JP2006120331A - 集束イオンビーム装置および収差補正集束イオンビーム装置 - Google Patents

集束イオンビーム装置および収差補正集束イオンビーム装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置寿命を犠牲にせず、加速型対物レンズのレンズ光学系の利点を活かす。
【解決手段】 イオン源10からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極20と、引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズ30と、開き角が制御された前記イオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞り50と、前記電流制限絞りを通過した前記イオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型開き角制御レンズ60と、静電型開き角制御レンズで開き角が制御されたイオンビームを試料上に集束させる静電型対物レンズ80と、静電型開き角制御レンズでは前記荷電粒子を減速する極性で制御すると共に、静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御する制御手段101とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は集束イオンビーム装置および収差補正集束イオンビーム装置に関し、特に、良好な収差補正により小さなビーム径を実現できる集束イオンビーム装置および収差補正集束イオンビーム装置に関する。
現在市場に出ている多くの集束イオンビーム装置は、基本的に、イオンビームの開き角を制御する静電型集束レンズ、および、イオンビームを試料上に集束するための静電型対物レンズ、の2つのレンズのみ搭載された2レンズ光学系の集束イオンビーム装置となっている。
一方、図6に示すように、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置では、イオンビームを発生するイオン源としてのエミッタ10、エミッタ10からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極20、引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズ(第1コンデンサレンズ(CL#1))30、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームの軸合わせなどの偏向を行うビームアライナ40、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞り50、電流制限絞り50の下に配置され、電流制限絞り50を通過したイオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型の開き角制御レンズ(第2コンデンサレンズ(CL#2))60、開き角制御レンズ60の下に設けられてイオンビームを偏向して試料上で走査するデフレクタ70、開き角制御レンズ60で開き角が制御されたイオンビームを試料90上に集束させる静電型の対物レンズ80、が設けられている。すなわち、この3レンズ光学系の集束イオンビーム装置では、イオンビームの開き角を制御する静電型の集束レンズ30、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型の開き角制御レンズ60、および、イオンビームを試料上に集束するための静電型の対物レンズ80、の3つのレンズが搭載された3レンズ光学系の集束イオンビーム装置も、小数ながら存在している。
ここで、2レンズ光学系の集束イオンビーム装置におけるイオンビームのビーム電流は、電流制限絞り内径1つにつき原則的に1電流しか定義できない。
もちろん、集束レンズの励起強度によって、かなりの範囲のビーム電流を制御することも可能ではあるが、ある特定の電流値以外ではビーム径が極端に劣化するという問題が生じてくる。したがって、実際には、交換可能な電流絞り内径の種類の数が定義可能な電流の数になってしまう。
これに対して、3レンズ光学系では、その開き角をビーム電流に無関係に制御できるために、一つの電流絞り内径で、ビーム径の極端な劣化無しで広い範囲のビーム電流を制御することが可能になる。
例えば、図7に示すように、2レンズ光学系の集束イオンビーム装置(図7中の破線部分)では、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置(図7中の実線)と比較して、同じ電流絞り内径でも、広い範囲のビーム電流を制御しようとすると、図7中に矢印で示すように、ビーム径の劣化が生じることになる。ここでは、#0〜#4までの5つの異なる電流絞り内径について示しており、そのうちの#0〜#3では2レンズ光学系で3レンズ光学系より劣化が生じていることがわかる。
すなわち、2レンズ光学系に比較して交換可能なレンズ光学系の種類が少なくとも、レンズ光学系1つで広い範囲のビーム電流を定義できるため、実質的に任意のビーム電流を指定することが可能になる。
この結果、集束イオンビーム装置でスパッタリングを利用した微細加工のほか、デポジッションによる薄膜生成、マスクレスガスエッチング、SIMSなどの用途で、任意のビーム電流を指定することができるようになり、これらの作業のスループットを飛躍的に高めることが期待できる。なお、この出力の3レンズ光学系の集束イオンビーム装置については、特開平4−45521号公報に記載されている。
特開平7−45521号公報(第1頁、第1図〜第2図)
以上のように、2レンズ光学系の集束イオンビーム装置に比べて3レンズ光学系の集束イオンビーム装置のほうが有利であるにもかかわらず、実際には3レンズ光学系の集束イオンビーム装置はあまり存在していなかった。
このように、集束イオンビーム装置で3レンズ光学系があまり用いられない理由として、以下の3点が推測される。
・レンズを1つ増やすよりも、必要なビーム電流種類に合わせて交換可能な電流制限絞りを増やすほうが、安価な場合がある。
・レンズを増やしても、利用可能な電流種が増えるだけであって、集束イオンビーム装置の性能の目安である最大分解能や最大電流密度が向上するわけではない。
・使用者側などで、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置では機器の調整が難しくなると思い込みをしている場合がある。
ところで、通常の静電型のレンズでは、レンズ内で荷電粒子を減速するようにレンズ電極に電圧を印加する減速型静電レンズ(以下、減速型レンズと呼ぶ)と、レンズ内で荷電粒子を加速するようにレンズ電極に電圧を印加する加速型静電レンズ(以下、加速型レンズと呼ぶ)との2種類が存在している。
