JP2000140894A - 汚泥の処理装置 - Google Patents

汚泥の処理装置

Info

Publication number
JP2000140894A
JP2000140894A JP10316488A JP31648898A JP2000140894A JP 2000140894 A JP2000140894 A JP 2000140894A JP 10316488 A JP10316488 A JP 10316488A JP 31648898 A JP31648898 A JP 31648898A JP 2000140894 A JP2000140894 A JP 2000140894A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
treatment
phosphorus
chlorine
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10316488A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Takechi
辰夫 武智
Toshiaki Tsubone
俊明 局
Jun Miyata
純 宮田
Kei Baba
圭 馬場
Satoru Udagawa
悟 宇田川
Toyoshi Sawada
豊志 澤田
Shinichi Endo
伸一 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP10316488A priority Critical patent/JP2000140894A/ja
Publication of JP2000140894A publication Critical patent/JP2000140894A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚泥処理の過程で汚泥が嫌気条件下にさ
らされても汚泥が周囲の水中へリンを放出しにくく、汚
泥処理の過程で生じる分離液が水処理系へ返送、移送さ
れても水処理系でのリン除去処理に対して負担になりに
くい、下廃水および汚泥の処理装置を提供する。 【解決手段】 上記課題は、生物学的廃水処理設備の沈
殿池から引き抜かれた汚泥混合液の濃縮設備および濃縮
された汚泥の脱水機よりなる汚泥の処理装置において、
該汚泥混合液または濃縮された汚泥の送液路に塩素系酸
化剤注入機構を設け、かつ該濃縮装置および脱水機で分
離された分離液の処理装置がリンを除去しうる装置であ
ることを特徴とする汚泥の処理装置によって解決され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広くは下廃水処理
分野に関し、特に下廃水のリン除去を中心とする高度処
理と下廃水の処理に伴って発生する汚泥の処理装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】下廃水の処理においては活性汚泥法が多
く用いられており、そこでは、主にBODとして測定さ
れることの多い有機物とSS(懸濁性固形物)とが処理
されている。
【0003】これに対し、窒素およびリンが閉鎖性水域
の富栄養化を引き起こすことから、近年、下廃水中の窒
素およびリンをも除去処理して、処理水の放流される閉
鎖性水域の環境を保全しようとする動きが強まってい
る。このような、いわゆる高度処理に用いられる技術の
うち、活性汚泥法の変法を用いる例として、BODおよ
びSSとリンとを同時に除去処理することのできる嫌気
好気活性汚泥法、ならびに、BODおよびSSとリンと
窒素とを同時に除去処理することのできる嫌気無酸素好
気活性汚泥法がある。
【0004】嫌気好気活性汚泥法による廃水処理装置の
一例を第5図に示す。嫌気好気活性汚泥法による廃水処
理装置は、主に、最初沈殿池12と、生物学的リン放出
反応により活性汚泥が細胞内のリン酸イオンを廃水中に
放出する嫌気槽13と、生物学的リン摂取反応により活
性汚泥が廃水中のリン酸イオンを細胞内に摂取する好気
槽14と最終沈殿池16とから構成される。好気工程で
の活性汚泥のリン摂取量は嫌気工程でのリン放出量より
も大であり、このリン摂取量とリン放出量との差が廃水
からのリン除去量に相当する。
【0005】最初沈殿池12において廃水11中に含ま
れる比較的大きくて重い固形物を除去した後、嫌気工程
での生物学的リン放出反応および好気工程での生物学的
リン摂取反応を経て、廃水中のリンは汚泥の構成成分に
変化し、最終的に余剰汚泥として廃水処理装置から排出
される。また、廃水中のBODは嫌気工程および好気工
程の双方において除去され、SSは主に最初沈殿池12
および下廃水が嫌気槽13および好気槽14にて生物処
理を受けた後に導入される最終沈殿池16において除去
される。
【0006】嫌気無酸素好気活性汚泥法による廃水処理
装置の一例を第6図に示す。嫌気無酸素好気活性汚泥法
による廃水処理装置は、主に、最初沈殿池12と、生物
学的リン放出反応により活性汚泥が細胞内のリン酸イオ
ンを廃水中に放出する嫌気槽13と、活性汚泥が廃水中
