JPH1122461A - 内燃機関の冷却水循環構造 - Google Patents
内燃機関の冷却水循環構造Info
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- JPH1122461A JPH1122461A JP17621597A JP17621597A JPH1122461A JP H1122461 A JPH1122461 A JP H1122461A JP 17621597 A JP17621597 A JP 17621597A JP 17621597 A JP17621597 A JP 17621597A JP H1122461 A JPH1122461 A JP H1122461A
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- cooling water
- oil
- heat exchanger
- engine
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両における暖房効率を向上する。
【解決手段】 エンジンオイルが貯留されるオイルパン
12内に、その内壁面に沿って熱交換器13を設置す
る。暖房モードにおいて、冷却水は、ウォータポンプ1
で昇圧されてエンジン2のウォータジャケット3に供給
され、さらにヒータコア11を通って熱交換器13に供
給され、ヒータコア11から再びウォータポンプ1に戻
る。ヒータコア11で冷却水は冷却され、空気は暖めら
れて車室内に暖気として導入される。オイルパン12内
において冷却水は熱交換器13を通過する際にエンジン
オイルにより暖められ、エンジンオイルは冷却水により
冷却される。
12内に、その内壁面に沿って熱交換器13を設置す
る。暖房モードにおいて、冷却水は、ウォータポンプ1
で昇圧されてエンジン2のウォータジャケット3に供給
され、さらにヒータコア11を通って熱交換器13に供
給され、ヒータコア11から再びウォータポンプ1に戻
る。ヒータコア11で冷却水は冷却され、空気は暖めら
れて車室内に暖気として導入される。オイルパン12内
において冷却水は熱交換器13を通過する際にエンジン
オイルにより暖められ、エンジンオイルは冷却水により
冷却される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の冷却水循
環構造に関するものである。
環構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に冷却水を循環させて冷却する
水冷式の車両用内燃機関においては、内燃機関を通過し
て暖められた前記冷却水を車室内暖房用の熱源として利
用するのが一般的である。この場合、暖房時に冷却水
は、ウォータポンプによって内燃機関に供給され、内燃
機関を通った後にヒータコアを通ってウォータポンプに
戻されており、内燃機関とヒータコアの間を循環してい
る。
水冷式の車両用内燃機関においては、内燃機関を通過し
て暖められた前記冷却水を車室内暖房用の熱源として利
用するのが一般的である。この場合、暖房時に冷却水
は、ウォータポンプによって内燃機関に供給され、内燃
機関を通った後にヒータコアを通ってウォータポンプに
戻されており、内燃機関とヒータコアの間を循環してい
る。
【0003】そして、冷却水は内燃機関を通過する際に
暖められ、暖められた冷却水はヒータコアを通過する際
に空気と熱交換して冷却される。このヒータコアで暖め
られた空気が車室内に送風される。
暖められ、暖められた冷却水はヒータコアを通過する際
に空気と熱交換して冷却される。このヒータコアで暖め
られた空気が車室内に送風される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
暖房時の冷却水の循環経路では、ヒータコアで放熱して
冷却された温度の低い冷却水がそのままウォータポンプ
に戻り、再び内燃機関に供給されるようになっているの
で、冷却水温の上昇が妨げられて暖機が遅れるととも
に、ヒータコアに供給される冷却水温が低くなることか
ら暖房効率が悪くなるという問題があった。
暖房時の冷却水の循環経路では、ヒータコアで放熱して
冷却された温度の低い冷却水がそのままウォータポンプ
に戻り、再び内燃機関に供給されるようになっているの
で、冷却水温の上昇が妨げられて暖機が遅れるととも
に、ヒータコアに供給される冷却水温が低くなることか
ら暖房効率が悪くなるという問題があった。
【0005】また、内燃機関には潤滑や冷却等を目的と
してエンジンオイルを循環させているが、このエンジン
