JPH11227631A - キャブサスペンション制御装置 - Google Patents

キャブサスペンション制御装置

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JPH11227631A
JPH11227631A JP10029917A JP2991798A JPH11227631A JP H11227631 A JPH11227631 A JP H11227631A JP 10029917 A JP10029917 A JP 10029917A JP 2991798 A JP2991798 A JP 2991798A JP H11227631 A JPH11227631 A JP H11227631A
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JP
Japan
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cab
control
trailer
damping force
characteristic
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Application number
JP10029917A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Miyajima
司 宮島
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレーラ連結状態と非連結状態との乗り心地
の差を減少させることができるキャブサスペンション制
御装置を提供すること。 【解決手段】 シャシの上にキャブが支持されトレーラ
を牽引可能に構成された車両の、キャブ側とシャシ側と
の間に介在されて減衰力特性を変更可能に構成されたシ
ョックアブソーバaと、キャブの挙動を検出するキャブ
挙動検出手段bと、キャブ挙動検出手段bで検出された
キャブ挙動信号に基づいてショックアブソーバaの減衰
力特性制御を行なう減衰力特性制御手段cと、を備えた
キャブサスペンション制御装置において、車両とトレー
ラとが連結されているか否かを検出するトレーラ連結検
出手段dと、トレーラ連結検出手段dで検出された連結
の有無により、減衰力特性制御手段cによるショックア
ブソーバaの減衰力特性制御の制御特性を切り換える制
御特性切換手段eとを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャブ・オーバ・
タイプの車両において、キャブ側とシャシ側との間に介
在されたショックアブソーバの減衰力特性を最適制御す
るキャブサスペンション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ショックアブソーバの減衰力特性
制御を行なうキャブサスペンション装置としては、例え
ば、実開平4−115906号公報に記載の「キャブサ
スペンション装置」が知られている。この従来例は、キ
ャブとトラクタの車体との間に減衰力特性可変型ショッ
クアブソーバを有し、車体後部にカプラを介してトレー
ラを連結してなるトレーラトラックにおいて、カプラと
トラクタの車体との間に挿入されてトラクタの前後方向
に作用する荷重を検出する荷重検出手段と、この荷重検
出手段の検出出力から低周波成分のみを抽出する抽出手
段と、この抽出手段の出力からトラクタ前後方向の反力
を演算する演算手段と、前記減衰力特性可変型ショック
アブソーバの減衰力を前記演算手段の演算出力に基づい
て切り換えるショックアブソーバ駆動手段とを備えた構
成となっている。この従来装置は、トレーラからトラク
タの前後方向に作用する荷重に基づいてトラクタ前後方
向の反力を演算し、この演算出力から減衰力特性可変型
ショックアブソーバの減衰力を切り換えることにより、
キャブのピッチングを抑制し、乗り心地の確保を図るも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来装置においては、トラクタにトレーラが連結されて
いる状態でのキャブの挙動を的確に制御することができ
たが、トレーラが連結されていない状態を想定したもの
ではなかったため、トレーラが連結されていない状態に
