JPH11228001A - 竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法 - Google Patents

竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法

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JPH11228001A
JPH11228001A JP3602098A JP3602098A JPH11228001A JP H11228001 A JPH11228001 A JP H11228001A JP 3602098 A JP3602098 A JP 3602098A JP 3602098 A JP3602098 A JP 3602098A JP H11228001 A JPH11228001 A JP H11228001A
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JP
Japan
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steel strip
transport path
annealing furnace
steering roll
detecting means
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JP3602098A
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English (en)
Inventor
Takakatsu Adachi
隆勝 安達
Noriyuki Chiyuujiyou
敬之 中乗
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送中の鋼帯の蛇行の発生を抑えることがで
きる竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法を提供するこ
と。 【解決手段】 加熱室18および冷却室20を有する焼
鈍炉2を通して焼鈍処理すべき鋼帯16を搬送する竪型
焼鈍炉における鋼帯の搬送方法。竪型焼鈍炉2は、上方
に延びる第1の搬送経路10と、水平方向に延びる第2
の搬送経路12と、下方に延びる第3の搬送経路14と
を有し、加熱室18および冷却室20は第1の搬送経路
10に配設され、第1および第2の搬送経路10,12
の接続部にはステアリングロール42が配設され、また
冷却室20とステアリングロール42との間には位置検
出手段が設けられ、この位置検出手段からの検出信号に
基づいてステアリングロール42の傾動状態が調整され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼鈍処理を行うた
めの竪型焼鈍炉を通して鋼帯を搬送する鋼帯の搬送方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼帯等の鋼帯は所望の特性を
得るために焼鈍処理が行われ、このような焼鈍処理は、
たとえば竪型焼鈍炉を用いて行われる。この竪型焼鈍炉
にはアップヒートタイプとダウンヒートタイプがある。
アップヒートタイプの竪型焼鈍炉は、上方に延びる第1
の搬送経路と、この第1の搬送経路に続いて水平に延び
る第2の搬送経路と、第2の搬送経路に続いて下方に延
びる第3の経路とを有し、第1の搬送経路に加熱室およ
び冷却室が設けられている。処理すべき鋼帯は第1〜第
3の搬送経路を通して搬送され、第1の搬送経路におけ
る加熱室を通して搬送される間に鋼帯に加熱処理が施さ
れ、続いて冷却室を通して搬送される間に加熱された鋼
帯に対して冷却処理が施され、このようにすることによ
って鋼帯に所望の焼鈍処理が行われる。
【0003】このような竪型焼鈍炉においては、第1の
搬送経路と第2の搬送経路との接続部に、搬送する鋼帯
のセンタリングを行うためのステアリングロールが設け
られている。このようなステアリングロールおよびこれ
に関連する構成は、たとえば、特開平6−345305
号公報に開示されたように構成されている。ステアリン
