JPH11223641A - 速度検出器 - Google Patents

速度検出器

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Publication number
JPH11223641A
JPH11223641A JP33341798A JP33341798A JPH11223641A JP H11223641 A JPH11223641 A JP H11223641A JP 33341798 A JP33341798 A JP 33341798A JP 33341798 A JP33341798 A JP 33341798A JP H11223641 A JPH11223641 A JP H11223641A
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JP
Japan
Prior art keywords
core
magnetic
speed detector
detection plate
magnetic flux
Prior art date
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Pending
Application number
JP33341798A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Naruse
誠 成瀬
Takatomo Hiruma
孝知 比留間
Kazunari Shibuya
一成 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumtak Corp
Original Assignee
Sumtak Corp
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Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 これにより、小型で熱膨張によるギャップの
変動が少なく、配置場所を取らず、取り付け、調整が容
易で、1つの検出器で位相差2信号を得ることができ、
高起電力で断線の心配のない高信頼性を有する速度検出
器を実現する。 【解決手段】 断面コ字状の磁性体であるコア3と、こ
のコア3上に巻回されコア3中の磁束密度の変化を電気
信号に変換する検出コイル4a、4bと、このコア3の
両端部にあって前記コア3に磁束を供給する永久磁石2
a、2bとを有する磁気、電気変換部1と、被検出物と
同期して回転する円盤状の磁性体であって、その端面に
は円周方向に順次凹部8bと凸部8aとを有し、この凹
部8bないし凸部8aを介して前記コアと磁路を形成す
る検出板8とを有し、前記磁気・電気変換部は、コアの
端部が所定の空隙を介して前記検出板の端面と対向する
ように配置され、かつ前記検出板8の凹部8bと凸部8
aの間隔に対応した所定の間隔で一対として配置されて
いる構成の速度検出器とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道、自動車等の
車両や、各種自動機、工作機器等に用いられ、モータ、
その他の動力源の回転速度を検出する速度検出器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の車両等に用いられる速度検出器と
して、例えば図9に示すような構造のものが知られてい
る。図9に示される速度検出器は、永久磁石2’とポー
ルピース3’とこのポールピース3’上に巻回されてい
るコイル4’とを有する磁気・電気変換部1’と、被測
定物の回転に応じて回転する検出板8とを有する。ま
た、磁気・電気変換部1’のポールピース3’の端面
と、検出板8の端面とが所定のギャップをおいて対向す
るように配置されている。検出板8が回転すると、その
端部に形成されている凹部8bと凸部8aも移動し、ポ
ールピース3’には凹部8bが接近したり、凸部8aが
接近したりする。検出板8は磁性材料であるため、結果
としてポールピース3’に磁性材料が接近したり離れた
りすることとなる。ポールピース3’には永久磁石2’
から磁束が供給されているが、ポールピース3の端部に
対して磁性材料が近づいたり離れたりすることで、ポー
ルピース3’内部の磁束密度が変化する。従って、ポー
ルピース3’に巻回されているコイル4’を通る磁束密
度が変化することとなり、コイル4’上に起電力が生じ
る。この起電力は、通常正弦波ないしパルス波となって
現れ、その大きさは単位時間当たりの凹部8bと凸部8
aが交互に接近する回数、つまり回転速度(周波数)に
比例して増大する。従って、コイル4’からの起電力の