おいては、荷重検出手段が荷重を検出しないことから制
御を実行できないものである。よってトレーラ連結状態
と非連結状態とで乗り心地に大きな差が生じてしまうと
いう問題点があった。本発明は、上述の従来装置の問題
点に着目してなされたもので、トラクタがトレーラ連結
状態か非連結状態かを検出して減衰力特性制御における
制御特性を切り換え、それぞれの状態でショックアブソ
ーバの減衰力特性を最適に制御することができるキャブ
サスペンション制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明請求項1記載のキャブサスペンション制御装置
は、図1のクレーム対応図に示すように、シャシの上に
キャブが支持されトレーラを牽引可能に構成された車両
の、前記キャブ側とシャシ側との間に介在されて減衰力
特性を変更可能に構成されたショックアブソーバaと、
前記キャブの挙動を検出するキャブ挙動検出手段bと、
このキャブ挙動検出手段bで検出されたキャブ挙動信号
に基づいて前記ショックアブソーバaの減衰力特性制御
を行なう減衰力特性制御手段cと、を備えたキャブサス
ペンション制御装置において、前記車両とトレーラとが
連結されているか否かを検出するトレーラ連結検出手段
dと、このトレーラ連結検出手段dで検出された連結の
有無により、前記減衰力特性制御手段cによるショック
アブソーバaの減衰力特性制御の制御特性を切り換える
制御特性切換手段eと、を設けたことを特徴とする。請
求項2記載の発明は、請求項1記載のキャブサスペンシ
ョン制御装置において、前記制御特性切換手段eは、前
記連結の有無により制御定数を切り換えることで制御特
性を切り換えるよう構成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のキャブ
サスペンション制御装置において、前記キャブ挙動検出
手段bは、キャブの上下速度を検出し、この検出値に基
づきバウンス速度、ピッチ速度、ロール速度を求めるよ
う構成されていることを特徴とする。
【0005】(作用)本発明のキャブサスペンション制
御装置は、トレーラ連結検出手段dでトレーラの連結が
検出された時は、制御特性切換手段eにおいて、減衰力
特性制御手段cによるショックアブソーバaの減衰力特
性制御における制御特性をトレーラ連結状態のキャブ挙
動に合ったものに切り換える。これにより、トレーラ連
結状態でのキャブの挙動を最適に制御し、キャブの安定
性および乗り心地を確保することができる。また、トレ
ーラ連結検出手段dでトレーラの連結が検出されない時
は、制御特性切換手段eにおいて、減衰力特性制御手段
cによるショックアブソーバaの減衰力特性制御におけ
る制御特性をトレーラ非連結状態のキャブ挙動に合った
ものに切り換える。これにより、トレーラ非連結状態で
のキャブの挙動を最適に制御し、キャブの安定性および
乗り心地を確保することができる。よって、トレーラ連
結状態と非連結状態とでそれぞれの状態に応じた最適な
制御を行なうことにより、トレーラ連結状態と非連結状
態との乗り心地の差を減少することができる。請求項2
記載の発明は、トレーラ連結状態と非連結状態とで異な
る制御定数を設定し、この制御定数を切り換えることに
より制御特性の切り換えを行なうもので、このため、制
御特性の切り換えを簡単に行なうことができる。請求項
3記載の発明は、キャブ挙動検出手段bがキャブの上下
速度を検出し、この検出値に基づきバウンス・ピッチ・
ロール速度を求めてからショックアブソーバaの減衰力
特性制御を行なうので、キャブの挙動をより緻密に制御
することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図2は、本発明の実施の形態のキャブサ
スペンション制御装置を示す構成説明図で、本実施の形
態は、図外のトレーラを牽引する車両に適用されている
ものであり、この車両のキャブ5とシャシ6との間に、
4つのショックアブソーバSAFL,SAFR,SARL,S
RR(なお、ショックアブソーバSAの後の符号は、設
けられている位置を示すもので、FLは左前,FRは右前,
RLは左後,RRは右後をそれぞれ示しており、これらショ
ックアブソーバを説明するにあたり特定のものを指さな
い場合には、単にSAと表示する。)が介在されている
(なお、図2にはシャシの左側に設けられているものの
