JPH11227331A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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Publication number
JPH11227331A
JPH11227331A JP10029986A JP2998698A JPH11227331A JP H11227331 A JPH11227331 A JP H11227331A JP 10029986 A JP10029986 A JP 10029986A JP 2998698 A JP2998698 A JP 2998698A JP H11227331 A JPH11227331 A JP H11227331A
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JP
Japan
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group
structural formula
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parts
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Withdrawn
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JP10029986A
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English (en)
Inventor
Hideki Nagano
秀樹 長野
Yoshiyuki Nagataki
義幸 長瀧
Hiroshi Obara
浩志 小原
Shinichiro Inai
信一郎 井内
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11227331A publication Critical patent/JPH11227331A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きい信号振幅と広い記録レーザーパワーマ
ージンをもち、なお且つ耐光性および保存安定性に優れ
た光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 基板1上にシアニン系有機色素を含む記
録層2を備えて光照射による情報の記録、再生が可能な
光情報記録媒体において、前記シアニン系有機色素が下
記の一般構造式(1)および一般構造式(2)で表され
る有機化合物であり、そのシアニン系有機色素中におけ
る一般構造式(2)で表される有機化合物の割合が30
重量%以下に規制されていることを特徴とする。 一般構造式(1) 【化1】 一般構造式(2) 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機色素系記録層
を備えた光情報記録媒体に係り、さらに詳細には広い記
録レーザーパワーマージンと優れた耐光性および保存安
定性を併せ持つ追記形光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化技術の発達により、小型で
且つ大容量の記録媒体である光情報記録媒体が使用され
ている。かかる光情報記録媒体は、CD(コンパクトデ
ィスク)やCD−R(コンパクトディスク−レコーダブ
ル)などの再生専用記録媒体、1回だけの書込みが可能
な追記形記録媒体、及び光磁気ディスクで代表される書
換え形記録媒体に分類される。これらのうち追記形記録
媒体としては、記録層に有機色素を用いたものが知られ
ている。
【0003】特開平2−168446号公報には、高い
反射率を有し、且つ情報の再生に関してはCDフォーマ
ットに準拠する出力信号が得られる書込み可能な光情報
記録媒体、すなわち追記形のCD(CD−R)が開示さ
れている。この追記形CDは、プリフォーマットパター
ンが形成された基板面上に、有機色素から構成された記
録層、反射層および保護層が順次積層された構造を有
し、情報の記録の際には、レーザー光を記録層に照射
し、レーザー光の熱エネルギーにより記録層を構成する
有機色素を変質させてその光学的性質を変化させるとと
もに、記録部の下地である透明基板の一部を変形させて
記録を行なうようになっている。
【0004】このような追記形記録媒体の記録層に用い
られる有機色素としては、シアニン系色素が知られてい
る(特開昭58−112790号公報、特開昭59−2
4692号公報、特開平5−67349号公報など)。
【0005】しかしながら、シアニン系色素層は、一般
に太陽光、再生レーザー光などの光により劣化し易い。
有機色素の耐光性を向上させめため、記録層に一重項酸
素クエンチャーを添加することが公知の技術として知ら
れている。また過塩素酸イオンを持つシアニン系色素分
子はハロゲンイオンをカウンターイオンとするシアニン
色素に比べ、比較的耐光性に有利であることも分かって
いる。このシアニン系色素は発熱反応を伴い分解するた
め、効果的に記録層を構成する有機色素を変質させ、信
号振幅の大きいピットパターンの記録が可能である。
【0006】特開平7−65413号公報などにおい
て、銀などの低価格であるが腐食性の高い金属反射膜を
用いた追記形CDにも使用できることも報告されてい
る。その反面、この色素を主成分とした記録層を用いた
追記形CDは記録パワーマージン、とりわけ高パワーに
おいてマージンが狭いという欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を解消するものであって、レーザー光を
用いて記録・再生を行なう光情報記録媒体において、大
きい信号振幅と広い記録レーザーパワーマージンをも
ち、なお且つ耐光性および保存安定性に優れた有機色素
記録層を有する光情報記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、基板上にシアニン系有機色素を含む記録
層を備えて光照射による情報の記録、再生が可能な光情
報記録媒体を対象とするものである。
