JPH10272844A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
- Publication number
- JPH10272844A JPH10272844A JP9094898A JP9489897A JPH10272844A JP H10272844 A JPH10272844 A JP H10272844A JP 9094898 A JP9094898 A JP 9094898A JP 9489897 A JP9489897 A JP 9489897A JP H10272844 A JPH10272844 A JP H10272844A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- recording medium
- clo
- optical recording
- cyanine dye
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録光パワーマージンが広く、耐光性及び保
存安定性に優れたシアニン色素記録層を有する光記録媒
体を製造する。 【解決手段】 基板上にシアニン系色素を含む記録層、
反射層及び保護層を有する追記型光記録媒体である。シ
アニン系色素は、ヨウ素イオンを対イオンとして有する
シアニン系色素と過塩素酸イオンを対イオンとして有す
るシアニン系色素を同時に用いる。記録層中にI- /C
lO4 - =80/20〜10/90となるようにシアニ
ン色素混合比を調製する。劣化防止剤としてアミニウム
化合物またはジイモニウム化合物を用いる。
存安定性に優れたシアニン色素記録層を有する光記録媒
体を製造する。 【解決手段】 基板上にシアニン系色素を含む記録層、
反射層及び保護層を有する追記型光記録媒体である。シ
アニン系色素は、ヨウ素イオンを対イオンとして有する
シアニン系色素と過塩素酸イオンを対イオンとして有す
るシアニン系色素を同時に用いる。記録層中にI- /C
lO4 - =80/20〜10/90となるようにシアニ
ン色素混合比を調製する。劣化防止剤としてアミニウム
化合物またはジイモニウム化合物を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機色素系記録層
を備えた光記録媒体に関し、さらに詳細には記録用のレ
ーザー光パワーマージンが十分に広く、しかも耐光性及
び保存安定性に優れたシアニン系色素を記録層に含む追
記型光記録媒体に関する。
を備えた光記録媒体に関し、さらに詳細には記録用のレ
ーザー光パワーマージンが十分に広く、しかも耐光性及
び保存安定性に優れたシアニン系色素を記録層に含む追
記型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化技術の発達により、小型で
且つ大容量の記録媒体である光記録媒体が使用されてい
る。かかる光記録媒体は、CD(コンパクトディスク)
等の再生専用媒体、1回だけの書き込みが可能な追記型
記録媒体、及び光磁気ディスクに代表される書換え型媒
体に分類される。これらのうち追記型記録媒体として
は、記録層に有機色素を用いたものが知られている。
且つ大容量の記録媒体である光記録媒体が使用されてい
る。かかる光記録媒体は、CD(コンパクトディスク)
等の再生専用媒体、1回だけの書き込みが可能な追記型
記録媒体、及び光磁気ディスクに代表される書換え型媒
体に分類される。これらのうち追記型記録媒体として
は、記録層に有機色素を用いたものが知られている。
【0003】特開平2−168446号公報には、高い
反射率を有し、且つ情報の再生に関してはCDフォーマ
ットに準拠する出力信号が得られる書き込み可能な光情
報記録媒体、すなわち追記型のCD(CD−R:コンパ
クトディスク−レコーダブル)が開示されている。この
追記型CDは、プリフォーマットパターンが形成された
基板面上に、有機色素から構成された記録層、反射層及
び保護層が順次積層された構造を有しており、情報の記
録の際には、レーザー光を記録層に照射し、レーザー光
の熱エネルギーによって記録層を構成する有機色素を変
質させてその光学的特性を変化させるとともに、記録部
の下地である透明基板の一部を変形させる。
反射率を有し、且つ情報の再生に関してはCDフォーマ
ットに準拠する出力信号が得られる書き込み可能な光情
報記録媒体、すなわち追記型のCD(CD−R:コンパ
クトディスク−レコーダブル)が開示されている。この
追記型CDは、プリフォーマットパターンが形成された
基板面上に、有機色素から構成された記録層、反射層及
び保護層が順次積層された構造を有しており、情報の記
録の際には、レーザー光を記録層に照射し、レーザー光
の熱エネルギーによって記録層を構成する有機色素を変
質させてその光学的特性を変化させるとともに、記録部
の下地である透明基板の一部を変形させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような追記型の
光記録媒体の記録層に用いられる有機色素としてはシア
ニン系色素が知られている(特開昭58−11279
0、特開昭59−24692、特開平5−67349
等)。しかしながら、シアニン系色素層は、一般に、太
陽光、再生レーザー等の光により自動酸化や分子開裂を
起して劣化し易い。このため、記録層に金属錯体等の一
重項酸素のクエンチャーを添加として耐光性を向上させ
ることが行われている。
光記録媒体の記録層に用いられる有機色素としてはシア
ニン系色素が知られている(特開昭58−11279
0、特開昭59−24692、特開平5−67349
等)。しかしながら、シアニン系色素層は、一般に、太
陽光、再生レーザー等の光により自動酸化や分子開裂を
起して劣化し易い。このため、記録層に金属錯体等の一
重項酸素のクエンチャーを添加として耐光性を向上させ
ることが行われている。
【0005】ところで、シアニン系色素のうち、過塩素
酸イオンを対イオンとして持つシアニン系色素が記録層
に用いられている。過塩素酸イオンを対イオンに持つこ
とにより、シアニン系色素分子の活性化エネルギーを高
め、分子の安定化を図ることができる。一方、過塩素酸
イオンを持つシアニン系色素分子に記録光が照射されて
起こる分解反応は発熱反応である。かかる分解反応で生
じた熱は記録光が照射されていない部分にも及ぶため
