JPH11221597A - 汚泥の処理方法 - Google Patents

汚泥の処理方法

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JPH11221597A
JPH11221597A JP2371198A JP2371198A JPH11221597A JP H11221597 A JPH11221597 A JP H11221597A JP 2371198 A JP2371198 A JP 2371198A JP 2371198 A JP2371198 A JP 2371198A JP H11221597 A JPH11221597 A JP H11221597A
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JP
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sludge
reaction tank
phosphorus
treatment
reaction vessel
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JP2371198A
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Takahiko Nishimura
孝彦 西村
Koichi Fujie
幸一 藤江
Kouei Ko
洪営 胡
Kohei Otsuki
浩平 大槻
Toshiaki Tsubone
俊明 局
Tatsuo Takechi
辰夫 武智
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JFE Engineering Corp
Kawasaki City
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Kawasaki City
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥処理工程において汚泥を増量させる
ことなく臭気とリンの放出の両方の問題を一挙に解決す
る手段を提供する。 【解決手段】 上記課題は、排水の生物学的処理で発生
する汚泥を脱水する前に下記の範囲になるように好気化
処理することを特徴とする汚泥の処理方法 −50≦Y≦150 −96.6×ln(X)+168≦Y≦−48.1×ln(X)+254 ここに、Y:反応槽内の酸化還元電位(mV) X:反応槽内における汚泥の平均滞留時間(hr) によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下水、し尿もしくは
産業排水などの処理で発生する汚泥の処理方法に関し、
特に、浄化水を分離した汚泥から放出される臭気やリン
の対策をはかるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、活性汚泥法等の水処理工程にお
いて、流入水に含まれる固形物や過剰に増殖した微生物
等によって構成される汚泥が発生する。この汚泥は浄化
水から分離されて汚泥処理工程に搬送された後、濃縮、
脱水、焼却等の処理が行われる。汚泥処理工程で発生す
る排水は、通常、水処理工程に返送されて処理されてい
る。
【0003】一般にこの汚泥処理工程にある汚泥は嫌気
状態に置かれるため腐敗し、有機物の分解反応により硫
化水素およびメチルメルカプタンに代表される硫黄系化
合物やアンモニアに代表される窒素系化合物を生成し、
悪臭を発するようになる。また、汚泥中の微生物は嫌気
状態におかれると体外にリンを放出し、放出されたリン
が返流水に含まれて水処理系に戻り処理水に混入して環
境中に放出されると環境汚染をもたらすので、リンの処
理が必用となる。
【0004】従来の臭気対策は、汚泥から発生した臭気
の処理に関しては、土壌脱臭法等の生物学的手法、活性