グロールは円筒状ロールから構成され、鋼帯はステアリ
ングロールに巻かれて第1の搬送経路から第2の搬送経
路に導かれる。このステアリングロールは傾動自在に設
けら、その傾動状態を変化させることによって搬送する
鋼帯のセンタリングが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この竪型焼鈍炉では、
鋼帯のセンタリングを行うために、鋼帯の幅方向の位置
を検出するための位置検出手段が設けられ、この位置検
出手段はステアリングロールの下流側に配置されてい
る。位置検出手段は、ステアリングロールを通過した鋼
帯の幅方向の位置を検出し、この位置検出手段からの検
出信号に基づいてステアリングロールの傾動状態が調整
され、これによってステアリングロールにて鋼帯のセン
タリングが行われる。
【0005】ところが、従来、位置検出手段がステアリ
ングロールの下流側に配設されていることに起因して、
第2の搬送経路を通して搬送される鋼帯のセンタリング
が主目的となっている。それ故に、第1の搬送経路にお
けるフリースパンが長くなる、あるいは鋼帯の搬送速度
が速くなると、このステアリングロールによって鋼帯の
センタリングを充分に行うことができず、特に第1の搬
送経路において鋼帯の蛇行が発生し易く、たとえばステ
アリングロールによってその下流側の鋼帯のセンタリン
グを行う際に第1の搬送経路中の鋼帯の蛇行が助長され
ることもある。このような鋼帯の蛇行が大きくなると、
鋼帯の側縁の一部が竪型焼鈍炉の炉内壁などに接触した
り、搬送中の鋼帯が炉内で破損する恐れが生じる。
【0006】本発明の目的は、搬送する鋼帯のセンタリ
ングを所要のとおりに行うことができ、これによって鋼
帯の蛇行の発生を抑えることができる竪型焼鈍炉におけ
る鋼帯の搬送方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱するため
の加熱室および冷却するための冷却室を有する焼鈍炉を
通して焼鈍処理すべき鋼帯を搬送する竪型焼鈍炉におけ
る鋼帯の搬送方法において、前記竪型焼鈍炉は、実質上
垂直上方に延びる第1の搬送経路と、前記第1の搬送経
路の下流端から実質上水平方向に延びる第2の搬送経路
と、前記第2の搬送経路の下流端から実質上垂直下方に
延びる第3の搬送経路とを有し、前記加熱室および前記
冷却室は前記第1の搬送経路に配設され、前記第1の搬
送経路と前記第2の搬送経路の接続部にはステアリング
ロールが配設され、鋼帯は前記ステアリングロールに巻
掛けられて前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路
に導かれ、前記冷却室と前記ステアリングロールとの間
には、鋼帯の幅方向の位置を検出するための位置検出手
段が設けられ、前記位置検出手段からの検出信号に基づ
いて前記ステアリングロールを傾動し、これによって搬
送される鋼帯の蛇行を修正する、ことを特徴とする竪型
焼鈍炉における鋼帯の搬送方法である。
【0008】本発明に従えば、実質上垂直上方に延びる
第1の搬送経路に加熱室および冷却室が設けられ、この
第1の搬送経路と実質上水平方向に延びる第2の搬送経
路との接続部にステアリングロールが設けられている。
このようなアップヒートタイプの竪型焼鈍炉では、搬送
される鋼帯の位置を検出するための位置検出手段は冷却
室とステアリングロールとの間に配設されている。第1
の搬送経路はフリースパンが長く、かつ鋼帯が加熱され
て変形しやすい側に位置検出手段を設置するため鋼帯の
振れと制御周期が一致するハンチングを防止することが
できる。また、このように構成することによって位置検
出手段は冷却室からステアリングロールに向かう鋼帯の
幅方向の位置を検出し、この位置検出手段からの検出信
号を利用してステアリングロールの傾動状態を調整する
ことによって、第1の搬送経路中を搬送される鋼帯のセ
ンタリングが充分に行われ、搬送中の蛇行の発生を抑え
ることができる。また、この位置検出手段の配置部位は
第2の搬送経路にも近いため、ステアリングロールによ
ってセンタリングされた位置修正が第2の搬送経路を通
して搬送されるときにも反映され、第2の搬送経路を通
して搬送される鋼帯の蛇行も抑えることができる。位置