みを図示している。)。また、前記キャブ5とシャシ6
との間には、各ショックアブソーバSAの近傍位置にエ
アばね36が介在されている。
【0007】そして、キャブ5には、前側の左右2箇所
と後側の左右中央の1箇所とに、三角形状を成すように
配置されて、ばね上の上下方向加速度G(上向きで正の
値、下向きで負の値)を検出するばね上上下加速度セン
サ(以後、上下Gセンサという)1FL,1FR,1RCが設
けられている(これらGセンサの「1」の後についてい
る符号FLFRRCもそれぞれ設けられている位置を示す
もので、特定のものを指さない場合には、単に「1」と
して示す)。また、キャブ5の後方には、トラクタ側配
線コネクタ8とトレーラ側配線コネクタ9との接続の有
無によってトレーラが連結されているか否かを検出する
トレーラ連結センサ2が設けられている。
【0008】これらのセンサ1,2はコントロールユニ
ット4に接続されている。このコントロールユニット4
は、入力手段として上記センサ1,2の他に、図3に示
すように、車両の車速を検出する車速センサ10、ステ
アリングの舵角を検出するステアリングセンサ11、ブ
レーキペダルが踏まれているか否かを検出するブレーキ
センサ15が設けられている。
【0009】前記コントロールユニット4は、各Gセン
サ1、トレーラ連結センサ2、車速センサ10、ステア
リングセンサ11、ブレーキセンサ15からの信号に基
づいて、各ショックアブソーバSAのパルスモータ3に
駆動制御信号を出力するもので、このコントロールユニ
ット4は、インタフェース回路4a,CPU4b,駆動
回路4cを備え、前記インタフェース回路4aに、各G
センサ1FL,1FR,1RCからのばね上上下加速度信号G
FL,GFR,GRC、トレーラ連結センサ2からのON,O
FFのトレーラ連結信号、車速センサ10からの車速信
号VB、ステアリングセンサ11からの舵角信号H、お
よび、ブレーキセンサ15からのON,OFFのブレー
キ信号が入力される。
【0010】次に、図4は、ショックアブソーバSAの
構成を示す断面図であって、このショックアブソーバS
Aは、シリンダ30と、シリンダ30を上部室Aと下部
室Bとに画成したピストン31と、シリンダ30の外周
にリザーバ室32を形成した外筒33と、下部室Bとリ
ザーバ室32とを画成したベース34と、ピストン31
に連結されたピストンロッド7の摺動をガイドするガイ
ド部材35と、外筒33と車体との間に介在されたサス
ペンションスプリング36と、バンパラバー37とを備
えている。
【0011】次に、図5は前記ピストン31の部分を示
す拡大断面図であって、この図に示すように、ピストン
31には、貫通孔31a,31bが形成されていると共
に、各貫通孔31a,31bをそれぞれ開閉する圧側減
衰バルブ20および伸側減衰バルブ12が設けられてい
る。また、ピストンロッド7の先端に螺合されたバウン
ドストッパ41には、ピストン31を貫通したスタッド
38が螺合して固定されていて、このスタッド38に
は、貫通孔31a,31bをバイパスして上部室Aと下
部室Bとを連通する流路(後述の伸側第2流路E,伸側
第3流路F,バイパス流路G,圧側第2流路J)を形成
するための連通孔39が形成されていて、この連通孔3
9内には前記流路の流路断面積を変更するための調整子
40が回動自在に設けられている。また、スタッド38
の外周部には、流体の流通の方向に応じて前記連通孔3
9で形成される流路側の流通を許容・遮断する伸側チェ
ックバルブ17と圧側チェックバルブ22とが設けられ
ている。なお、この調整子40は、前記パルスモータ3
によりコントロールロッド70を介して回転されるよう
になっている(図4参照)。また、スタッド38には、
上から順に第1ポート21,第2ポート13,第3ポー
ト18,第4ポート14,第5ポート16が形成されて
いる。
【0012】一方、調整子40は、中空部19が形成さ
れると共に、内外を連通する第1横孔24および第2横
孔25が形成され、さらに、外周部に縦溝23が形成さ
れている。したがって、前記上部室Aと下部室Bとの間
には、伸行程で流体が流通可能な流路として、貫通孔3
1bを通り伸側減衰バルブ12の内側を開弁して下部室
Bに至る伸側第1流路Dと、第2ポート13,縦溝2
3,第4ポート14を経由して伸側減衰バルブ12の外
