JPH11226850A - ブレードテープ部材およびこれを用いたブレードテープ - Google Patents

ブレードテープ部材およびこれを用いたブレードテープ

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JPH11226850A
JPH11226850A JP3267298A JP3267298A JPH11226850A JP H11226850 A JPH11226850 A JP H11226850A JP 3267298 A JP3267298 A JP 3267298A JP 3267298 A JP3267298 A JP 3267298A JP H11226850 A JPH11226850 A JP H11226850A
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blade tape
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Eigorou Tsukagoshi
栄五郎 塚越
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YANAGAWA SEIKO KK
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YANAGAWA SEIKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム合金などの軟らかい材料からな
る工作物を心なし研削加工するのに好適な耐久性に優れ
た長寿命のブレードテープ部材およびこれを用いたブレ
ードテープを提供すること。 【解決手段】 ブレードテープ部材は、ふっ素樹脂とカ
ーボンファイバーと金属粉とを含有してなることを特徴
とし、ブレードテープ11は、ふっ素樹脂とカーボンフ
ァイバーと金属粉とを含有してなるブレードテープ部材
を用いて形成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレードテープ部
材およびこれを用いたブレードテープに係り、特に、ア
ルミニウムなどの軟らかい材料からなる工作物を心なし
研削加工するのに好適なブレードテープ部材およびこれ
を用いたブレードテープに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種のピン、中空円筒などのセ
ンタまたはチャックで支持することの困難な工作物の外
周を研削する方法として心なし研削法が知られており、
この心なし研削を行うための工作機械として心なし研削
盤が用いられている。
【0003】図2は心なし研削盤による工作物の心なし
研削加工を示すものであり、心なし研削加工は、心なし
研削盤1の砥石2と調整車3との間に工作物4を挿入
し、工作物4を受板などと称されるブレード5の頂面で
ある工作物支持面6で支持しつつ工作物の外周を研削液
を供給しながら研削するようになっている。そして、心
なし研削加工としては、図3に示すように、調整車3で
工作物を図3に太矢印にて示す軸方向に送る通し送り研
削加工法と、図4に示すように、工作物4の軸方向の送
りを行わずに工作物4を図4に太矢印にて示す砥石2の
方向に移動させて研削するプランジカット法とも称され
る停止型心なし研削加工法とがある。そして、心なし研
削盤1のブレード5の工作物支持面6は、耐摩耗性に富
んだ超硬合金で形成されているのが一般的である。
【0004】このような心なし研削盤1による工作物4
の心なし研削加工は、工作物4が焼入れなどの熱処理あ
るいは窒化処理などが施された硬度の高いものである場
合には、寸法や表面粗さなどを高い精度で加工すること
ができるが、工作物4がアルミニウム合金などの軟らか
い材料である場合には、研磨粉などの影響により、表面
粗さが粗くなってしまう。そこで、工作物4が軟らかい
材料である場合には、ブレード5の工作物支持面6に、
ブレードテープを固着して、加工した後の工作物4の表
面粗さが粗くなるのを防止している。
【0005】図5はブレードテープの一般的なものを示
すものであり、従来のブレードテープ7は、耐摩耗性に
優れた超高密度ポリエチレンからなるブレードテープ部
材により厚さ0.25mm程度に形成されている。この
ようなブレードテープ7においては、ブレードテープ7
を研削盤1のブレード5の工作物支持面6に固着するた
め、ブレードテープ7の一面に図5に想像線にて示す接
着層9を設け、この接着層9の表面に図5に想像線にて
示す剥離紙10を貼着した構成とされている。このよう
なブレードテープ7としては、ウルトラテープ(住友ス
リーエム株式会社製商品名)が用いられている。
【0006】そして、ブレードテープ7は、ブレードテ
ープ7の剥離紙10を剥がして、接着層9の表面を心な
し研削盤1のブレード5の工作物支持面6に接着するこ
とにより、ブレードテープ7を心なし研削盤1のブレー
ド5の工作物支持面6に固着して用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の超高密度ポリエチレンからなるブレードテープ
部材を用いたブレードテープ7においては、軟らかい材
料からなる工作物4を加工した場合に、耐久性に劣ると
いう問題点があった。
【0008】例えば、複写機のトナーカートリッジなど
に用いる外径寸法20mm、内径寸法18.5mm、長
さ寸法330mmのアルミニウム合金製のスリーブを工
作物4とし、この工作物4を工作物4の軸方向の送りを
行わずに工作物を砥石方向に移動させて研削する停止型
