JPH11220339A - 半導体回路 - Google Patents
半導体回路Info
- Publication number
- JPH11220339A JPH11220339A JP10319236A JP31923698A JPH11220339A JP H11220339 A JPH11220339 A JP H11220339A JP 10319236 A JP10319236 A JP 10319236A JP 31923698 A JP31923698 A JP 31923698A JP H11220339 A JPH11220339 A JP H11220339A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resistor
- point
- semiconductor circuit
- circuit
- capacitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Amplifiers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複合2次歪みの劣化を防ぐ。
【解決手段】 プッシュプル回路140とプッシュプル
回路150とが接続される点に交流的に0Vとなる仮想
接地点A点が存在し、A点と接地間に、抵抗R165と
キャパシタC166とからなり、該A点にて生じる電位
変動を吸収する終端回路を設け、A点にて電位変動が生
じた場合に該電位変動を吸収する。
回路150とが接続される点に交流的に0Vとなる仮想
接地点A点が存在し、A点と接地間に、抵抗R165と
キャパシタC166とからなり、該A点にて生じる電位
変動を吸収する終端回路を設け、A点にて電位変動が生
じた場合に該電位変動を吸収する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体回路に関
し、特に、CATV用ハイブリッドIC(HIC)に用
いられる半導体回路に関する。
し、特に、CATV用ハイブリッドIC(HIC)に用
いられる半導体回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、プッシュプル回路を用いた従来
のCATV用HIC広帯域増幅器の一構成例を示す回路
図であり、特開平3−52407号公報に示されるハイ
ブリッド増幅器の構成を示す。
のCATV用HIC広帯域増幅器の一構成例を示す回路
図であり、特開平3−52407号公報に示されるハイ
ブリッド増幅器の構成を示す。
【0003】本従来例は図3に示すように、2つのプッ
シュプル回路部140,150を含んで構成されてお
り、各プッシュプル回路部140,150は互いに同様
の形式で相互接続された実質的に同様の部分を含んでお
り、プッシュプル回路部140は、抵抗R141〜R1
45と、キャパシタC141,C142と、トランジス
タTr141,Tr142とからなり、プッシュプル回
路部150は、抵抗R151〜R155と、キャパシタ
C151,C152と、トランジスタTr151,Tr
152とからなる。なお、キャパシタC164はRFバ
イアスキャパシタであり、抵抗R164及びキャパシタ
C163は追加の選択手段(オプション)である。ま
た、プッシュプル回路部150,160間に設けられた
抵抗R161及びキャパシタC162は、仮想接地の影
響を経て、トランジスタTr141,Tr151のAC
エミッタインピーダンスを独立に制御する手段を供給す
る。
シュプル回路部140,150を含んで構成されてお
り、各プッシュプル回路部140,150は互いに同様
の形式で相互接続された実質的に同様の部分を含んでお
り、プッシュプル回路部140は、抵抗R141〜R1
45と、キャパシタC141,C142と、トランジス
タTr141,Tr142とからなり、プッシュプル回
路部150は、抵抗R151〜R155と、キャパシタ
C151,C152と、トランジスタTr151,Tr
152とからなる。なお、キャパシタC164はRFバ
イアスキャパシタであり、抵抗R164及びキャパシタ
C163は追加の選択手段(オプション)である。ま
た、プッシュプル回路部150,160間に設けられた
抵抗R161及びキャパシタC162は、仮想接地の影
響を経て、トランジスタTr141,Tr151のAC
エミッタインピーダンスを独立に制御する手段を供給す
る。
【0004】上記のように構成された回路においては、
RF入力変圧器T161によってプッシュプル回路部1
50,160にそれぞれプッシュプル形式で電源が供給
され、また、プッシュプル回路部150,160にて増
幅された信号は、RF出力変圧器T162を介して導き
出される。
RF入力変圧器T161によってプッシュプル回路部1
50,160にそれぞれプッシュプル形式で電源が供給
され、また、プッシュプル回路部150,160にて増
幅された信号は、RF出力変圧器T162を介して導き
出される。
【0005】なお、DC電源(Vcc)は、抵抗R16
2,R163及びRF出力変圧器T2を介してプッシュ
プル回路150,160にそれぞれ供給される。
2,R163及びRF出力変圧器T2を介してプッシュ
プル回路150,160にそれぞれ供給される。
【0006】また、オプションに設けられた出力シャン
トキャパシタC165は、回路の高周波利得及び出力イ
ンピーダンスの制御を援助する。
トキャパシタC165は、回路の高周波利得及び出力イ
ンピーダンスの制御を援助する。
【0007】また、バイポーラトランジスタは、優れた
高周波性能を有するため、増幅手段となるトランジスタ
Tr141,Tr142,Tr151,Tr152とし
て典型的に使用することができるが、他の形式のRF増
幅用部品、ICまたはサブアセンブリにも使用すること
ができる。
高周波性能を有するため、増幅手段となるトランジスタ
Tr141,Tr142,Tr151,Tr152とし
て典型的に使用することができるが、他の形式のRF増
幅用部品、ICまたはサブアセンブリにも使用すること
ができる。
【0008】さらに、オプションのキャパシタ(不図
示)が、トランジスタTr141,Tr151のベース
より接地に対して供給され、入力インピーダンスの整合
