JPH1121826A - 自浄式視線誘導標 - Google Patents

自浄式視線誘導標

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JPH1121826A
JPH1121826A JP9173332A JP17333297A JPH1121826A JP H1121826 A JPH1121826 A JP H1121826A JP 9173332 A JP9173332 A JP 9173332A JP 17333297 A JP17333297 A JP 17333297A JP H1121826 A JPH1121826 A JP H1121826A
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JP
Japan
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hydrophilic
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self
water
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Pending
Application number
JP9173332A
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English (en)
Inventor
Yoshimasa Yamamoto
喜正 山本
Mitsuo Yoshida
光男 吉田
Yuji Eguchi
勇司 江口
Kenji Otsuka
健二 大塚
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Sekisui Jushi Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Jushi Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】景観および美観上好ましく、且つ汚れを堆積さ
せずに反射体の汚れを除去することのできる自浄式視線
誘導標を提供する。 【解決手段】反射体の表面に親水性被膜を設け、前記親
水性被膜は、X線光電子分光法による表面の炭素原子に
対するケイ素原子量を0.5倍〜3倍とする。ケイ素原
子による表面のシラノール基が親水性を発現し、優れた
親水性の被膜となり、埃や車両の排気ガス等が反射体の
表面に付着して汚れても、降雨等により表面が水洗され
てこれらの付着汚れが除去されるため、汚れが堆積しに
くく、反射体の反射性能を長期にわたって良好な状態で
維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路に沿って設置
されて夜間等に車両のヘッドライト等の光を反射体によ
り反射させることにより車両運転者の視線誘導をするも
のであって、特に反射体の表面に付着する汚れが降雨等
により洗浄されるようになされた自浄式視線誘導標に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、視線誘導標は埃や排気ガス等が
反射体全面に付着して汚れ、著しくその反射性能が低下
することから、反射性能を良好に維持するために反射体
表面を定期的に清掃する必要がある。そこで、従来例え
ば実公昭55−27685号公報に記載されているよう
に、反射体の前面に羽根片が取付けられ、その羽根片が
風力により回転すると羽根片に取付けられた払拭子によ
り反射体表面が自動的に清掃される自掃式となされたも
のが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の視線誘導標は汚
れを除去することを目的に反射体前面に直接払拭子が摺
接されているため景観および美観上見苦しく、また払拭
子が取付けられた羽根片前面等に汚れが堆積し反射輝度
が低下するなどの問題があった。また従来の反射体は、
この反射体を形成するポリカーボネートやアクリル樹脂
等の合成樹脂の特性から対水接触角が70〜90度であ
り、水に濡れにくいものであるため、降雨等によっても
付着した汚れが洗浄されにくいものである。
【0004】そこで本発明は上記の如き問題を解決し、
景観および美観上好ましく、且つ汚れを堆積させずに反
射体の汚れを除去することのできる自浄式視線誘導標を
提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究した結果、反射体の表面にシリ
カ微粒子を表面に選択的に露出させることによりシリカ
粒子表面のシラノール基が親水性を発現し、優れた親水