オイルは冷間時から全量を循環させており、オイルパン
に戻ったエンジンオイルはオイルパン内で流動する。そ
して、冷却水温の上昇に伴ってエンジンオイルの油温が
上昇すると、温度の上がったエンジンオイルがオイルパ
ンの内面に直接接触し、エンジンオイルの熱がオイルパ
ンに伝熱されて、オイルパンの外表面から熱が空気中に
逃げてしまうため、エンジンオイルの油温も上昇しにく
いという問題もあった。エンジンオイルの油温が低い
と、冷却水が内燃機関を通過する際に冷却水の熱がエン
ジンオイルに奪われるため、冷却水温が上昇しにくくな
る。
してエンジンオイルを循環させているが、このエンジン
オイルは冷間時から全量を循環させており、オイルパン
に戻ったエンジンオイルはオイルパン内で流動する。そ
して、冷却水温の上昇に伴ってエンジンオイルの油温が
上昇すると、温度の上がったエンジンオイルがオイルパ
ンの内面に直接接触し、エンジンオイルの熱がオイルパ
ンに伝熱されて、オイルパンの外表面から熱が空気中に
逃げてしまうため、エンジンオイルの油温も上昇しにく
いという問題もあった。エンジンオイルの油温が低い
と、冷却水が内燃機関を通過する際に冷却水の熱がエン
ジンオイルに奪われるため、冷却水温が上昇しにくくな
る。
【0006】尚、実開昭58−127122号には、内
燃機関の下流であってヒータコアの上流に水冷式オイル
クーラを設け、このオイルクーラでエンジンオイルと冷
却水の間で熱交換を行い、エンジンオイルから受熱して
冷却水温を上昇させ、暖房効率を向上させる技術が開示
されている。
燃機関の下流であってヒータコアの上流に水冷式オイル
クーラを設け、このオイルクーラでエンジンオイルと冷
却水の間で熱交換を行い、エンジンオイルから受熱して
冷却水温を上昇させ、暖房効率を向上させる技術が開示
されている。
【0007】しかしながら、この場合には、機関暖機中
のようにエンジンオイルの油温が低いときには、オイル
クーラにおいて冷却水の熱がエンジンオイルに奪われ、
ヒータコアに供給される冷却水温が低下して、暖房効率
が逆に低下してしまうという問題がある。
のようにエンジンオイルの油温が低いときには、オイル
クーラにおいて冷却水の熱がエンジンオイルに奪われ、
ヒータコアに供給される冷却水温が低下して、暖房効率
が逆に低下してしまうという問題がある。
【0008】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、内燃機関の潤滑系オイルと冷却水との間で熱交
換する熱交換器をオイルパンの内部に配置して、暖房効
率の向上と潤滑系オイルの油温低下防止を図ることにあ
る。
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、内燃機関の潤滑系オイルと冷却水との間で熱交
換する熱交換器をオイルパンの内部に配置して、暖房効
率の向上と潤滑系オイルの油温低下防止を図ることにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、内燃機
関の冷却水が、機関本体内冷却水通路を通った後、車室
内暖房用のヒータを通過し、機関本体内冷却水通路の入
口側に戻る暖房用冷却水循環回路を備えた内燃機関の冷
却水循環構造において、前記暖房用冷却水循環回路の途
中であって前記ヒータと前記機関本体内冷却水通路の入
口側との間には、内燃機関の潤滑系オイルと冷却水との
間で熱交換せしめる熱交換器が配置され、この熱交換器
は潤滑系オイルを貯留するオイルパンの内側に内壁面か
ら所定寸法離間して該内壁面に沿って設置され、潤滑系
オイルは前記熱交換器よりもオイルパン中側から送出さ
れるように構成されており、潤滑系オイルの低温時に前
記熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱
交換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を
形成せしめることを特徴とする内燃機関の冷却水循環構
造である。
するために、以下の手段を採用した。本発明は、内燃機
関の冷却水が、機関本体内冷却水通路を通った後、車室
内暖房用のヒータを通過し、機関本体内冷却水通路の入
口側に戻る暖房用冷却水循環回路を備えた内燃機関の冷
却水循環構造において、前記暖房用冷却水循環回路の途
中であって前記ヒータと前記機関本体内冷却水通路の入
口側との間には、内燃機関の潤滑系オイルと冷却水との
間で熱交換せしめる熱交換器が配置され、この熱交換器
は潤滑系オイルを貯留するオイルパンの内側に内壁面か
ら所定寸法離間して該内壁面に沿って設置され、潤滑系
