JPH11217454A - 界面活性剤含有スポンジ状成形体及びその製造方法 - Google Patents
界面活性剤含有スポンジ状成形体及びその製造方法Info
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- JPH11217454A JPH11217454A JP3677198A JP3677198A JPH11217454A JP H11217454 A JPH11217454 A JP H11217454A JP 3677198 A JP3677198 A JP 3677198A JP 3677198 A JP3677198 A JP 3677198A JP H11217454 A JPH11217454 A JP H11217454A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 洗剤を付ける必要がなく水を付けてから拭き
取るだけで、物体に付着した汚れを除去・洗滌できるス
ポンジ状の成形体を提供する。 【解決手段】 発泡成形可能な基材に発泡剤を添加・混
合し、発泡成形することにより得られたスポンジ状の成
形体で、この成形体には界面活性剤が含まれている。こ
のような基材としては、天然ゴム及び合成ゴムからなる
群より選ばれたゴム系基材が好ましく、この場合には、
成形体中に、発泡成形の際に添加された加硫剤によって
形成されたゴム系基材の橋かけ構造が存在する。又、上
記のスポンジ状成形体を製造する本製法では、ゴム系基
材に、加硫剤、発泡剤及び界面活性剤を添加・混合し、
得られた混合物を金型内に入れて加熱を行い、加硫発泡
させる。界面活性剤の種類は特に限定されるものではな
く、陰イオン活性剤、陽イオン活性剤、非イオン活性
剤、両性活性剤がいずれも使用できる。
取るだけで、物体に付着した汚れを除去・洗滌できるス
ポンジ状の成形体を提供する。 【解決手段】 発泡成形可能な基材に発泡剤を添加・混
合し、発泡成形することにより得られたスポンジ状の成
形体で、この成形体には界面活性剤が含まれている。こ
のような基材としては、天然ゴム及び合成ゴムからなる
群より選ばれたゴム系基材が好ましく、この場合には、
成形体中に、発泡成形の際に添加された加硫剤によって
形成されたゴム系基材の橋かけ構造が存在する。又、上
記のスポンジ状成形体を製造する本製法では、ゴム系基
材に、加硫剤、発泡剤及び界面活性剤を添加・混合し、
得られた混合物を金型内に入れて加熱を行い、加硫発泡
させる。界面活性剤の種類は特に限定されるものではな
く、陰イオン活性剤、陽イオン活性剤、非イオン活性
剤、両性活性剤がいずれも使用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体に付着した汚
れを除去する際に使用されるスポンジ状の成形体で、該
成形体が界面活性剤を含有するもの(界面活性剤含有ス
ポンジ状成形体)に関する。又、本発明は特に、天然ゴ
ム又は合成ゴムを加硫発泡成形することにより得られた
界面活性剤含有スポンジゴム及びその製造方法に関す
る。
れを除去する際に使用されるスポンジ状の成形体で、該
成形体が界面活性剤を含有するもの(界面活性剤含有ス
ポンジ状成形体)に関する。又、本発明は特に、天然ゴ
ム又は合成ゴムを加硫発泡成形することにより得られた
界面活性剤含有スポンジゴム及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまで、食器や医療器具などを洗滌す
る際には、水だけの洗滌では汚れが除去できないため、
ウレタンフォーム等でできたスポンジに水と共に界面活
性剤を付け、これを用いて物体を擦り、付着した汚れを
除去するのが一般的である。しかしながら、このような
従来のスポンジの場合、1回ごとに界面活性剤を付けな
ければならないという問題点があり、長期に渡って安定
して使用でき、スポンジ自体に界面活性剤が含有された
洗滌用スポンジについては提案されていない。
る際には、水だけの洗滌では汚れが除去できないため、
ウレタンフォーム等でできたスポンジに水と共に界面活
性剤を付け、これを用いて物体を擦り、付着した汚れを
除去するのが一般的である。しかしながら、このような
従来のスポンジの場合、1回ごとに界面活性剤を付けな
ければならないという問題点があり、長期に渡って安定
して使用でき、スポンジ自体に界面活性剤が含有された
洗滌用スポンジについては提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
から使用されてきている洗滌用スポンジにおける上述の
問題点を解決し、洗滌を行う度に界面活性剤を付着させ
る必要がなく、水を付けて拭くだけで簡単に汚れを除去
することが可能なスポンジ状の成形体を提供することを
課題とする。本発明者は、発泡成形可能な基材に発泡剤
と界面活性剤を添加・混合し、この混合物を型の中に入
