JPH11219639A - 電子機器のダイヤル操作部構造 - Google Patents

電子機器のダイヤル操作部構造

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JPH11219639A
JPH11219639A JP2127698A JP2127698A JPH11219639A JP H11219639 A JPH11219639 A JP H11219639A JP 2127698 A JP2127698 A JP 2127698A JP 2127698 A JP2127698 A JP 2127698A JP H11219639 A JPH11219639 A JP H11219639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子カメラ等の電子機器の操作部において、操
作性に優れ、且つ多様な指示入力を行うことができると
ともに、凹凸の少ない外観形状が得られるダイヤル操作
部の構造を提供する。 【解決手段】デジタルカメラ10に組付けられるダイヤ
ル操作部は、上下左右の4方向に傾倒自在な押圧操作タ
イプの十字キー56と、この十字キー56の周囲に回動
可能なリング状のモードダイヤル66とから成る2重構
造を有する。このダイヤル操作部は略円錐台形の形状を
有し、その斜面部を成すモードダイヤル56の上面にダ
イヤルのクリック停止位置毎にモード内容を示す文字又
は記号が形成されるとともに、滑り止め55が設けられ
る。この十字キー56は、各種設定項目の選択、設定内
容の変更、ズーム倍率調整、ズーム中心の移動指示、再
生コマの送り/戻し等を指示する手段として用いられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子機器のダイヤル
操作部構造に係り、特に、電子カメラ等に用いられ、少
ないスペースで多機能切り替え操作を可能にするダイヤ
ル操作部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電子カメラを始めとする様々な電子機器
の操作部は、主として、押圧操作式の押しボタン、又は
回動操作式の回転ダイヤルが用いられている。電子機器
の小型化、多機能化に伴って、これら操作部の配置スペ
ースの確保や、操作性の良否が製品開発において重要な
要素を占めるようになっている。この点、実公平6−3
1812号公報には、ON/OFF型の押しボタンの周
囲に回動可能なノブを配したスイッチボタン構造が開示
されている。また、特開平8−122842号公報で
は、カメラの撮影モードを切り替える2つの操作部(切
替ダイヤル及び切替レバー)を両者同軸に配置して、共
に回動操作を行うようにした操作部構造が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公平6−31812号公報に開示されたスイッチボタン
構造は、ノブの内側に設けられた作動ボタンは単にON
/OFFの切り替えだけの1機能のみであり、多様な指
示入力が不可能である。他方、後者の特開平8−122
842号公報に開示された操作部構造では、2つの回動
操作部材を同軸で回動操作する構造を有していることか
ら、内側の回動部材と、外側の回動部材とを共に回動操
作できるように、両者に段差を形成する必要がある。実
際、同公報では切替ダイヤルの外側に切替レバーの操作
ノブ部を突出させている。このような形態は片手での操
作が困難で操作性が悪く、また外観上、表面の凹凸が多
いためデザイン的な印象もあまり良くないという欠点が
ある。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、操作性に優れ、且つ多様な指示入力を行うこと
ができるとともに、凹凸の少ない外観が得られる電子機
器のダイヤル操作部構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】前記目的を達成する為に、
本発明(請求項1記載の発明)に係る電子機器のダイヤ
ル操作部構造は、押圧した位置に応じて複数の方向に傾
倒可能なボタン操作部材と、前記ボタン操作部材が傾倒
し得る方向のうち、少なくとも2方向以上の複数方向に
ついて前記ボタン操作部材の傾倒方向を検出するボタン
方向検出手段と、前記ボタン操作部材の周囲に回動可能
に配置されたリング状のダイヤル部材と、前記ダイヤル
部材の複数の回動停止位置を検出するダイヤル位置検出
手段と、から成ることを特徴としている。
【0006】本発明によれば、複数方向に傾倒自在な押
圧操作タイプのボタン操作部材の外周にリング状のダイ
ヤル部材を配置したので、内側のボタン操作部材は傾倒
方向の検出に応じた多様な指示が可能であり、外側のダ
イヤル部材も回動停止位置に対応させた多様な切り替え
操作や選択操作が可能となる。また、かかる2重構造の
ダイヤル操作部において、外側のダイヤル部材は回動操
作するものであるのに対し、内側のボタン操作部材は押
圧操作式であるため操作も容易である。これにより、少
ないスペースで操作性の良い多機能ダイヤル/ボタンを
実現することができる。
【0007】また、本発明に係る電子機器のダイヤル操
作部構造において、更に、請求項2に記載の如く、前記
ボタン操作部材の上面に凹部を形成することが望まし
い。このようにボタン操作部材の上面に凹部を形成した
