JPH11218575A - 速度測定装置 - Google Patents

速度測定装置

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JPH11218575A
JPH11218575A JP19801298A JP19801298A JPH11218575A JP H11218575 A JPH11218575 A JP H11218575A JP 19801298 A JP19801298 A JP 19801298A JP 19801298 A JP19801298 A JP 19801298A JP H11218575 A JPH11218575 A JP H11218575A
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拓夫 高井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波送波部から超音波受波部への音波の回
り込みや対象物の近辺にある静止物体からの音波の反射
があっても、小さい対象物や遠くにある対象物の移動速
度を精度良く測定することができる速度測定装置を提供
する。 【解決手段】 超音波送波部10と、超音波受波部20
と、ドップラ信号成分に基づいてボール50の移動速度
を演算する演算器32を含む信号処理部30とを備えた
速度測定装置において、受波部20を、受波器21と前
置増幅器22とミキサ23とローパスフィルタ24とを
用いて構成し、ノッチフィルタ25を受波器20と前置
増幅器22との間および前置増幅器22とミキサ23と
の間の少なくとも一方に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象物から反射さ
れてきた音波を受波して得られた受信信号のドップラ信
号成分の周波数に基づいて、該対象物の本装置に対する
相対移動速度を測定する速度測定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の速度測定装置として、所
定周波数の基準信号に基づいて生成した音波を対象物に
向けて送波する送波手段と、該対象物から反射してきた
音波を受波して受信信号とし、該受信信号中のドップラ
信号成分を抽出する受波手段と、該ドップラ信号成分に
基づいて本装置に対する該対象物の相対移動速度を演算
する速度演算手段とを備えた速度測定装置が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の速度測定装
置において、音波を送波する対象物が小さかったり対象
物が遠くにあったりする場合でも所定の測定精度を得る
ことができるようにするためには、送波手段における送
波レベルを上げたり、受波手段における信号の増幅度を
高めるなどの対策が必要であった。しかしながら、これ
らの対策を行うと、対象物からの反射波に比較してレベ
ルの大きい、基準信号と同じ周波数の音波が送波手段か
ら受波手段に回り込んだり、対象物の近辺に位置する静
止物体から反射したドップラ効果を受けない反射波を受
波手段が受波したりすることにより、受波手段の増幅器
や混合器等の信号処理回路が飽和する可能性が高まり、
正常な信号処理ができなくなるおそれがあった。
【0004】図12は従来の速度測定装置の一構成例を
示すブロック図であり、図13は同速度測定装置におけ
る前置増幅器及びミキサ(混合器)の許容入力範囲であ
るダイナミックレンジの説明図である。この速度測定装
置は、送波器11を有する送波手段としての超音波送波
部10と、受波器21を有する受波手段としての超音波
受波部20と、信号処理部30とを備えている。超音波
受波部20には、上記受波器21のほか、前置増幅器2
2及びミキサ23も備えている。ここで、図13に示す
ように前置増幅器22の電圧増幅度(ゲイン)Gampを
200倍、ミキサ23のノイズレベルを2mV、前置増
幅器22及びミキサ23の飽和レベルを1Vとすると、
ミキサ23のダイナミックレンジDRmixは2mV〜1
Vとなり、ミキサ23側から見た前置増幅器22の相対
的なダイナミックレンジDRampは10μV〜5mVと
なる。したがって、相対移動する対象物から反射してド
ップラシフトを受けた超音波の処理可能な前置増幅器の
入力レベルの下限は10μVであり、送波器11から受
波器21に回り込んだ超音波や静止物体からの反射され
た超音波に対応する前置増幅器22の許容入力レベルは
5mV未満である。かかる速度測定装置において前置増
幅器22のゲインGampを例えば倍の400倍に上げる
と、上記前置増幅器22の許容入力レベルが半分の2.
5mV未満となってしまうため、送波器11から送波さ
れる超音波のレベルを半分に落とすか、送波器11から
受波器21への直接波の回り込みを減らす等の何らかの
考慮が必要となってくる。従って、結局、小さい対象物
や遠くにある対象物の相対速度を精度良く測定すること
が困難となる。
【0005】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、送波手段から受波手段への音波の
回り込みや対象物の近辺にある静止物体からの音波の反
射があっても、小さい対象物や遠くにある対象物の相対
速度を精度良く測定することができる速度測定装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、所定周波数の基準信号に基づい
て生成した音波を対象物に向けて送波する送波手段と、
該対象物から反射してきた音波を受波して受信信号と
し、該受信信号中のドップラ信号成分を抽出する受波手
段と、該ドップラ信号成分に基づいて本装置に対する該
対象物の相対移動速度を演算する速度演算手段とを備え
た速度測定装置において、上記受波手段に、上記基準信
号と同じ周波数の信号成分を選択的に減衰させる信号減
衰手段を設けたことを特徴とするものである。
【0007】この請求項1の速度測定装置では、受波手
段に設けた信号減衰手段により、対象物から反射してき
た音波を受波した受信信号のうち基準信号と同じ周波数
の信号成分、すなわち送波手段から受波手段への音波の
回り込みや対象物の近辺にある静止物体からの音波の反
射に対応する信号成分を選択的に減衰させる。この選択
的な信号の減衰により、受波手段内の信号減衰手段より
も後段にある信号処理回路の信号レベルが飽和レベルに
到達しないという条件下で受信信号の増幅度や送波手段
の送波レベルの上限を高くすることができる。
【0008】請求項2の発明は、上記受波手段を、上記
対象物から反射してきた音波を受波する受波器と、該受
波器から出力される受信信号を増幅する増幅器と、該増
幅器から出力される受信信号と上記基準信号とを混合す
る混合器と、該混合器から出力される信号中からドップ
ラシフトを受けた反射波信号成分と基準信号との差分を
上記ドップラ信号成分として選択的に通過させる帯域通
過手段とを用いて構成した請求項1の速度測定装置であ
って、上記信号減衰手段を、上記受波器と上記増幅器と
の間に設けたことを特徴とするものである。
【0009】この請求項2の速度測定装置では、受波手
段の受波器と増幅器との間に設けた信号減衰手段で行う
上記特定の信号成分の選択的な減衰により、該信号減衰
手段よりも後段にある増幅器や混合器等の信号処理回路
の信号レベルが飽和レベルに到達しないという条件下で
受信信号の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高く
することができる。
【0010】請求項3の発明は、上記受波手段を、上記
対象物から反射してきた音波を受波する受波器と、該受
波器から出力される受信信号を増幅する増幅器と、該増
幅器から出力される受信信号と上記基準信号とを混合す
る混合器と、該混合器から出力される信号中からドップ
ラシフトを受けた反射波信号成分と基準信号との差分を
上記ドップラ信号成分として選択的に通過させる帯域通