波数(周波数)やその大きさを検出することによって被
検出物の回転速度を検知することができる。
【0003】また、これらの動作は電源や増幅素子を必
要としないため、極めて高い安全性や信頼性の要求され
る場所や、過酷な条件下での使用を必要とされる場所等
に使用するセンサとして有用である。
【0004】しかし、従来の速度検出器は、このように
単独の磁気・電気変換部1’をもって一つの検出器とし
て動作するため、これを用いて90度位相差2信号によ
り回転方向を判別するためには、例えば、磁気・電気変
換部1’を2つ別個に用意し、これを検出板の円周の凹
凸に対向してT(0.5n±1/4)の間隔(T:凸部
の間隔、n:整数)で配置し、しかもポールピース3’
の中心線が検出板の回転軸を通るように角度をもたせて
配置する必要があった。すなわち、例えば図10に示す
ように、ある角度を有する取り付け台21にそれぞれの
磁気・電気変換部1A,1Bを配置して、検出板8の端
面と適切に対向するようにしている。なお、この他に図
中、測定部ケース22およびモータ等の被測定物23を
有する。この場合それぞれの位置決めや角度出しのため
の調整が極めて困難であり、煩雑な調整作業を要求され
ることとなってしまう。また、取り付け角度を無視でき
るように、2つの磁気・電気変換部1’を近接して配置
することも考えられるが、従来の磁気・電気変換部1’
のコイル4’や磁石2’は大きく、そのような位置にま
で両者を近づけることは極めて困難であった。
【0005】さらに、磁気・電気変換部1’が大きくな
ると、その部分を収納するケースが大きくなってしま
う。この、磁気・電気変換部1’を収納するケースは非
磁性体を使用する必要があるが、通常使用される非磁性
体のケース材料は熱膨張係数が大きく、温度により、コ
アと検出板とのギャップが変動してしまい、出力電圧も
変動してしまう。
【0006】また、通常、起電力を安定して検出するた
めには、周波数30Hzにおける起電力が1V 程度必要で
あるとされている。ところが、従来の検出器ではこのよ
うな起電力を得られるものが極めて少なく、また、上記
のように磁気・電気変換部1’を接近させようとした
り、コンパクトなものを得ようとした場合に、コイルの
巻数が制限されてしまい、益々必要な起電力が得られな
くなってしまうといった問題を有していた。
【0007】コイルの大きさを小さくするためには線径
の小さな巻線を用いることも考えられる。しかし、線径
を小さくすると、巻回時や動作時における振動衝撃によ
る断線の危険性が大きくなる。断線が製造時に生じた場
合には歩留まりが低下し、コスト高を招く要因となる。
またこのような断線を検出するための検査工程が必要に
なったりする。動作時に断線が生じた場合には、速度検
出器の動作が停止することとなるが、車両や機械の速度
を検出しているセンサーにこのような欠陥が生じた場
合、致命的な事故を引き起こしかねない。従って、細い
線径の巻線を使用することは現実的でない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、小型
で熱膨張によるギャップの変動が少なく、配置場所を取
らず、取り付け、調整が容易で、1つの検出器で位相差
2信号を得ることができ、高起電力で断線の心配のない
高信頼性を有する速度検出器を実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的は以
下の(1)〜(7)の構成により達成される。 (1) 断面コ字状の磁性体であるコアと、このコア
(3)上に巻回されコア(3)中の磁束密度の変化を電
気信号に変換する検出コイル(4a、4b)と、このコ
ア(3)の端部にあって前記コア(3)に磁束を供給す
る永久磁石(2a、2b)とを有する磁気・電気変換部
(1)と、被検出物と同期して回転する円盤状の磁性体
であって、その端面には円周方向に順次凹部(8b)と
凸部(8a)とを有し、この凹部(8b)ないし凸部
(8a)を介して前記コア(3)と磁路を形成する検出
板(8)とを有し、前記磁気・電気変換部(1)は、コ
ア(3)の端部が所定の空隙を介して前記検出板(8)
の端面と対向するように配置され、かつ前記検出板
(8)の凹部(8b)と凸部(8a)の間隔に対応した
所定の間隔で一対として配置されている速度検出器。 (2) 前記コア(3)のコ字状断面が、検出板の軸方
向と平行となるよう配置されている上記(1)の速度検
出器。 (3) 前記一対のコア(3)の端部にある磁石は、同
じ極性同士が隣接するように配置されている上記(1)
または(2)の速度検出器。 (4) 前記コア(3)の取り付け間隔Pが、検出板の
凸部間の間隔をTとしたときに、 P=T(0.5n±1/4) (n=整数) で表され、かつP±0.1Tの範囲内に配置されている