ことによって、ボタン操作部材の上面縁部を一層押圧し
易くなるとともに、この凹部を指置き部として利用する
こともできるという利点がある。
【0008】また、本発明の一態様として、請求項3に
記載した発明は、前記ボタン操作部材と前記ダイヤル部
材とから成る2重構造を有したダイヤル操作部が略円錐
台形の外観形状を有し、前記ダイヤル部材の上面部に滑
り止め手段が設けられていることを特徴としている。こ
のような形態によって一層凹凸の少ない外観が得られ、
デザイン的にもボタン操作部の厚み(高さ)を印象付け
ないものとなる。そして、略円錐台形の斜面部を成すダ
イヤル部材に、回動操作時の指掛かりとなる滑り止め手
段を設けたことにより、薄型のダイヤル部材でも滑らず
に容易に回すことができる。
【0009】本発明に係る電子機器のダイヤル操作部構
造は、特に、請求項4に記載の如く、撮像手段を用いて
撮影した画像を画像信号に変換し、この撮影画像を示す
画像データを記録媒体に記録する電子カメラに適用する
ことが有効であり、これにより、電子カメラの小型化及
び操作性の向上を図ることができる。また、請求項5に
記載したように、前記ボタン操作部材と前記ダイヤル部
材とから成る2重構造を有したダイヤル操作部を電子カ
メラの本体背面に設けることも可能である。上述のとお
り、本発明のダイヤル操作部構造は、操作部の薄型化を
実現できるので、ダイヤル操作部を電子カメラの背面に
設けても凹凸の少ない外観を得ることが可能であり、特
に、カメラのグリップを把持した手の親指によって操作
可能な位置に配置することにより、片手で簡単に操作す
ることができるようになる。
【0010】本発明のダイヤル操作部を電子カメラに用
いた場合には、例えば、請求項6に記載したように、前
記ボタン操作部材によって、ズーム倍率の変更や再生時
のコマ送りの指示を行い、前記ダイヤル部材によって撮
影モードの選択を行うように用いることが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る電子機器のダイヤル操作部構造の好ましい実施の形態
について詳説する。尚、以下の説明においては、本発明
のダイヤル操作部構造を電子カメラに適用した場合を例
に述べる。図1は本発明の適用の実施の形態に係る電子
カメラの外観斜視図である。この電子カメラ10の外装
ケース12は略直方体の外観形状を有し、カメラの縦方
向の寸法に対して横幅方向の寸法が短く、カメラの前後
方向(厚み方向)の寸法は、その横幅方向の寸法よりも
更に短い薄型の形状となっている。
【0012】この外装ケース12正面右上部に撮影レン
ズ14が配置され、撮影レンズ14の上方にファインダ
ー窓16が設けられている。撮影レンズ14の詳細な構
成は図示されていないが、例えば、F=35mm程度の
単焦点レンズが用いられ、撮影レンズ14の後方に図示
せぬCCD(撮像素子)が配置される。CCDの画素数
は、希望する画質との関係で適正なものを選択する必要
があるが、例えば、150万画素CCDの使用により、
高画質、高解像度(1280×1024ピクセル)が実
現され、再生時のビデオ出力は水平解像度480本以上
となる。
【0013】図1上で外装ケース12左側部には縦方向
にグリップ部18が形成され、このグリップ部48を撮
影者が右手で握ってカメラを保持できるようになってい
る。ストロボ20は、グリップ部18の上方、即ち、外
装ケース12の正面左上隅部に設けられ、グリップ部1
8を把持した撮影者の手によってストロボ20が隠れな
いような位置に配置されている。更に、グリップ部18
を把持した手の人差し指がストロボ窓部に触れるのを阻
止するために、図1上でストロボ20の左縁部に突起部
22が形成されている。尚、撮影レンズ14の左横に設
けられた符合24はストロボ調光センサー、符合26は
セルフタイマーランプである。
【0014】外装ケース12の上面には撮影開始を指示
するシャッターボタン28と、液晶表示パネル30とが
設けられ、液晶表示パネル30の脇にはストロボキー3
2及びマクロキー34が配置される。シャッターボタン
28は2段階式に構成され、シャッターボタン28を軽
く押して止める「半押し」の状態で自動ピント合わせ
(AF)及び自動露出制御(AE)が作動してAFとA
Eをロックし、「半押し」から更に押し込む「全押し」
の状態で撮影が実行される。
【0015】液晶表示パネル30は、カメラの状態や撮
影モード等に関する情報を表示するものであり、例え
ば、バッテリーチェック表示、撮影可能コマ数や再生コ
マ番号の表示、ストロボ発光の有無、マクロモード表
示、記録画質(クオリティー)表示、画素数表示等の情
報が表示される。ストロボキー32は、撮影の状況に合
わせてストロボを発光させたり、発光を禁止する設定キ
ーであり、このストロボキー32を押す毎に、ストロボ
の設定が「自動発光」→「赤目軽減」→「強制発光」→
「発光禁止」の4種類で循環式に切り替わるようになっ
ている。尚、ストロボキー32で選択したストロボの設
定内容は液晶表示パネル30に明示される。
【0016】マクロキー34は、近距離(マクロ)撮影
モードに設定するキーであり、マクロキー34を押すこ
とにより、約9〜50cmまでの近距離撮影が可能にな
る。図1上でカメラの右側面、グリップ部18と反対側
の側面には、記録媒体に相当するスマートメディア(図
1中不図示)を挿入するスマートメディアホルダー36
