JPH11222667A - 蒸着源用るつぼ、及び蒸着装置 - Google Patents
蒸着源用るつぼ、及び蒸着装置Info
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- JPH11222667A JPH11222667A JP4117798A JP4117798A JPH11222667A JP H11222667 A JPH11222667 A JP H11222667A JP 4117798 A JP4117798 A JP 4117798A JP 4117798 A JP4117798 A JP 4117798A JP H11222667 A JPH11222667 A JP H11222667A
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- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Abstract
そのるつぼを用いた蒸着装置を提供する。 【解決手段】このるつぼ4、6、7は、高融点金属で構
成された外側容器10、12、14が、耐熱性セラミッ
クスで構成された内側容器11、13、15にはめ込ま
れている。内側容器11、13、15内にカソード電極
膜の蒸着材料を配置し、るつぼ4、6、7を外側から加
熱すると、蒸着材料を溶融させることができる。内側容
器11、13、15が割れた場合でも、溶融した蒸着材
料は、外側容器11、13、15内に溜まり、真空槽内
に漏れ出すことはない。
Description
野にかかり、特に、蒸着材料を溶融させるのに適したる
つぼ、及びそのるつぼを用いて蒸着材料の蒸気を放出さ
せる蒸着装置に関する。
な反応系・特性が利用できることや、無機物よりも低エ
ネルギーで表面処理ができることから、近年では、有機
化合物を用いた機能性有機薄膜が着目されている。
EL素子、圧電センサ、焦電センサ、電気絶縁膜等があ
るが、それらのうち、有機EL素子は、ディスプレイパ
ネルとして利用できることから近年特に注目されてい
る。
に、予め透明導電膜cが形成されたガラス基体b上に、
蒸着法によって有機化合物蒸気を付着させ、第1層目の
有機薄膜dと第2層目の有機薄膜eとを形成した後、2
槽目の有機薄膜eとの仕事関数差が小さい電子注入層f
を形成し、その表面にカソード電極膜gを形成して構成
されてる。
電膜cをアノード電極とし、カソード電極膜gとの間に
電圧を印加すると、第1層目と第2層目の有機薄膜d、
eの界面において注入された電子とホールが結合し、E
L光hが生成されるようになっている。生成されたEL
光hは、透明導電膜cとガラス基体bとを透過し、EL
素子aの外部に放射されるようになっており、有機EL
素子aの所望領域に電圧を印加し、その部分を発光させ
ることができるので、CRTや液晶に替わる表示装置と
して用いることが可能となる。
ガラス基体b上に形成する透明導電膜cには、一般には
In2O3にSnを添加したITO(Indium-Tin-Oxide)薄
膜が用いられており、透明導電膜c上に形成する第1層
目の有機薄膜dの材料には、例えば下記化学式、
た、その表面に形成する第2層目の有機薄膜eの材料に
は、例えば下記化学式、
line) aluminium, sublimed]が用いられている。
する電子注入層fの材料には、Li、Al2O3、MgO
の他、近年LiF(フッ化リチウム)が注目されており、
その電子注入層fの表面に形成するカソード電極膜gの
材料には、MgAg、MgIn、LiAl、Al等の金
属材料が用いられている。
着装置の加熱機構には、電子ビーム発生装置が用いられ
ているが、電子注入層fやカソード電極膜gを形成する
際に電子ビームを用いると、その電子ビームが有機薄膜
eにも照射され、有機薄膜にダメージが与えられてしま
うという問題がある。
04内にカソード電極膜gの蒸着材料を配置し、抵抗加
熱ヒータを用いてるつぼ104を加熱し、真空雰囲気下
で蒸着材料を溶融させ、その蒸気を放出させ、真空蒸着
法によってカソード電極膜gを形成していた。
材料と反応したり、るつぼ104の構成材料が溶け出さ
ない必要があるので、耐熱性セラミックスの塊が切削加
工によってくりぬかれ、容器状に成形されたものが用い
られている。
め、高温に加熱された状態から、停電等によって急冷さ
れると割れてしまう場合がある。溶融した蒸着材料を収
納した状態で割れた場合には、真空槽内に溶融状態の蒸
着材料が漏れ出したり、また、蒸着材料や割れた耐熱性
セラミックスがパーティクルとなって真空槽内に飛散す