上記(1)〜(3)のいずれかの速度検出器。 (5) 前記コイル(4a、4b)はコア(3)の各端
部にある永久磁石に対応して分割して巻回されている上
記(1)〜(4)のいずれかの速度検出器。 (6) 前記磁気・電気変換部(1)は、検出板(8)
の回転により、その凹部(8b)と凸部(8a)に対応
した磁束密度の変化に応じた電圧を生じ、この電圧が、
凹部(8b)と凸部(8a)の変化により得られる周波
数が30Hzのときに1V以上である上記(1)〜(5)
のいずれかの速度検出器。 (7) 前記磁気・電気変換部(1)はケース内に一体
として収納されている上記(1)〜(6)のいずれかの
速度検出器。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の速度検出器は、断面コ字
状の磁性体であるコアと、このコア上に巻回されコア中
の磁束密度の変化を電気信号に変換する検出コイルと、
このコアの端部にあって前記コアに磁束を供給する永久
磁石とを有する磁気・電気変換部と、被検出物と同期し
て回転する円盤状の磁性体であって、その端面には円周
方向に順次凹部と凸部とを有し、この凹部ないし凸部を
介して前記コアと磁路を形成する検出板とを有し、前記
磁気・電気変換部は、コアの端部が所定の空隙を介して
前記検出板の端面と対向するように配置され、かつ前記
検出板の凹部と凸部の間隔に対応した所定の位置に一対
として配置されている。
【0011】このように断面コ字状のコアを有し、この
コアの端部に永久磁石を配置すると共に、このコアの端
部を検出板の端面と対向するように配置することで、漏
れ磁束が極めて少なくなり、コア内部を通る磁束密度が
増大し、起電力が増大する。また、このコアを2つ用意
し、検出板の凹部と凸部の間隔に対応した所定の間隔を
置いて一対として配置することにより、位相差2信号が
容易に得られる。また、2つのコアを接近して配置する
ことができるため、これらを一体とした速度検出器とな
り、取り付けや調整が極めて容易になる。また強度的に
も強固な構造となる。
【0012】コアの端部にコアに磁束を供給する永久磁
石を配置することにより、製造が容易になると共に、磁
束が効率よく磁路に供給され、起電力が向上する。
【0013】コアは磁路に平行な断面がコ字状であっ
て、端部を検出板の端面に対向しうるものであればその
大きさや形状は特に限定されるものではないが、通常、
端部の中心間の大きさが5〜30mm程度、端部から基部
に至る奥行きが5〜30mm程度、その最大厚さが3〜1
5mm程度である。また、この断面も厳密な意味でのコ字
状のものに限定されるものではなく、U字状であって
も、場合によってはC字状に近い形状のものであっても
よい。コアの磁路に垂直な断面形状としては、特に限定
されるものではなく円形であっても角型であってもよい
が、好ましくは円形(楕円形等を含む)が好ましい。
【0014】コアの材質としては、磁性体であれば特に
限定されるものではないが、電磁軟鉄、ケイ素鋼、パー
マロイ、フェライト、Fe−Co合金等の高透磁率材を
好ましく挙げることができる。
【0015】コアの端部に設けられる永久磁石として
は、必要な起電力を生じるための磁束を供給しうるもの
であれば特に限定されるものではなく、その大きさや、
形状は任意であるが、好ましくはコアの垂直断面形状に
等しい断面形状を有する円柱体または角柱体が好まし
く、より好ましくはコアの断面と等しいか、これより多
少小さい形状であることが好ましい。また、永久磁石は
少なくともコアの一方の端部に配置されている必要があ
るが、コアの両端部に配置することが好ましい。
【0016】磁石から得られる磁束密度としては、コア
に装着した状態で検出板を配置したときの磁石表面の磁
束密度Bが、好ましくはB=1000〜5000Gauss
、特に2000〜4000Gauss 程度が好ましい。こ
のような磁場を与える磁石として、例えば、Fe−Nd
−B、Sm−Co、フェライト、アルニコ等が挙げら
れ、中でもFe−Nd−B、Sm−Coが大きな磁束密
度が得られ好ましいが、価格の点からはフェライトが好
ましい。
【0017】通常、コアは位相差2信号を得るために、
同じ構成のものが一対として配置される。コアの取り付
け間隔としては、位相差2信号が得られるような間隔で
あれば特に限定されるものではないが、2つの磁気・電
気変換部から得られる信号が、所定の位相差を有するよ
うなものであればよく、特に90度±36度程度の位相
差を有する2つの信号が得られるように配置することが
好ましい。好ましい態様として、2つのコアを近接して
配置する場合には、取り付けピッチをPとしたとき、検
出板の凹部と凸部のピッチをTとすると、P=T(0.
