JPH1122433A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

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Publication number
JPH1122433A
JPH1122433A JP17374397A JP17374397A JPH1122433A JP H1122433 A JPH1122433 A JP H1122433A JP 17374397 A JP17374397 A JP 17374397A JP 17374397 A JP17374397 A JP 17374397A JP H1122433 A JPH1122433 A JP H1122433A
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JP
Japan
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drive shaft
intake
exhaust valve
disk housing
disk
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP17374397A
Other languages
English (en)
Inventor
Seinosuke Hara
誠之助 原
Tamotsu Tofuji
保 東藤
Shinichi Kawada
真市 川田
Shoji Hayashi
将司 林
Makoto Nakamura
信 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 装置のコンパクト化を図り機関への搭載性を
向上させると共に、バルブタイミングの制御精度の向上
を図る。 【解決手段】 駆動軸とカムシャフトに対向して設けら
れた第1,第2フランジ部,33の間に、ディスクハウ
ジング39と該ディスクハウジングの内周にニードルベ
アリング30を介して回転自在に支持された環状ディス
ク38を介装してある。ディスクハウジングを上下に移
動させて環状ディスクを駆動軸の軸心Xに対して偏心動
させて弁の作動角を変化させるようになっている。前記
ディスクハウジングの一端面39bに左右一対の突起部
44を突設すると共に、第2フランジ部の外周面33b
に支持リング40を回転自在に設け、この支持リングの
両外側面40a,40aに前記突起部を摺動自在に嵌合
させて、ディスクハウジングを第2フランジ部に上下動
可能に支持するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転状
態に応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排
気弁駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の吸排気弁駆動制御装置と
しては種々提供されており、その一つとして本出願人が
先に出願した特開平5−20217号に記載されたもの
がある。
【0003】図8〜図9に基づいて概略を説明すれば、
この吸排気弁駆動制御装置は、多気筒機関のクランク軸
からスプロケットを介して回転力が伝達される駆動軸1
と、該駆動軸1の外周側に同軸上に相対回転自在に設け
られたカムシャフト2と、各気筒毎に分割された該カム
シャフト2の分割端部間に設けられた制御機構3とを備
えている。前記各カムシャフト2は、夫々外周に1気筒
当たり2つの吸気弁4,4をバルブリフター4a,4a
を介してバルブスプリング5のばね力に抗して開作動さ
せる2個のカム6,6を一体に有していると共に、シリ
ンダヘッド7上の一対のカム軸受8,9によって回転自
在に支持されている。
【0004】前記制御機構3は、図8に示すように各カ
ムシャフト2の一端部に一体に設けられた円環状の第1
フランジ部10と、駆動軸1の所定外周位置に連結ピン
11によりスリーブ12aを介して固定されて、前記第
1フランジ部10に対向する円環状の第2フランジ部1
2と、両フランジ部10,12間に介装されて駆動軸1
の軸心Xから略径方向へ揺動自在に設けられた略円環状
のディスクハウジング14と、該ディスクハウジング1
4の内周に有する大径な支持孔内にプレーンベアリング
13を介して回転自在に保持された環状ディスク16と
を備えている。
【0005】また、前記ディスクハウジング14は、直
径方向の一端部がシリンダヘッド7の上端部に機関前後
方向に沿って延設された支軸15によって回転自在に支
持されていると共に、他端部が駆動機構により揺動する
ようになっている。更に、第1,第2フランジ部10,
12の外周部には、互いに180°位置に細長い係合溝
17,18が半径方向に沿って形成されている一方、環