のリン酸イオンを細胞内に摂取する生物学的リン摂取反
応ならびに脱窒反応を起こさせる無酸素槽19と、活性
汚泥が廃水中のリン酸イオンを細胞内に摂取する生物学
的リン摂取反応ならびに硝化反応を起こさせる好気槽1
4と、最終沈殿池16とから構成される。無酸素工程お
よび好気工程での活性汚泥のリン摂取量は嫌気工程での
リン放出量よりも大であり、このリン摂取量とリン放出
量との差が廃水からのリン除去量に相当する。第6図に
示した嫌気無酸素好気活性汚泥法プロセスは、生物学的
な脱リン反応と脱窒素反応とを行わせてもって、排水中
のBODおよびSSと共に、リンと窒素とを除去処理す
るものである。
【0007】第5図および第6図には示していないが、
たとえば反応槽の流入部あるいは流出部へアルミニウム
塩もしくは鉄塩などの凝集剤を添加して、生物脱リン処
理と物理化学的脱リン処理とを併用する装置もある。
【0008】また、下廃水の処理水を河川あるいは海域
などへ放流する前に、塩素ガス、次亜塩素酸ナトリウ
ム、次亜塩素酸カルシウムもしくは二酸化塩素と接触さ
せてもって滅菌処理するという技術は広く用いられてい
る。
【0009】下廃水の処理に伴って発生する汚泥の従来
の処理装置として、濃縮、脱水、嫌気性消化、好気性消
化、焼却等の装置があった。
【0010】従来の活性汚泥法による下廃水の処理方法
と汚泥の処理方法の一例を第7図に示す。廃水11を最
初沈殿池12、曝気槽21および最終沈殿池16へ順次
通水し、処理水17を得るという活性汚泥法による水処
理系から発生する汚泥は、主に、最終沈殿池16におけ
る固液分離によって得られた最終沈殿池引き抜き汚泥2
2のうち、返送汚泥18を除いたいわゆる余剰汚泥と、
最初沈殿池引き抜き汚泥23とから成る。これらの汚泥
を濃縮槽3へ導入し、濃縮汚泥7と分離液61とを得
る。分離液61は通常最初沈殿池12の手前へ返送さ
れ、濃縮汚泥7は次の汚泥処理工程である脱水機4で処
理を行って、脱水ケーキ8および分離液62を得る。分
離液62は通常最初沈殿池12の手前へ返送される。脱
水ケーキ8は焼却炉5へ導入され、排ガス9と焼却灰1
0とが得られる。焼却灰10は通常埋立処分される。脱
水ケーキ8を直接埋立処分するケースもある。
【0011】第8図は、従来の汚泥処理方法の他の一例
を示すものであり、3ヵ所の下水処理場より送られてき
た汚泥を集中処理する汚泥処理場の例を示している。3
ヵ所の下水処理場において得られた沈殿池引き抜き汚泥
をそれぞれの下水処理場で一旦濃縮した後、汚泥濃度を
管路輸送に適したものにするために必要により希釈し
て、それぞれの汚泥輸送管路31を経由して汚泥集中処
理場へ輸送する。汚泥集中処理場では輸送されてきた汚
泥をそれぞれの調整槽32に受け入れ、混合槽33にて
混合した後、濃縮機3によって処理して分離液61と濃
縮汚泥7に分ける。分離液61は分離液貯留槽34へ、
濃縮汚泥7は濃縮汚泥貯留槽35へ導入し、濃縮汚泥7
はその後脱水機4で処理して分離液62と脱水ケーキ8
とを得る。脱水ケーキ8は焼却炉5へ送って焼却処理す
る。得られる排ガス9を排ガス処理設備37で処理した
後、煙突38を経由して大気放出すると共に得られた焼
却灰10の搬出、埋め立てを行う。濃縮機3および脱水
機4で処理を行う際に得られる分離液61および62は
分離液処理設備39において処理を行って、分離液処理
汚泥40を混合槽33へ返送すると共に、分離液処理水
41は近くの下水処理場へ送って(=返流水)、水処理を
行う。この分離液処理設備39においては、分離液61
および62の固液分離を目的とした凝集沈殿処理法が主
として用いられ、凝集用薬品として、高分子凝集剤、ポ
リ塩化アルミニウム、塩化第2鉄等が用いられている。
これらの凝集用薬品のうち、アルミニウム塩や鉄塩は、
リン除去処理効果をも有しているが、この凝集沈殿処理
の目的は基本的には固液分離処理であるため、凝集剤の
添加量も少なく、リン除去処理成績も良好なものではな
いのが通常である。一連の汚泥処理の工程で、汚泥の腐
敗に由来する臭気ガス42が発生するため、生物脱臭塔
43や活性炭吸着塔44などの脱臭設備によって処理を
行った後、排気塔45を経由して大気放散する。このよ
うな汚泥の集中処理は、汚泥処理設備とその運転管理要
員を集約することによって汚泥処理の経済化をはかるも
ので、近年、大都市における下水処理に関して実施され
ている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、下廃水中の
リンを除去する方法には、前述の嫌気好気法あるいは嫌
気無酸素好気法に代表される生物学的処理法と凝集剤添
加処理に代表される物理化学的処理法がある。前者は、
微生物によるリン放出反応およびリン摂取反応などの生
物反応を利用して微生物体へリンを取り込ませることに
よって下排水中のリンを除去するものであり、後者は、
鉄塩やアルミニウム塩などの凝集剤を加えて難溶性のリ
ン酸塩を形成させることによって下排水中のリンを除去
するものである。生物学的リン除去方法として、嫌気処
理工程と好気処理工程とを組み合わせた嫌気好気法ある
いは嫌気無酸素好気法が代表的なものであるが、標準活
