JPH11226121A - 体外循環治療装置の維持方法及び維持装置 - Google Patents

体外循環治療装置の維持方法及び維持装置

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JPH11226121A
JPH11226121A JP10054333A JP5433398A JPH11226121A JP H11226121 A JPH11226121 A JP H11226121A JP 10054333 A JP10054333 A JP 10054333A JP 5433398 A JP5433398 A JP 5433398A JP H11226121 A JPH11226121 A JP H11226121A
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blood
tube
circuit
circulating fluid
circulating
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JP10054333A
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Michiharu Nakao
通治 中尾
Masashi Yoshida
政司 吉田
Sadanori Hori
禎憲 堀
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 器具の交換が省け、治療の効率化が図れる体
外循環治療装置の維持方法を提案する。 【解決手段】 動脈側血液チューブ5の自由端部分5b
と静脈側血液チューブ6の自由端部分6bとの間を、E
Tフィルタ32を備えた接続チューブ33により接続し
て一連の液循環路5,4,6,33を形成し、その後、
静脈側血液チューブからの循環液をETフィルタにより
浄化しながら動脈側血液チューブに供給し、液循環路に
て循環液を循環させることにより血液濾過装置2の使用
可能状態を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、導入側回
路を通じて供給されてきた患者の血液を処理部にて浄化
し、浄化後の血液を、戻し側回路を通じて患者に戻す体
外循環治療装置の使用可能状態を維持する維持方法、及
び、維持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液濾過療法等、血液を患者の体内から
取り出して血液浄化を施し、その後、浄化した血液を患
者の体内に戻すいわゆる体外循環療法がある。この体外
循環療法は、急性腎不全患者の治療を始めとする種々の
治療に用いられている。そして、急性腎不全患者等にお
いては、体外循環療法の一種である持続的血液浄化療法
が用いられている。
【0003】即ち、この急性腎不全患者は、感染症や出
血を併発しやすく、併発した場合には、急性腎不全によ
る尿毒症状態が感染症や出血を悪化させるという悪循環
に陥り、予後に大きな悪影響を与えてしまう。このよう
な事態を防ぐためには、血液中の尿素窒素を所定レベル
未満に維持することが好ましいとされているが、一般的
な血液浄化療法により尿素窒素のレベルを維持しようと
すると、患者が血液浄化に伴う低血圧にさらされる可能
性がある。そして、急性腎不全の患者は腎血流を一定に
保つ機構に障害を有しているので、血圧の変動が腎臓に
直接的に作用してしまう。このため、低血圧の状態にな
ると血流が低下して腎臓に障害が生じてしまい、機能回
復が遅れることがある。
【0004】従って、急性腎不全患者等には、低血流量
であっても効率よく血液浄化を行える持続的血液浄化療
法、即ち、小型の処理部を用いて長時間に亘って血液浄
化を行う治療方法が適している。
【0005】また、急性腎不全患者は、内シャント、即
ち、動静脈を手術によって短絡させた血液回路を備えて
おらず、このため、低血流量下にて長時間に亘って血液
浄化を行わざるを得ない。この点からも持続的血液浄化
療法が適している。
【0006】そして、持続的血液浄化療法を始めとする
体外循環療法においては、血液濾過装置等の体外循環治
