JPH11224635A - 荷電粒子線光学系 - Google Patents

荷電粒子線光学系

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JPH11224635A
JPH11224635A JP10023430A JP2343098A JPH11224635A JP H11224635 A JPH11224635 A JP H11224635A JP 10023430 A JP10023430 A JP 10023430A JP 2343098 A JP2343098 A JP 2343098A JP H11224635 A JPH11224635 A JP H11224635A
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JP
Japan
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voltage
charged particle
electrostatic
particle beam
optical system
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JP10023430A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Shimizu
弘泰 清水
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒の大型化を避けつつ色収差やクーロンボ
ケを低減することができる荷電粒子線光学系の提供。 【解決手段】 静電レンズ6の最終段の電極63の電圧
をウェハ3の電圧とほぼ同一とすることによって、色収
差やクーロンボケを低減しつつ鏡筒の大型化を抑えるこ
とができる。さらに、電極63とウェハ3との間に静電
非点補正器や静電焦点補正器などの補正器を少なくとも
1つ設けることによって、さらに低収差とすることがで
きる。また、電極63とウェハ3との間に静電偏向系を
設けることにより、偏向電圧の低電圧化を図ることがで
き、より高速な偏向動作を行うことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線を用い
た半導体露光装置や観察装置などに用いられる荷電粒子
線光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の荷電粒子線光学系を説明す
る図であり、電子線半導体露光装置の投影レンズの概略
構成を模式的に示したものである。図3に示す投影レン
ズは静電レンズで構成されており、パターンが形成され
たマスク(またはマスクの像)1を通過した電子線5
a,5bが静電レンズ2によりウェハ3上に照射される
ことにより、ウェハ3上にマスク1の像4が結像され
る。なお、電子線5aはマスク1の図示右端を通過する
電子線であって像4の左端4aに照射され、一方、電子
線5bはマスク1の左端を通過する電子線であって像4
の右端に照射される。静電レンズ2は三つの電極21,
22,23を備えており、電極21,23の電圧は電子
線5a,5bの加速電圧に設定され、中間に配置される
電極22の電圧を調整することによりウェハ3上に像4
を結像させる。
【0003】一般に、静電レンズ系ではレンズの色収差
はΔV/V(ただし、Vは加速電圧でΔVは加速電圧の
偏差である)に比例するので、電子線の加速電圧を大き
くすると(例えば、100kV程度)色収差の点で有利
となる。しかし、電極電圧が大きくなると、放電対策の
ために鏡筒の寸法を大きくしなければならず、鏡筒長が
長くなってしまう。そのため、加速電圧を上げて色収差
を小さくしても、鏡筒長を長くすることによる像ボケが
生じて、結局、ボケ減少にはあまり役立たないことがわ
かっている。
【0004】また、高加速電圧となると近接効果が大き
くなり、パターン寸法や露光量の補正、さらに補正露光
等が必要になる。さらに、ウェハ3に塗布される感光性
物質であるレジストは、レジストに入射する電子線が高
加速電圧のときよりも低加速電圧の場合により高感度と
なるので、ウェハ3上での電子線の電圧は1kV程度の
低加速電圧に設定される。
【0005】しかし、このように低加速電圧に設定する
と上述したような色収差や、電子間のクーロン相互作用
に起因するクーロンボケが大きくなるので、静電レンズ
電極21,22,23の電圧を嵩上げしてこれらのボケ
を小さくしている。例えば、図3に示す静電レンズ2に
おいて、ウェハ3に入射する電子線5a,5bの加速電
圧を1kVにしたい場合、すなわち電子のエネルギーを
1keVにしたい場合には電極21,23の電圧を10
kV程度に上げ、電極22の電圧を調整して結像させ
る。
【0006】図4は電子銃Gからウェハ3までの電子線
の電位を概念的に示した図であり、曲線Aは電極21,
22,23の電圧を嵩上げする前の電位を示し、曲線B
は嵩上げした後の電位を示している。なお、調整用の電
極22の電圧は電極21,23と同じとして示した。ま