【0009】そして前記シアニン系有機色素が、下記の
一般構造式(1)および一般構造式(2)で表される有
機化合物であり、そのシアニン系有機色素中における一
般構造式(2)で表される有機化合物の割合が30重量
%以下に規制されていることを特徴とするものである。
【0010】一般構造式(1)
【0011】
【化1】
【0012】(式中、Yはベンゼン環あるいは置換ベン
ゼン環を形成する原子群であり、Zはナフタレン環ある
いは置換ナフタレン環を形成する原子群である。R1〜
R6はそれぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、ア
ルキル基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基ま
たはアルキルスルホニル基を示す。) 一般構造式(2)
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Zはナフタレン環あるいは置換ナ
フタレン環を形成する原子群である。R1〜R6はそれ
ぞれ同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、
アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはアル
キルスルホニル基を示す。)
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、前記一般構造式
(1)で表せられるシアニン系有機色素の具体例を構造
式(3)ないし構造式(6)に例示する。
【0016】構造式(3)
【0017】
【化3】
【0018】構造式(4)
【0019】
【化4】
【0020】構造式(5)
【0021】
【化5】
【0022】構造式(6)
【0023】
【化6】
【0024】本発明において、前記一般構造式(2)で
表せられるシアニン系有機色素の具体例を構造式(7)
および構造式(8)に例示する。
【0025】構造式(7)
【0026】
【化7】
【0027】構造式(8)
【0028】
【化8】
【0029】前記シアニン系有機色素中における一般構
造式(2)で表される有機化合物の割合は30重量%以
下に規制する必要がある。この有機化合物の割合が30
重量%を越えると、レーザー光による記録ピットの制御
が難しくなり、その結果、エラーレートが高くなるな
ど、信頼性に問題がある。
【0030】本発明の光情報記録媒体の記録層を構成す
る有機色素としては、一般構造式(1)および一般構造
式(2)で表わされるシアニン系有機色素以外の他の構
造を持つシアニン色素を添加しても良い。その具体例を
構造式(9)ないし構造式(17)に例示する。
【0031】構造式(9)
【0032】
【化9】
【0033】構造式(10)
【0034】
【化10】
【0035】構造式(11)
【0036】
【化11】
【0037】構造式(12)
【0038】
【化12】
【0039】構造式(13)
【0040】
【化13】
【0041】構造式(14)
【0042】
【化14】
【0043】構造式(15)
【0044】
【化15】
【0045】構造式(16)
【0046】
【化16】
【0047】構造式(17)
【0048】
【化17】
【0049】シアニン色素以外では、スクアリリウム系
色素、アズレニウム系色素などのポリメチン系色素、フ
タロシアニン系色素のような大環状アザアネレン系色
素、ジチオール系色素などの1種または2種以上の混合
物を記録層に添加することもできる。
【0050】本発明において、光情報記録媒体の記録層
を構成する有機色素中には劣化防止剤が含まれる。劣化
防止剤の含有率は5〜20重量%が好ましい。5重量%
未満では劣化防止の効果が充分に発揮されず、一方、含
有率が20重量%を越えると、レーザー光による記録ピ
ットの制御が難しくなり、その結果、エラーレートが高
くなるなど、信頼性に問題が生じる。
【0051】劣化防止剤にはジチオール金属錯体、アミ
ノ化合物、ニトロソ化合物などがあり、下記の一般構造
式(18)ないし一般構造式(23)に示される化合物
を使用することができる。
【0052】構造式(18)
【0053】
【化18】
【0054】(式中、R1〜R6はそれぞれ同一でも異
なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。) 構造式(19)
【0055】
【化19】
【0056】(式中、R1〜R8はそれぞれ同一でも異
なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。nは化合物のイオン価数を示し、
1または2である。) 構造式(20)
【0057】
【化20】
【0058】(式中、R1〜R3はそれぞれ同一でも異
なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。) 構造式(21)
【0059】
【化21】
【0060】(式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異
なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。Mは遷移金属を示し、Xは陽イオ
ン対を示す。) 構造式(22)
【0061】
【化22】
【0062】(式中、R1〜R8はそれぞれ同一でも異
なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。Mは遷移金属を示し、Xは陽イオ
ン対を示す。) 構造式(23)
【0063】
【化23】
【0064】(式中、R1〜R12はそれぞれ同一でも
異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル基も
しくは芳香環を示す。Mは遷移金属を示し、Xは陽イオ
ン対を示す。) また記録層には必要に応じて例えばアクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニールア
ルコールなどの樹脂を加えてもよい。
【0065】基板上に記録層を形成するには、真空蒸着
やスパッタリングなどのドライプロセスを用いてもよい