療装置が用いられる。この体外循環治療装置は、例え
ば、血液浄化膜により濾過等を行って血液を浄化する処
理部と、患者の血液を処理部に供給する導入側回路とし
ての動脈側回路と、処理部で浄化した血液を患者に戻す
戻し側回路としての静脈側回路とを備えており、患者の
動脈から取り出した血液を動脈側回路を通じて処理部に
供給して浄化し、浄化した血液を静脈側回路を通じて患
者の静脈に返血する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、持続的血液
浄化療法のような長時間の治療においては、体外循環治
療装置における動静脈回路内や処理部内にて血液が凝固
してしまうことがある。また、処理部内で補体(血清中
の蛋白質)が活性化して白血球が腎臓へ浸潤し、腎機能
の回復が遅れてしまうこともある。
【0008】このような不都合の原因として、持続的血
液浄化療法においては、動静脈回路や処理部に血液が長
時間に亘って接触し続けていることが挙げられる。従っ
て、長時間に亘る血液浄化治療の際には、患者の病態を
確認しながら必要最小時間の治療を繰り返し行うことが
望ましいが、持続的血液浄化療法を中断するためには、
動静脈回路及び処理部等の器具を交換する必要がある。
これは、動静脈回路や処理部内に雑菌が繁殖するのを防
ぐためである。
【0009】また、上記した急性腎不全患者は病態が変
化し易いため、持続的血液浄化療法を行っている最中で
あっても、他の治療を施さなければならない場合があり
得る。そして、この場合においても、動静脈回路及び処
理部等の器具を交換する必要がある。
【0010】このように、従来の体外循環治療装置にお
いては、治療を中断する度に器具を交換しており、交換
等に手間を要し、治療の効率化を妨げていた。
【0011】このような事情に鑑み、本発明は、回路及
び処理部等の器具の交換が省け、治療の効率化が図れる
体外循環治療装置の維持方法及び維持装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、請求項1に記載のもの
は、外部から導入側回路を通じて供給されてきた血液を
処理部にて処理し、処理部に連通した戻し側回路を通じ
て処理後の血液を外部へ供給する体外循環治療装置の維
持方法において、導入側回路の液流入部分と戻し側回路
の液排出部分との間を、浄化部を備えた接続回路により
接続して一連の液循環路を形成し、その後、戻し側回路
からの循環液を浄化部により浄化して導入側回路に供給
し、液循環路にて循環液を循環させることを特徴とす
る。
【0013】また、請求項2に記載のものは、循環液を
循環するに際して、接続回路内の循環液を冷却部にて冷
却することを特徴とする請求項1記載の体外循環治療装
置の維持方法である。
【0014】また、請求項3に記載のものは、外部から
導入側回路を通じて供給されてきた血液を処理部にて処
理し、処理部に連通した戻し側回路を通じて処理後の血
液を外部へ供給する体外循環治療装置の維持装置におい
て、導入側回路の液流入部分に着脱可能な一端部分と戻
し側回路の液排出部分に着脱可能な他端部分とを備え、
一端と他端の間を連通する接続回路と、接続回路の途中
に設けられて、接続回路を通る循環液を浄化する浄化部
とを有することを特徴とする。
【0015】また、請求項4に記載のものは、前記接続
回路を流れる循環液を冷却する冷却部を設けたことを特
徴とする請求項3記載の体外循環治療装置の維持装置で
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の説明では、血液濾過
療法を行うための治療システム1を例に挙げる。図1に
示すように、例示した治療システム1は、体外循環治療
装置の一種である血液濾過装置2と、維持装置3とから
概略構成してある。
【0017】まず、血液濾過装置2について説明する。
この血液濾過装置2は、本願発明における処理部として
機能する血液濾過器4と、導入側回路である動脈側回路
として機能する動脈側血液チューブ5と、戻し側回路で
ある静脈側回路として機能する静脈側血液チューブ6
と、ドリップチャンバー7と、補液タンク8と、補液チ
ューブ9と、濾液タンク10と、濾液チューブ11と、