性の被膜となること、またその場合のシリカ微粒子の露
出割合は、X線光電子分光法による表面の炭素原子量に
対するケイ素原子量を0.5倍〜3倍とすれば成膜上に
問題がなく、且つ親水性を向上させることができるこ
と、等を知得し本発明を完成するに至った。
【0006】すなわちこの発明に係る自浄式視線誘導標
は、反射体の表面に親水性被膜が設けられ、前記親水性
被膜は、X線光電子分光法による表面の炭素原子に対す
るケイ素原子量が0.5倍〜3倍であることを特徴とす
るものである。
【0007】本発明によれば、反射体の表面に親水性被
膜が設けられているので、埃や車両の排気ガス等が反射
体の表面に付着して汚れても、降雨等により表面が水洗
されてこれらの付着汚れが除去されるため、汚れが堆積
しにくく、反射体の反射性能を長期にわたって良好な状
態で維持できる。
【0008】なお前記親水性被膜は、X線光電子分光法
による表面の炭素原子に対するケイ素原子量が0.5倍
に満たない場合は、硬化性、耐水性に劣るものとなり、
3倍を超えると反射体との密着性が低下し、均一に成膜
できなくなる、等の問題を生じ、0.5倍〜3倍の範囲
内においては成膜上に問題がなく、且つケイ素原子によ
るシラノール基が親水性を発現し、優れた親水性の被膜
となる。
【0009】また前記親水性被膜は、対水接触角を40
度以下にするのが好ましい。その理由は、対水接触角が
ほぼ40度になると、降雨等により水がかかるとその水
滴が親水性被膜全面にひろがって表面を覆い、付着した
汚れと親水性被膜との間に水が割り込んで汚れを浮か
せ、除去させるため、これまた汚れが堆積しにくく、反
射体の反射性能を長期にわたって良好な状態で維持でき
るためである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の、X線光電子分光法によ
る表面の炭素原子量に対するケイ素原子量が0.5倍〜
3倍である親水性被膜、又はX線光電子分光法による表
面の炭素原子量に対するケイ素原子量が0.5倍〜3倍
であり、且つ対水接触角が40度以下である親水性被膜
は、親水性エポキシ化合物100重量部、及びシリカ微
粒子20〜250重量部、及び分子内にカルボキシル
基、フエノール性水酸基及びエポキシ基の群から選ばれ
る官能基を少なくとも2個有する化合物1〜50重量部
からなる塗料組成物を塗布硬化して得られる被膜として
形成することができる。
【0011】前記親水性エポキシ化合物としては、親水
性、硬化性の面から1分子中に2個以上のエポキシ基を
有する親水性エポキシ化合物、すなわち、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジル
エーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリグリ
セリンポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリ
シジルエーテルより選択される少なくとも1種のエポキ
シ化合物を使用する。これらは当然2種以上を併用して
もよい。
【0012】ただし、市販の製品は通常対応するアルコ
ールとエピクロルヒドリンとの反応により合成されてい
るために若干の変性体との混合物となっているが、本発
明の範囲にはこれらも含めることが可能である。
【0013】またシリカ微粒子はコロイド状シリカを用
いることができる。本発明で使用されるコロイド状シリ
カとは平均粒径5〜200nmのシリカ微粒子が水及び
/又は有機溶媒に分散されたものである。コロイド状シ
リカはpH8〜11程度の塩基性領域で安定化されるも
のと、pH2〜4程度の酸性領域で安定化されたものが
あるが、一般的に塩基性領域で安定化させたものは有機
溶媒あるいは樹脂との混和性が悪く、混合するとすぐに
ゲル化する場合が多い。従って本発明で用いるコロイド
状シリカは、酸性領域で水及び/又は有機溶媒に分散安
定化されたものを用いることが好ましい。
【0014】なおシリカ微粒子の量は、前記親水性エポ
キシ化合物100重量部に対して20〜250重量部添
加される。シリカ微粒子の量がこれよりも少ないと、X
線光電子分光法による表面の炭素原子量に対するケイ素
原子量が0.5倍未満となり、硬化性、耐水性に劣るも
のとなり、これよりも多いとケイ素原子量が3倍を超え
て密着性が低下し、均一に成膜できなくなる、等の問題
が起こるためにこの範囲に限定される。
【0015】分子内にカルボキシル基、フエノール性水
酸基及びエポキシ基の群から選ばれる官能基を少なくと
も2個有する化合物において、分子内にカルボキシル基
を少なくとも2個有する化合物の、前記カルボキシル基
は、2個のカルボキシル基から脱水した酸無水物の形で
あってもよく、重合体を合成した後、加水分解等によっ