本件出願の出願時点で市場に出ている一般的な集束イオンビーム装置である、Ga-LMIS搭載加速電圧30kVの集束イオンビーム装置では、加速型対物レンズを使用することで、減速型対物レンズの約半分近くのビーム径が得られることが計算によって確認されている。
しかし、実際に市場にでている集束イオンビーム装置のほとんどは、減速型対物レンズを使用している。その理由としては、以下のものが考えられる。
・実際に集束イオンビーム装置を制作し、対物レンズを減速型/加速型に変えて実験してみると、両者の違いはわずかでしかない。
・減速型対物レンズを使用した場合のSIM(Scanning Ion Microscope)像の方が、加速型対物レンズ使用時の像よりも良いコントラストを得られる。なお、電流制限絞り径を小さくして、電流値を小さくするほど、すなわち高解像度になるほど、この現象は顕著になる。
なお、以上の3レンズ光学系の集束イオンビーム装置の開き角制御レンズ60(第2コンデンサレンズ(CL#2))の部分を静電型の収差補正手段に置き換えた収差補正集束イオンビーム装置については、論文等では論じられ始めているものの、本件出願の時点ではまだ市場にでてはいない。
以上述べたように、2レンズ光学系の集束イオンビーム装置では加速型対物レンズを使用しても、収差係数が小さくビーム径を小さくできるという減速型対物レンズに対する利点を実際に引き出すことは困難であった。
ここで、加速型対物レンズを使用した場合には、減速型対物レンズ使用時とは異なり、以下の問題点が発現することが確認された。
・絞り径を小さくするほど、その実測ビーム電流は計算にあわなくなる。また、電流制限絞りより下部に電流検出器を載置して角電流密度を測定すると、角電流密度が一定と想定できる範囲で絞り径を変化させているにもかかわらず、絞り径が小さくなるほど極端に角電流密度が大きく測定される。
たとえば、電流制限絞りの材質をモリブデン、絞り径を20μm 、絞り厚を100μm としたとき、想定値の3倍近くの角電流密度が測定される。すなわち、最小ビーム電流領域では、ある電流値を得るのに想定される径よりかなり小さい径が実際には必要とされてくる。
・絞り径以外の光学条件を全て同じにして、最大分解能の絞り径依存性を測定すると、最大分解能はある絞り径で極値(最大値)を持つことがわかる。すなわち、最小電流(最小絞り径)で最大分解能を得ることができないことになる。なお、通常の集束イオンビーム装置では、イオンの質量と加速電圧とを考慮すれば、回折収差は無視できることが知られている。
以上の3レンズ光学系の集束イオンビーム装置の問題点は、光学理論で説明することはできない。本件出願の発明者が鋭意研究を進めた結果、これらの問題点は、以下の現象が加速型対物レンズでの分解能の向上を妨げていることを見いだした。
・PCD等の電流検出器で測定するビーム電流Iexpは、エミッタからの主電流(Ip(プローブ電流))に、バックグランド電流(≒Ibck)を重畳したかたちで検出している。すなわち、Iexp=Ip+Ibckが成り立っている。
・上述のバックグランド電流Ibckは、電流制限絞りのエッジに照射される主電流Ipのスパッタ現象によって発生する。すなわち、電荷を持った加速電圧より低いエネルギーのイオンが電流制限絞りのアパーチャエッジより大量に発生している。
・したがって、加速電圧を一定にすると、バックグランド電流Ibckの大きさは、アパーチャ位置での主電流密度Japと電流制限絞りのアパーチャ径rapに比例する。さらに、ビームの種類と加速度、電流制限絞り厚d、電流制限絞りの材質等、ビーム電流の物点a(アパーチャへの入射角)に依存する。この結果、バックグランド電流Ibckは以下の式表すことができる。
Ibck=ε・Jap(Vcl1)・rap、
ここで、ε=ε(material,d)である。
以上のような加速型対物レンズ使用時の問題点については、更に以下のように説明することができる。
・スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーである。その結果、この種の低エネルギー荷電イオンは、イオンを減速する働きを有する減速型対物レンズを通過できない。一方、この種の低エネルギー荷電イオンは、イオンを加速する働きを有する加速型対物レンズをほとんど通過できる。これが、加速型対物レンズを使用した場合に、予想させる性能を出し切れないと考えられる。
・加速型対物レンズを使用した場合、絞り径を小さくすると、バックグランド電流が急激に増加する。その結果、微細なコントラストがバックグランド電流に埋もれてしまい、あたかも分解能が低下したように観察されることになる。事実、画像処理等でコントラストを強調すると、僅かに微細構造が観察される場合があり得る。
以上のことから、上式のεを小さくしてIbckを小さくすることで良好な結果が得られることが導かれる。そして、この場合、電流制限絞りの厚dを小さくすればεを小さくできる。
ここで、加速型対物レンズの集束イオンビーム装置で、電流制限絞りの厚dとして、100μmのものと10μm のものとを作成し、それ以外の条件はかえずに、ビーム電流の評価実験を実行してみた。なお、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置として、開き角制御レンズは一般的な加速型レンズを使用した。
その結果、厚dが10μm の場合には、最小電流範囲でもビーム電流計算値は、実測値を正確に再現できる。角電流密度のアパーチャ径依存性が消え、想定される一定の値を得ることができるようになる。そして、厚dが10μmの場合には、SIM像のコントラスト・分解能共に、厚dが100μm の像のそれを大幅に上回ることが確認された。
但し、厚dが10μm の場合には、ビーム照射後僅かな時間で、電流制限絞り内径周りの欠けや、径の増大が確認された。すなわち、絞りとしての寿命が大幅に低下し、100μm 程度の通常の場合の1/10程度の寿命となって、実用には耐えないことが確認された。
なお、以上の3レンズ光学系の集束イオンビーム装置で加速型対物レンズを使用する場合の理論上の利点および現実の問題点についての考察は、収差補正集束イオンビーム装置についても同様に当てはまると考えられる。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能な集束イオンビーム装置を実現することである。
また、本発明の他の目的は、装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する理論上の利点を活かすことが可能な収差補正集束イオンビーム装置実現することである。
すなわち、上記の課題を解決する本願発明は、以下のそれぞれに述べるようなものである。