5n±1/4)であって、P±0.1Tの範囲内の位置
に両者を配置することが好ましい。
【0018】また、コアを一対として配置する場合、端
部に設けられた磁石が、お互い干渉しないよう、S極同
士、N極同士というように同じ極性同士が隣接するよう
に配置することが好ましい。
【0019】前記コアにはこのコア内部の磁束密度の変
化を検出するためのコイルが巻回されている。コイルは
分割して巻回されていることが好ましい。コイルを分割
することにより、一つの磁路内により多くの巻線を巻回
することができる。また、磁束の多い部分により多くの
巻線を巻回することができ起電力が向上する。より好ま
しくは、コイルは磁石の近くに巻回されていることが好
ましい。磁石に近い部分には磁束が集中しているため、
より高い起電力を得ることができる。
【0020】コイルに使用される巻線としては、通常の
コイル、トランス、モータ等に使用される線材であれば
使用可能であり、特に限定されるものではないが、ポリ
ウレタン線、セメント線等を好ましく挙げることができ
る。巻線の線径としては、好ましくは0.06〜0.1
mm、より好ましくは0.07〜0.09mmである。線径
が細すぎると断線の恐れが生じ、抵抗が高くなる。太す
ぎるとコイルが大きくなってしまう。また巻線の抵抗と
しては、好ましくは1kΩ以下、より好ましくは100
〜800Ω程度である。コイルの巻数としては、分割巻
きされている場合には、好ましくは一つの巻数が500
0ターン以下、より好ましくは2000〜4000ター
ン程度である。巻数が多くなるとコイルが大きくなり、
巻数が少ないとコイルの起電力が低下する。
【0021】検出板は磁性体により形成され、比測定物
と同期して回転する円盤状の回転体である。その端部に
は、ギア状に凹部と凸部とが交互に形成されている。好
ましい検出板の材質としては、上記コアと同様である。
検出板の大きさとしては、比測定物の大きさや、測定精
度、要求される起電力などにより適当な大きさとすれば
よいが、好ましくはモジュール2.5以下が好ましい。
検出板の凹部と凸部数は上記同様、要求される精度、起
電力その他の要因により適当なものとすればよい。好ま
しくは30〜100、より好ましくは50〜70程度で
ある。凹凸の高さとしては、好ましくは1mm以上、より
好ましくは3〜20mm程度である。
【0022】検出板に対するコアの配置は、好ましく
は、図7に示すようにコアのコ字状断面が、検出板の軸
方向と平行となるように配置されている。つまり、コア
の両端部(磁石を含む)が、検出板の回転により同時に
凸部または凹部と対向するような位置に配置される。こ
のように配置することで、コアの両端部が、検出板の回
転により同時に凸部と対向した場合には、検出板内を通
る磁束を最も多くすることができ、逆に検出板の回転に
よりコアの両端部が、同時に凹部と対向した場合には検
出板内を通り磁束密度を最も少なくすることができる。
すなわち、検出板の凸部と凹部により得られる磁束密度
の変化を最も大きくすることができ、これから得られる
信号は、その振幅が従来のものより、さらに大きなもの
となる。
【0023】この場合、例えば図8に示すように、コア
のコ字状の断面が、検出板の回転軸と垂直になるような
位置に配置してもよいが、図7の場合と比較して、検出
板内を通る磁束密度が少なくなり、また凹部と凸部によ
る磁束密度の増減比が小さくなってしまう。なお、図7
におけるhは凹部と凸部の間の高さを示しており、図で
は凸部が磁気・電気変換部(磁石を含むコアの端部)と
対向している状態を示している。
【0024】検出板の凸部と、磁気・電気変換部(磁
石)との最短距離、つまりギャップは、好ましくは0.