性汚泥法に代表される好気処理工程のみから成る従来の
生物処理方法においても、BOD除去に伴ってリンも除
去されるというメカニズムがある。これは、好気処理工
程において廃水中の汚濁物質は、BOD:N:Pがほぼ
100:5:1の割合で除去され、除去された汚濁物質
の一部は微生物体(汚泥)の合成に使われて、リンもそ
の微生物体の構成成分として用いられるために廃水から
リンが除去されるというメカニズムによるものである。
【0013】生物学的処理法は、物理化学的処理法と異
なって、凝集剤を購入して添加する必要が無く、また、
添加した凝集剤の成分が結局汚泥成分となって汚泥発生
量が増加するという問題も無いため、特に、大規模の下
廃水の処理におけるリン除去方法として重視、採用され
る向きがある。
【0014】しかしながら、生物学的リン除去手段の一
部に用いられているように、下廃水の処理に伴って発生
し多くの微生物体を含有する汚泥は、有機物の存在下で
嫌気条件下にさらされるとリンを外部の水中へ放出する
という性質を有するため、何らかの生物学的リン除去メ
カニズムを利用して下廃水中のリンを汚泥中に取り込ま
せても、そのような水処理を行った結果発生する汚泥を
処理する過程で汚泥混合液が嫌気条件下にさらされる
と、嫌気条件下での微生物の代謝作用によって、リンは
外部の水中へ、すなわち汚泥混合液の液側へ放出されて
しまう。
【0015】従来の汚泥処理の過程で、汚泥がこのよう
な嫌気条件下にさらされる例は多い。汚泥濃縮処理設備
において、重力濃縮槽は、高速稼動部分が無く、比較的
運転動力費が安いため、多くの下廃水処理場で採用され
ている。この重力濃縮槽での滞留時間は、導入される汚
泥混合液の汚泥濃度にもよるが、約10〜15時間あ
り、この重力濃縮槽内は嫌気条件となる。また、下廃水
処理場から汚泥集中処理場へ汚泥を輸送する場合、通
常、固形物濃度が約1〜2%と比較的汚泥濃度の高い汚
泥混合液が輸送の対象となるが、汚泥を輸送する距離に
よっては輸送管路内の滞留時間は15〜24時間とな
り、この間は汚泥は嫌気条件にさらされる。さらに、下
廃水処理の過程で発生した汚泥をその下廃水処理場で処
理するか汚泥集中処理場で処理するかに関わらず、濃縮
汚泥を脱水処理する前に、濃縮汚泥を貯留する工程(貯
留槽、調整槽、混合槽など)のあるのが通常で、濃縮汚
泥の貯留工程で12〜24時間の滞留時間を持つことが
あり、この間、汚泥は嫌気条件下にさらされる。
【0016】汚泥がこれらの工程を経ることによってリ
ンは水中へ放出される。すなわち、下廃水の処理系にお
いて何らかの生物学的メカニズムを利用してリン除去処
理を行っても、汚泥処理系で用いられる処理の方法によ
っては汚泥処理工程で生じる分離液中のリン濃度が高く
なり、このリン濃度の高い分離液が水処理系へ返送され
る場合には結局水処理系での生物脱リン処理効果を損ね
るという問題があった。また、この分離液を分離液専用
処理設備でもってリン除去処理する場合でも、該処理設
備に対するリン負荷が大となり、例えば凝集沈殿処理を
行う場合には凝集剤の使用量の増加を来すという問題が
あった。
【0017】これに対し、汚泥が嫌気条件下にさらされ
ても、脱水ケーキの段階においてリンが汚泥中に充分含
有されている状態にあれば、脱水ケーキ以後の汚泥の処
理・処分工程が、焼却−埋立であれ直接埋立であれ、こ
れらの工程で分離液などのリン含有廃水を生じることは
ほとんど無いため、汚泥処理工程で発生する分離液が返
送される水処理系あるいは分離液専用処理装置において
生物脱リン処理もしくは物理化学的脱リン処理を行う上
でその処理効果を損ねることが無く、凝集剤添加処理を
行う場合には凝集剤の使用量の増加と汚泥発生量の増加
を来すこともない。
【0018】本発明は、汚泥処理の過程で汚泥が嫌気条
件下にさらされても汚泥が周囲の水中へリンを放出しに
くく、汚泥処理の過程で生じる分離液が水処理系へ返
送、移送されても水処理系でのリン除去処理に対して負
担になりにくい、下廃水および汚泥の処理装置を提供す
ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するべくなされたものであり、生物学的廃水処理設備の
沈殿池から引き抜かれた汚泥混合液の濃縮設備および濃
縮された汚泥の脱水機よりなる汚泥の処理装置におい
て、該汚泥混合液または濃縮された汚泥の送液路に塩素
系酸化剤注入機構を設け、かつ該濃縮装置および脱水機
で分離された分離液の処理装置がリンを除去しうる装置
であることを特徴とする汚泥の処理装置によってかかる
目的を達成したものである。
【0020】標準活性汚泥法による余剰汚泥は2.5%
程度、嫌気好気活性汚泥法や嫌気無酸素好気活性汚泥法
に代表される生物学的リン除去反応を用いた水処理設備
から発生する余剰汚泥は4%前後のリンを含有している
ため、これらの余剰汚泥を含む汚泥が嫌気条件下に長く
置かれるとリンは溶出する。この嫌気条件下での汚泥の
放置時間とリンの溶出量との関係は、汚泥の濃度条件や
汚泥齢にもよるが、本発明者の実験的知見によれば、リ
ンの溶出が検知されるようになるのは嫌気条件になって
