのち、反応混合物をクロロホルム
1000gに再び溶解させた。次に全量を分液ロートに
移し、飽和食塩水1リットルで3回水洗し、未反応のメ
ルカプト酢酸を除去した。次いで110±10℃、窒素
雰囲気下、50mmHg以下の減圧下でクロロホルムお
よび水を留去し、析出した食塩を濾過により除去し、化
合物(分子量:5054)472gを得た。
は11.2)、不飽和度0.01(計算値は0)であっ
た。なお、酸価はJIS K−1557,6.6(19
70)の方法に準じて測定し、不飽和度は製造例1と同
様にして測定した。赤外線吸収スペクトルを図5に示
す。1H−NMRスペクトルの結果は以下の通りであ
る。1 H−NMR(δ(ppm),CDCl/TMS) δ=1.85ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 −COOH) δ=2.75ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 −COOH) δ=3.2ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−C
H2 −COOH)
り、得られた化合物は式(10)
酸(HSCH2 COOH)59g(0.64モル)を入
れ、かき混ぜながら温度を35±5℃に保持した。次い
で製造例3で合成した式(9)の化合物500g(0.
16モル)をメタノール500gに溶解させ、滴下ロー
トにより四つ口フラスコに5時間かけて滴下した。全量
滴下終了後、さらに40±5℃で5時間保持して反応を
続けた。次に60±10℃、200mmHg以下の減圧
下でメタノールを留去したのち、クロロホルム1000
gに再び溶解させた。次に全量を分液ロートに移し、飽
和食塩水1リットルで3回水洗し、未反応のメルカプト
酢酸を除去した。次いで110±10℃、窒素雰囲気
下、50mmHg以下の減圧下でクロロホルムおよび水
を留去し、析出した食塩を濾過により除去し、化合物
(分子量:3169)470gを得た。
は17.5)、不飽和度0.01(計算値は0)であっ
た。なお、酸価の測定は実施例1と、不飽和度の測定は
製造例1と同様に行った。
す。1 H−NMR(δ(ppm),CDCl/TMS) δ=1.85ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 −COOH) δ=2.75ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 −COOH) δ=3.2ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−C
H2 −COOH)
り、得られた化合物は式(11)
トプロピオン酸(HSCH2 CH2 COOH)42g
(0.4モル)を入れ、かき混ぜながら温度を35±5
℃に保持した。次いで製造例1で合成した式(7)の化
合物500g(0.1モル)をメタノール500gに溶
解させ、滴下ロートにより四つ口フラスコに5時間かけ
て滴下した。全量滴下後、さらに40±5℃で5時間保
持して反応を続けた。次に60±10℃、200mmH
g以下の減圧下でメタノールを留去したのち、クロロホ
ルム1000gに再び溶解させた。次に全量を分液ロー
トに移し、飽和食塩水1リットルで3回水洗し、未反応
のメルカプトプロピオン酸を除去した。次いで110±
10℃、窒素雰囲気下、50mmHg以下の減圧下でク
ロロホルムおよび水を留去し、析出した食塩を濾過によ
り除去し、化合物(分子量:4878)472gを得
た。
は11.2)、不飽和度0.01(計算値は0)であっ
た。なお、酸価の測定は実施例1と、不飽和度の測定は
製造例1と同様に行った。
す。1 H−NMR(δ(ppm),CDCl/TMS) δ=1.85ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 CH2 −COOH) δ=2.75ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 CH2 −COOH) δ=2.85ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 CH2 −COOH) δ=2.81ppm(−O−CH2 CH2 CH2 −S−
CH2 CH2 −COOH)
り、得られた化合物は式(12)
物300g(0.06モル)とジメチルホルムアミド4
50gを入れ、かき混ぜながら温度を50℃まで昇温し
溶解した。次いで温度を35±5℃まで冷却し、窒素雰
囲気下でN‐ヒドロキシコハク酸イミド8.3g(0.