過手段とを用いて構成した請求項1の速度測定装置であ
って、上記信号減衰手段を、上記増幅器と上記混合器と
の間に設けたことを特徴とするものである。
【0011】この請求項3の速度測定装置では、受波手
段の増幅器と混合器との間に設けた信号減衰手段で行う
上記特定の信号成分の選択的な減衰により、該信号減衰
手段よりも後段にある混合器等の信号処理回路の信号レ
ベルが飽和レベルに到達しないという条件下で受信信号
の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高くすること
ができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項2又は3の速度
測定装置において、上記帯域通過手段を、上記差分信号
成分がとり得る周波数帯域を複数に分割した部分帯域の
それぞれに通過帯域が設定された複数の部分帯域通過部
を有し且つ該複数の部分帯域通過部を通過する複数の差
分信号成分の中から選択して出力するように構成したこ
とを特徴とするものである。
【0013】この請求項4の速度測定装置では、混合器
から出力される信号を後段の帯域通過手段に入力し、複
数の部分帯域通過部を通過する複数の受信信号の中から
選択して出力することにより、ほぼ正弦波となった、ド
ップラ信号成分としての差分信号成分に基づいて、本装
置に対する対象物の相対移動速度を演算することができ
る。
【0014】請求項5の発明は、請求項1の速度測定装
置において、上記受波手段に、上記受信信号のドップラ
シフトを受けた反射波信号成分がとり得る周波数帯域を
複数に分割した部分帯域のそれぞれに通過帯域が設定さ
れた複数の部分帯域通過部を有し且つ該複数の部分帯域
通過部を通過する複数の受信信号の中から選択して出力
するように構成した分割帯域通過手段を設け、上記信号
減衰手段を、上記分割帯域通過手段に入力する受信信号
中の上記反射波信号成分を通過させるように構成したこ
とを特徴とするものである。
【0015】この請求項5の速度測定装置では、信号減
衰手段で行う上記特定の信号成分の選択的な減衰によ
り、該信号減衰手段の後段にある分割帯域通過手段等の
信号処理回路の信号レベルが飽和レベルに到達しないと
いう条件下で受信信号の増幅度や送波手段の送波レベル
の上限を高くすることができる。そして、上記信号減衰
手段で上記特定の信号成分を選択的に減衰させ且つドッ
プラシフトを受けた反射波信号成分を含む受信信号を分
割帯域通過手段に入力し、複数の部分帯域通過部を通過
する複数の受信信号の中から選択して出力することによ
り、ほぼ正弦波となった、ドップラ信号成分としての反
射波信号成分に基づいて、本装置に対する対象物の相対
移動速度を演算することができる。
【0016】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4
又は5の速度測定装置において、上記信号減衰手段とし
て、上記基準信号の周波数に減衰帯域の中心周波数を設
定した帯域阻止濾波器を用いたことを特徴とするもので
ある。
【0017】この請求項6の速度測定装置では、上記信
号減衰手段として、上記基準信号の周波数に減衰帯域の
中心周波数を設定した帯域阻止濾波器を用いことによ
り、上記特定の信号成分のみを確実に減衰させることが
できる。なお、上記帯域阻止濾波器としてはノッチフィ
ルタを用いるのが好ましい。このノッチフィルタは、減
衰帯域におけるQが高く、上記特定の信号成分のみを減
衰させる機能が優れている。
【0018】請求項7の発明は、請求項1の速度測定装
置において、上記受波手段に、上記受信信号のドップラ
シフトを受けた反射波信号成分がとり得る周波数帯域を
複数に分割した部分帯域のそれぞれに通過帯域が設定さ
れた複数の部分帯域通過部を有し且つ該複数の部分帯域
通過部を通過する複数の受信信号の中から選択して出力
するように構成した分割帯域通過手段を設け、上記各部
分帯域通過部を、上記信号減衰手段として兼用したこと
を特徴とするものである。
【0019】この請求項7の速度測定装置では、受波手
段に設けた分割帯域通過手段の複数の部分帯域通過部を
通過する複数の受信信号の中から選択して出力すること
により、ほぼ正弦波となった、ドップラ信号成分として
の反射波信号成分に基づいて、本装置に対する対象物の
相対移動速度を演算することができる。そして、上記部
分帯域通過部を上記信号減衰手段として兼用しているた
め、上記特定の信号成分を選択的に減衰させ、分割帯域
通過手段内あるいはその後段の信号処理回路の信号レベ
ルが飽和レベルに到達しないという条件下で受信信号の
増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高くすることが
できる。
【0020】請求項8の発明は、請求項2、3、4、
5、6、又は、7の速度測定装置において、上記帯域通
過手段あるいは上記分割帯域通過手段を、アナログ信号
をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と
ディジタル信号処理手段とを用いて構成したことを特徴
とするものである。
【0021】請求項9の発明は、上記送波手段が、キャ
パシタンス成分を有する振動子と、上記基準信号と同じ
周波数の信号を選択的に該振動子に印加して該振動子を
駆動すべく、共振周波数が上記基準信号と同じ周波数に
設定された直列共振回路を、上記振動子と共に構成する
誘導性インピーダンス素子とを有し、かつ、上記振動子
を駆動することで上記音波を送波するものである請求項
1、2、3、4、5、6、又は、7の速度測定装置にお
いて、該振動子と並列に、該振動子に比して、キャパシ
タンスが環境条件によって変動しにくいコンデンサを接
続し、かつ、上記誘導性インピーダンス素子、コンデン
サ、及び、振動子を用いて構成される上記直列共振回路
の共振周波数が基準信号の周波数と等しくなるように上
記誘導性インピーダンス素子のインダクタンスを設定し
たことを特徴とするものである。
【0022】この速度測定装置において、上記直列共振
回路の共振周波数は、上記振動子のキャパシタンスと上
記コンデンサのキャパシタンスとの和の変化に応じて変
化することとなる。これに対して、この速度測定装置と
は異なり、上記コンデンサを接続しない場合には、直列
共振回路の共振周波数は、該振動子のキャパシタンスの
変化に応じて変化することとなる。このため、この速度
測定装置においては、上記コンデンサを接続しない場合
に比して、上記振動子のキャパシタンスが上記共振周波
数に影響を与える割合が小さい。すなわち、該振動子の
キャパシタンスが温度などの環境条件で変動したとして
も、この温度変動分が上記共振周波数に影響を与える割
合が小さい。しかも、上記コンデンサのキャパシタンス
は該振動子のキャパシタンスよりも変動しにくい。従っ
て、この速度測定装置においては、上記コンデンサを接
続しない場合に比して、共振周波数が所望の周波数から
ずれにくくなるので、上記振動子に印加する信号レベル
が変動しにくくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、野球ボール等の
移動している対象物から反射した超音波のドップラ効果
を利用して該対象物の移動速度を測定する速度測定装置
に適用した実施形態について説明する。
【0024】〔実施形態1〕図1は本実施形態に係る速
度測定装置のブロック図である。この速度測定装置は、
送波手段としての超音波送波部10と、受波手段として
の超音波受波部20と、信号処理部30とを備えてい
る。
【0025】上記超音波送波部10は、所定周波数Fo
の基準信号に基づいて送波器11で生成した超音波を、
移動速度Vで近づくように移動する対象物としてのボー
ル50に向けて送波するものであり、電気信号を超音波
に変換する超音波振動子等からなる送波器11、所定周
波数Foの基準信号を発生させるための基準発振器1
2、基準信号を送波器の駆動に必要なレベルまで増幅す
