JPH11226040A - 手障害者用生活補助具 - Google Patents

手障害者用生活補助具

Info

Publication number
JPH11226040A
JPH11226040A JP7481698A JP7481698A JPH11226040A JP H11226040 A JPH11226040 A JP H11226040A JP 7481698 A JP7481698 A JP 7481698A JP 7481698 A JP7481698 A JP 7481698A JP H11226040 A JPH11226040 A JP H11226040A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holder
chopstick
rotating
tableware
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7481698A
Other languages
English (en)
Inventor
Genjiyuu Katou
源重 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KATO GENJIYUU
Original Assignee
KATO GENJIYUU
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KATO GENJIYUU filed Critical KATO GENJIYUU
Priority to JP7481698A priority Critical patent/JPH11226040A/ja
Publication of JPH11226040A publication Critical patent/JPH11226040A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Table Equipment (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Accommodation For Nursing Or Treatment Tables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手に障害を有する者の障害を有する側の
手を使用して、主として飲食を伴う生活が容易に営める
ようにした手障害者用生活補助具を提供する。 【解決手段】 障害を有する手に装着可能な補助具本体
と、該補助具本体に着脱自在に取付可能な箸保持具また
は食器保持具とにより設けられた手障害者のための生活
補助具であって、補助具本体は、手首に装着するための
装着部材と、箸保持具等を連結するための筒状体とによ
り構成し、また箸保持具は、補助具本体の筒状体に取付
可能な嵌入軸と、箸を保持するための固定側箸保持体と
回動側箸保持体、固定側基板と回動側基板および回動側
箸保持体に保持された箸を回動するための回動機構とに
より構成し、また食器保持具は、補助具本体の筒状体に
取付可能な嵌入軸と、食器支持用アームおよび皿体、該
食器支持用アームの端部を挿着したアーム摺動用筒体と
により形成し、このアーム摺動用筒体内に設けられた上
下動機構により、食器支持用アームを上下移動または固
定可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手に障害を有する
者、特に指を切断した者が日常生活を営む際に、その動
作を補助するための動作支援具であって、主として飲食
をする場合に使用するようにした手障害者用生活補助具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人が日常生活を営もうとするときには、
箸を使用したり、食器を持ったりしなければならない
が、その際に、片方の手に障害を有する者は他方の正常
な手のみでこれらの操作をしており、また両方の手に障
害を有する者にあっては、自身でこれらの操作ができな
いものであるが、これらを補助するための器具に関する
従来の技術は存在しなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、片方の
手に障害がある者は当然に両手を使用することができな
いので、例えば口の近くまで茶碗を持ち上げながら箸を
操作するような場合のように、両手を使用しなければな
らないような動作は、やむを得ず足などを使用してお
り、その結果、飲食などを行う姿勢が非常に窮屈なもの
にならざるを得なかった。また利き腕側の手に障害を受
けた者にとっては、使い慣れない手を使用するよりも、
多少なりとも動かすことができるのであれば利き腕側の
手を使用したいという欲求が強かった。
【0004】一方、両手に障害を有する者は介護者など
に頼らざるを得ないことから、単身で生活することは殆
ど不可能であり、近親者のもとで生活するか、またはヘ
ルパーなどを雇い入れて生活しなければならず、このよ
うな負担は、障害を有する者および近親者にとって経済
的損失または精神的苦痛が甚だしいものであった。