に、記録ピットの形状及び寸法を制御することが困難と
なる。このため、記録光のパワーを微妙に制御しなけれ
ばならず、記録光のパワーマージンを制限する原因にな
っている。
酸イオンを対イオンとして持つシアニン系色素が記録層
に用いられている。過塩素酸イオンを対イオンに持つこ
とにより、シアニン系色素分子の活性化エネルギーを高
め、分子の安定化を図ることができる。一方、過塩素酸
イオンを持つシアニン系色素分子に記録光が照射されて
起こる分解反応は発熱反応である。かかる分解反応で生
じた熱は記録光が照射されていない部分にも及ぶため
に、記録ピットの形状及び寸法を制御することが困難と
なる。このため、記録光のパワーを微妙に制御しなけれ
ばならず、記録光のパワーマージンを制限する原因にな
っている。
【0006】本発明は、前記従来技術の問題点を解消す
べくなされたものであって、その目的は広い記録光パワ
ーマージンを持ち、且つ耐光性及び保存安定性に優れた
有機色素記録層を有する光記録媒体を提供することにあ
る。
べくなされたものであって、その目的は広い記録光パワ
ーマージンを持ち、且つ耐光性及び保存安定性に優れた
有機色素記録層を有する光記録媒体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、基板上にシアニン系色素を含む記録層を備え、且
つ光照射により情報が記録・再生される光記録媒体にお
いて、上記記録層が、ヨウ素イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素と、過塩素酸イオンを対イオンとし
て有するシアニン系色素とを含むことを特徴とする光記
録媒体が提供される。
えば、基板上にシアニン系色素を含む記録層を備え、且
つ光照射により情報が記録・再生される光記録媒体にお
いて、上記記録層が、ヨウ素イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素と、過塩素酸イオンを対イオンとし
て有するシアニン系色素とを含むことを特徴とする光記
録媒体が提供される。
【0008】本発明の光記録媒体の記録層は、ヨウ素イ
オンを対イオンとして有するシアニン系色素と過塩素酸
イオンを対イオンとして有するシアニン系色素とを同時
に含むため、過塩素酸イオンを対イオンとして有するシ
アニン系色素を単独で用いた場合に比べて記録光のパワ
ーマージンを広くすることができ、しかも、耐光性及び
保存安定性に優れる。
オンを対イオンとして有するシアニン系色素と過塩素酸
イオンを対イオンとして有するシアニン系色素とを同時
に含むため、過塩素酸イオンを対イオンとして有するシ
アニン系色素を単独で用いた場合に比べて記録光のパワ
ーマージンを広くすることができ、しかも、耐光性及び
保存安定性に優れる。
【0009】シアニン系色素は、ヨウ素イオンを対イオ
ンとして含むシアニン色素及び過塩素酸イオン対イオン
として含むシアニン色素であれば任意のシアニン色素を
使用することができ、例えば、下記一般式(1)、
(2)及び(3)からなる群から選ばれたシアニン系色
素を使用することができる。
ンとして含むシアニン色素及び過塩素酸イオン対イオン
として含むシアニン色素であれば任意のシアニン色素を
使用することができ、例えば、下記一般式(1)、
(2)及び(3)からなる群から選ばれたシアニン系色
素を使用することができる。
【0010】
【化6】
【0011】式(1) 中、Yはベンゼン環あるいは置換ベ
ンゼン環を形成する原子群である。Yが置換ベンゼン環
を形成する原子群である場合には、その置換基は、例え
ば、アルキル基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボキシ
ル基、アルキルスルホニル基にし得る。式(1) 中、
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それ
ぞれ、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル
基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはア
ルキルスルホニル基を示す。X- はClO4 - またはI
- を示す。
ンゼン環を形成する原子群である。Yが置換ベンゼン環
を形成する原子群である場合には、その置換基は、例え
ば、アルキル基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボキシ
ル基、アルキルスルホニル基にし得る。式(1) 中、
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それ
ぞれ、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル
基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはア
ルキルスルホニル基を示す。X- はClO4 - またはI
- を示す。
【0012】
【化7】
【0013】式(2) 中、Zはナフタレン環あるいは置換
ナフタレン環を形成する原子群である。Zが置換ベンゼ
ン環を形成する原子群である場合には、その置換基は、
例えば、アルキル基、アルコキシル基、アルキルヒドロ
キシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボ
キシル基、アルキルスルホニル基にし得る。式(2) 中、
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それ
ぞれ、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル
基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはア
ルキルスルホニル基を示す。XはClO4 - またはI-
を示す。
ナフタレン環を形成する原子群である。Zが置換ベンゼ
ン環を形成する原子群である場合には、その置換基は、
例えば、アルキル基、アルコキシル基、アルキルヒドロ
キシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカルボ
キシル基、アルキルスルホニル基にし得る。式(2) 中、