オイルは前記熱交換器よりもオイルパン中側から送出さ
れるように構成されており、潤滑系オイルの低温時に前
記熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱
交換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を
形成せしめることを特徴とする内燃機関の冷却水循環構
造である。
【0010】ヒータを通過する際に冷却された冷却水
は、オイルパン内に設置された熱交換器を通過する際に
潤滑系オイルと熱交換して暖められ、再び機関本体内冷
却水通路に供給され、ここで暖められて再びヒータに供
給される。つまり、機関本体内冷却水通路に供給される
前に冷却水は潤滑系オイルによって予熱されるので、暖
房効率が向上する。
は、オイルパン内に設置された熱交換器を通過する際に
潤滑系オイルと熱交換して暖められ、再び機関本体内冷
却水通路に供給され、ここで暖められて再びヒータに供
給される。つまり、機関本体内冷却水通路に供給される
前に冷却水は潤滑系オイルによって予熱されるので、暖
房効率が向上する。
【0011】また、潤滑系オイルの油温が低い時には、
熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱交
換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を形
成せしめるので、オイルパンの外表面の温度上昇が抑え
られ、熱がオイルパンの外表面から空気中に逃げにくく
なる。また、この時には熱交換器よりもオイルパン中側
のオイルだけが内燃機関を循環するようになり、ヒート
マスが小さくなって、暖房時の油温の立ち上がりがよく
なる。
熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱交
換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を形
成せしめるので、オイルパンの外表面の温度上昇が抑え
られ、熱がオイルパンの外表面から空気中に逃げにくく
なる。また、この時には熱交換器よりもオイルパン中側
のオイルだけが内燃機関を循環するようになり、ヒート
マスが小さくなって、暖房時の油温の立ち上がりがよく
なる。
【0012】本発明は、前記熱交換器が潤滑系オイルの
通過孔を有し、この通過孔は潤滑系オイルの粘度が所定
値以上の時に潤滑系オイルの実質的な通過流れを規制す
る通路抵抗を有するようにして構成することができる。
これは、潤滑系オイルは油温が低いほど粘度が高くなる
性質を利用している。
通過孔を有し、この通過孔は潤滑系オイルの粘度が所定
値以上の時に潤滑系オイルの実質的な通過流れを規制す
る通路抵抗を有するようにして構成することができる。
これは、潤滑系オイルは油温が低いほど粘度が高くなる
性質を利用している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1から図3の図面に基いて説明する。図1は車両用エン
ジン(内燃機関)の冷却水の流れ図である。冷却水はウ
ォータポンプ1で昇圧され、エンジン2内のウォータジ
ャケット(機関本体内冷却水通路)3に供給される。ウ
ォータジャケット3の出口には第1冷却水通路4と第2
冷却水通路5が接続されている。第1冷却水通路4は、
サーモスタットバルブ6を介してラジエータ7とバイパ
ス通路8に接続され、ラジエータ7の下流とバイパス通
路8の下流はポンプ吸込通路9で合流し、ウォータポン
プ1の吸込口に接続されている。
1から図3の図面に基いて説明する。図1は車両用エン
ジン(内燃機関)の冷却水の流れ図である。冷却水はウ
ォータポンプ1で昇圧され、エンジン2内のウォータジ
ャケット(機関本体内冷却水通路)3に供給される。ウ
ォータジャケット3の出口には第1冷却水通路4と第2
冷却水通路5が接続されている。第1冷却水通路4は、
サーモスタットバルブ6を介してラジエータ7とバイパ
ス通路8に接続され、ラジエータ7の下流とバイパス通
路8の下流はポンプ吸込通路9で合流し、ウォータポン
プ1の吸込口に接続されている。
【0014】一方、第2冷却水通路5はヒータバルブ1
0を介してヒータコア(車室内暖房用のヒータ)11に
接続されており、ヒータコア11の下流はオイルパン1
2の内部に設置された熱交換器13に接続され、熱交換
器13の下流はポンプ吸込通路(機関本体内冷却水通路
の入口側)9に接続されている。つまり、この実施の形
態では、ウォータジャケット3、第2冷却水通路5、ヒ
ータバルブ10、ヒータコア11、熱交換器13、ポン