る出力増幅器13等により構成されている。
【0026】上記超音波受波部20は、上記ボール50
から反射してきた超音波を受波器21で受波して受信信
号とし、該受信信号中のドップラ信号成分を抽出するも
のであり、超音波を電気信号に変換する超音波振動子等
からなる受波器21、受波器21から出力された微弱な
受信信号を増幅する前置増幅器22、該増幅器22から
出力される周波数Fiの反射波信号成分を含む受信信号
と上記周波数Foの基準信号とを混合する混合器として
のミキサ23、該ミキサ23から出力される信号中から
ドップラシフトを受けた反射波信号成分と基準信号との
差分(周波数Fd)をドップラ信号成分として選択的に
通過させる帯域通過手段としてのローパスフィルタ24
等により構成されている。
【0027】また、受波器21と前置増幅器22との間
には、基準信号と同じ周波数の信号成分を選択的に減衰
させる信号減衰手段として、基準信号の周波数Foに減
衰帯域の中心周波数を設定した帯域阻止濾波器であるノ
ッチフィルタ25を備えている。このノッチフィルタ2
5は、例えばローパスフィルタおよびハイパスフィルタ
のカットオフ周波数を同じにしたものを並列に組み合わ
せて構成したものであり、比較的Qの高い特性を得るこ
とができる。ノッチフィルタ25の基本波信号成分に対
する減衰率は、後段の回路において所定の信号処理を行
えるように設定される。例えば、前置増幅器22及びミ
キサ23の基本波信号成分に対する最大許容入力レベル
に基づいて設定される。更に具体的には、前置増幅器2
2のゲインが400倍、最大許容出力レベル(振幅)が
4Vppの場合に、受波器21から前置増幅器22に入力
される受信信号中の基本波信号成分のレベルが10mV
ppよりも大きいと、前置増幅器22は飽和してしまうの
で、ノッチフィルタ25により基本波信号成分のレベル
を10mVpp未満に減衰できるようにノッチフィルタ2
5の減衰率を設定する。また、前置増幅器22の最大許
容出力レベルよりもミキサ23の最大許容入力レベルが
小さい場合には、前置増幅器のゲインを考慮してミキサ
23へ入力される基本波信号成分のレベルが上記最大許
容入力レベル未満になるように、ノッチフィルタ25の
減衰率を設定する。この場合には、前置増幅器22とミ
キサ23との間にノッチフィルタ25を設けたり、前置
増幅器22の前後段の両方にノッチフィルタ25を設け
たりしてもよい。
【0028】上記信号処理部30は、上記ローパスフィ
ルタ24から出力されるドップラ信号成分としての差分
信号成分の周波数Fdを計測する周波数計測器31、差
分信号成分の周波数の計測結果からボール50の移動速
度Vを演算する速度演算手段としての演算器32、速度
Vの測定結果を表示する液晶パネル等からなる表示器3
3等により構成されている。上記演算器32は、次の
(1)式に基づいてボール50の移動速度Vを演算す
る。なお、(1)式中のCは音速を示している。
【数1】 Fd=2・V・Fo/(C−V) ・・・(1)
【0029】上記信号処理部30には、気温による音速
変動の補正に用いる温度計測器を設けてもよい。この補
正は、例えば次の(2)式に基づいて行うことができ
る。なお、(2)式中のtは温度計測器で計測される外
気温を示している。
【数2】C=331.5+0.6・t ・・・(2)
【0030】図2は、上記構成の速度測定装置の超音波
受波部20中の複数箇所(A〜D点)における各周波数
(Fo,Fi,Fd)の信号成分の強度(レベル)を示
す説明図である。以下、受信信号中の周波数Foの信号
成分を基本波信号成分、周波数Fiの信号成分を反射波
信号成分、周波数Fd(=Fi−Fo)の信号成分を差
分信号成分という。なお、図2中の符号DRmixの範囲
はミキサ23のダイナミックレンジを示し、符号Flpの
破線はローパスフィルタ24の特性を示している。
【0031】上記構成の速度測定装置の前置増幅器22
の電圧増幅度(ゲイン)Gampを200倍、ミキサ23
のノイズレベルを2mV、ミキサ23の飽和レベルを1
V、ノッチフィルタ25の基本波信号成分に対する減衰
率を200分の1とする。この構成において、図1中A
点におけるボール50から反射した反射波信号成分(F
i)のレベルを100μV、送波器11からの直接波の
回り込みによる基本波信号成分(Fo)のレベルを5m
Vとすると、B点における基本波信号成分(Fo)のレ
ベルはノッチフィルタ25によって25μV(=5mV
/200)に減衰され、C点の前置増幅器22通過後は
ミキサ23の飽和レベル以下の5mVになる。すなわ
ち、従来のノッチフィルタを設けない装置の場合には、
B点における基本波信号成分(Fo)のレベルが5mV
のとき、C点の前置増幅器22通過後にミキサ23の飽
和レベル1Vに達していたが、本実施形態のノッチフィ
ルタを設けた装置の場合には、C点の前置増幅器22通
過後の基本波信号成分(Fo)のレベルは5mVと十分
に小さく、ミキサ23の正常動作範囲内に入っている。 (以下、余白)
【0032】一方、反射波信号成分(Fi)はノッチフ
ィルタ25によって影響されず、前置増幅器23でミキ
サ23のダイナミックレンジDRmix内の20mVまで
増幅される。そして、D点のミキサ23から出力された
受信信号は、図2の符号Flpで示す特性を有するローパ
スフィルタ24により、ドップラ信号成分としての差分
信号成分(Fd)が抽出される。この差分信号成分(F
d)は信号処理部30に入力され、周波数計測器31に
よる周波数Fdの計測結果に基づき、演算器32でボー
ル50の速度が演算され、その結果が表示器33に表示
される。
【0033】図3(a)、(b)は、上記超音波送波部
10の構成例を示す説明図である。図3の超音波送波部
10においては、上記出力増幅器13が、上記基準信号
を増幅する増幅器13aと、上記送波器11の超音波振
動子11aとともに直列共振回路110を構成するコイ
ルなどの誘導性インピーダンス素子131とから構成さ
れている。
【0034】上記直列共振回路110は、上記増幅器1
3aからの出力信号に含まれる上記基準信号と同じ周波
数以外の信号成分を減衰あるいは阻止して、ほぼ正弦波
となった上記基準信号成分を上記超音波振動子11aに
印加することができるように、共振周波数が上記基準信
号と同じ周波数に設定されている。これにより、ほぼ正
弦波となった上記基準信号成分で上記超音波振動子11
aを駆動することができる。
【0035】図3(a)の超音波送波部においては、上
記直列共振回路13bは、上記誘導性インピーダンス素
子131と、該誘導性インピーダンス素子131に直列
に接続された上記超音波振動子11aとから構成されて
いる。図3(a)の直列共振回路13bの共振周波数f
1は、超音波振動子11aのキャパシタンスをCs、誘
導性インピーダンス素子131のインダクタンスをL1
とすると、次の(3)式で表される。
【0036】
【数3】
【0037】そして、この共振周波数f1が、上記基準
信号の周波数Foと同じ周波数となるように、上記誘導
性インピーダンス素子131のインダクタンスL1を設
定している。この共振周波数では、上記回路のインピー
ダンスが最も小さくなり、上記超音波振動子を駆動する
信号レベルが最も高くなる。
【0038】ところが、超音波振動子11aの振動部
は、圧電セラミックに電極を形成した構造であり、その
キャパシタンスCsが、環境条件、例えば温度によって
変動してしまう。このため、常温で共振周波数f1が上
記基準信号の周波数Foと等しくなるように設定してい
ても、温度変動によって上記基準信号の周波数Foから
共振周波数f1がずれてしまうことが考えられる。そし
てこれにより、上記超音波振動子を駆動する信号レベル
が十分に得られず、該超音波振動子11aによって送波
される音波の送波レベルが小さくなってしまうおそれが
ある。
【0039】図3(b)は、このような環境条件による
超音波振動子11aのキャパシタンスCsの変動に起因
する上記送波レベルの低下を防止し得る改良を施した超