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それ
ぞれ、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル
基、アルコキシル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキルカルボキシル基またはア
ルキルスルホニル基を示す。XはClO4 - またはI-
を示す。
【0014】
【化8】
【0015】式(3) 中、Yはベンゼン環あるいは置換ベ
ンゼン環を形成する原子群であり、Zはナフタレン環あ
るいは置換ナフタレン環を形成する原子群である。Yま
たはZが置換ベンゼン環を形成する原子群である場合に
は、それらの置換基は、例えば、アルキル基、アルコキ
シル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケ
ニル基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル
基にし得る。式(3) 中、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 及びR7 は、それぞれ、同一でも異なっても
よく、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アルキ
ルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ルカルボキシル基またはアルキルスルホニル基を示す。
XはClO4 - またはI- を示す。
ンゼン環を形成する原子群であり、Zはナフタレン環あ
るいは置換ナフタレン環を形成する原子群である。Yま
たはZが置換ベンゼン環を形成する原子群である場合に
は、それらの置換基は、例えば、アルキル基、アルコキ
シル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケ
ニル基、アルキルカルボキシル基、アルキルスルホニル
基にし得る。式(3) 中、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 及びR7 は、それぞれ、同一でも異なっても
よく、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アルキ
ルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキ
ルカルボキシル基またはアルキルスルホニル基を示す。
XはClO4 - またはI- を示す。
【0016】上記ヨウ素イオンを対イオンとして有する
シアニン系色素と、過塩素酸イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素との混合比は、記録用レーザー光の
パワーマージンを一層広くし且つ耐光性及び保存安定性
をより向上するために、記録層に含まれるヨウ素イオン
I- と過塩素酸イオンClO4 - のモル比I- /ClO
4 - で表してI- /ClO4 - =80/20〜10/9
0となるように調製するのが好ましい。一層好ましく
は、モル比I- /ClO4 - は75/25〜35/65
である。後述するシアニン系色素以外の色素及び他の添
加剤を記録層中に添加することによって記録層中にI-
またはClO4 - が導入される場合には、上記モル比I
- /ClO4 - の好適な範囲は、それらの導入されたI
- またはClO4 - を含めて表すものとする。
シアニン系色素と、過塩素酸イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素との混合比は、記録用レーザー光の
パワーマージンを一層広くし且つ耐光性及び保存安定性
をより向上するために、記録層に含まれるヨウ素イオン
I- と過塩素酸イオンClO4 - のモル比I- /ClO
4 - で表してI- /ClO4 - =80/20〜10/9
0となるように調製するのが好ましい。一層好ましく
は、モル比I- /ClO4 - は75/25〜35/65
である。後述するシアニン系色素以外の色素及び他の添
加剤を記録層中に添加することによって記録層中にI-
またはClO4 - が導入される場合には、上記モル比I
- /ClO4 - の好適な範囲は、それらの導入されたI
- またはClO4 - を含めて表すものとする。
【0017】上記のように本発明の光記録媒体の記録層
に含まれる色素は、ヨウ素イオンを対イオンとして有す
るシアニン系色素と過塩素酸イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素とから構成されるが、これらのシア
ニン系色素以外に、スクアリリウム色素、アズレニウム
系色素等のポリメチン系色素、フタロシアニン系色素の
ような大環状アザアヌレン系色素、ナフトキノン系色
素、ジチオール系色素等の色素を記録層に添加してもよ
い。
に含まれる色素は、ヨウ素イオンを対イオンとして有す
るシアニン系色素と過塩素酸イオンを対イオンとして有
するシアニン系色素とから構成されるが、これらのシア
ニン系色素以外に、スクアリリウム色素、アズレニウム
系色素等のポリメチン系色素、フタロシアニン系色素の
ような大環状アザアヌレン系色素、ナフトキノン系色
素、ジチオール系色素等の色素を記録層に添加してもよ
い。
【0018】上記記録層には、一重項酸素クエンチャ
ー、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、還元剤
などの劣化防止剤を適宜加えるのが好ましい。記録層に
劣化防止剤を加える場合には、シアニン系色素と劣化防
止剤との割合は、重量比で表してシアニン系色素/劣化
防止剤=40/60〜95/5とするのが好ましい。劣
化防止剤として下記一般式(4)で表されるアミニウム
化合物または下記一般式または(5)で表されるジイモ
ニウム化合物を用いることによって光記録媒体の耐光性
が向上する。
ー、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、還元剤
などの劣化防止剤を適宜加えるのが好ましい。記録層に
劣化防止剤を加える場合には、シアニン系色素と劣化防
止剤との割合は、重量比で表してシアニン系色素/劣化
防止剤=40/60〜95/5とするのが好ましい。劣