プ吸込通路9、ウォータポンプ1を循環する回路が暖房
用冷却水循環回路を構成している。
0を介してヒータコア(車室内暖房用のヒータ)11に
接続されており、ヒータコア11の下流はオイルパン1
2の内部に設置された熱交換器13に接続され、熱交換
器13の下流はポンプ吸込通路(機関本体内冷却水通路
の入口側)9に接続されている。つまり、この実施の形
態では、ウォータジャケット3、第2冷却水通路5、ヒ
ータバルブ10、ヒータコア11、熱交換器13、ポン
プ吸込通路9、ウォータポンプ1を循環する回路が暖房
用冷却水循環回路を構成している。
【0015】オイルパン12にはエンジンオイル(潤滑
系オイル)が貯留されており、エンジンオイルは図2に
示すようにオイルストレーナ14から吸い込まれて図示
しないオイルポンプで昇圧されてエンジン2に供給さ
れ、再びオイルパン12に戻ってくる。
系オイル)が貯留されており、エンジンオイルは図2に
示すようにオイルストレーナ14から吸い込まれて図示
しないオイルポンプで昇圧されてエンジン2に供給さ
れ、再びオイルパン12に戻ってくる。
【0016】図2に示すように、オイルパン12の内部
には、底面12a及び各側面12bから所定寸法離間し
た位置に、底面12a及び各側面12bに沿ってそれぞ
れ熱交換器13が設置され、直列に接続されている。こ
れら熱交換器13よりもオイルパン12の内側にオイル
ストレーナ14が配置されている。
には、底面12a及び各側面12bから所定寸法離間し
た位置に、底面12a及び各側面12bに沿ってそれぞ
れ熱交換器13が設置され、直列に接続されている。こ
れら熱交換器13よりもオイルパン12の内側にオイル
ストレーナ14が配置されている。
【0017】前記熱交換器13は、図3に示すように、
内部が冷却水通路になっている本体部15と、本体部1
5の間に設けられたリボン状のコルゲートフィン16と
から構成されており、本体部15とコルゲートフィン1
6の間の隙間(通過孔)17をエンジンオイルが図3に
おいて紙面を貫く方向(図2においては破線の矢印で示
す方向)に流通可能になっている。
内部が冷却水通路になっている本体部15と、本体部1
5の間に設けられたリボン状のコルゲートフィン16と
から構成されており、本体部15とコルゲートフィン1
6の間の隙間(通過孔)17をエンジンオイルが図3に
おいて紙面を貫く方向(図2においては破線の矢印で示
す方向)に流通可能になっている。
【0018】ヒータバルブ10は、車両を暖房モードに
入れた時に開弁して冷却水をヒータコア11に通るよう
にし、暖房モードに入れていない時(以下、非暖房モー
ドという)には閉弁して冷却水をヒータコア11に通さ
ないようにする。
入れた時に開弁して冷却水をヒータコア11に通るよう
にし、暖房モードに入れていない時(以下、非暖房モー
ドという)には閉弁して冷却水をヒータコア11に通さ
ないようにする。
【0019】サーモスタットバルブ6は、エンジン2の
ウォータジャケット3を通過した冷却水が所定温度を超
えた場合に開弁して冷却水をラジエータ7に流し、所定
温度以下の場合に閉弁して冷却水をラジエータ7に流さ
ないようにし、バイパス通路8に流すようにする。
ウォータジャケット3を通過した冷却水が所定温度を超
えた場合に開弁して冷却水をラジエータ7に流し、所定
温度以下の場合に閉弁して冷却水をラジエータ7に流さ
ないようにし、バイパス通路8に流すようにする。
【0020】次に、この冷却水循環構造の作用を説明す
る。車両を暖房モードにすると、ヒータバルブ10が開
弁して、エンジン2のウォータジャケット3を通過した
冷却水の一部がヒータコア11に供給される。ヒータコ
ア11において冷却水と空気との間で熱交換が行われ、
冷却水は冷却されてオイルパン12の熱交換器13に送
られ、空気は暖められて車室内に暖気として導入され
る。
る。車両を暖房モードにすると、ヒータバルブ10が開
弁して、エンジン2のウォータジャケット3を通過した
冷却水の一部がヒータコア11に供給される。ヒータコ
ア11において冷却水と空気との間で熱交換が行われ、
冷却水は冷却されてオイルパン12の熱交換器13に送
られ、空気は暖められて車室内に暖気として導入され
る。
【0021】暖房モードにしている場合には外気温が低
く、したがって、ヒータコア11を通過した冷却水温は
エンジンオイルの油温よりも低くなる。そのため、熱交
換器13において、冷却水とエンジンオイルとの間で熱
交換が行われ、冷却水は暖められ、エンジンオイルは冷
却される。
く、したがって、ヒータコア11を通過した冷却水温は
エンジンオイルの油温よりも低くなる。そのため、熱交