周側を開弁して下部室Bに至る伸側第2流路Eと、第2
ポート13,縦溝23,第5ポート16を経由して伸側
チェックバルブ17を開弁して下部室Bに至る伸側第3
流路Fと、第3ポート18,第2横孔25,中空部19
を経由して下部室Bに至るバイパス流路Gの4つの流路
がある。また、圧行程で流体が流通可能な流路として、
貫通孔31aを通り圧側減衰バルブ20を開弁する圧側
第1流路Hと、中空部19,第1横孔24,第1ポート
21を経由し圧側チェックバルブ22を開弁して上部室
Aに至る圧側第2流路Jと、中空部19,第2横孔2
5,第3ポート18を経由して上部室Aに至るバイパス
流路Gとの3つの流路がある。
【0013】すなわち、ショックアブソーバSAは、調
整子40を回動させることにより、伸側・圧側のいずれ
とも図6に示すような特性で減衰力特性を多段階に変更
可能に構成されている。つまり、図7に示すように、伸
側・圧側いずれもソフトとした状態(以後、ソフト領域
SSという)から調整子40を反時計方向に回動させる
と、伸側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で圧側が低
減衰力特性に固定の領域(以後、伸側ハード領域HSと
いう)となり、逆に、調整子40を時計方向に回動させ
ると、圧側のみ減衰力特性を多段階に変更可能で伸側が
低減衰力特性に固定の領域(以後、圧側ハード領域SH
という)となる構造となっている。
【0014】ちなみに、図7において、調整子40を
,,のポジションに配置した時の図5におけるK
−K断面(イ),L−L断面およびM−M断面(ロ),
N−N断面(ハ)を、それぞれ、図8,図9,図10に
示し、また、各ポジションの減衰力特性を図11,1
2,13に示している。
【0015】次に、コントロールユニット4における減
衰力特性制御作動の内容を、図14のブロック図に基づ
いて説明する。まず、回路B1では、キャブ5の前側左
右のGセンサ1FL,1FRで検出された前側左右における
ばね上上下加速度GFL、GFRから、次式(1)に基づい
て、前側中央位置におけるバウンス成分GB-F を求め
る。 GB-F =(GFL+GFR)/2 …(1)
【0016】回路B2では、後側中央のGセンサ1RC
検出された後側中央位置におけるばね上上下加速度GRC
から、次式(2)に基づいて、後側中央位置におけるバ
ウンス成分GB-R を求める。 GB-R =GRC …(2)
【0017】回路B3では、前側左右位置におけるばね
上上下加速度GFL、GFRおよび後側中央位置におけるば
ね上上下加速度GRCから、次式(3)に基づいて、車両
のピッチ成分GP を求める。 GP =((GFL+GFR)−2GRC)/4 …(3)
【0018】回路B4では、前右側と後側位置のばね上
上下加速度GFR+GRC、および、前左側と後側中央のば
ね上上下加速度GFL+GRCから、次式(4)に基づい
て、車両のロール成分GR を求める。 GR =(GFR−GFL)/2 …(4)
【0019】前記回路B1〜B4の後側の回路B5(速
度変換部)では、前側中央位置におけるバウンス成分G
B-F 、後側中央位置におけるバウンス成分GB-R 、ピッ
チ成分GP 、ロール成分GR を、それぞればね上上下速
度による前側中央位置におけるバウンス成分VB-F 、後
側中央位置におけるバウンス成分VB-R 、ピッチ成分V
P 、ロール成分VR に変換する。なお、この変換には、
位相遅れ補償式を用いるもので、この位相遅れ補償の一
般式は、次の伝達関数式(5)で表わすことができる。 G(S) =(AS+1)/(BS+1) …(5) ただし、A<Bである。
【0020】そして、減衰力特性制御に必要な周波数帯
(0.5Hz〜3Hz)において積分(1/S)する場
合と同等の位相およびゲイン特性を有し、かつ、低周波
(〜0.05Hz)側でのゲインを下げるための位相遅
れ補償式として、次の伝達関数式(6)が用いられる。 G(S) ={(0.001S+1)/(10S+1)}×γ …(6) なお、γは、積分(1/S)により速度変換する場合の
信号とゲイン特性を合わせるためのゲインであり、この
発明の実施の形態では、γ=10に設定されている。そ
の結果、図15の(イ)における実線のゲイン特性、お
よび、図15の(ロ)における実線の位相特性に示すよ