音波送波部10の一例を示すものである。この超音波送
波部10においては、上記超音波振動子11aと並列に
コンデンサ133を接続している。該コンデンサ133
としては、上記超音波振動子11aよりも、そのキャパ
シタンスが温度変動しにくいコンデンサ、例えばフィル
ムコンデンサを用いることができる。そして、該コンデ
ンサ133、上記出力増幅器13の誘導性インピーダン
ス素子131、及び、上記超音波振動子11aを用いて
構成される直列共振回路111の共振周波数f2が基準
信号の周波数Foと等しくなるように、上記誘導性イン
ピーダンス素子131のインダクタンスL2を設定して
いる。すなわち、上記コンデンサ133のキャパシタン
スをC1としたときに、次の(4)式を満たすように、
該インダクタンスL2が設定されている。
【0040】
【数4】
【0041】このように上記コンデンサ133を上記超
音波振動子11aに並列に接続した場合、該超音波振動
子11aの両端の接点間のキャパシタンス、すなわち図
3(b)中の端子N1と接地端子との間のキャパシタン
スは、上記コンデンサ133のキャパシタンスC1と上
記超音波振動子11aのキャパシタンスとの和となる。
そして、上記(4)式から判るように、上記共振周波数
f2は、この和の1/2乗に反比例することとなる。一
方、図3(a)の直列共振回路の共振周波数f1は、
(3)式に示したように、上記超音波振動子11aのキ
ャパシタンスの和の1/2乗に反比例する。このため、
図3(b)の直列共振回路では、上記コンデンサ133
を接続しない場合に比して、上記超音波振動子11aの
キャパシタンスCsが直列共振回路の共振周波数に影響
を与える割合が小さい。すなわち、該振動子のキャパシ
タンスCsが温度などの環境条件で変動したとしても、
この温度変動分が上記共振周波数に影響を与える割合が
小さい。しかも、上記コンデンサ133のキャパシタン
スC1は上記超音波振動子11aのキャパシタンスより
も変動しにくい。
【0042】従って、図3(b)の超音波速度測定装置
においては、上記コンデンサC1を接続しない場合に比
して、共振周波数が所望の周波数すなわち基準信号の周
波数Foからずれにくくなるので、上記超音波振動子に
印加する信号レベルが変動しにくくなる。よって、上記
超音波振動子11aを駆動する信号レベルを十分に得る
ことができ、該超音波振動子11aによって送波される
音波の送波レベルが小さくなるのを防止することができ
る。
【0043】この共振周波数のずれを良好に防止するた
めには、上記コンデンサ133のキャパシタンスC1
を、上記超音波振動子11aのキャパシタンスCsより
も十分に大きく設定するのが望ましい。具体的には、上
記コンデンサ133のキャパシタンスC1を、上記超音
波振動子11aのキャパシタンスCsの5倍〜50倍、
好ましくは、10倍〜15倍に設定すればよい。このよ
うに設定すれば、上記共振周波数f2は、上記コンデン
サのキャパシタンスC1と上記誘導性インピーダンス素
子132のインダクタンスとによってほぼ決定されるこ
ととなる。本発明者らが、常温でのキャパシタンスCs
が2400pFの超音波振動子11a及び22000p
Fのコンデンサ133を用いたところ、十分な送波レベ
ルを安定して送波することができた。
【0044】図3(a)及び(b)の超音波送波部10
は、基準信号を送波器の駆動に必要なレベルまで増幅す
るために、上記直列共振回路110、111とは別個に
設けた増幅器13aを有しているが、該直列共振回路1
10、111を、上記基準信号を送波器11の駆動に必
要なレベルに増幅して該送波器11の超音波振動子11
aに印加するように構成してもよい。具体的には、直列
共振回路110において、上記共振周波数f2の信号は
「共振回路のQ」倍に増幅されて上記超音波振動子11
aに印加されることとなるので、該共振回路のQが、上
記基準信号を送波器の駆動に必要なレベルまで増幅でき
るような値となるように、上記直列共振回路の誘導性イ
ンピーダンス素子131の抵抗値を設定すればよい。こ
のように上記直列共振回路110を構成すれば、上記増
幅器13aを別個に設ける必要がなくなり、装置構成を
簡単にできる点で好ましい。また、このように直列共振
回路110を構成し、かつ、上記増幅器13aを設けた
場合には、上記基準発振器12からの信号レベルを低減
させても、十分に送波レベルを確保することが可能とな
る。よって、低電圧動作が実現可能となる。なお、直列
共振回路で共振周波数での信号を前記「共振回路のQ」
倍に増幅するためには、該共振回路前段の回路の出力イ
ンピーダンスが十分に低いことが必要であるので、前記
増幅器13aを設ける場合には、該増幅器13aとし
て、出力インピーダンスが十分に低いものを用いるのが
良い。また、前記増幅器13aを設けない場合には、前
記共振回路前段に、出力インピーダンスが十分に低いバ
ッファ回路を設ければよい。
【0045】図4は、上記超音波送波部10の他の一例
を示す説明図である。この超音波送波部10は、上記基
準発信器からの出力信号を昇圧する昇圧用のトランス1
4を有している。具体的には、該昇圧用のトランス14
の1次側のコイルに上記出力信号が入力され、2次側の
コイルが上記超音波振動子11aに接続されている。該
トランスの1次側のコイルと2次側のコイルとの巻線数
の比は1:nとなっている。また、この超音波送波部1
0においても、図3(b)の超音波送波部10の場合と
同様、超音波振動子11aのキャパシタンスCsの温度
変動による送波レベルの低下を防止するために、超音波
振動子11aに並列にコンデンサ134が接続されてい
る。そして、上記トランスを2次側から見て、1つのコ
イルに等価変換したときの該コイルのインダクタンス
(以下、トランスのインダクタンスという)L2と、上
記コンデンサ134と、上記超音波振動子11aのキャ
パシタンスCsとで構成される直列共振回路の共振周波
数f3が、上記基準信号の周波数Foと等しくなるよう
に、上記トランスのインダクタンスL2が設定されてい
る。具体的には、上記コンデンサ134のキャパシタン
スをC2としたときに、次の(5)式を満たすように、
上記トランスのインダクタンスL2が設定されている。
【0046】
【数5】
【0047】これにより、図3(b)の超音波送波部1
1と同様に、上記超音波振動子11aを駆動する信号レ
ベルを十分に得ることができ、該超音波振動子11aに
よって送波される音波の送波レベルが小さくなるのを防
止することができる。
【0048】しかも、図4の超音波送波部11において
は、上記昇圧用のトランス14で、上記基準信号の信号
レベルをn倍に増幅することができるので、簡素な構成
で該基準信号を送波器11の駆動に必要なレベルに増幅
することができる。さらに、この超音波送波部11で、
共振回路のQが、上記基準信号を送波器の駆動に必要な
レベルまで増幅できるような値となるように、上記直列
共振回路を構成すれば、上記基準発振器12からの信号
レベルを低減させても、十分に送波レベルを確保するこ
とが可能となる。よって、さらに低電圧動作が実現可能
となる。
【0049】以上、本実施形態に係る速度測定装置によ
れば、ノッチフィルタ25よりも後段にある前置増幅器
22やミキサ23が飽和レベルに到達しないという条件
下で前置増幅器22の増幅度や送波器11の送波レベル
の上限を高くすることができるので、送波器11から受
波器21への直接波の回り込みや、ボール50の近辺に
ある静止物体からの超音波の反射があっても、小さく且
つ本装置から遠くにある対象物であるボール50の速度
を精度良く測定することができる。
【0050】また、本実施形態に係る速度測定装置にお
いて、上記超音波送波部10として、キャパシタンス成
分を有する超音波振動子11aと、上記基準信号と同じ
周波数Foの信号を選択的に該超音波振動子11aに印
加して該超音波振動子11aを駆動すべく、共振周波数
が上記基準信号と同じ周波数Foに設定された直列共振
