JPH11226498A - 複層塗膜形成法 - Google Patents

複層塗膜形成法

Info

Publication number
JPH11226498A
JPH11226498A JP3843798A JP3843798A JPH11226498A JP H11226498 A JPH11226498 A JP H11226498A JP 3843798 A JP3843798 A JP 3843798A JP 3843798 A JP3843798 A JP 3843798A JP H11226498 A JPH11226498 A JP H11226498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
white
paint
coating
coating material
coating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3843798A
Other languages
English (en)
Inventor
Takukon Tagiri
澤根 田桐
Susumu Yamaguchi
進 山口
Yuichi Kawaguchi
勇一 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP3843798A priority Critical patent/JPH11226498A/ja
Publication of JPH11226498A publication Critical patent/JPH11226498A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色塗料を2回塗装し、ついでクリヤ−塗料
を塗装する3C1Bにおける白色塗膜が25μmであっ
ても下地隠蔽性がすぐれ、白色塗膜が有する白さを十分
に発揮することができ、仕上がり外観のすぐれた白色塗
膜を形成することである。 【構成】 1:白色塗料(A)、白色塗料(B)および
クリヤ−塗料(C)をウエットオンウエットで塗装し、
ついで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる塗膜
形成方法において、該白色塗料(A)として、酸化チタ
ン白顔料および表面を白色に被覆した金属粉末を配合し
てなる液状塗料(A−1)を使用することを特徴とする
複層塗膜形成法。 2:白色塗料(A)、白色塗料(B)およびクリヤ−塗
料(C)をウエットオンウエットで塗装し、ついで加熱
して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる塗膜形成方法に
おいて、該白色塗料(A)として、アルミニウム粉末お
よび酸化チタン白顔料を配合してなる液状塗料(A−
2)を使用することを特徴とする複層塗膜形成法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は隠蔽性がすぐれた複層白
色塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】自動車外板部などの被塗物を
白色に仕上げる塗装方法として、下塗り塗料および中塗
り塗料を塗装し硬化後、上塗り白色塗料を2回塗り重
ね、さらにクリヤ−塗料を塗装し、加熱してこの3層塗
膜を同時に硬化させてなる3コ−ト1ベイク方式(3C
1B)が公知である。そして、該白色塗料には酸化チタ
ンなどの白色顔料が配合されており、その配合量は塗面
の平滑性、光沢および塗膜物性などを低下させないため
に樹脂固形分100重量部あたり100重量部以下に制
限されている。かかる白色塗料の白黒隠蔽膜厚(白黒市
松模様面に塗装し、この模様が見えなくなる最小膜厚)
は、硬化塗膜でせいぜい約40μmであり、それより薄
くすることは困難である。
【0003】しかしながら、上記3C1Bにおいて、2
回塗り重ねた白色塗膜の合計膜厚は通常約25μm程度
であるために、その隠蔽性が十分でなく、この塗膜を透
して中塗り塗膜の色調が見え、この白色塗膜が有する白
さを十分に発揮することができず、仕上がり外観が劣る
という欠陥を有している。また、自動車のサッシ部分は
他の部分に先立ち黒色塗料などの上塗り塗料を塗装した
のち、その他の部分に上塗り塗料が塗装されるが、この
黒色塗料がサッシ部分以外にも塗着し、その上に上記の
白色塗料を塗装すると隠蔽性が十分でないために素地の
黒色が透けて見えるという欠陥がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、白色塗
料を2回塗装し、ついでクリヤ−塗料を塗装する3C1
Bにおける白色塗膜の合計膜厚が25μm以下であって
も、隠蔽性がすぐれ、白色塗膜が有する白さを十分に発
揮することができ、仕上がり外観のすぐれた白色複層塗