を援助する。
示)が、トランジスタTr141,Tr151のベース
より接地に対して供給され、入力インピーダンスの整合
を援助する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、プッシュプ
ル回路を有するCATV用HIC広帯域増幅器において
は、複合2次歪み(CSO:Composite Second Order)
が生じるが、上述したような従来の半導体回路において
は、CSOを補償するための回路は設けられておらず、
プッシュプル回路のそれぞれの素子及び電気特性のバラ
ンスによってのみCSOの劣化が抑制されている。
ル回路を有するCATV用HIC広帯域増幅器において
は、複合2次歪み(CSO:Composite Second Order)
が生じるが、上述したような従来の半導体回路において
は、CSOを補償するための回路は設けられておらず、
プッシュプル回路のそれぞれの素子及び電気特性のバラ
ンスによってのみCSOの劣化が抑制されている。
【0010】そこで、図3に示したような回路にてCS
Oを補償するには、トランスのワイヤーを調節し、トラ
ンスの各ポート間のバランスを調節する方法が考えられ
るが、自動化が難しいため、工数が増大するとともに、
それによるコストアップが生じてしまう。
Oを補償するには、トランスのワイヤーを調節し、トラ
ンスの各ポート間のバランスを調節する方法が考えられ
るが、自動化が難しいため、工数が増大するとともに、
それによるコストアップが生じてしまう。
【0011】また、抵抗R162とキャパシタC16
3、並びに、抵抗R163とキャパシタC164の回路
定数は、バイアス条件のみで決定され、高周波的な終端
条件として設計されていないため、回路トランスのバイ
アス定数によって抵抗値が大きく異なってしまう。ここ
で、抵抗値が高い(100Ω以上)場合は高周波的に高
インピーダンスとなり、抵抗値が低い(10Ω以下)場
合は高周波的にキャパシタC163,C164によって
短絡状態となる。一般的にバイアスの関係上、CATV
用HICにおいては、抵抗値が数百Ω以上となるので、
高周波領域では全反射となる。
3、並びに、抵抗R163とキャパシタC164の回路
定数は、バイアス条件のみで決定され、高周波的な終端
条件として設計されていないため、回路トランスのバイ
アス定数によって抵抗値が大きく異なってしまう。ここ
で、抵抗値が高い(100Ω以上)場合は高周波的に高
インピーダンスとなり、抵抗値が低い(10Ω以下)場
合は高周波的にキャパシタC163,C164によって
短絡状態となる。一般的にバイアスの関係上、CATV
用HICにおいては、抵抗値が数百Ω以上となるので、
高周波領域では全反射となる。
【0012】ここで、素子のばらつき等によってプッシ
ュプルのバランスが崩れた場合、仮想接地点(図中A
点)は接地状態のみではなくなり、微小な高周波電位の
振動が発生する。その場合、この振動が発振源となって
高周波電流が流れるが、仮想接地点につながる回路がバ
イアス回路となっているため、発生した振動が全反射と
なり、進行波と反射波が発生する。この進行波と反射波
とにより定在波が発生し、この定在波によって、接続さ
れているゲート電位がさらに振動し、それが増幅されて
さらにプッシュプルのバランスが崩れてしまう。
ュプルのバランスが崩れた場合、仮想接地点(図中A
点)は接地状態のみではなくなり、微小な高周波電位の
振動が発生する。その場合、この振動が発振源となって
高周波電流が流れるが、仮想接地点につながる回路がバ
イアス回路となっているため、発生した振動が全反射と
なり、進行波と反射波が発生する。この進行波と反射波
とにより定在波が発生し、この定在波によって、接続さ
れているゲート電位がさらに振動し、それが増幅されて
さらにプッシュプルのバランスが崩れてしまう。
【0013】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、プッシュプ
ル回路における複合2次歪みの劣化を補償することがで
きる半導体回路を提供することを目的とする。
する問題点に鑑みてなされたものであって、プッシュプ
ル回路における複合2次歪みの劣化を補償することがで
きる半導体回路を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、入力端子を介して入力された信号を位相の
異なる2つの信号に分配する分配手段と、該分配手段に
て分配された信号をそれぞれ増幅する第1及び第2の増
幅手段と、該第1及び第2の増幅手段にて増幅された2
つの信号を1つの信号に合成して出力する合成手段とを
有し、前記第1の増幅手段と前記第2の増幅手段とが接
続される点に交流的に0Vとなる仮想接地点が存在する
半導体回路において、前記仮想接地点と接地間に、該仮
想接地点にて生じる電位変動を吸収する終端回路を有す
ることを特徴とする。
に本発明は、入力端子を介して入力された信号を位相の
異なる2つの信号に分配する分配手段と、該分配手段に
て分配された信号をそれぞれ増幅する第1及び第2の増
幅手段と、該第1及び第2の増幅手段にて増幅された2
つの信号を1つの信号に合成して出力する合成手段とを
有し、前記第1の増幅手段と前記第2の増幅手段とが接
続される点に交流的に0Vとなる仮想接地点が存在する
半導体回路において、前記仮想接地点と接地間に、該仮
想接地点にて生じる電位変動を吸収する終端回路を有す
ることを特徴とする。
【0015】また、前記分配手段は、前記入力端子を介
して入力された信号を互いの位相差が180°となる2
つの信号に分配することを特徴とする。
して入力された信号を互いの位相差が180°となる2
つの信号に分配することを特徴とする。
【0016】また、前記第1及び第2の増幅手段は、帰
還ループ及び複数の抵抗、容量、誘導素子及び多段に接
続されたFETを具備することを特徴とする。
還ループ及び複数の抵抗、容量、誘導素子及び多段に接
続されたFETを具備することを特徴とする。
【0017】また、前記多段に接続されたFETのうち
少なくとも1つは、ゲート端子が直列に接続された2つ
の抵抗を介して他の増幅手段内のFETのゲート端子と
接続されており、前記終端回路は、前記2つの抵抗の接
続点と接地間に設けられていることを特徴とする。
