JPH1122434A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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Publication number
JPH1122434A
JPH1122434A JP17663097A JP17663097A JPH1122434A JP H1122434 A JPH1122434 A JP H1122434A JP 17663097 A JP17663097 A JP 17663097A JP 17663097 A JP17663097 A JP 17663097A JP H1122434 A JPH1122434 A JP H1122434A
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JP
Japan
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pin
annular disk
peripheral surface
exhaust valve
outer peripheral
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Application number
JP17663097A
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English (en)
Inventor
Katsuya Mogi
克也 茂木
Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Unisia Jecs Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御ハウジングによって保持される環状ディ
スクを小径化し、起動トルクを低減するとともに、ピン
23との間を確実に潤滑する。 【解決手段】 機関と同期回転する駆動軸の外周に、気
筒毎に分割した円筒状カムシャフトが配設され、第1,
第2ピン23を介して両者を連動させる環状ディスクの
偏心位置に応じてカムシャフトが不等速回転し、バルブ
リフト特性が変化する。制御ハウジングの円形開口部に
回転自在に保持される環状ディスクは、一対のピン保持
孔を有する。ピン保持孔は、環状ディスク外周面と交差
して、円の一部が欠けた形をなし、環状ディスク外周面
に開口している。ピン23は、ピン保持孔に嵌合する基
部23aと、係合溝に摺動可能に嵌合する先端部23b
とを有し、基部23aは、半円よりも大きな円筒面23
dと一つの平面23eとから構成される。先端部23b
は、一対の平面23cを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駆動軸外周に配
置した円筒状カムシャフトを駆動軸に対し不等速回転さ
せることで、内燃機関の運転状態に応じて吸気弁・排気
弁の開閉時期や作動角を可変制御する吸排気弁駆動制御
装置に関し、特に、駆動軸と円筒状カムシャフトとを連
動させる環状ディスクにおけるピンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】吸気弁・排気弁の開閉時期や作動角を可
変制御する装置は、従来から種々の形式のものが提供さ
れているが、その一つとして例えば実開昭57−198
306号公報や特開平6−185321号公報に記載さ
れているように、不等速軸継手の原理を応用したものが
知られている。これは、機関の回転に同期して回転する
駆動軸の外周に、各気筒毎に分割した円筒状のカムシャ
フトを設け、かつ該カムシャフトの端部のフランジ部と
駆動軸側のフランジ部とにそれぞれ半径方向に沿った係
合溝を形成するとともに、両フランジ部間に介在する環
状ディスクに各係合溝に係合する一対のピンを設けた構
成であって、上記環状ディスクを制御ハウジングでもっ
て回転自在に保持するとともに、該制御ハウジングを介
して環状ディスクをカムシャフトに対し偏心させること
ができるようにしてあり、その偏心量を制御することに
より、バルブリフト特性が変化するようになっている。
すなわち、回転力は、駆動軸側のフランジ部から係合溝
およびピンを介して環状ディスクへ伝達され、さらに、