膜を形成することであり、その特徴は、特定組成からな
る隠蔽性のすぐれた白色系塗料を使用することにより目
的が達成できることを見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。
【0006】1:白色塗料(A)、白色塗料(B)およ
びクリヤ−塗料(C)をウエットオンウエットで塗装
し、ついで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる
塗膜形成方法において、該白色塗料(A)として、酸化
チタン白顔料および表面を白色に被覆した金属粉末を含
有してなる液状塗料(A−1)を使用することを特徴と
する複層塗膜形成法(本方法1)。
【0007】2:白色塗料(A)、白色塗料(B)およ
びクリヤ−塗料(C)をウエットオンウエットで塗装
し、ついで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる
塗膜形成方法において、該白色塗料(A)として、アル
ミニウム粉末および酸化チタン白顔料を含有してなる液
状塗料(A−2)を使用することを特徴とする複層塗膜
形成法(本方法2)。
【0008】本方法1および本方法2について具体的に
説明する。
【0009】本方法1は、白色塗料(A)、白色塗料
(B)およびクリヤ−塗料(C)をウエットオンウエッ
トで塗装し、ついで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬
化させる塗膜形成方法において、該白色塗料(A)とし
て、酸化チタン白顔料および白色被覆した金属粉末を含
有してなる液状塗料(A−1)を使用することを特徴と
する複層塗膜形成法に関する。
【0010】液状塗料(A−1):本方法1で使用する
白色塗料(A)であり、酸化チタン白顔料および白色被
覆した金属粉末を含有する液状塗料であって、その単独
塗膜は「真っ白」で、隠蔽性がすぐれている。かかる液
状塗料(A−1)白黒隠蔽膜厚は、硬化塗膜で25μm
もしくはそれより薄く、特に5〜15μmの薄厚でも素
地面を透視できない程度に隠蔽することができる。しか
もその未硬化塗面に白色塗料(B)を塗装しても両塗膜
が混層することはない。
【0011】液状塗料(A−1)は、酸化チタン白顔料
および白色被覆した金属粉末を熱硬化性樹脂組成物と共
に溶剤に混合してなる塗料である。熱硬化性樹脂組成物
として、水酸基のような架橋性官能基を有するアクリル
樹脂、ポリエステル樹脂およびアルキド樹脂などの基体
樹脂とメラミン樹脂および尿素樹脂などのアミノ樹脂、
(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤と
からなる組成物があげられる。
【0012】酸化チタン白顔料は、TiO2 を主成分と
する塗料用顔料として公知ものが使用でき、その平均粒
径は5μm以下、特に0.1〜2μmであることが好ま
しく、ルチル型、アナタ−ゼ型のいずれも適用できる。
さらに、その表面をアルミナやシリカなどで処理された
酸化チタン白顔料も含まれる。
【0013】白色被覆した金属粉末は金属粉末の表面を
白色に被覆した粉末である。ここで、金属粉末の形状は
角粒、丸粒、針状、りん片状のいずれでもよいが、隠蔽
性を向上させるにはりん片状が好ましく、その平均粒径
は10μm未満、特に3〜7μmが好ましくい。平均粒
径はレ−ザ−回折散乱法(LA−500)によるメジア
ン径のことである。この金属粉末の材質として、アルミ
ニウム、銅、ステンレス、真鍮およびこれらの金属を含
む合金などがあげられ、その表面はシランカップリング
剤などで処理されていても差支えない。これらの金属粉
末の表面を、酸化チタンなどの白色顔料を使用して、常
法に従って白色に被覆することができ、その被覆厚さは
金属粉末面を白く隠蔽する厚さであれば特に制限されな
い。この白色被覆した金属粉末は、白色粉末であって、
キラキラとした光輝感は全くない。
【0014】液状塗料(A−1)における酸化チタン白
顔料および白色被覆した金属粉末の配合量は目的に応じ
て任意に選択できるが、熱硬化性樹脂組成物100重量
部あたり、酸化チタン白顔料は1〜200重量部、特に
40〜120重量部、白色被覆した金属粉末は0.1〜
30重量部、特に1〜7重量部の範囲内がそれぞれ好ま
しい。そして、酸化チタン白顔料100重量部あたり、
白色被覆した金属粉末は1〜15重量部、特に2〜7重
量部が好ましい。
【0015】液状塗料(A−1)では白色被覆した金属
粉末と酸化チタン白顔料とを併用しているので、その塗
膜の白黒隠蔽膜厚を25μm以下(硬化塗膜として)、
特に5〜15μmの薄厚にすることが可能になった。
【0016】白黒隠蔽膜厚とは、その素地の色を認識し
得なくなる最小膜厚のことであり、具体的には、白黒市
松模様板上に塗装した塗膜を透して肉眼で白黒模様の判