検出手段の上述した配置は、特に、第1の搬送経路、す
なわち加熱室および冷却室におけるフリースパンが長い
程効果的である。
【0009】また本発明は、加熱するための加熱室およ
び冷却するための冷却室を有する焼鈍炉を通して焼鈍処
理すべき鋼帯を搬送する竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送
方法において、前記竪型焼鈍炉は、実質上垂直上方に延
びる第1の搬送経路と、前記第1の搬送経路の下流端か
ら実質上水平方向に延びる第2の搬送経路と、前記第2
の搬送経路の下流端から実質上垂直下方に延びる第3の
搬送経路とを有し、前記加熱室および前記冷却室は前記
第3の搬送経路に配設され、前記第2の搬送経路と前記
第3の搬送経路の接続部にはステアリングロールが配設
され、鋼帯は前記ステアリングロールに巻掛けられて前
記第2の搬送経路から前記第3の搬送経路に導かれ、前
記ステアリングロールと前記加熱室との間には、鋼帯の
幅方向の位置を検出するための位置検出手段が設けら
れ、前記位置検出手段からの検出信号に基づいて前記ス
テアリングロールを傾動し、これによって搬送される鋼
帯の蛇行を修正する、ことを特徴とする竪型焼鈍炉にお
ける鋼帯の搬送方法である。
【0010】本発明に従えば、実質上垂直下方に延びる
第3の搬送経路に加熱室および冷却室が設けられ、この
第3の搬送経路と実質上水平方向に延びる第2の搬送経
路との接続部にステアリングロールが設けられている。
このようなダウンヒートタイプの焼鈍炉では、搬送され
る鋼帯の位置を検出するための位置検出手段はステアリ
ングロールと加熱室との間に配設されている。第3搬送
経路はフリースパンが長く、かつ鋼帯が加熱されて変形
しやすい側に位置検出手段を設置するため鋼帯の振れと
制御周期とが一致するハンチングを防止することができ
る。また、このように構成することによって位置検出手
段はステアリングロールから加熱室に向かう鋼帯の幅方
向の位置を検出し、この位置検出手段からの検出信号を
利用してステアリングロールの傾動状態を調整すること
によって、第3の搬送経路中を搬送される鋼帯のセンタ
リングが充分に行われ、搬送中の蛇行の発生を抑えるこ
とができる。また、この位置検出手段の配置部位は第2
の搬送経路にも近いため、ステアリングロールによって
センタリングされる位置修正が第2の搬送経路を通して
搬送される鋼帯にも反映され、第2の搬送経路を通して
搬送される鋼帯の蛇行も抑えることができる。位置検出
手段の上述した配置は、特に、第3の搬送経路、すなわ
ち加熱室および冷却室におけるフリースパンが長い程効
果的である。
【0011】また本発明は、前記位置検出手段は、前記
ステアリングロールの近傍で加熱ハウジングの長さの1
/2以下の位置に配設されていることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、位置検出手段はステアリ
ングロールの近傍で加熱ハウジングの長さの1/2以下
の位置に設けられているので、第1の搬送経路に加熱室
および冷却室がある場合、かかる第1の搬送経路とその
下流側に続く第2の搬送経路を通して搬送される鋼帯の
蛇行を一層抑えることができ、また第3の搬送経路に加
熱室および冷却室がある場合、この第3の搬送経路とそ
の上流側に続く第2の搬送経路を通して搬送される鋼帯
の蛇行を一層抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従う鋼帯の搬送方法について説明する。図1は、本
発明に従う鋼帯の搬送方法を実施する竪型焼鈍炉を簡略
的に示す断面図である。
【0014】図1を参照して、図示のアップヒートタイ
プの竪型焼鈍炉2は、加熱ハウジング4、冷却ハウジン
グ6および移送ハウジング8を有し、これら加熱ハウジ
ング4、冷却ハウジング6および移送ハウジング8を通
して鋼帯搬送経路が設けられている。この実施形態で
は、鋼帯搬送経路は、実質上垂直上方に延びる第1の搬
送経路10と、第1の搬送経路10の下流端(図1にお
いて上端)から実質上水平方向に延びる第2の搬送経路
12と、この第2の搬送経路12の下流端(図1におい
て左端)から実質上垂直下方に延びる第3の搬送経路1
4とから構成され、第1の搬送経路10の大部分(下流