この環状ディスクからピンおよび係合溝を介してカムシ
ャフト側のフランジ部へ伝達される。特に、環状ディス
クの偏心時には、ピンが係合溝に対し摺動しつつ回転力
を伝達することになる。
【0003】ここで、上記ピンは、係合溝との局部的な
接触による偏摩耗を防止するために、係合溝内側面と面
接触となるように、先端部が平行な一対の平面に沿って
切欠形成されており、さらに、偏心時における係合溝と
の角度のずれを吸収できるように、環状ディスクに形成
したピン保持孔内に回転可能に嵌合保持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の吸排気弁駆動制御装置においては、環状デ
ィスクにおけるピン保持孔を完全な円形に確保し、ここ
に円柱状のピン基部を嵌合させるようにしているので、
ピンを包含する環状ディスクの外径が大きくなるという
問題がある。このように環状ディスクが大径となると、
制御ハウジングを含めて装置全体が大型化することは勿
論であるが、該環状ディスクを保持する制御ハウジング
との間で生じる摩擦力が大きくなり、始動時に必要な起
動トルクが増大する不具合がある。
【0005】また、ピンには大きな荷重が作用するの
で、環状ディスクのピン保持孔との間で焼き付きが生じ
ないように潤滑する必要があるが、上記従来のように円
形をなすピン保持孔に円柱状のピン基部が完全に嵌合し
ていると、環状ディスクの両端面に沿って流れる潤滑油
が両者の嵌合面に僅かに流入するに過ぎず、確実な潤滑
を行うことは難しい。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、機
関の回転に同期して回転する駆動軸と、この駆動軸の外
周に相対回転可能に設けられ、かつ吸排気弁を駆動する
カムを外周に有する円筒状のカムシャフトと、このカム
シャフトの一端部に設けられ、かつ半径方向に沿った係
合溝を有する第1フランジ部と、上記第1フランジ部に
対向するように上記駆動軸側に設けられ、かつ半径方向
に沿った係合溝を有する第2フランジ部と、上記両フラ
ンジ部の間に配設され、かつ各端面に開口する一対のピ
ン保持孔が設けられた環状ディスクと、上記ピン保持孔
にそれぞれ回転可能に嵌合保持され、かつ環状ディスク
端面から突出した先端部が各係合溝に係合する一対のピ
ンと、上記環状ディスクの外周を回転自在に保持し、か
つ軸直角方向に揺動可能な制御ハウジングと、を備えて
なる内燃機関の吸排気弁駆動制御装置において、上記ピ
ン保持孔が、上記環状ディスクの外周面と交差して、該
外周面に開口しているとともに、このピン保持孔に嵌合
する円柱状のピン基部の側部を、環状ディスク外周面か
ら突出しないように部分的に切り欠いたことを特徴とし
ている。
【0007】すなわち、この構成においては、環状ディ
スクにおけるピン嵌合孔が完全な円とはなっておらず、
その一部が切り欠かれ、環状ディスク外周面において外
部に開放された形となっている。そして、このピン嵌合
孔に嵌合するピンの基部は、その断面がやはり完全な円
とはなっておらず、ピン嵌合孔と同様に一部が切り欠か
れたものとなっている。このピンがピン保持孔に嵌合し
た状態では、ピン基部は環状ディスク外周面に突出する
ことがなく、かつ、偏心に伴って必要な範囲内で回転で
きるようになっている。上記環状ディスクの外周は、直
接あるいは軸受部材を介して制御ハウジングに回転自在
に保持されているが、上記のようにピン保持孔と交差す
るように環状ディスクの外径を設定することにより、環
状ディスクの外径が相対的に小径化する。また、ピン保
持孔の側部が環状ディスク外周面に開放されているの
で、ピンとピン保持孔との間の潤滑は容易である。
【0008】請求項1の発明をさらに具体化した請求項
2の発明では、上記ピンは、上記係合溝に摺動可能に嵌
合する先端部と、上記ピン保持孔に回転可能に嵌合する
基部と、を有し、上記先端部は、円柱の側部を平行な一
対の弦に沿って切り欠いた形状をなし、かつ上記基部
は、環状ディスク外周面に向かう側部を、上記一対の弦
に対し直交する一つの弦に沿って切り欠いた形状をなし
ている。
【0009】この構成では、上記ピンの先端部は、一対
の平面を有し、この平面が係合溝の内側面に面接触す
る。そして、この面接触が常時保たれるように、ピンが
ピン保持孔内で回動する。