が、前記記録層を構成する材料を、メタノール、エタノ
ール、イソプロピールアルコールなどのアルコール系、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブなどのセルソルブ
系、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系など
の溶剤に1〜10重量%溶解させて、スピンコート法に
より成膜するウエットプロセスの方が好ましい。記録層
の膜厚は30〜500nmが適当で、好ましくは100
〜300nmである。
【0066】本発明の光情報記録媒体は、追記形記録媒
体、特に追記形CD(CD−R)として用いるのが好適
である。このため透明基板上に、記録層、反射層及び保
護層を順次積層した構造が一般的である。
【0067】透明基板としては、アクリル、ポリカーボ
ネート、ポリメチンメタクリレート、ポリメチルペンテ
ン、ポリオレフイン、エポキシなどの材料を用いること
ができる。かかる材料をプリフォーマット信号がピット
の形で形成されたスタンパなどを用いて射出成形するの
が好適である。また、ガラスなどの透明セラミック板の
片面に光硬化性樹脂のレプリカ層を形成したものを基板
として用いることもできる。
【0068】前記反射層は、金、アルミニウム、銀、銅
などの反射性物質、またはこれらの材料を主成分とした
合金、望ましくは金及び銀を主成分とした合金あるいは
純銀を用いて、真空蒸着やスパッタリングなどのドライ
プロセスで前記記録層上に成膜することができる。
【0069】前記保護層は、SiO2 、SiN、Al
N、Al2 3 などの無機材料や紫外線硬化性樹脂、熱
硬化性樹脂、2液混合形硬化性樹脂、室温硬化性樹脂な
どの有機材料を前記反射層上に、例えばスピンコート法
などにより成膜することができる。
【0070】次に本発明の実施の形態について図ととも
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0071】〔実施例1〕ポリカーボネート樹脂を射出
成形して、表面にプリフォーマットパターンを形成し、
且つ中心部にセンター穴7(図2参照)を有する円盤状
の透明基板1を作成した。得られた透明基板1の平面の
概略を図2に示す。プリフォーマットパターンには、記
録/再生用のレーザービームを追従させるための案内溝
5、セクタのアドレスや基準クロックを示すプリピット
6、前記案内溝5により画定される記録トラック8など
が形成される。
【0072】案内溝5は前記センター穴7と同心円の渦
巻き状もしくは同心円状に形成される。この案内溝5を
ウォブル溝としてもよく、それによってトラッキングサ
ーボ信号、クロック信号などの種類の情報をこのウォブ
ル溝から検出することもでき、本実施例は案内溝5をウ
ォブル溝とした。案内溝5とプリピット6は、異なる深
さに形成することもできる。
【0073】このポリカーボネート製透明基板1の上
に、次のようにして記録層2を形成した。すなわち、前
記構造式(3)に示すシアニン系色素16重量部と、前
記構造式(7)に示すシアニン系色素2重量部と、下記
構造式(24)に示すジイモニウム系化合物2重量部
を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチルセルソ
ルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。
【0074】得られた溶液を0.5μmのフィルターで
ろ過した後、ろ液を前記透明基板1のプリフォーマット
パターンが形成された面にスピンコート法により塗布し
乾燥して、膜厚が200nmの記録層2を形成した。シ
アニン系色素中における構造式(3)のシアニン系色素
の含有率は88.9重量%、構造式(7)のシアニン系
色素の含有率は11.1重量%である。
【0075】記録層2上にスパッタリング装置を用いて
銀単独からなる膜厚100nmの反射層3を形成し、そ
の上にスピンコート法により紫外線硬化性樹脂を膜厚1
0μmに塗布して保護層4を形成した。
【0076】このようにして得られた光ディスクは、図
1に示すようにポリカーボネート製透明基板1の上に、
2種類のシアニン系色素とジイモニウム系化合物との混
合物からなる記録層2、銀製の反射層3、紫外線硬化性
樹脂製の保護層4が順次積層された構造になっている。
【0077】構造式(24)
【0078】
【化24】
【0079】〔実施例2〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素16重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、下記構造式(25)に示す化合物2
重量部を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチル
セルソルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。得
られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして光ディ
スクを製作した。
【0080】構造式(25)
【0081】
【化25】
【0082】〔実施例3〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素16重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、下記構造式(26)に示す化合物2
重量部を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチル
セルソルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。得
られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして光ディ
スクを製作した。
【0083】構造式(26)
【0084】
【化26】
【0085】〔実施例4〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素16重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、下記構造式(27)に示す化合物2
