JPH0626852U - 物品把持手段付き孫の手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】瓶に入った消炎鎮痛剤等を一人で背中に簡単に
塗布することができる物品把持手段付き孫の手を提供す
ることを目的としている。 【構成】所望長さの把手棒と、把手棒の先端に設けられ
た作用部とからなる孫の手において、前記作用部に少な
くとも消炎鎮痛剤等の瓶のボディを把持自在な物品把持
手段が設けられている構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、物品把持手段付き孫の手（アイノボー）に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、日本においては、出生率が低下する一方、医学の進歩による平均寿命は 年々延びや、ホームオートメーション化による家事の簡易化によって一人暮らし の老人や肢体不自由者の数も年々増えている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これら一人暮らしの老人や肢体不自由者にとって困ることが、たとえば、瓶に 入った消炎鎮痛剤などを背中や肩に塗布する場合である。 すなわち、体の柔らかい若年者であれば、手に持った瓶を背中に回して塗布す ることができるのであるが、体が固くなった老人や肢体不自由者の場合、上手く 一人で塗布することができず、患部に塗れずに、患部以外の場所に塗布してしま ったりしてしまう。

【０００４】 本考案は、このような事情に鑑みて、瓶に入った消炎鎮痛剤等を一人で背中に 簡単に塗布することができる物品把持手段付き孫の手を提供することを目的とし ている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる物品把持手段付き孫の手は、このような目的を達成するために 、所望長さの把手棒と、把手棒の先端に設けられた作用部とからなる孫の手にお いて、前記作用部に少なくとも消炎鎮痛剤等の瓶のボディを把持自在な物品把持 手段が設けられている構成とした。

【０００６】 上記構成において、操作棒は、特に限定されないが、折り畳み自在にしておく ことが好ましい。また、使用する人の腕に巻き付けて腕の所望位置に操作棒を固 定することができるベルト状の固定具を操作棒と一体に設けておくことが好まし い。 物品把持手段は、操作棒に完全に一体化していても構わないが、たとえば、螺 子固定等の方式で操作棒に着脱自在になっていることが好ましい。

【０００７】 また、物品把持手段には、消炎鎮痛剤等の瓶だけでなく、タオルやガーゼ等の 可撓性を有する衛生用品をも把持できるようにしておくことが好ましい。

【０００８】

【作用】

上記構成によれば、消炎鎮痛剤等の瓶を物品把持手段に把持させたのち、操作 棒を持って瓶を背中側に回すことで、体の固い老人や肢体不自由者であっても背 中のどの部分にも簡単に瓶内の薬剤等を塗布することができる。

【０００９】

【実施例】

以下に、本考案を、その実施例をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。 図１は本考案にかかる物品把持手段付き孫の手（以下、「孫の手」とのみ記す ）の１実施例を斜め上から見てあらわしている。 図に示すように、この孫の手１は、操作棒２と物品把持手段３とを備えている 。

【００１０】 物品把持手段３は、操作棒２側に把手部３１、中間部に弓形部３２、先端に偏 平な板状部３３からなる２つの部材を軸３４によって一体化されるとともに、軸 ３４に巻回されたコイルスプリング３５によって常に、先端の板状部３３，３３ 閉じる方向に付勢されている。しかも、一方の把手部３１が着脱自在な螺子固定 手段（図示せず）によって操作棒２の先端に固定されている。

【００１１】 操作棒２は、図２および図３に示すように、棒本体２ａと筒体２ｂとから構成 されている。 棒本体２ａは、第１部材２１と第２部材２２とに分かれていて、第１部材２１ と第２部材２２とが、ジョイント２３の支軸２４，２４にそれぞれ回動自在に支 持されて連結されている。そして、第１部材２１の外壁面に係止突起２５が突設 されている。

【００１２】 筒体２ｂは、棒本体２ａに遊嵌されていて、第１部材２１側端縁から第２部材 ２２側に向かって前記係止突起２５の径より少し大きめで略Ｌ字形をした切欠溝 ２６が形成されている。 すなわち、操作棒２は、使用時に図１に示すように係止突起２５が切欠溝２６ のＬ字の先端に位置するように筒体２ｂを配置することで、棒本体２ａのジョイ ント部が筒体２ｂによって囲繞されるため、真っ直ぐな状態に保持されるように なっているが、不使用時には、係止突起２５が切欠溝２６から外れるように筒体 ２ｂを動かして図２および図３に示すように第２部材２２側へスライドさせて、 ジョイント部を露出させることで、２つに折り畳めるようになっている。

【００１３】 この実施例の孫の手１は、以上のようになっているので、図４に示すように、 瓶４のボディ４１を弓形部３２，３２の間に把持させるとともに、操作棒２を片 手５に持って瓶４を背中６の方に回すようにすれば、体の固い老人などでも簡単 に一人で背中６の所望位置に消炎鎮痛剤等の薬液を塗布することができる。 また、図５に示すように板状部３３，３３との間にタオル７等を把持させたの ち、上記瓶４と同様に片手５に操作棒２を持って背中６側にタオル７を把持した 把持手段を回すようにすれば、一人で簡単に背中６を拭いたりすることができる 。

【００１４】 図６は本考案にかかる孫の手の別実施例をあらわしている。 図に示すようにこの孫の手１は、操作棒２の中間部に蛇腹状の自在ヒンジ２７ が設けられていて、操作棒２が中間部で自在に屈折できるようになっているとと もに、腕８などに沿って操作棒２を固定自在な固定ベルト２８が操作棒２に一体 に設けられている。したがって、図６に示すように、腕８に操作棒２を固定する とともに、操作棒２を中間部で所望角度に屈折させるようにすれば、両手が不自 由な人も簡単に背中６の所望位置に消炎鎮痛剤等の薬液を塗布したりすることが できる。

【００１５】 本考案にかかる孫の手は、上記の実施例に限定されない。たとえば、上記の実 施例では、操作棒２が二つおりに折り畳めるようになっているが、３つ以上に折 り畳めるようにしてもよいし、釣り竿のように短い筒を連結して長くできるよう な構造としても構わない。

【００１６】

【考案の効果】

本考案にかかる孫の手は、以上のように構成されているので、消炎鎮痛剤等の 瓶を物品把持手段に把持させたのち、操作棒を持って瓶を背中側に回すことで、 体の固い老人や肢体不自由者であっても背中のどの部分にも簡単に瓶内の薬剤等 を塗布することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる孫の手の１実施例をあらわす斜
視図である。

【図２】図１の孫の手の第１部材と第２部材との連結状
態をあらわす斜視図である。

【図３】図１の孫の手の第１部材と第２部材との連結状
態をあらわす断面図である。

【図４】図１の孫の手に瓶を装着して背中に瓶中の薬液
を塗布する状態を説明する斜視図である。

【図５】図１の孫の手にタオルを装着して背中を拭く状
態を説明する斜視図である。

【図６】本考案にかかる孫の手の別実施例であって、腕
に操作棒を装着した状態をあらわす斜視図である。

【符号の説明】

１ 孫の手 ２ 操作棒 ３ 物品把持手段（作用部） ４ 瓶 ４１ ボディ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所望長さの操作棒と、この操作棒の先端に
   設けられた作用部とからなる孫の手において、前記作用
   部に少なくとも消炎鎮痛剤等の瓶のボディを把持自在な
   物品把持手段が設けられていることを特徴とする物品把
   持手段付き孫の手。