心なし研削加工法により研削した場合、工作物700個
程度、時間にして3時間程度で、ブレードテープ7の表
面に、0.15〜0.2mm程度の摩耗を生じてしまい
ブレードテープ7の残りの厚さが0.1〜0.05mm
となり、新品のブレードテープ7との交換が必要にな
る。したがって、従来のブレードテープ部材を用いたブ
レードテープ7は、量産性を満足する耐久性を備えてい
ないという問題点があった。
【0009】なお、ブレードテープ7の厚さを厚くすれ
ば、最大摩耗代が多くなるので耐久性を向上させること
ができるが、超高密度ポリエチレンからなるブレードテ
ープ7は、一般的に、円筒形状の素材を帯のように加工
してスカイビングシートと称されるテープ状の素材と
し、このテープ状の素材を所定長さに切断して形成され
るようになっており、硬い超高密度ポリエチレンからな
るテープ状の素材を1mm程度の厚いものに形成するの
は極めて困難であり、例え厚いものを形成できたとして
も量産性に劣るとともに、経済的負担が極めて高く非現
実的である。
【0010】また、ブレードテープ7の交換には、それ
ほど多くの労力と時間とを必要とはしないが、ブレード
テープ7を交換する場合には、砥石2の回転を停止しな
ければならず、加工を再開するには1時間程度の慣らし
運転が必要となる。つまり、砥石2の回転停止により、
研削液が砥石2にしみ込んでしまい、高速で回転する砥
石2のバランスが崩れ、その結果、寸歩精度を高い精度
に保持することができなくなるので、慣らし運転を行っ
て砥石2の内部にしみ込んだ研削液を遠心力により除去
する必要があり、このため、心なし研削盤1の稼動時間
のうち、実際に工作物4を加工するための時間が短くな
り、生産効率が低く、経済的負担が大きいという問題点
があった。
【0011】そこで、アルミニウム合金などの軟らかい
材料からなる工作物4を心なし研削加工するのに好適な
耐久性に優れた長寿命のブレードテープ部材およびこれ
を用いたブレードテープが求められている。
【0012】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、アルミニウム合金などの軟らかい材料からなる
工作物を心なし研削加工するのに好適な耐久性に優れた
長寿命のブレードテープ部材およびこれを用いたブレー
ドテープを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明者は、アルミニウム合金などの軟らかい材
料からなる工作物を心なし研削加工するのに好適な耐久
性に優れた長寿命のブレードテープ部材およびこれを用
いたブレードテープを得るべく鋭意研究を行った結果、
ブレードテープ部材として、ふっ素樹脂とカーボンファ
イバーと金属粉とを含有する構成とし、このブレードテ
ープ部材によりブレードテープを形成することにより、
アルミニウム合金などの軟らかい材料からなる工作物を
心なし研削加工するのに好適な耐久性に優れた長寿命を
得ることができることを見出し、本発明を完成したもの
である。
【0014】すなわち、特許請求の範囲の請求項1に記
載の本発明のブレードテープ部材の特徴は、ふっ素樹脂
とカーボンファイバーと金属粉とを含有した点にある。
【0015】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明のブレードテープの特徴は、請求項1に記載のブ
レードテープ部材を用いた点にある。
【0016】そして、本発明のブレードテープ部材を用
いた本発明のブレードテープによれば、アルミニウム合
金などの軟らかい材料からなる工作物を心なし研削加工
するのに好適な耐久性に優れた長寿命のものを容易に得
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。なお、前述した従来のものと同一乃
至相当する構成については図面中に同一の符号を付しそ
の説明は省略する。
【0018】図1は本発明に係るブレードテープ部材を
用いた本発明に係るブレードテープの実施形態の一例の
構造を示す説明図である。
【0019】図1に示すように、本実施形態のブレード
テープ11は、ふっ素樹脂とカーボンファイバーと金属
粉とを含有してなるブレードテープ部材により厚さ1m
m程度に形成されている。
【0020】また、本実施形態のブレードテープ11に
おいては、このブレードテープ11をブレード5の工作
物支持面6に固着するため、図1に想像線にて示す固着
層13がブレードテープ11の一面に設けられており、
この固着層13の表面には、図1に想像線にて示す剥離
紙14が貼着されている。
【0021】なお、ブレードテープ11としては、ブレ
ードテープ11の一面に固着層13を形成せずに、ブレ
ードテープ11をブレード5の工作物支持面6にボルト
または溝などにより機械的に固着したり、ブレードテー
プ11をブレード5の工作物支持面6にエポキシ接着
剤、瞬間接着剤などの接着剤により固着するものであっ
てもよい。すなわち、ブレードテープ11をブレード5
の工作物支持面6に固着する方法としては、従来公知の
各種の方法から選択して用いればよい。
【0022】本発明のブレードテープ部材としては、ふ
っ素樹脂とカーボンファイバーと金属粉とを含有する構
成のものが用いられている。
【0023】本発明のブレードテープ部材に適用するふ
っ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)樹脂、変性ポリテトラフルオロエチレン樹脂など
を例示することができる。
【0024】本発明に適用するカーボンファイバーと金