炭吸着法等の物理化学的手法、あるいは薬品洗浄等の化
学的手法が用いられてきた。
【0005】汚泥処理工程で放出されるリンの処理に関
しては、汚泥処理工程返流水の返流先となる水処理工程
において再度生物処理を行い生物にリンを吸収させる
か、またはアルミニウム系や鉄系の凝集剤を添加してリ
ン酸アルミニウムあるいはリン酸鉄としてリンを汚泥に
固定化するか、汚泥処理工程においてアルミニウム系や
鉄系の凝集剤を用いた凝集処理を行い、リン酸アルミニ
ウムあるいはリン酸鉄としてリンを汚泥に固定化した
後、脱水、焼却処理することによってリンを焼却灰とし
て処理することが行われてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記臭気除去に関する
従来技術は発生した臭気ガスに対してのみ処理を行うも
のであるため、汚泥処理工程が進むにつれて汚泥の腐敗
が進行して悪臭が発生し、汚泥処理工程各所に同様の脱
臭設備を設けるか、あるいは大掛かりな配管および脱臭
設備を設けて脱臭処理を行うことが必要で、建設費、管
理費が高くなり、省エネルギーおよび省スペースの点か
らも好ましくなかった。
【0007】また、リンの除去に関する上記従来技術は
いずれもリンの固定化に対しては効果がある。しかしな
がら臭気については、鉄系の凝集剤を用いた場合には硫
化水素の一部を硫化鉄として除去できるため、若干の脱
臭効果が得られるものであるが、硫化水素以外の臭気成
分、例えばアンモニアやトリメチルアミン等に対しては
脱臭効果が得られず、また、凝集剤の添加量に応じて汚
泥発生量も増大して、汚泥の処理、処分費用がさらに増
大するという問題点がある。
【0008】以上のように、従来の技術は脱臭またはリ
ンの除去のどちらかをターゲットとしたものであり、脱
臭とリン除去を両立させるためには、脱臭のための技術
とリン除去のための技術の両者を併用する必要があっ
た。さらに、両者の技術を併用した場合には、凝集剤添
加による汚泥発生量の増大と、これに伴う汚泥の処理、
処分費用の増大という問題点は避けて通れないものであ
った。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、汚泥処理工程において汚泥を
増量させることなく臭気とリンの放出の両方の問題を一
挙に解決する手段を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の方法に
よって臭気とリンの放出の両方の問題を併せて解決する
ものである。
【0011】すなわち、浄化水を分離した汚泥は、通常
はまず濃縮され、ついで脱水されて汚泥ケーキにされ
る。本発明においては、この汚泥の濃縮工程および(ま
たは)脱水工程の前工程において、汚泥を特定条件下で
好気化処理する。この操作によって汚泥中の臭気物質が
汚泥に含まれる微生物の作用によって分解されるととも
に、汚泥の腐敗を防ぐことができるので、新たな臭気物
質の発生を防止することができる。さらに、この操作に
よって、微生物がリンを吸収するので、後段で発生する
返流水中のリン濃度を低減することができる。
【0012】ここに、汚泥を好気化する反応槽の運転・
操作条件を以下の範囲とすると、脱臭と脱リンを両立す
ることができる。 −50≦Y≦150 (1) −96.6×ln(X)+168≦Y≦−48.1×ln(X)+254 (2) ここに、Y:反応槽内の酸化還元電位(mV) X:反応槽内における汚泥の平均滞留時間(hr)
【0013】上記の関係諸式は図3に示した実験装置を
用いた実験によって得られたもので、好気化剤として純
酸素(または高濃度酸素)吹き込み、オゾン吹き込み、
酸化剤添加のいずれを用いた場合でも、また、汚泥とし
て種々の汚泥処理施設から採取した性状の異なる汚泥を
使用した場合においてもほとんど同様の結果が得られた
ものである。
【0014】図4は、実験結果から、汚泥と共存する液