が設けられる。尚、本実施の形態に係る電子カメラ10
では、画像データを記録する媒体としてスマートメディ
ア(イメージメモリーカード)を使用しているが、記録
媒体の形態はこれに限らず、PCカード、フラッシュメ
モリーカード、ICカード、フロッピーディスク、光磁
気ディスク(MO)等、カード形状を有した種々の形態
が可能である。
【0017】本電子カメラ10のスマートメディアホル
ダー36は、スマートメディアを撮影レンズ14の光軸
に対して直交する面内に沿って挿脱できるように、挿入
口36Aの長手方向を縦方向に向けて配設されている。
また、このスマートメディアホルダー36の挿入口36
Aには、該挿入口36Aを覆うためのスマートメディア
カバー38がヒンジ機構を介して開閉自在に設けられて
いる。スマートメディアカバー38を閉じると、係合手
段39によってスマートメディアカバー38が閉状態に
保持され、スマートメディアつまみ40を図1上で下方
向にスライドさせると係合手段39の係止が外れてスマ
ートメディアカバー38が開放されるようになってい
る。
【0018】また、図1に示したように、スマートメデ
ィアホルダー36の左横には、上から電源入力(DC IN
5V)端子42、画像出力(VIDEO OUT )端子44、デ
ジタル入出力(RS232C)端子46が順に縦方向に
並んで設けられている。図2は、図1に示した電子カメ
ラ10の背面図である。カメラの背面側には、液晶モニ
ター50、電源スイッチ52、モードダイヤル54、十
字キー(上/下キー及び左/右キー)56、並びにファ
インダー58等が設けられる。
【0019】液晶モニター50は、CCDを介して撮影
した画像や、スマートメディア(カード状記録媒体)か
ら読み出した再生画像等を表示するものであり、例え
ば、2インチ低温ポリシリコン液晶モニターが用いられ
る。液晶モニター50は、図2に示したようにグリップ
部18を避けてカメラ背面の左下部に配置されており、
この液晶モニター50の上辺に沿って左からカスタムキ
ー60、表示キー62、電源スイッチ52、及びメニュ
ー/実行キー64が順に横一列に配置される。
【0020】モードダイヤル54及び十字キー56は、
カメラ背面の右上隅、即ち、図2上でカメラ右側部のグ
リップ部18を把持した右手の親指が自然に位置する場
所に設けられる。モードダイアル54と十字キー56と
から成るダイヤル操作部は、十字キー56に相当するボ
タン部材(ボタン操作部材)66の外周にモードダイヤ
ル54に相当するリング部材(ダイヤル部材)68が配
置された2重構造を有し、外周のモードダイヤル54は
図2上で時計回転方向及び反時計回転方向の両方向に回
動自在である。
【0021】モードダイヤル54は、ダイヤルの設定位
置によってカメラの機能(モード)を変更する操作手段
であり、例えば、モードダイヤル54上面のうち約半周
分の範囲(図2上で左半分側)に周方向に沿ってクリッ
ク停止位置毎に上から「SETUP」、「セルフタイマ
ー」、「マニュアル撮影」、「オート撮影」、「再
生」、「消去(ERASE)」、「画像保護(プロテク
ト)」、「パソコン(PC)接続」の8つのモードを示
す記号又は文字が順に形成されている。
【0022】このモードダイヤル54を図2上で時計回
り方向又は反時計回り方向に回動操作して、上記8段階
のモードのうち、所望の機能を表す記号又は文字を指標
70に合わせることによりモード設定が行われる。な
お、モードダイヤル54の上面のうち残りの約半周分
(図2上で右半分側)には、モードダイヤル54を回す
ときの滑り止め(指掛かり)71として小さな突起列が
エンボス状に形成されている。
【0023】モードダイヤル54の内側に配置される十
字キー56のボタン部材66は、上下左右の直交する4
方向に操作方向を示す三角マーク72が形成されてい
る。そして、これら上下左右の三角マーク72のうち何
れかのマークの近傍を押圧することによってボタン部材
66が傾いて、対応する4方向(上、下、右、左)の指
示を入力できるようになっている。この十字キー56
は、モード等の設定における各種設定項目の選択や、設
定内容の変更を指示する操作キーとして使用されるとと
もに、電子ズームの倍率調整、ズーム中心の移動指示、
再生コマの送り/戻しを指示する手段として用いられ
る。尚、このダイヤル部の詳細な構造については更に後
述する(図4乃至図6)。
【0024】また、外装ケース12の背面において、モ
ードダイヤル54と電源スイッチ52との間の領域に
は、指置き部(フィンガーレスト)73に相当する小さ
な突起列がエンボス状に形成されている。この指置き部
73は十字キー56、モードダイヤル54、及び電源ス
イッチ52等の各操作部を操作するときに親指が移動す
る範囲の略中央位置に設けられており、親指を置いてお
く場所として適しているとともに、カメラを安定して保
持することができる位置でもある。
【0025】ファインダー58の右横に示した符合74
はファインダーランプであり、このファインダーランプ
74はカメラの状態に応じて緑、橙、赤の3色で点灯、
点滅、又は消灯するようになっている。図2上でカメラ
右側面の最上部にはストラップ取付部75が設けられて
いる。このストラップ取付部75にハンドストラップ
(不図示)の先端の輪の部分を通してから、その輪にハ
ンドストラップを通して引っ張ることでハンドストラッ
プを取り付ける。こうして取り付けたハンドストラップ