属粉とは、耐摩耗性を長期間に亘り保持するうえでの必
須成分である。
【0025】本発明のブレードテープ部材に適用するカ
ーボンファイバーの具体的な配合量としては、ふっ素樹
脂100重量部に対して5〜50重量部、好ましくは5
〜40重量部の範囲、特に好ましくは5〜30重量部が
最適である。このカーボンファイバーの配合量は、5重
量部より少なくなると、添加による耐摩耗性を向上させ
る効果がなく、50重量部を越えるとふっ素樹脂として
の特性が低下して工作物の表面粗さが大きくなる傾向が
あるとともに、混合時にカーボンファイバーを均一に分
散させるのが難しく、配合困難となる。
【0026】本発明のブレードテープ部材に適用する金
属粉としては、銅粉、真鍮粉などを単独あるいは組み合
わせたものなどを例示することができ、この金属粉の具
体的な配合量としては、ふっ素樹脂100重量部に対し
て3〜60重量部、好ましくは3〜40重量部の範囲、
特に好ましくは3〜25重量部が最適である。この金属
粉の配合量は、3重量部より少なくなると、添加による
耐摩耗性を向上させる効果がなく、60重量部を越える
とふっ素樹脂としての特性が低下して工作物の表面粗さ
が粗くなるとともに、摩耗が多くなる傾向がある。
【0027】すなわち、ふっ素樹脂に対するカーボンフ
ァイバーおよび金属粉の配合量は、前述した範囲内にお
いてのみアルミニウムなどの軟らかい材料からなる工作
物を心なし研削加工するのに好適なものとなる。
【0028】また、本発明のブレードテープ部材におい
ては、耐摩耗性や圧縮特性をより改善するために他の充
填剤を必要に応じて含有させてもよい。この充填剤とし
ては、グラファイト粉末、ポリイミド粉末、二硫化モリ
ブデン粉末、芳香族ポリエステル樹脂などを単独あるい
は組み合わせたものなどを例示することができ、この充
填剤の配合量としては、ふっ素樹脂100重量部に対し
て3〜20重量部程度含有させるとよい。この場合に
も、充填材の配合量が3重量部より少なくなると、添加
による耐摩耗性や圧縮特性をより改善する効果がなく、
20重量部を越えるとアルミニウム合金などの軟らかい
材料からなる工作物を心なし研削加工した際に、工作物
の表面粗さが粗くなるとともに、摩耗が多くなる傾向が
ある。
【0029】そして、ふっ素樹脂とカーボンファイバー
と金属粉とを前記含有量の範囲内で組み合わせた各種の
ブレードテープ部材を用いたブレードテープを形成した
ところ、アルミニウムなどの軟らかい材料からなる工作
物を心なし研削加工するのに極めて良好なものを得るこ
とができた。
【0030】また、ふっ素樹脂とカーボンファイバと金
属粉と充填剤とを前記含有量の範囲内で組み合わせた各
種のブレードテープ部材を用いたブレードテープを形成
した場合にも、アルミニウムなどの軟らかい材料からな
る工作物を心なし研削加工するのに極めて良好なものを
得ることができた。
【0031】つぎに、本発明に係るブレードテープ部材
およびこれを用いたブレードテープ11の具体的な実施
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0032】実施例1 まず、ふっ素樹脂としての変性PTFE樹脂100重量
部に対して、カーボンファイバーを27重量部、金属粉
としての銅粉を7重量部の割合で計量(合計134重量
部)した後、均一に分散するように混合することによ
り、ブレードテープ部材を得た。つぎに、前記ブレード
テープ部材を金型に充填し、圧縮成型機を用いて49M
Pa程度の圧力で加圧して圧縮成型し、内径50mm、
外径210mm、高さ60mmの予備成型品を得、この
予備成型品を電気炉で365℃程度の焼成温度で焼成す
ることにより、円筒形状のブレードテープ用素材たるビ
レットを得た、つぎに、旋盤などの適宜な工作機械を用
いて、前記ビレットを帯のように加工して厚さ1mm、
幅10mm、長さ30m程度のスカイビングシートと称
されるテープ状の素材とし、このテープ状の素材を長さ
334mmで切断することにより、ブレードテープ11
を得た。
【0033】そして、このブレードテープ11をブレー
ド5の工作物支持面6に固着するため、ブレードテープ
11の片面にナトリウム・ナフタリン法あるいは液体ア
ンモニア法を用いた化学的なエッチング処理を施すこと
により片面に表面処理を施し、この表面処理した処理面
に、剥離紙14を有する両面テープを貼着した。
【0034】なお、表面処理は、ブレードテープ11の
両面に施してもよい。さらに、前記両面テープとして
は、市販されている公知の各種のものから設計コンセプ
トやブレードテープ11と工作物支持面6との間の固着
力などの必要に応じて選択して用いればよい。また、ブ
レードテープ11の表面処理した処理面に、接着剤また
は粘着材を塗工して固着層13を形成し、この固着層1
3の表面に剥離紙14を貼着する構成としてもよい。さ
らにまた、ブレードテープ11をブレード5の工作物支
持面6に機械的に固着する場合には、ブレードテープ1
1に表面処理を施す必要はない。
【0035】つぎに実施例1のブレード部材を用いたブ
レードテープ11を心なし研削盤1のブレード5の工作
物支持面6に固着し、複写機のトナーカートリッジなど
に用いる外径寸法20mm、内径寸法18.5mm、長
さ寸法330mmのアルミニウム合金製のスリーブを工
作物4とし、この工作物4を研削液を供給しながら工作
物4の軸方向の送りを行わずに工作物4を砥石2の方向
に移動させて研削する停止型心なし研削加工法により工
作物4の心なし研削加工を実施して評価試験を行ったと
ころ、ブレードテープ11の表面の摩耗量は、工作物7