【0005】そこで本発明は、手に障害を有する者の障
害を有する側の手を使用して、主として飲食を伴う日常
生活が営めるようにした手障害者用生活補助具を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、障害を有する
手に装着可能な補助具本体と、該補助具本体に着脱自在
に取付可能な物品保持具とにより設けられた手障害者の
ための生活補助具であって、前記補助具本体は、手首に
固定するための固定手段を設け、且つ手の動作機能が残
存している部位を突出させるための挿通穴を設けた装着
部材と、該装着部材の前部に突設された筒状体とにより
構成し、また前記物品保持具は、補助具本体の筒状体に
取付可能な嵌入軸と、生活用品を保持するための保持部
と、保持した生活用品を回動または上下動するための移
動機構とにより構成したものである。
【0007】また前記物品保持具に保持する物品を箸と
した箸保持具においては、該箸保持具の保持部を固定側
箸保持体と回動側箸保持体および両箸保持体間にそれぞ
れ固着された固定側基板と回動側基板により形成すると
ともに、回動側基板を、両基板の重合位置に貫設された
支軸を支点として回動可能に形成して、箸保持具に設け
られた回動機構により箸保持体に保持された箸を使用可
能に形成したものであり、この回動機構を、回動側箸保
持体の回動を一方向へ付勢するように設けられたバネ
と、回動側箸保持体を所定の位置まで回動して停止させ
る開閉棒と、固定側箸保持体に立設された操作支持部
と、該操作支持部に支持された操作部本体と、該操作部
本体から延設された操作レバーとにより構成する。
【0008】さらに前記物品保持具に保持する物品を食
器とした食器保持具においては、食器保持具の保持部
を、食器支持用アームと、その上部に設けられた皿体と
により形成し、該食器支持用アームを嵌入軸に固定され
たアーム摺動用筒体内に挿着するとともに、このアーム
摺動用筒体内に設けられた上下動機構により、前記食器
支持用アームを上下移動または固定可能に形成したもの
で、この上下動機構を、食器支持用アームの端部に設け
られた摺動用壁部と、該摺動用壁部の下部のスライドリ
ングと、該スライドリングを外嵌したT字状軸棒と、ア
ーム摺動用筒体に設けられた摺動溝とにより構成する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は上記のような構成である
ので、障害を有する手に補助具本体1を装着し、この補
助具本体1に箸保持具20を取付けるようにしたもので
ある。そして障害を有する手のうちの動作機能が残存し
ている部位を用いて、箸保持具20の操作レバー36を
押したり離したりすることにより回動機構27を作動さ
せ、保持された回動側の箸41の先端部を固定側の箸4
1の先端部に向かって回動させたり、または元位置に復
帰させたりすることができるので、手に障害を有しない
者と同じように箸を使用することができる。
【0010】また食器保持具120の食器支持用アーム
130の上部の皿体131に茶碗や湯飲み、その他の鉢
等を乗せ、その食器の位置を上下動機構によって調節す
ることにより、食器の高さを適宜に設定するとともに、
障害を有する手のうちの動作機能が残存している部位を
用いて食器の上辺部を押さえるようにすれば、手に障害
を有しない者と同じように食器を支持することができ
る。
【0011】さらに物品保持具は補助具本体に着脱自在
に取付けることができるので、必要に応じてこれらの物
品保持具を交換して使用することができ、さらに箸や食
器以外の生活用品(例えばはさみやボールペン等)を保
持することができる物品保持具を形成して、それを補助
具本体に取付けて使用することも可能である。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する
が、本発明の主要な構成材は、補助具本体1と物品保持
具としての箸保持具20と食器保持具120であるの
で、以下にそれらの構造について順次説明する。
【0013】図1は本発明の補助具本体1を示すもの
で、(a)は手に装着する前の状態を示し、(b)と
(c)は手に装着した後の状態を示している。この補助
具本体1は、主として手に装着するための装着部材2
と、後述する物品保持具としての箸保持具20や食器保
持具120などを補助具本体1に取付けるための筒状体
3とにより構成されたものであり、さらに装着部材2
は、手首に固定するための固定部2Aと、障害を有する
者の手の形状(例えば指を切断した者であればその残部
の凹凸など)に合わせて成型された金属製形設部2Bと
から成るものである。
【0014】前記装着部材2の金属製形設部2Bは、例
えば指を切断した者であればその残部と手の部分とに密
着した状態で装着できるように設けられており、また合
成樹脂や合成皮革または天然皮革などのやや柔軟性を有
する素材で形成された固定部2Aは、金属製形設部2B
の裏面側の全面に被着され、且つ手首に固定するための
巻着用帯片4を延設したものである。この巻着用帯片4
の外面側には雌雄の面ファスナー5が貼着されるととも
に、巻着用帯片4の反対側には締付用フック6が固着さ
れているので、補助具本体1を手に装着する場合には、