て分子中にカルボキシル基を生成させたものでもよい。
なお、分子内にカルボキシル基、フエノール性水酸基及
びエポキシ基の群から選ばれる官能基を少なくとも2個
有する化合物は、反射体との密着性を向上させる効果を
有する。
【0016】分子内にカルボキシル基、フエノール性水
酸基及びエポキシ基の群から選ばれる官能基を少なくと
も2個有する化合物は、低分子量の化合物であっても、
高分子量の化合物であってもよく特に限定されるもので
はないが、低分子量の化合物の場合、その分子量は72
〜1000程度が好ましく、高分子量の化合物が重合体
である場合、その繰り返し単位の分子量は72〜100
0程度が好ましい。
【0017】上記高分子量の化合物を用いる場合、重量
平均分子量が5000000を超える化合物を用いる
と、塗料組成物の粘度が高くなり過ぎて取扱いが困難に
なるため、好ましくない。
【0018】このような化合物の具体例として、低分子
では、フエノール性水酸基を2個以上有するものとして
は、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン〔ビスフエノールA〕、4,4’−メチレンビスフエ
ノール〔ビスフエノールF〕等が挙げられる。また、エ
ポキシ基を2個以上有するものとしては、ビスフエノー
ルAジグリシジルエーテルあるいはそのエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド数モル付加物等が挙げられる。
また、カルボキシル基を2個以上有するものとしては、
コハク酸あるいはその無水物、グルタル酸あるいはその
無水物等が挙げられる。
【0019】また高分子では、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸あるいはその無水物、マレイン酸
あるいはその無水物、シトラコン酸あるいはその無水物
等のカルボキシル基を有するビニル系モノマーの単独あ
るいは共重合体、または、他のビニル系モノマーとの共
重合体、p−ビニルフエノール等のフエノール性水酸基
を有するビニル系モノマーの単独あるいは共重合体、ま
たは、他のビニル系モノマーとの共重合体、メタクリル
酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル、メタクリル酸メチルグリシジル等
のエポキシ基含有ビニル系モノマーの単独あるいは共重
合体、または、他のビニル系モノマーとの共重合体等が
挙げられる。
【0020】また、これらのビニル系モノマーのコモノ
マーとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、メチルメタクリレート、スチレン等の疎水性モノマ
ーでもよく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の
親水性モノマーでもよい。
【0021】分子内にカルボキシル基、フエノール性水
酸基及びエポキシ基の群から選ばれる官能基を少なくと
も2個有する化合物の配合量は、親水性エポキシ化合物
100重量部に対して1〜50重量部である。上記配合
量が50重量部を超える場合、得られる塗料組成物の親
水性が低下し、耐汚染性が低下する。また、上記配合量
が1重量部未満では、密着性向上の効果が認められな
い。
【0022】上記親水性被膜は、各種基材の反射体に極
めて高い密着性を有し、高い親水性を付与することがて
き、なかんずく、油性の液状もしくは固体状の汚染物質
に曝される屋外における施設、構築物の汚染性を著しく
低下でき、表面に付着した汚染物質も水洗等により容易
に清浄化できる耐汚染性が付加される。
【0023】またこの親水性被膜は、優れた表面硬度を
与え、上記耐汚染性を更に高めている。得られる塗膜の
耐擦傷性は、親水性エポキシ化合物のエチレングリコー
ル鎖の短いもの及びコロイド状シリカが大きく寄与して
いると推定される。
【0024】上記の耐汚染性は、親水性エポキシ化合物
とコロイド状シリカの両方が相乗的に架橋及び親水性の
付与に寄与しているものと推定される。
【0025】なおこの親水性被膜の被膜形成時には、水
もしくは極性有機溶媒で希釈可能である。上記極性有機
溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノ
ール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタ
ノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等が好適
に使用される。
【0026】また被膜形成時に、コロイド状シリカが水
分散物である場合には、希釈剤として極性有機溶媒を用
いることが塗工性を良好にするために好ましく、その添