00個(時間にして3時間)あたりで比較すると、従来
品(超高密度ポリエチレン)の48%程度であり、優れ
た耐摩耗性を有していることが判明した。また、実施例
1のブレード部材を用いたブレードテープ11は、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、7000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0036】実施例2 ふっ素樹脂としての変性PTFE樹脂100重量部に対
して、カーボンファイバーを7.5重量部、金属粉とし
ての銅粉を46重量部の割合で計量(合計153.5重
量部)した後、均一に分散するように混合することによ
り、ブレードテープ部材を得た。つぎに、実施例2のブ
レード部材を用いたブレードテープ11を前記実施例1
と同様にして形成した。
【0037】つぎに実施例2のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の87%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例2のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、4000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0038】実施例3 ふっ素樹脂としての変性PTFE樹脂100重量部に対
して、カーボンファイバーを6重量部、金属粉としての
銅粉を6重量部の割合で計量(合計112重量部)した
後、均一に分散するように混合することにより、ブレー
ドテープ部材を得た。つぎに、実施例3のブレード部材
を用いたブレードテープ11を前記実施例1と同様にし
て形成した。
【0039】つぎに実施例3のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の57%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例3のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、6000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0040】実施例4 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを14重量部、金属粉としての
銅粉を6重量部の割合で計量(合計120重量部)した
後、均一に分散するように混合することにより、ブレー
ドテープ部材を得た。つぎに、実施例4のブレード部材
を用いたブレードテープ11を前記実施例1と同様にし
て形成した。
【0041】つぎに実施例4のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の91%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例4のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、4000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0042】実施例5 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを15重量部、金属粉としての
銅粉を15重量部、充填剤としてのグラファイト粉末を
7.5重量部、ポリイミド粉末を11重量部の割合で計
量(合計148.5重量部)した後、均一に分散するよ
うに混合することにより、ブレードテープ部材を得た。
つぎに、実施例5のブレード部材を用いたブレードテー
プ11を前記実施例1と同様にして形成した。
【0043】つぎに実施例5のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の52%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例5のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、7000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0044】実施例6 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを15重量部、金属粉としての
真鍮粉を15重量部、充填剤としてのグラファイト粉末
を7.5重量部、ポリイミド粉末を11重量部の割合で
計量(合計148.5重量部)した後、均一に分散する
ように混合することにより、ブレードテープ部材を得
た。つぎに、実施例6のブレード部材を用いたブレード
テープ11を前記実施例1と同様にして形成した。
【0045】つぎに実施例6のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の43%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例6のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、8000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0046】実施例7 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを6.5重量部、金属粉として