重量部を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチル
セルソルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。得
られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして光ディ
スクを製作した。
【0086】構造式(27)
【0087】
【化27】
【0088】〔実施例5〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素16重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、下記構造式(28)に示す化合物2
重量部を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチル
セルソルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。得
られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして光ディ
スクを製作した。
【0089】構造式(28)
【0090】
【化28】
【0091】〔実施例6〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素13重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素5重量部と、前記構造式(24)に示すジイモニ
ウム系化合物2重量部を、1,2ジクロロエタン190
重量部とエチルセルソルブ190重量部の混合有機溶媒
に溶解した。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同
様にして光ディスクを製作した。シアニン系色素中にお
ける構造式(3)のシアニン系色素の含有率は72.2
重量%、構造式(7)のシアニン系色素の含有率は2
7.8重量%である。
【0092】〔実施例7〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素13重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素5重量部と、前記構造式(24)に示すジイモニ
ウム系化合物2重量部を、1,2ジクロロエタン190
重量部とエチルセルソルブ190重量部の混合有機溶媒
に溶解した。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同
様にして光ディスクを製作した。
【0093】〔実施例8〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素14重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、前記構造式(24)に示すジイモニ
ウム系化合物4重量部を、1,2ジクロロエタン190
重量部とエチルセルソルブ190重量部の混合有機溶媒
に溶解した。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同
様にして光ディスクを製作した。シアニン系色素中にお
ける構造式(3)のシアニン系色素の含有率は87.5
重量%、構造式(7)のシアニン系色素の含有率は1
2.5重量%である。
【0094】〔実施例9〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素17重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、前記構造式(24)に示す化合物
0.5重量部と前記構造式(26)に示す化合物0.5
重量部を、1,2ジクロロエタン190重量部とエチル
セルソルブ190重量部の混合有機溶媒に溶解した。得
られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして光ディ
スクを製作した。シアニン系色素中における構造式
(3)のシアニン系色素の含有率は89.5重量%、構
造式(4)のシアニン系色素の含有率は10.5重量%
である。
【0095】〔比較例1〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素9重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン系
色素9重量部と、前記構造式(24)に示すジイモニウ
ム系化合物2重量部を、1,2ジクロロエタン90重量
部とエチルセルソルブ90重量部の混合有機溶媒に溶解
した。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にし
て光ディスクを製作した。シアニン系色素中における構
造式(3)のシアニン系色素の含有率は50重量%、構
造式(7)のシアニン系色素の含有率は50重量%であ
る。
【0096】〔比較例2〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素12重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部と、前記構造式(24)に示すジイモニ
ウム系化合物6重量部を、1,2ジクロロエタン90重
量部とエチルセルソルブ90重量部の混合有機溶媒に溶
解した。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同様に
して光ディスクを製作した。シアニン系色素中における
構造式(3)のシアニン系色素の含有率は50重量%、
構造式(7)のシアニン系色素の含有率は50重量%で
ある。
【0097】〔比較例3〕実施例1と同様にして作成さ
れた透明基板の上に、前記構造式(3)に示すシアニン
系色素18重量部と、前記構造式(7)に示すシアニン
系色素2重量部を、1,2ジクロロエタン90重量部と
エチルセルソルブ90重量部の混合有機溶媒に溶解し
た。得られた溶液を用いて後は、実施例1と同様にして