巻着用帯片4のほぼ中央部を締付用フック6に掛着して
折返し、面ファスナー5同志を合わせて固定するように
する。なお障害を有する手の親指やその周辺部などに動
作機能が残存している場合には、製造段階から設けられ
ている上部挿通穴10Aからその親指などを突出させ
て、その部位を使用して操作をするようにし、また障害
を有する手の小指やその周辺部などに動作機能が残存し
ている場合には、巻着用帯片4を手首に装着した際に形
成される下部挿通穴10Bからその部分を突出させて操
作をするようになっている。
【0015】装着部材2の前方に突設された筒状体3
は、物品保持具を取付けるための連結受具として設けら
れたもので、その中心部に貫入孔7が形成されている。
そしてこの貫入孔7に物品保持具の連結材としての嵌入
軸21を嵌め入れるとともに、筒状体3の側方より穿設
された貫通孔8から固定ねじ9を螺入して固定すること
により、補助具本体1に箸保持具20や食器保持具12
0などを取付けることができるのである。なお本実施例
では連結受具とその連結材を、筒状体3と嵌入軸21と
する例を示したが、本発明ではこのような連結方法に限
定するものではないので、例えば磁石式連結方法などの
適宜な方法を採用してもよい。
【0016】次に物品保持具について説明する。物品保
持具の第1実施例は図2〜図5に示す箸保持具20であ
る。この箸保持具20は、前記補助具本体1に取付ける
ための連結材と、箸を保持するための保持部と、保持し
た箸を回動させるための回動機構とにより構成されてい
るもので、本実施例で使用される連結材は、前述したよ
うに嵌入軸21である。この嵌入軸21の外径は、補助
具本体1の筒状体3の内径よりも若干小さくなるように
形成されるとともに、嵌入軸21の側部に設けられた係
合凹部24が、筒状体3の固定ねじ9と係合可能に設け
られており、この固定ねじ9によって締め付け固定され
るようになっている。
【0017】また本実施例の箸保持具20の保持部は、
主として2本の箸保持体と箸保持体間に固着された2枚
の基板から構成されているものである。すなわち2本の
箸保持体は内部が空洞の角柱状に形成されているもの
で、図における嵌入軸21の上部に連設された保持体が
固定側箸保持体22であり、また固定側箸保持体22と
相対向して設けられた保持体が回動側箸保持体23であ
る。これらの箸保持体の空洞部はそれぞれ固定側箸挿入
部26と回動側箸挿入部31となっていて、この部分に
箸を挿通して保持するとともに、その挿入口付近に取付
けられた箸固定用ねじ29と32によってしっかりと固
定するようになっている。さらに固定側箸保持体22の
内側面からは固定側基板25が延設され、また回動側箸
保持体23の内側面からは回動側基板30が延設されて
いるが、これらの基板はそれぞれ半円盤状に成型されて
おり、その重合部の中心に貫設された支軸38を支点と
して、回動側基板30が回動可能となっている。なお回
動側基板30の後方接続部には四角状の切欠部が形成さ
れていて、その切欠部に後述する開閉棒28が遊挿され
た状態で垂下されている。
【0018】本実施例の箸保持具20の保持部は以上の
ように構成されており、後述する回動機構によって回動
側基板30および回動側箸保持体23が回動するので、
回動側箸挿入部31に保持されている箸41が固定側箸
挿入部26に保持されている箸41の方へ接近したり、
または元位置へ復帰することができるのである。
【0019】続いてこの箸保持具20に設けられている
回動機構27の構造を説明する。固定側箸保持体22の
上部には、ほぼL字状の操作支持部33が立設固着され
ており、さらに操作支持部33の先端には操作部本体3
5が突設されている。この操作部本体35には支持軸3
4が貫設され、またその前端部から操作レバー36がL
字状に延伸されており、さらに操作部本体35の後端部
寄りには開閉棒28が垂下されている。さらにまた固定
側箸保持体22と回動側箸保持体23の後方下部にはバ
ネ37が設けられているが、このバネ37の両端部はバ
ネ保持部39と40によって固定側箸保持体22と回動
側箸保持体23とにそれぞれ保持されるようになってい
る。
【0020】次に上記のような構造の回動機構27を作
動させて、箸を使用する場合の作動態様について説明す
る。図5に示すように、補助具本体1の筒状体3に箸保
持具20の嵌入軸21を嵌入して固定することにより、
両者は連結状態となる。その場合に、本実施例では図9
(a)に示すように、手の親指またはその周辺部位を使
用して操作レバー36を押したり、または離したりする
ことにより箸を使用するように構成されているものであ
る。なお図3は操作レバー36から手を離した状態(箸
を使用する前または箸が元位置に復帰した状態)を、ま
た図4は操作レバー36を押した状態(箸によって食物
を挾んだ状態)をそれぞれ示している。なおまた本実施
例では手の親指またはその周辺部を使用する例を示して
いるが、小指またはその周辺部を使用する場合には、箸
保持具20の取付けを上下逆にするものとする。
【0021】上述したように、嵌入軸21を筒状体3に
固定することにより、固定側箸保持体22、固定側基板