(1)集束イオンビーム装置の発明は、イオンビームを発生するイオン源と、前記イオン源からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極と、引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズと、前記集束レンズによって開き角が制御された前記イオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りと、前記電流制限絞りの下に配置され、前記電流制限絞りを通過した前記イオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型開き角制御レンズと、前記静電型開き角制御レンズで開き角が制御された前記イオンビームを試料上に集束させる静電型対物レンズと、前記静電型開き角制御レンズでは前記荷電粒子を減速する極性で制御すると共に、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
この発明では、イオン源からの荷電粒子が引き出し電極によりイオンビームとして引き出され、この引き出されたイオンビームの開き角が集束レンズにより制御され、集束レンズによって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞りにより取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型開き角制御レンズによって開き角の制御がなされ、この静電型開き角制御レンズで開き角が制御されたイオンビームは静電型対物レンズにより試料上に集束される。
なお、ここで、電流制限絞りの後段の静電型開き角制御レンズでは荷電粒子を減速する極性で制御され、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御されている。
なお、前記静電型開き角制御レンズで開き角が制御された前記イオンビームを試料上で走査する偏向手段と、前記試料上で前記イオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段と、を有することが望ましい。
(2)収差補正集束イオンビーム装置の発明は、イオンビームを発生するイオン源と、前記イオン源からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極と、引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズと、前記集束レンズによって開き角が制御された前記イオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りと、前記電流制限絞りの下に配置され、前記電流制限絞りを通過した前記イオンビームの電流量を変えずに収差補正が可能に構成された静電型収差補正手段と、前記収差補正手段で収差補正がなされた前記イオンビームを試料上に集束させる静電型対物レンズと、前記静電型収差補正手段の収差補正レンズ成分を前記荷電粒子を減速する極性で制御すると共に、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
この発明では、イオン源からの荷電粒子が引き出し電極によりイオンビームとして引き出され、この引き出されたイオンビームの開き角が集束レンズにより制御され、集束レンズによって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞りにより取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型収差補正手段によって収差補正がなされ、この静電型収差補正手段で収差補正されたイオンビームは静電型対物レンズにより試料上に集束される。なお、ここで、電流制限絞りの後段の静電型収差補正手段では荷電粒子を減速する極性で制御され、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御されている。
なお、静電型収差補正手段は、収差補正レンズ成分を生じさせるために複数の偏向子からなる偏向子群が複数段配置されており、上側の偏向子群の収差補正レンズ成分が荷電粒子を減速する極性で制御される、ことが望ましい。
また、静電型収差補正手段で収差補正がなされたイオンビームを試料上で走査する偏向手段と、試料上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段と、を有することが望ましい。
これらの発明によると、以下のような効果を得ることができる。
(1)集束イオンビーム装置の発明では、引き出し電極によりイオン源からイオンビームとして引き出され、この引き出されたイオンビームの開き角が集束レンズにより制御され、開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞りにより取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型開き角制御レンズによって開き角の制御がなされ、この静電型開き角制御レンズで開き角が制御されたイオンビームは静電型対物レンズにより試料上に集束される際に、電流制限絞りの後段の静電型開き角制御レンズでは荷電粒子を減速する極性で制御されており、電流制限絞りのアパーチャエッジより大量に発生している電荷を持った加速電圧より低いエネルギーの荷電粒子は、本来のイオンビームの荷電粒子よりも遙かに大きいレンズ作用を静電型開き角制御レンズから受けるため、対物レンズに到達することができなくなる。
このため、ビーム電流に含まれるバックグランド電流が低減された状態になり、加速型対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になり、また、電流制限絞り厚を薄くする必要がなくなるため装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能になる。
なお、開き角が制御されたイオンビームを試料上で走査する偏向手段と、試料上で前記イオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段とを備えることで、高コントラスト・高解像度の良好なSIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能になる。
(2)収差補正集束イオンビーム装置の発明では、イオン源からの荷電粒子が引き出し電極によりイオンビームとして引き出され、この引き出されたイオンビームの開き角が集束レンズにより制御され、集束レンズによって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞りにより取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型収差補正手段によって収差補正がなされ、この静電型収差補正手段で収差補正されたイオンビームは静電型対物レンズにより試料上に集束される際に、電流制限絞りの後段の収差補正手段では荷電粒子を減速する極性で制御されているため、電流制限絞りのアパーチャエッジより大量に発生している電荷を持った加速電圧より低いエネルギーの荷電粒子は、本来のイオンビームの荷電粒子よりも遙かに大きいレンズ作用を静電型収差補正手段から受けるため、対物レンズに到達することができなくなる。