る等、清掃作業が大変面倒な事故が発生する原因となっ
ていた。
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、無機系蒸着材料を溶融させるのに適したるつ
ぼ、及びそのるつぼを用いた蒸着装置を提供することに
ある。
に、請求項1記載の発明は、高融点金属で構成された外
側容器と、耐熱性セラミックスで構成された内側容器と
を有し、前記外側容器が前記内側容器にはめ込まれてい
ることを特徴とする蒸着源用るつぼである。
着源用るつぼであって、前記外側容器と前記内側容器と
が密着されていることを特徴とする。
着源用るつぼであって、前記内側容器は、耐熱性セラミ
ックスの塊を切削加工することにより成形されたことを
特徴とする。
項3のいずれか1項記載の蒸着源用るつぼであって、前
記外側容器は、前記高融点金属の鋳造によって成形され
たことを特徴とする。
て、真空槽と、前記真空槽内に配置された加熱機構と、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のるつぼとを
有し、前記加熱機構により、前記るつぼを加熱できるよ
うに構成されたことを特徴とする。
料を配置して溶融させた場合、るつぼと蒸着材料が反応
したり、蒸着材料内に、るつぼ材料が溶け出して不純物
となるおそれがある。
つぼ内に蒸着材料を配置して溶融させた場合、急冷等の
事故により、るつぼが割れ、蒸着材料の溶融物が真空槽
内に漏れ出したり、割れたるつぼが飛散したりする。
た外側容器と、耐熱性セラミックスで構成された内側容
器とを有しており、外側容器が内側容器にはめ込まれて
構成されている。このるつぼの内側容器内に蒸着材料を
配置して溶融させた場合、内側容器が割れても、内側容
器から漏れだした蒸着材料の溶融物は外側容器内に溜ま
るだけであり、真空槽内に漏れ出すことがない。また、
内側容器の割れた部分から発生したパーティクルも、外
側容器内に溜まり、真空槽内に飛散することはない。
熱させ、るつぼの熱伝導によって、内側容器内の蒸着材
料を溶融させる場合には、外側容器と内側容器とを密着
させておくと、熱伝導率が向上して好ましい。
めには、内側容器を、耐熱性セラミックスの塊を切削加
工することにより成形することが望ましい。
得るためには、高融点金属を鋳造法によって成形するこ
とが望ましい。
に配置し、蒸着材料を内側容器内に収容させ、真空槽内
に基板を搬入して真空排気した後、加熱機構によってる
つぼを加熱し、蒸着材料を溶融させた場合、放出された
蒸着材料の蒸気で、基板表面に蒸着材料薄膜を形成する
ことが可能となる。真空槽内に反応性の気体を導入し、
蒸着材料との反応物の薄膜を形成することも可能であ
る。
の一実施形態を示すものであり、真空槽50を有してい
る。真空槽50内には、断熱容器53が配置されてお
り、その断熱容器53内には、1台のカソード電極膜形
成用の加熱機構54と、2台の電子注入層形成用の加熱
機構581、582が固定されている。各加熱機構54、
581、582は、円筒形形状の抵抗加熱ヒータで構成さ
れており、その中心軸線が鉛直方向に向けて配置されて
いる。
に支持された円盤状の昇降台60が配置されており、該
昇降台60上には、本発明の実施形態である複数のるつ
ぼ4、51〜53が正方形頂点位置に配置されている(る
つぼ53は中央のるつぼ4の背面に位置するため、図2
では見えない。)。
中央の1台のるつぼ4がカソード電極膜形成用の加熱機
構54の内部に配置されており、他のるつぼ51〜5
3は、断熱容器53内に収容された状態になっている。
他方、電子注入層形成用の加熱機構581、582の内部
には、グラファイトで構成された蒸発源容器81、82が
配置されている。
極膜の蒸着材料であるアルミニウム(Al)が収容されて
おり、2台の蒸発源容器81、82内には、電子注入層の
蒸着材料であるフッ化リチウム(LiF)が収容されてい
る。
を、図1(a)に示す。この図1(a)は、るつぼ4、51
〜53の概略断面図であり、蒸着材料は省略してある。
クスで構成された内側容器10と、高融点金属から成る
外側容器11とを有している。耐熱性セラミックスに
は、窒化ホウ素セラミックス(PBN:パイロリティッ
ク・ボロンナイトライド)が用いられ、内側容器10
は、その塊が切削加工によって有底円筒形形状の容器に
成形されて構成されており、高融点金属には、金属モリ
ブデン(Mo)が用いられ、外側容器11は、Moが鋳造
法によって有底円筒形形状の容器に成形されて構成され
ている。
されており、内側容器10が外側容器11内にはめ込ま
れている。そして、外側容器11の内周側面32と底面