光ディスクを製作した。シアニン系色素中における構造
式(3)のシアニン系色素の含有率は90重量%、構造
式(7)のシアニン系色素の含有率は10重量%であ
る。
【0098】前記実施例1〜8ならびに比較例1,2で
得られた光ディスクを線速4.8m/secで回転さ
せ、波長780nmの半導体レーザー光を用いてEFM
信号の書込みを行なった。1枚の光ディスクを11のパ
ートに分け、各パートに上記信号を9.0mW、9.5
mW、10.0mW、10.5mW、11.0mW、1
1.5mW、12.0mW、12.5mW、13.0m
W、13.5mW、14.0mWのレーザーパワー(出
力値)で記録し、CD−ROM検査機によるブロックエ
ラーレート(BLER)を測定した。
【0099】信号が記録されたこの光ディスクを、温度
45℃、照度60k・Lux(キセノンランプ)の環境
下で200時間置いた後に再びCD−ROM検査機によ
る読み取りBLERを測定した。この暴露試験前の書込
みレーザーパワーと読み取りBLERとの関係を図3に
示す。
【0100】この図から明らかなように、本発明の各実
施例の光ディスクは、レーザーパワーが9mW〜14m
Wの広範囲にわたってブロックエラーレート(BLE
R)値が全て低く、図面では全部が重なった状態になっ
ている。これに対して比較例1の光ディスクは、レーザ
ーパワーが13mW以上ではブロックエラーレート(B
LER)値が著しく大きい。これは比較例1の光ディス
クが構造式(4)に示すシアニン系色素の含有率が高い
ため(含有率50重量%)、レーザー光による記録ピッ
トの制御が難しいことを示している。
【0101】また比較例2の光ディスクは、レーザーパ
ワーが12.5mW以上ではブロックエラーレート(B
LER)が著しく大きい。これは比較例2の光ディスク
が劣化防止剤の含有率が高いため(含有率30重量
%)、レーザー光による記録ピットの制御が難しいこと
を示している。
【0102】前記実施例1〜8ならびに比較例3で得ら
れた光ディスクの暴露試験後のブロックエラーレート
(BLER)値を次の表に示す。表中のBLER値は、
最もBLER値の低いパートの暴露試験後のBLER値
を表す。
【0103】 表 劣化防止剤含有率(重量%) 暴露試験後のBLER値 実施例1 10 3.56×10-2 実施例2 10 4.27×10-2 実施例3 10 4.63×10-2 実施例4 10 3.59×10−2 実施例5 10 5.84×10−2 実施例6 10 7.61×10-2 実施例7 20 1.03×10-2 実施例8 5 9.54×10-2 比較例3 0 1.0 この表から明らかなように、本発明の実施例1〜8の光
ディスクは暴露試験後のBLER値が低いのに対して、
比較例3の光ディスクは暴露試験後のBLER値が著し
く大きく、測定不能であった。これは本発明の光情報記
録媒体は、光照射、熱線などにより長時間変質せず、耐
光性および保存安定性に優れていることを示している。
【0104】
【発明の効果】本発明は前述のような構成になってお
り、大きい信号振幅と広い記録レーザーパワーマージン
をもち、なお且つ耐光性および保存安定性に優れた光情
報記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光情報記録媒体の拡
大断面図である。
【図2】その光情報記録媒体の平面図である。
【図3】実施例ならびに比較例における光ディスクの書
込みレーザーーパワーと読み取りBLERの関係を示す
特性図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 記録層 3 反射層 4 保護層 10 光情報記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井内 信一郎 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にシアニン系有機色素を含む記録
    層を備えて光照射により情報が記録、再生される光情報
    記録媒体において、前記シアニン系有機色素が下記の一
    般構造式(1)および一般構造式(2)で表される有機
    化合物であり、そのシアニン系有機色素中における一般
    構造式(2)で表される有機化合物の割合が30重量%
    以下に規制されていることを特徴とする光情報記録媒
    体。 一般構造式(1) 【化1】 (式中、Yはベンゼン環あるいは置換ベンゼン環を形成
    する原子群であり、Zはナフタレン環あるいは置換ナフ
    タレン環を形成する原子群である。R1〜R6はそれぞ
    れ同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、ア
    ルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、
    アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはアルキル
    スルホニル基を示す。) 一般構造式(2) 【化2】 (式中、Zはナフタレン環あるいは置換ナフタレン環を
    形成する原子群である。R1〜R6はそれぞれ同一でも
    異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシル
    基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル
    基、アルキルカルボキシル基またはアルキルスルホニル
    基を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、前記記録層が、
    5〜20重量%の劣化防止剤を含有していることを特徴
    とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載において、
    前記記録層上に反射層および保護層が順次形成され、そ
    の反射層が銀または銀を含む合金で構成されていること
    を特徴とする光情報記録媒体。
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