に手首を通してからグリップ部18を握り撮影を行うこ
とによって、不注意によるカメラ落下を防止できる。
【0026】グリップ部18の下側のカメラ底面部に
は、バッテリーカバー76が開閉自在に設けられてい
る。バッテリーカバー76を図2上で右方向にスライド
させるとバッテリーカバー76の係止機構(不図示)が
外れてバッテリーカバー76が図2上で下方向に開かれ
る。そして、カメラの底面側からグリップ部18に沿う
ように略円柱状の電池(図2中不図示)を縦向きに挿入
し、バッテリーカバー76を開放時と逆の手順で閉じる
ことで電池が装填される。
【0027】尚、図示されていないが、カメラの底面に
は、液晶モニター50の明るさを調節するための調節ダ
イヤルや三脚用ネジ穴が設けられている。図3には、図
1に示した電子カメラ10の内部を背面側から見た様子
が示されている。同図に示したように、カメラ内部を背
面側から見たとき、右側部のグリップ部18に対応する
部分に前記電池78がその長手方向が縦に向くように配
置され、左上部に撮影レンズ14及びファインダー58
を搭載した光学ユニット80が配置される。尚、同図に
は示されていないが、撮影レンズ14の後方にCCDを
搭載した基板が光学ユニット80と一体的に組み付けら
れる。
【0028】そして、前記光学ユニット80の下方であ
って前記縦向きの電池78の左側の位置に該電池78と
重ならないように液晶モニター50が外装ケース12の
背面に沿って配置され、この液晶モニター50の奥(カ
メラの前面側)にスマートメディアホルダー36が液晶
モニター50と平行に配列される。この時、スマートメ
ディアの挿入口36Aがカメラの側面に向くようにスマ
ートメディアホルダー36が設置される。
【0029】そして、このスマートメディアホルダー3
6の更に前方、即ち、スマートメディアホルダー36と
外装ケース12の前面と間の空間には信号処理回路を搭
載した電子回路基板82が配置される。このとき、電子
回路基板82は液晶モニター50やスマートメディアホ
ルダー36の面と平行に配置される。また、図3上で光
学ユニット80の右横、電池78の上部にストロボ20
が配置される。尚、ストロボ20と電池78の間の空間
には電池78の電極と接触する端子部が設けられ、この
端子部と光学ユニット80との間の空間には、ストロボ
調光センサー24のセンサー回路等が収納される。
【0030】このように、グリップ部18に沿って縦向
きに配置される電池78の高さ寸法によって当該電子カ
メラ10の縦方向の寸法がおよそ規定される。そして、
この電池78の上方にストロボ20を配置するととも
に、電池78の横に光学ユニット80と液晶モニター5
0とを上下に並べて配置し、更に、液晶モニター50の
奥に、スマートメディアホルダー36及び電子回路基板
82を液晶モニター50と平行に並べて配置したことに
よって全体が略直方形の輪郭を成すように各構成部材
(即ち、光学ユニット80、ストロボ20、電池78、
液晶モニター50、及び電子回路基板82)をコンパク
トに配置でき、略直方形状を有した外装ケース12内に
各構成部材を効率よく収納できる。これにより、各部材
間の結線も最小にすることができ、カメラの小型化を達
成することができる。
【0031】特に、本実施の形態では、スマートメディ
アの挿入口36Aをグリップ部18と反対のカメラ側面
に形成したので、スマートメディアの抜き差しが容易で
あり、三脚などでカメラを固定した時もスマートメディ
アの抜き差しができるという利点がある。なお、本例で
は、電池78の形態として、円柱の一部を長手方向の軸
に沿って平行に切り取った平坦部78Aを有する専用の
充電式電池を1本用いているが、電池の形態はこれに限
らず、略円柱状のものや略直方体のものでればよく、ま
た、複数本の乾電池を並列に配置する形態でもよい。
【0032】次に、モードダイヤル54及び十字キー5
6の構造について説明する。図4乃至図6にはモードダ
イヤル54及び十字キー56の構造が示されている。な
お、図4はダイヤル操作部の平面図、図5は図4のA−
A線に沿う断面図、図6は裏面図であり、図4及び図6
については、図5中符合96で示した基板は省略されて
いる。
【0033】これらの図に示したように、電子カメラ1
0に組付けられるダイヤル操作部は、主として、十字キ
ー56を構成する内側のボタン部材66と、このボタン
部材66の外周に設けられ、モードダイヤル54に相当
するリング部材68と、両者を保持する保持部材84と
から成る。ボタン部材66は、中央部が凹んだ、いわゆ
る皿形の形状を有し、外周縁部66Aから中央の平坦部
66Bに向かう斜面部66Cに上下左右の4方向の操作
の方向を示す三角マーク72が形成されている。各三角
マーク72がそれぞれ十字キー56の上キー、下キー、
左キー、右キーに対応している。三角マーク72の部分
は透明体で形成され、各マークの下方に図示せぬランプ
が配置されている。そして、押されたキーに対応するラ
ンプが点灯するようになっている。
【0034】図5に示したように、ボタン部材66の下
面の略中央には軸部88が一体に形成されており、該軸
部86は保持部材84の略中央に形成された穴84Aに
挿通され、その下端部がCリング90を介して保持部材
84と連結されている。保持部材84の穴84Aの径
は、ボタン部材66の軸部88の外径に対してやや大き
めに形成されており、ボタン部材66の軸部88は中心