状ディスク16の両側面には、互いに反対方向に突出し
て前記各係合溝17,18に係合するピン19a,19
bが突設されている。
【0006】そして、例えば機関の高回転時には、ディ
スクハウジング14が揺動せずに、環状ディスク16の
中心が駆動軸1の軸心Xに合致する一方、機関の低回転
時には、駆動機構20によりディスクハウジング14が
支軸15を支点として揺動し、環状ディスク16を駆動
軸1の軸心Xに対して偏心動させる。
【0007】即ち、例えば機関高回転時には、ディスク
16の中心が駆動軸1の軸心Xに合致して、駆動軸1と
カムシャフト2との回転位相差が生じない。したがっ
て、駆動軸1の回転に伴い制御機構3を介してカムシャ
フト2が駆動軸1と同期回転し、カム6,6による弁の
作動角が大きくなり、開弁時期が早くなる共に、閉弁時
期が遅くなるため、吸気慣性力を利用した吸気充填効率
が向上する。
【0008】一方、低回転域では、駆動機構によりディ
スクハウジング14を介してディスク16の中心が駆動
軸1の軸心Xから偏心可能に制御されるため、各ピン1
9a,19bが各係合溝17,18の内周面に沿って径
方向に摺動し、一方側ピン19aが駆動軸1の軸心Xに
接近する場合は、他方側ピン19bは軸心Xから離れる
関係になる。したがって、この場合は、ディスク16
は、駆動軸1に対して角速度が大きくなり、ディスク1
6に対し、カムシャフト2の角速度も大きくなる。この
ため、カムシャフト2は、駆動軸1に対して2重に増速
された状態になる。
【0009】したがって、駆動軸1とカムシャフト2の
回転位相差が変化し、カムシャフト2の角速度が相対的
に大きい場合は、駆動軸1に対する回転位相は両者1,
2が等速になるまで進み、やがてカムシャフト2の角速
度が相対的に小さくなると、回転位相は両者1,2が等
速になるまで遅れる。
【0010】そして、回転位相差の最小,最大点の途中
に同位相点が存在し、回転位相の変化では、弁の作動角
が同位相点よりも前の開弁時期が遅れ、同位相点より後
の閉弁時期が進み、全体に小さく制御される。したがっ
て、吸排気弁のバルブオーバラップが小さくなり、燃焼
室の残留ガスが減少し、安定した燃焼により燃費の向上
が図れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の装置にあっては、前述のようにディスクハウジング
14の一端部が、シリンダヘッド7の上端部に設けられ
た支軸15によって支持されており、すなわち、制御機
構3の主たる構成部材とは一切拘わりなく、独立した形
でシリンダヘッド7上に別個の支持機構により支持され
ているため、大型化が余儀なくされ、装置のシリンダヘ
ッド7上への大きな取付スペースが要求されて、機関へ
の搭載性が悪化する。
【0012】また、ディスクハウジング14の一端部を
制御機構3とは分離した支軸15で支持しているため、
駆動軸1の軸心Xに対する環状ディスク16の中心位置
決め精度が出しにくい。この結果、所望のバルブタイミ
ング制御が得られないばかりか、各気筒毎にバルブタイ
ミングのばらつきが生じ、気筒間の出力ばらつきにより
機関の作動の不安定化を招く惧れがある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の実
情に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は、機関
により回転駆動する駆動軸と、各気筒毎に分割されて前
記駆動軸の外周に相対回転自在に設けられ、外周に吸,
排気弁を開作動させるカムを一体に有するカムシャフト
と、該各カムシャフトの一端部に固定された第1フラン
ジ部と、駆動軸の所定部位に固定されて、前記第1フラ
ンジ部と対向する第2フランジ部と、該両フランジ部間
に配置されたほぼ円環状のディスクハウジングと、該デ
ィスクハウジングの内周に回転自在に支持されて、ディ
スクハウジングの揺動に伴い中心が駆動軸の軸心に対し
て偏心動可能な環状ディスクと、該環状ディスクと前記
各フランジ部とを連係しかつ、環状ディスクのほぼ径方
向へ摺動可能なピンと、前記ディスクハウジングを揺動
制御する駆動機構とを備えた吸排気弁駆動制御装置にお
いて、前記ディスクハウジングの両端面の少なくともい
ずれか一方の両側に、カムシャフト軸方向へ突出した左
右一対の突起部を設けると共に、前記両フランジ部のい
ずれか一方の外周面に、前記両突起部の間に摺動自在に
介装されて、ディスクハウジングを前記いずれか一方の
フランジ部に支持させる支持リングを回転自在に設けた
ことを特徴としている。
【0014】請求項2の発明は、前記両突起部を上下方
向へ所定長さに延設すると共に、対向内面を2面巾状の
平坦状に形成する一方、前記支持リングの両側面を、前
記両突起部の対向内面に面接触状態で摺接する平坦状に
形成したことを特徴としている。
【0015】請求項3の発明は、前記環状ディスクとデ