端部を除く大部分)が加熱ハウジング4および冷却ハウ
ジング6を通して延び、第1の搬送経路10の下流端
部、第2の搬送経路12および第3の搬送経路14が移
送ハウジング8を通して延びている。
【0015】この実施形態では、加熱ハウジング4は加
熱室18を規定し、この加熱室18内に、第1の搬送経
路10を通して搬送される鋼帯16を加熱するためのた
とえば加熱バーナ(図示せず)が配設される。また、冷
却ハウジング6は、加熱室18にて加熱された鋼帯16
を冷却するための冷却室20を規定する。この形態で
は、冷却ハウジング6内には冷却室20を仕切るための
2個の仕切壁22,24が鋼帯16の搬送方向に間隔を
置いて設けられ、これら仕切壁22,24によって、冷
却室20は第1の冷却室26、第2の冷却室28および
第3の冷却室30に仕切られている。第1〜第3の冷却
室26〜30には、それぞれ、搬送される鋼帯16を冷
却するための冷却用ガスが供給される。
【0016】竪型焼鈍炉の第1の搬送経路10の上流
側、換言すると竪型焼鈍炉2の上流側には一対のシール
ロール38から構成されたシールロール手段36が設け
られている。第1の搬送経路10と第2の搬送経路12
との接続部にはステアリングロール42が配設されてい
る。ステアリングロール42は、円筒状ロールから構成
され、後述するとおりに傾動可能に設けられ、搬送され
る鋼帯16はこのステアリングロール42に巻掛けられ
て第1の搬送経路10からその下流側の第2の搬送経路
12に導かれる。第2の搬送経路12と第3の搬送経路
14との接続部には搬送ロール44が設けられている。
鋼帯16はこの搬送ロール44に巻掛けられて第2の搬
送経路12からその下流側の第3の搬送経路14に導か
れる。また、第3の搬送経路14の下流側、換言すると
竪型焼鈍炉2の下流側には、シールロール手段46が設
けられている。シールロール手段46は一対のシールロ
ール48から構成され、鋼帯16は一対のシールロール
48の間を通して搬送される。
【0017】このような竪型焼鈍炉2においては、鋼帯
16の焼鈍処理は次のように行われる。なお、焼鈍処理
される鋼帯16は、ステンレス鋼帯の如き鋼帯であり、
その厚さは0.1〜1.2mm程度であり、またその幅
は600〜1300mm程度である。
【0018】処理すべき鋼帯16は、加熱ハウジング4
および冷却ハウジング6を通ってステアリングロール4
2に向けて搬送される。鋼帯16が加熱ハウジング4内
を搬送される間、加熱ハウジング4内の加熱バーナ(図
示せず)が鋼帯16を加熱し、鋼帯16に加熱処理が施
される。また、加熱処理後、鋼帯16が冷却ハウジング
6の冷却室20、すなわち第1〜第3の冷却室26,2
8,30を通して搬送される間、加熱された鋼帯16に
冷却処理が施され、鋼帯16に対する上記加熱処理およ
び冷却処理によって、この鋼帯16に所望の焼鈍処理が
行われる。
【0019】第1の搬送経路10を通して搬送される間
に焼鈍処理された鋼帯16は、ステアリングロール42
に導かれ、その後第2の搬送経路12を通して搬送ロー
ル44に導かれ、さらに第3の搬送経路14を通して竪
型焼鈍炉2から導出される。
【0020】この竪型焼鈍炉2においては、第1および
第2の搬送経路10,12を通して搬送される鋼帯16
の蛇行を抑えるために、ステアリングロール42に関連
して、図2および図3に示すとおりに構成されている。
図2および図3を参照して、この実施形態では、ステア
リングロール42の内側に取付面102が設けられてお
り、この取付面102に案内部材104が取付けられて
いる。取付面102、したがって案内部材104は、第
1の搬送経路10に対して角度α1(図2)、たとえば
45度傾斜して設けられる。また、案内部材104には
一対の案内溝106,108が設けられ、一対の案内溝
106,108は鋼帯16の幅方向(図2において紙面
に垂直な方向、図3において左右方向)に対して角度α
2、たとえば60度傾斜してハ字状に形成されている。
ステアリングロール42の両端部には軸部110,11
2が設けられており、各軸部110,112には軸受1
14,116が装着され、軸受114,116が対応す
る案内溝106,108に沿って移動自在に受入れられ