から20分以内であり、その後次第にリン溶出量が増加
する。このような汚泥からのリンの溶出は、生物反応に
よるもので、生物作用を止めることによって汚泥からの
リンの放出を防止できる。本発明方法において、リンの
溶出に関わる生物作用を止めるために、塩素系酸化剤の
注入ラインを介して汚泥輸送管路内へ注入した塩素系酸
化剤によって、下廃水の処理に伴って発生した汚泥の酸
化処理を行う。
【0021】汚泥混合液に対して塩素系酸化剤を注入し
接触させるために、塩素系酸化剤添加処理のための処理
槽を設けることは可能であるが、本発明装置における汚
泥処理装置の部分は、汚泥を濃縮槽へ輸送する管路内へ
塩素系酸化剤を注入し管路を塩素系酸化剤の接触槽とし
ても利用するようにしたので、設置費用も比較的安価で
あり、設置に要する空間も少なくて済む。特に下水道処
理設備の管廊内部など、既存設備において狭い空間しか
確保されていない場合でも、本発明による汚泥処理装置
部の追加設置は比較的容易である。管廊内に塩素系酸化
剤の貯槽を設置する空間が確保できない場合には該貯槽
を屋外に設置し、注入ポンプを介して注入点までライン
を引くことができる。また、本発明装置は、塩素系酸化
剤と汚泥混合液との接触混合を管路内で実施できるため
汚泥由来の臭気が外部に漏れることがない。
【0022】本発明による装置を用いてかかる塩素系酸
化剤処理を行った後に従前と同様の濃縮処理あるいは脱
水といった汚泥処理を行うことによって、脱水ケーキの
段階での汚泥はリン含有率の高いものとなり、濃縮処理
および脱水処理の過程で得られる分離液はリン濃度の比
較的低いものとなる。従って、その分離液を専用の水処
理設備で処理する場合でも、該汚泥を生じた元の下廃水
処理設備へ返送して処理する場合でも、水処理設備に対
するリン負荷が低くなり、良好なリン除去処理水が得ら
れる。また、下廃水処理設備でリン除去のために生物学
的処理法と凝集剤添加による物理学的処理法とを併用し
た設備を用いている場合や分離液専用処理設備として凝
集沈殿処理によるリン除去処理設備を用いている場合な
どにおいて、本発明装置を用いた場合には、水処理系の
リン負荷が比較的低くなるため、脱リン処理凝集剤の使
用量が少なくて済み、凝集剤の貯留、輸送に要する設備
容量も小さくて済むと共に、凝集剤に由来する汚泥の発
生量も少なくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の生物学的廃水処理設備は
微生物を用いて廃水を浄化するものであり、例えば、少
なくとも嫌気槽と好気槽を有し必要により無酸素槽等を
も有するリンの除去装置、少なくとも脱窒槽と硝化槽を
有する窒素除去装置、曝気槽を有する活性汚泥装置等で
ある。
【0024】汚泥が引き抜かれる沈殿池の種類は問うと
ころではなく、最初沈殿池、最終沈殿池のほか任意に設
けられる中間沈殿池であってもよい。また、名称は沈殿
槽等であってもよいことはいうまでもない。
【0025】引き抜かれた汚泥の濃縮設備は、汚泥の沈
降を利用した重力濃縮槽、遠心濃縮機、濾布濾過型濃縮
機、加圧浮上装置、常圧浮上装置等の濃縮機等である。
【0026】濃縮された汚泥の脱水機は、遠心脱水機、
ベルトプレス脱水機、フィルタープレス脱水機、真空脱
水機、スクリュープレス脱水機等である。
【0027】沈殿池から引き抜かれた汚泥混合液または
濃縮された汚泥の送液路は沈殿池から脱水機に至る間に
設けられた送液路であり、管路のほか溝等であってもよ
い。
【0028】塩素系酸化剤の注入機構は、要は設計量の
塩素系酸化剤を注入できればよく、一番簡単な機構は、
送液路が管路の場合にはそれに接続させた塩素系酸化剤
供給管とこれを開閉する弁からなる。送液路が溝の場合
には、その上方に設けられた塩素系酸化剤タンクとそこ
から塩素系酸化剤を注下させる開閉弁からなる。これに
さらに送液ポンプ、塩素系酸化剤濃度計、自動制御装置
等を適宜組み合わせることができる。
【0029】本発明で酸化処理されるものは沈殿池から
引き抜かれた汚泥混合液またはその濃縮処理物である。
これらの汚泥の濃度は、汚泥混合液では4,000〜1
0,000mg/l程度、通常6,000〜8,000m
g/l程度であり、濃縮処理物では10,000〜30,
000mg/l程度、通常15,000〜20,000m
g/l程度である。
【0030】塩素系酸化剤は塩素ガス、次亜塩素酸塩、
二酸化塩系等である。これらのなかで塩素ガス、次亜塩
素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムおよび二酸化塩
素が好ましい。
【0031】用いる塩素系酸化剤に関し、塩素ガスとす
るか、次亜塩素酸ナトリウムとするか、次亜塩素酸カル
シウムとするか、あるいは二酸化塩素とするかを選択す
るに当たっては、既存の下廃水処理系の滅菌処理に用い
ている酸化剤をそのまま用いることも可能であり、処理
規模やこれらの薬剤の購入あるいは現場生産に要する費
用や酸化剤の管理等における安全性などを総合的に考慮
して、個々の案件に適したものを選択することができ
る。
【0032】塩素系酸化剤の添加量としては、汚泥混合
液の場合には、次亜塩素酸ナトリウム換算で5〜400