線の回りの任意の方向に僅かに傾倒可能となっている。
【0035】また、ボタン部材66の下面と保持部材8
4との間には板バネ92が設けられ、この板バネ92に
よってボタン部材66が図5上で上方に向けて付勢され
るとともに、ボタン部材66の上面が水平になるように
軸部88が中心線に沿って鉛直に保持される。このボタ
ン部材66の下部は、上/下キー、左/右キーの各押圧
点に対応する上下左右の4か所の位置にそれぞれピン9
4が突設されており、これらピン94が保持部材84の
開口部84Bから露出するようになっている。
【0036】他方、保持部材84の下方に配置される基
板96上には、前記各ピン94と対向する位置にスイッ
チ手段(ボタン方向検出手段に相当)98が配置されて
おり、ボタン部材66の斜面部66Cのうち上/下キー
及び左/右キーに相当する何れかの押圧点を押圧する
と、ボタン部材66の軸部88が傾倒して、その押圧さ
れた部分が沈み込み、対応する位置のピン94の下端が
スイッチ手段92に接触するようになっている。そし
て、ボタン部材66から指を離すと(押圧を解除する
と)、板バネ92の付勢力によってボタン部材66が元
の水平の状態に復帰し、全てのピン94がスイッチ手段
98から退避する。このような機構を採用したことによ
り、一つのボタン部材66で上下左右の4方向の指示ス
イッチ(多機能スイッチ)を簡単な機構で構成すること
ができる。
【0037】一方、ボタン部材66の外側に配置された
リング部材68は、ボタン部材66の中心線を回転中心
としてボタン部材66とは独立に保持部材84に対して
回動自在に支持されている。このリング部材68はボタ
ン部材66の最外周部66Aの高さから、外装ケース1
2表面に向かってなだらかな斜面部68Aを有し、ダイ
ヤル操作部は全体として略円錐台形状の外観を成すよう
に形成されている。
【0038】これは、十字キー56の押す部分には、あ
る程度の厚み(高さ)を設けることが必要であることに
鑑み、その要求される厚み部分(即ち、十字キー56)
を内側配置し、その外側に、十字キー56の厚み寸法と
同等の厚みから外側に向かって次第に薄くなる円錐台側
面形のリング部材68を配置したことによるものであ
る。かかる外観形状によって、表面の凹凸を無くし、カ
メラの携帯性を高めるともに、デザイン的にもダイヤル
操作部の厚みを印象付けないものとなっている。
【0039】リング部材68の下側には保持部材84を
挟んで金属板100が基板96面と平行に配置される。
金属板100は連結部102を介して該リング部材68
と一体的に連結されており、リング部材68の回動と共
に金属板100が回転するようになっている。金属板1
00は、その下面に接片に相当する複数本(本例では4
本)のブラシ104を有し、これらブラシ104がリン
グ部材68の回動に伴って、基板96上に形成された複
数の接点と摺動して移動し、接点の接触パターンが切り
替わることでモードダイヤル66の回動位置を検出する
ようになっている。
【0040】また、金属板100にはモードダイヤル6
6の停止位置(モード設定位置)に応じた数のクリック
穴106が穿設されており、保持部材84側にこれらク
リック穴106に係止可能なクリック用の板バネ108
が設けられている。次に、上記の如く構成された電子カ
メラの作用について説明する。先ず、電池78を充電す
るには、バッテリーカバー76を図2上で右方向にスラ
イドしてバッテリーカバー76を開け、カメラの底面か
ら電池78を入れる。この時、電池78の平坦部78A
をカメラの内側に向け、電池78の上端の電極がカメラ
内部の端子部(不図示)に接触するところまで電池78
を押し込み、バッテリーカバー76を閉じる。
【0041】そして、図示せぬAC電源アダプターのプ
ラグをカメラの電源入力端子42に差し込んでから、A
C電源アダプターを電源コンセントに差し込む。こうし
て、自動的に電池78の充電が開始される。充電中は、
カメラのファインダーランプ74が橙色に点灯し、充電
が完了するとファインダーランプ74が消灯する。尚、
充電が未完了の状態でも、AC電源アダプターを接続し
たままカメラを使用することができるが、充電完了後は
AC電源アダプターを外して電池78だけでカメラを使
用できる。
【0042】次に、スマートメディアを着脱する手順を
述べる。スマートメディアつまみ40を図1上で下方に
スライドさせるとスマートメディアカバー38が開き、
スマートメディアホルダー36の挿入口36Aが露出す
る。次いで、スマートメディアホルダー36にスマート
メディアを挿入する。このとき、スマートメディアの電
極部がカメラの前面に向くようにして、撮影光軸と直交
する面に沿ってスマートメディアホルダー36にゆっく
り奥まで押し込む。スマートメディアを挿入後、スマー
トメディアカバー38を閉じると、該カバーに形成され
た爪部が係合手段39と係合してスマートメディアカバ
ー38が閉状態に保持される。
【0043】スマートメディアをカメラから取り出すと
きには、挿入時と同様に、スマートメディアつまみ40
を下方にスライドさせ、スマートメディアカバー38を
開放し、スマートメディアホルダー36から露出するス
マートメディアの縁辺を一度ゆっくりと奥まで押し込ん
でから端部をつまんで、引き抜けばよい。本実施の形態
では、スマートメディアの挿脱口36Aがカメラの側
面、しかもグリップ部18と反対側に設けられているの