少なくとも1つは、ゲート端子が直列に接続された2つ
の抵抗を介して他の増幅手段内のFETのゲート端子と
接続されており、前記終端回路は、前記2つの抵抗の接
続点と接地間に設けられていることを特徴とする。
【0018】また、前記終端回路は、抵抗とキャパシタ
とから構成されていることを特徴とする。
とから構成されていることを特徴とする。
【0019】また、前記抵抗は、10〜100Ωの抵抗
値を有することを特徴とする。
値を有することを特徴とする。
【0020】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、第1の増幅手段と第2の増幅手段とが接続さ
れる点に交流的に0Vとなる仮想接地点が存在し、仮想
接地点と接地間に、該仮想接地点にて生じる電位変動を
吸収する終端回路が設けられているので、仮想接地点に
て電位変動が生じた場合、終端回路にて電位変動が吸収
される。
おいては、第1の増幅手段と第2の増幅手段とが接続さ
れる点に交流的に0Vとなる仮想接地点が存在し、仮想
接地点と接地間に、該仮想接地点にて生じる電位変動を
吸収する終端回路が設けられているので、仮想接地点に
て電位変動が生じた場合、終端回路にて電位変動が吸収
される。
【0021】それにより、仮想接地点にて電位変動が生
じた場合に、電位変動が反射して定在波が発生すること
はなく、第1の増幅手段と第2の増幅手段とのバランス
が保たれ、CSOの劣化が防止される。
じた場合に、電位変動が反射して定在波が発生すること
はなく、第1の増幅手段と第2の増幅手段とのバランス
が保たれ、CSOの劣化が防止される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
いて図面を参照して説明する。
【0023】(第1の実施の形態)図1は、本発明の半
導体回路の第1の実施の形態を示す回路図である。
導体回路の第1の実施の形態を示す回路図である。
【0024】本形態は図1に示すように、2つのプッシ
ュプル回路部140,150を含んで構成されており、
各プッシュプル回路部140,150は互いに同様の形
式で相互接続された実質的に同様の部分を含んでおり、
プッシュプル回路部140は、抵抗R141〜R145
と、キャパシタC141,C142と、トランジスタT
r141,Tr142とからなり、プッシュプル回路部
150は、抵抗R151〜R155と、キャパシタC1
51,C152と、トランジスタTr151,Tr15
2とからなる。また、抵抗R163とキャパシタC16
4、並びに抵抗R164とキャパシタC163とからそ
れぞれバイアス回路が構成されている。また、プッシュ
プル回路部150,160間に設けられた抵抗R161
及びキャパシタC162は、仮想接地の影響を経て、ト
ランジスタTr141,Tr151のACエミッタイン
ピーダンスを独立に制御する手段を供給する。さらに、
本形態においては、仮想接地点となるA点と抵抗163
との間に、例えば10〜100Ω程度の抵抗値を有する
抵抗R165が設けられており、また、抵抗R165と
抵抗R163との接続点と接地間にキャパシタC166
と抵抗R166が並列に設けられており、抵抗R165
とキャパシタC166とによって終端回路が形成されて
いる。
ュプル回路部140,150を含んで構成されており、
各プッシュプル回路部140,150は互いに同様の形
式で相互接続された実質的に同様の部分を含んでおり、
プッシュプル回路部140は、抵抗R141〜R145
と、キャパシタC141,C142と、トランジスタT
r141,Tr142とからなり、プッシュプル回路部
150は、抵抗R151〜R155と、キャパシタC1
51,C152と、トランジスタTr151,Tr15
2とからなる。また、抵抗R163とキャパシタC16
4、並びに抵抗R164とキャパシタC163とからそ
れぞれバイアス回路が構成されている。また、プッシュ
プル回路部150,160間に設けられた抵抗R161
及びキャパシタC162は、仮想接地の影響を経て、ト
ランジスタTr141,Tr151のACエミッタイン
ピーダンスを独立に制御する手段を供給する。さらに、
本形態においては、仮想接地点となるA点と抵抗163
との間に、例えば10〜100Ω程度の抵抗値を有する
抵抗R165が設けられており、また、抵抗R165と
抵抗R163との接続点と接地間にキャパシタC166
と抵抗R166が並列に設けられており、抵抗R165
とキャパシタC166とによって終端回路が形成されて
いる。
【0025】以下に、上記のように構成された半導体回
路の動作について説明する。
路の動作について説明する。
【0026】外部から入力された信号は、まず、トラン
スT161において2つの信号に分配される。なお、こ
のとき、分配された2つの信号の位相差は180°であ
る。
スT161において2つの信号に分配される。なお、こ
のとき、分配された2つの信号の位相差は180°であ
る。
【0027】トランスT161にて分配された2つの信
号は、プッシュプル回路140,150にてそれぞれ増
幅され、その後、トランスT165において合成されて
出力端子2から出力される。
号は、プッシュプル回路140,150にてそれぞれ増
幅され、その後、トランスT165において合成されて
出力端子2から出力される。
【0028】ここで、プッシュプル回路140,150
のバランスが保たれてる場合、上述した一連の動作にお
ける信号はそれぞれ下記の式に示すようになる(式は2
次の係数までで示す)。
のバランスが保たれてる場合、上述した一連の動作にお
ける信号はそれぞれ下記の式に示すようになる(式は2
次の係数までで示す)。
【0029】入射波を、Xcosωtとすると、 C点の信号:(X/2)cosωt D点の信号:(X/2)cos(ωt−π) プッシュプル回路140,150における増幅率をYと
すると、プッシュプル回路140,150の出力である
E,F点の信号は、 E点の信号:(XY/2)cosωt+Zcos2ωt F点の信号:(XY/2)cos(ωt−π)+Zco
s2(ωt−π) となる。
すると、プッシュプル回路140,150の出力である
E,F点の信号は、 E点の信号:(XY/2)cosωt+Zcos2ωt F点の信号:(XY/2)cos(ωt−π)+Zco