07モル)、ジシクロヘキシルキシルカルボジイミド1
4.7g(0.07モル)を加え2時間反応を行った。
反応終了後、加圧濾過を行い得られた溶液に、−10℃
に冷却したイソプロピルアルコール5リットルを加え、
0.5時間、室温で攪拌を行い、ポリオキシアルキレン
化合物の結晶を析出させた。得られた結晶を減圧濾過に
より分取した後、再び−10℃に冷却した後に、イソプ
ロピルアルコール5リットルを加え、0.5時間洗浄を
行った。減圧濾過により再び結晶を取り出した後、ヘキ
サン10リットルを加え洗浄を行った。最後に得られた
結晶を真空乾燥機を使用して35℃、50mmHg以下
で4時間真空乾燥を行い、化合物(分子量:5147)
245gを得た。
す。1H−NMRスペクトルの結果を以下に示す。1 H−NMR(δ(ppm),CDCl/TMS)
り、得られた化合物は式(13)
衝液(pH10)2mlに、実施例3で得られた式(1
3)の化合物をアスパラギナーゼ分子中のアミノ基に対
して15倍モル比加え、370Cで1時間反応させた。
常法により精製し、白色粉末の修飾アスパラギナーゼを
得た。分子量は40万であり、アミノ基の分析の結果、
52個が結合していたので、付加部分の分子量52×5
150=約26.7万とアスパラギナーゼの分子量1
3.4万との合計値とほぼ一致した。 このものは抗体
との結合能は完全に消失しているが、酵素活性はA法で
37%、B法で41%保持していた。これらの結果を表
4に示す。
アミノ基の数の測定は、トリニトロベンゼンスルホン酸
を用いて測定を行った。また、酵素活性の測定は、L−
グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミナーゼを用
い、リンゴ酸の生成に伴うNAD+の変化量を分光学的
に測定する方法(A法)、及びアスパラギン酸とヒドロ
キシアミン共存下における同酵素によるアスパラギン酸
ヒドロキサメートの生成を塩化第二鉄による発色させる
方法(B法)により測定した。さらに抗原性の測定は、
ウサギをL−アスパラギナーゼで免役した杭血清を用
い、抗原−抗体反応により生じる沈澱量を測定する方法
により行い、抗体との結合能(抗原性)を測定した。
衝液(pH10)2mlに式(14)
ノ基に対して11倍モル比加え、37℃でl時間反応さ
せた。常法により精製し、白色粉末の修飾アスパラギナ
ーゼを得た。分子量は42万であり、アミノ基の分析結
果、54個が結合していたので、付加部分の分子量54
×5200=約28万とアスバラギナーゼの分子量1
3.4万との合計値とほぼ一致した。そして、このもの
は抗体との結合能は35%になった。酵素活性はA法で
15%、B法で22%保持していた。これらの結果を表
4に示す。
アミノ基の数の測定は、トリニトロベンゼンスルホン酸
を用いて測定を行った。また、酵素活性の測定は、L−
グルタミン酸−オキザロ酢酸トランスアミナーゼを用
い、リンゴ酸の生成に伴うNAD+の変化量を分光学的
に測定する方法(A法)及びアスパラギン酸とヒドロキ
シアミン共存下における同酵素によるアスパラギン酸ヒ
ドロキサメートの生成を塩化第二鉄による発色させる方
法(B法)により測定した。さらに抗原性の測定は、ウ
サギをL−アスパラギナーゼで免役した杭血清を用い、
抗原−抗体反応により生ずる沈澱量を測定する方法によ
り行い、抗体との結合能(抗原性)を測定した。
キシル基または活性化されたカルボキシル基を有するた
め、ポリペプチド、生理活性蛋白質、酵素等のアミノ基
や水酸基と容易に反応することができ、かつグリセリン
のα、β位のポリオキシアルキレン鎖によって、当該物
質の抗原性の低減、安定化、体内(血中)滞留時間の延
長等の性能が発揮でき、毒性も少ないく、さらに副生物
の生成が少ないカルボキシル基含有ポリオキシアルキレ
ン化合物を提供することである。
示す。
量分布曲線を示す。
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示す。
示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 式(1)で表されるカルボキシル基含有
ポリオキシアルキレン化合物。 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜24の炭化水素基
または炭素数1〜24のアシル基を、R2 は炭素数3ま
たは4の炭化水素基を、R3 は炭素数1〜10の炭化水
素基を、AOは炭素数3または4のオキシアルキレン基
を、Yは水素原子、式(2)あるいは式(3)で示され
る活性基を示し、nはオキシエチレン基の平均付加モル
数で1〜1000であり、mは炭素数3または4のオキ
シアルキレン基の平均付加モル数であって、n/(n+
m)は0.8以上であり、オキシエチレン基と炭素数3
または4のオキシアルキレン基の付加状態はブロック状
でもランダム状でもよい) 【化2】 【化3】
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