mg/l程度、好ましくは20〜50mg/l程度、濃
縮処理物の場合には、10〜1,000mg/l程度、
好ましくは30〜100mg/l程度が適当である。こ
れらの塩素系酸化剤が添加された汚泥混合液や濃縮処理
物のpHは通常6.8〜7.5程度である。
【0033】塩素系酸化剤の代わりに、オゾンや過酸化
水素などの酸化剤を用いても同様に生物反応抑制効果は
得られるが、本発明において、塩素系酸化剤に限定した
ゆえんは、それが他の酸化剤に比して安価であり、経済
的であることにある。
【0034】汚泥を濃縮し、脱水する際に分離される分
離液のリンの除去は公知設備によって行えばよく、生物
学的方法、凝集剤を用いる方法などいずれを利用するも
のであってもよい。本発明装置によって処理した後の分
離液に対して、鉄塩もしくはアルミニウム塩を凝集剤と
して加えてリン除去する場合、その必要理論量は、リン
1モルに対して鉄もしくはアルミニウムが1モルである
が、実際にはその1.2〜1.5倍程度添加することに
よって、安定して良好な処理水を得ることができる。こ
のリン除去用凝集剤のリン量に対する添加比は、従来法
(本発明装置を用いない場合)と同様である。このリン
の除去処理によって、リン(T−P)の濃度が10〜8
0mg/l程度である分離液からリンの95〜99%程
度が除去される。
【0035】
【実施例】本発明に基づく下廃水および汚泥の処理設備
の一例を第1図に示した。第1図において、沈殿池より
の引き抜き汚泥混合液を重力濃縮槽3aへ輸送するため
の管路1内へ、塩素ガス、次亜塩素酸ナトリウム、次亜
塩素酸カルシウム、二酸化塩素などの塩素系酸化剤を注
入するための注入ライン2を設け、汚泥の酸化処理を施
す。塩素系酸化剤による処理を行った後の、沈殿池より
の引き抜き汚泥混合液は重力濃縮槽3aへ導入して、分
離液61および濃縮汚泥71を得る。分離液61は水処
理系へ導入して処理する。一方、濃縮汚泥71は脱水機
4へ導入して分離液62および脱水ケーキ8を得る。分
離液62は水処理系へ導入して処理する。一方、脱水ケ
ーキ8は焼却炉5へ導入して排ガス9および焼却灰10
を得る。排ガス9は脱硫処理、脱硝処理などの処理を行
った後大気中へ放散する。焼却灰10は埋め立て処分を
行う。第1図において、最初沈殿池および最終沈殿池よ
りの引き抜き汚泥を濃縮工程へ送る管路内に塩素系酸化
剤を注入することによって汚泥の酸化処理を施すことが
本実施例における特徴の一つである。また、分離液61
および62を処理する設備すなわち分離液61および6
2が返送されて処理される下廃水の処理設備もしくは分
離液専用処理設備が、リン除去処理のメカニズムを有す
る生物処理法を用いたものであるか、あるいは凝集剤添
加処理に代表される物理化学的処理法を用いたものであ
るか、あるいはそれらを併用したものであってリン除去
処理を目的としたものであることが本発明におけるもう
一つの特徴である。
【0036】第1図において、塩素系酸化剤を、濃縮工
程に至る手前の管路内へ注入することとしたのは、第1
図における濃縮設備が重力濃縮槽であり、先に述べたよ
うに重力濃縮槽では約10〜15時間の滞留時間がある
ことから、この間に汚泥よりリンが溶出することを防ぐ
ことを目的としたもので、塩素系酸化剤による酸化処理
を施した汚泥混合液を重力濃縮槽3aへ導入する。
【0037】本発明に基づく下廃水および汚泥の処理設
備の他の一例を第2図に示した。第2図において、沈殿
池よりの引き抜き汚泥混合液を、管路1を経由して濃縮
設備3へ導入し、濃縮処理を施して分離液61および濃
縮汚泥71を得る。分離液61を水処理系へ導入して処
理する。一方、濃縮汚泥71を脱水機4へ導入するため
の管路の途中に塩素系酸化剤注入ライン2を設け、塩素
系酸化剤を注入する。塩素系酸化剤を注入して処理した
汚泥混合液を脱水機4へ導入して分離液62および脱水
ケーキ8を得る。分離液62は水処理系へ導入して処理
する。一方、脱水ケーキ8は焼却炉5へ導入して排ガス
9および焼却灰10を得る。排ガス9は脱硫処理、脱硝
処理などの処理を行った後大気中へ放散する。焼却灰1
0は埋め立て処分を行う。第2図において、最初沈殿池
および最終沈殿池よりの引き抜き汚泥を濃縮処理した後
の濃縮汚泥混合液を輸送する管路内に塩素系酸化剤を注
入して酸化処理を施すことが本実施例における特徴の一
つである。また、分離液61および62を処理する設備
すなわち分離液61および62が導入されて処理される
下廃水の処理設備もしくは分離液専用処理設備がリン除
去処理のメカニズムを有する生物処理法を用いたもので
あるか、あるいは凝集剤添加処理に代表される分離化学
的処理法を用いたものであるか、あるいはそれらを併用
したものであってリン除去処理を目的としたものである
ことが本発明におけるもう一つの特徴である。
【0038】第2図における濃縮工程においては、第1
図に示した例における重力濃縮槽と異なって、例えば遠
心濃縮機などの場合のように滞留時間が5分程度以下と
いった、滞留時間(処理時間)の短い濃縮設備を用いて
おり、濃縮工程で汚泥から溶出するリンは比較的少ない
ので、濃縮汚泥の輸送管路内に塩素系酸化剤を注入して