化防止剤として下記一般式(4)で表されるアミニウム
化合物または下記一般式または(5)で表されるジイモ
ニウム化合物を用いることによって光記録媒体の耐光性
が向上する。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】 式(4)及び(5)中、R1 、R2 、R3 、R4 、
R5 、R6 、R7 及びR8は、それぞれ、同一でも異な
ってもよく、炭化水素基または水素を示す。X- はCl
O4 - 、BF4 - 、SbF6 - 、PF6 - またはハロゲ
ンを示す。好ましくは、X- はClO4 - である。
R5 、R6 、R7 及びR8は、それぞれ、同一でも異な
ってもよく、炭化水素基または水素を示す。X- はCl
O4 - 、BF4 - 、SbF6 - 、PF6 - またはハロゲ
ンを示す。好ましくは、X- はClO4 - である。
【0021】記録層には、必要に応じてアクリル樹脂、
ポリカーボネイト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル
アルコール等の樹脂を加えてもよい。
ポリカーボネイト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル
アルコール等の樹脂を加えてもよい。
【0022】シアニン系色素を含む記録膜を基板上に形
成するには、真空蒸着、スパッタ等のドライプロセスを
用いてもよいが、上記記録膜を構成する有機材料をメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアル
コール系、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセ
ルソルブ系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系の溶剤に1〜10%溶解させて、スピンコート法によ
り成膜するウエットプロセスを用いるのが低コストとい
う点で好ましい。色素層の膜厚は300〜3000A
(オングストローム)が好ましく、更には500〜20
00Aが一層好ましい。
成するには、真空蒸着、スパッタ等のドライプロセスを
用いてもよいが、上記記録膜を構成する有機材料をメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアル
コール系、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等のセ
ルソルブ系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系の溶剤に1〜10%溶解させて、スピンコート法によ
り成膜するウエットプロセスを用いるのが低コストとい
う点で好ましい。色素層の膜厚は300〜3000A
(オングストローム)が好ましく、更には500〜20
00Aが一層好ましい。
【0023】本発明の光記録媒体は、追記型記録媒体、
特に、追記型CD(CD−R)として用いるのが好適で
ある。このため、基板上に、記録層、反射層及び保護層
を積層した構造が一般的である。
特に、追記型CD(CD−R)として用いるのが好適で
ある。このため、基板上に、記録層、反射層及び保護層
を積層した構造が一般的である。
【0024】基板材料として、アクリル、ポリカーボネ
イト、ポリメチンメタクリレート、ポリメチルペンテ
ン、ポリオレフィン、エポキシ等の透明樹脂基板材料を
用いることができる。かかる材料をプリフォーマット信
号がピットの形で形成されたスタンパ等を用いて射出成
型することによって基板を製造することができる。ま
た、ガラスなどの透明セラミック板の片面に光硬化性樹
脂のレプリカ層を形成したものを基板として用いること
ができる。
イト、ポリメチンメタクリレート、ポリメチルペンテ
ン、ポリオレフィン、エポキシ等の透明樹脂基板材料を
用いることができる。かかる材料をプリフォーマット信
号がピットの形で形成されたスタンパ等を用いて射出成
型することによって基板を製造することができる。ま
た、ガラスなどの透明セラミック板の片面に光硬化性樹
脂のレプリカ層を形成したものを基板として用いること
ができる。
【0025】反射層は、金、アルミニウム、銀、銅、な
ど任意の反射性物質またはこれらの材料を主成分とした
合金を用いて、スパッタリング等のドライプロセスで記
録層上に成膜することができる。保護層はSiO2 、S
iN、AlN、Al2 O3 などの無機材料や紫外線硬化
樹脂、熱硬化性樹脂、二液混合硬化樹脂、室温硬化型樹
脂などの有機材料を反射層上に、例えば、スピンコート
して形成することができる。
ど任意の反射性物質またはこれらの材料を主成分とした
合金を用いて、スパッタリング等のドライプロセスで記
録層上に成膜することができる。保護層はSiO2 、S
iN、AlN、Al2 O3 などの無機材料や紫外線硬化
樹脂、熱硬化性樹脂、二液混合硬化樹脂、室温硬化型樹
脂などの有機材料を反射層上に、例えば、スピンコート
して形成することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の光記録媒体の実施例を図面を
参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0027】実施例1 この実施例では、対イオンとしてヨウ素イオンを持つシ
アニン系色素、対イオンとして過塩素酸イオンを持つシ
アニン系色素及び劣化防止剤としてジイモニウム系化合
物を記録層に含む追記型光ディスクを製造する。
アニン系色素、対イオンとして過塩素酸イオンを持つシ
アニン系色素及び劣化防止剤としてジイモニウム系化合
物を記録層に含む追記型光ディスクを製造する。
【0028】ポリカーボネート樹脂を射出成型して、プ
リフォーマットパターンが形成され且つ中心部にセンタ
ー孔を有する円盤上の透明基板を作製した。得られた基
板1の断面構造及び平面構造をそれぞれ図1及び図2に
示す(図1及び図2は基板を含む追記型ディスクを示
す)。プリフォーマットパターンには、記録/再生用の
レーザービームを追従させるための案内溝5、案内溝5
によって画定される記録トラック8、セクタのアドレス
や基準クロックを表示するプリピット6が形成される。
案内溝5はセンター孔7と同心円の渦巻き状もしくは同
心円状に形成される。この案内溝5をウォブル溝として