【0010】また請求項3の発明では、上記基部の切欠
部は、ピンの回転中心を中心として、2×(90°−φ
max)の中心角の範囲内(但し、φmaxは、環状デ
ィスクの回転中心から各ピン中心までの公転半径をr、
環状ディスクの最大偏心量をeとして、φmax=SI
-1(eSIN(90°)/r)である)に形成されて
いる。
【0011】すなわち、各ピンは、環状ディスクととも
に回転するが、ピン先端部が例えば請求項2のように係
合溝と面接触を保つためには、ピンがピン保持孔内で環
状ディスクの偏心に応じて回動する必要がある。カムシ
ャフトの回転中心を中心とした各ピンの公転角をθとす
ると、ピンの環状ディスクに対する揺動角φは、このピ
ンが環状ディスクの中心を1回公転する間に、φ=SI
-1(eSIN(θ)/r)の関係を保ちながら変動す
る。そして、θ=90°のときに、φは最大値φmax
となる。従って、このθ=90°のとき(ピンが環状デ
ィスクに対して最も傾いているとき)にも、このピンが
環状ディスクに及ぼす力(環状ディスクの接線方向に作
用する)を、ピンの円筒面において受けるようにするた
めには、ピンの片側について、切欠従って、このθ=9
0°のとき(ピンが環状ディスクに対して最も傾いてい
るとき)にも、このピンが環状ディスクに及ぼす力(環
状ディスクの接線方向に作用する)を、ピンの円筒面に
おいて受けるようにするためには、ピンの片側につい
て、切欠 従って、請求項3のように構成すれば、最大
偏心時にも、ピン基部の円筒面に力が作用することにな
り、力の伝達を、真円形のピンと全く同様に確実に行う
ことができる。
【0012】また請求項4の発明では、上記基部の円筒
面と切欠部側の面とを連通する油孔が貫通形成されてい
る。上述したようにピン保持孔は環状ディスク外周面に
一部が開口しているので、外部から容易に潤滑油が流入
する。そして、このピンの切欠部側に流入した潤滑油
は、ピンに形成された油孔を通ってピン基部の円筒面と
ピン保持孔内周面との間に供給される。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の吸排気弁駆動制
御装置によれば、環状ディスクにおけるピンの公転半径
を小さくすることなく環状ディスクの径を小径化するこ
とができ、装置全体の小型化が図れるとともに、制御ハ
ウジングとの間での摩擦モーメントが低減して最大起動
トルクが小さなものとなる。そのため、機関の始動が容
易となる。また、ピン保持孔の一部が環状ディスク外周
面において外部に開放された形となっているため、外部
から容易に潤滑油を供給でき、ピン基部とピン保持孔と
の間を確実に潤滑できる。
【0014】また請求項2の発明によれば、ピン先端部
の一対の平面が係合溝の内側面に常に面接触し、局部的
な摩耗の発生が防止される。
【0015】また請求項3の発明によれば、最大偏心時
においても、ピンが受ける荷重が、該ピンの基部の円筒
面に作用し、ピン切欠部には作用することがない。従っ
て、常に円滑な動作を確保できる。
【0016】さらに、請求項4の構成によれば、ピンの
切欠部側に流入した潤滑油を、ピン基部の円筒面とピン
保持孔内周面との間に供給でき、確実な潤滑を行うこと
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る吸排気弁駆
動制御装置の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明
する。
【0018】図1は、この発明に係る吸排気弁駆動制御
装置の全体的な構成を示す分解斜視図である。
【0019】図1に示すように、シリンダヘッドの上部
に、全気筒に亙って連続した駆動軸1が配設されてい
る。この駆動軸1は、内部に潤滑油通路(図示せず)が
形成された中空状のものであって、一端にスプロケット
3が取り付けられ、タイミングチェーン4を介して図示
せぬクランクシャフトに連動している。そして、この駆
動軸1の外周には、各気筒毎に分割された円筒状のカム
シャフト11が相対回転可能に嵌合しており、各カムシ
ャフト11の端部に、第1フランジ部12が設けられて
いる。各カムシャフト11は、例えば吸気弁(図示せ
ず)を駆動する一対のカム11aを有し、かつその一対
のカム11aの中間のジャーナル部11bが、図示せぬ
シリンダヘッドにカムブラケットを介して回転自在に支