ている。また、各軸受114,116には、それぞれ、
これを移動させるためのシリンダ機構117,118の
出力ロッド(図示せず)が連結され、シリンダ機構11
7,118の出力ロッドが伸張(または収縮)すること
によって、対応する軸受114,116が案内部材10
4の案内溝106,108に沿って図3において上方
(または下方)に移動され、このようにしてステアリン
グロール42の傾動状態が調整される。上述したステア
リングロール42およびそれに関連する構成は、特開平
6−345305号公報に開示されている構成と実質上
同一である。
【0021】この実施形態では、搬送される鋼帯16の
幅方向(図1〜2において紙面に垂直な方向、図3にお
いて左右方向)の位置を検出するための位置検出手段が
設けられ、かかる位置検出手段からの検出信号に基づい
てステアリングロール42の傾動状態が調整される。図
示の位置検出手段は2組の光学的検出手段120,12
2から構成され、各光学的検出手段120,122は、
たとえば光電管と光電管からの光を受光する受光センサ
から構成される。この形態では、光電管および受光セン
サは、搬送される鋼帯16の片面側に配置され、光電管
は鋼帯16に向けて光を照射し、受光センサは光電管か
ら照射され鋼帯16によって反射された光を受光する。
なお、光電管を鋼帯16の片面側に、受光センサを鋼帯
16の他面側に配置して鋼帯16を通過する光を受光セ
ンサによって受光するようにすることもできる。
【0022】光学的検出手段120,122は、第1の
搬送経路10を通して搬送される鋼帯16の両側部に対
応して図3に示すとおりに配置される。したがって、鋼
帯16が所要のとおりにセンタリングされて搬送され
る、すなわちステアリングロール42の軸線方向の一端
側または他端側に片寄ることなく搬送されるとき、双方
の光学的検出手段120,122の受光センサの受光量
は実質上等しくなるが、たとえば図3に二点鎖線で示す
とおり、鋼帯16が軸受114側(図3において左側)
に片寄ると、一方の光学的検出手段120の受光センサ
の受光量が他方の光学的検出手段122の受光センサの
受光量よりも多くなる。これに対して、鋼帯16が他方
の軸受116側に片寄ると、上述とは反対に、光学的検
出手段120の受光センサの受光量が他方の光学的検出
手段122の受光センサの受光量よりも少なくなる。こ
のように2組の光学的検出手段120,122の受光セ
ンサの受光量を利用することによって、搬送される鋼帯
16の幅方向の位置を正確に検出することができる。
【0023】この位置検出手段、すなわち2組の光学的
検出手段120,122は、冷却室20の排出側、すな
わち冷却室20とステアリングロール42との間に設け
られている。このように配置することによって、位置検
出手段は第1の搬送経路10を通して搬送される鋼帯1
6の位置を検出し、この位置検出手段の検出信号に基づ
いてステアリングロール42の傾動状態を調整すること
によって、第1の搬送経路10を通して搬送される鋼帯
16のセンタリングを充分に行うことができる。たとえ
ば、第1の搬送経路10においては、鋼帯16はシール
ロール手段36とステアリングロール42とによって支
持され、これらの間は実質上支持されることなく引張ら
れた状態(いわゆるフリースパン状態)に保持されてい
る。それ故に、鋼帯16が蛇行する場合、シールロール
手段36とステアリングロール42との間にて1つの山
ができるように振れて搬送され、鋼帯16がある程度振
れると、鋼帯16の振れ方向と、位置検出手段によって
検出さる鋼帯16の片寄り方向とが一致する。したがっ
て、図3に二点鎖線で示すとおりに軸受114側に片寄
って鋼帯16が搬送されると、位置検出手段からの検出
信号に基づいて、鋼帯16が他方の軸受116側に幾分
移動するように、図3において右下方向にステアリング
ロール42傾動状態が調整され、これとは反対に、他方
の軸受116側に片寄って鋼帯16が搬送されると、位
置検出手段からの検出信号に基づいて、鋼帯16が軸受
114側に幾分移動するように、図3において右上方向
にステアリングロール42の傾動状態が調整される。こ
のようにステアリングロール42の傾動を調整すること
によって鋼帯16のセンタリングを行うことができ、第