このため、ビーム電流に含まれるバックグランド電流が低減された状態になり、加速型対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になり、また、電流制限絞り厚を薄くする必要がなくなるため装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能になる。
なお、静電型収差補正手段が、収差補正レンズ成分を生じさせるために複数の偏向子からなる偏向子群が複数段配置されている場合には、少なくとも上側の偏向子群の収差補正レンズ成分が荷電粒子を減速する極性で制御されることにより、電流制限絞りのアパーチャエッジで発生する荷電粒子の成分が対物レンズに到達できなくなり、良好な結果が得られる。
また、収差補正されたイオンビームを試料上で走査する偏向手段と、試料上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段とを備えることで、高コントラスト・高解像度の良好なSIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能になる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
〈第1の実施形態〉
まず図1を参照して第1の実施形態の集束イオンビーム装置の全体の機械的および電気的構成を説明する。なお、この図1においては、鏡筒や架台などの各部を保持するための基本的部材については省略した状態で示している。また、この図1に示すものは、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置である。
ここで、10は荷電粒子をイオンビームを発生する液体金属(LMIS)やガスフィールド(GFIS)で構成されたイオン源としてのエミッタ、20はエミッタ10からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極、30は引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズ(第1コンデンサレンズ(CL#1))、40は集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームの軸合わせなどの偏向を行うビームアライナ、50は集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りである。
なお、電流制限絞り50は可動式に構成されており、図1(b)に示すように、絞り支えに対して複数の内径の異なる絞り(虹彩絞り)54が設けられており、いずれかの絞りが光軸に合致するように、図示されない絞り駆動機構によって適切な位置に配置される。なお、この絞り54の厚みに応じてスパッタ現象によってバックグランド電流Ibckが発生するものの、逆にこの厚みを薄くすると性能の向上が期待できるものの寿命が短くなる欠点を有する。そこで、この第1の実施形態においては、後述するように、この絞り54の厚みを薄くすることなく良好な性能を得るようにしている。
60は電流制限絞り50の下に配置され、電流制限絞り50を通過したイオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型の開き角制御レンズ(第2コンデンサレンズ(CL#2))、65は開き角制御レンズ60に開き角制御レンズ電圧を供給する開き角制御レンズ電圧電源である。なお、この開き角制御レンズ60は、開き角制御レンズ電圧電源65によって、荷電粒子を減速する極性で制御される。
70は開き角制御レンズ60の下に設けられてイオンビームを偏向させて試料上で走査させるデフレクタ、80は開き角制御レンズ60で開き角が制御されたイオンビームを試料90上に集束させる静電型の対物レンズである。85は対物レンズ80に対物レンズ電圧を供給する対物レンズ電圧電源である。なお、この対物レンズ80は、対物レンズ電圧電源85によって、荷電粒子を加速する極性で制御される。
101は集束イオンビーム装置の各部を制御する制御手段としての制御部であり、少なくとも、開き角制御レンズ電圧電源65が発生する開き角制御レンズ電圧を減速極性に制御し、対物レンズ電圧電源85が発生する対物レンズ電圧を加速極性に制御する。102は集束イオンビーム装置をオペレータが操作する際に各種操作入力を行う操作部としての操作パネルである。
すなわち、この集束イオンビーム装置では、イオンビームの開き角を制御する静電型の集束レンズ30、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型の開き角制御レンズ60、および、イオンビームを試料上に集束するための静電型の対物レンズ80、の3つのレンズが搭載された3レンズ光学系の集束イオンビーム装置として構成されている。
ここで、3レンズ光学系では、その開き角をビーム電流に無関係に制御できるために、一つの電流絞り内径で、ビーム径の極端な劣化無しで広い範囲のビーム電流を制御することが可能になる(図7参照)。
なお、以上の集束イオンビーム装置の各部は、図示されない鏡筒によって保持され、かつ、外気と遮断されるように構成されており、図示されない排気装置によって高真空に排気されている。
また、この図1の集束イオンビーム装置では、図示されていないが、デフレクタ70により試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された場合に、イオンビームが照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出する検出手段と、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段とを備え、SIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能に構成されていてもよい。
以上のような集束イオンビーム装置において、イオン源であるエミッタ10からの荷電粒子が引き出し電極20によりイオンビームとして引き出される。この引き出されたイオンビームの開き角は、集束レンズ(CL#1)30により制御される。
そして、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームは、軸合わせあるいはブランキングなどのために、ビームアライナ40により所定方向および所定量(所定偏向角)の偏向がなされる。
そして、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞り50により取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに開き角制御レンズ60によって開き角の制御がなされる。ここで、電流制限絞り50の後段の開き角制御レンズ60では荷電粒子を減速する極性で制御されれている。