s2(ωt−π) となる。
【0030】ここで、上述したE点及びF点の信号の式
における第2項においては、それぞれCSOの主な発生
原因となる2次歪み(2倍波)である。
における第2項においては、それぞれCSOの主な発生
原因となる2次歪み(2倍波)である。
【0031】その後、トランスT162においてE点の
信号とF点の信号とが合成されるが、その際、F点の信
号は位相が180°反転されて合成されるので、 E+F=(XY/2)cosωt+Zcos2ωt−
(XY/2)cos(ωt−π)+Zcos2(ωt−
π)=XYcosωt となる。
信号とF点の信号とが合成されるが、その際、F点の信
号は位相が180°反転されて合成されるので、 E+F=(XY/2)cosωt+Zcos2ωt−
(XY/2)cos(ωt−π)+Zcos2(ωt−
π)=XYcosωt となる。
【0032】したがって、プッシュプル回路140,1
50のバランスが保たれている場合、基本波のみが出力
され、CSOの原因となる2次歪みはキャンセルされ、
出力されない。
50のバランスが保たれている場合、基本波のみが出力
され、CSOの原因となる2次歪みはキャンセルされ、
出力されない。
【0033】図1に示す回路においてプッシュプル回路
140,150のバランスが保たれている場合(プッシ
ュプルを構成する2つのシングル回路部分の電気的特性
が同一:流れる高周波信号の波形及び振幅が同一で位相
が180°ずれている)、図1中A点は、交流的に0V
となり、接地状態とみなすことができる(仮想接地)。
140,150のバランスが保たれている場合(プッシ
ュプルを構成する2つのシングル回路部分の電気的特性
が同一:流れる高周波信号の波形及び振幅が同一で位相
が180°ずれている)、図1中A点は、交流的に0V
となり、接地状態とみなすことができる(仮想接地)。
【0034】このとき、プッシュプル回路140,15
0は理想的に動作し、偶数次歪み(主に2次歪み)成分
はキャンセルされる。
0は理想的に動作し、偶数次歪み(主に2次歪み)成分
はキャンセルされる。
【0035】しかし、実際には、素子のばらつき等によ
り2つのプッシュプル回路140,150のバランスが
崩れてしまう。
り2つのプッシュプル回路140,150のバランスが
崩れてしまう。
【0036】2つのプッシュプル回路140,150の
バランスが崩れた場合、A点は交流的に接地と見なせ
ず、交流信号が発生し、接続されているゲート電位に振
動が生じ、それが増幅されて偶数次歪みがキャンセルさ
れずに悪化してしまう。
バランスが崩れた場合、A点は交流的に接地と見なせ
ず、交流信号が発生し、接続されているゲート電位に振
動が生じ、それが増幅されて偶数次歪みがキャンセルさ
れずに悪化してしまう。
【0037】本形態においては、抵抗R165とキャパ
シタC166とを終端条件とすることで、A点における
電位振動により発生した波は抵抗R165に吸収される
(終端される)。
シタC166とを終端条件とすることで、A点における
電位振動により発生した波は抵抗R165に吸収される
(終端される)。
【0038】したがって、この波の反射による定在波は
発生せず、既定在波によるバランスの悪化、しいてはC
SOの悪化も生じない。
発生せず、既定在波によるバランスの悪化、しいてはC
SOの悪化も生じない。
【0039】また、A点に電位振動(波)が発生しない
ということは、プッシュプル回路140,150の中点
であるA点は交流的に見ると、強制的に接地されている
ものと同一である。
ということは、プッシュプル回路140,150の中点
であるA点は交流的に見ると、強制的に接地されている
ものと同一である。
【0040】したがって、プッシュプル回路140,1
50のバランスを強制的に確保する働きがあり、回路に
本来含まれているバランスの崩れも矯正され、それによ
り、偶数次歪み(主にCSO)の劣化が防止され、改善
も行われる。
50のバランスを強制的に確保する働きがあり、回路に
本来含まれているバランスの崩れも矯正され、それによ
り、偶数次歪み(主にCSO)の劣化が防止され、改善
も行われる。
【0041】上述したように本形態においては、図1中
のA点に、終端回路となる抵抗R165とキャパシタC
166とを接続し、回路定数を終端条件としているた
め、A点における電位変動(波)が抵抗R165に吸収
され、定在波が発生せず、それが原因となって生じる偶
数次歪み(主にCSO)の劣化を防ぐことができる。
のA点に、終端回路となる抵抗R165とキャパシタC
166とを接続し、回路定数を終端条件としているた
め、A点における電位変動(波)が抵抗R165に吸収
され、定在波が発生せず、それが原因となって生じる偶
数次歪み(主にCSO)の劣化を防ぐことができる。
【0042】(第2の実施の形態)図2は、本発明の半
導体回路の第2の実施の形態を示す回路図である。
導体回路の第2の実施の形態を示す回路図である。
【0043】図2に示すように本形態においては、入力
された信号が2つの異なる信号に分配され、分配された
2つの信号が増幅回路12,13にてそれぞれ増幅さ
れ、増幅回路12,13にて増幅された信号が合成され
て出力される。なお、増幅回路12,13によってプッ
シュプルが形成されている。
された信号が2つの異なる信号に分配され、分配された
2つの信号が増幅回路12,13にてそれぞれ増幅さ
れ、増幅回路12,13にて増幅された信号が合成され
て出力される。なお、増幅回路12,13によってプッ
シュプルが形成されている。
【0044】入力端子1を介して入力された信号を位相
の異なる2つの信号に分配する分配手段として、キャパ
シタC34,C35を介して接地されたトランスT1が
設けられ、増幅回路12,13にて増幅された2つの信
号を1つの信号に合成する合成手段として、キャパシタ
C37を介して接地されたトランスT2が設けられてい
る。
の異なる2つの信号に分配する分配手段として、キャパ
シタC34,C35を介して接地されたトランスT1が
設けられ、増幅回路12,13にて増幅された2つの信
号を1つの信号に合成する合成手段として、キャパシタ
C37を介して接地されたトランスT2が設けられてい
る。
【0045】また、増幅回路12は、多段に接続された