1の搬送経路10を通して搬送される鋼帯16の蛇行を
抑えることができる。また、位置検出手段の配置部位は
第2の搬送経路12にも近いため、ステアリングロール
42によってセンタリングされた位置修正は、第2の搬
送経路12における搬送にも反映され、第2の搬送経路
12を通して搬送される鋼帯16の蛇行も抑えることが
できる。
【0024】この位置検出手段は、ステアリングロール
42の近傍で加熱ハウジング長(加熱ハウジング4の搬
送方向の長さ)の1/2以下の位置に配置するのが望ま
しい。このようにステアリングロール42の回転中心か
ら加熱ハウジング長の1/2以下の位置に設けるのは、
ステアリングロール42の傾きにより鋼帯16が片延び
すると、鋼帯温度が高い加熱ハウジング4内で片延びし
やすく、この要因で発生する鋼帯16の周期的うねりは
加熱ハウジング長の2倍以下となり、うねりの最大振幅
位置はその1/4の位置となるためである。それ故に、
この波長の1/4以下でセンタリング制御すれば、制御
周期と鋼帯うねりの波長が同期せずハンチングが効果的
に防止できる。
【0025】この位置検出手段は、ステアリングロール
42の回転中心から30〜100cmの範囲に配置する
ことが一層好ましい。鋼帯幅が800mm程度以上の広
幅のものでは、30cm未満であると検出位置と作用点
が近すぎて位置検出偏差が小さくなり過ぎ、一方100
cmを超えると、鋼帯幅が広いため加熱ハウジング長全
体にわたって均一に片延びすることは少なく部分的とな
り波長が400cm以下となるためである。
【0026】図5は、本発明に従う鋼帯の搬送方法を実
施する他の形態の竪型焼鈍炉を簡略的に示す断面図であ
る。図4を参照して、図示のダウンヒートタイプの竪型
焼鈍炉202は、移送ハウジング204,加熱ハウジン
グ206および冷却ハウジング208を有し、これら移
送ハウジング204、加熱ハウジング206および冷却
ハウジング208を通して鋼帯搬送経路が設けられてい
る。鋼帯搬送経路は、実質上垂直上方に延びる第1の搬
送経路210と、第1の搬送経路210の下流端から実
質上水平方向に延びる第2の搬送経路212と、この第
2の搬送経路212の下流端から実質上垂直下方に延び
る第3の搬送経路214とから構成され、第1の搬送経
路210、第2の搬送経路212および第3の搬送経路
214の上流端部が移送ハウジング204を通って延
び、第3の搬送経路214のその他の部分(上流端部を
除く大部分)が加熱ハウジング206および冷却ハウジ
ング208を通して延びている。加熱ハウジング206
は加熱室218を規定し、冷却ハウジング208は冷却
室220を規定する。これら加熱ハウジング206、冷
却ハウジング208の構成は、図1に示す構成と実質上
同一でよい。
【0027】竪型焼鈍炉202では、第1の搬送経路2
10の上流側、換言すると竪型焼鈍炉202の上流側に
は、一対のシールロールから構成されたシールロール手
段226が設けられている。第1の搬送経路210と第
2の搬送経路212との接続部には搬送ロール228が
配設されている。搬送される鋼帯224はこの搬送ロー
ル228に巻掛けられて第1の搬送経路210からその
下流側の第2の搬送経路212に導かれる。また、第2
の搬送経路212と第3の搬送経路214との接続部に
はステアリングロール230が設けられている。鋼帯2
24はこのステアリングロール230に巻掛けられて第
2の搬送経路212からその下流側の第3の搬送経路2
14に導かれる。このステアリングロール230および
それに関連する構成は、図2および図3に示す構成と実
質上同一でよい。さらに、第3の搬送経路214の下流
側、換言すると竪型焼鈍炉202の下流側には、一対の
シールロールから構成されたシールロール手段232が
設けられている。
【0028】ステアリングロール230は、搬送される
鋼帯224の幅方向の位置を検出するための位置検出手
段からの検出信号に基づいてその傾動状態が調整され
る。位置検出手段は、上記実施形態と実質上同様の2組
の光学的検出手段234(図4において1組のみ示す)
から構成される。この変形形態では、光学的検出手段2
34は、第3の搬送経路214を通して搬送される鋼帯
224の両側部に対応して、加熱室218の導入側、す