酸化処理を施すことも可能である。
【0039】塩素系酸化剤の注入位置を濃縮処理前の汚
泥混合液の輸送管路とするか、濃縮処理後の汚泥混合液
の輸送管路とするかについては、汚泥濃縮設備の種類や
塩素系酸化剤貯槽から該酸化剤注入位置に至る距離や塩
素系酸化剤の注入部の設置工事に要する該注入点の周囲
の空間の状況などを総合的に考慮して選択することがで
きる。
【0040】本発明に基づく下廃水および汚泥の処理設
備の別の一例を第3図に示した。第3図において、沈殿
池よりの引き抜き汚泥混合液を重力濃縮槽3aへ導入す
るための管路1内へ、塩素ガス、次亜塩素酸ナトリウ
ム、次亜塩素酸カルシウム、二酸化塩素などの塩素系酸
化剤を注入して該汚泥の酸化処理を施すが、該管路の途
中に逆止弁101を設け、塩素系酸化剤による処理を行
った後の、沈殿池よりの引き抜き汚泥混合液を重力濃縮
槽3aへ導入して、分離液61および濃縮汚泥71を得
る。
【0041】第3図において、塩素系酸化剤注入ライン
2の手前に逆止弁101を設けた点が、第1図における
例とは異なる。本発明装置を稼動させる場合、通常、塩
素系酸化剤の注入量は約200mg/L以下であり、そ
の処理対象となる汚泥混合液の固形物濃度は約5000
mg/L以上であるため、塩素系酸化剤は汚泥混合液と
接触した後急速に還元されて酸化能力を失うのが通常で
ある。しかし、事故の場合に、塩素系酸化剤注入ライン
2を通じて塩素系酸化剤を注入され処理された汚泥混合
液が逆流し、活性の低下した汚泥が汚泥返送ラインを経
由して水処理設備の反応槽へ導入されて、水処理系の機
能が低下することが懸念され、これを防止するために逆
止弁を設けたものである。
【0042】本発明に基づく下廃水および汚泥の処理設
備のさらに別の一例を第4図に示した。第4図におい
て、沈殿池よりの引き抜き汚泥混合液を重力濃縮槽3a
へ導入するための管路1内へ、塩素ガス、次亜塩素酸ナ
トリウム、次亜塩素酸カルシウム、二酸化塩素などの塩
素系酸化剤を注入して該汚泥の酸化処理を施すが、該管
路の途中にあって、塩素系酸化剤注入ライン2を通じて
塩素系酸化剤を注入した地点より下流の位置にパイプミ
キサ102を配する点が第1図における例とは異なる
が、これは、注入した塩素系酸化剤と汚泥混合液との攪
拌・混合を促進するためのものである。パイプミキサの
代わりに攪拌混合槽を用いても、同様に塩素系酸化剤と
汚泥混合液との攪拌・混合を促進することができるが、
パイプミキサを用いた方が設置空間が少なくて済み、該
酸化剤と汚泥混合液との攪拌混合を管路内で実施できる
ため汚泥由来の臭気が外部に漏れることがない。
【0043】本発明に基づく下廃水および汚泥の処理方
法に関し、室内実験を行った。嫌気無酸素好気活性汚泥
法による処理量 25m3/日の下水処理パイロット実験
設備より得た余剰汚泥液(MLSS7480mg/L,
TS7930mg/L)を実験材料とし、4Lの余剰汚
泥液を5Lのビーカーに収めた。
【0044】1)該余剰汚泥に対して次亜塩素酸ソーダ
を添加せず、1時間散気ボールを通じて空気曝気を行っ
て一旦好気状態にした直後および24時間放置した後、 2)該余剰汚泥に対して次亜塩素酸ソーダを所定量添加
した後に1時間散気ボールを通じて空気曝気を行って好
気状態にした直後および24時間放置した後、 3)該余剰汚泥に対して1時間散気ボールを通じて空気
曝気を行って一旦好気状態にした後に所定量の次亜塩素
酸ソーダを所定量添加した直後および24時間放置した
後、 というケースについて、余剰汚泥の液側のPO4−Pの
濃度を調べた。余剰汚泥の液側の分析サンプルの調整に
関し、300mlの余剰汚泥液を上記ビーカーより採取
して、直ちに2000G、5分間の遠心分離処理を行っ
て得た上澄液を孔径1ミクロンのグラスファイバーフィ
ルターにてろ過して得たろ液を分析用試料とした。
【0045】その結果を、次亜塩素酸ソーダの添加量と
共に示したのが表1である。
【表1】
【0046】表1に見られるように、次亜塩素酸ソーダ
を添加した後に曝気した場合、次亜塩素酸ソーダの影響
により、曝気に伴うリンの汚泥への取り込みが抑制され
ているため、 放置前すなわち曝気処理直後の余剰汚泥
混合液の液側のPO4−P濃度が高くなったものと見ら
れる。曝気後に次亜塩素酸ソーダを添加した場合、すな
わち汚泥が充分リンを取り込んでいる状態で次亜塩素酸
ソーダを添加した場合には24時間後においても余剰汚
泥混合液の液側の PO4−P濃度は比較的低い状態に保
たれていた。また、同表に見られるように、次亜塩素酸
ソーダの添加量は40mg/L程度以上とすることが好
ましいようである。
【0047】同表の結果において興味深い点は、無処理
の余剰汚泥混合液を曝気した後24時間放置した場合、
余剰汚泥混合液の液側のPO4−Pが45.7mg/L
であったのに対して、曝気後、すなわち汚泥中にリンが
充分含有されている状態で次亜塩素酸ソーダを40mg
/L添加して24時間放置した後の余剰汚泥混合液の液
側のPO4−Pは15.1mg/Lであり、 同様に次亜
塩素酸ソーダを200mg/L添加した場合には24時
間放置後の余剰汚泥混合液の液側の PO4−Pは15.