FETQ11〜Q13と、2段目のFETとなるFET
Q11のゲート抵抗として互いに並列に接続されて設け
られたサーミスタRt11及び抵抗R13と、サーミス
タRt11及び抵抗R13とFETQ11のゲート端子
との間に設けられたインダクタL13と、増幅回路12
の入力となるFETQ12のゲート端子とドレイン端子
との間に直列に接続された抵抗R11,キャパシタC1
1及びサーミスタRt12と、FETQ12のドレイン
端子と所定電位との間に直列に接続された抵抗R12及
びキャパシタC12と、サーミスタRt11及び抵抗R
13とFETQ12のドレイン端子との間に接続された
キャパシタC13と、FETQ12のドレイン端子とF
ETQ11のソース端子との間に直列に接続されたイン
ダクタL11及び抵抗R17と、インダクタL11と抵
抗R17との接続点と所定電位との間に接続されたキャ
パシタC15と、FETQ12のドレイン端子とFET
Q13のドレイン端子との間に直列に接続された抵抗R
14,キャパシタC14及びサーミスタRt13と、F
ETQ13のゲート端子に接続された抵抗R16と、F
ETQ13のドレイン端子と増幅回路12の出力端子と
の間に互いに並列に接続されて設けられた抵抗R15、
インダクタL12及びキャパシタC16とから構成され
ており、FETQ11のドレイン端子とFETQ13の
ソース端子とが接続されている。
FETQ11〜Q13と、2段目のFETとなるFET
Q11のゲート抵抗として互いに並列に接続されて設け
られたサーミスタRt11及び抵抗R13と、サーミス
タRt11及び抵抗R13とFETQ11のゲート端子
との間に設けられたインダクタL13と、増幅回路12
の入力となるFETQ12のゲート端子とドレイン端子
との間に直列に接続された抵抗R11,キャパシタC1
1及びサーミスタRt12と、FETQ12のドレイン
端子と所定電位との間に直列に接続された抵抗R12及
びキャパシタC12と、サーミスタRt11及び抵抗R
13とFETQ12のドレイン端子との間に接続された
キャパシタC13と、FETQ12のドレイン端子とF
ETQ11のソース端子との間に直列に接続されたイン
ダクタL11及び抵抗R17と、インダクタL11と抵
抗R17との接続点と所定電位との間に接続されたキャ
パシタC15と、FETQ12のドレイン端子とFET
Q13のドレイン端子との間に直列に接続された抵抗R
14,キャパシタC14及びサーミスタRt13と、F
ETQ13のゲート端子に接続された抵抗R16と、F
ETQ13のドレイン端子と増幅回路12の出力端子と
の間に互いに並列に接続されて設けられた抵抗R15、
インダクタL12及びキャパシタC16とから構成され
ており、FETQ11のドレイン端子とFETQ13の
ソース端子とが接続されている。
【0046】また、増幅回路13は、多段に接続された
FETQ21〜Q23と、2段目のFETとなるFET
Q21のゲート抵抗として互いに並列に接続されて設け
られたサーミスタRt21及び抵抗R23と、サーミス
タRt21及び抵抗R23とFETQ21のゲート端子
との間に設けられたインダクタL23と、増幅回路13
の入力となるFETQ22のゲート端子とドレイン端子
との間に直列に接続された抵抗R21,キャパシタC2
1及びサーミスタRt22と、FETQ22のドレイン
端子と所定電位との間に直列に接続された抵抗R22及
びキャパシタC22と、サーミスタRt21及び抵抗R
23とFETQ22のドレイン端子との間に接続された
キャパシタC23と、FETQ22のドレイン端子とF
ETQ21のソース端子との間に直列に接続されたイン
ダクタL21及び抵抗R27と、インダクタL21と抵
抗R27との接続点と所定電位との間に接続されたキャ
パシタC25と、FETQ22のドレイン端子とFET
Q23のドレイン端子との間に直列に接続された抵抗R
24,キャパシタC24及びサーミスタRt23と、F
ETQ23のゲート端子に接続された抵抗R26と、F
ETQ23のドレイン端子と増幅回路13の出力端子と
の間に互いに並列に接続されて設けられた抵抗R25、
インダクタL22及びキャパシタC26とから構成され
ており、FETQ21のドレイン端子とFETQ23の
ソース端子とが接続されている。
FETQ21〜Q23と、2段目のFETとなるFET
Q21のゲート抵抗として互いに並列に接続されて設け
られたサーミスタRt21及び抵抗R23と、サーミス
タRt21及び抵抗R23とFETQ21のゲート端子
との間に設けられたインダクタL23と、増幅回路13
の入力となるFETQ22のゲート端子とドレイン端子
との間に直列に接続された抵抗R21,キャパシタC2
1及びサーミスタRt22と、FETQ22のドレイン
端子と所定電位との間に直列に接続された抵抗R22及
びキャパシタC22と、サーミスタRt21及び抵抗R
23とFETQ22のドレイン端子との間に接続された
キャパシタC23と、FETQ22のドレイン端子とF
ETQ21のソース端子との間に直列に接続されたイン
ダクタL21及び抵抗R27と、インダクタL21と抵
抗R27との接続点と所定電位との間に接続されたキャ
パシタC25と、FETQ22のドレイン端子とFET
Q23のドレイン端子との間に直列に接続された抵抗R
24,キャパシタC24及びサーミスタRt23と、F
ETQ23のゲート端子に接続された抵抗R26と、F
ETQ23のドレイン端子と増幅回路13の出力端子と
の間に互いに並列に接続されて設けられた抵抗R25、
インダクタL22及びキャパシタC26とから構成され
ており、FETQ21のドレイン端子とFETQ23の
ソース端子とが接続されている。
【0047】なお、FETQ13のゲート端子とFET
Q23のゲート端子とは抵抗R16,R26を介して互
いに接続されている。
Q23のゲート端子とは抵抗R16,R26を介して互
いに接続されている。
【0048】また、トランスT1の入力側には、トラン
スT1と入力端子1との間に直列に接続されたキャパシ
タC33及びインダクタL31と、キャパシタC33と
インダクタL31との接続点と所定電位との間に直列に
接続されたキャパシタC31及び抵抗R31と、キャパ
シタC33とインダクタL31との接続点と所定電位と