回路を、上記超音波振動子11aと共に構成する誘導性
インピーダンス素子とを有し、かつ、上記超音波振動子
11aを駆動することで上記超音波を送波するものを用
いた場合には、図3(b)、あるいは、図4の例のよう
に、上記超音波振動子11aと並列に、該超音波振動子
に比して、キャパシタンスが環境条件によって変動しに
くいコンデンサを接続し、かつ、上記誘導性インピーダ
ンス素子、コンデンサ、及び、超音波振動子11aを用
いて構成される上記直列共振回路の共振周波数が基準信
号の周波数Foと等しくなるように上記誘導性インピー
ダンス素子のインダクタンスを設定するのが望ましい。
このような構成を採用すれば、上記超音波振動子11a
を駆動する信号レベルを十分に得ることができ、該超音
波振動子11aによって送波される音波の送波レベルが
小さくなるのを防止することができる。
【0051】〔実施形態2〕図5は、本発明の他の実施
形態に係る速度測定装置のブロック図である。なお、本
速度測定装置の超音波送波部10、超音波受波部20の
受波器21からミキサ23までの部分、及び信号処理部
30の構成は、前述の図1の構成と同様であるので、そ
れらの説明は省略する。なお、本装置の信号処理部30
には、気温による音速変動の補正に用いる温度計測器3
4を設けている。
【0052】前述の図1の装置において受波器21に入
ってくる反射波は一つの周波数成分とは限らない場合が
ある。すなわち、反射波を発生させる対象物が車や空中
を飛んでくるボールのように一つだけであれば、それら
の対象物から反射されてくるドップラシフトを受けた反
射波の周波数は一つであると考えることができ、抽出さ
れるドップラ信号成分は正弦波となる。しかしながら、
例えばピッチャーが投げるボールの初速を測定するよう
な場合では、図6(a)に示すようにボール以外にピッ
チャーの腕や身体のあらゆる部分から周波数の異なるド
ップラシフトを受けた反射波信号成分Fi1〜Fi5を含む
音波が反射されてくる。このように周波数の異なる複数
の反射波信号成分Fi1〜Fi5を含む音波を受信すると、
図6(b)に示すように受信信号Fiの波形は歪みを生
じ、周波数の誤計測を招く可能性がある。
【0053】そこで、本実施形態では、上記複数の反射
波信号成分に対応する差分信号成分Fd1〜Fd5のすべて
を通過させてしまうローパスフィルタ24に代えて、差
分信号成分がとり得る周波数帯域を複数に分割した部分
帯域のそれぞれに通過帯域が設定された複数の部分帯域
通過部を有し、且つ該複数の部分帯域通過部を通過する
複数の差分信号成分の中から選択して出力するように構
成した分割帯域通過手段を設けている。
【0054】上記分割帯域通過手段は、上記部分帯域通
過部として5個のバンドパスフィルタBPFを含むフィ
ルタ群26と、各BPFを通過した信号を検出する5個
の信号検出器を含む検出器群27と、各信号検出器から
出力される信号の中から一つの信号を速度Vを演算する
ための差分信号成分として選択する信号選択器28とを
用いて構成されている。
【0055】上記バンドパスフィルタ群26は、高周波
側から5つの通過帯域(HH,HL,M,LH,LL)
に分割構成され、ミキサ23から入力された差分信号成
分を各帯域信号Se(SeHH〜SeLL)に分離して
信号検出器群27に及び信号選択器28に出力する。こ
こで、上記基準信号の周波数Foを32.768kHz
とし、測定速度範囲を10〜200km/hとすると、
ドップラ信号成分としての差分信号成分の周波数Fdは
上記(1)式により530Hz〜12.5kHzとなる
ので、例えば上記5個のBPF1〜BPF5の中心周波
数をそれぞれ1.5kHz、3.5kHz、5.5kH
z、9.5kHz、11.5kHzに設定し、通過帯域
幅を2kHzに設定すればよい(図6(c)参照)。な
お、上記バンドパスフィルタBPFおよび信号検出器の
個数は、5個に限定されるものではなく、測定速度範囲
と要求される測定精度に応じて決定される。
【0056】上記信号検出器群27は、バンドパスフィ
ルタ群26から出力される各帯域信号Seのうち、各信
号検出器に予め設定されている閾値よりも大きな信号レ
ベルをもつ帯域信号を優位レベルの検出信号Sfとして
信号選択器28に出力する。
【0057】上記信号選択器28は、優位レベルをもつ
検出信号Sfから最も周波数の高い検出信号Shを選択
して、周波数計測器31に出力する。ここで、複数の検
出信号Sfから最も周波数の高い信号を選択する理由
は、例えばピッチャーから反射された超音波とボール5
0から反射された超音波との周波数を比べた場合、ボー
ルから反射された超音波の周波数が高い(ドップラ周波
数が高い)ためである。なお、対象物から反射された超
音波と目的外の超音波との関係が上述した関係にない場
合には、信号選択器28で選択する基準を適宜設ければ
よい。
【0058】上記信号選択器28でどのバンドパスフィ
ルタBPFを通過した信号を選択するかについては、い
くつかの方法が考えられる。例えば、本実施形態のよう
に信号検出器から同時に複数の信号が出力される場合は
中心周波数が一番高いBPFを通過した信号を選択する
方法や、一番最初に信号検出器から出力された信号を選
択する方法などがある。
【0059】図7は、本実施形態に係る速度測定装置の
他の一例のブロック図である。この速度測定装置におい
ては、上記分割帯域通過手段を、アナログ信号をデジタ
ル信号に変換するアナログ/デジタル変換器とディジタ
ル信号処理手段とを用いて構成している。具体的には、
図5の速度測定装置におけるフィルタ群26、検出器群
27、信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算
器32に代え、アナログ/デジタル変換器(以下、AD
変換器という)61及び前記フィルタ群26、検出器群
27、信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算
器32の機能を有し、ディジタル信号を処理するディジ
タル信号処理手段としてのDSP62を設けている。該
ディジタル信号処理手段としては、DSP62以外の1
チップ化したディジタル信号処理用のIC、例えばマイ
コンなどを用いてもよい。
【0060】上記AD変換器61では、ミキサ23から
出力されたアナログ信号を、デジタル信号に変換する。
そして、上記DSP62においては、例えばフーリエ変
換などのディジタルフィルタ処理を行うことで、前記フ
ィルタ群と同様の作用を得ることができる。
【0061】そして前記フィルタ処理を行った後に、信
号検出処理、信号選択処理を行って得られるディジタル
信号に対して周波数を求めて、前記ボール50の移動速
度Vを演算する。
【0062】なお、上記ディジタル信号処理手段として
のDSP62に持たせる機能は、前記フィルタ群26、
検出器群27、信号選択器28、周波数計測器31、及
び、演算器32の機能に限定されるものではなく、該デ
ィジタル信号処理手段の処理能力に合わせて、その範囲
を適宜選択すればよい。
【0063】以上、本実施形態に係る速度測定装置によ
れば、図1の装置と同様に、送波器11から受波器21
への直接波の回り込みや、ボール50の近辺にある静止
物体からの超音波の反射があっても、小さく且つ本装置
から遠くにある対象物であるボール50の速度を精度良
く測定することができる。しかも、ドップラ信号成分と
してのほぼ正弦波となった差分信号成分に基づいて、ボ
ール50の速度を演算することができるので、ボール5
0からの反射波以外の異なる周波数の複数の超音波が同
時に受波されたときの誤計測の発生を抑えることができ
る。
【0064】〔実施形態3〕図8は、本発明のさらに他
の実施形態に係る速度測定装置のブロック図である。本
速度測定装置の超音波送波部10、超音波受波部20の
一部及び信号処理部30の構成は、前述の図5の構成と
同様であるので、それらの説明は省略する。
【0065】本実施形態では、図5の装置で用いたミキ
サ23を設けずに、前置増幅器22の後段に設けたノッ