ィスクハウジングとの間にベアリングを介装したことを
特徴としている。
【0016】請求項4の発明は、前記一方側のフランジ
部と支持リングとの間にベアリングを介装したことを特
徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図6は本発明に係る吸排気
弁駆動制御装置を多気筒内燃機関の吸気側に適用した実
施の形態を示し、図1の21は機関のクランク軸からス
プロケットを介して回転力が伝達される駆動軸、22は
該駆動軸21の外周に相対回転可能に配置され、かつ駆
動軸21の中心Xと同軸上に設けられた複数のカムシャ
フトであって、前記駆動軸21は、機関前後方向に延設
されていると共に、内部軸線方向に外部から潤滑油を導
入する油供給通路21aが形成されている。
【0018】前記カムシャフト22は、長手方向の所定
位置で各気筒毎に軸直角方向から分割されており、内部
軸方向に形成された挿通孔22a内に駆動軸21が挿通
している一方、シリンダヘッド7上端部に有するカム軸
受24に回転自在に支持されている。また、図1及び図
2に示すように外周の所定位置に1気筒当たり2つの吸
気弁23を図外のバルブスプリングのばね力に抗してバ
ルブリフター25を介して開作動させる2つのカム26
が一体に設けられている。
【0019】前記カム軸受24は、図1,図2に示すよ
うに、シリンダヘッド7の上面に形成されたカム受面上
に跨設されたメインブラケット27と、該メインブラケ
ット27の上面に設けられたサブブラケット28と、両
ブラケット27,28の両端部を共締め固定する左右一
対のカムボルト29,30とを備えている。また、前記
メインブラケット27の上面中央に円弧状の軸受面27
aが形成されている一方、サブブラケット28の下面中
央に前記軸受面27aと共働して後述する制御シャフト
52を軸受けする円弧状の軸受面28aが形成されてい
る。
【0020】また、各カムシャフト22の一方側の分割
端部には、第1フランジ部31が一体に設けられてお
り、この第1フランジ部31の外周部に、U字形の第1
係合溝32が径方向に沿って形成されている。さらに、
この第1フランジ部31と所定の隙間をもって対向する
位置に、駆動軸21に連結された第2フランジ部33が
設けられている。
【0021】この第2フランジ部33は、外径が第1フ
ランジ部31の外径と同一に設定されていると共に、内
周部に駆動軸21の所定外周面に嵌合したスリーブ33
aを一体に有し、該スリーブ33aに径方向から挿通さ
れた連結ピン34とによって駆動軸21に連結されてい
る。また、第2フランジ部33の外周部つまり第1フラ
ンジ部31の第1係合溝32と対角線方向の反対位置に
U字形の第2係合溝35が径方向に沿って形成されてい
る。そして、前記第1係合溝32と第2係合溝35に
は、後述する環状ディスク38の保持孔41,42に保
持された第1,第2ピン36,37の先端部が摺動自在
に係合している。
【0022】また、この第2フランジ部33の外周面3
3bには、後述するディスクハウジング39を支持する
支持リング40が回転自在に設けられている。この支持
リング40は、内径が第2フランジ部33の外径より若
干大きく設定されて内周面40bが外周面33bに摺接
自在になっていると共に、図3〜図4に示すように左右
両外側面40a,40aが上下方向に沿って平坦状に形
成されて2面巾状になっている。また、第2フランジ部
33の外端縁に一体に設けられた環状突起43によって
外方への脱落が規制されるようになっている。
【0023】前記環状ディスク38は、図1〜図4に示
すように第1,第2フランジ部31,33の間にディス
クハウジング39に回転自在に支持されつつ配置され、
ほぼドーナツ板状を呈し、中央に駆動軸21が挿通され
る比較的大径な挿通孔38aが形成されていると共に、
駆動軸21と挿通孔38aとの間に隙間Sを形成してい
る。また、前記第1係合溝32と第2係合溝35とに対
応した両端面位置には、図2にも示すように前記第1,
第2ピン36,37の基端部を回転自在に保持する前記
保持孔41,42が夫々軸方向に貫通形成されている。
【0024】前記第1,第2係合溝32,35は、各内
端部が前記隙間Sに連通しており、この隙間Sは、油溜
まり部として機能し、駆動軸21の周壁に半径方向に形
成された油孔21bを介して駆動軸21内の油供給通路
21aと連通している。
【0025】前記ディスクハウジング39は、図1,図
3,図4に示すように、ほぼ円環状の本体39aの内周
面にアウターレース29に支持されたニードルベアリン
グ30を介して前記環状ディスク28を回転自在に支持
していると共に、本体39aの前記第2フランジ部33
側の一端面39bに、前記支持リング40に嵌合する左
右一対の突起部44,44が設けられている。この両突
起部44,44は、一端面の左右両側に上下方向に沿っ
て延設されてほぼ三ケ月状を呈し、対向する内面44