もよく、それによってトラッキングサーボ信号、クロッ
ク信号等の種類の情報をこのウォブル溝から検出するこ
ともできる。また、案内溝5及びプリピット6は、それ
ぞれ異なる深さに形成することもできる。本実施例にお
いてはウォブル溝を採用した。
リフォーマットパターンが形成され且つ中心部にセンタ
ー孔を有する円盤上の透明基板を作製した。得られた基
板1の断面構造及び平面構造をそれぞれ図1及び図2に
示す(図1及び図2は基板を含む追記型ディスクを示
す)。プリフォーマットパターンには、記録/再生用の
レーザービームを追従させるための案内溝5、案内溝5
によって画定される記録トラック8、セクタのアドレス
や基準クロックを表示するプリピット6が形成される。
案内溝5はセンター孔7と同心円の渦巻き状もしくは同
心円状に形成される。この案内溝5をウォブル溝として
もよく、それによってトラッキングサーボ信号、クロッ
ク信号等の種類の情報をこのウォブル溝から検出するこ
ともできる。また、案内溝5及びプリピット6は、それ
ぞれ異なる深さに形成することもできる。本実施例にお
いてはウォブル溝を採用した。
【0029】上記のようにして作製されたポリカーボネ
イト基板1上に次のようにして記録層を形成した。対イ
オンとして過塩素酸イオンを持つ下記構造式(6)に示
すシアニン系色素7重量部と、対イオンとしてヨウ素イ
オンを持つ下記構造式(7)に示すシアニン系色素11
重量部と、下記構造式(8)に示す劣化防止剤としての
ジイモニウム化合物7重量部を、1,2−ジクロロエタ
ン90重量部とエチルセルソルブ90重量部の混合溶媒
に溶解した。
イト基板1上に次のようにして記録層を形成した。対イ
オンとして過塩素酸イオンを持つ下記構造式(6)に示
すシアニン系色素7重量部と、対イオンとしてヨウ素イ
オンを持つ下記構造式(7)に示すシアニン系色素11
重量部と、下記構造式(8)に示す劣化防止剤としての
ジイモニウム化合物7重量部を、1,2−ジクロロエタ
ン90重量部とエチルセルソルブ90重量部の混合溶媒
に溶解した。
【0030】
【化11】
【0031】
【化12 】
【0032】
【化13】
【0033】得られた溶液を孔径0.5μmのフィルタ
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの厚
さで塗布して色素層(記録層)2を形成した。
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの厚
さで塗布して色素層(記録層)2を形成した。
【0034】色素層を乾燥した後、色素層上にスパッタ
リング装置を用いてAu反射層3を膜厚140nmで成
膜した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により
膜厚3μmに塗布して保護層4を形成した。
リング装置を用いてAu反射層3を膜厚140nmで成
膜した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により
膜厚3μmに塗布して保護層4を形成した。
【0035】こうして得られた光ディスク(光ディスク
A)は、図1の示したように、ポリカーボネート基板1
上に、記録層2及びAu反射層3及び紫外線硬化樹脂保
護層4が順次積層されてなる構造を有する。
A)は、図1の示したように、ポリカーボネート基板1
上に、記録層2及びAu反射層3及び紫外線硬化樹脂保
護層4が順次積層されてなる構造を有する。
【0036】実施例2 実施例1と同様にして作製したポリカーボネイト基板1
上に、対イオンとしてヨウ素イオンを持つ下記構造式
(9)に示すシアニン系色素9重量部と、対イオンとし
て過塩素酸イオンを持つ下記構造式(10)に示すシア
ニン系色素9重量部と、実施例1で用いた構造式(8)
に示すジイモニウム化合物(劣化防止剤)7重量部を、
1,2−ジクロロエタン90重量部とエチルセルソルブ
90重量部とからなる混合溶媒に溶解した。
上に、対イオンとしてヨウ素イオンを持つ下記構造式
(9)に示すシアニン系色素9重量部と、対イオンとし
て過塩素酸イオンを持つ下記構造式(10)に示すシア
ニン系色素9重量部と、実施例1で用いた構造式(8)
に示すジイモニウム化合物(劣化防止剤)7重量部を、
1,2−ジクロロエタン90重量部とエチルセルソルブ
90重量部とからなる混合溶媒に溶解した。
【0037】
【化14】
【0038】
【化15】
【0039】得られた溶液を孔径0.5μmのフィルタ
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの膜
厚で色素層(記録層)2を形成した。
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの膜
厚で色素層(記録層)2を形成した。
【0040】色素層2を乾燥した後、色素層2上にスパ
ッタリング装置を用いてAu反射層3を膜厚140nm
で成膜した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートによ
り膜厚3μmに塗布して保護層4を形成した。こうして
図1に示す構造を有する追記型光ディスクを得た(光デ
ィスクB)。
ッタリング装置を用いてAu反射層3を膜厚140nm
で成膜した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートによ
り膜厚3μmに塗布して保護層4を形成した。こうして
図1に示す構造を有する追記型光ディスクを得た(光デ
ィスクB)。
【0041】実施例3 実施例1と同様にして作製したポリカーボネイト基板1
上に、実施例1で用いた構造式(6)のシアニン系色素
4重量部と、下記構造式(11)に示すシアニン系色素
9重量部と、下記構造式(12)に示すシアニン系色素
5重量部と実施例1で用いた構造式(8)のジイモニウ
ム系化合物(劣化防止剤)7重量部を、1,2−ジクロ
ロエタン90重量部とエチルセルソルブ90重量部から
なる混合溶媒に溶解した。
上に、実施例1で用いた構造式(6)のシアニン系色素
4重量部と、下記構造式(11)に示すシアニン系色素
9重量部と、下記構造式(12)に示すシアニン系色素
5重量部と実施例1で用いた構造式(8)のジイモニウ
ム系化合物(劣化防止剤)7重量部を、1,2−ジクロ
ロエタン90重量部とエチルセルソルブ90重量部から