の間に接続されたキャパシタC32とが設けられてお
り、さらに、トランスT2の出力側には、トランスT2
と出力端子2との間に直列に接続されたインダクタL3
2及びキャパシタC39と、インダクタL32とキャパ
シタC39との接続点と所定電位との間に接続されたキ
ャパシタC38とが設けられている。
スT1と入力端子1との間に直列に接続されたキャパシ
タC33及びインダクタL31と、キャパシタC33と
インダクタL31との接続点と所定電位との間に直列に
接続されたキャパシタC31及び抵抗R31と、キャパ
シタC33とインダクタL31との接続点と所定電位と
の間に接続されたキャパシタC32とが設けられてお
り、さらに、トランスT2の出力側には、トランスT2
と出力端子2との間に直列に接続されたインダクタL3
2及びキャパシタC39と、インダクタL32とキャパ
シタC39との接続点と所定電位との間に接続されたキ
ャパシタC38とが設けられている。
【0049】また、増幅回路12と増幅回路13との間
には、FETQ11のソース端子とFETQ21のソー
ス端子との間に接続された抵抗R41と、FETQ11
のゲート端子とFETQ21のゲート端子との間に直列
に接続された抵抗R39,40と、抵抗R39と抵抗R
40との接続点とトランスT1との間に直列に接続され
た抵抗R33,R34と、抵抗R33とトランスT1と
の接続点と所定電位との間に直列に接続された抵抗R3
2及びサーミスタRt31,Rt32と、抵抗R39,
R40の接続点と抵抗R34との接続点と所定電位との
間に接続された抵抗R35と、FETQ12のソース端
子とFETQ22のソース端子との間に接続された抵抗
R37と、FETQ12のソース端子と所定電位との間
に接続された抵抗R36と、FETQ22のソース端子
と所定電位との間に接続された抵抗R38と、抵抗R1
6と抵抗R26との接続点とトランスT2との間に接続
された抵抗R42,R43と、抵抗R42と抵抗R43
との接続点と所定電位との間に並列に接続された抵抗R
44及びキャパシタC40と、抵抗R42とトランスT
2との接続点と所定電位との間に接続されたキャパシタ
C36とが設けられており、さらに、抵抗R33と抵抗
R34との接続点、並びに抵抗R42とトランスT2と
の接続点は、電源電圧Vddが印加されている。
には、FETQ11のソース端子とFETQ21のソー
ス端子との間に接続された抵抗R41と、FETQ11
のゲート端子とFETQ21のゲート端子との間に直列
に接続された抵抗R39,40と、抵抗R39と抵抗R
40との接続点とトランスT1との間に直列に接続され
た抵抗R33,R34と、抵抗R33とトランスT1と
の接続点と所定電位との間に直列に接続された抵抗R3
2及びサーミスタRt31,Rt32と、抵抗R39,
R40の接続点と抵抗R34との接続点と所定電位との
間に接続された抵抗R35と、FETQ12のソース端
子とFETQ22のソース端子との間に接続された抵抗
R37と、FETQ12のソース端子と所定電位との間
に接続された抵抗R36と、FETQ22のソース端子
と所定電位との間に接続された抵抗R38と、抵抗R1
6と抵抗R26との接続点とトランスT2との間に接続
された抵抗R42,R43と、抵抗R42と抵抗R43
との接続点と所定電位との間に並列に接続された抵抗R
44及びキャパシタC40と、抵抗R42とトランスT
2との接続点と所定電位との間に接続されたキャパシタ
C36とが設けられており、さらに、抵抗R33と抵抗
R34との接続点、並びに抵抗R42とトランスT2と
の接続点は、電源電圧Vddが印加されている。
【0050】なお、サーミスタRt11,Rt21,R
t31は、周囲温度に応じて負の温度特性を有して抵抗
値が変化する感温抵抗素子であり、サーミスタRt1
2,Rt13,Rt22,Rt23,Rt32は、周囲
温度に応じて正の温度特性を有して抵抗値が変化する感
温抵抗素子である。
t31は、周囲温度に応じて負の温度特性を有して抵抗
値が変化する感温抵抗素子であり、サーミスタRt1
2,Rt13,Rt22,Rt23,Rt32は、周囲
温度に応じて正の温度特性を有して抵抗値が変化する感
温抵抗素子である。
【0051】また、抵抗R43は、例えば10〜100
Ωの抵抗値を有するものである。
Ωの抵抗値を有するものである。
【0052】上記のように構成された半導体回路におい
ては、増幅回路12,13にてプッシュプルが形成され
ているため、増幅回路12と増幅回路13とが接続され
るA点は交流的に0Vとなり、接地状態とみなせる仮想
接地点となる。
ては、増幅回路12,13にてプッシュプルが形成され
ているため、増幅回路12と増幅回路13とが接続され
るA点は交流的に0Vとなり、接地状態とみなせる仮想
接地点となる。
【0053】このとき、増幅回路12,13は理想的に
動作し、偶数次歪み(主に2次歪み)成分はキャンセル
される。
動作し、偶数次歪み(主に2次歪み)成分はキャンセル
される。
【0054】しかし、実際には、素子のばらつき等によ
り2つの増幅回路のバランスが崩れてしまう。
り2つの増幅回路のバランスが崩れてしまう。
【0055】2つの増幅回路12,13のバランスが崩
れた場合、A点は交流的に接地と見なせず、交流信号が
発生し、接続されているゲート電位に振動が生じ、それ
が増幅されて偶数次歪みがキャンセルされずに悪化して
しまう。
れた場合、A点は交流的に接地と見なせず、交流信号が
発生し、接続されているゲート電位に振動が生じ、それ
が増幅されて偶数次歪みがキャンセルされずに悪化して
しまう。
【0056】本形態においては、抵抗R43とキャパシ
タC40とを終端条件とすることで、A点における電位
振動により発生した波は抵抗R43に吸収される(終端
される)。
タC40とを終端条件とすることで、A点における電位
振動により発生した波は抵抗R43に吸収される(終端
される)。
【0057】したがって、この波の反射による定在波は
発生せず、既定在波によるバランスの悪化、しいてはC
SOの悪化も生じない。
発生せず、既定在波によるバランスの悪化、しいてはC
SOの悪化も生じない。
【0058】また、A点に電位振動(波)が発生しない
ということは、増幅回路12,13の中点であるA点は
交流的に見ると、強制的に接地されているものと同一で