持されている。なお、このシリンダヘッドの軸受部を介
して、シリンダヘッド内部のオイルギャラリから駆動軸
1内部の潤滑油通路に潤滑油が導入されるようになって
いる。
【0020】また、駆動軸1には、短いスリーブ15が
固定されており、各スリーブ15の端部に、それぞれ上
記第1フランジ部12と対向するように、第2フランジ
部16が形成されている。両フランジ部12,16の間
には、図2に示すように円環状をなす環状ディスク17
が介装されている。この環状ディスク17は、両端面が
平坦な板状をなしており、かつ制御ハウジング18の円
形の開口部18a内に回転自在に嵌合保持されている。
具体的には、制御ハウジング18の開口部18a内周面
は単純な円筒面をなし、ここに、環状ディスク17の外
周面17aが回転自在に嵌合している。
【0021】上記第1フランジ部12および第2フラン
ジ部16には、それぞれ半径方向に沿った係合溝19,
20が形成されている。両係合溝19,20は、互いに
180゜異なる位置に配置されている。そして、環状デ
ィスク17には、互いに180゜異なる位置にそれぞれ
ピン保持孔21,22(図2参照)が貫通形成されてい
るとともに、それぞれに、第1ピン23,第2ピン24
が回転可能に嵌合している。これらのピン23,24
は、互いに逆向きに突出しており、第1ピン23の先端
部が第1フランジ部12の係合溝19に摺動可能に係合
しているとともに、第2ピン24の先端部が第2フラン
ジ部16の係合溝20に摺動可能に係合している。
【0022】上記制御ハウジング18には、上記の開口
部18aとともに、それぞれ円形をなすカム嵌合孔27
およびブッシュ嵌合孔28が開口形成されており、カム
嵌合孔27に制御シャフト26が、ブッシュ嵌合孔28
に固定シャフト25がそれぞれ挿通されている。上記制
御シャフト26には、円形の偏心カム29が各気筒毎に
固設されており、この偏心カム29の外周面が上記カム
嵌合孔27に摺動可能に嵌合している。また、固定シャ
フト25とブッシュ嵌合孔28との間には、偏心ブッシ
ュ30が介装されている。この偏心ブッシュ30は、互
いに真円形をなす外周面と内周面とが偏心しているもの
であって、その内周面が固定シャフト25に回転可能に
嵌合し、かつ外周面が上記ブッシュ嵌合孔28に回転可
能に嵌合している。従って、偏心カム29を備えた制御
シャフト26が回転すると、制御ハウジング18が図の
上下に揺動し、環状ディスク17の中心が駆動軸1およ
びカムシャフト11の中心から偏心するようになってい
る。
【0023】上記のような偏心型の可変動弁機構自体
は、例えば前述した特開平6−185321号公報等に
おいて公知の構成であるので、その詳細な説明は省略す
るが、環状ディスク17が駆動軸1の中心に対し同心位
置にあれば、各カムシャフト11は駆動軸1に対し等速
回転し、カム11aのプロフィールに沿ったバルブリフ
ト特性が得られる。また制御シャフト26のカム作用に
より環状ディスク17が駆動軸1の中心に対し偏心する
と、一種の不等速軸継手となり、各カムシャフト11が
駆動軸1に対し不等速回転する。これにより、その偏心
量に応じて、バルブリフト特性およびバルブ作動角が変
化する。
【0024】次に、図2〜図8に基づいて、本発明の要
部である環状ディスク17および第1,第2ピン23,
24について説明する。
【0025】図2は、環状ディスク17単体の平面図、
図3はその断面図である。これらの図に明らかなよう
に、ピン保持孔21,22は、その円の一部が環状ディ
スク17の外周面17aと交差しており、完全に円形の
孔とはならずに一部が欠けた形となっている。これによ
り、各ピン保持孔21,22は、環状ディスク17外周
面17aに開口している。符号21a,22aは、その
開口部を示している。なお、この一対のピン保持孔2
1,22は、環状ディスク17に対称に位置している。
【0026】図4〜図8は、ピン保持孔21に装着され
る第1ピン23を示している。なお、第2ピン24も、
全く同一の形状であるので、以下、第1ピン23を例に
両ピン23,24の構成を説明する。
【0027】この第1ピン23は、ピン保持孔21の径
と等しい径の円柱を基本形状とするものであって、ピン
保持孔21内に嵌合する基部23aと、上記ピン保持孔
21から突出して上記係合溝19に摺動可能に嵌合する