なる混合溶媒に溶解した。
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】得られた溶液を孔径0.5μmのフィルタ
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に膜厚100nm
の色素層(記録層)2を形成した。色素層2を乾燥した
後、色素層2上にスパッタリング装置を用いてAu反射
層3を膜厚140nmで成膜した。最後に、紫外線硬化
樹脂をスピンコートにより膜厚3μmに塗布して保護層
4を形成した。こうして図1に示すような構造を有する
追記型光ディスクを得た(光ディスクC)。
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に膜厚100nm
の色素層(記録層)2を形成した。色素層2を乾燥した
後、色素層2上にスパッタリング装置を用いてAu反射
層3を膜厚140nmで成膜した。最後に、紫外線硬化
樹脂をスピンコートにより膜厚3μmに塗布して保護層
4を形成した。こうして図1に示すような構造を有する
追記型光ディスクを得た(光ディスクC)。
【0045】比較例1 この例では対イオンとして過塩素酸イオンを持つシアニ
ン色素を記録層に使用した光記録媒体を製造する。実施
例1と同様にして作製したポリカーボネート基板1上
に、実施例1で用いた構造式(6)に示すシアニン系色
素9重量部と、実施例2で用いた構造式(10)に示す
シアニン系色素9重量部と、実施例1で用いた構造式
(8)に示すジイモニウム系化合物(劣化防止剤)7重
量部を、1,2−ジクロロエタン90重量部とエチルセ
ルソルブ90重量部からなる混合溶媒に溶解した。
ン色素を記録層に使用した光記録媒体を製造する。実施
例1と同様にして作製したポリカーボネート基板1上
に、実施例1で用いた構造式(6)に示すシアニン系色
素9重量部と、実施例2で用いた構造式(10)に示す
シアニン系色素9重量部と、実施例1で用いた構造式
(8)に示すジイモニウム系化合物(劣化防止剤)7重
量部を、1,2−ジクロロエタン90重量部とエチルセ
ルソルブ90重量部からなる混合溶媒に溶解した。
【0046】得られた溶液を孔径0.5μmのフィルタ
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に膜厚100nm
の色素層(記録層)を形成した。
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に膜厚100nm
の色素層(記録層)を形成した。
【0047】色素層を乾燥した後、色素層上にスパッタ
リング装置を用いてAu反射層を膜厚140nmで成膜
した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートにより膜厚
3μmに塗布して保護層を形成した(光ディスクD)。
リング装置を用いてAu反射層を膜厚140nmで成膜
した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートにより膜厚
3μmに塗布して保護層を形成した(光ディスクD)。
【0048】比較例2 この例では対イオンとしてヨウ素イオンを持つシアニン
色素を記録層に使用した光記録媒体を製造する。実施例
1と同様にして作製したポリカーボネート基板1上に、
実施例1で用いた構造式(7)に示すシアニン系色素9
重量部と、実施例2で用いた構造式(9)に示すシアニ
ン系色素9重量部と、構造式(8)に示すジイモニウム
系化合物(劣化防止剤)7重量部を、1,2−ジクロロ
エタン90重量部とエチルセルソルブ90重量部からな
る混合溶媒に溶解した。
色素を記録層に使用した光記録媒体を製造する。実施例
1と同様にして作製したポリカーボネート基板1上に、
実施例1で用いた構造式(7)に示すシアニン系色素9
重量部と、実施例2で用いた構造式(9)に示すシアニ
ン系色素9重量部と、構造式(8)に示すジイモニウム
系化合物(劣化防止剤)7重量部を、1,2−ジクロロ
エタン90重量部とエチルセルソルブ90重量部からな
る混合溶媒に溶解した。
【0049】得られた溶液を孔径0.5μmのフィルタ
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの厚
さで色素層(記録層)を形成した。
ーでろ過した後、ろ液をポリカーボネート基板1のプリ
フォーマットパターンが形成された面に100nmの厚
さで色素層(記録層)を形成した。
【0050】色素層を乾燥した後、色素層上にスパッタ
リング装置を用いてAu反射層を膜厚140nmで成膜
した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートにより膜厚
3μmに塗布して保護層を形成した(光ディスクE)。
リング装置を用いてAu反射層を膜厚140nmで成膜
した。最後に紫外線硬化樹脂をスピンコートにより膜厚
3μmに塗布して保護層を形成した(光ディスクE)。
【0051】〔記録レーザ光パワーマージンの測定〕実
施例1〜3並びに比較例1、2で得られた光ディスクA
〜Eを、線速4.8m/sec(4倍速)で回転させ、
波長780nmの半導体レーザーを用いてEFM信号の
書き込みを行なった。1枚の光ディスクを半径位置に応
じて内側から7つの領域に分け、それらの領域に上記E
FM信号を順次10,11,12,13,14,15及
び16mWのレーザーパワー(出力値)で記録した。次
いで、CD−ROM検査機で再生しながらブロックエラ
ーレート(BLER)を測定した。
施例1〜3並びに比較例1、2で得られた光ディスクA
〜Eを、線速4.8m/sec(4倍速)で回転させ、
波長780nmの半導体レーザーを用いてEFM信号の
書き込みを行なった。1枚の光ディスクを半径位置に応
じて内側から7つの領域に分け、それらの領域に上記E
FM信号を順次10,11,12,13,14,15及
び16mWのレーザーパワー(出力値)で記録した。次
いで、CD−ROM検査機で再生しながらブロックエラ
ーレート(BLER)を測定した。
【0052】図3に、実施例及び比較例で作製したディ
スクA〜Eの、暴露試験前の書き込み用レーザーパワー
と読み取りBLERの相関を表わしたグラフを示す。図
3より、本発明による実施例1、2、3及び比較例2の
光ディスクA,B,C及びEは、レーザーパワーが12