中の溶解性全リンの除去率が80%以上となる領域と、
汚泥と共存する液中の硫化水素、メチルメルカプタンお
よびアンモニアの除去率が95%以上となる領域を示し
たもので、脱臭と脱リンを両立することのできる領域が
限られたものであることを発明者らは発見した。図4に
おいて、反応槽内の酸化還元電位が−50mV未満の領
域は、汚泥が嫌気性領域にあるために臭気物質の合成が
進行するとともに、リンの摂取が行われず、脱臭、脱リ
ンとも不十分となる領域である。曲線(Y=−96.6
×ln(X)+168)の左側の領域は反応槽内の酸化
還元電位が0mV以上ではあるが、好気度と好気処理時
間の関係から、十分なリンの摂取が行われない領域であ
る。反応槽内の酸化還元電位が150mVを越える領域
および曲線(Y=−48.1×ln(X)+254)より
も右側に存在する領域は、好気度および好気処理時間の
関係から、汚泥の好気状態における処理が過剰となり、
リンを吸収した微生物が自己分解を起こして、リンを再
び放出してしまうために、リン除去率が低下する領域で
ある。
【0015】また、この(1)〜(2)式で限定される条件
で処理された汚泥は、酸素の供給が遮断された後も腐敗
しにくく、4時間程度まではリンの放出および臭気成分
の発生はほとんど生じず、後段の濃縮および脱水の過程
での臭気の発生およびリンの放出が抑制され、さらに、
脱水ケーキとなった以後においても臭気の発生が抑制さ
れるという大きな利点があることも見出された。
【0016】さらに、汚泥を好気化する反応槽を多段構
成とし、反応槽の運転・操作条件を以下の範囲とするこ
とによっても本発明の効果が得られる。 −50≦Yn≦150 (3) −96.6×ln(Xt)+168≦Yy≦−48.1×ln(Xt)+254 (4) ここに、Yy:m段よりなる反応槽の反応槽容積を考慮
した酸化還元電位の加重平均値(mV) Yn:m段よりる反応槽のn段目の反応槽内の酸化還元
電位(mV)ただしnはlからmまでの間の整数値 Xt:各反応槽内における汚泥の平均滞留時間の和(h
r)
【0017】すなわち、反応槽を多段化した場合、反応
槽内の酸化還元電位を−50から150mVに保ちつ
つ、多段化した各反応槽内における汚泥の平均滞留時間
の和Xtが(4)式を満足するように制御することによっ
て脱臭と溶解性全リンの80%以上の除去が両立できる
ことを発明者らは発見した。
【0018】
【発明の実施の形態】好気化処理される汚泥の水分含量
は90〜99.5重量%程度、好ましくは95〜99重
量%程度のものが適当である。この汚泥のpHは5.0
〜7.5程度、通常5.5〜6.7程度である。
【0019】汚泥の好気化処理は槽に入れて行うのがよ
い。この槽は外気に開放された槽であってもよく、全体
が壁面で覆われたタンクであってもよい。
【0020】反応槽内には攪拌装置を設けることができ
る。一般的な汚泥処理工程においては、汚泥を受け入れ
る貯留槽が濃縮槽および(または)脱水設備の前段に存
在するので、条件に合うものであれば、貯留槽を本発明
方法における反応槽として利用することができる。
【0021】汚泥を好気化する方法として空気吹き込
み、純酸素(または高濃度酸素)吹き込み、オゾン吹き
込み、酸化剤添加のいずれかを用いる。なお、空気中の
酸素、純酸素およびオゾンも酸化剤であるが、以下にお
いては単に酸化剤といえば液状および固形状の酸化剤を
意味し、好気化剤と表現した場合には液状および固形状
の酸化剤と空気中の酸素、純酸素およびオゾンを含めた
ものを意味するものとする。本発明においては、好気化
剤としては、反応槽の条件を好気的にすることができる
ものであればよいので、これらのどれを用いてもかまわ
ない。
【0022】空気吹き込みおよび空気原料由来のオゾン
を吹き込む場合には、空気中の窒素を主成分とする排ガ
スが発生する。この際、供給される汚泥が持ち込む臭気
物質は、おおむねすみやかに生物反応によって分解され
るがごく一部はストリッピングされて排ガス中に移行す