31とは、内側容器10の外周底面21と外周側面22
とにそれぞれ密着された状態で、互いに固定されてい
る。
子の電子注入層とカソード電極膜とを形成する場合、予
め、真空槽50内を真空排気し、高真空雰囲気にする。
次いで、高真空雰囲気を維持したまま、有機薄膜表面を
断熱容器53側に向けた状態で真空槽50内に基板58
を搬入し、真空槽50内の天井側に配置する。
着源容器81、82上に配置されたシャッター(シャッタ
ーは図示しない。)とを閉じておき、各加熱機構54、
581、582に通電し、るつぼ4と蒸発源容器81、82
とを加熱する。
し、熱伝導によってフッ化リチウムとアルミニウムとが
加熱され、融点付近まで温度上昇すると、アルミニウム
はその温度を維持させ、フッ化リチウムを更に昇温さ
せ、溶融させる。
ム蒸気が活発に発生するようになると、蒸着源容器
81、82上のシャッターを開け、フッ化リチウム蒸気を
真空槽50内に放出させる。
ておき、基板58近傍に配置されたシャッターを開け、
基板に均一にフッ化リチウム蒸気を到達させ、基板58
上の有機薄膜表面にフッ化リチウムから成る電子注入層
を形成する。
で、蒸着源容器81、82上のシャッターを閉じると共
に、加熱機構581、582への通電量を減少させ、溶融
フッ化リチウムを、その融点以下の温度まで冷却する。
の通電量を増加させ、るつぼ4内のアルミニウムを溶融
させた後、1000℃程度まで昇温させ、アルミニウム
蒸気を活発に発生させる。次いで、るつぼ4上のシャッ
ターを開け、アルミニウム蒸気を真空槽50内に放出さ
せる。このとき基板58は回転させておく。
容器11の深さBとすると、高さAは深さBよりも大き
くされており(B/Aは約2/3)、加熱機構54によっ
て内側容器10ができるだけ直接加熱されるように構成
されている。
ミニウムの量を、溶融アルミニウムの液面が外側容器1
1の上端部を超えないようにしておくと、停電等によっ
てるつぼ4が急冷され、内側容器10が割れた場合で
も、溶融アルミニウムは外側容器11内に漏れ出すだけ
であり、溶融アルミニウムが真空槽50内に漏れたり、
内側容器10を構成する物質がパーティクルとなって飛
散することはない。
が放出され、基板58上に形成された電子注入層表面に
均一に到達すると、電子注入層表面に、アルミニウムか
ら成るカソード電極膜が形成される。
後、るつぼ4上のシャッターを閉じると共に加熱機構5
4への通電量を減少させ、アルミニウムを融点以下まで
冷却し、アルミニウム蒸気の放出を停止させる。
槽50の真空雰囲気を維持したまま、基板58を真空槽
50外に搬出する。次いで、未処理の基板を真空槽50
内に搬入し、上述のような電子注入層及びカソード電極
膜の形成を続行する。
ぼ4を有する蒸着装置9を用いてカソード電極膜、その
他の薄膜を形成する場合、電子ビームによって薄膜がダ
メージを与えられることはなく、また、停電等の事故に
より、内側容器10が割れた場合であっても、真空槽5
0内が汚染されないようになっている。
層の膜厚に比べて非常に厚いため、電子注入層とカソー
ド電極膜の形成を多数の基板に連続して行った場合、蒸
着源容器81、82内のフッ化リチウムは残存しているの
に対し、るつぼ4内のアルミニウムは消費し尽くされて
しまう。
を維持したまま、昇降ロッド61を降下させ、昇降台6
0上のるつぼ4を加熱機構54から抜き出し、昇降台6
0を回転させ、未使用のアルミニウムが収容されたるつ
ぼ51(又はるつぼ52、53)を加熱機構54の真下に位
置させ、昇降ロッド61を上昇させ、そのるつぼ51を
加熱機構54内に配置される。
るつぼ51〜53内には、未使用のアルミニウムが配置さ
れているので、加熱機構4を発熱させると、新しい基板
に対し、電子注入層とカソード電極膜の形成を続行する
ことができる。このように、真空槽50の真空雰囲気を
維持したまま、るつぼの交換を行うと、蒸着装置9の稼
働率が向上する。
の深さBは、内側容器10の高さAの約2/3の大きさ
であったが、図1(b)のるつぼ6の外側容器13のよう
に、深さを内側容器12の高さと略同程度にし、内側容
器12の外周面をほとんど覆うようにしてもよい。但
し、このるつぼ6は上述のるつぼ4に比べ、外側容器1
3の熱容量が大きいので、加熱機構54による温度制御
性が少し悪化する。
面は、外側容器11、13の上端よりも低い位置にある
ので、溶融アルミニウムは、主として外側容器11、1
3と内側容器10、12とを伝導した熱で加熱される。
従って、外側容器11、13を構成する高融点金属は、
熱伝導率が高いものが望ましい。