加量は、好ましくは用いられる塗料に対し10重量%以
上である。
【0027】さらに上記親水性被膜に、性能を損なわな
い範囲であれば種々の添加剤、例えばエポキシ樹脂用硬
化剤及び硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリ
ング剤、増粘剤、界面活性剤、抗菌、防かび剤等を添加
してもよい。
【0028】なお被膜形成に当たっては、塗料組成物を
塗布後、室温から200℃程度の温度で数分から数時間
で硬化させる。この硬化条件については塗装される基材
の耐熱性を考慮して適宜決定すればよい。例えば、アク
リル系樹脂製の反射体に塗装する場合には、室温から8
0℃程度の温度で硬化させることができる。塗布量とし
ては1〜100μm程度が好ましい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0030】(実施例1)エチレングリコールジグリシ
ジルエーテル(ナガセ化成社製 商品名:デナコールE
X810)100重量部、イオン交換水50重量部、コ
ロイド状シリカ(触媒化成社製 商品名:OSCAL1
432;シリカ分30%、i−プロパノール分散)50
0重量部(不揮発成分150重量部)、ポリアクリル酸
(Aldrich社製 重量平均分子量:24000
0、濃度:25重量%)60重量部をイオン交換水90
重量部で希釈したもの(ポリアクリル酸濃度:10重量
%)を均一に混合して塗料組成物を作製した。
【0031】(実施例2)実施例1のポリアクリル酸に
替えて、p−ビニルフエノールとメタクリル酸メチルの
共重合体(丸善石油化学社製 商品名:マルカリンカー
CMM 重量平均分子量:8000)の10重量%イソ
プロパノール溶液の200重量部(固定分20重量部)
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗料組成物
を作製した。
【0032】(実施例3)実施例1のポリアクリル酸に
替えて、メタクリル酸メチルとアクリル酸の共重合体
(山南合成化学社製 商品名:SE−030 メタクリ
ル酸メチル:アクリル酸=50:50 イソプロパノー
ル溶液 濃度40%)50重量部をエチルセロソルブ1
50重量部で希釈したもの(固形分20重量部)を均一
に混合して用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗
料組成物を作製した。
【0033】(実施例4)実施例1のポリアクリル酸に
替えて、メタクリル酸メチルとアクリル酸の共重合体
(山南合成化学社製 商品名:SE−063 メタクリ
ル酸メチル:アクリル酸=5:95 重量平均分子量:
10000 イソプロパノール溶液 濃度40%)50
重量部をエチルセロソルブ150重量部で希釈したもの
(固形分20重量部)を均一に混合して用いたこと以外
は、実施例1と同様にして塗料組成物を作製した。
【0034】(実施例5)実施例1のポリアクリル酸に
替えて、アクリル酸ブチルとアクリル酸の共重合体(山
南合成化学社製 商品名:SE−133 アクリル酸ブ
チル:アクリル酸=5:95 イソプロパノール溶液
濃度40%)50重量部をエチルセロソルブ150重量
部で希釈したもの(固形分20重量部)を均一に混合し
て用いたこと以外は、実施例1と同様にして塗料組成物
を作製した。
【0035】(実施例6)実施例1のコロイド状シリカ
の配合量を、500重量部から334重量部(不揮発成
分100重量部)に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして塗料組成物を作製した。
【0036】(実施例7)実施例1のコロイド状シリカ
の配合量を、500重量部から667重量部(不揮発成
分200重量部)に変更したこと以外は、実施例1と同
様にして塗料組成物を作製した。
【0037】(比較例1)実施例1のコロイド状シリカ
の配合量を、500重量部から50重量部(不揮発成分
15重量部)に変更したこと以外は、実施例1と同様に
して塗料組成物を作製した。
【0038】(比較例2)実施例1のコロイド状シリカ
の配合量を、500重量部から105重量部(不揮発成
分35重量部)に変更したこと以外は、実施例1と同様
にして塗料組成物を作製した。
【0039】(試験片の調製)実施例1〜7及び比較例
1〜2で得られた塗料組成物の性能を評価するため、未
処理のアクリル板からなる反射体の表面に硬化後の塗膜
の厚さが5μmとなる如く塗工し、80℃で1時間硬化
させて試験片を調製し、以下の試験に供した。試験結果
は表1に示す。なお被塗料面自体の本試験に対応する性
能を、ポリカーボネート板について、比較例Aとして併
せて表記した。