換器13において、冷却水とエンジンオイルとの間で熱
交換が行われ、冷却水は暖められ、エンジンオイルは冷
却される。
【0022】熱交換器13で暖められた冷却水はウォー
タポンプ1で昇圧されて再びエンジン2のウォータジャ
ケット3に供給される。したがって、冷却水温が上昇し
易くなるので、暖機を早めることができるとともに、暖
房効率が向上する。
タポンプ1で昇圧されて再びエンジン2のウォータジャ
ケット3に供給される。したがって、冷却水温が上昇し
易くなるので、暖機を早めることができるとともに、暖
房効率が向上する。
【0023】また、熱交換器13によってオイルパン1
2内のエンジンオイルが冷却され油温が低下するので、
暖機時にはオイルパン12内のエンジンオイルの粘性が
著しく高くなる。そのため、熱交換器13の隙間17を
エンジンオイルが流通しにくくなり、オイルパン12の
底面12a及び各側面12bと各熱交換器13との間に
オイル滞留空間18が形成される。その結果、エンジン
2から戻ってきた高温のエンジンオイルがオイルパン1
2に直接接触しにくくなり、オイルパン12の外表面の
温度を低く抑えることができ、オイルパン12の外表面
からの熱の輻射を抑制することができ、エンジンオイル
の熱が空気中に逃げにくくすることができる。
2内のエンジンオイルが冷却され油温が低下するので、
暖機時にはオイルパン12内のエンジンオイルの粘性が
著しく高くなる。そのため、熱交換器13の隙間17を
エンジンオイルが流通しにくくなり、オイルパン12の
底面12a及び各側面12bと各熱交換器13との間に
オイル滞留空間18が形成される。その結果、エンジン
2から戻ってきた高温のエンジンオイルがオイルパン1
2に直接接触しにくくなり、オイルパン12の外表面の
温度を低く抑えることができ、オイルパン12の外表面
からの熱の輻射を抑制することができ、エンジンオイル
の熱が空気中に逃げにくくすることができる。
【0024】そして、オイル滞留空間18が形成される
ことにより、熱交換器13よりも内側に収容されている
エンジンオイルだけがエンジン2に供給され循環するよ
うになるので、ヒートマスが小さくなって、暖機時の油
温の立ち上がり性が向上する。油温が高いとフリクショ
ンが小さくなるので、暖機時の燃費が向上する。
ことにより、熱交換器13よりも内側に収容されている
エンジンオイルだけがエンジン2に供給され循環するよ
うになるので、ヒートマスが小さくなって、暖機時の油
温の立ち上がり性が向上する。油温が高いとフリクショ
ンが小さくなるので、暖機時の燃費が向上する。
【0025】オイルパン12内のエンジンオイルの油温
が高まってくると、エンジンオイルは粘性が低くなって
熱交換器13の隙間17を自由に流通することができる
ようになるので、オイル滞留空間18は消滅し、オイル
パン12内のエンジンオイルのほぼ全量がエンジン2を
循環するようになる。つまり、オイル滞留空間18はオ
イルパン12内のエンジンオイルの油温が低い時にだけ
形成されるものである。
が高まってくると、エンジンオイルは粘性が低くなって
熱交換器13の隙間17を自由に流通することができる
ようになるので、オイル滞留空間18は消滅し、オイル
パン12内のエンジンオイルのほぼ全量がエンジン2を
循環するようになる。つまり、オイル滞留空間18はオ
イルパン12内のエンジンオイルの油温が低い時にだけ
形成されるものである。
【0026】尚、暖房モードでは冷却水の温度条件か
ら、サーモスタットバルブ6は閉弁し、冷却水はバイパ
ス通路8を流れ、ラジエータ7には流れない。
ら、サーモスタットバルブ6は閉弁し、冷却水はバイパ
ス通路8を流れ、ラジエータ7には流れない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内燃機関の冷却水が、機関本体内冷却水通路を通った
後、車室内暖房用のヒータを通過し、機関本体内冷却水
通路の入口側に戻る暖房用冷却水循環回路を備えた内燃
機関の冷却水循環構造において、前記暖房用冷却水循環
回路の途中であって前記ヒータと前記機関本体内冷却水
通路の入口側との間には、内燃機関の潤滑系オイルと冷
却水との間で熱交換せしめる熱交換器が配置され、この
熱交換器は潤滑系オイルを貯留するオイルパンの内側に
内壁面から所定寸法離間して該内壁面に沿って設置さ
れ、潤滑系オイルは前記熱交換器よりもオイルパン中側
から送出されるように構成されており、潤滑系オイルの
低温時に前記熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を
規制して熱交換器とオイルパンの内壁面との間にオイル