先端部23bと、に大別される。上記先端部23bは、
円柱の側部を平行な一対の弦に沿って切り欠いた形状を
なしている。つまり、係合溝19の溝幅に沿って、一対
の平面23c、23cを有し、この平面23c,23c
が係合溝19の内側面にそれぞれ面接触するようになっ
ている。また、基部23aは、環状ディスク17外周面
17aに向かう側部を、上記の平面23cに直交する一
つの弦に沿って切り落とした形状をなしている。つま
り、基部23aは、半円よりも大きな円筒面23dと一
つの平面23eとから構成されており、かつ上記平面2
3eは、先端部23bの平面23cに対し直交してい
る。上記の基部23aにおける円筒面23dは、上記ピ
ン保持孔21における円筒面の角度範囲よりも小さいも
のとなっており、これにより、ピン23がピン保持孔2
1に装着された状態において、基部23aが環状ディス
ク17外周面17aに突出することなく所定範囲内で揺
動可能となっている。つまり、環状ディスク17の偏心
時に、先端部23bが係合溝19に沿って自由に揺動す
ることができるようになっている。
【0028】また、逆に、基部23aの円筒面23d
は、所定の角度範囲よりも大きく形成されていなければ
ならない。具体的には、図8,図9に示すように、上記
基部23aにおいて上記平面23eに沿って切り欠かれ
たものとなる切欠部の中心角αは、2×(90°−φm
ax)よりも小さい。但し、φmaxは、環状ディスク
17の回転中心Yから第1ピン23の中心までの公転半
径をr、環状ディスク17の最大偏心量をeとして、φ
max=SIN-1(eSIN(90°)/r)である。
【0029】すなわち、第1ピン23は、環状ディスク
17とともに回転するが、環状ディスク17の偏心時に
は、図9に示すように、ピン23の先端部23bの平面
23cが係合溝19に沿うようにピン23がピン保持孔
21内で揺動を繰り返すことになる。ここで、カムシャ
フト11の回転中心Xを中心とした第1ピン23の公転
角をθとすると、第1ピン23の環状ディスク17に対
する揺動角φは、このピン23が環状ディスク17の中
心Yを1回公転する間に、図10に示すように、φ=S
IN-1(eSIN(θ)/r)の関係を保ちながら変動
する。そして、θ=90°のときに、φは最大値φma
xとなる。つまり、θ=90°のときに、図11に示す
ように、第1ピン23が環状ディスク17に対して最も
傾いた状態となる。従って、上記のように切欠部の中心
角αを設定すれば、このθ=90°のときにも、第1ピ
ン23、φは最大値φmaxとなる。つまり、θ=90
°のときに、図11に示すように、第1ピン23が環状
ディスク17に対して最も傾いた状態となる。従って、
上記のように切欠部の中心角αを設定すれば、このθ=
90°のときにも、第1ピン23 上記実施例の構成に
おいては、第1,第2ピン23,24の公転半径rを従
来と同様に確保したとしても、環状ディスク17の径
を、相対的に小さくすることができる。これに伴い、装
置全体を小型化できる。また、外周面17aの径が小径
化することにより、該外周面17aと制御ハウジング1
8の開口部18aとの間で生じる摩擦モーメントが低減
し、環状ディスク17を回転させるに必要な起動トルク
が低くなる。図12は、環状ディスク17の径と最大起
動トルクとの関係を示した特性図であり、この図に明ら
かなように、径を縮小すれば、それだけ起動トルクが低
くなる。これにより、機関の始動性が向上する。
【0030】また、環状ディスク17の外周面17aに
ピン保持孔21,22が開口しているので、制御ハウジ
ング18の開口部18aと環状ディスク17外周面17
aとの摺動面に供給された循環油の一部が、環状ディス
ク17外周面の開口部21a,22aを通してピン保持
孔21,22内に容易に流入し、第1,第2ピン23,
24との間が確実に潤滑される。
【0031】次に、図13〜図16に基づいて、第1,
第2ピン23,24の異なる実施例を説明する。これら
の図は一例として第1ピン23を示しているが、図示す
るように、基部23aにおける円筒面23dと平面23
eとを互いに連通するように、円柱の直径方向に沿って
油孔31が形成されている。従って、この実施例におい
ては、上述したように環状ディスク17外周面の開口部
21a,22aを通してピン保持孔21,22内に流入
した潤滑油が、上記油孔31を通して円筒面23d側に