なわちステアリングロール230と加熱室との間に配設
される。このように配設することによって、位置検出手
段は第3の搬送経路214を通して搬送される鋼帯22
4の位置を検出し、この位置検出手段の検出信号に基づ
いてステアリングロール230の傾動状態を調整するこ
とによって、第3の搬送経路214を通して搬送される
鋼帯224のセンタリングを上述したと同様にして行う
ことができる。また、位置検出手段の配置部位は第2の
搬送経路212にも近いため、ステアリングロール23
0によってセンタリングされる位置修正は、第2の搬送
経路212における搬送にも反映され、第2の搬送経路
212を通して搬送される鋼帯224の蛇行も抑えるこ
とができる。なお、位置検出手段は、上記実施形態と同
様に、ステアリングロール230の近傍で、加熱ハウジ
ング206の長さの1/2以下の位置に配置するのが望
ましく、このように配置することによって、第2および
第3の搬送経路212,214における鋼帯224の蛇
行を効果的に抑えることができる。
【0029】かくのとおりであるので、この変形形態の
竪型焼鈍炉202においても、、上述したと同様に、ス
テアリングロール230によって搬送される鋼帯224
のセンタリングを行って搬送中の鋼帯224の蛇行を抑
えることができる。
【0030】以上、本発明に従う鋼帯の搬送方法を実施
した竪型焼鈍炉の実施形態について説明したが、本発明
はかかる実施形態における搬送方法に限定されるもので
はなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、
修正が可能である。
【0031】たとえば、図示の形態では、位置検出手段
を鋼帯の両側部を検出する2組の検出手段から構成して
いるが、鋼帯の一側部を検出するのみでその位置を正確
に検出することができるときには1組の検出手段から構
成することもできる。また、検出手段として光学的検出
手段を用いているが、これに代えて、磁気的検出手段を
用いることもできる。
【0032】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の鋼帯の搬送方法
によれば、実質上垂直上方に延びる第1の搬送経路に加
熱室および冷却室が設けられ、位置検出手段は冷却室か
らステアリングロールに向かう鋼帯の幅方向の位置を検
出し、この位置検出手段からの検出信号を利用してステ
アリングロールの傾動状態が調整されるので、第1の搬
送経路中を搬送される鋼帯のセンタリングを所望のとお
りに行うことができ、搬送中の鋼帯の蛇行の発生を抑え
ることができる。また、ステアリングロールによってセ
ンタリングされた位置修正が第2の搬送経路を通して搬
送されるときにも反映され、第2の搬送経路を通して搬
送される鋼帯の蛇行も抑えられる。
【0033】また本発明の請求項2記載の鋼帯の搬送方
法によれば、実質上垂直下方に延びる第3の搬送経路に
加熱室および冷却室が設けられ、位置検出手段はステア
リングロールから加熱室に向かう鋼帯の幅方向の位置を
検出し、この位置検出手段からの検出信号を利用してス
テアリングロールの傾動状態が調整されるので、第3の
搬送経路中を搬送される鋼帯のセンタリングを所望のと
おりに行うことができ、搬送中の鋼帯の蛇行の発生を抑
えることができる。また、ステアリングロールによって
センタリングされる位置修正が第2の搬送経路を通して
搬送されるときにも反映され、第2の搬送経路を通して
搬送される鋼帯の蛇行も抑えられる。
【0034】また本発明の請求項3記載の鋼帯の搬送方
法によれば、第1(または第3)の搬送経路に加熱室お
よび冷却室がある場合、かかる第1(または第3)の搬
送経路とその下流側(またはその上流側)に続く第2の
搬送経路を通して搬送される鋼帯の蛇行を抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う鋼帯の搬送方法を実施するアップ
ヒートタイプの竪型焼鈍炉を簡略的に示す断面図であ
る。
【図2】図1の竪型焼鈍炉におけるステアリングロール
およびその近傍を簡略的に示す図である。
【図3】図2における矢印で示す方向から見た簡略図で
ある。
【図4】本発明に従う鋼帯の搬送方法を実施するダウン