25および操作支持部33は固定状態となっており、使
用前の状態(操作レバー36が自由な状態)においては
操作部本体35は回動自在な状態となっている。さらに
開閉棒28は回動側基板30の切欠部内で垂下された状
態となっていて、バネ37の付勢のみが回動側箸保持体
23に作用している。
【0022】操作レバー36を下方に押し下げると、操
作部本体35が図中左回転方向に回動するとともに、開
閉棒28も左回転方向に傾斜するので、この開閉棒28
の傾斜に伴って回動側基板30および回動側箸保持体2
3もバネ37の付勢に逆らって左回転方向に回動する。
なお回動側基板30および回動側箸保持体23の回動
は、設定された範囲以上に回動することができないよう
に、開閉棒28によって制御されている。このようにし
て回動側箸保持体23の後端部が左方向に回動するの
で、保持された回動側の箸41の先端部が固定側の箸4
1の先端部に接近または当接することができるのであ
る。また操作レバー36から手を離せば、回動側箸保持
体23の後端部がバネ37によって引き寄せられ、2本
の箸41の先端部間は開いた状態となる。このような操
作を繰り返して行うことにより、障害を有する手を用い
て箸を使用することができるのである。
【0023】図6〜図8に示す第2実施例の物品保持具
は、茶碗や湯飲み、丼鉢や盃などの大きさが異なる食器
類を、障害を有する手を用いて自在に持つことができる
ようにした食器保持具120である。この食器保持具1
20は、図6における中央部のアーム摺動用筒体123
を中心として、その左側の支腕を介して連結材が設けら
れ、またその右側に保持部が設けられたもので、アーム
摺動用筒体123の内部には、食器を適宜な高さで支持
するための上下動機構が構成されているものである。
【0024】本実施例における連結材は、前述した箸保
持具20の場合と同様に、補助具本体1の筒状体3に嵌
入して取付けるための嵌入軸121と、その側部に設け
られた係合凹部122とにより形成されていて、本実施
例の食器保持具120を補助具本体1に取付可能に設け
たものである。なお嵌入軸121や係合凹部122など
の構造は、前実施例で詳述したので省略する。
【0025】また本実施例の保持部は、食器支持用アー
ム130と、その上部に設けられた皿体131とにより
形成されている。該食器支持用アーム130の本体部は
やや鈍角のL字状に形成され、またその上部に設けられ
た皿体131は、2ケ所の当接部134A,134Bが
設けられたほぼハート形に形成されたものである。この
皿体131の当接部134A,134Bは、茶碗などの
糸底に当接する部分で、当接部を2ケ所設けることによ
り、着脱自在な茶碗などが回動することを防止できるよ
うになっている。さらに食器支持用アーム130の図面
における左側はやや幅広状に形成され、その端部には、
後述するT字状軸棒128の外周部を摺動するためのス
ライドリング132と、スライドリング132と一体状
に形成された半円筒状の摺動用壁部133が固着されて
いる。このように形成された食器支持用アーム130
は、その端部をアーム摺動用筒体123内に挿着され、
且つその内部に設けられた上下動機構によって、支持す
る食器の大きさ(高さ)に適合した位置に固定状に設定
されるものである。なお図面においては嵌入軸121お
よび食器支持用アーム130が右方向に傾斜した状態と
なっているが、本実施例の食器保持具120を補助具本
体1に取付けた状態においては、嵌入軸121,食器支
持用アーム130ともにほぼ垂直状となり、また皿体1
31は水平状に設定されるようになっている。
【0026】次に嵌入軸121に支腕を介して連結され
たアーム摺動用筒体123と、その内部に設けられた上
下動機構について説明する。アーム摺動用筒体123の
一側面には縦長状の摺動溝124が刻設されており、こ
の摺動溝124から前述した食器支持用アーム130が
摺動自在に延伸されている。またその内部には、正面形
状がT字状の軸棒128が収納されているが、該T字状
軸棒128の頭部129には横方向の貫通孔が穿設され
ていて、アーム摺動用筒体123の外方から固定ねじ1
27によって固定されるようになっている。さらにこの
T字状軸棒128には前述した食器支持用アーム130
のスライドリング132と摺動用壁部133が外嵌して
いるので、これらがT字状軸棒128を上下に摺動する
ことにより、食器支持用アーム130の上下動が可能と
なっているのである。
【0027】続いて適宜な位置に設定された食器支持用
アーム130を固定する仕組みについて以下に説明す
る。補助具本体1に取付けられた場合のアーム摺動用筒
体123は傾斜状となり、スライドリング132と摺動
用壁部133との間には僅かな角度の開きができるの
で、図8に示すように、スライドリング132と摺動用
壁部133の上下の角部がアーム摺動用筒体123の内
壁部およびT字状軸棒128の外周部に衝止して、スラ
イドリング132と摺動用壁部133はその位置より下
方に移動できなくなる。その結果、食器支持用アーム1
30は設定位置で固定可能となり、皿体131に乗せた
食器類も適宜な位置に設定することができるのである。
なお固定を解除する場合は、食器支持用アーム130を