る。ただし、汚泥の腐敗による新たな臭気の発生が抑制
されているため、ここでの臭気の発生は僅かである。
【0023】純酸素、酸素原料由来のオゾン吹き込み、
酸化剤添加を用いた場合には、酸素の全量溶け込みを行
えば、排ガスは基本的に発生せず、臭気成分の処理が不
要となる。
【0024】酸化剤としては過酸化水素、過酸化カルシ
ウム、過ほう酸アルカリ、過硫酸アルカリ、亜塩素酸、
亜塩素酸塩、次亜塩素酸および次亜塩素酸塩等、汚泥を
好気化できるものであればその種類は問わず使用するこ
とができるが、汚泥を増量させないと言う観点からは過
酸化水素やナトリウム系の酸化剤を用いることが好まし
い。
【0025】汚泥の好気度は酸化還元電位を測定してそ
れを指標とする。好気化処理は汚泥の酸化還元電位と反
応槽内滞留時間が前述の条件を満足するように行われ
る。この条件は溶解性全リンの除去率が80%以上とな
る範囲であるが、溶解性全リン除去率を90%以上とす
るためには、以下の(5)〜(6)式を満足する範囲に制御
すればよいという結果を得ており、さらに高い脱リン効
果を得ることができる。 −50≦Y≦150 (5) −100×ln(X)+209≦Y≦−65.6×ln(X) +274 (6)
【0026】また、反応槽を多段構成とする場合には、
(7)式から(8)式を満足するような制御を行うことによ
って脱臭と溶解性全リンの90%以上の除去が両立でき
る。 −50≦Yn≦150 (7) −100×ln(Xt)+209≦Yy≦−65.6×ln(Xt)+274 (8)
【0027】尚、好気化処理される汚泥の温度は5〜3
0℃程度、通常15〜25℃程度である。
【0028】汚泥を好気化する反応槽を多段構成とし、
その1段目を純酸素曝気、酸素原料由来のオゾン吹き込
みあるいは酸化剤添加を行い、2段目以降に空気等の酸
素含有ガスを吹き込みを行うことによっても臭気とリン
の放出を減少させることができる。その際、1段目の反
応槽における汚泥の平均滞留時間を1分から20分、1
段目の反応槽における酸化還元電位を−50mV以上と
し、2段目以降の反応槽を含めて(3)式〜(4)式に示
した条件を満足させることが好ましく、さらに(7)式〜
(8)式に示した条件を満足させることがより好ましい。
1段目に流入する汚泥は多くの場合すでに臭気物質を含
有しているが、これらの方法では、臭気物質は1段目の
液中で分解され、かつ、オフガスが発生せず、また、2
段目以降では汚泥が好気状態に保たれているので臭気物
質の合成は起こらず、結果として脱臭設備が不要となる
か大幅に小型化できる。なお、この方法は反応槽を多段
化する必要は生ずるものの、脱臭設備が不要となるか大
幅に小型化できることと、液側への酸素移動量当たりの
コストを比較すると空気吹き込み法が最も安価であり、
比較的高価な純酸素、酸素原料由来のオゾンあるいは酸
化剤を、流入汚泥の持ち込む臭気成分の除去にのみ使用
することから、コスト的に見て多くの場合、優れた方法
となる。上記の1段目および2段目以降の反応槽はさら
に複数の反応槽に分別されていてもよい。
【0029】反応槽出口における溶解性全リン(S−T
−P)濃度とリン酸態リン(PO4−P)濃度を分析
し、これらの値を用いて反応槽の運転・操作条件を制御
することによりさらにリン除去効率を高めることができ
る。
【0030】図5は反応槽内の酸化還元電位を50mV
に保つように空気を吹き込みつつ、反応槽内における汚
泥の平均滞留時間を変化させた実験のデータである。液
中の溶解性全リン濃度は滞留時間の上昇に伴って減少す
るが、滞留時間のさらなる増大に伴って再び液中の溶解
性全リン濃度が増大する傾向が示されている。これは、
前述したように微生物の自己分解によるリンの放出によ
るものであるが、ここにおいて図6に示されるように、
溶解性全リン濃度に対するリン酸態リンの割合が低下し
ていることを発明者らは見出した。これは、微生物の自
己分解に伴って、リン酸態のリン以外の形態のリンも放