さらに、この開き角制御レンズ60で開き角が制御されたイオンビームは対物レンズ80により試料90上に集束される。ここで、対物レンズで80は前記荷電粒子を加速する極性で制御されている。
なお、開き角制御レンズ60で開き角が制御されたイオンビームは、デフレクタ70によって試料90上で走査されており、このようにして試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子が図示されない検出手段により検出されて、該二次荷電粒子に応じた画像が図外のディスプレイなどに画像表示される。
ここで、開き角制御レンズ60で開き角が制御されたイオンビームは対物レンズ80により試料90上に集束される際に、電流制限絞り50の後段の開き角制御レンズ60では荷電粒子を減速する極性で制御されているため、電流制限絞り50のアパーチャエッジよりスパッタ現象によって大量に発生している電荷を持った加速電圧より低いエネルギーの荷電粒子は、本来のイオンビームの荷電粒子よりも遙かに大きいレンズ作用を開き角制御レンズ60から受ける。
このように、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、減速極性で制御される開き角制御レンズ60から大きいレンズ作用を受けることにより、この荷電粒子は対物レンズ80に到達することができなくなる。一方、本来のイオンビームの荷電粒子は通常のレンズ作用を開き角制御レンズ60から受けるだけであり、対物レンズ80に到達できる。
このような作用により、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが低減された状態になり、加速型の対物レンズ80を使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になる。そして、電流制限絞り50の厚を薄くする必要がなくなるため、集束イオンビーム装置としての寿命を犠牲にすることなく、加速型の対物レンズ80を使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能になる。
なお、デフレクタ70によってイオンビームを試料90上で偏向・走査し、試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成することで、高コントラスト・高解像度の良好なSIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能になる。
また、電流制限絞り50を従来より厚くして、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が増えたとしても、その荷電粒子は資料90に到達できないため、周辺ダメージの小さい高精度加工が可能になる。
また、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が増えたとしても、その荷電粒子は資料90に到達できないことによりSIM像の劣化や加工精度の低下が生じないため、電流制限絞り50を従来より厚くすることで、電流制限絞り50の交換頻度を大幅に下げ、メンテナンス性を向上させることが可能になる。
なお、3レンズ光学系の集束イオンビーム装置におけるビーム径は、ビーム電流Ipが10pA以下の小電流領域では、ほぼガウス像大きさ(系倍率)と対物レンズ80の色収差係数に支配される。一方、ビーム電流Ipが10nA以上の大電流領域では、集束レンズ30や対物レンズ80の球面収差係数と色収差係数の両方に支配され、電流が大きくなるほど、集束レンズ80の球面収差係数と色収差係数の影響が大きくなる。一方、開き角制御レンズ60の球面収差係数と色収差係数は、あくまでも開き角制御を目的とする弱励磁領域で使用する場合は、全電流領域でビーム径にほとんど影響を与えない。すなわち、開き角制御レンズ60を加速型から減速型に変更することによる開き角制御レンズ60の球面収差係数と色収差係数の増大は、ビーム径にほとんど影響を与えることがない、ことを意味している。
ここで、以下のように従来例、比較例(比較例#1〜比較例#2)、実施形態について比較実験を行って、その結果として、SIM像のコントラスト、SIM像の解像度、装置の寿命を比較・評価した。なお、加速型の開き角制御レンズ、減速型の対物レンズ、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の集束イオンビーム装置を従来例とする。また、加速型の開き角制御レンズ、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の集束イオンビーム装置を比較例#1とする。また、加速型の開き角制御レンズ、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚10μm (薄厚)の集束イオンビーム装置を比較例#2とする。
そして、減速型の開き角制御レンズ、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の集束イオンビーム装置を実施形態とする。また、この比較・評価では、従来例での状態を基準として、それよりも良い、悪い、という形で評価を行い、その結果を図2に示す。
従来例では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであり、加速型の開き角制御レンズであるが、減速型の対物レンズであるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、イオンを減速する働きを有する減速型対物レンズを通過できない。このため、コントラスト、解像度は比較的良好である。また、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で問題はない。
比較例#1では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであるものの、加速型の開き角制御レンズと加速型の対物レンズであるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、開き角制御レンズと対物レンズとを通過する。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが増大し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が出来ない状態になる。このため、電流制限絞り径を小さくするほど、コントラスト、解像度は悪化する。ただし、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で問題はない。