た、通常、ウェハ3はアースされるので、縦軸はウェハ
3の電位を0Vとして表したが、以下の説明では電子銃
Gの電位を基準として説明する。
【0007】曲線Aの場合、電子銃Gから出射された電
子線は加速電圧1kVでマスク1に照射され、マスク1
を通過した電子線は加速電圧1kVでウェハ3に入射す
る。一方、電極21〜23の電圧を嵩上げした曲線Bの
場合には、電圧10kVで電極23を通過した後に加速
電圧1kVまで減速されてウェハ3に入射する。この場
合には、静電レンズ2における加速電圧は10kVと大
きくなるので色収差やクーロンボケを低減することがで
きる。このような荷電粒子光学系は減速電界レンズと呼
ばれている。なお、個々の位置における電圧は電子のエ
ネルギーに対応している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した減
速電界レンズでは、電極22に正の電圧を与えるものを
加速型のレンズと呼び、逆に負の電圧を与えるものを減
速型のレンズと呼ぶ。そして、加速型レンズの場合には
電極22の印加電圧を50kV〜100kVという高電
圧にする必要があるため、放電対策のために静電レンズ
2の寸法を大きくしなければならず、鏡筒が大きくなる
ことによって上述した不都合が生じることになる。ま
た、安定した高電圧電源が必要なため、装置のコストア
ップ要因となる。
【0009】一方、電極22に負の電圧を与える減速型
のレンズの場合には、軸上の電位が2kV程度まで下が
って放電対策や電源コストの面で有利になるが、電位が
下がった分だけクーロン効果によるボケが非常に大きく
なってしまう。
【0010】さらに、以上述べた課題とは別に次のよう
な問題点がある。電子線5a,5bにより結像される像
を偏向する際には静電偏向器が用いられるが、その静電
偏向器は静電レンズ2の電極21,23に設置される。
ところで、露光装置ではスループットを向上させるため
に大きな偏向角を有することが望まれるが、その場合、
例えば1mmの偏向を行う場合には電子線の加速電圧と
同程度の偏向電圧(10kV程度)が必要となる。しか
し、このような高電圧の電源は高速に動作することが難
しく、像4が所定の位置に整定するまでに長時間を要す
ることになってスループットの低下を招く。
【0011】本発明の第1の目的は、鏡筒の大型化を避
けつつ色収差やクーロンボケを低減することができ、電
源の低コスト化をはかることができる荷電粒子線光学系
を提供することである。また、本発明の第2の目的は、
偏向電圧を下げることができ、高スループットを達成す
ることができる荷電粒子線光学系を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1に対応付けて説明すると、 (1)請求項1の発明は、静電レンズ6からなり、荷電
粒子線を高速に加速した後にその荷電粒子線5a、5b
が照射される被照射部3において荷電粒子線5a、5b
を減速する荷電粒子線光学系であって、静電レンズ6の
最終段の電極63の電圧を、被照射部3の電圧とほぼ同
一としたことにより上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の荷電粒子線
光学系において、最終段の電極63と被照射部3との間
に、少なくとも1つの偏向器から成る静電偏向系を設け
た。 (3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の荷
電粒子線光学系において、最終段の電極63と被照射部
3との間に、静電非点補正器や静電焦点補正器などの補
正器を少なくとも1つ設けた。
【0013】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1および図2を参照して
本発明の一実施の形態を説明する。図1,2は上述した
図3,4に対応する図であり、図3,4と同一部分には
同一の符号を付し、以下では異なる部分を中心に説明す
る。図1,2において6は静電レンズであり、電極63
の電圧はウェハ3と同じ1kVに設定される。また、電
極21の電圧は10kVに設定され、電極22は調整用
の電極である。図2は図4と同様に電子線の電位を説明
する図である。曲線Cは本実施の形態における電子線の
電位を示しており、電子線5a、5bは電極22を通過
した後、電極63によって急激に減速されエネルギーが
1kVまで減少するため、図2に示すように電極63の
位置での電子線のエネルギーが従来より小さくなる。
【0015】さらに、このように電極63の電圧を設定
すると、減速電界によるレンズが上がるため像点までの
距離が従来より遠くなることになる。その結果、調整用
の電極22に印加する電圧が従来より小さくて済むこと
になり、例えば、10kVより小さくすることが可能と
なり電源電圧を低く抑えることができる。加えて、電極
22,63の電圧を低くすることにより、鏡筒の長さを
より短くすることができ、クーロンボケの低減も図るこ
とができる。
【0016】また、電極63からウェハの間では、電子