うに、減衰力特性制御に必要な周波数帯(0.5Hz〜
4Hz)における位相特性を悪化させることなく、低周
波側のゲインだけが低下した状態となる。なお、図15
の(イ),(ロ) の点線は、積分(1/S)により速
度変換されたばね上上下速度信号のゲイン特性および位
相特性をそれぞれ示している。
【0021】続く回路B6(不要周波数成分除去部)で
は、制御を行なう目標周波数帯以外の信号の絶縁性を高
めるためのバンドパスフィルタBPF処理を行なう。す
なわち、両バウンス成分VB-F ,VB-R については、2
次のハイパスフィルタHPF(0.7Hz)と2次のロ
ーパスフィルタLPF(0.8Hz)が用いられること
により処理された前輪側中央位置におけるバウンス成分
bfおよび後輪側中央位置におけるバウンス成分Vbr
求められ、また、ピッチ成分VP およびロール成分VR
については、2次のハイパスフィルタHPF(0.5H
z)と2次のローパスフィルタLPF(0.5Hz)が
用いられることにより、処理されたピッチ成分Vp およ
びロール成分Vr が求められる。なお、前記各成分信号
は、上向が正の値で、下向が負の値で与えられる。
【0022】回路B7(制御信号算出部)では、前側と
後側とでそれぞれ独立したバウンスゲインαf ,αr
と、ピッチゲインβ、ロールゲインrを設定すると共
に、次式(7)〜(10)に基づいて、各制御信号V
(VFR,VFL,VR )を求める演算処理が行なわれる。 前右 VFR=αf・Vbf+β・ VP +r・ VR …(7) 前左 VFR=αf・Vbf+β・ VP −r・ VR …(8) 後 VR =αr・Vbr−β・ VP …(9) 回路B8(目標減衰力特性ポジション算出部)では、各
制御信号V(VFR,VFL,VR )から、図16に示すフ
ローチャートに基づいて各ショックアブソーバSAの目
標減衰力特性ポジションP(PT ,PC )が算出され
る。回路B9(パルスモータ駆動回路)では、前記回路
B8で算出された目標減衰力特性Pに向け、パルスモー
タ3に駆動信号が出力される。
【0023】図16のフローチャートのステップ101
では、制御信号Vが正の値であるか否かを判定し、YE
Sであればステップ102に進んで各ショックアブソー
バSAを伸側ハード領域HSに制御し、NOであればス
テップ103に進む。ステップ103では、制御信号V
が負の値であるか否かを判定し、YESであればステッ
プ104に進んで各ショックアブソーバSAを圧側ハー
ド領域SHに制御し、NOであればステップ105に進
む。ステップ105は、ステップ101およびステップ
103でNOと判断された時、すなわち、制御信号Vの
値が、0である時に行う処理ステップであり、この時
は、各ショックアブソーバSAをソフト領域SSに制御
する。
【0024】また、ステップ102において伸側ハード
領域HSに制御した場合、圧側の減衰力特性はソフト特
性に固定するが、伸側の減衰力特性(目標減衰力特性ポ
ジションPT )は、次式(10)に基づき、制御信号V
に比例させて変更する。 PT =δT ・V …(10) なお、δT は、伸側の制御定数である。
【0025】また、ステップ104において圧側ハード
領域SHに制御した場合、伸側減衰力特性はソフト特性
に固定するが、圧側の減衰力特性(目標減衰力特性ポジ
ションPC )は、次式(11)に基づき、制御信号Vに
比例させて変更する。 PC =δC ・V …(11) なお、δC は、圧側の制御定数である。
【0026】図17のタイムチャートは、上述した減衰
力特性制御の一例であり、これを説明すると、領域a
は、ばね上上下速度に基づく制御信号Vが負の値(下向
き)から正の値(上向き)に逆転した状態である、この
時はまだばね上−ばね下間相対速度は負の値(ショック
アブソーバSAの行程は圧行程側)となっている領域で
あるため、この時は、制御信号Vの方向に基づいてショ
ックアブソーバSAは伸側ハード領域HSに制御されて
おり、したがって、この領域ではその時のショックアブ
ソーバSAの行程である圧行程側がソフト特性となる。
【0027】また、領域bは、制御信号Vが正の値(上
向き)のままで、ばね上−ばね下間相対速度は負の値か
ら正の値(ショックアブソーバSAの行程は伸行程側)
に切り換わった領域で、この時は、制御信号Vの方向に
基づいてショックアブソーバSAは伸側ハード領域HS