ポンプ部12とから構成してある。
【0018】血液濾過器4は、濾過により患者の血液か
ら不要物質を分離除去する装置であり、内部に血液浄化
膜15が装填されたケーシング16を備えている。この
ケーシング16の一端には血液流入ポート17を、他端
には血液排出ポート18をそれぞれ突設すると共に、側
面には濾液ポート19を突設する。そして、血液浄化膜
15は、血液流入ポート17から供給された血液中に含
まれる過剰な水分や老廃物等の不要物質を限外濾過によ
り除去する。この除去された不要物質(即ち、濾液)
は、濾液ポート19から排出される。また、不要物資が
除去されて浄化された血液は、血液排出ポート18を通
じて排出される。
【0019】上記した動脈側血液チューブ5は、合成樹
脂製のチューブ、例えば、軟質塩化ビニール製のチュー
ブで構成してあり、基端部分5aを血液流入ポート17
に接続することにより連通してある。一方、導入側回路
の液流入部分として機能する自由端部分5bには、注射
針(図示せず)を装着可能にしてある。そして、図1に
点線で示すように、注射針を通じて患者の動脈から血液
を取り出せるように構成してある。静脈側血液チューブ
6もまた、軟質塩化ビニール等の合成樹脂製チューブで
構成してあり、基端部分6aを血液排出ポート18に接
続することにより連通してある。この静脈側血液チュー
ブ6の自由端部分6b(本願発明における戻し側回路の
液排出部分)にも注射針が装着可能であり、血液濾過器
4で浄化処理した血液を、注射針を通じて患者の静脈に
戻せるようにしてある。また、ドリップチャンバー7
は、静脈側血液チューブ6の途中に配設してあり、流れ
る血液の量を調節する。そして、これらの血液濾過器
4、動脈側血液チューブ5及び静脈側血液チューブ6
は、一連の血液流路を構成する。
【0020】補液タンク8は補液22を溜めておくため
のものである。この補液22は、上記した濾過により減
少し過ぎた水分や電解質成分等を補充するための液体で
ある。そして、この補液22は、補液チューブ9を通じ
て静脈側血液チューブ6内を通る血液に合流する。な
お、この補液チューブ9もまた合成樹脂製のチューブで
あり、基端を補液タンク8に、他端を静脈側血液チュー
ブ6におけるドリップチャンバー7の上流側に、それぞ
れ接続してある。濾液タンク10は、血液濾過器4で除
去された不要物質(即ち、濾液)23を溜めておく部分
である。また、濾液チューブ11は、血液濾過器4と濾
液タンク10との間を連通し、血液濾過器4から排出さ
れた不要物質23を濾液タンク10に導く部材であり、
合成樹脂製のチューブである。
【0021】ポンプ部12は、補液22の供給量を制御
する補液ポンプ24と、不要物質23の排出量を制御す
るための濾液ポンプ25とを備えている。これらの補液
ポンプ24及び濾液ポンプ25は、例えば、ローラポン
プにより構成してある。そして、補液ポンプ24は、補
液チューブ9の途中に配設してあり、補液チューブ9を
しごくことにより補液チューブ9内の液体を静脈側血液
チューブ6に向けて送る。同様に、濾液ポンプ25は、
濾液チューブ11の途中に配設してあり、濾液チューブ
11内の液体を濾液タンク10に向けて送る。このポン
プ部12では、静脈側血液チューブ6に供給される補液
22の量と、濾液タンク10に排出される不要物質23
の量とに基づいて、補液ポンプ24及び濾液ポンプ25
の動作が制御される。
【0022】このような構成を有する血液濾過装置2で
は、動脈側血液チューブ5に装着した注射針を患者の動
脈内に挿入して血液を取り出し、患者の血圧により血流
を得る。そして、取り出した患者の血液は、動脈側血液
チューブ5を通じて血液濾過器4に供給され、血液濾過
器4にて不要物質23が除去されて浄化される。そし
て、浄化された血液は静脈側血液チューブ6内を流れ、
補液22が加えられた後に、自由端部6bの注射針を通
じて患者の体内に戻される。一方、除去された不要物質
23は濾液タンク10に排出される。
【0023】次に、上記した維持装置3について説明す
る。例示した維持装置3は、本願発明における循環液貯
留部として機能する循環液バッグ31と、浄化部として
機能するET(エンドトキシン)フィルタ32と、接続