僅かに上方に移動させれば衝止状態が解除されるので、
固定状態を簡単に解除することができる。
【0028】以上のように構成された食器保持具120
を、障害を有する手を用いて使用する場合は、図9
(b)に示すように、食器保持具120を補助具本体1
に取付けた後、食器支持用アーム130の設定位置を調
整して、使用する食器(本例では茶碗)に最適な設定位
置で手を離せば、食器支持用アーム130はその位置で
固定される。続いて皿体131の上に茶碗を乗せるとと
もに、その当接部134A,134Bを茶碗の糸底に当
接させる。また補助具本体1の上部挿通穴10Aから突
出させた親指などで茶碗の上辺を押さえるようにすれ
ば、茶碗は水平状にしっかりと固定することができるの
で、手に障害を有しない人と同様に、茶碗を持って食事
をすることができる。本発明の食器保持具20はこのよ
うな構成となっているので、食器支持用アームの位置調
整により、盃から丼鉢に至るまでどのような大きさの食
器でも自在に持つことができるのである。
【0029】また物品保持具は補助具本体に着脱自在に
取付けることができるので、必要に応じてこれらの物品
保持具を交換して使用することができる。さらに例えば
はさみやボールペンなどの他の生活用品を保持すること
ができるような物品保持具を形成すれば、それを補助具
本体に取付けて使用することも可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明の手障害者用生活補助具は、障害
を有する手の形状に合わせて形成した補助具本体と、こ
の補助具本体に着脱自在に取付けて使用することができ
る箸や食器の保持具とにより構成されており、手の動作
機能が残存している部分を用いて、押したり押さえたり
するのみの簡単な動作で、手に障害を有していない人と
全く同様に箸や食器を使用することができるという特筆
すべき効果がある。また補助具本体は、手首に簡単に装
着することができるとともに、動作機能が残存している
指やその周辺部を突出させて操作するように設けられて
おり、手の障害の程度に合わせて使用することができる
という長所がある。さらに箸保持具においては、箸を回
動させるための回動機構の構造が単純に形成されている
ので、箸を使用する回数が多くなっても破損するような
ことがなく、また箸の回動を非常に迅速容易に行うこと
ができるという利点がある。さらにまた食器保持具にお
いては、食器支持用アームの設定位置を適宜に調整する
ことにより、盃のような小さなものから丼鉢のような大
きなものに至るまで、障害を有する手を用いて自在に支
持することができるとともに、食器支持用アームの設定
位置の調整や固定を、きわめて簡単に行うことができる
という特長がある。また補助具本体や箸保持具、食器保
持具などの構成材の構造が簡単で、安価に製作すること
ができるので、手に障害を有する人々への生活支援具と
して多大な貢献をすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手障害者用生活補助具の補助具本体を
示すもので、(a)は手に装着する前の状態の斜視図、
(b)は手に装着した状態の側面図、(c)は手に装着
した状態の正面図である。
【図2】本発明の手障害者用生活補助具の物品保持具と
しての箸保持具を示す斜視図である。
【図3】図2の箸保持具の作動態様を示すもので、
(a)は背面図、(b)は平面図である。
【図4】図2の箸保持具の作動態様を示すもので、
(a)は背面図、(b)は平面図である。
【図5】補助具本体に箸保持具を取付けた状態の一部省
略斜視図である。
【図6】本発明の手障害者用生活補助具の物品保持具と
しての食器保持具を示す斜視図である。
【図7】図6の食器保持具の分解斜視図である。
【図8】図6の食器保持具の上下動機構を示す断面図で
ある。
【図9】本発明の使用状態を示すもので、(a)は箸保
持具の使用状態、(b)は食器保持具の使用状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1・・・補助具本体 2・・・装着部材 2A・・・固定部 2B・・・金属製形
設部 3・・・筒状体 4・・・巻着用帯片 5・・・面ファスナー 6・・・締付用フッ
ク 7・・・貫入孔 8・・・貫通孔 9・・・固定ねじ 10A・・・上部挿
通穴 10B・・・下部挿通穴 20・・・箸保持具 21・・・嵌入軸 22・・・固定側箸
保持体 23・・・回動側箸保持体 24・・・係合凹部 25・・・固定側基板 26・・・固定側箸
挿入部 27・・・回動機構 28・・・開閉棒 29・・・箸固定用ねじ 30・・・回動側基
板 31・・・回動側箸挿入部 32・・・箸固定用
ねじ 33・・・操作支持部 34・・・支持軸 35・・・操作部本体 36・・・操作レバ
ー 37・・・バネ 38・・・支軸 39,40・・・バネ保持部 41・・・箸 120・・食器保持具 121・・嵌入軸 122・・係合凹部 123・・アーム摺
動用筒体 124・・摺動溝 125・・摺動孔 126・・貫通孔 127・・固定ねじ 128・・T字状軸棒 129・・軸棒の頭
部 130・・食器支持用アーム 131・・皿体 132・・スライドリング 133・・摺動用壁