に制御されており、かつ、ショックアブソーバの行程も
伸行程であり、したがって、この領域ではその時のショ
ックアブソーバSAの行程である伸行程側が、制御信号
Vの値に比例したハード特性となる。
【0028】また、領域cは、制御信号Vが正の値(上
向き)から負の値(下向き)に逆転した状態であるが、
この時はまだばね上−ばね下間相対速度は正の値(ショ
ックアブソーバSAの行程は伸行程側)となっている領
域であるため、この時は、制御信号Vの方向に基づいて
ショックアブソーバSAは圧側ハード領域SHに制御さ
れており、したがって、この領域ではその時のショック
アブソーバSAの行程である伸行程側がソフト特性とな
る。
【0029】また、領域dは、制御信号Vが負の値(下
向き)のままで、ばね上−ばね下間相対速度は正の値か
ら負の値(ショックアブソーバSAの行程は伸行程側)
になる領域であるため、この時は、制御信号Vの方向に
基づいてショックアブソーバSAは圧側ハード領域SH
に制御されており、かつ、ショックアブソーバの行程も
圧行程であり、したがって、この領域ではその時のショ
ックアブソーバSAの行程である圧行程側が、制御信号
Vの値に比例したハード特性となる。
【0030】以上のように、この実施の形態では、制御
信号Vとばね上−ばね下間相対速度とが同符号の時(領
域b,領域d)は、その時のショックアブソーバSAの
行程側をハード特性に制御し、異符号の時(領域a,領
域c)は、その時のショックアブソーバSAの行程側を
ソフト特性に制御するという、スカイフック制御理論に
基づいた減衰力特性制御と同一の制御が、制御信号V信
号のみに基づいて行なわれることになる。さらに、この
実施の形態にあっては、ショックアブソーバSAの行程
が切り換わった時点、すなわち、領域aから領域b,お
よび領域cから領域d(ソフト特性からハード特性)へ
移行する時には、切り換わる行程側の減衰力特性ポジシ
ョンは前の領域a,cで既にハード特性側への切り換え
が行なわれているため、ソフト特性からハード特性への
切り換えが時間遅れなく行なわれるもので、これによ
り、高い制御応答性が得られると共に、ハード特性から
ソフト特性への切り換えはパルスモータ3を駆動させる
ことなしに行なわれるものであり、これにより、パルス
モータ3の耐久性向上と、消費電力の節約が成されるこ
とになる。
【0031】次に、この実施の形態の特徴である、トレ
ーラ連結状態と非連結状態における目標減衰力特性ポジ
ションP(PT ,PC )の切り換え制御の内容を図18
のフローチャートに基づいて説明する。ステップ201
では、車速センサ10から車速信号Vを読み込み、続く
ステップ202では、車速が0であるか、すなわち、車
両が停止しているか否かを判定し、車速が0であればス
テップ203に進み、車速が0でなければステップ20
7に進む。ステップ203では、トレーラ連結センサ2
からの信号を検出し、続くステップ204において、ト
レーラ連結信号がONであるか否か、すなわちトラクタ
側配線コネクタ8とトレーラ側配線コネクタ9とが連結
されて、トレーラが連結状態であるか否かを判定し、ト
レーラ連結信号がONでありトレーラが連結されている
と判定した場合にはステップ205に進み、トレーラ連
結信号がONでなくトレーラが連結されていないと判定
した場合には、ステップ206に進む。
【0032】トレーラ連結時に進むステップ205で
は、前述の目標減衰力特性ポジションPT 、PC を求め
る式(10)、式(11)における伸側の制御定数δT
と圧側の制御定数δC とをトレーラ連結状態に対応する
制御マップに基づき設定する。一方、トレーラ非連結時
に進むステップ206では、式(10)、式(11)に
おける伸側の制御定数δT と圧側の制御定数δC とをト
レーラ非連結状態に対応する制御マップに基づき設定す
る。
【0033】ステップ207、208では、前述の図1
4に示す回路B1〜B9により、ばね上上下加速度を測
定して、これに応じた制御信号を作成する。このとき、
ステップ205またはステップ206において設定した
伸側および圧側の制御定数δT ,δC を、式(10)お
よび式(11)に代入することにより伸側および圧側の
減衰力特性ポジションPT ,PC を設定する。
【0034】以上説明してきたように、実施の形態のキ