a,44aが平坦状に形成されていると共に、外周面4
4b,44bが本体39a円弧状外面と同一の円弧面に
形成されている。また、両突起部44,44の対向内面
44a,44aは、その間の長さが支持リング40の両
外面40a,40a間の長さより若干大きく設定され
て、該両外面40a,40aに面接触状態で上下方向へ
摺接自在に当接している。
【0026】前記ディスクハウジング39を揺動させる
駆動機構51は、図1に示すようにカムシャフト22の
上方位置に平行に設けられた前記制御シャフト52と、
該制御シャフト52の一端部に設けられた電磁アクチュ
エータたるステッピングモータ53とから構成されてい
る。
【0027】前記制御シャフト52は、外径が比較的小
径に形成され、機関前後方向へ延設されていると共に、
カム軸受24,24に対応した大径部位52a,52a
が前記両軸受面27a,28a間で軸受けされている。
また、この制御シャフト52の前記両軸受間の中央位置
には、図1に示すように前記ディスクハウジング39の
本体39a上端部39bに軸支された偏心カム54が一
体に設けられている。この偏心カム54は、図2に示す
ように中心点P1が制御シャフト52の軸心P2よりも
径方向にずれて、制御シャフト52の回転に伴い、偏心
回転してディスクハウジング39を揺動させるようにな
っている。また、偏心カム54の両側部には、該偏心カ
ム54の軸方向の移動を規制する大径鍔部54a,54
bが一体に設けられている。
【0028】前記ステッピングモータ53は、コントロ
ーラ55によって回転駆動され、このコントローラ55
は、クランク角センサやエアーフローメータ等の各種セ
ンサによって機関回転数及び機関の負荷等を検出してス
テッピングモータ53に制御信号を出力するようになっ
ている。
【0029】以下、本実施例の作用について説明する。
まず、機関低回転時には、かかる運転状態を検出したコ
ントローラ55からの制御信号によりステッピングモー
タ53が一方向へ所定量回転して制御シャフト52及び
偏心カム54を同方向へ回転させる。これにより、偏心
カム54の厚肉部54cが図2に示すように下方に位置
し、したがって、ディスクハウジング39は、両突起部
44,44を介して第2フランジ部33の支持リング4
0の両外側面40a,40aを摺接支持されながら下方
位置に移動する。
【0030】これにより環状ディスク38は、その中心
Yが駆動軸21の軸心Xから垂直下方向位置に偏心移動
する。したがって、第1フランジ部31の第1係合溝3
2と第1ピン36並びに第2係合溝35と第2ピン37
との摺動位置が駆動軸21の1回転毎に径方向へ往復移
動し、環状ディスク38の角速度が変化する。
【0031】即ち、第1ピン36が第1係合溝32内を
摺動して駆動軸21の中心Xに接近し、第2ピン37が
第2係合溝35内を摺動して中心Xから離れると、環状
ディスク39は駆動軸21に対して角速度が大きくな
り、カムシャフト22の角速度も大きくなり、両者2
1,22の角速比(wc/wd)は図7Aの破線で示す
特性となる(上記作用は図7Aの※印点を示す)。した
がって、カムシャフト22は、駆動軸21に対して2重
に増速された状態になる。
【0032】この結果、カムシャフト22及びカム26
と駆動軸21との回転位相差は、図7Bの破線に示すよ
うに変化する。したがって、吸気弁23は、そのバルブ
リフト特性が図7Cの破線で示すように弁作動角(弁開
期間)が小さくなり、開弁時期が遅く、閉弁時期が十分
に早くなる。このため、排気弁とのバルブオーバラップ
が小さくなって燃焼が改善され、燃費の向上等が図れ
る。
【0033】一方、機関低回転域から高回転域に移行し
た場合は、その運転状態を検出したコントローラ55か
らステッピングモータ53に制御信号が出力されて、制
御シャフト52及び偏心カム54はさらに同方向へ18
0°回転し、厚肉部54cが図6に示すように上方に回
転移動し、したがって、ディスクハウジング39は、両
突起部44,44を介して同図に示すように支持リング
40の両外側面40a,40aに摺接支持されながら上
方位置に移動する。
【0034】このため、環状ディスク38は、図示のよ
うにその中心Yが駆動軸21の軸心Xから垂直上方向位
置に偏心移動する。したがって、第2係合溝35と第2
ピン37並びに第1係合溝32と第1ピン36との摺動
位置が前述と同じく、駆動軸21の回転毎に環状ディス
ク38の径方向へ往復移動し、環状ディスク38の角速
度が変化する。
【0035】そして、環状ディスク38の角速度の変化
に伴い駆動軸21に対するカムシャフト22の角速度が
低回転時とは逆に小さくなり、両者21,22の角速度
比が図7Aの実線で示す特性となる(図7Aの☆印の点
となる)。したがって、カムシャフト22は、駆動軸2
1に対して2重に減速された状態になり、両者21,2
2の回転位相は、図7Bの実線で示すように変化し、低