ある。
ということは、増幅回路12,13の中点であるA点は
交流的に見ると、強制的に接地されているものと同一で
ある。
【0059】したがって、増幅回路12,13のバラン
スを強制的に確保する働きがあり、回路に本来含まれて
いるバランスの崩れも矯正され、それにより、偶数次歪
み(主にCSO)の劣化が防止され、改善も行われる。
スを強制的に確保する働きがあり、回路に本来含まれて
いるバランスの崩れも矯正され、それにより、偶数次歪
み(主にCSO)の劣化が防止され、改善も行われる。
【0060】上述したように本形態においては、図2中
のA点から終端回路となる抵抗R43とキャパシタC4
0とを接続し、回路定数を終端条件としているため、A
点における電位変動(波)が抵抗R43に吸収され、定
在波が発生せず、それが原因となって生じる偶数次歪み
(主にCSO)の劣化を防ぐことができる。
のA点から終端回路となる抵抗R43とキャパシタC4
0とを接続し、回路定数を終端条件としているため、A
点における電位変動(波)が抵抗R43に吸収され、定
在波が発生せず、それが原因となって生じる偶数次歪み
(主にCSO)の劣化を防ぐことができる。
【0061】また、本形態においては、FETQ11,
Q21のゲート抵抗として、負の温度特性を有するサー
ミスタRt11,Rt21がそれぞれ設けられている。
Q21のゲート抵抗として、負の温度特性を有するサー
ミスタRt11,Rt21がそれぞれ設けられている。
【0062】そのため、増幅回路12内においては、イ
ンダクタL12及びキャパシタC16からなる共振回路
にて発生するゲインスロープの周囲温度に対する利得特
性の変動と、キャパシタC13、サーミスタRt11、
インダクタL13からなる回路におけるQ値の周囲温度
に対する変動とが互いに打ち消すように働き、それによ
り、周囲温度が変化した場合においても、増幅回路12
から出力されるゲインスロープの傾斜特性は一定とな
る。
ンダクタL12及びキャパシタC16からなる共振回路
にて発生するゲインスロープの周囲温度に対する利得特
性の変動と、キャパシタC13、サーミスタRt11、
インダクタL13からなる回路におけるQ値の周囲温度
に対する変動とが互いに打ち消すように働き、それによ
り、周囲温度が変化した場合においても、増幅回路12
から出力されるゲインスロープの傾斜特性は一定とな
る。
【0063】また、増幅回路13内においても同様に、
インダクタL22及びキャパシタC26からなる共振回
路にて発生するゲインスロープの周囲温度に対する利得
特性の変動と、キャパシタC23、サーミスタRt2
1、インダクタL23からなる回路におけるQ値の周囲
温度に対する変動とが互いに打ち消すように働き、それ
により、周囲温度が変化した場合においても、増幅回路
13から出力されるゲインスロープの傾斜特性は一定と
なる。
インダクタL22及びキャパシタC26からなる共振回
路にて発生するゲインスロープの周囲温度に対する利得
特性の変動と、キャパシタC23、サーミスタRt2
1、インダクタL23からなる回路におけるQ値の周囲
温度に対する変動とが互いに打ち消すように働き、それ
により、周囲温度が変化した場合においても、増幅回路
13から出力されるゲインスロープの傾斜特性は一定と
なる。
【0064】また、本形態においては、ゲインスロープ
が発生する共振回路を構成するインダクタL12及びキ
ャパシタC16、並びにインダクタL22及びキャパシ
タC26がそれぞれ帰還ループの外部に設けられてい
る。
が発生する共振回路を構成するインダクタL12及びキ
ャパシタC16、並びにインダクタL22及びキャパシ
タC26がそれぞれ帰還ループの外部に設けられてい
る。
【0065】そのため、インピーダンスの変化が出力側
においてしか生じず、インピーダンスの修正を容易に行
うことができる。
においてしか生じず、インピーダンスの修正を容易に行
うことができる。
【0066】また、本形態においては、抵抗R33とト
ランスT1との接続点と所定電位との間にサーミスタR
t31,Rt32が直列に接続されている。
ランスT1との接続点と所定電位との間にサーミスタR
t31,Rt32が直列に接続されている。
【0067】それにより、所定の温度付近における電流
値が最小値をとり、所定の温度から周囲温度が下がるに
つれて回路電流が増加し、かつ、所定の温度から周囲温
度が上昇するにつれて回路電流が増加するようになり、
温度変化により生じる歪み特性の劣化を防止することが
できる。
値が最小値をとり、所定の温度から周囲温度が下がるに
つれて回路電流が増加し、かつ、所定の温度から周囲温
度が上昇するにつれて回路電流が増加するようになり、
温度変化により生じる歪み特性の劣化を防止することが
できる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
第1の増幅手段と第2の増幅手段とが接続される点に交
流的に0Vとなる仮想接地点が存在し、仮想接地点と接
地間に、該仮想接地点にて生じる電位変動を吸収する終
端回路を設けたため、仮想接地点にて電位変動が生じた
場合、終端回路にて電位変動が吸収され、電位変動が反
射して定在波が発生することはない。
第1の増幅手段と第2の増幅手段とが接続される点に交
流的に0Vとなる仮想接地点が存在し、仮想接地点と接
地間に、該仮想接地点にて生じる電位変動を吸収する終
端回路を設けたため、仮想接地点にて電位変動が生じた
場合、終端回路にて電位変動が吸収され、電位変動が反
射して定在波が発生することはない。
【0069】それにより、第1の増幅手段と第2の増幅
手段とのバランスが保たれ、CSOの劣化を防止するこ
とができる。
手段とのバランスが保たれ、CSOの劣化を防止するこ
とができる。
【図1】本発明の半導体回路の第1の実施の形態を示す
回路図である。
回路図である。
【図2】本発明の半導体回路の第2の実施の形態を示す
回路図である。
回路図である。
【図3】プッシュプル回路を用いた従来のCATV用H
IC広帯域増幅器の一構成例を示す回路図である。
IC広帯域増幅器の一構成例を示す回路図である。