比較例#2では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、加速型の開き角制御レンズと加速型の対物レンズを用いているため通過しやすくなるものの、電流制限絞りの厚を薄厚にしたことにより、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子の発生量が低下する。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが減少し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になる。ただし、電流制限絞り50が薄厚であるため、寿命が極端に低下し、実用性に問題がある。
実施形態では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであり、加速型の対物レンズを用いるものの、減速型の開き角制御レンズであるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、イオンを減速する働きを有する開き角制御レンズを通過できない。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが減少し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になる。このことが実験からも確認された。しかも、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で全く問題はなかった。すなわち、装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能な集束イオンビーム装置を実現できることが、確認された。
また、電流制限絞り50の厚を通常より厚くした場合(図示せず)では、コントラストと解像度は良好なまま、寿命が従来装置よりさらに延びた状態で、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能な集束イオンビーム装置を実現できることが確認された。
〈第2の実施形態〉
まず図3を参照して第2の実施形態の収差補正集束イオンビーム装置の全体の機械的および電気的構成を説明する。なお、この図3においては、鏡筒や架台などの各部を保持するための基本的部材については省略した状態で示している。
また、この図3に示すものは、レンズ成分を有する収差補正装置をレンズとしてカウントした場合に、集束レンズ、収差補正装置、対物レンズ、を有する3レンズ光学系の収差補正集束イオンビーム装置である。
ここで、10は荷電粒子をイオンビームを発生する液体金属(LMIS)やガスフィールド(GFIS)で構成されたイオン源としてのエミッタ、20はエミッタ10からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極、30は引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズ(第1コンデンサレンズ(CL#1))、40は集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームの軸合わせなどの偏向を行うビームアライナ、50は集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りである。
なお、電流制限絞り50は可動式に構成されており、第1の実施形態で説明した図1(b)に示すように、絞り支えに対して複数の内径の異なる絞り(虹彩絞り)54が設けられており、いずれかの絞りが光軸に合致するように、図示されない絞り駆動機構によって適切な位置に配置される。なお、この絞り54の厚みに応じてスパッタ現象によってバックグランド電流Ibckが発生するものの、逆にこの厚みを薄くすると性能の向上が期待できるものの寿命が短くなる欠点を有する。そこで、この第2の実施形態においては、後述するように、この絞り54の厚みを薄くすることなく良好な性能を得るようにしている。
160は電流制限絞り50の下に配置され、電流制限絞り50を通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型のレンズ成分により収差補正が可能に構成された収差補正装置である。ここで、ここに示した収差補正装置160は、静電型の収差補正装置・上段部161と静電型の収差補正装置・下段部162とに分かれて構成されている。
また、収差補正装置・上段部161と、静電型収差補正装置・下段部161とはそれぞれ、図4に示すように、収差補正レンズ成分を生じさせるために複数の偏向子161a(162a)〜161n(162n)を有する偏向子群161A(162A)が複数段配置されている。なお、ここで、収差補正装置・上段部161の偏向子群の収差補正レンズ成分が、荷電粒子を減速する極性となるように制御される。
165は収差補正装置160に収差補正レンズ成分電圧を供給する収差補正レンズ成分電圧電源である。なお、この収差補正装置160は、収差補正レンズ成分電圧電源165によって、荷電粒子を減速する極性で制御される。
70は収差補正装置160の下に設けられてイオンビームを偏向させて試料上で走査させるデフレクタ、80は収差補正装置160で収差補正がなされたイオンビームを試料90上に集束させる静電型の対物レンズである。85は対物レンズ80に対物レンズ電圧を供給する対物レンズ電圧電源である。なお、この対物レンズ80は、対物レンズ電圧電源85によって、荷電粒子を加速する極性で制御される。
101は収差補正集束イオンビーム装置の各部を制御する制御手段としての制御部であり、少なくとも、収差補正レンズ成分電圧電源165が発生する収差補正レンズ成分電圧を減速極性に制御し、対物レンズ電圧電源85が発生する対物レンズ電圧を加速極性に制御する。102は収差補正集束イオンビーム装置をオペレータが操作する際に各種操作入力を行う操作部としての操作パネルである。
すなわち、この収差補正集束イオンビーム装置では、イオンビームの開き角を制御する静電型の集束レンズ30、電流制限絞り50を通過したイオンビームの電流量を変えずに静電型のレンズ成分により収差補正が可能に構成された収差補正装置160、および、イオンビームを試料上に集束するための静電型の対物レンズ80、の3つのレンズ成分を有する3レンズ光学系の収差補正集束イオンビーム装置として構成されている。
ここで、この収差補正集束イオンビーム装置では、収差補正装置が静電型のレンズ成分を有しており、3レンズ光学系として考えることが可能であり、その結果、一つの電流絞り内径で、ビーム径の極端な劣化無しで広い範囲のビーム電流を制御することが可能になる(図7参照)。
なお、以上の収差補正集束イオンビーム装置の各部は、図示されない鏡筒によって保持され、かつ、外気と遮断されるように構成されており、図示されない排気装置によって高真空に排気されている。