の真鍮粉を13重量部、充填剤としてのグラファイト粉
末を6.5重量部、二硫化モリブデン粉末を4重量部の
割合で計量(合計130重量部)した後、均一に分散す
るように混合することにより、ブレードテープ部材を得
た。つぎに、つぎに、実施例7のブレード部材を用いた
ブレードテープ11を前記実施例1と同様にして形成し
た。
【0047】つぎに実施例7のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の65%程度であり、優れた耐摩耗性を
有していることが判明した。また、実施例7のブレード
部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例1のブ
レード部材を用いたブレードテープ11と同様に、厚さ
が1mm程度と厚く形成されており、ブレードテープ1
1の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05m
m、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となる
までに、5000個を越える数の工作物4を表面粗さが
粗くなることなく良好な状態で加工できることが判明し
た。
【0048】実施例8 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを6重量部、金属粉としての銅
粉を6重量部の割合で計量(合計112重量部)した
後、均一に分散するように混合することにより、ブレー
ドテープ部材を得た。つぎに、実施例8のブレード部材
を用いたブレードテープ11を前記実施例1と同様にし
て形成した。
【0049】つぎに実施例8のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品と同程度ではあるものの、実施例8のブ
レード部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例
1のブレード部材を用いたブレードテープ11と同様
に、厚さが1mm程度と厚く形成されており、ブレード
テープ11の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜
0.05mm、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm
程度となるまでに、3000個を越える数の工作物4を
表面粗さが粗くなることなく良好な状態で加工できるこ
とが判明した。
【0050】実施例9 ふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量部に対し
て、カーボンファイバーを14重量部、金属粉としての
真鍮粉を13重量部の割合で計量(合計127重量部)
した後、均一に分散するように混合することにより、ブ
レードテープ部材を得た。つぎに、つぎに、実施例9の
ブレード部材を用いたブレードテープ11を前記実施例
1と同様にして形成した。
【0051】つぎに実施例9のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品と同程度ではあるものの、実施例9のブ
レード部材を用いたブレードテープ11は、前記実施例
1のブレード部材を用いたブレードテープ11と同様
に、厚さが1mm程度と厚く形成されており、ブレード
テープ11の交換が必要になる残りの厚さが0.1〜
0.05mm、すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm
程度となるまでに、3000個を越える数の工作物4を
表面粗さが粗くなることなく良好な状態で加工できるこ
とが判明した。
【0052】比較例1 比較のためふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量
部に対して、カーボンファイバーを55重量部、金属粉
としての銅粉を10重量部の割合で計量(合計165重
量部)したところ、カーボンファイバーが凝集して均一
に分散することができず配合困難であることが判明し
た。
【0053】比較例2 比較のためふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量
部に対して、カーボンファイバーを30重量部の割合で
計量(合計130重量部)した後、均一に分散するよう
に混合することにより、ブレードテープ部材を得た。つ
ぎに、比較例2のブレード部材を用いたブレードテープ
11を前記実施例1と同様にして形成した。
【0054】つぎに比較例2のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品と同程度であることが判明した。また、
比較例2のブレード部材を用いたブレードテープ11
は、前記実施例1のブレード部材を用いたブレードテー
プ11と同様に、厚さが1mm程度と厚く形成されてお
り、ブレードテープ11の交換が必要になる残りの厚さ
が0.1〜0.05mm、すなわち摩耗代が0.9〜
0.95mm程度となるまでに、3000個を越える数
の工作物4を加工できるものの、工作物4の表面粗さが
粗くなり、使用に耐えないことが判明した。
【0055】比較例3 比較のためふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量
部、金属粉としての銅粉を10重量部の割合で計量(合
計110重量部)した後、均一に分散するように混合す
ることにより、ブレードテープ部材を得た。つぎに、比