〜16mWの広範囲においてBLERは低いのに対し、
比較例1の光ディスクDは、レーザーパワーが14〜1
5mW以外ではBLERが著しく大きい。これより、比
較例1の光ディスクDでは、記録時のレーザー光パワー
を極めて限定された値に調整しなければ記録信号に応じ
たピットを形成することが困難であることがわかる。一
方、光ディスクA〜Cは記録レーザ光の広いパワーマー
ジンを持つことがわかる。
スクA〜Eの、暴露試験前の書き込み用レーザーパワー
と読み取りBLERの相関を表わしたグラフを示す。図
3より、本発明による実施例1、2、3及び比較例2の
光ディスクA,B,C及びEは、レーザーパワーが12
〜16mWの広範囲においてBLERは低いのに対し、
比較例1の光ディスクDは、レーザーパワーが14〜1
5mW以外ではBLERが著しく大きい。これより、比
較例1の光ディスクDでは、記録時のレーザー光パワー
を極めて限定された値に調整しなければ記録信号に応じ
たピットを形成することが困難であることがわかる。一
方、光ディスクA〜Cは記録レーザ光の広いパワーマー
ジンを持つことがわかる。
【0053】〔耐久性試験〕上記のような7種類の記録
パワーを用いてEFM信号が記録された光ディスクA〜
Eを、温度65度、相対湿度50%、照度60k・Lu
x(キセノンランプ)の環境下に100時間置いた後、
再びCD−ROM検査機で再生してBLERを測定し
た。
パワーを用いてEFM信号が記録された光ディスクA〜
Eを、温度65度、相対湿度50%、照度60k・Lu
x(キセノンランプ)の環境下に100時間置いた後、
再びCD−ROM検査機で再生してBLERを測定し
た。
【0054】表1に暴露試験後のディスクのBLER値
を示す。表1中のBLER値の数字は、最適記録パワ
ー、すなわち最もBLER値の低い記録パワーで書き込
みを行なったディスク領域の暴露試験後のBLER値を
表わす。なお、表1中にこれらの最適記録パワー値をデ
ィスク毎に示した。
を示す。表1中のBLER値の数字は、最適記録パワ
ー、すなわち最もBLER値の低い記録パワーで書き込
みを行なったディスク領域の暴露試験後のBLER値を
表わす。なお、表1中にこれらの最適記録パワー値をデ
ィスク毎に示した。
【0055】
【表1】
【0056】表1より、本発明による実施例1、2、3
及び比較例1の光ディスクは、暴露試験後のBLERが
比較的低いのに対し、比較例2の光ディスクEのBLE
Rは著しく大きく、測定不能であった。これは、本発明
の光ディスクは記録層が光照射、熱線等により長時間変
成せず、耐光性及び保存安定性に優れていることを示し
ている。
及び比較例1の光ディスクは、暴露試験後のBLERが
比較的低いのに対し、比較例2の光ディスクEのBLE
Rは著しく大きく、測定不能であった。これは、本発明
の光ディスクは記録層が光照射、熱線等により長時間変
成せず、耐光性及び保存安定性に優れていることを示し
ている。
【0057】上記の試験結果より本発明に従う光ディス
クA〜Cは、記録パワーマージンが十分に広く、しかも
耐光性及び保存安定性に優れていることがわかる。
クA〜Cは、記録パワーマージンが十分に広く、しかも
耐光性及び保存安定性に優れていることがわかる。
【0058】上記実施例では、追記型光ディスクを用い
て本発明を説明してきたが、本発明の光記録媒体はこれ
に限定されず、有機色素を記録層中に含む任意の光記録
媒体に適応可能である。また、シアニン系色素は実施例
で用いたものに限定されず、対イオンとしてヨウ素イオ
ン含むシアニン系色素及び過塩素酸イオンを含むシアニ
ン系色素であれば種々のシアニン系色素を用いることが
できる。
て本発明を説明してきたが、本発明の光記録媒体はこれ
に限定されず、有機色素を記録層中に含む任意の光記録
媒体に適応可能である。また、シアニン系色素は実施例
で用いたものに限定されず、対イオンとしてヨウ素イオ
ン含むシアニン系色素及び過塩素酸イオンを含むシアニ
ン系色素であれば種々のシアニン系色素を用いることが
できる。
【0059】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、ヨウ素イオンを
対イオンとして含むシアニン系色素と過塩素酸イオンを
対イオンとして含むシアニン系有機色素を同時に記録層
中に含むため、記録パワーマージンが十分に広く且つ耐
光性及び保存安定性に優れている。ヨウ素イオンと過塩
素酸イオンのモル組成比I- /ClO4 - を80/20
〜10/90、特に75/25〜35/65にすること
により、一層広い記録レーザーパワーマージンを持ち、
且つ一層耐光性及び保存安定性に優れた追記型光ディス
クとなる。
対イオンとして含むシアニン系色素と過塩素酸イオンを
対イオンとして含むシアニン系有機色素を同時に記録層
中に含むため、記録パワーマージンが十分に広く且つ耐
光性及び保存安定性に優れている。ヨウ素イオンと過塩
素酸イオンのモル組成比I- /ClO4 - を80/20
〜10/90、特に75/25〜35/65にすること
により、一層広い記録レーザーパワーマージンを持ち、
且つ一層耐光性及び保存安定性に優れた追記型光ディス
クとなる。
【図1】本発明の実施例に従う追記型光記録媒体の概略
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の実施例に従う追記型光記録媒体の概略
平面図である。
平面図である。
【図3】本発明の実施例1〜3及び比較例1〜2で製造
した光ディスクの記録レーザーパワーとBLERの相関
を表わしたグラフである。
した光ディスクの記録レーザーパワーとBLERの相関
を表わしたグラフである。
1 透明基板 2 色素層 3 反射層 4 保護層 5 案内溝 6 ピット 7 センター孔 8 トラック 10 光記録媒体
Claims (9)
- 【請求項1】 基板上にシアニン系色素を含む記録層を
備え、且つ光照射により情報が記録・再生される光記録
媒体において、 上記記録層が、ヨウ素イオンを対イオンとして有するシ
アニン系色素と、過塩素酸イオンを対イオンとして有す
るシアニン系色素とを含むことを特徴とする光記録媒
体。 - 【請求項2】 上記記録層に含まれるヨウ素イオンI-
と過塩素酸イオンClO4 - のモル比I- /ClO4 -
が80/20〜10/90であることを特徴とする請求