また、この図3の収差補正集束イオンビーム装置では、図示されていないが、デフレクタ70により試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された場合に、イオンビームが照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出する検出手段と、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段とを備え、SIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能に構成されていてもよい。
以上のような収差補正集束イオンビーム装置において、イオン源であるエミッタ10からの荷電粒子が引き出し電極20によりイオンビームとして引き出される。この引き出されたイオンビームの開き角は、集束レンズ(CL#1)30により制御される。
そして、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームは、軸合わせあるいはブランキングなどのために、ビームアライナ40により所定方向および所定量(所定偏向角)の偏向がなされる。
そして、集束レンズ30によって開き角が制御されたイオンビームから特定の放射角を持つイオンビームが電流制限絞り50により取り出され、電流制限絞りを通過したイオンビームの電流量を変えずに収差補正装置160によって各種収差補正がなされる。ここで、電流制限絞り50の後段の収差補正装置160では荷電粒子を減速する極性で制御されれている。
さらに、この収差補正装置160で収差補正されたイオンビームは対物レンズ80により試料90上に集束される。ここで、対物レンズで80は前記荷電粒子を加速する極性で制御されている。
なお、収差補正装置160で収差補正がなされたイオンビームは、デフレクタ70によって試料90上で走査されており、このようにして試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子が図示されない検出手段により検出されて、該二次荷電粒子に応じた画像が図外のディスプレイなどに画像表示される。
ここで、収差補正装置160で収差補正がなされたイオンビームは対物レンズ80により試料90上に集束される際に、電流制限絞り50の後段の収差補正装置160では荷電粒子を減速する極性で制御されているため、電流制限絞り50のアパーチャエッジよりスパッタ現象によって大量に発生している電荷を持った加速電圧より低いエネルギーの荷電粒子は、本来のイオンビームの荷電粒子よりも遙かに大きいレンズ作用を収差補正装置160から受ける。
このように、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、減速極性で制御される収差補正装置160から大きいレンズ作用を受けることにより、3レンズ光学系での開き角制御レンズに比べて遙かに長いディメンジョンの収差補正装置160下部に衝突し、そこでほとんどの荷電粒子が吸着あるいは吸収されてしまい、収差補正装置160を通過することができなくなる。一方、本来のイオンビームの荷電粒子は通常のレンズ作用を収差補正装置160から受けるだけであり、対物レンズ80に到達できる。
このような作用により、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが低減された状態になる。さらに、対物レンズ80を加速型とすることで、収差係数の増大を抑え、収差補正装置そのものによる高次の収差の発生を抑えることができる。
なお、デフレクタ70によってイオンビームを試料90上で偏向・走査し、試料90上でイオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成することで、収差補正集束イオンビーム装置として本来あるべき高コントラスト・高解像度の良好なSIM(Scanning Ion Microscope)像を得ることが可能になる。
そして、電流制限絞り50の厚を薄くする必要がなくなるため、収差補正集束イオンビーム装置としての寿命を犠牲にすることなく、加速型の対物レンズ80を使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能になる。
また、電流制限絞り50を従来より厚くして、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が増えたとしても、その荷電粒子は資料90に到達できないため、周辺ダメージの小さい高精度加工が可能になる。
また、電流制限絞り50のアパーチャエッジより発生する荷電粒子が増えたとしても、その荷電粒子は資料90に到達できないことによりSIM像の劣化や加工精度の低下が生じないため、電流制限絞り50を従来より厚くすることで、電流制限絞り50の交換頻度を大幅に下げ、メンテナンス性を向上させることが可能になる。
なお、この収差補正集束イオンビーム装置の実施形態では、静電型の収差補正装置160は、収差補正レンズ成分を生じさせるために複数の偏向子からなる偏向子群が複数段(上段/下段)配置されている場合には、少なくとも上側の偏向子群(収差補正装置・上段部161)の収差補正レンズ成分が荷電粒子を減速する極性で制御されることにより、電流制限絞りのアパーチャエッジで発生する荷電粒子の成分が対物レンズに到達できなくなり、良好な結果が得られる。
ここで、以下のように比較例(比較例#1〜比較例#3)、実施形態について比較実験を行って、その結果として、SIM像のコントラスト、SIM像の解像度、装置の寿命を比較・評価した。なお、加速型のレンズ成分の収差補正装置、減速型の対物レンズ、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の収差補正集束イオンビーム装置を比較例#1とする。また、加速型のレンズ成分の収差補正装置、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の収差補正集束イオンビーム装置を比較例#2とする。また、加速型のレンズ成分の収差補正装置、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚10μm (薄厚)の収差補正集束イオンビーム装置を比較例#3とする。
そして、減速型のレンズ成分の収差補正装置、加速型の対物レンズ80、電流制限絞りの厚100μm (通常厚)の収差補正集束イオンビーム装置を実施形態とする。また、この比較・評価では、比較例#1での状態を基準として、それよりも良い、悪い、という形で評価を行い、その結果を図5に示す。
比較例#1では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであり、加速型のレンズ成分の収差補正装置であるが、減速型の対物レンズであるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、イオンを減速する働きを有する減速型対物レンズを通過できない。このため、コントラスト、解像度は比較的良好である。また、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で問題はない。