1〜1.5mm、より好ましくは0.5〜0.9mmであ
る。
【0025】次に本発明のより具体的な構成について、
図を参照しつつ説明する。
【0026】図1は本発明の速度検出器の具体的な構成
を示した部分断面図であり、図2は磁気・電気変換部の
収納されているケースを検出板側から見た平面図であ
る。図において、本発明の速度検出器は、コア3と、こ
のコアの両端部にある2つの磁石2a,2bと、コアの
両腕部3a,3bに巻回されているコイル4a、4bと
コアの取り付けフランジ6と、検出板8とを有する。
【0027】この例ではコア3は磁路に平行な断面がコ
字状を成していて、端部に延びる両腕部3a,3bと、
この両腕部3a、3bを連結する基部3cを有する。ま
た、磁路に垂直な断面は円形であり、コイルを巻回し易
くなっている。コアの端部には、それぞれコアの形状に
合った円柱型の永久磁石2a、2bが配置されている。
この場合永久磁石2a、2bはコア3の端部に接着され
ている。取り付けフランジ6にはコア3の形状と同一の
取り付け孔が4箇所穿孔されていて、この取り付け孔に
各コア3の腕部3a、3bを挿入することにより、コア
3を固定すると共に、2つのコアを適切な位置に配置す
る。また、取り付けフランジには、コイルからの配線用
端子が設けられていて、配線の中継を行うことができる
ようになっている。
【0028】コア3の腕部3a,3bにはコイル4a、
4bが装着される。コイル4a、4bは直接コア3の腕
部3a,3bに巻回することも可能であるが、この例で
はボビン5a、5bに巻回したものをコア3に装着して
いる。そして、コイルを2つに分割し、それぞれコア3
の磁石2に近い腕部3a、3bに巻回することによりコ
ンパクトになると共に、漏れ磁束も少なくなり、より多
くの磁束を捕らえることができる。
【0029】取り付けフランジ6により一体として組み
合わされた磁気・電気変換部1A,1Bは、図2に示す
ようにケース9内に納められ、その先端部、つまり磁石
の先端が、ほぼ同一面位置となるように調整される。こ
の先端部から検出板8の端部、つまり凸部の先端までの
距離をギャップとして0.1〜1.5mm程度となるよう
に調整する。
【0030】前述のように、磁気・電気変換部1A,1
Bは、図2に示すようなケース9内に納められるが、さ
らに図3,4に示すような固定ケース11に装着され
る。固定ケース11は取り付けフランジを有し、図示し
ない被測定物の取り付け台等に取り付けられる。また、
蓋12とケーブル取り付け金具13とを有し、このケー
ブル取り付け金具13にてケーブル14を固定するよう
になっている。ケース11および蓋12の材料は、熱膨
張係数の小さい金属であることが好ましく、例えば銑鉄
等を好ましく挙げることができる。熱膨張係数が大きい
と前記ギャップが大きく変動し、故障の原因となる場合
がある。ケース11内にはケーブル14との接続用端子
台があり、蓋12を取り外すことで、前記磁気・電気変
換部1A,1Bからの配線と、ケーブル14内の電線と
を接続(切断)できるようになっている。
【0031】図5は本発明の速度検出器の他の構成例を
示したもので、この例ではコアの取り付けに上記フラン
ジ6の他に、コア3と磁石2a、2bの端部の近くに補
助フランジ7を設けている。補助フランジ7の構成材料
や形状は上記フランジ6と同等でよい。このようにフラ
ンジ6と補助フランジ7の2箇所でコア3を保持するこ
とにより、コア3をより確実に、高精度で保持すること
ができる。この例では2つのフランジ6,7の間にボビ
ン5a,5bが配置されると共に、このボビン5a,5
bによりフランジが位置決めされる。
【0032】なお、2つのコア3間の取り付けピッチ
を、フランジ6と、補助フランジ7とで変えることによ
り、コア3間に所定の角度を持たせることもできる。ま
た、この例ではコア3の端部上に非磁性金属等による保
護カバー9aを設けて、ゴミなどの侵入を防いでいる。
その他の構成要素については図1と同等であり、同一構
成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0033】本発明の速度検出器は電源を必要とせず、
増幅用の素子を有しない簡単な構成のため、例えば、列
車や自動車などの車両や自動機その他の動力源であるモ
ータ等の回転体の速度検出に適している。特に極めて高
い安全性や信頼性が要求され、使用環境が過酷な列車、
自動車等において優れた性能を発揮する。
【0034】
【実施例】図1,2に示すような構成の速度検出器を作
製した。このとき、コア材にはSUY材を用い、磁石に
はSm−Coを用いた。コイルの線材には線径0.08