ヒートタイプの竪型焼鈍炉を簡略的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2,202 竪型焼鈍路 4,206 加熱ハウジング 6,208 冷却ハウジング 8,204 移送ハウジング 10,210 第1の搬送経路 12,212 第2の搬送経路 14,214 第3の搬送経路 16,224 鋼帯 18,218 加熱室 20,220 冷却室 36,46,226,232 シールロール手段 42,230 ステアリングロール 120,122,234 光学的検出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱するための加熱室および冷却するた
    めの冷却室を有する焼鈍炉を通して焼鈍処理すべき鋼帯
    を搬送する竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法におい
    て、 前記竪型焼鈍炉は、実質上垂直上方に延びる第1の搬送
    経路と、前記第1の搬送経路の下流端から実質上水平方
    向に延びる第2の搬送経路と、前記第2の搬送経路の下
    流端から実質上垂直下方に延びる第3の搬送経路とを有
    し、 前記加熱室および前記冷却室は前記第1の搬送経路に配
    設され、 前記第1の搬送経路と前記第2の搬送経路の接続部には
    ステアリングロールが配設され、鋼帯は前記ステアリン
    グロールに巻掛けられて前記第1の搬送経路から前記第
    2の搬送経路に導かれ、 前記冷却室と前記ステアリングロールとの間には、鋼帯
    の幅方向の位置を検出するための位置検出手段が設けら
    れ、 前記位置検出手段からの検出信号に基づいて前記ステア
    リングロールを傾動し、これによって搬送される鋼帯の
    蛇行を修正する、 ことを特徴とする竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法。
  2. 【請求項2】 加熱するための加熱室および冷却するた
    めの冷却室を有する焼鈍炉を通して焼鈍処理すべき鋼帯
    を搬送する竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法におい
    て、 前記竪型焼鈍炉は、実質上垂直上方に延びる第1の搬送
    経路と、前記第1の搬送経路の下流端から実質上水平方
    向に延びる第2の搬送経路と、前記第2の搬送経路の下
    流端から実質上垂直下方に延びる第3の搬送経路とを有
    し、 前記加熱室および前記冷却室は前記第3の搬送経路に配
    設され、 前記第2の搬送経路と前記第3の搬送経路の接続部には
    ステアリングロールが配設され、鋼帯は前記ステアリン
    グロールに巻掛けられて前記第2の搬送経路から前記第
    3の搬送経路に導かれ、 前記ステアリングロールと前記加熱室との間には、鋼帯
    の幅方向の位置を検出するための位置検出手段が設けら
    れ、 前記位置検出手段からの検出信号に基づいて前記ステア
    リングロールを傾動し、これによって搬送される鋼帯の
    蛇行を修正する、 ことを特徴とする竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法。
  3. 【請求項3】 前記位置検出手段は、前記ステアリング
    ロールの近傍で加熱ハウジングの長さの1/2以下の位
    置に配設されていることを特徴とする請求項1または2
    記載の竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法。
JP3602098A 1998-02-18 1998-02-18 竪型焼鈍炉における鋼帯の搬送方法 Withdrawn JPH11228001A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103318676A (zh) * 2012-03-20 2013-09-25 特克斯玛格销售有限公司 用来对运行的原料幅材施加影响的设备

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