比較例#2では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであるものの、加速型のレンズ成分の収差補正装置と加速型の対物レンズであるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、収差補正装置と対物レンズとを通過する。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが増大し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が出来ない状態になる。このため、電流制限絞り径を小さくするほど、コントラスト、解像度は悪化する。ただし、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で問題はない。
比較例#3では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、加速型のレンズ成分の収差補正装置と加速型の対物レンズを用いているため通過しやすくなるものの、電流制限絞りの厚を薄厚にしたことにより、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子の発生量が低下する。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが減少し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になる。ただし、電流制限絞り50が薄厚であるため、寿命が極端に低下し、実用性に問題がある。
実施形態では、スパッタリングのメカニズムによってスパッタされる荷電イオンの運動エネルギーは、そのほとんどが加速電圧と比較してかなり低エネルギーであり、加速型の対物レンズを用いるものの、減速型のレンズ成分の収差補正装置であるため、電流制限絞りのアパーチャエッジより発生する荷電粒子が、イオンを減速する働きを有する収差補正装置を通過できない。このため、イオンビームにビーム電流全体Iexpに含まれるバックグランド電流Ibckが減少し、加速型の対物レンズを使用する際に期待される本来の高コントラスト・高解像度の像観察が可能になる。このことが実験からも確認された。しかも、電流制限絞り50が通常厚であり、寿命の点で全く問題はなかった。すなわち、装置の寿命を犠牲にすることなく、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能な収差補正集束イオンビーム装置を実現できることが、確認された。
また、電流制限絞り50の厚を通常より厚くした場合(図示せず)では、コントラストと解像度は良好なまま、寿命が従来装置よりさらに延びた状態で、加速型対物レンズを使用する3レンズ光学系の理論上の利点を活かすことが可能な収差補正集束イオンビーム装置を実現できることが確認された。
本発明の第一の実施形態の集束イオンビーム装置の構成を示す構成図である。 本発明の第一の実施形態の集束イオンビーム装置を従来例や比較例と比較した結果を示す説明図である。 本発明の第二の実施形態の収差補正集束イオンビーム装置の構成を示す構成図である。 本発明の第二の実施形態の収差補正集束イオンビーム装置の収差補正に関する部分の構成を示す構成図である。 本発明の第二の実施形態の集束イオンビーム装置を従来例や比較例と比較した結果を示す説明図である。 従来の集束イオンビーム装置の電気的な構成を示す構成図である。 集束イオンビーム装置の2レンズ系と3レンズ系との比較を説明する説明図である。
符号の説明
10 エミッタ
20 引き出し電極
30 集束レンズ
40 ビームアライナ
50 電流制限絞り
60 開き角制御レンズ
70 デフレクタ
80 対物レンズ
90 試料
101 制御部

Claims (5)

  1. イオンビームを発生するイオン源と、
    前記イオン源からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極と、
    引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズと、
    前記集束レンズによって開き角が制御された前記イオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りと、
    前記電流制限絞りの下に配置され、前記電流制限絞りを通過した前記イオンビームの電流量を変えずに開き角の制御が可能に構成された静電型開き角制御レンズと、
    前記静電型開き角制御レンズで開き角が制御された前記イオンビームを試料上に集束させる静電型対物レンズと、
    前記静電型開き角制御レンズでは前記荷電粒子を減速する極性で制御すると共に、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御する制御手段と、
    を有する集束イオンビーム装置。
  2. 前記静電型開き角制御レンズで開き角が制御された前記イオンビームを試料上で走査する偏向手段と、
    前記試料上で前記イオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の集束イオンビーム装置。
  3. イオンビームを発生するイオン源と、
    前記イオン源からの荷電粒子をイオンビームとして引き出すための引き出し電極と、
    引き出されたイオンビームの開き角を制御する集束レンズと、
    前記集束レンズによって開き角が制御された前記イオンビームから特定の放射角を持つイオンビームを取り出す電流制限絞りと、
    前記電流制限絞りの下に配置され、前記電流制限絞りを通過した前記イオンビームの電流量を変えずに収差補正が可能に構成された静電型収差補正手段と、
    前記収差補正手段で収差補正がなされた前記イオンビームを試料上に集束させる静電型対物レンズと、
    前記静電型収差補正手段の収差補正レンズ成分を前記荷電粒子を減速する極性で制御すると共に、前記静電型対物レンズでは前記荷電粒子を加速する極性で制御する制御手段と、
    を有する収差補正集束イオンビーム装置。
  4. 前記静電型収差補正手段は、収差補正レンズ成分を生じさせるために複数の偏向子からなる偏向子群が複数段配置されており、上側の偏向子群の収差補正レンズ成分が前記荷電粒子を減速する極性で制御される、
    ことを特徴とする請求項3記載の収差補正集束イオンビーム装置。
  5. 前記静電型開き角制御レンズで開き角が制御された前記イオンビームを試料上で走査する偏向手段と、
    前記試料上で前記イオンビームが走査されつつ照射された位置から発生する二次荷電粒子を検出し、該二次荷電粒子に応じた画像を生成する画像生成手段と、
    を有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の収差補正集束イオンビーム装置。
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