1 入力端子 2 出力端子 12,13 増幅回路 140,150 プッシュプル回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 雄一 東京都港区芝浦三丁目18番21号 日本電気 エンジニアリング株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 入力端子を介して入力された信号を位相
の異なる2つの信号に分配する分配手段と、 該分配手段にて分配された信号をそれぞれ増幅する第1
及び第2の増幅手段と、 該第1及び第2の増幅手段にて増幅された2つの信号を
1つの信号に合成して出力する合成手段とを有し、 前記第1の増幅手段と前記第2の増幅手段とが接続され
る点に交流的に0Vとなる仮想接地点が存在する半導体
回路において、 前記仮想接地点と接地間に、該仮想接地点にて生じる電
位変動を吸収する終端回路を有することを特徴とする半
導体回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体回路において、 前記分配手段は、前記入力端子を介して入力された信号
を互いの位相差が180°となる2つの信号に分配する
ことを特徴とする半導体回路。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の半導体
回路において、 前記第1及び第2の増幅手段は、帰還ループ及び複数の
抵抗、容量、誘導素子及び多段に接続されたFETを具
備することを特徴とする半導体回路。 - 【請求項4】 請求項3に記載の半導体回路において、 前記多段に接続されたFETのうち少なくとも1つは、
ゲート端子が直列に接続された2つの抵抗を介して他の
増幅手段内のFETのゲート端子と接続されており、 前記終端回路は、前記2つの抵抗の接続点と接地間に設
けられていることを特徴とする半導体回路。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
半導体回路において、 前記終端回路は、抵抗とキャパシタとから構成されてい
ることを特徴とする半導体回路。 - 【請求項6】 請求項5に記載の半導体回路において、 前記抵抗は、10〜100Ωの抵抗値を有することを特
徴とする半導体回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10319236A JPH11220339A (ja) | 1997-11-27 | 1998-11-10 | 半導体回路 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32644397 | 1997-11-27 | ||
JP9-326443 | 1997-11-27 | ||
JP10319236A JPH11220339A (ja) | 1997-11-27 | 1998-11-10 | 半導体回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11220339A true JPH11220339A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=26569658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10319236A Pending JPH11220339A (ja) | 1997-11-27 | 1998-11-10 | 半導体回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11220339A (ja) |
-
1998
- 1998-11-10 JP JP10319236A patent/JPH11220339A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100286918B1 (ko) | 푸시-풀 광대역 반도체 증폭기 | |
KR100350756B1 (ko) | 안정된이득경사를갖는반도체회로 | |
KR100450252B1 (ko) | 발진회로및발진방법 | |
KR100330954B1 (ko) | 주변온도변화에의해발생된왜곡을보상하는반도체회로 | |
US20040263270A1 (en) | Oscillator circuit and oscillator | |
JP3504598B2 (ja) | マイクロ波又はミリ波に対するバランス型周波数逓倍器 | |
JPH11220339A (ja) | 半導体回路 | |
US6043720A (en) | Oscillator frequency drift compensated by varying different biassing parameters | |
JP3150112B2 (ja) | 半導体回路 | |
EP0920124B1 (en) | Compensatory circuit with gain character | |
JPH09116347A (ja) | シングルエンド入力型高周波増幅器 | |
JP3150111B2 (ja) | 半導体回路 | |
JP2855998B2 (ja) | 絶縁ゲート型電界効果トランジスタの直線性補償回路 | |
JPH11220336A (ja) | 半導体回路 | |
RU2115224C1 (ru) | Усилитель мощности звуковой частоты | |
JPH0983268A (ja) | 高周波増幅器 | |
JPH0793547B2 (ja) | マイクロ波電力増幅器 | |
JP3522501B2 (ja) | 動作点を調整するための回路装置 | |
JP3043546B2 (ja) | 差動増幅半導体集積回路 | |
JP2706194B2 (ja) | 電流増幅回路 | |
JPS622721B2 (ja) | ||
JPH08242133A (ja) | 発振器 | |
JP2001308658A (ja) | 平衡増幅回路 | |
JPH10290126A (ja) | バイポーラトランジスタの入力非線形歪の改善回路 | |
HU194663B (en) | High-frequency amplifier of small fluctuation in amplitude |