回路として機能する接続チューブ33と、冷却部34
と、循環ポンプ35とから概略構成してある。
【0024】循環液バッグ31は、血液濾過装置2の使
用状態を維持する際に循環させる循環液36を貯留する
部分であり、合成樹脂製の袋体等により構成してある。
そして、この循環液36には、例えば、生理食塩水を用
いる。ETフィルタ32は、エンドトキシン(内毒素)
を除去するフィルタであり、例えば、液入口と液出口と
の間に配設した半透膜を有する濾過器により構成してあ
る。
【0025】接続チューブ33は、循環液36を流すた
めの部材であり、例えば、合成樹脂製のチューブにより
構成してある。そして、この接続チューブ33の一端部
分は維持装置3における循環液出口33aであり、他端
部分は循環液入口33bである。また、この接続チュー
ブ33は、循環液入口33bと循環液バッグ31の間、
循環液バッグ31とETフィルタ32の間、及びETフ
ィルタ32と循環液出口33aとの間を連通しており、
循環液入口33bから循環液出口33aに亘る一連の循
環液流路を形成する。冷却部34は、接続チューブ33
や循環液バッグ31、ETフィルタ32内の循環液36
を冷却するものであり、ペルチェ素子を使用する等、任
意の構成を採用することができる。
【0026】循環ポンプ35は、循環液36を循環させ
る際の循環駆動源として機能するものである。本実施形
態の循環ポンプ35はローラポンプにより構成してあ
り、循環液バッグ31とETフィルタ32との間に配設
され、接続チューブ33をしごくことにより循環液36
を送り出す。なお、この循環ポンプ35は、ETフィル
タ32と循環液出口33aの間や、循環液入口33bと
循環液バッグ31の間等、任意の場所に配設することが
できる。また、持続的静脈・静脈血液濾過療法用の装置
など、血液ポンプにより血液流路内で血液を循環させる
ようにした血液濾過装置2においては、血液ポンプを循
環ポンプ35として使用してもよい。
【0027】このような構成を有する維持装置3では、
血液濾過装置2における動脈側血液チューブ5の自由端
部分5bと接続チューブ33の循環液出口33aとを接
続し、静脈側血液チューブ6の自由端部分6bと接続チ
ューブ33の循環液入口33bとを接続すると、血液濾
過装置2における血液流路(即ち、動脈側血液チューブ
5、血液濾過器4、静脈側血液チューブ6,以下同様)
と、維持装置3の循環液流路(即ち、接続チューブ3
3,以下同様)とが接続され、一連の液循環路が形成さ
れる。
【0028】そして、血液濾過装置2を使用可能状態で
維持する際には、この液循環路を形成した状態で循環ポ
ンプ35を作動させ、液循環路内で循環液36を循環さ
せる。この循環液36が循環することにより、液循環路
内に存在するエンドトキシン等の除去対象物質は、ET
フィルタ32にて除去され、浄化された循環液36が血
液濾過装置2に供給される。これにより、液循環路内に
おける雑菌の繁殖を防ぐことができ、血液濾過装置2の
使用可能状態が維持される。なお、使用可能状態とは、
血液濾過装置2や動脈側血液チューブ5及び静脈側血液
チューブ6等の器具類を交換することなく、中断した患
者の治療を継続して行える状態のことを意味する。ま
た、本実施形態では、冷却部34により循環液36を冷
却し、低温にした循環液36を循環させるようにしてい
るので、雑菌が一層繁殖し難い。
【0029】次に、上記した治療システム1による治療
手順について説明する。なお、以下の説明では、短期間
に血液浄化治療と他の治療とを交互に行う場合の手順に
ついて説明する。
【0030】最初に、血液浄化治療を行う。この場合、
治療に先立って、新品の血液濾過器4、動脈側血液チュ
ーブ5及び静脈側血液チューブ6を、血液濾過装置2に
装着しておく。血液濾過器4等を装着したならば、生理
食塩水を流すことにより血液流路を洗浄する。洗浄が終
了したならば、生理食塩水の供給を止めて動脈側血液チ
ューブ5の自由端部分5bに注射針を装着すると共に、
注射針を患者の動脈に挿入して、患者の血液を動脈側血
液チューブ5から取り出せる状態とする。そして、補液
ポンプ24と濾液ポンプ25とを作動させる。
【0031】注射針を患者の動脈に挿入すると、患者の