別が不可能になる最小膜厚のことである。
【0017】液状塗料(A−1)は上記した成分を含有
してなり、これらを塗料用有機溶剤および(または)水
などの溶剤に混合せしめることによって得られ、その単
独塗膜は真っ白であって、Lab測色系でL値が70〜
100、好ましくは85〜100、aおよびb値が5以
下、好ましくは1以下の範囲内に包含され、その範囲を
逸脱しない程度で上記以外の着色顔料やメタリック顔料
を配合でき、さらに沈降防止剤、流動調整剤などを添加
できる。液状塗料(A−1)の単独塗膜は真っ白であっ
て、キラキラとした光輝感は殆どもしくは全くない。
【0018】本方法1おいて、液状塗料(A−1)は、
自動車外板部などの金属性もしくはプラスチック製の被
塗物に直接塗装することができるが、これらの被塗物に
はあらかじめ電着塗料などの下塗塗料、さらに中塗塗料
(省略可能)などを塗装しこれらの塗膜を硬化しておく
ことが好ましい。
【0019】液状塗料(A−1)は、静電塗装、エア−
スプレ−およびエア−レススプレ−などで、硬化塗膜に
基いてその隠蔽膜厚、例えば25μm以下、特に5〜1
5μmの膜厚で塗装することが好ましい。本方法1で
は、液状塗料(A−1)の塗膜を架橋硬化せずに、該塗
膜を室温で放置するか、または100℃以下で強制乾燥
させてから白色塗料(B)を塗装することが適してい
る。
【0020】白色塗料(B):液状塗料(A−1)の硬
化もしくは未硬化の塗面に塗装するもので、熱硬化性樹
脂組成物および白色顔料を含み、これらを有機溶剤およ
び(または)水に溶解もしくは分散させてなる液状塗料
である。
【0021】白色塗料(B)の熱硬化性樹脂組成物は、
水酸基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂およびアルキド樹脂などの基体樹脂にメラ
ミン樹脂および尿素樹脂などのアミノ樹脂、(ブロッ
ク)ポリイソシアネ−ト化合物のような架橋剤を配合し
てなる組成物が好ましい。白色顔料として、塗料用顔料
として広く使用されている酸化チタン白顔料が好適に使
用できる。この酸化チタン白顔料はTiO2 を主成分と
する白顔料であり、平均粒径は5μm以下、特に0.1
〜2μmであることが好ましく、ルチル型、アナタ−ゼ
型のいずれも適用できる。さらに、その表面をアルミナ
やシリカなどで処理された酸化チタン白顔料も含まれ
る。
【0022】白色顔料の配合量は熱硬化性樹脂組成物1
00重量部あたり1〜100重量部、好ましくは3〜5
0重量部の範囲内である。白色塗料(B)の単独硬化塗
膜の白黒隠蔽膜厚は30〜60μm、特に40〜50μ
mであることが適している。
【0023】白色塗料(B)は上記した成分を含有して
なり、これらを有機溶剤および(または)水などの溶剤
に混合し分散せしめることによって得られる。
【0024】白色塗料(B)は、液状塗料(A−1)の
塗膜面に、静電塗装、エア−スプレ−およびエア−レス
スプレ−などにより10〜50μmの膜厚(硬化塗膜と
して)になるように塗装することが好ましい。液状塗料
(A−1)の未硬化塗面に塗装しても両塗膜が混層する
ことはない。
【0025】本方法1では、白色塗料(B)の塗膜を硬
化せずに、該塗膜を室温でまたは100℃以下で強制乾
燥させてからクリヤ−塗料(C)を塗装することが好ま
しい。
【0026】クリヤ−塗料(C):白色塗料(B)の塗
面に塗装するもので、熱硬化性樹脂組成物と溶剤とを混
合してなる液状組成物であって、無色透明塗膜を形成す
る。熱硬化性樹脂組成物は、水酸基などの架橋性官能基
を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびアルキ
ド樹脂などの基体樹脂にメラミン樹脂および尿素樹脂な
どのアミノ樹脂やポリイソシアネ−トのような架橋剤を
配合してなる組成物があげられる。溶剤としては有機溶
剤および(または)水が使用でき、これに該熱硬化性樹
脂組成物を溶解もしくは分散せしめることによって調製
される。該クリヤ−塗料(C)には必要に応じて透明性
を阻害しない程度に着色顔料、メタリック顔料、光干渉
顔料、紫外線吸収剤などを配合することができる。
【0027】クリヤ−塗料(C)は白色塗料(B)の未
硬化塗膜面に、静電塗装、エア−スプレ−およびエア−
レススプレ−などを使用して硬化塗膜に基いて10〜5
0μmの膜厚になるように塗装することが好ましい。
【0028】本方法1による複層塗膜は、液状塗料(A
−1)、白色塗料(B)およびクリヤ−塗料(C)をウ
エットオンウエットで塗装し、ついで100〜180℃
で10〜40分間加熱して、これらの(A−1)、
(B)および(C)からなる3層塗膜を同時に架橋硬化
させることによって形成することが好ましい。
【0029】本方法2は、白色塗料(A)、白色塗料
(B)およびクリヤ−塗料(C)をウエットオンウエッ