【0040】(試験項目及び試験方法) 1.親水性(初期性能) 塗膜の初期性能の一つである親水性について、接触角計
(協和界面科学社製商品名:CA−X150型)を用い
て、常温における対水接触角を液滴法で測定した。測定
値は、測定点数3の平均値で示した。
【0041】2.耐水性能 試験片を50℃の温水に24時間浸漬した後、前項の試
験と同様に対水接触角を測定し、併せて、外観を観察
し、膨潤、剥離、表面の白化その他の外観変化が認めら
れるものに×、外観に異常のないものに○、の2段階で
評価した。
【0042】3.耐汚染性(簡易評価試験) カーボンブラックと流動パラフインとイオン交換水を1
8:2:80の比率で混合した分散液を疑似汚染物質と
して用い、試験片の塗膜表面に吹き付けて70℃で5分
間乾燥した後、流水洗浄し、汚れの除去の度合いを目視
により、○:汚れなし、△:少し汚れている、×:汚れ
が目立つ、の3段階で評価した。
【0043】4.表面元素分析 試験片表面の元素分析を日本電子社製JPS−90SX
を用いたX線光電子分光法により行い、X線源としてM
gKα、印加電圧15kv、電流密度12mA、45度
の傾斜をつけて測定を行い、炭素原子量に対するケイ素
原子量(Si/C)を求めた。
【0044】
【表1】
【0045】表1より、X線光電子分光法による表面の
炭素原子量に対するケイ素原子量が0.5倍〜3倍の範
囲内であり、且つ対水接触角が40度以下で形成された
実施例1〜7からなる親水性被膜は、耐水性及び耐汚染
性が優れていることが確認される。
【0046】次に上記によって得られた試験片につい
て、それぞれ3ケ月間屋外暴露して、屋外暴露前と屋外
暴露後の試験片の反射輝度を試験片に光源を当てて測定
し、その結果を表2に示した。なお表2において、観測
角とは、試験片と光源とを結んだ線と、観測地点と試験
片とを結んだ線とのなす角度であり、入射角とは、試験
片と光源とを結んだ線と、試験片の表面に立てた法線と
のなす角度であり、また測定結果は、試験片からの反射
光度(cd)/反射体面上の照度(10.76lx)で
示されている。
【0047】
【表2】
【0048】表2の結果より、実施例の試験片は比較例
の試験片に比べて、反射性能が屋外暴露後においても良
好な状態で維持されていることが確認された。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、反射体の表面に親水性
被膜が設けられているので、埃や車両の排気ガス等が反
射体の表面に付着して汚れても、降雨等により表面が水
洗されてこれらの付着汚れが除去されるため、汚れが堆
積しにくく、反射体の反射性能を長期にわたって良好な
状態で維持できる。
【0050】また前記親水性被膜の対水接触角を40度
以下にすれば、対水接触角がほぼ40度になると、降雨
等により水がかかるとその水滴が親水性被膜全面にひろ
がって表面を覆い、付着した汚れと親水性被膜との間に
水が割り込んで汚れを浮かせ、除去させるため、これま
た汚れが堆積しにくく、反射体の反射性能を長期にわた
って良好な状態で維持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 健二 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射体の表面に親水性被膜が設けられ、
    前記親水性被膜は、X線光電子分光法による表面の炭素
    原子量に対するケイ素原子量が0.5倍〜3倍であるこ
    とを特徴とする自浄式視線誘導標。
  2. 【請求項2】 前記親水性被膜は、対水接触角が40度
    以下であることを特徴とする請求項1記載の自浄式視線
    誘導標。
  3. 【請求項3】 前記親水性被膜が、親水性エポキシ化合
    物100重量部、及びシリカ微粒子20〜250重量
    部、分子内にカルボキシル基、フエノール性水酸基及び
    エポキシ基の群から選ばれる官能基を少なくとも2個有
    する化合物1〜50重量部からなる被膜であることを特
    徴とする請求項1または2記載の自浄式視線誘導標。
JP9173332A 1997-06-30 1997-06-30 自浄式視線誘導標 Pending JPH1121826A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008195016A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Mitsubishi Materials Corp 長期間親水性が維持されるシリカコーティング多孔質金属およびその製造方法

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