導かれ、一層確実な潤滑が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す吸排気弁駆動制御装置
全体の分解斜視図。
【図2】環状ディスクのみを示す平面図。
【図3】同じく環状ディスクのみの断面図。
【図4】第1ピンの正面図。
【図5】図4の矢印A方向から見た第1ピンの側面図。
【図6】図4の矢印B方向から見た第1ピンの側面図。
【図7】図4の矢印C方向から見た第1ピンの底面図。
【図8】ピン基部における切欠部の中心角αの説明図。
【図9】環状ディスクの偏心に伴うピンの揺動の状態を
示す説明図。
【図10】揺動角φの変化を示す特性図。
【図11】θ=90°のときの状態を示す図9と同様の
説明図。
【図12】環状ディスクの径と最大起動トルクとの関係
を示す特性図。
【図13】この発明に係る第1ピンの異なる実施例を示
す図4と同様の正面図。
【図14】図13の矢印D方向から見た第1ピンの側面
図。
【図15】図13の矢印E方向から見た第1ピンの側面
図。
【図16】図13の矢印F方向から見た第1ピンの底面
図。
【符号の説明】
17…環状ディスク 18…制御ハウジング 21,22…ピン保持孔 23…第1ピン 23a…基部 23b…先端部 24…第2ピン 31…油孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の回転に同期して回転する駆動軸
    と、 この駆動軸の外周に相対回転可能に設けられ、かつ吸排
    気弁を駆動するカムを外周に有する円筒状のカムシャフ
    トと、 このカムシャフトの一端部に設けられ、かつ半径方向に
    沿った係合溝を有する第1フランジ部と、 上記第1フランジ部に対向するように上記駆動軸側に設
    けられ、かつ半径方向に沿った係合溝を有する第2フラ
    ンジ部と、 上記両フランジ部の間に配設され、かつ各端面に開口す
    る一対のピン保持孔が設けられた環状ディスクと、 上記ピン保持孔にそれぞれ回転可能に嵌合保持され、か
    つ環状ディスク端面から突出した先端部が各係合溝に係
    合する一対のピンと、 上記環状ディスクの外周を回転自在に保持し、かつ軸直
    角方向に揺動可能な制御ハウジングと、 を備えてなる内燃機関の吸排気弁駆動制御装置におい
    て、 上記ピン保持孔が、上記環状ディスクの外周面と交差し
    て、該外周面に開口しているとともに、このピン保持孔
    に嵌合する円柱状のピン基部の側部を、環状ディスク外
    周面から突出しないように部分的に切り欠いたことを特
    徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 上記ピンは、上記係合溝に摺動可能に嵌
    合する先端部と、上記ピン保持孔に回転可能に嵌合する
    基部と、を有し、上記先端部は、円柱の側部を平行な一
    対の弦に沿って切り欠いた形状をなし、かつ上記基部
    は、環状ディスク外周面に向かう側部を、上記一対の弦
    に対し直交する一つの弦に沿って切り欠いた形状をなし
    ていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排
    気弁駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 上記基部の切欠部は、ピンの回転中心を
    中心として、2×(90°−φmax)の中心角の範囲
    内(但し、φmaxは、環状ディスクの回転中心から各
    ピン中心までの公転半径をr、環状ディスクの最大偏心
    量をeとして、φmax=SIN-1(eSIN(90
    °)/r)である)に形成されていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の内燃機関の吸排気弁駆動制御
    装置。
  4. 【請求項4】 上記基部の円筒面と切欠部側の面とを連
    通する油孔が貫通形成されていることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の吸排気弁駆動制
    御装置。
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