血圧により、血液が動脈側血液チューブ5内を流れ、血
液流入ポート17から血液濾過器4の内部に流入する。
これに伴い、血液流路内に残っている生理食塩水が、静
脈側血液チューブ6の自由端部分6bから順次排出され
る。血液が血液濾過器4内に達すると、血液浄化膜15
により血液中の過剰な水分や老廃物等の不要物質23が
濾過、即ち、血液から除去される。不要物質が除去され
ることにより浄化された血液は、血液排出ポート18を
通じて静脈側血液チューブ6に入り、静脈側血液チュー
ブ6内を流れる。そして、補液チューブ9からの補液2
2が加えられた後、静脈側血液チューブ6の自由端部分
6bから排出される。このようにして、血液濾過装置2
の血液流路が患者の血液で満たされたならば、静脈側血
液チューブ6の自由端部分6bに接続した注射針を患者
の静脈に挿入する。これにより、一連の血液流路と患者
との間で血液が循環する。なお、血液濾過器4にて濾過
された不要物質23は濾液として排出され、濾液ポンプ
25により濾液チューブ11内を流動して濾液タンク1
0に溜められる。
【0032】このような血液浄化治療を所定時間行い、
第1回目の治療が終了したならば、治療を中断して患者
に他の治療を施す。そして、患者に他の治療を施してい
る期間においては、血液濾過装置2を使用可能状態で維
持する。
【0033】具体的に説明すると、血液浄化治療を中断
して血液濾過装置2を使用可能状態で維持するには、ま
ず、動脈側の注射針を患者から抜く。そして、接続チュ
ーブ33の循環液出口33aと、動脈側血液チューブ5
の自由端部分5bとを接続する。接続チューブ33と自
由端部分5bとを接続したならば、循環ポンプ35を始
動し、静脈側血液チューブ6の自由端部分6bに接続し
た注射針から、血液濾過装置2内の血液を患者の体内に
戻す。即ち、血液を回収する(血液回収処理)。これに
より、患者の血液を無駄に廃棄することがなくなる。
【0034】また、循環ポンプ35の作動により、循環
液36が循環液バッグ31から流出し、血液濾過装置2
の血液流路を満たしてゆく。そして、血液流路を循環液
36で置換する(循環液置換処理)。このとき、ETフ
ィルタ32によりエンドトキシン等が除去されて浄化さ
れた循環液36が、血液に続いて血液流路内を流れる。
【0035】血液濾過装置2の血液流路が循環液36で
満たされたならば、静脈側血液チューブ6の自由端部分
6bを、接続チューブ33の循環液入口33bに接続し
て一連の液循環路を形成し(循環路形成処理)、形成し
た液循環路内で循環液36を循環させる(液循環処
理)。同時に、維持装置3の冷却部34を作動し、循環
液36を冷却する。これにより、雑菌の発生を抑えるこ
とができる。そして、ETフィルタ32で浄化された循
環液36を液循環路内で循環させることにより、血液濾
過装置2の使用可能状態を維持する。なお、循環液36
の循環は、連続で行ってもよく、1時間に10分程度
等、間欠的に行ってもよい。
【0036】なお、循環液を循環させている場合におい
て、補液ポンプ24及び濾液ポンプ25については、作
動させても停止させておいてもよい。
【0037】この維持状態から透析治療を再開する場合
には、まず、循環ポンプ35を止めた後に、接続チュー
ブ33の循環液出口33aと動脈側血液チューブ5の自
由端部分5bとの接続を断つ。続いて、動脈側血液チュ
ーブ5と患者の動脈とを接続する。動脈側血液チューブ
5と患者の動脈とを接続すると、患者の血圧により、血
液が動脈側血液チューブ5内に流入し、同時に、液循環
路内の循環液36が順次循環液バッグ31に回収され
る。そして、血液流路が血液に置換されたならば、静脈
側血液チューブ6と患者の静脈とを接続し、上記した手
順により血液浄化治療を行う。なお、以後の治療は、上
記した手順を繰り返すことにより行われる。
【0038】なお、上記した実施形態では、循環液バッ
グ31内の循環液36を循環させるように構成した維持
装置3を例示したが、循環液36に代えて補液22を循
環させるようにしてもよい。例えば、動脈側血液チュー
ブ5の自由端部分5bから補液22を補液タンク8に接
続する等して、血液濾過装置2の血液流路を補液22で
置換した後、血液濾過装置2と維持装置3とを接続して