線5a、5bのエネルギーは1kVに低下しているので
偏向感度が上がり、この位置に静電偏向器を配置すれば
従来より弱い偏向電圧で電子線を大きく偏向することが
できるようになる。なお、この部分に設ける静電偏向器
の数を複数とし、偏向による収差を相殺するように構成
するようにしても良い。また、この部分において電子線
のエネルギーが小さくなることから、ここに静電非点補
正器や静電焦点補正器を設けることによって低収差化を
容易に行うことができるようになる。そして、静電偏向
器、静電非点補正器、静電焦点補正器などの電源電圧を
低く抑えることができるため、偏向や補正の際の動作を
より高速化することも可能となる。
【0017】なお、上述した実施の形態では、電子線を
用いる露光装置の投影レンズを例に説明したが、露光装
置に限らず一般的なイオンビーム装置等に用いられる荷
電粒子線光学系にも本発明を適用することができる。
【0018】以上説明した実施の形態と特許請求の範囲
の要素との対応において、ウェハ3は被照射部を構成す
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
静電レンズの最終段の電極の電圧を被照射部とほぼ同一
の低電圧に設定しているために放電対策が緩和され、色
収差やクーロンボケを増大させることなく鏡筒長を短く
することができる。また、低電圧とすることにより、電
源の低コスト化を図ることができる。請求項2の発明に
係る荷電粒子線光学系によれば、静電偏向器の偏向電圧
を下げることができるとともに、静電偏向器を高速に動
作させることが可能となり、露光装置に適用した場合に
はスループットの向上を図ることができる。請求項3の
発明に係る荷電粒子線光学系によれば、最終段の電極と
被照射部との間の電子線エネルギーの低い場所に静電非
点補正器や静電焦点補正器を設けることにより補正が容
易になり、低収差を実現することができるとともに、そ
れらの電源の電圧を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷電粒子線光学系の一実施の形態を示す図であ
り、露光装置の投影レンズの概略構成を模式的に示した
図。
【図2】図1に示す光学系における電子線の電位を概念
的に示す図。
【図3】従来の荷電粒子線光学系の概略構成を示す模式
図。
【図4】図3に示す光学系における電子線の電位を概念
的に示す図。
【符号の説明】
1 マスク 2,6 静電レンズ 3 ウェハ 4 像 5a,5b 電子線 21,22,23,63 電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの静電レンズからなり、荷
    電粒子線を高速に加速した後にその荷電粒子線が照射さ
    れる被照射部において荷電粒子線を減速する荷電粒子線
    光学系であって、 前記被照射部に最も近い静電レンズの最終段の電極の電
    圧を、前記被照射部の電圧とほぼ同一としたことを特徴
    とする荷電粒子線光学系。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子線光学系にお
    いて、 前記最終段の電極と前記被照射部との間に、少なくとも
    1つの静電偏向器から成る静電偏向系を設けたことを特
    徴とする荷電粒子線光学系。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の荷電粒子線光
    学系において、 前記最終段の電極と前記被照射部との間に、静電非点補
    正器や静電焦点補正器などの補正器を少なくとも1つ設
    けたことを特徴とする荷電粒子線光学系。
JP10023430A 1998-02-04 1998-02-04 荷電粒子線光学系 Pending JPH11224635A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7855364B2 (en) 2006-11-24 2010-12-21 Ebara Corporation Projection electronic microscope for reducing geometric aberration and space charge effect
JP2018170435A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビーム照射装置及び電子ビームのダイナミックフォーカス調整方法

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US7855364B2 (en) 2006-11-24 2010-12-21 Ebara Corporation Projection electronic microscope for reducing geometric aberration and space charge effect
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