滞留空間を形成せしめるようにしたことにより、冷却水
は機関本体内冷却水通路に供給される前にオイルパン内
の熱交換器において潤滑系オイルによって予熱されるの
で、暖房効率が向上するという優れた効果が奏される。
内燃機関の冷却水が、機関本体内冷却水通路を通った
後、車室内暖房用のヒータを通過し、機関本体内冷却水
通路の入口側に戻る暖房用冷却水循環回路を備えた内燃
機関の冷却水循環構造において、前記暖房用冷却水循環
回路の途中であって前記ヒータと前記機関本体内冷却水
通路の入口側との間には、内燃機関の潤滑系オイルと冷
却水との間で熱交換せしめる熱交換器が配置され、この
熱交換器は潤滑系オイルを貯留するオイルパンの内側に
内壁面から所定寸法離間して該内壁面に沿って設置さ
れ、潤滑系オイルは前記熱交換器よりもオイルパン中側
から送出されるように構成されており、潤滑系オイルの
低温時に前記熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を
規制して熱交換器とオイルパンの内壁面との間にオイル
滞留空間を形成せしめるようにしたことにより、冷却水
は機関本体内冷却水通路に供給される前にオイルパン内
の熱交換器において潤滑系オイルによって予熱されるの
で、暖房効率が向上するという優れた効果が奏される。
【0028】また、潤滑系オイルの油温が低い時には、
熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱交
換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を形
成せしめるので、潤滑系オイルの熱がオイルパンの外表
面から空気中に逃げにくくなり、また内燃機関を循環す
る潤滑系オイルのヒートマスが小さくなって、暖房時の
油温の立ち上がりがよくなるという優れた効果が奏され
る。
熱交換器が潤滑系オイルの実質的な流通を規制して熱交
換器とオイルパンの内壁面との間にオイル滞留空間を形
成せしめるので、潤滑系オイルの熱がオイルパンの外表
面から空気中に逃げにくくなり、また内燃機関を循環す
る潤滑系オイルのヒートマスが小さくなって、暖房時の
油温の立ち上がりがよくなるという優れた効果が奏され
る。
【図1】 本発明にかかる内燃機関の冷却水循環構造の
一実施の形態における冷却水の流れ図である。
一実施の形態における冷却水の流れ図である。
【図2】 前記実施の形態におけるオイルパン内での熱
交換器の配置図である。
交換器の配置図である。
【図3】 前記実施の形態における熱交換器の平面図で
ある。
ある。
2 エンジン(内燃機関) 3 ウォータジャケット(機関本体内冷却水通路) 9 ポンプ吸込通路(機関本体内冷却水通路の入口側) 11 ヒータコア(車室内暖房用のヒータ) 12 オイルパン 13 熱交換器 17 隙間(通過孔) 18 オイル滞留空間
Claims (2)
- 【請求項1】 内燃機関の冷却水が、機関本体内冷却水
通路を通った後、車室内暖房用のヒータを通過し、機関
本体内冷却水通路の入口側に戻る暖房用冷却水循環回路
を備えた内燃機関の冷却水循環構造において、 前記暖房用冷却水循環回路の途中であって前記ヒータと
前記機関本体内冷却水通路の入口側との間には、内燃機
関の潤滑系オイルと冷却水との間で熱交換せしめる熱交
換器が配置され、この熱交換器は潤滑系オイルを貯留す
るオイルパンの内側に内壁面から所定寸法離間して該内
壁面に沿って設置され、潤滑系オイルは前記熱交換器よ
りもオイルパン中側から送出されるように構成されてお
り、潤滑系オイルの低温時に前記熱交換器が潤滑系オイ
ルの実質的な流通を規制して熱交換器とオイルパンの内
壁面との間にオイル滞留空間を形成せしめることを特徴
とする内燃機関の冷却水循環構造。 - 【請求項2】 前記熱交換器は潤滑系オイルの通過孔を
有し、この通過孔は潤滑系オイルの粘度が所定値以上の
時に潤滑系オイルの実質的な通過流れを規制する通路抵
抗を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
の冷却水循環構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17621597A JP3344288B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 内燃機関の冷却水循環構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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