チフィルタ25を、上記バンドパスフィルタ群26に入
力する受信信号中の反射波信号成分を通過させるように
構成している。ノッチフィルタ25の基本波信号成分に
対する減衰率は、後段のバンドパスフィルタ群26にお
ける飽和特性や周波数計測器31における周波数計測能
力等を考慮し、それらの回路における信号処理に影響を
及ぼさない大きさに設定する。例えば、前置増幅器22
の出力側で反射波信号成分と基本波信号成分のレベル比
がほぼ1対1であり、周波数計測器31の計測に必要な
反射波信号成分と雑音成分(基本波信号成分を含む)の
レベル比が4対1である場合、ノッチフィルタ25の基
本波信号成分に対する減衰率を1/4すなわち−12d
Bに設定する。なお、前置増幅器22における信号の飽
和も問題になる場合には、受波器21と前置増幅器22
との間にノッチフィルタを設けたり、前置増幅器22の
前段と後段の両方にノッチフィルタを設けたりしてもよ
い。
【0066】また、図5のミキサ23を用いた装置の場
合、バンドパスフィルタ群26の通過帯域はビートダウ
ンした530Hz〜12.5kHzであったが、本実施
形態の図8の装置の場合は、ビートダウン前の反射波信
号成分がとり得る周波数帯域33.3kHz〜45.7
kHzを複数に分割してバンドパスフィルタ群26を構
成すればよい。
【0067】なお、図8の速度測定装置においては、差
分信号成分の周波数ではなく、上記反射波信号成分の周
波数を用いて速度を演算するような構成を採用してい
る。具体的には、信号処理部30を、前出の(1)式に
Fd=Fi−Foを代入して得られる式に基づいてボー
ル50の移動速度Vを演算するように構成すればよい。
【0068】本実施形態に係る速度測定装置において
も、図7の速度測定装置と同様に、上記分割帯域通過手
段としてのバンドパスフィルタ群26を、アナログ信号
をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と
ディジタル信号処理手段とを用いて構成してもよい。図
9は、このような構成を採用した速度測定装置の一例を
示すブロック図である。図9の装置においては、図8の
速度測定装置におけるフィルタ群26、検出器群27、
信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算器32
に代え、アナログ/デジタル変換器(以下、AD変換器
という)61及び前記フィルタ群26、検出器群27、
信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算器32
の機能を有し、ディジタル信号を処理するディジタル信
号処理手段としてのDSP62を設けている。該ディジ
タル信号処理手段としては、DSP62以外の1チップ
化したディジタル信号処理用のIC、例えばマイコンな
どを用いてもよい。
【0069】上記AD変換器61では、ノッチフィルタ
25から出力されたアナログ信号を、デジタル信号に変
換する。そして、上記DSP62においては、例えばフ
ーリエ変換などのディジタルフィルタ処理を行うこと
で、前記フィルタ群と同様の作用を得ることができる。
【0070】そして前記フィルタ処理を行った後に、信
号検出処理、信号選択処理を行って得られるディジタル
信号に対して周波数を求めて、前記ボール50の移動速
度Vを演算する。
【0071】なお、本実施形態においても、上記ディジ
タル信号処理手段としてのDSP62に持たせる機能
は、前記フィルタ群26、検出器群27、信号選択器2
8、周波数計測器31、及び、演算器32の機能に限定
されるものではなく、該ディジタル信号処理手段の処理
能力に合わせて、その範囲を適宜選択すればよい。
【0072】以上、本実施形態に係る速度測定装置によ
れば、ミキサを設けることなく、送波器11から受波器
21への直接波の回り込みや、ボール50の近辺にある
静止物体からの超音波の反射があっても、小さく且つ本
装置から遠くにある対象物であるボール50の速度を精
度良く測定することができるとともに、ボール50から
の反射波以外の異なる周波数の複数の超音波が同時に受
波されたときの誤計測の発生を抑えることができる。し
かも、ミキサ23から出力される反射波信号成分と基準
信号との差分をドップラ信号成分として用いる場合とは
異なり、ドップラ信号成分として用いた上記反射波信号
成分の周波数の値に基づいてボール50が近づいている
か若しくは遠ざかっているかを区別してボール50の速
度を測定できる。
【0073】〔実施形態4〕図10は、本発明のさらに
他の実施形態に係る速度測定装置のブロック図である。
本速度測定装置の超音波送波部10、超音波受波部20
の一部及び信号処理部30の構成は、前述の図5の構成
と同様であるので、それらの説明は省略する。 (以下、余白)
【0074】本実施形態では、図5の装置で用いたミキ
サ23及びノッチフィルタ25を設けずに、バンドパス
フィルター群26の各BPF自体に、周波数foの基本
波信号成分を減衰させるノッチフィルタの機能を持たせ
ている。すなわち、各BPFの選択度(Q)を、基本波
信号成分を必要なレベルまで減衰するように高めてい
る。各BPFの基本波信号成分に対する減衰率は、後段
の周波数計測器31における周波数計測能力等を考慮
し、周波数計測に影響を及ぼさない大きさに設定する。
例えば、前置増幅器22の出力側で反射波信号成分と基
本波信号成分のレベル比がほぼ1対1であり、周波数計
測器31の計測に必要な反射波信号成分と雑音成分(基
本波信号成分を含む)のレベル比が4対1である場合、
各BPFの基本波信号成分に対する減衰率を1/4すな
わち−12dBに設定する。
【0075】なお、本実施形態の構成の場合、前置増幅
器22のゲインはバンドパスフィルタ群26で信号が飽
和しない程度に抑えるのが好ましい。ゲインの不足分は
バンドパスフィルタ群26の各BPFに必要なだけゲイ
ンを持たせればよい。
【0076】また、図10の速度測定装置においても、
図8の速度測定装置と同様、差分信号成分の周波数では
なく、上記反射波信号成分の周波数を用いて速度を演算
するような構成を採用している。具体的には、信号処理
部30を、前出の(1)式にFd=Fi−Foを代入し
て得られる式に基づいてボール50の移動速度Vを演算
するように構成すればよい。
【0077】本実施形態に係る速度測定装置において
も、図7の速度測定装置と同様に、上記分割帯域通過手
段としてのバンドパスフィルタ群26を、アナログ信号
をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器と
ディジタル信号処理手段とを用いて構成してもよい。図
11は、このような構成を採用した速度測定装置の一例
を示すブロック図である。図11の装置においては、図
10の速度測定装置におけるフィルタ群26、検出器群
27、信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算
器32に代え、アナログ/デジタル変換器(以下、AD
変換器という)61及び前記フィルタ群26、検出器群
27、信号選択器28、周波数計測器31、及び、演算
器32の機能を有し、ディジタル信号を処理するディジ
タル信号処理手段としてのDSP62を設けている。該
ディジタル信号処理手段としては、DSP62以外の1
チップ化したディジタル信号処理用のIC、例えばマイ
コンなどを用いてもよい。
【0078】上記AD変換器61では、前置増幅器22
から出力されたアナログ信号を、デジタル信号に変換す
る。そして、上記DSP62においては、例えばフーリ
エ変換などのディジタルフィルタ処理を行うことで、前
記フィルタ群と同様の作用を得ることができる。
【0079】そして前記フィルタ処理を行った後に、信
号検出処理、信号選択処理を行って得られるディジタル
信号に対して周波数を求めて、前記ボール50の移動速
度Vを演算する。
【0080】なお、本実施形態においても、上記ディジ