部 134A,134B・・当接部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 障害を有する手に装着可能な補助具本体
    と、該補助具本体に着脱自在に取付可能な物品保持具と
    により設けられた手障害者のための生活補助具であっ
    て、前記補助具本体は、手首に固定するための固定手段
    を設け、且つ手の動作機能が残存している部位を突出さ
    せるための挿通穴を設けた装着部材と、該装着部材の前
    部に突設された連結受具とにより構成し、また前記物品
    保持具は、補助具本体の連結受具に取付可能な連結材
    と、生活用品を保持するための保持部と、保持した生活
    用品を回動または上下動するための移動機構とにより構
    成したことを特徴とする手障害者用生活補助具。
  2. 【請求項2】 前記補助具本体の連結受具を嵌入孔を有
    する筒状体とし、また前記物品保持具の連結材を筒状体
    に嵌入可能な嵌入軸として、該筒状体に該嵌入軸を嵌挿
    して固定することにより、物品保持具を補助具本体に取
    付けるように構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の手障害者用生活補助具。
  3. 【請求項3】 前記物品保持具に保持する物品を箸とし
    た箸保持具において、該箸保持具の保持部を、固定側箸
    保持体と回動側箸保持体の2本の箸保持体と、両箸保持
    体間にそれぞれ固着された固定側基板と回動側基板とに
    より形成するとともに、回動側基板を、両基板の重合位
    置に貫設された支軸を支点として回動可能に形成して、
    箸保持具に設けられた回動機構により、回動側箸保持体
    に保持された箸の先端部が、固定側箸保持体に保持され
    た箸の先端部に向かって回動したり、または元位置に復
    帰するように構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の手障害者用生活補助具。
  4. 【請求項4】 前記箸保持具に設けられた回動機構を、
    回動側箸保持体の回動を一方向へ付勢するように設けら
    れたバネと、回動側箸保持体を所定の位置まで回動して
    停止させる開閉棒と、固定側箸保持体に立設された操作
    支持部と、該操作支持部に支持された操作部本体と、該
    操作部本体から延設された操作レバーとにより構成した
    ことを特徴とする請求項3に記載の手障害者用生活補助
    具。
  5. 【請求項5】 前記物品保持具に保持する物品を食器と
    した食器保持具において、該食器保持具の保持部を、食
    器支持用アームと、その上部に設けられた皿体とにより
    形成し、該食器支持用アームをアーム摺動用筒体内に挿
    着するとともに、このアーム摺動用筒体内に設けられた
    上下動機構により、前記食器支持用アームを上下移動ま
    たは固定可能に構成したことを特徴とする請求項1に記
    載の手障害者用生活補助具。
  6. 【請求項6】 前記食器保持具のアーム摺動用筒体内に
    設けられた上下動機構を、食器支持用アームの端部に設
    けられた摺動用壁部と、該摺動用壁部の下部のスライド
    リングと、該スライドリングを外嵌したT字状軸棒と、
    アーム摺動用筒体に設けられた摺動溝とにより構成した
    ことを特徴とする請求項5に記載の手障害者用生活補助
    具。
JP7481698A 1998-02-16 1998-02-16 手障害者用生活補助具 Pending JPH11226040A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7481698A JPH11226040A (ja) 1998-02-16 1998-02-16 手障害者用生活補助具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7481698A JPH11226040A (ja) 1998-02-16 1998-02-16 手障害者用生活補助具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11226040A true JPH11226040A (ja) 1999-08-24

Family

ID=13558225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7481698A Pending JPH11226040A (ja) 1998-02-16 1998-02-16 手障害者用生活補助具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11226040A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002085486A (ja) * 2000-09-14 2002-03-26 Leben Co Ltd 介護用グリップ