で、図7に示したように撮影者がカメラのグリップ部1
8を把持した状態でスマートメディアの抜き差しが可能
である。この点、スマートメディア等の記録媒体をカメ
ラの上面や底面、或いは、グリップ部と同じ側面から挿
脱するタイプのものに比べて、操作性がよいという利点
がある。
【0044】次に、撮影動作について説明する。図7に
示したように撮影者がカメラのグリップ部18を右手で
把持し、電源スイッチ52を図7上で右方向にスライド
させて指を離すと、液晶モニター50にオープニング画
面が表示される。尚、電源スイッチ52から指を離した
とき、電源スイッチ52は図示せぬ付勢手段の付勢力に
よって元の位置に戻るようになっている。
【0045】続いて、モードダイヤル54を回して希望
するモードに合わせる。セットアップモードは、クオリ
ティ(画質)、ピクセル(画質)、シャープネス、カラ
ー/白黒、コマ番号メモリ、ブザー音量、日時の設定
や、カスタムキーの設定等を行うモードである。モード
ダイヤル54を「SETUP」に合わせると、液晶モニ
ター50にセットアップ画面が表示される。撮影者は十
字キー56の上/下キーを操作して、セットアップ画面
から変更したい項目を選択し、左/右キーで設定内容を
変更して所望の設定入力を行う。
【0046】即ち、十字キー56の左/右キーを押す毎
に設定内容が切り替わり、所望の設定内容が表示された
ら左/右キーの押圧を止める。そして、設定を決定する
には、メニュー/実行キー64を押すか、あるいは、モ
ードダイヤル54を他のモードに切り換える。例えば、
クオリティーの設定項目では、撮影の目的の合わせて、
ファイン、ノーマル、ベーシックの3種類の画質(記録
圧縮率)を選択することができ、ファインは1/4(J
PEG)圧縮、ノーマルは1/8(JPEG)圧縮、ベ
ーシックは1/16(JPEG)圧縮となる。なお、選
択した画質のよって撮影可能コマ数が変わり、液晶表示
パネル30にファイン、ノーマル、ベーシックの別が明
示される。
【0047】セルフタイマー撮影モードは、約10秒の
セルフタイマー撮影が可能になる。モードダイヤル54
をセルフタイマーの位置に合わせると、液晶モニター5
0に「セルフタイマー」表示が現れる。構図を決めてシ
ャッターボタン28を半押しすると、AE及びAFが作
動し、ピント及び露出合わせが完了するとファインダー
ランプ74が緑色に点灯して液晶モニター50に「スタ
ンバイ」表示が現れる。その後、シャッターボタン28
を全押しすると、カメラ前面のセルフタイマーランプ2
6が点滅して約10秒後に撮影が実行される。
【0048】マニュアル撮影モードは、カメラが捉えた
画像を液晶モニター50(又はビデオ出力端子に接続さ
れたテレビ等)で確認し、その画像をスマートメディア
に記録するか記録しないかを選択できるモードである。
また、このモード下では、更に、白バランス設定、明る
さ設定(露出補正)、ストロボの明るさ設定、及び連続
撮影(マルチREC)設定が可能である。
【0049】モードダイヤル54をマニュアル撮影モー
ドに合わせ、メニュー/実行キー64を押すと、各種設
定の項目が表示され、十字キー56の左/右キーで項目
を選択し、上/下キーで設定内容を変更した後、左/右
キーでその設定を確定するようになっている。尚、設定
入力の途中でメニュー/実行キー64を押すと元の画面
に戻る。
【0050】また、このマニュアル撮影モード下で、表
示キー62を押すと、液晶モニター50に撮影(記録)
前の動画(いわゆるスルー動画)が表示される。撮影者
が、この表示を見ながら構図を決定し、所望の構図を得
てシャッターボタン28を半押しすると、カメラが自動
的にピント合わせ及び露出を合わせ行う。そして、撮影
準備が完了(AF、AE完了)すると、ファインダーラ
ンプ74が緑色に点灯するとともに、液晶モニター50
に「スタンバイ」表示が現れる。
【0051】その後、シャッターボタン28を全押しす
ると、ブザー音がなり、液晶モニター50にプレビュー
画(撮影された静止画)が表示される。このプレビュー
画の画像データをスマートメディアに記録しない場合に
は、十字キー56の下キーを押すことにより、スルー動
画に戻る。一方、プレビュー画に表示した画像のデータ
をスマートメディアに記録する場合には、メニュー/実
行キー64を押す。
【0052】画像データをスマートメディアに記録して
いる期間中は、ファインダーランプ74が橙色点灯し、
該ランプの点灯中撮影は禁止される。記録が終了すると
ブザー音が成り、液晶表示パネル30の撮影可能コマ数
が1コマ減る。オート撮影モードは、撮影状況に応じて
露出(電子シャッター値と絞り値の組合せ)と、ピント
をカメラが自動的に制御するとともに、シャッターボタ
ン28の全押しに応じて画像データをスマートメディア
に自動的に保存するモードである。このオート撮影モー
ドは、簡単で使い易い撮影モードであり、特別な撮影を
除いて一般的な撮影(通常撮影)を行う場合には、主と
してこのモードに設定することになる。
【0053】オート撮影モードは、液晶モニター50を
使用せずに光学ファインダーを使う撮影と、液晶モニタ
ー50を使う撮影との何れか一方を選択することができ
る。バッテリーの消耗を少なくするには光学ファインダ
ーを使って撮影することが望ましく、近距離撮影など撮
影される画像の構図を正確に決定したい場合には液晶モ
ニター50を使って撮影する方が好ましい。