トで塗装し、ついで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬
化させる塗膜形成方法において、該白色塗料(A)とし
て、アルミニウム粉末および酸化チタン白顔料を含有し
てなる液状塗料(A−2)を使用することを特徴とする
複層塗膜形成法である。
【0030】本方法2は、上記の本方法1における液状
塗料(A−1)を液状塗料(A−2)に代えた以外は、
実質的に本方法1と同様に実施することができる。
【0031】液状塗料(A−2)は、アルミニウム粉末
および酸化チタン白顔料を含有してなる液状塗料であっ
て、白色塗膜を形成する白色塗料(A)として使用す
る。かかるアルミニウム微細粉末および酸化チタン白顔
料を併用することにより、白黒隠蔽膜厚を硬化塗膜で2
5μmまたはそれより薄くすることができ、特に10〜
25μmの薄膜でも十分に素地面の色調を隠蔽すること
ができる。しかもこの液状塗料(A−2)の未硬化塗面
に白色塗料(B)を塗装しても、これらの両塗膜が混層
することは殆どない。また、アルミニウム粉末の大きさ
は平均粒径で10μm以下であることが好ましく、かか
る微細粉末であると形成される液状塗料(A−2)の塗
膜はキラキラとした光輝感は殆どもしくは全くない。
【0032】液状塗料(A−2)における熱硬化性樹脂
組成物は、水酸基などの架橋性官能基を有するアクリル
樹脂、ポリエステル樹脂およびアルキド樹脂などの基体
樹脂にメラミン樹脂および尿素樹脂などのアミノ樹脂や
(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物のような架橋剤
を配合してなる組成物があげられる。
【0033】液状塗料(A−2)で使用するアルミニウ
ム粉末は平均粒径10μm以下、好ましくは3〜7μm
の微細粉末であることが好ましく、10μmより大きく
なると塗膜の隠蔽性が低下することがある。このアルミ
ニウム粉末は金属アルミニウムで構成されていることが
好ましく、その表面をシランカップリング剤などで処理
されていても差支えない。
【0034】酸化チタン白顔料は、TiO2 を主成分と
する白顔料であり、平均粒径は5μm以下、特に0.1
〜2μmであることが好ましく、ルチル型、アナタ−ゼ
型のいずれも適用できる。さらに、その表面をアルミナ
やシリカなどで処理された酸化チタン白顔料も含まれ
る。
【0035】アルミニウム粉末および酸化チタン白顔料
の配合量は、熱硬化性樹脂組成物100重量部(固形
分)あたり、アルミニウム粉末は0.1〜30重量部、
特に1〜7重量部、酸化チタン白顔料1〜200重量
部、特に8〜120重量部の範囲内が適している。そし
て、酸化チタン白顔料100重量部あたり、アルミニウ
ム粉末は1〜15重量部、特に2〜7重量部の範囲内が
適している。また、アルミニウム粉末および酸化チタン
白顔料の合計配合量は、液状塗料(A−2)の塗膜の隠
蔽膜厚(硬化塗膜)が25μmより薄くなる範囲であ
る。
【0036】液状塗料(A−2)は上記したアルミニウ
ム粉末、酸化チタン白顔料および熱硬化性樹脂組成物成
分を含有してなり、これらを塗料用有機溶剤および(ま
たは)水などの溶剤に混合せしめることによって得ら
れ、その単独塗膜は真っ白もしくはそれに近く、Lab
測色系でL値が70〜100、好ましくは80〜10
0、aおよびb値が5以下、好ましくは1以下の範囲内
に包含させることができ、この範囲を逸脱しない程度で
上記以外の着色顔料やメタリック顔料を配合でき、さら
に沈降防止剤、流動調整剤などを添加できる。また、液
状塗料(A−2)の単独塗膜はキラキラとした光輝感は
殆どもしくは全くない。
【0037】本方法2おいて、液状塗料(A−2)は、
自動車外板部などの金属性もしくはプラスチック製の被
塗物に直接塗装することができるが、これらの被塗物に
はあらかじめ電着塗料などの下塗塗料、さらに中塗塗料
(省略可能)などを塗装しこれらの塗膜を硬化しておく
ことが好ましい。
【0038】液状塗料(A−2)は、静電塗装、エア−
スプレ−およびエア−レススプレ−などで、硬化塗膜に
基いてその隠蔽膜厚、例えば25μm以下、特に5〜1
5μmの膜厚で塗装することが好ましい。本方法2で
は、液状塗料(A−2)の塗膜を架橋硬化せずに、該塗
膜を室温で放置するか、または100℃以下で強制乾燥
させてから白色塗料(B)を塗装することが好ましい。
【0039】白色塗料(B)としては、上記本方法1で
説明したものが使用できる。白色塗料(B)は、液状塗
料(A−2)の塗膜面に、静電塗装、エア−スプレ−お
よびエア−レススプレ−などにより10〜50μmの膜
厚(硬化塗膜として)になるように塗装することが好ま
しい。白色塗料(B)を末硬化の液状塗料(A−2)の
塗面に塗装しても両塗膜が混層することはない。
【0040】本方法2では、白色塗料(B)の塗膜を硬