JP2002085487A (ja) * 2000-09-19 2002-03-26 Leben Co Ltd 介護用万能補助グリップ
KR100572503B1 (ko) 2004-08-03 2006-04-24 한상욱 젓가락 선회장치
JP2010005112A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Ahead Laboratories:Kk 義手用連結具
CN102018430A (zh) * 2010-12-10 2011-04-20 赵忠华 残疾人专用筷子
JP2012040068A (ja) * 2010-08-16 2012-03-01 Hikone Jijogu Kikaku Kk 箸ホルダー
KR200460859Y1 (ko) 2009-09-16 2012-06-08 김도균 젓가락
JP2013000345A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Hikone Jijogu Kikaku Kk 箸ホルダー
JP5232966B1 (ja) * 2012-01-25 2013-07-10 株式会社ナイクウイン 食器とフォークやスプーンなどの食掬具を片手で同時に保持して操作する食事補助具

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002085486A (ja) * 2000-09-14 2002-03-26 Leben Co Ltd 介護用グリップ
JP2002085487A (ja) * 2000-09-19 2002-03-26 Leben Co Ltd 介護用万能補助グリップ
KR100572503B1 (ko) 2004-08-03 2006-04-24 한상욱 젓가락 선회장치
JP2010005112A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Ahead Laboratories:Kk 義手用連結具
KR200460859Y1 (ko) 2009-09-16 2012-06-08 김도균 젓가락
JP2012040068A (ja) * 2010-08-16 2012-03-01 Hikone Jijogu Kikaku Kk 箸ホルダー
CN102018430A (zh) * 2010-12-10 2011-04-20 赵忠华 残疾人专用筷子
JP2013000345A (ja) * 2011-06-16 2013-01-07 Hikone Jijogu Kikaku Kk 箸ホルダー
JP5232966B1 (ja) * 2012-01-25 2013-07-10 株式会社ナイクウイン 食器とフォークやスプーンなどの食掬具を片手で同時に保持して操作する食事補助具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020078866A1 (en) Arm and plate support self-feeding device
JPH11226040A (ja) 手障害者用生活補助具
US5860439A (en) Walking aid
USD566967S1 (en) Adjustable strap with handles for lifting objects safely
US6598992B1 (en) Portable foot inspection mirror
US20150129740A1 (en) Cane Clamp for Walking Aides
US8146968B1 (en) Adaptive grip
US5038451A (en) Folding lawn chair tray
JPH03292956A (ja) 身体障害者用の杖
KR20190051359A (ko) 핸드용 유니버셜 커프
US4884512A (en) Plate stabilizer
KR101756596B1 (ko) 자석이 설치된 유니버셜 커프
JP3217907U (ja) 食器補助具
JP3064415U (ja) 天井つき食器
JP2002209617A (ja) リーチャー付きステッキ
JP3429710B2 (ja) 手障害者用箸保持具
JP2008168097A (ja) 身障者用箸補助具
JP2001078850A (ja) 理美容用椅子の回転ステップ装置
JP3156223U (ja) 乳幼児用・介護用スプーン
JP2008119245A (ja) 食器の保持具
JPH0626852U (ja) 物品把持手段付き孫の手
JP3426567B2 (ja) 排泄時における座位保持用の保持設備
JP2002153393A (ja) ポンプ付き容器の吊下具
PL241219B1 (pl) Urządzenie do wspomagania właściwości ruchowych osób z dysfunkcją kończyn górnych, zwłaszcza z dysfunkcją możliwości chwytnych dłoni
JP3108577U (ja) 排尿用尿器保持具