【0054】光学ファインダーを使用する場合、ファイ
ンダー58を覗いて視野の略中心に現れるAFフレーム
マークを被写体に合わせて構図を決定し、シャッターボ
タン28を半押しすると、AE、AF機能が作動する。
そして、撮影準備完了すると、ファインダーランプ74
が緑色に点灯する。その後、シャッターボタン28を全
押しすると、ブザー音が鳴って撮影完了を知らせるとと
もに、画像データをスマードメディアに記録し始める。
記録中はファインダーランプ74が橙色点灯し、この点
灯中撮影が禁止される。記録が終わるとブザー音が鳴
り、液晶表示パネル30の撮影可能コマ数が1コマ減
る。
【0055】一方、液晶モニター50を使って撮影する
場合には、モードダイヤル54をオート撮影モードに合
わせた後、表示キー62を押す。この表示キー62は、
液晶モニター50の点灯(ON)/消灯(OFF)を切
り換えるためのスイッチであり、表示キー62を1回押
す毎に液晶モニター50のON/OFFが切り替わるよ
うになっている。
【0056】表示キー62の押すと、液晶モニター50
にスルー動画が表示され、撮影者はこのモニター表示を
見ながら構造を決定できる。尚、液晶モニター50の表
示が見にくい場合には、カメラ底部のモニター明るさ調
節ダイヤルで明るさを調節することができる。構図の決
定後シャッターボタン28を半押し、全押しして撮影を
行う動作は上述の通りである。
【0057】また、液晶モニター50を使った撮影で
は、デジタルズーム(電子ズーム)撮影機能を用いるこ
とができる。即ち、スルー動画を液晶モニター50に表
示させた状態で、十字キー56の上キーを押すと、液晶
モニター50の画面左上隅部に「×2」表示が現れ、画
面の中心点を拡大中心として、画面中央部分が2倍に拡
大される。液晶モニター50を見ながら構図を決定し
て、シャッターボタン28を操作し、撮影を行うと、こ
の拡大された画像のデータがスマートメディアに記録さ
れる。
【0058】再生モードは、撮影済の画像を液晶モニタ
ー50やデレビ等に再生する時に設定するモードであ
り、一コマ再生、マルチ再生(複数コマ分の画像を画面
上に1度に同時再生する形態)、指定コマ以降を自動で
一定の時間毎に連続的に再生する自動再生(オートプレ
イ)等の形態がある。また、再生画像を電子ズームで拡
大する再生ズーム、画像データを他のメディアへコピー
する画像コピー、撮影画像の色調変更(美肌化、セピア
色化)や画素数変更(リサイズ)も可能である。このよ
うな各種機能の操作に際しては、十字キー54、表示キ
ー62、メニュー/実行キー64及びカスタムキー60
との組合せによって所定の入力を行う。
【0059】モードダイヤル54を再生モードに合わせ
ると、スマートメディアに記録されている最終コマが再
生され、液晶モニター50等に表示される。別のコマを
再生する場合には、十字キー56の左/右キーを操作し
てコマ送りする。右キーを1回押すと1コマ順送りさ
れ、左キーを1回押すと1コマ逆送りされる。この1コ
マ再生中には、再生ズーム機能を使用することができ
る。即ち、1コマ再生中に、十字キー56の上/下キー
を操作すると、その押圧操作に応じて、再生中の画像を
画面中心を拡大中心点として1〜4倍の任意の倍率で拡
大して表示させることができる。この場合、上キーは拡
大キーに相当し、下キーは縮小キーに相当する。また、
カスタムキー60を押しながら十字キー56を押すと、
ズーム位置を移動することができる。なお、再生ズーム
機能を止めるには、十字キー56の左/右キーを押して
コマ送りを行う。
【0060】消去モードは、スマートメディアに記録し
た画像を消去するモードであり、メニュー選択画面に従
って、1コマ消去、全コマ消去、及びスマートメディア
の初期化を行うことができる。プロテクトモードは、撮
影した画像を誤って消去してしまわないように、画像デ
ータを読み出し専用(リードオンリー)データにするモ
ードであり、1コマ毎のプロテクト(画像の保護)又は
プロテクトの解除、及び全コマのプロテクトの一斉解除
が可能である。
【0061】PCモードは、電子カメラとパソコンとを
専用ケーブルで接続して両者間で画像データの送受信を
行うモードである。撮影した画像をパソコンに取り込む
時、または、パソコンを使ってスマートメディアに画像
を記録したり、画像を消去する時に使用するモードであ
る。本実施の形態に係る電子カメラによれば、グリップ
部18を把持した右手の親指だけでモードダイヤル5
4、十字キー56、電源スイッチ52、表示キー62、
メニュー/実行キー64等の各操作部を簡単に操作する
ことができる。特に、液晶モニター50の表示内容の切
り替え・変更に関する操作部(モードダイヤル54や十
字キー56)を操作する際に、液晶モニター50が手で
隠れることがなく、モニターの表示を見ながら確実な操
作を行うことができるという利点がある。
【0062】また、本実施の形態に係る電子カメラで
は、図3で説明したような内部配置構造を採用したこと
によって内部の無駄なスペースを極力無くし、カメラの
小型化を実現している。また、記録媒体たるスマートメ
ディアをグリップ部18と反対のカメラ側面から挿脱可
能にし、操作性の向上が図られている。加えて、図4乃
至図6で説明したようにモードダイヤル54と十字キー
56とを2重構造で構成したことによって、薄型で凹凸
の少ない多機能ダイヤル/ボタンを実現しており、少な
いスペースで操作性の良い操作部が得られている。更