化せずに、該塗膜を室温でまたは100℃以下で強制乾
燥させてからクリヤ−塗料(C)を塗装する。クリヤ−
塗料(C)としては、上記本方法1で説明したものが使
用できる。クリヤ−塗料(C)は、末硬化の白色塗料
(B)の塗膜面に、静電塗装、エア−スプレ−およびエ
ア−レススプレ−などを使用して硬化塗膜に基いて10
〜50μmの膜厚になるように塗装することが好まし
い。
【0041】本方法2による複層塗膜は、液状塗料(A
−2)、白色塗料(B)およびクリヤ−塗料(C)をウ
エットオンウエットで塗装し、ついで100〜180℃
で10〜40分間加熱して、これらの(A−2)、
(B)および(C)からなる3層塗膜を同時に架橋硬化
させることによって得られる。
【0042】
【発明の効果】1.未硬化の白色塗料(A−1)または
(A−2)の塗面に白色塗料(B)を直接塗装しても混
層しないので、仕上り外観がすぐれている。
【0043】2.白色塗料(A−1)または(A−2)
の隠蔽力がすぐれているので、形成した複層塗膜の合計
膜厚を薄くすることが可能になった。
【0044】3.塗膜の白さが向上した。
【0045】以下に、本発明に関する実施例および比較
例について説明する。部および%はいずれも重量に基づ
くものである。
【0046】1.試 料 1)被塗物 脱脂およびりん酸亜鉛処理した鋼板に、「エレクロン9
400HB」(関西ペイント(株)製、商品名、エポキ
シ樹脂ポリアミン・ブロックポリイソシアネ−ト化合物
系カチオン電着塗料)を常法により塗装し(膜厚20μ
m)加熱硬化後、さらに「TP−37プライマ−サ−フ
ェ−サ−」(関西ペイント(株)製、商品名、ポリエス
テル樹脂・メラミン樹脂系、有機溶剤型中塗り塗料)を
塗装し(膜厚30μm)加熱硬化してなる鋼板を被塗物
とした。
【0047】2)液状塗料(A−1) ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、酸化チタン白顔料、
白色被覆したアルミニウム粉末を下記表1に示した比率
で配合してなる有機溶剤型塗料であり、表中の各成分の
配合量は固形分比である。
【0048】
【表1】
【0049】(*1)無水フタル酸・ヘキサヒドロ無水
フタル酸系のポリエステル樹脂(数平均分子量約400
0、水酸基価82、酸価7)。
【0050】(*2)ユ−バン28−60(三井東
圧)。
【0051】(*3)平均粒径が3〜7μmのアルミニ
ウムフレ−ク表面を酸化チタン白顔料で均一に被覆して
なる白色被覆金属粉末。
【0052】(*4)チタンJR701(帝国化工)、
平均粒径0.3〜0.6μm (*5)市松模様の黒白板上に塗装した塗膜を通して肉
眼で黒白の判別が不可能になる最小膜厚(μm)を測定
した。
【0053】3)液状塗料(A−2) ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、酸化チタン白顔料、
アルミニウム微細粉末を下記表2に示した比率で配合し
てなる有機溶剤型塗料であり、表中の各成分の配合量は
固形分比である。
【0054】
【表2】
【0055】(*6)「K−9800」旭化成、平均粒
径5〜6μm。
【0056】4)白色塗料(B) a:アクリル樹脂(数平均分子量約2000、水酸基価
70、酸価8)65部、メラミン樹脂(*2)35部お
よび酸化チタン白顔料(*4)60部を有機溶剤に混合
してなる塗料である。
【0057】5)クリヤ−塗料(C) a:「マジクロンクリヤ−」(関西ペイント(株)製、
商品名、アクリル樹脂・メラミン樹脂系、有機溶剤型) 2 実施例および比較例 カチオン電着塗料および中塗り塗料を塗装した鋼板(被
塗物)の中塗り塗面に液状塗料(A−1)または(A−
2)をミニベル型回転式静電塗装機を用い膜厚11〜1
2μm(硬化塗膜)になるように塗装し、ブ−ス内で5
分間放置してから、該塗面に白色塗料(B)をREAガ
ンで膜厚11〜13μm(硬化塗膜)に塗装し、ブ−ス
内で5分間放置してから、該塗面にクリヤ−コ−ト
(C)をミニベル型回転式静電塗装機を用いて膜厚40
μm(硬化塗膜)に塗装し、室温で3分放置してから、
熱風循環式乾燥炉を用い140℃で30分加熱してこれ
らの3層塗膜を同時に硬化せしめた。
【0058】これらの塗装工程および得られた塗膜の性
能試験結果を表3に示した。
【0059】
【表3】
【0060】塗膜性能試験方法および評価基準はつぎの
とおりである。
【0061】平滑性:塗面を目視で評価した。○:肌ア
レなく、良好、△:少し肌アレ、×:著しく肌アレ 耐チッピング性:グラベロ試験機、7号砕石100g、
エア−圧4.5kg/cm2 、角度45°。3段階評
価。3:キズ周辺部に塗膜剥離が全くもしくは殆ど認め
られない、2:キズ周辺部に塗膜剥離が少し認められ
る、1:キズ周辺部に塗膜剥離が多く認められる。
【0062】仕上り外観:塗面のツヤ感を目視評価。○