出されているためと見られる。試料の分析を行い、溶解
性全リン濃度が高く十分なリン除去が達成されていない
場合は、好気処理が不十分なケースと好気処理が過剰に
行われているケースの二通りが考えられ、これらのいず
れであるかは溶解性全リン濃度の分析結果だけからでは
判断することは不可能であるが、溶解性全リン濃度に対
するリン酸態リンの割合が0.9以上であれば好気処理
が不十分であり、同割合が0.85以下であれば好気処
理が過剰であると判断できることを発明者らは発見し
た。
【0031】よって、本発明における好気度、言い換え
れば空気、純酸素(または高濃度酸素)吹き込み、オゾ
ン吹き込みの吹き込み速度あるいは酸化剤の供給速度
と、反応槽内における汚泥の滞留時間を溶解性全リン濃
度に対するリン酸態リンの割合から制御することがで
き、汚泥処理工程で発生する返流水に含まれるリンの濃
度を、リンの分析値から直接的に管理することができ
る。なお、図6に示した関係は、汚泥として種々の汚泥
処理施設から採取した性状の異なる汚泥を使用した場合
においてもほとんど同様の結果が得られたものである。
【0032】以上より、反応槽出口における溶解性全リ
ン濃度に対するリン酸態リン濃度の比率が0.85以下
の場合には、1)反応槽における汚泥の滞留時間を短縮
する、2)酸化剤の添加量を削減し酸化還元電位を低下
させる、のいずれか一つあるいは両方の制御を行う。ま
た、反応槽出口における溶解性全リン濃度に対するリン
酸態リン濃度の比率が0.9以上であるにもかかわらず
溶解性全リン濃度が高い場合、例えば2mg/L以上、
特に5mg/L以上の場合には、1)反応槽における汚
泥の滞留時間を増大する、2)酸化剤の添加量を増大し
酸化還元電位を上昇させる、のいずれか一つあるいは両
方の制御を行えばよい。この場合の制御は、基本的にフ
ィードバック制御となるが、具体的な制御設備の仕様は
処理場の反応槽容積等の個別の事情に応じて適切なもの
を選択すればよい。
【0033】なお、汚泥が自己分解してリンの除去率が
低下する範囲の条件は、汚泥の酸化反応を過剰に行って
いる条件であり、リン除去効果が低下するのみならず、
省エネルギーの視点からも好ましくない。また、汚泥処
理工程において、例えば計画量の汚泥が入ってこない等
の個別の事情により、濃縮工程を経て、脱水工程にいた
るまでの所用時間が長くなり、その間に汚泥の嫌気化と
腐敗が進行し、リンの放出や臭気の発生が見られる場合
には、濃縮工程と脱水工程の間で汚泥の好気化処理を行
えばよく、この反応槽における酸化還元電位を−50m
V以上50mV以下に保つことにより、本反応槽および
脱水工程における臭気物質の発生と微生物からのリンの
放出を抑制することができる。50mV以下とする理由
は、前述したように汚泥の自己分解によるリンの放出を
抑制するためであり、省エネルギーの見地からは、−5
0〜20mV程度に制御することが好ましい。
【0034】また、反応槽内汚泥滞留時間を大きくとる
ことは、汚泥処理量が一定であればそれだけ大きな反応
槽を必要とすることを意味する。さらに、反応槽内汚泥
滞留時間を大きくとれば、単位汚泥処理量当たりの供給
好気化剤量を大とする必要が生ずることから図4の脱リ
ン、脱臭が両立できる範囲内においても反応槽内におけ
る汚泥の滞留時間をより短い条件とすることがより好ま
しい。
【0035】酸化剤の種類によっては、高濃度の酸化剤
と微生物が接触すると酸化剤が微生物の活性を阻害し
て、リンの吸収や脱臭効率を低減させる場合がある。こ
のため、反応槽内は十分に攪拌を行うとともに、液状酸
化剤は希釈してから用いたり、固形状酸化剤は溶解・希
釈後用いることが必用となる場合がある。
【0036】上記の汚泥の好気化処理は汚泥の脱水工程
の前に行えばよく、濃縮工程の前後いずれで行ってもよ
い。前後の両者で行うことも差支えない。
【0037】汚泥の濃縮は公知の手段、例えば遠心機、
重力沈降(凝集剤不使用)、凝集沈降等で行えばよい。