較例3のブレード部材を用いたブレードテープ11を前
記実施例1と同様にして形成した。
【0056】つぎに比較例3のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品の365%程度と多く、耐摩耗性に劣る
ことが判明した。また、比較例3のブレード部材を用い
たブレードテープ11は、前記実施例1のブレード部材
を用いたブレードテープ11と同様に、厚さが1mm程
度と厚く形成されているものの、ブレードテープ11の
交換が必要になる残りの厚さが0.1〜0.05mm、
すなわち摩耗代が0.9〜0.95mm程度となるまで
の工作物4の加工数は従来品と同様であった。
【0057】比較例4 比較のためふっ素樹脂としてのPTFE樹脂100重量
部に対して、カーボンファイバーを30重量部、金属粉
としての銅粉を65重量部の割合で計量(合計195重
量部)した後、均一に分散するように混合することによ
り、ブレードテープ部材を得た。つぎに、比較例4のブ
レード部材を用いたブレードテープ11を前記実施例1
と同様にして形成した。
【0058】つぎに比較例4のブレード部材を用いたブ
レードテープ11の評価試験を前記実施例1と同様にし
て行ったところ、ブレードテープ11の表面の摩耗量
は、工作物700個(時間にして3時間)あたりで比較
すると、従来品と同程度であることが判明した。また、
比較例4のブレード部材を用いたブレードテープ11
は、前記実施例1のブレード部材を用いたブレードテー
プ11と同様に、厚さが1mm程度と厚く形成されてお
り、ブレードテープ11の交換が必要になる残りの厚さ
が0.1〜0.05mm、すなわち摩耗代が0.9〜
0.95mm程度となるまでに、3000個を越える数
の工作物4を加工できるものの、工作物4の表面粗さが
粗くなり、使用に耐えないことが判明した。
【0059】このように、実施例1から実施例7のブレ
ード部材を用いたブレードテープ11によれば、従来と
異なり、アルミニウム合金などの軟らかい材料からなる
工作物4を心なし研削加工する場合の耐摩耗性を工作物
4の表面粗さを粗くすることなく向上させることができ
ることに加えて、従来と異なり、1mm程度の厚さの厚
いブレードテープ11、すなわち、摩耗代の大きなもの
を容易に形成でき、その結果、耐久性に優れた長寿命の
ものを容易に得ることができる。
【0060】また、実施例8および実施例9のブレード
部材を用いたブレードテープ11によれば、アルミニウ
ム合金などの軟らかい材料からなる工作物4を心なし研
削加工する場合の耐摩耗性は従来品と同等であるもの
の、従来と異なり、1mm程度の厚さの厚いブレードテ
ープ11、すなわち、摩耗代の大きなものを容易に形成
できるので、摩耗によってブレードテープ11の交換が
必要になるまでの工作物4の加工数を工作物4の表面粗
さを粗くすることなく容易に多くすることができるの
で、耐久性に優れた長寿命のものを容易に得ることがで
きる。
【0061】また、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではなく、必要に応じて種々変更することができ
る。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明のブレードテ
ープ部材およびこれを用いたブレードテープによれば、
アルミニウム合金などの軟らかい材料からなる工作物を
心なし研削加工するのに好適な耐久性に優れた長寿命の
ものを容易に得ることができるという極めて優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るブレードテープ部材を用いた本
発明に係るブレードテープの実施形態の一例の構造を示
す説明図
【図2】 心なし研削盤による工作物の心なし研削加工
を説明する説明図
【図3】 心なし研削盤による工作物の通し送り研削加
工法を説明する説明図
【図4】 心なし研削盤による工作物の停止型心なし研
削加工法を説明する説明図
【図5】 従来のブレードテープの構造を示す説明図
【符号の説明】
1 心なし研削盤 2 砥石 3 調整車 4 工作物 5 ブレード 6 工作物支持面 11 ブレードテープ 13 固着層 14 剥離紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ふっ素樹脂とカーボンファイバーと金属
    粉とを含有してなることを特徴とするブレードテープ部
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブレードテープ部材を
    用いたことを特徴とするブレードテープ。
JP3267298A 1998-02-16 1998-02-16 ブレードテープ部材およびこれを用いたブレードテープ Pending JPH11226850A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011046955A (ja) * 2003-06-26 2011-03-10 Advanced Technology Materials Inc ポリテトラフルオロエチレン処理

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011046955A (ja) * 2003-06-26 2011-03-10 Advanced Technology Materials Inc ポリテトラフルオロエチレン処理

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