項1に記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 上記記録層に含まれるヨウ素イオンI-
と過塩素酸イオンClO4 - のモル比I- /ClO4 -
が75/25〜35/65であることを特徴とする請求
項1または2に記載の光記録媒体。 - 【請求項4】 上記シアニン系色素が、下記一般式
(1)、(2)及び(3)からなる群から選ばれた少な
くとも一種の化合物である請求項1から3のいずれか一
項に記載の光記録媒体。 【化1】 (式(1) 中、Yはベンゼン環または置換ベンゼン環を形
成する原子群であり、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、
R6 及びR7 は、それぞれ、同一でも異なってもよく、
水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アルキルヒド
ロキシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキルカル
ボキシル基またはアルキルスルホニル基を示し、X- は
ClO4 - またはI- を示す。) 【化2】 (式(2) 中、Zはナフタレン環または置換ナフタレン環
を形成する原子群であり、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 及びR7 は、それぞれ、同一でも異なってもよ
く、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アルキル
ヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニル基、アルキル
カルボキシル基またはアルキルスルホニル基を示し、X
- はClO4 - またはI- を示す。) 【化3】 (式(3) 中、Yはベンゼン環または置換ベンゼン環を形
成する原子群であり、Zはナフタレン環あるいは置換ナ
フタレン環を形成する原子群である。R1 、R2、
R3 、R4 、R5 、R6 及びR7 は、それぞれ、同一で
も異なってもよく、水素原子、アルキル基、アルコキシ
ル基、アルキルヒドロキシ基、アラルキル基、アルケニ
ル基、アルキルカルボキシル基またはアルキルスルホニ
ル基を示す。X- はClO4 - またはI- を示す。) - 【請求項5】 上記シアニン系有機色素が、上記一般式
(3)で表わされ且つ式中X- がI- であるシアニン系
色素、上記一般式(3)で表わされ且つ式中XがClO
4 - であるシアニン系色素及び上記一般式(2)で表わ
され且つ式中XがClO4 - であるシアニン系色素の3
種類のシアニン系色素を含むことを特徴とする請求項4
に記載の光記録媒体。 - 【請求項6】 上記記録層が、さらに劣化防止剤を含む
請求項1〜5のいずれか一項に記載の光記録媒体。 - 【請求項7】 上記劣化防止剤が、下記一般式(4)で
表わされたアミニウム化合物または下記一般式(5)で
表わされたジイモニウム化合物である請求項6に記載の
光記録媒体。 【化4】 (式(4)中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、
R7 及びR8 は、それぞれ、同一でも異なってもよく、
炭化水素基または水素を示し、XはClO4 - 、BF4
- 、SbF6 - 、PF6 - またはハロゲンを示す。) 【化5】 (式(5)中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、
R7 及びR8 は、それぞれ、同一でも異なってもよく、
炭化水素基または水素を示し、XはClO4 - 、BF4
- 、SbF6 - 、PF6 - またはハロゲンを示す。) - 【請求項8】 上記記録層がシアニン系色素と劣化防止
剤とから構成され、シアニン系色素と劣化防止剤との重
量比シアニン系色素/劣化防止剤が40/60〜95/
5であることを特徴とする請求項6に記載の光記録媒
体。 - 【請求項9】 上記光記録媒体が、基板上に記録層、反
射層及び保護層を順次積層した追記型光記録媒体である
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の
光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9094898A JPH10272844A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9094898A JPH10272844A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10272844A true JPH10272844A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14122858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9094898A Withdrawn JPH10272844A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10272844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6589672B1 (en) * | 1999-04-26 | 2003-07-08 | Fuji Electric Co., Ltd | Blue color filter and organic electroluminescent device using same |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP9094898A patent/JPH10272844A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6589672B1 (en) * | 1999-04-26 | 2003-07-08 | Fuji Electric Co., Ltd | Blue color filter and organic electroluminescent device using same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040601 |