濃縮汚泥の水分量は90〜99.5重量%程度、通常9
5〜98重量%程度である。
【0038】濃縮汚泥の脱水は遠心分離機、圧搾機、ベ
ルトプレス式脱水機、フィルタープレス式脱水機等で行
えばよい。得られた汚泥ケーキの水分量は55〜90重
量%程度、通常65〜85重量%程度である。
【0039】汚泥ケーキは常法に従って焼却、溶融等の
処理がなされる。
【0040】濃縮工程、脱水工程で分離された分離水は
通常は凝集沈澱処理されて上澄液は返流水として水処理
系へ、沈澱汚泥は反応槽へ返送される。
【0041】本発明の汚泥処理方法を適用できる装置の
例を図1〜3に示す。
【0042】図1の装置は汚泥を処理する反応槽6、処
理された汚泥を濃縮する濃縮機10、濃縮された汚泥を
入れる濃縮汚泥タンク13および脱水機16よりなって
いる。
【0043】反応槽6には、活性汚泥処設備から排出さ
れる余剰汚泥、沈澱汚泥等の合わさった汚泥を導入する
汚泥供給管1、反応槽6で処理された汚泥を排出させる
送液配管9、好気化剤供給管7およびオフガス放出管5
が接続され、さらに酸化還元電位計4が取着されてい
る。汚泥供給管1の管路には汚泥を移送する送液ポンプ
2と汚泥の反応槽6への供給量を計測する流量計3が取
着されている。
【0044】濃縮機10には、反応槽6で処理された汚
泥を導入する送液配管9が送液ポンプ8を介して接続さ
れ、さらに、濃縮機10で濃縮された汚泥を濃縮汚泥タ
ンク13に導入する送液配管11および濃縮機10で分
離された分離水を抜き出す分離水抜出管12が接続され
ている。
【0045】濃縮汚泥タンク13には濃縮機10からの
送液配管11に加えてそこに貯蔵されている濃縮汚泥を
脱水機16に送る送液配管14が送液ポンプ15を介し
て接続されている。
【0046】脱水機16にはそこで分離された分離水抜
出管18が接続されている。17は脱水された汚泥ケー
キである。この分離水抜出管18は濃縮機10の分離水
抜出管12と合わさって次の工程に送られる。
【0047】脱水機16で分離された汚泥ケーキ17
は、その後焼却、溶融等の処理がなされる。濃縮工程の
分離水と脱水工程の分離液水の混合液は、通常は凝集沈
澱処理がなされ、沈殿汚泥は反応槽6に返送され、上澄
み液は返流水として水処理系に返送され処理が行われ
る。濃縮工程と脱水工程の間の濃縮汚泥タンク13を汚
泥を好気化する反応槽として利用することもでき、その
場合は濃縮汚泥タンク13に酸化還元電位計と好気化剤
投入設備を設置するとともに、必要に応じて攪拌装置を
設置する。濃縮汚泥タンク13での反応条件は先に述べ
た通りである。汚泥を移送する送液ポンプ2と濃縮工程
への送液ポンプ8のそれぞれの流量と酸化剤の供給量の
運転制御を行うことによって汚泥の反応槽内滞留時間と
反応槽内酸化還元電位を制御することができる。また、
濃縮汚泥タンク13を反応槽として利用する場合には、
濃縮工程への送液ポンプ8と脱水工程への送液ポンプ1
5のそれぞれの流量と、濃縮汚泥タンクに供給する酸化
剤の供給量の運転制御を行うことによって汚泥の反応槽
内滞留時間と反応槽内酸化還元電位を制御することがで
きる。
【0048】図2の装置は、図1の装置において反応槽
を2段にして直列に配置したものである。すなわち、反
応槽は1段目の反応槽6aと2段目の反応槽6bよりな
り、1段目の反応槽6aからは2段目の反応槽6bに配
管接続されている。好気化剤供給管7,7および酸化還
元電位計4,4は両反応槽6a,6bに取着されてい
る。一方、オフガス放出管5は1段目の反応槽6aには
設けられておらず、2段目の反応槽6bにのみ取着けら
れている。
【0049】1段目の反応槽6aには過酸化水素等の反
応槽オフガスの発生しない酸化剤を供給する。1段目の
反応槽6aの酸化還元電位は酸化還元電位計4によって
計測され、1段目の反応槽6aにおける酸化還元電位が
−50mV以上となるように酸化剤の供給量を制御す
る。1段目の反応槽6aの主たる役割は流入汚泥が持ち