タル信号処理手段としてのDSP62に持たせる機能
は、前記フィルタ群26、検出器群27、信号選択器2
8、周波数計測器31、及び、演算器32の機能に限定
されるものではなく、該ディジタル信号処理手段の処理
能力に合わせて、その範囲を適宜選択すればよい。
【0081】以上、本実施形態に係る速度測定装置によ
れば、ミキサを設けたりノッチフィルタを独立に設けた
りすることなく、図8の装置と同様に、送波器11から
受波器21への直接波の回り込みや、ボール50の近辺
にある静止物体からの超音波の反射があっても、小さく
且つ本装置から遠くにある対象物であるボール50の速
度を精度良く測定することができるとともに、ボール5
0からの反射波以外の異なる周波数の複数の超音波が同
時に受波されたときの誤計測の発生を抑えることができ
る。しかも、ミキサ23から出力した反射波信号成分と
基準信号との差分をドップラ信号成分として用いる場合
とは異なり、ドップラ信号成分として用いた上記反射波
信号成分の周波数の値に基づいてボール50が近づいて
いるか若しくは遠ざかっているかを区別してボール50
の速度を測定できる。
【0082】なお、上記実施形態2乃至4のそれぞれに
係る速度測定装置においても、超音波送波部10とし
て、図3(a)、(b)、及び、図4に示したものを用
いることができる。そして、実施形態2乃至4のそれぞ
れに係る速度測定装置においても、上記超音波送波部1
0として、キャパシタンス成分を有する超音波振動子1
1aと、上記基準信号と同じ周波数Foの信号を選択的
に該超音波振動子11aに印加して該超音波振動子11
aを駆動すべく、共振周波数が上記基準信号と同じ周波
数Foに設定された直列共振回路を、上記超音波振動子
11aと共に構成する誘導性インピーダンス素子とを有
し、かつ、上記超音波振動子11aを駆動することで上
記超音波を送波するものを用いた場合には、図3
(b)、あるいは、図4の例のように、上記超音波振動
子11aと並列に、該超音波振動子に比して、キャパシ
タンスが環境条件によって変動しにくいコンデンサを接
続し、かつ、上記誘導性インピーダンス素子、コンデン
サ、及び、超音波振動子11aを用いて構成される上記
直列共振回路の共振周波数が基準信号の周波数Foと等
しくなるように上記誘導性インピーダンス素子のインダ
クタンスを設定するのが望ましい。このような構成を採
用すれば、上記超音波振動子11aを駆動する信号レベ
ルを十分に得ることができ、該超音波振動子11aによ
って送波される音波の送波レベルが小さくなるのを防止
することができる。
【0083】また、上記実施形態1乃至4の各実施形態
では、音波を送波する対象物がボールであり、該ボール
の速度を測定するものについて説明したが、該対象物は
ボールに限定されるものではない。本発明は、道路等の
静止した対象物上を移動する自動車などの移動物体側
に、本装置を備え、該対象物の相対移動速度すなわち本
装置を備えた移動物体の移動速度を測定するような速度
測定装置にも適用できるものである。
【0084】また、送波手段及び信号処理手段の構成
は、上記各実施形態の超音波送波部10及び信号処理部
30の構成に限定されるものでなく、本発明は、他の構
成の送波手段及び信号処理手段を採用した場合にも適用
できるものである。
【0085】
【発明の効果】請求項1乃至9の発明によれば、受波手
段内の信号減衰手段よりも後段にある信号処理回路の信
号レベルが飽和レベルに到達しないという条件下で受信
信号の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高くする
ことができるので、送波手段から受波手段への音波の回
り込みや、対象物の近辺にある静止物体からの音波の反
射があっても、小さい対象物や遠くにある対象物の相対
速度を精度良く測定することができるという効果があ
る。
【0086】特に、請求項2の発明によれば、信号減衰
手段よりも後段にある増幅器や混合器等の信号処理回路
の信号レベルが飽和レベルに到達しないという条件下で
受信信号の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高く
することができるという効果ある。
【0087】特に、請求項3の発明によれば、信号減衰
手段よりも後段にある混合器等の信号処理回路の信号レ
ベルが飽和レベルに到達しないという条件下で受信信号
の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高くすること
ができるという効果がある。
【0088】特に、請求項4の発明によれば、ドップラ
信号成分としてのほぼ正弦波となった差分信号成分に基
づいて、本装置に対する対象物の相対移動速度を演算す
ることができるので、対象物からの反射波以外に異なる
周波数の複数の音波が同時に受波されたときの誤計測の
発生を抑えることができるという効果がある。
【0089】特に、請求項5の発明によれば、基準信号
と受信信号とを混合する混合器を設けることなく、受波
手段内の信号処理回路の信号レベルが飽和レベルに到達
しないという条件下で受信信号の増幅度や送波手段の送
波レベルの上限を高くすることができるとともに、異な
る周波数のドップラシフトを受けた反射波信号成分が同
時に受波されたときの誤計測の発生を抑えることができ
る。しかも、反射波信号成分と基準信号との差分をドッ
プラ信号成分として用いる場合とは異なり、ドップラ信
号成分として用いた上記反射波信号成分の周波数の値に
基づいて本装置と対象物とが近づいているか若しくは遠
ざかっているかを区別して測定できるという効果があ
る。
【0090】特に、請求項6の発明によれば、上記基準
信号と同じ周波数の信号成分のみを確実に減衰させるこ
とができるという効果がある。
【0091】特に、請求項7の発明によれば、信号減衰
手段を独立に設けることなく、受波手段内の信号処理回
路の信号レベルが飽和レベルに到達しないという条件下
で受信信号の増幅度や送波手段の送波レベルの上限を高
くすることができるとともに、異なる周波数のドップラ
シフトを受けた反射波信号成分が同時に受波されたとき
の誤計測の発生を抑えることができる。しかも、反射波
信号成分と基準信号との差分をドップラ信号成分として
用いる場合とは異なり、ドップラ信号成分として用いた
上記反射波信号成分の周波数の値に基づいて本装置と対
象物とが近づいているか若しくは遠ざかっているかを区
別して測定できるという効果がある。
【0092】特に、請求項9の発明によれば、上記コン
デンサを接続しない場合に比して、共振周波数が所望の
周波数からずれにくくなるので、上記振動子に印加する
信号レベルが変動しにくくなる。よって、上記振動子を
駆動する信号レベルを十分に得ることができ、該振動子
によって送波される音波の送波レベルが小さくなるのを
防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る速度測定装置のブロ
ック図。
【図2】上記構成の速度測定装置の超音波受波部20中
の複数箇所(A〜D点)における各周波数(Fo,F
i,Fd)の信号成分の振幅(レベル)を示す説明図。
【図3】(a)及び(b)は、同速度測定装置の超音波
送波部10の構成例を示す図。
【図4】同超音波送波部10の他の構成例を示す図。
【図5】他の実施形態に係る速度測定装置のブロック
図。
【図6】(a)は周波数の異なる複数の反射波信号成分
Fi1〜Fi5の波形の説明図。(b)は同反射波信号成分
Fi1〜Fi5を合成した信号の波形の説明図。(c)はバ
ンドパスフィルタ群のフィルタ特性及び入力信号(F
o,Fi,Fd)の説明図。
【図7】同速度測定装置の他の一例を示すブロック図。
【図8】更に他の実施形態に係る速度測定装置のブロッ
ク図。
【図9】同速度測定装置の他の一例を示すブロック図。
【図10】更に他の実施形態に係る速度測定装置のブロ
ック図。
【図7】同速度測定装置の他の一例を示すブロック図。