一連の液循環路を形成し、この液循環路内で補液22を
循環させることにより、血液濾過装置2の使用可能状態
を維持するようにしてもよい。
【0039】また、上記した実施形態では、代表的な体
外循環治療装置である血液濾過装置2を例に挙げて説明
したが、本発明は、血液吸着療法を行うための血液吸着
治療装置、血液透析療法を行うための血液透析装置等、
他の体外循環治療装置にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果を奏する。即ち、請求項1及び請求項3に記載
の発明によれば、導入側回路の液流入部分と戻し側回路
の液排出部分とが浄化部を備えた接続回路により接続さ
れ、この接続回路により、一連の液循環路が形成され
る。戻し側回路からの循環液は、浄化部で浄化した後に
導入側回路に供給される。そして、この浄化された循環
液が液循環路内で循環されるので、雑菌の発生を抑える
ことができる。このため、治療を一時的に中断しても、
前回使用していた器具類を継続使用できる。従って、器
具類の交換が不要になり、治療の効率を向上させること
ができる。
【0041】また、請求項2及び請求項4に記載の発明
によれば、液循環路内の循環液は、冷却部により冷却さ
れた状態で循環される。このため、雑菌の発生を一層効
果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】体外循環治療システムの構成を説明するブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 治療システム 2 血液濾過装置 3 維持装置 4 血液濾過器 5 動脈側血液チューブ 5b 自由端部分 6 静脈側血液チューブ 6b 自由端部分 7 ドリップチャンバー 8 補液タンク 9 補液チューブ 10 濾液タンク 11 濾液チューブ 12 ポンプ部 15 血液浄化膜 16 ケーシング 17 血液流入ポート 18 血液排出ポート 19 濾液ポート 22 補液 23 不要物質(濾液) 24 補液ポンプ 25 濾液ポンプ 31 循環液バッグ 32 ETフィルタ 33 接続チューブ 33a 循環液出口 33b 循環液入口 34 冷却部 35 循環ポンプ 36 循環液

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から導入側回路を通じて供給されて
    きた血液を処理部にて処理し、処理部に連通した戻し側
    回路を通じて処理後の血液を外部へ供給する体外循環治
    療装置の維持方法において、 導入側回路の液流入部分と戻し側回路の液排出部分との
    間を、浄化部を備えた接続回路により接続して一連の液
    循環路を形成し、 その後、戻し側回路からの循環液を浄化部により浄化し
    て導入側回路に供給し、液循環路にて循環液を循環させ
    ることを特徴とする体外循環治療装置の維持方法。
  2. 【請求項2】 循環液を循環するに際して、接続回路内
    の循環液を冷却部にて冷却することを特徴とする請求項
    1記載の体外循環治療装置の維持方法。
  3. 【請求項3】 外部から導入側回路を通じて供給されて
    きた血液を処理部にて処理し、処理部に連通した戻し側
    回路を通じて処理後の血液を外部へ供給する体外循環治
    療装置の維持装置において、 導入側回路の液流入部分に着脱可能な一端部分と戻し側
    回路の液排出部分に着脱可能な他端部分とを備え、一端
    と他端の間を連通する接続回路と、 接続回路の途中に設けられて、接続回路を通る循環液を
    浄化する浄化部とを有することを特徴とする体外循環治
    療装置の維持装置。
  4. 【請求項4】 前記接続回路を流れる循環液を冷却する
    冷却部を設けたことを特徴とする請求項3記載の体外循
    環治療装置の維持装置。
JP10054333A 1998-02-19 1998-02-19 体外循環治療装置の維持方法及び維持装置 Pending JPH11226121A (ja)

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