8mg/Lであった点である。すなわち、40mg/L
の次亜塩素酸ソーダを添加した場合には24時間放置し
た後においても余剰汚泥混合液の液側のPO4−P濃度
を約30mg/L低く抑える効果が得られ、例えば、
この30mg/Lの PO4−Pを除去処理するために必
要なポリ塩化アルミニウム添加の費用と比べると、40
mg/Lの次亜塩素酸ソーダを添加するための費用の方
が安価である。しかも、次亜塩素酸ソーダを添加した場
合には、鉄塩やアルミニウム塩を凝集剤として加えてリ
ンの除去処理を行う場合のように新たな汚泥を生じると
いうことがない。塩素系酸化剤処理による汚泥からのリ
ンの溶出防止効果によって、水処理系でのリン除去処理
を行う上で、リンの負荷量増加を防止できると共に、リ
ン除去処理の経済性という面でも有利となる。
【0048】表1に示した実験の結果は生物学的リン除
去プロセスにおける余剰汚泥に関するものであるが、標
準活性汚泥法に代表される好気処理のみの設備からの余
剰汚泥においても好気条件におけるリンの摂取および嫌
気条件におけるリンの放出のメカニズムがあり、このよ
うな汚泥に対しても次亜塩素酸ソーダ等を添加すること
によって、嫌気条件下でのリン溶出を抑制することがで
きると考えられる。また、水処理の方式が嫌気処理と好
気処理とを組み合わせた生物学的リン除去設備であるに
せよ、標準活性汚泥法に代表される好気処理のみの設備
であるにせよ、水処理の過程で発生し処理処分すべき汚
泥は、余剰汚泥を含むものとなるため、余剰汚泥を含む
混合汚泥を処理する場合においても、次亜塩素酸ソーダ
等の添加によって、汚泥からのリンの溶出を抑制するこ
とができると考えられる。
【0049】
【発明の効果】汚泥処理の過程で汚泥混合液が嫌気条件
下にさらされることは多々あるが、本発明装置を用い
て、下廃水の処理に伴って発生する汚泥の混合液に対し
て塩素系酸化剤による酸化処理を施すことにより、該汚
泥からのリンの溶出を防止することができる。このよう
な汚泥処理を用いることにより、汚泥の濃縮処理および
脱水処理の際に発生する分離液は比較的リン濃度の低い
ものとなるため、該分離液を含む下廃水を元の水処理系
へ返送してリン除去処理するにおいても、専用の水処理
設備へ移送してリン除去処理するにおいても、これらの
水処理設備に対するリン負荷を低いものとすることがで
き、水処理設備での良好なリン除去処理水を得ることが
できると共に、これらの水処理設備で凝集剤の添加によ
るリン除去方法を採用している場合には凝集剤の添加量
を低減できる上に、凝集剤の添加による新たな汚泥の発
生を抑制することができるので経済的である。
【0050】塩素系酸化剤の注入位置を濃縮処理前の汚
泥混合液の輸送管路とするか、濃縮処理後の汚泥混合液
の輸送管路とするかについては、汚泥濃縮設備の種類や
塩素系酸化剤貯槽から該酸化剤注入位置に至る距離や塩
素系酸化剤の注入部の設置工事に要する該注入点の周囲
の空間の状況などを総合的に考慮して選択することがで
きる。
【0051】本発明装置における汚泥処理装置の部分
は、汚泥を濃縮槽へ輸送する管路内へ塩素系酸化剤を注
入し管路を塩素系酸化剤の接触槽としても利用するよう
にしたので、設置費用も比較的安価であり、その設置に
要する空間も少なくて済む。特に下水道処理設備の管路
内部などの、既存設備の狭い空間しか確保されていない
場合でも、本発明による汚泥処理装置部の追加設置は比
較的容易である。管路内に塩素系酸化剤の貯槽を設置す
る空間が確保できない場合には該貯槽を屋外に設置し、
注入ポンプを介して注入点までラインを引くことができ
る。
【0052】また、本発明装置は、塩素系酸化剤と汚泥
混合液との接触混合を管路内で実施できるため汚泥由来
の臭気が外部に漏れることがない。
【0053】事故の場合に、塩素系酸化剤注入ライン2
を通じて塩素系酸化剤を注入され処理された汚泥混合液
が逆流し、活性の低下した汚泥が汚泥返送ラインを経由
して水処理設備の反応槽へ導入されて、水処理系の機能
が低下することが懸念されるが、逆止弁を設けることに
よってこれを防止することができる。
【0054】パイプミキサを用いることにより、占有空
間の少ない設備でもって注入した塩素系酸化剤と汚泥混
合液との接触・混合を促進することができ、この接触・
混合を促進する上で汚泥由来の臭気が外部に漏れること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は本発明の1実施例である汚泥の処理
装置の構成を示す図である。
【図2】 第2図は本発明の別の1実施例である汚泥の
処理装置の構成を示す図である。
【図3】 第3図は本発明のさらに別の1実施例である
汚泥の処理装置の構成を示す図である。
【図4】 第4図は本発明のさらに別の1実施例である
汚泥の処理装置の構成を示す図である。
【図5】 第5図は従来の生物学的リン除去処理装置の
一例の構成を示す図である。
【図6】 第6図は従来の生物学的リン除去処理装置の
他の一例の構成を示す図である。
【図7】 第7図は従来の活性汚泥法による下廃水の処
理装置と汚泥の処理装置の一例の構成を示す図である。
【図8】 第8図は従来の下廃水の処理に伴って発生す
る汚泥の処理装置の他の一例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1.沈殿池よりの引き抜き汚泥混合液輸送管路 2.塩素系酸化剤注入ライン 3.濃縮設備 3a.重力濃縮槽 4.脱水機 5.焼却炉 6,61,62.分離液 7,71,72.濃縮汚泥 8.脱水ケーキ 9.排ガス 10.焼却灰 101.逆止弁 102.パイプミキサ 11.廃水 12.最初沈殿池 13.嫌気槽 14.好気槽 15.散気装置 16.最終沈殿池 17.処理水 18.返送汚泥 19.無酸素槽(脱窒槽) 20.硝化循環液 21.曝気槽 22.最終沈殿池引き抜き汚泥 23.最初沈殿池引き抜き汚泥 31.汚泥輸送管路 32.調整槽 33.混合槽 34.分離液貯留槽 35.濃縮汚泥貯留槽 36.分離液貯留槽 37.排ガス処理設備 38.煙突 39.分離液処理設備 40.分離液処理汚泥 41.分離液処理処理水 42.臭気ガス 43.生物脱臭塔 44.活性炭吸着塔 45.排気塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 純 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 馬場 圭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 宇田川 悟 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 澤田 豊志 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 遠藤 伸一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4D059 AA03 BB01 BE16 BE26 BE31 BE37 BE41 BJ00 CA14 CA24 CA28 DA45 DA46 EB01 EB20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的廃水処理設備の沈殿池から引き
    抜かれた汚泥混合液の濃縮設備および濃縮された汚泥の
    脱水機よりなる汚泥の処理装置において、該汚泥混合液
    または濃縮された汚泥の送液路に塩素系酸化剤注入機構
    を設け、かつ該濃縮装置および脱水機で分離された分離
    液の処理装置がリンを除去しうる装置であることを特徴
    とする汚泥の処理装置
  2. 【請求項2】 送液路が逆止弁を有する管路であって、