熱伝導は存しないので、外側容器11、13と内側容器
10、12間の熱抵抗を小さくするためには、互いに密
着させる必要がある。
必ずしも互いに固定されている必要はなく、図1(c)に
示したるつぼ7のように、耐熱性セラミックス製の内側
容器14と、高融点金属製の外側容器15とを着脱自在
に構成することができる。この場合には、内側容器14
を外側容器15にはめ込んだときに、外側容器15の内
周側面と底面とが、内側容器14の外周底面と外周側面
とに密着するように構成するとよい。
14が割れた場合でも、外側容器15は再使用可能なの
で経済的である。
は、内側容器10、12、14を窒化ホウ素で構成し、
外側容器11、13、15をMoで構成したが、内側容
器10、12、14は、窒化ホウ素に替え、グラファイ
ト、アルミナ等の耐熱性セラミックスを広く用いること
ができる。また、外側容器11、13、15を構成する
材料はMoに限定されるものではなく、タンタル(Ta)
等の高融点金属(融点1800℃以上の金属)を広く用い
ることが可能である。
のブロックを切削加工し、容器状に成形する場合に限定
されるものではなく、容器状に成形した後、焼結しても
よい。更にまた、容器の形状は有底円筒形状に限定され
るものではなく、溶融した蒸着材料を蓄えられる形状で
あればよい。
性の面からは、高融点金属を鋳造法により成形すること
が望ましいが、例えばタングステン(W)の焼結体等、焼
結により成形したものや、その他の加工法によって容器
状に成形されたものも本発明に含まれる。
せる蒸着材料は、アルミニウムに限定されるものではな
く、内側容器と反応しないものを広く用いることができ
る。
ことがない。真空槽内の清掃作業が容易である。
槽 4、51、52、6、7……るつぼ 10、1
2、14……内側容器 11、13、15……外側容
器
Claims (5)
- 【請求項1】高融点金属で構成された外側容器と、耐熱
性セラミックスで構成された内側容器とを有し、前記外
側容器が前記内側容器にはめ込まれていることを特徴と
する蒸着源用るつぼ。 - 【請求項2】前記外側容器と前記内側容器とが密着され
ていることを特徴とする請求項1記載の蒸着源用るつ
ぼ。 - 【請求項3】前記内側容器は、耐熱性セラミックスの塊
を切削加工することにより成形されたことを特徴とする
請求項2記載の蒸着源用るつぼ。 - 【請求項4】前記外側容器は、前記高融点金属の鋳造に
よって成形されたことを特徴とする請求項1乃至請求項
3のいずれか1項記載の蒸着源用るつぼ。 - 【請求項5】真空槽と、前記真空槽内に配置された加熱
機構と、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のる
つぼとを有し、前記加熱機構により、前記るつぼを加熱
できるように構成されたことを特徴とする蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04117798A JP3817054B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 蒸着源用るつぼ、及び蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04117798A JP3817054B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 蒸着源用るつぼ、及び蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11222667A true JPH11222667A (ja) | 1999-08-17 |
JP3817054B2 JP3817054B2 (ja) | 2006-08-30 |
Family
ID=12601163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04117798A Expired - Lifetime JP3817054B2 (ja) | 1998-02-06 | 1998-02-06 | 蒸着源用るつぼ、及び蒸着装置 |
Country Status (1)
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- 1998-02-06 JP JP04117798A patent/JP3817054B2/ja not_active Expired - Lifetime
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