回転時とは略対称形の変化特性となる。このため、吸気
弁23は、バルブリフト特性が図7Cの実線で示すよう
にバルブリフトは一定のまま、弁作動角(弁開期間)が
大きくなり、低回転時に比較して開弁時期が早くなり、
閉弁時期が遅くなる。このため、慣性吸気を利用した吸
気充填効率が向上し、出力トルクの向上が図れる。
【0036】また、本実施例では、ディスクハウジング
39の一端部である突起部39bを、従来のようにシリ
ンダヘッド7の上端部で支持するのではなく、支持リン
グ40と両突起部44,44を介して第2フランジ部3
3に支持させるようにしたため、駆動軸21やカムシャ
フト22及びディスクハウジング39などを一体化する
ことができ、装置全体のコンパクト化が図れる。この結
果、機関への搭載性が良好になる。
【0037】また、ディスクハウジング39の突起部4
4,44と第2フランジ部33を支持リング40で連係
するため、駆動軸21の軸心Xに対するディスクハウジ
ング39及び環状ディスク38の中心位置決め精度が出
し易くなる。
【0038】これによって、ディスクハウジング39の
偏心移動精度が向上し、つまり所期の正確な偏心量や偏
心軌跡を得ることが可能になる。この結果、所望のバル
ブタイミング制御が得られると共に、気筒間の出力のば
らつきが回避されて機関作動の安定化が図れる。また、
正確な弁作動により高速回転に十分に対応できることに
なる。
【0039】特に、ディスクハウジング39は、両突起
部44,44を介して支持リング40に上下方向へ面接
触状態で摺動支持されるため、安定した摺動性が得ら
れ、より正確かつ安定した偏心動が得られる。
【0040】さらに、本実施例では、環状ディスク38
の偏心軌跡がリニアになり、中心移動位置ではほぼ駆動
軸21の軸心Xとほぼ同軸状態となるので、かかる同心
位置での運転状態では各ピン36,37と各係合溝3
2,35間の摺動が少なくなり、これら両者間の摩擦等
を低減できる。
【0041】また、駆動軸21の油供給通路21a内を
通流した潤滑油は、油孔21bを通って隙間S内に供給
され、ここから遠心力によって各ピン36,37と各係
合溝32,35との間などに流入して潤滑作用を発揮す
る。したがって、各摺動部の摩耗などが防止される。ま
た、環状ディスク38は、ディスクハウジング39にニ
ードルベアリング30を介して固定支持されているた
め、回動摩擦抵抗が著しく低減できる。
【0042】しかも、ディスクハウジング39は、該デ
ィスクハウジング39と一体の両突起部44,44によ
って第2フランジ部33に嵌合するため、部品点数が大
巾に減少でき、製造コストの低廉化と製造作業能率の向
上が図れる。
【0043】さらに、第2フランジ部33の外周面と支
持リング40との間にプレーンベアリングやニードルベ
アリング等のベアリングを介装すれば、両者33,40
間の摺動摩擦抵抗が小さくなり、第2フランジ部33の
回転力が支持リング40に伝達されず、該支持リング4
0と突起部44,44との間の摺動摩擦抵抗も小さくな
る。この結果、ディスクハウジング39の常時円滑な移
動作用が得られる。
【0044】尚、本発明は、前記実施の態様の構成に限
定されるものではなく、例えば両突起部44,44をデ
ィスクハウジング39の一端面に挿通固定したピンなど
によって構成することも可能である。また、支持リング
40を、第1フランジ部31の外周面側に回転自在に設
けることも可能である。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、ディスクハウジングを、従来のようにシリンダ
ヘッドの上端部に特別の支持機構を介して支持させるの
ではなく、駆動軸と同軸上の第1フランジ部あるいは第
2フランジ部にディスクハウジングの両突起部及び支持
リングを介して支持させるようにしたため、駆動軸やカ
ムシャフト及びディスクハウジングなどの各構成部材を
一体化することが可能になる。このため、装置全体のコ
ンパクト化が図れ、機関への搭載性が良好になる。
【0046】また、ディスクハウジングを、駆動軸と同
軸の第1あるいは第2フランジ部に直接連係させるた
め、駆動軸の軸心に対するディスクハウジングや環状デ
ィスクの中心位置決め精度が出し易くなる。したがっ
て、ディスクハウジングの正確な偏心量及び偏心軌跡が
得られる。この結果、所望のバルブタイミング制御が得
られると共に、気筒間の出力のばらつきが防止されて機
関作動の安定化が図れる。また、正確な弁作動により高
速回転に十分に対応可能となる。
【0047】また、請求項2記載の発明によれば、両突
起部と支持リングが面接触状態で摺動するため、ディス
クハウジングの安定した上下移動作用が得られる。
【0048】さらに、請求項3及び4記載の発明によれ
ば、夫々のベアリングによって対応する各部材間の摺動
摩擦抵抗が大巾に低減し、環状ディスクや各フランジ部