    塩素系酸化剤注入機構が該逆止弁より下流側に接続され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の汚泥の処理装
  3. 【請求項3】 塩素系酸化剤注入機構の接続位置より下
    流側にパイプミキサが設けられていることを特徴とする
    請求項1または2に記載の汚泥の処理装置
JP10316488A 1998-11-06 1998-11-06 汚泥の処理装置 Pending JP2000140894A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316488A JP2000140894A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 汚泥の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316488A JP2000140894A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 汚泥の処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000140894A true JP2000140894A (ja) 2000-05-23

Family

ID=18077662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10316488A Pending JP2000140894A (ja) 1998-11-06 1998-11-06 汚泥の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000140894A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292400A (ja) * 2001-04-02 2002-10-08 Nippon Steel Corp 低濃度スラリーの脱水処理設備
JP2004002071A (ja) * 2002-05-30 2004-01-08 Jfe Engineering Kk 肥料原料の製造方法および製造装置
JP2008501508A (ja) * 2004-06-01 2008-01-24 バイオ−ケム・リソーシーズ 汚泥処理プロセス
CN102884011A (zh) * 2009-12-24 2013-01-16 Bcr环境公司 废水中生物固体的改善消化
JP2013525106A (ja) * 2010-04-27 2013-06-20 ビーシーアール・エンバイロンメンタル・コーポレーション 二酸化塩素を使用してb級のバイオソリッドを得るための廃水処理デバイス
JP2016190190A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社石垣 汚泥処理システム及び汚泥処理方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292400A (ja) * 2001-04-02 2002-10-08 Nippon Steel Corp 低濃度スラリーの脱水処理設備
JP4688332B2 (ja) * 2001-04-02 2011-05-25 新日鉄エンジニアリング株式会社 低濃度スラリーの脱水処理設備
JP2004002071A (ja) * 2002-05-30 2004-01-08 Jfe Engineering Kk 肥料原料の製造方法および製造装置
JP2008501508A (ja) * 2004-06-01 2008-01-24 バイオ−ケム・リソーシーズ 汚泥処理プロセス
CN102884011A (zh) * 2009-12-24 2013-01-16 Bcr环境公司 废水中生物固体的改善消化
JP2013515600A (ja) * 2009-12-24 2013-05-09 ビーシーアール・エンバイロンメンタル・コーポレーション 廃水内のバイオソリッドの改善された消化
US9758401B2 (en) 2009-12-24 2017-09-12 Bcr Environmental Corporation Digestion of biosolids in wastewater
JP2013525106A (ja) * 2010-04-27 2013-06-20 ビーシーアール・エンバイロンメンタル・コーポレーション 二酸化塩素を使用してb級のバイオソリッドを得るための廃水処理デバイス
US10689274B2 (en) 2010-04-27 2020-06-23 Bcr Environmental Corporation Wastewater treatment apparatus to achieve class B biosolids using chlorine dioxide
US11485659B2 (en) 2010-04-27 2022-11-01 Bcr Environmental Corporation Wastewater treatment apparatus to achieve class B biosolids using chlorine dioxide
JP2016190190A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 株式会社石垣 汚泥処理システム及び汚泥処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4277342A (en) Combined biological-chemical detoxification of organics
US5798043A (en) Control of anaerobic wastewater treatment
US4370233A (en) Chemical detoxification of sewage sludge
CN105776775B (zh) 一种垃圾渗滤液处理的组合工艺
JPS5839599B2 (ja) 有機性廃液からのリン除去法
US7135116B2 (en) Process for recovery of nutrients from wastewater
KR100271942B1 (ko) 토양 미생물을 이용한 용존 산소 농도 조절식 폭기조에 의한 고농도 폐수의 고부하 정화 처리 방법 및 장치
KR100707975B1 (ko) 고농도 유기물 함유 축산폐수의 처리방법
CN105621805B (zh) 一种垃圾焚烧厂渗滤液达标排放处理系统和方法
CN105712564A (zh) 一种草甘膦生产废水处理设备
JP2007196141A (ja) 汚泥処理方法
JP2000140894A (ja) 汚泥の処理装置
CN107814461A (zh) 一种含氰化物废水的处理装置及方法
JPS6254075B2 (ja)
JPH0687942B2 (ja) 臭気成分の生物脱臭方法
JP2000140893A (ja) 汚泥の処理方法および装置
JP3377346B2 (ja) 有機性廃水の処理方法およびその装置
JPH08318292A (ja) 廃水処理方法および廃水処理装置
CN107337321A (zh) 餐厨垃圾厌氧消化废水处理装置
CN207259332U (zh) 一种餐厨垃圾发酵废水处理装置
KR100898640B1 (ko) 내생탈인이 활성화된 고도처리장치 및 그의 방법
JP3707272B2 (ja) 下廃水処理方法およびその装置
JPS6048196A (ja) 有機性廃液からのリン除去法
JP3961246B2 (ja) 有機性廃水の処理方法および処理装置
JP2002059200A (ja) 汚水と汚泥の処理方法