mmmのものを用いて、これを3000ターン巻回し、1
つのコイルとしたものを2組用意して、それぞれコイル
の腕部に装着した。このときコイル1つ当たりの抵抗値
は約250Ω以下であった。検出板としては、モジュー
ル=2.5で歯数60のギアを用い、ギャップを0.7
mmとした。
【0035】得られた速度検出器を用いて、周波数30
Hzにおける出力電圧を測定したところ、ピークtoピー
クで1V以上であった。このときの出力波形を図6に示
す。図から明らかなように、本発明の速度検出器は、小
型で一体とした構造にも関わらず、ピークtoピークで
1V以上の出力が得られ、しかも波形はきれいなサイン
波形となっている。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、小型で熱
膨張によるギャップの変動が少なく、配置場所を取ら
ず、取り付け、調整が容易で、1つの検出器で位相差2
信号を得ることができ、高起電力で断線の心配のない高
信頼性を有する速度検出器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の速度検出器の基本構成を示す一部断面
図である。
【図2】磁気・電気変換部をケース内に収納した状態を
示す平面図である。
【図3】取り付けケースの外観平面図である。
【図4】取り付けケースの外観側面図である。
【図5】本発明の速度検出器の他の構成例を示す一部断
面図である。
【図6】本発明の実施例である速度検出器からの出力波
形を示した図である。
【図7】電気・磁気変換部と検出板との関係を示した図
で、コアを検出板の回転軸と平行に配置した状態を示し
た図である。
【図8】電気・磁気変換部と検出板との関係を示した図
で、コアを検出板の回転軸と垂直に配置した状態を示し
た図である。
【図9】従来の速度検出器の構成を示した図である。
【図10】従来の速度検出器を位相差2信号が取り出せ
るように配置した状態を示した図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面コ字状の磁性体であるコアと、 このコア上に巻回されコア中の磁束密度の変化を電気信
    号に変換する検出コイルと、 このコアの端部にあって前記コアに磁束を供給する永久
    磁石とを有する磁気・電気変換部と、 被検出物と同期して回転する円盤状の磁性体であって、
    その端面には円周方向に順次凹部と凸部とを有し、この
    凹部ないし凸部を介して前記コアと磁路を形成する検出
    板とを有し、 前記磁気・電気変換部は、コアの端部が所定の空隙を介
    して前記検出板の端面と対向するように配置され、かつ
    前記検出板の凹部と凸部の間隔に対応した所定の間隔で
    一対として配置されている速度検出器。
  2. 【請求項2】 前記コアのコ字状断面が、検出板の軸方
    向と平行となるよう配置されている請求項1の速度検出
    器。
  3. 【請求項3】 前記一対のコアの端部にある磁石は、同
    じ極性同士が隣接するように配置されている請求項1ま
    たは2の速度検出器。
  4. 【請求項4】 前記コアの取り付け間隔Pが、検出板の
    凸部間の間隔をTとしたときに、 P=T(0.5n±1/4) (n=整数) で表され、かつP±0.1Tの範囲内に配置されている
    請求項1〜3のいずれかの速度検出器。
  5. 【請求項5】 前記コイルはコアの各端部にある永久磁
    石に対応して分割して巻回されている請求項1〜4のい
    ずれかの速度検出器。
  6. 【請求項6】 前記磁気・電気変換部は、検出板の回転
    により、その凹部と凸部に対応した磁束密度の変化に応
    じた電圧を生じ、 この電圧が、凹部と凸部の変化により得られる周波数が
    30Hzのときに1V以上である請求項1〜5のいずれか
    の速度検出器。
  7. 【請求項7】 前記磁気・電気変換部はケース内に一体
    として収納されている請求項1〜6のいずれかの速度検
    出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006523822A (ja) * 2002-11-20 2006-10-19 ヴァルター メーナート 位置検出器
JP2012207984A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kaco Technos Co Ltd 回転速度検出器

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