はツヤ感良好、△はツヤ感やや良好、×はツヤ感不良。
【0063】白 さ:L値、a値、b値

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白色塗料(A)、白色塗料(B)およびク
    リヤ−塗料(C)をウエットオンウエットで塗装し、つ
    いで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる塗膜形
    成方法において、該白色塗料(A)として、酸化チタン
    白顔料および表面を白色被覆した金属粉末を含有してな
    る液状塗料(A−1)を使用することを特徴とする複層
    塗膜形成法。
  2. 【請求項2】白色塗料(A)、白色塗料(B)およびク
    リヤ−塗料(C)をウエットオンウエットで塗装し、つ
    いで加熱して該3層塗膜を同時に架橋硬化させる塗膜形
    成方法において、該白色塗料(A)として、アルミニウ
    ム粉末および酸化チタン白顔料を含有してなる液状塗料
    (A−2)を使用することを特徴とする複層塗膜形成
    法。
JP3843798A 1998-02-20 1998-02-20 複層塗膜形成法 Pending JPH11226498A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3843798A JPH11226498A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 複層塗膜形成法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3843798A JPH11226498A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 複層塗膜形成法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11226498A true JPH11226498A (ja) 1999-08-24

Family

ID=12525293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3843798A Pending JPH11226498A (ja) 1998-02-20 1998-02-20 複層塗膜形成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11226498A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2641709B2 (ja) 塗膜形成方法
JP3755844B2 (ja) 複層塗膜形成方法
JP2609513B2 (ja) 複層塗膜形成法
JP2019195791A (ja) 複層塗膜の形成方法
JP2858541B2 (ja) 塗膜形成法
JP4170806B2 (ja) 複層塗膜形成方法、複層塗膜及び物品
KR100526729B1 (ko) 복층도막 형성방법
JP2000051780A (ja) 複層塗膜形成方法
JPH11106686A (ja) メタリック仕上げ法
JPH10192776A (ja) 複層塗膜形成方法
JP2002301426A (ja) 複層塗膜形成方法
JPH06254484A (ja) メタリック塗膜形成法
JPH091050A (ja) 塗膜形成法
JPH11226498A (ja) 複層塗膜形成法
JP3710843B2 (ja) 塗膜形成方法
WO1998020984A1 (en) Method of forming multiple-layered coating film
JPH08309280A (ja) 塗膜形成方法
US6238748B1 (en) Multilayer coating film formation process
JP2002080792A (ja) 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および光輝性塗装物
JP2856592B2 (ja) パール仕上塗装法
JP3758105B2 (ja) 複層塗膜形成法
JPH1110081A (ja) 複層塗膜形成方法
JPH111641A (ja) 複層塗膜形成法
JP2000176364A (ja) 複層塗膜形成方法
JP2000033329A (ja) 複層塗膜形成法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050128

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070710

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02