に、かかる多機能ダイヤル/ボタンの配置位置につい
て、液晶モニター50との関係にも配慮し、液晶モニタ
ー50の画面を見ながらこの多機能ダイヤル/ボタンを
操作できるようになっている。
【0063】こうして、本実施の形態に係る電子カメラ
は、小型化、薄型化、及び操作性の一層の向上が図られ
ている。上記実施の形態では、カメラの背面に指置き部
73を形成した例を説明したが、十字キー56のボタン
部材の凹部を利用して、これを指置きとすることも可能
である。十字キー56のボタン部材66は、斜辺部66
Cの三角マーク72近傍に押圧力が加わるとその押され
位置が沈んで傾くが、十字キー56の中心部(平坦部6
6B)は押圧力が加わっても沈み込むことがなく、ボタ
ン部材66は水平に保持される。従って、この十字キー
56の中心部に親指を置いておくことが可能であり、そ
の凹部形状によって親指の安定感も得られる。
【0064】上記実施の形態では、本発明を電子カメラ
に適用した場合を説明したが、本発明のダイヤル操作部
構造は、電子カメラ以外にもビデオカメラや銀塩カメラ
等、用途を問わず様々な種類の電子機器に広く応用する
ことができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電子機
器のダイヤル操作部構造によれば、複数方向に傾倒自在
なボタン操作部材と、このボタン操作部材の外周に回動
自在なリング状のダイヤル部材とを組み合わせて操作部
を構成したので、少ないスペースで操作性の良い多機能
ダイヤル/ボタンを実現することができる。即ち、厚み
の必要なボタン部分(ボタン操作部材)を中央に、ま
た、薄くできる回動ダイヤル(ダイヤル部材)を外周
に、合理的に配置することにより、内部スペースの有効
活用が可能となる。また、回動ダイヤルの周囲に略円錐
状の斜面を設けることが可能となり、操作性が向上する
とともに、ダイヤルの外周面との段差を少なくすること
が可能となり、良好な外観を得ることができる。
【0066】このように、本発明によれば、ダイヤル操
作部の一層の薄型化を図ることができ、凹凸の少ない外
観形状を有した電子機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子カメラの外観斜
視図
【図2】図1に示した電子カメラの背面図
【図3】電子カメラの内部構造を示す斜視図
【図4】図2に示したモードダイヤル及び十字キーから
成るダイヤル操作部の拡大図
【図5】図4に示したダイヤル操作部のA−A線に沿う
断面図
【図6】図4に示したダイヤル操作部の裏面図
【図7】本実施の形態に係る電子カメラを把持した様子
を示す斜視図
【符号の説明】
10…電子カメラ 12…外装ケース 14…撮影レンズ 16…ファインダー窓 18…グリップ部 20…ストロボ 28…シャッターボタン 50…液晶モニター 58…ファインダー 54…モードダイヤル 56…十字キー 62…表示キー 71…滑り止め 73…指置き部 98…スイッチ手段 104…ブラシ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押圧した位置に応じて複数の方向に傾倒
    可能なボタン操作部材と、 前記ボタン操作部材が傾倒し得る方向のうち、少なくと
    も2方向以上の複数方向について前記ボタン操作部材の
    傾倒方向を検出するボタン方向検出手段と、前記ボタン
    操作部材の周囲に回動可能に配置されたリング状のダイ
    ヤル部材と、 前記ダイヤル部材の複数の回動停止位置を検出するダイ
    ヤル位置検出手段と、 から成ることを特徴とする電子機器のダイヤル操作部構
    造。
  2. 【請求項2】 前記ボタン操作部材の上面に凹部が形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の電子機器の
    ダイヤル操作部構造。
  3. 【請求項3】 前記ボタン操作部材と前記ダイヤル部材
    とから成る2重構造を有したダイヤル操作部は、略円錐
    台形の外観形状を有し、前記ダイヤル部材の上面部に滑
    り止め手段が形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の電子機器のダイヤル操作部構造。
  4. 【請求項4】 撮像手段を用いて撮影した画像を画像信
    号に変換し、この撮影画像を示す画像データを記録媒体
    に記録する電子カメラに適用されることを特徴とする請
    求項1記載の電子機器のダイヤル操作部構造。
  5. 【請求項5】 前記ボタン操作部材と前記ダイヤル部材
    とから成る2重構造を有したダイヤル操作部は、前記電
    子カメラの本体背面に配置されることを特徴とする請求
    項4記載の電子機器のダイヤル操作部構造。
  6. 【請求項6】 前記ボタン操作部材は、少なくともズー
    ム倍率の変更、又は再生時のコマ送りを指示する機能を
    有し、前記ダイヤル部材は撮影モードの選択及び切り替
    えを行うための操作部であることを特徴とする請求項4
    記載の電子機器のダイヤル操作部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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