【図12】従来例に係る速度測定装置のブロック図。
【図13】同速度測定装置における前置増幅器及びミキ
サのダイナミックレンジの説明図。
【符号の説明】
10 超音波送波部 11 送波器 11a 超音波振動子 20 超音波受波部 21 受波器 22 前置増幅器 23 ミキサ 24 ローパスフィルタ 25 ノッチフィルタ 26 バンドパスフィルタ群 27 信号検出器群 28 信号選択器 30 信号処理部 31 周波数計測器 32 演算器 33 表示器 50 ボール 131、132 誘導性インピーダンス素子 133 コンデンサ 134 コンデンサ 14 トランス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る速度測定装置のブロ
ック図。
【図2】上記構成の速度測定装置の超音波受波部20中
の複数箇所(A〜D点)における各周波数(Fo,F
i,Fd)の信号成分の振幅(レベル)を示す説明図。
【図3】(a)及び(b)は、同速度測定装置の超音波
送波部10の構成例を示す図。
【図4】同超音波送波部10の他の構成例を示す図。
【図5】他の実施形態に係る速度測定装置のブロック
図。
【図6】(a)は周波数の異なる複数の反射波信号成分
Fi1〜Fi5の波形の説明図。(b)は同反射波信号
成分Fi1〜Fi5を合成した信号の波形の説明図。
(c)はバンドパスフィルタ群のフィルタ特性及び入力
信号(Fo,Fi,Fd)の説明図。
【図7】同速度測定装置の他の一例を示すブロック図。
【図8】更に他の実施形態に係る速度測定装置のブロッ
ク図。
【図9】同速度測定装置の他の一例を示すブロック図。
【図10】更に他の実施形態に係る速度測定装置のブロ
ック図。
【図11】同速度測定装置の他の一例を示すブロック
図。
【図12】従来例に係る速度測定装置のブロック図。
【図13】同速度測定装置における前置増幅器及びミキ
サのダイナミックレンジの説明図。
【符号の説明】 10 超音波送波部 11 送波器 11a 超音波振動子 20 超音波受波部 21 受波器 22 前置増幅器 23 ミキサ 24 ローパスフィルタ 25 ノッチフィルタ 26 バンドパスフィルタ群 27 信号検出器群 28 信号選択器 30 信号処理部 31 周波数計測器 32 演算器 33 表示器 50 ボール 131、132 誘導性インピーダンス素子 133 コンデンサ 134 コンデンサ 14 トランス

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定周波数の基準信号に基づいて生成した
    音波を対象物に向けて送波する送波手段と、該対象物か
    ら反射してきた音波を受波して受信信号とし、該受信信
    号中のドップラ信号成分を抽出する受波手段と、該ドッ
    プラ信号成分に基づいて本装置に対する該対象物の相対
    移動速度を演算する速度演算手段とを備えた速度測定装
    置において、 上記受波手段に、上記基準信号と同じ周波数の信号成分
    を選択的に減衰させる信号減衰手段を設けたことを特徴
    とする速度測定装置。
  2. 【請求項2】上記受波手段を、上記対象物から反射して
    きた音波を受波する受波器と、該受波器から出力される
    受信信号を増幅する増幅器と、該増幅器から出力される
    受信信号と上記基準信号とを混合する混合器と、該混合
    器から出力される信号中からドップラシフトを受けた反
    射波信号成分と基準信号との差分を上記ドップラ信号成
    分として選択的に通過させる帯域通過手段とを用いて構
    成した請求項1の速度測定装置であって、 上記信号減衰手段を、上記受波器と上記増幅器との間に
    設けたことを特徴とする速度測定装置。
  3. 【請求項3】上記受波手段を、上記対象物から反射して
    きた音波を受波する受波器と、該受波器から出力される
    受信信号を増幅する増幅器と、該増幅器から出力される
    受信信号と上記基準信号とを混合する混合器と、該混合
    器から出力される信号中からドップラシフトを受けた反
    射波信号成分と基準信号との差分を上記ドップラ信号成
    分として選択的に通過させる帯域通過手段とを用いて構
    成した請求項1の速度測定装置であって、 上記信号減衰手段を、上記増幅器と上記混合器との間に
    設けたことを特徴とする速度測定装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3の速度測定装置において、 上記帯域通過手段を、上記差分信号成分がとり得る周波
    数帯域を複数に分割した部分帯域のそれぞれに通過帯域
    が設定された複数の部分帯域通過部を有し且つ該複数の
    部分帯域通過部を通過する複数の差分信号成分の中から
    選択して出力するように構成したことを特徴とする速度
    測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1の速度測定装置において、 上記受波手段に、上記受信信号のドップラシフトを受け
    た反射波信号成分がとり得る周波数帯域を複数に分割し
    た部分帯域のそれぞれに通過帯域が設定された複数の部
    分帯域通過部を有し且つ該複数の部分帯域通過部を通過
    する複数の受信信号の中から選択して出力するように構
    成した分割帯域通過手段を設け、 上記信号減衰手段を、上記分割帯域通過手段に入力する
    受信信号中の上記反射波信号成分を通過させるように構
    成したことを特徴とする速度測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5の速度測定装
    置において、 上記信号減衰手段として、上記基準信号の周波数に減衰
    帯域の中心周波数を設定した帯域阻止濾波器を用いたこ
    とを特徴とする速度測定装置。
  7. 【請求項7】請求項1の速度測定装置において、 上記受波手段に、上記受信信号のドップラシフトを受け
    た反射波信号成分がとり得る周波数帯域を複数に分割し
    た部分帯域のそれぞれに通過帯域が設定された複数の部
    分帯域通過部を有し且つ該複数の部分帯域通過部を通過
    する複数の受信信号の中から選択して出力するように構
    成した分割帯域通過手段を設け、 上記各部分帯域通過部を、上記信号減衰手段として兼用
    したことを特徴とする速度測定装置。
  8. 【請求項8】請求項2、3、4、5、6、又は、7の速
    度測定装置において、 上記帯域通過手段あるいは上記分割帯域通過手段を、ア
    ナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタ
    ル変換器とディジタル信号処理手段とを用いて構成した
    ことを特徴とする速度測定装置。
  9. 【請求項9】上記送波手段が、キャパシタンス成分を有
    する振動子と、上記基準信号と同じ周波数の信号を選択
    的に該振動子に印加して該振動子を駆動すべく、共振周
    波数が上記基準信号と同じ周波数に設定された直列共振
    回路を、上記振動子と共に構成する誘導性インピーダン
    ス素子とを有し、かつ、上記振動子を駆動することで上
    記音波を送波するものである請求項1、2、3、4、
    5、6、7、又は、8の速度測定装置において、 該振動子と並列に、該振動子に比して、キャパシタンス
    が環境条件によって変動しにくいコンデンサを接続し、
    かつ、上記誘導性インピーダンス素子、コンデンサ、及
    び、振動子を用いて構成される上記直列共振回路の共振
    周波数が基準信号の周波数と等しくなるように上記誘導
    性インピーダンス素子のインダクタンスを設定したこと
    を特徴とする速度測定装置。
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