込む硫化水素の酸化処理であり、この反応は比較的速や
かに進行するので、1段目の反応槽6aにおける汚泥の
平均滞留時間は、汚泥の性状にもよるが、概ね1分から
20分程度が適当である。次に、1段目の反応槽6aで
処理を受けた汚泥は2段目の反応槽6bに導入され処理
がなされる。2段目の反応槽6bには空気が吹き込ま
れ、汚泥の好気処理がなされる。1段目および2段目の
反応槽における処理条件は前述の通りである。1段目お
よび2段目の反応槽における汚泥の滞留時間は送液ポン
プ2と濃縮工程への送液ポンプ8のそれぞれの流量を制
御することによって制御できる。1段目の反応槽6aと
2段目の反応槽6bの間にポンプを設置して、このポン
プの流量を制御することによって1段目および2段目の
反応槽における汚泥の滞留時間をさらに精密に制御する
ことができるが、前述したように1段目の反応槽6aに
おける汚泥の滞留時間は1分から20分程度と短いた
め、実用上は、1段目の反応槽6aは流出口高さを一定
として、流入量と流出量を等しくしても本発明の効果に
大きな差は生じない。さらに、図1における反応槽6出
口および図2における2段目の反応槽6b出口の溶解性
全リン濃度に対するリン酸態リン濃度を測定し、それら
の値と比率をもとに汚泥の反応槽内滞留時間と反応槽内
酸化還元電位を制御することによっても脱臭と脱リンの
両立が可能である。
【0050】
【実施例】図3に示す装置を使用した。この装置に用い
た反応槽6は有効容積10Lの円筒形で底面が逆円錐状
のものである。反応槽6には供試汚泥を供給する汚泥供
給管1、反応槽6で処理された汚泥を排出させる送液配
管9、好気化剤供給管7およびオフガス放出管5が接続
され、さらに酸化還元電位計4が取着されている。汚泥
供給管1の管路には汚泥を移送する送液ポンプ2と汚泥
の反応槽6への供給量を計測する流量計3が取着されて
いる。好気化剤供給管7にはエアーライン20がエアー
ポンプ21を介して接続され、さらに空気流量計22が
取着されている。好気化剤供給管7は反応槽6の底部に
接続され、その先端にはディフューザー19が取着され
ている。汚泥を排出させる送液配管9は汚泥を脱水する
脱水機12である遠心分離機に接続されている。
【0051】この実験装置を用いて、反応槽内酸化還元
電位を70〜80mVにするように吹き込み空気量を制
御しつつ、汚泥の反応槽内滞留時間を変化させて次のデ
ータを採取した。
【0052】まず、反応槽6のオフガスの硫化水素濃度
の分析を行った。また、反応槽6出口の汚泥300mL
を3000回転/分で遠心濃縮・脱水を行い、上澄み液
の溶解性全リンおよびリン酸態リンの分析を行った。溶
解性全リンとリン酸態リンの分析は建設省都市局下水道
部・厚生省生活衛生局水道環境部 監修 「下水試験方
法」1997年版に準拠して行った。ここにおける上澄
み液は、実処理工程における濃縮工程分離液と脱水工程
脱離液の混合液に相当する。さらに、遠心分離操作で得
られた脱水ケーキを25℃の条件下で内容積10Lのデ
シケータ中に24時間放置し、デシケータ中の硫化水素
濃度を測定した。この測定値は、脱水ケーキから放出さ
れる臭気成分量の指標となるものである。なお、無処理
の汚泥における溶解性全リン濃度は45mg/Lであっ
た。結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1において、実験No.3から実験N
o.6が本発明の制御条件である。実験No.1では、
好気処理が不十分であり、その結果として、溶解性全リ
ンの除去率が低いのみならず、反応槽(オフガス中およ
びデシケータ中の硫化水素濃度ともに高く、脱臭も十分
に行われていなかった。実験No.2においても好気処
理が若干不足しており、溶解性全リンの除去率は60%
程度であった。しかしながら、反応槽オフガス中および
デシケータ中の硫化水素濃度濃度ともに低く、脱臭とい
う観点からはほぼ満足できるものであった。実験No.