ャブサスペンション制御装置では、トレーラ連結状態と
非連結状態とで伸側の制御定数δT および圧側の制御定
数δC を切り換えて、それぞれの状態で最適な各ショッ
クアブソーバSAの制御を行なうことにより、トレーラ
連結状態と非連結状態との乗り心地の差を減少させ、ト
レーラ非連結状態でも良好な乗り心地が得られるように
することができる。そして、このようにトレーラ連結状
態と非連結状態とで乗り心地の差が生じないようにする
にあたり、トラクタ側配線コネクタ8とトレーラ側配線
コネクタ9との接続によりトレーラ連結状態と非連結状
態とを検出するようにした簡単な検出手段の追加と、ト
レーラ非連結時には、制御定数を切り換えるだけの簡単
な制御の切り換えによりこれを達成できるため、既存の
装置を極僅かに変更するだけで済むものであり、コスト
の点で優れているという効果が得られる。
【0035】また、本実施の形態では、スカイフック理
論に基づいた減衰力特性制御において、ソフト特性から
ハード特性への切り換えが時間遅れなく行なわれること
により、高い制御応答性が得られると共に、ハード特性
からソフト特性への切り換えはアクチュエータを駆動さ
せることなしに行なわれることにより、パルスモータ3
の耐久性向上と、消費電力の節約が可能になる。
【0036】以上、発明の実施の形態について説明して
きたが具体的な構成はこの発明の実施の形態に限られる
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形
態では、制御信号が0の時のみソフト領域SSに制御す
るようにしたが、0を中心とする所定の不感帯を設けこ
の不感帯の範囲内で制御信号が推移している間は減衰力
特性をソフト領域SSに維持させることにより、制御ハ
ンチングを防止することができる。また、発明の実施の
形態では、伸行程または圧行程のうちのいずれか一方の
減衰力特性をハード側で可変制御する時は、その逆工程
側の減衰力特性がソフトに固定される構造のショックア
ブソーバを用いる場合を示したが、伸行程と圧行程の減
衰力特性が同時に変化する構造のショックアブソーバを
用いるシステムにも本発明を適用することももちろん可
能である。また、トレーラ連結検出手段としてトラクタ
側配線コネクタ8とトレーラ側配線コネクタ9との接続
に連動するトレーラ連結センサ2を用いた例を示した
が、これに限られるものではなく、例えば、手動により
連結時・非連結に応じて投入するようなスイッチや、ト
レーラ連結した時に接続する専用のスイッチや、あるい
は、駆動力に対する負荷、あるいはキャブの動きに基づ
いてトレーラの連結・非連結を判断する手段などを用い
てもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明のキャブ
サスペンション制御装置にあっては、トレーラ連結状態
か非連結状態かをトレーラ連結検出手段によって検出
し、その検出値に基づいて制御特性切換手段が減衰力特
性制御手段の減衰力特性制御における制御特性を切り換
える構成としたため、トレーラ連結状態と非連結状態と
でキャブの挙動の違いを考慮した制御特性を設定するこ
とができ、両者におけるキャブの乗り心地の差を減少し
て、トレーラ非連結状態でも良好な乗り心地が得られる
ようにすることができるという効果が得られる。請求項
2記載の発明にあっては、請求項1記載のキャブサスペ
ンション制御装置において、制御特性切換手段が、トレ
ーラ連結の有無により制御定数を切り換えることで制御
特性を切り換える構成としたため、制御特性の切り換え
を簡単に行なうことができるものであり、既存の装置に
対する変更を少なくして、安価に本発明装置を提供する
ことができるという効果が得られる。請求項3記載の発
明にあっては、請求項1または2記載のキャブサスペン
ション制御装置において、キャブ挙動検出手段が、キャ
ブの上下速度を検出し、この検出値に基づいてバウンス
速度、ピッチ速度、ロール速度を求めるよう構成されて
いるため、キャブの挙動をより緻密に制御して操縦安定
性と乗り心地とのバランスの向上を図ることができ、制
御品質を向上させることができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャブサスペンション制御装置を示す
クレーム対応図である。
【図2】実施の形態のキャブサスペンション制御装置を