の回転力がディスクハウジング等に伝達されなくなり、
該ディスクハウジングの常時円滑な上下移動作用が得ら
れる。この結果、バルブタイミング制御応答性の向上が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様に供される制御装置の一部を
切断して示す要部正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】本発明の制御装置の一部を分解して示す斜視
図。
【図5】本制御装置の要部平面図。
【図6】大作動角制御を行った場合の作用を示す図1の
A−A線断面図。
【図7】Aは本実施例における駆動軸とカムシャフトの
角速度比の特性図、BはAに対応する駆動軸とカムシャ
フトの回転位相差の特性図、Cはバルブリフト特性図。
【図8】従来の装置を示す要部断面図。
【図9】図8のC矢視図。
【符号の説明】
21…駆動軸 22…カムシャフト 23…吸気弁 26…カム 30…ニードルベアリング 31…第1フランジ部 33…第2フランジ部 33a…スリーブ 33b…一端面 36,37…第1,第2ピン 38…環状ディスク 39…ディスクハウジング 40…支持リング 40a…外側面 44…突起部 44a…内面 51…駆動機構
フロントページの続き (72)発明者 川田 真市 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 林 将司 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 中村 信 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関により回転駆動する駆動軸と、各気
    筒毎に分割されて前記駆動軸の外周に相対回転自在に設
    けられ、外周に吸,排気弁を開作動させるカムを一体に
    有するカムシャフトと、該各カムシャフトの一端部に固
    定された第1フランジ部と、駆動軸の所定部位に固定さ
    れて、前記第1フランジ部と対向する第2フランジ部
    と、該両フランジ部間に配置されたほぼ円環状のディス
    クハウジングと、該ディスクハウジングの内周に回転自
    在に支持されて、ディスクハウジングの揺動に伴い中心
    が駆動軸の軸心に対して偏心動可能な環状ディスクと、
    該環状ディスクと前記各フランジ部とを連係しかつ、環
    状ディスクのほぼ径方向へ摺動可能なピンと、前記ディ
    スクハウジングを揺動制御する駆動機構とを備えた吸排
    気弁駆動制御装置において、 前記ディスクハウジングの両端面の少なくともいずれか
    一方の両側に、カムシャフト軸方向へ突出した左右一対
    の突起部を設けると共に、前記両フランジ部のいずれか
    一方の外周面に、前記両突起部の間に摺動自在に介装さ
    れて、ディスクハウジングを前記いずれか一方のフラン
    ジ部に支持させる支持リングを回転自在に設けたことを
    特徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記両突起部を上下方向へ所定長さに延
    設すると共に、対向内面を2面巾状の平坦状に形成する
    一方、前記支持リングの両側面を、前記両突起部の対向
    内面に面接触状態で摺接する平坦状に形成したことを特
    徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排気弁駆動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記環状ディスクとディスクハウジング
    との間にベアリングを介装したことを特徴とする請求項
    1または2記載の内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記一方側のフランジ部と支持リングと
    の間にベアリングを介装したことを特徴とする請求項1
    または2記載の内燃機関の吸排気弁駆動制御装置。
JP17374397A 1997-06-30 1997-06-30 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 Abandoned JPH1122433A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9874120B2 (en) 2015-09-21 2018-01-23 Hyundai Motor Company Continuous variable valve lift apparatus and engine provided with the same

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