3〜実験No.6では好気処理が十分に達成されてお
り、溶解性全リンの除去率は80%以上であり、反応槽
オフガス中およびデシケータ中の硫化水素濃度ともに十
分に低い値となった。特に、実験No.4および実験N
o.5においてはリン除去率は90%以上となった。実
験No.7においては反応槽オフガス中およびデシケー
タ中の硫化水素濃度ともに低く、脱臭という観点からは
ほぼ満足できるものであったが、溶解性全リンの除去率
は73%程度に低下し、リン酸態リンの溶解性全リンに
対する割合は68%程度まで低下した。これは、好気処
理が過剰となり、微生物の自己分解によるリン成分の溶
出が起こったことによるものである。
【0055】
【発明の効果】以上の様に、この発明によれば、反応槽
内汚泥滞留時間と反応槽内酸化還元電位を本発明におい
て発見された制御範囲内に制御しつつ汚泥の好気処理を
行うことによって、汚泥処理工程における臭気の発生を
大幅に低減できると同時に、汚泥処理系から発生する返
流水中のリンの濃度を大幅に低減できる。また、返流水
からのリン除去を凝集剤を用いて行う場合と比較する
と、凝集剤費用が不要となることと、凝集剤添加に伴う
汚泥発生量の増大がないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の汚泥処理方法が適用される装置の一
例を示すフローシートである。
【図2】 本発明の汚泥処理方法が適用される装置の別
の一例を示すフローシートである。
【図3】 実施例で使用した装置の構成を示すフローシ
ートである。
【図4】 反応槽内の酸化還元電位と汚泥滞留時間との
関係において臭気とリンの放出の抑制に効果のある範囲
を示すグラフである。
【図5】 反応槽内の酸化還元電位を一定にして汚泥の
滞留時間と溶解性全リン濃度との関係を測定した結果を
示すグラフである。
【図6】 反応槽内の酸化還元電位を一定にして汚泥の
滞留時間とリン酸態リン濃度と溶解性全リン濃度の比と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…汚泥供給管 2,8,15…送液ポンプ 3…流量計 4…酸化還元電位計 5…オフガス放出管 6,6a,6b…反応槽 7…好気化剤供給管 9,11,14…送液配管 10…濃縮機 13…濃縮汚泥タンク 16…脱水機 12,18…分離水抜出管 17…汚泥ケーキ 19…ディフューザー 20…エアーライン 21…エアーポンプ 22…空気流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 胡 洪営 愛知県豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1−1 豊橋 技術科学大学内 (72)発明者 大槻 浩平 愛知県豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1−1 豊橋 技術科学大学内 (72)発明者 局 俊明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 武智 辰夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水の生物学的処理で発生する汚泥を脱
    水する前に下記の範囲になるように好気化処理すること
    を特徴とする汚泥の処理方法 −50≦Y≦150 −96.6×ln(X)+168≦Y≦−48.1×ln(X)+254 ここに、Y:反応槽内の酸化還元電位(mV) X:反応槽内における汚泥の平均滞留時間(hr)
  2. 【請求項2】 排水の生物学的処理で発生する汚泥を、
    脱水する前に、直列に配置された複数の反応槽に順次流
    入させて、下記の条件で好気化処理することを特徴とす
    る汚泥の処理方法 −50≦Yn≦150 −96.6×ln(Xt)+168≦Yy≦−48.1×ln(Xt)
    +254 ここに、Yy:m段よりなる反応槽の反応槽容積を考慮
    した酸化還元電位の加重平均値(mV) Yn:m段よりなる反応槽のn段目の反応槽内の酸化還
    元電位(mV)ただしnはlからmまでの間の整数値 Xt:各反応槽内における汚泥の平均滞留時間の和(h
    r)
  3. 【請求項3】 排水の生物学的処理で発生する汚泥を脱
    水する前に反応槽に入れて酸素、オゾンまたは酸化剤で
    好気化処理し、反応槽から流出する液の(リン酸態リン
    濃度/溶解性全リン濃度)の比率が0.85以上になる
    ように好気化処理条件を制御することを特徴とする汚泥
    の処理方法
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103342445A (zh) * 2013-07-05 2013-10-09 中国建筑股份有限公司 辐流式人工湿地污泥处理系统及其方法
CN104355515A (zh) * 2014-10-18 2015-02-18 北京工业大学 一种基于污泥厌氧发酵强化生物脱氮及污泥减量的方法

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