示す構成説明図である。
【図3】実施の形態のシステムブロック図である。
【図4】実施の形態に適用したショックアブソーバを示
す断面図である。
【図5】前記ショックアブソーバの要部を示す拡大断面
図である。
【図6】前記ショックアブソーバのピストン速度に対応
した減衰力特性図である。
【図7】前記ショックアブソーバのパルスモータのステ
ップ位置に対応した減衰力特性図である。
【図8】前記ショックアブソーバの作動を示す断面図で
ある。
【図9】前記ショックアブソーバの作動を示す断面図で
ある。
【図10】前記ショックアブソーバの作動を示す断面図
である。
【図11】前記ショックアブソーバの伸側ハード時の減
衰力特性図である。
【図12】前記ショックアブソーバの伸側・圧側ソフト
状態の減衰力特性図である。
【図13】前記ショックアブソーバの圧側ハード状態の
減衰力特性図である。
【図14】実施の形態のブロック図である。
【図15】実施の形態における位相遅れ補償式を用いて
変換されたばね上上下速度信号のゲイン特性(イ)およ
び位相特性(ロ)を示す図である。
【図16】実施の形態の減衰力特性制御作動を示すフロ
ーチャートである。
【図17】実施の形態の減衰力特性制御作動を示すタイ
ムチャートである。
【図18】実施の形態の減衰力特性制御の制御特性の切
り換えを示すフローチャートである。
【符号の説明】
a ショックアブソーバ b キャブ挙動検出手段 c 減衰力特性制御手段 d トレーラ連結検出手段 e 制御特性切換手段 SAFL,SAFR,SARL,SARR ショックアブソーバ 1FL,1FR,1RC ばね上上下加速度センサ 2 トレーラ連結センサ 3 パルスモータ 4 コントロールユニット 4a インタフェース回路 4b CPU 4c 駆動回路 5 キャブ 6 シャシ 8 トラクタ側配線コネクタ 9 トレーラ側配線コネクタ 10 車速センサ 11 ステアリングセンサ 15 ブレーキセンサ GFL,GFR,GRC 上下加速度信号 VB 車速信号 H 舵角信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャシの上にキャブが支持されトレーラ
    を牽引可能に構成された車両の、前記キャブ側とシャシ
    側との間に介在されて減衰力特性を変更可能に構成され
    たショックアブソーバと、 前記キャブの挙動を検出するキャブ挙動検出手段と、 このキャブ挙動検出手段で検出されたキャブ挙動信号に
    基づいて前記ショックアブソーバの減衰力特性制御を行
    なう減衰力特性制御手段と、を備えたキャブサスペンシ
    ョン制御装置において、 前記車両とトレーラとが連結されているか否かを検出す
    るトレーラ連結検出手段と、 このトレーラ連結検出手段で検出された連結の有無によ
    り、前記減衰力特性制御手段によるショックアブソーバ
    の減衰力特性制御の制御特性を切り換える制御特性切換
    手段と、を設けたことを特徴とするキャブサスペンショ
    ン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御特性切換手段は、前記連結の有
    無により制御定数を切り換えることで制御特性を切り換
    えるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のキャブサスペンション制御装置。
  3. 【請求項3】 前記キャブ挙動検出手段は、キャブの上
    下速度を検出し、この検出値に基づきバウンス速度、ピ
    ッチ速度、ロール速度を求めるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載のキャブサスペン
    ション制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111002894A (zh) * 2018-10-08 2020-04-14 通用汽车环球科技运作有限责任公司 机动车辆中的拖车装载辅助方法和装置
CN111137297A (zh) * 2018-10-16 2020-05-12 奥特润株式会社 利用梯度的拖车模式判断装置及方法

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