れて加熱を行い、発泡成形することにより、成形体全体
に均一に界面活性剤が分散された状態で含まれているス
ポンジ状の成形体が得られ、この成形体の場合、界面活
性剤を使用しなくても水を付けるだけで、物体に付着し
た汚れを簡単に落とすことができ、長期に渡って安定し
て使用可能なものであることを見い出し、本発明を完成
した。又、本発明者は、この際、基材として天然又は合
成ゴムを使用し、これに加硫剤と共に界面活性剤と発泡
剤を混入し、加硫発泡させてスポンジ状とした製品は、
特に引張り強度が大きく、弾性の強い製品であり、洗滌
用スポンジとして優れたものであることも見い出した。
から使用されてきている洗滌用スポンジにおける上述の
問題点を解決し、洗滌を行う度に界面活性剤を付着させ
る必要がなく、水を付けて拭くだけで簡単に汚れを除去
することが可能なスポンジ状の成形体を提供することを
課題とする。本発明者は、発泡成形可能な基材に発泡剤
と界面活性剤を添加・混合し、この混合物を型の中に入
れて加熱を行い、発泡成形することにより、成形体全体
に均一に界面活性剤が分散された状態で含まれているス
ポンジ状の成形体が得られ、この成形体の場合、界面活
性剤を使用しなくても水を付けるだけで、物体に付着し
た汚れを簡単に落とすことができ、長期に渡って安定し
て使用可能なものであることを見い出し、本発明を完成
した。又、本発明者は、この際、基材として天然又は合
成ゴムを使用し、これに加硫剤と共に界面活性剤と発泡
剤を混入し、加硫発泡させてスポンジ状とした製品は、
特に引張り強度が大きく、弾性の強い製品であり、洗滌
用スポンジとして優れたものであることも見い出した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の界面活性剤含有
スポンジ状成形体は、発泡成形可能な基材に発泡剤を添
加・混合し、発泡成形することによって得られたスポン
ジ状の成形体であって、前記成形体が界面活性剤を含む
ことを特徴とする。又、本発明は、前記のスポンジ状成
形体において、発泡成形可能な基材が、天然ゴム及び合
成ゴムからなる群より選ばれたゴム系基材であり、前記
成形体中に、発泡成形の際に添加された加硫剤によって
形成された前記ゴム系基材の橋かけ構造が存在すること
を特徴とするものでもある。
スポンジ状成形体は、発泡成形可能な基材に発泡剤を添
加・混合し、発泡成形することによって得られたスポン
ジ状の成形体であって、前記成形体が界面活性剤を含む
ことを特徴とする。又、本発明は、前記のスポンジ状成
形体において、発泡成形可能な基材が、天然ゴム及び合
成ゴムからなる群より選ばれたゴム系基材であり、前記
成形体中に、発泡成形の際に添加された加硫剤によって
形成された前記ゴム系基材の橋かけ構造が存在すること
を特徴とするものでもある。
【0005】更に、本発明の界面活性剤含有スポンジ状
成形体の製造方法は、天然ゴム及び合成ゴムからなる群
より選ばれたゴム系基材に、加硫剤、発泡剤及び界面活
性剤を添加・混合し、得られた混合物を金型内に入れて
加熱を行い、加硫発泡させることを特徴とする。
成形体の製造方法は、天然ゴム及び合成ゴムからなる群
より選ばれたゴム系基材に、加硫剤、発泡剤及び界面活
性剤を添加・混合し、得られた混合物を金型内に入れて
加熱を行い、加硫発泡させることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明の界面活性剤含有ス
ポンジ状成形体について説明する。本発明のスポンジ状
成形体は、従来より広く使用されてきている発泡成形法
によって製造されたものであり、この成形体は、発泡剤
と界面活性剤とを発泡成形可能な基材(発泡性基材)中
に添加し、充分に混合した後、熱を加えて発泡成形する
ことにより得られたものである。本発明のスポンジ状成
形体を構成する発泡性基材は特に限定されるものではな
く、発泡成形に使用される原料がいずれも使用でき、代
表的なものは、天然ゴム及び合成ゴムからなる群より選
ばれたゴム系基材や、軟質塩化ビニルフォーム、軟質ウ
レタンフォーム、その他の軟質プラスチックフォームな
どである。又、発泡剤についても公知のもの、例えば炭
酸アンモニウムなどが使用できる。
ポンジ状成形体について説明する。本発明のスポンジ状
成形体は、従来より広く使用されてきている発泡成形法
によって製造されたものであり、この成形体は、発泡剤
と界面活性剤とを発泡成形可能な基材(発泡性基材)中
に添加し、充分に混合した後、熱を加えて発泡成形する
ことにより得られたものである。本発明のスポンジ状成
形体を構成する発泡性基材は特に限定されるものではな
く、発泡成形に使用される原料がいずれも使用でき、代
表的なものは、天然ゴム及び合成ゴムからなる群より選
ばれたゴム系基材や、軟質塩化ビニルフォーム、軟質ウ
レタンフォーム、その他の軟質プラスチックフォームな
どである。又、発泡剤についても公知のもの、例えば炭
酸アンモニウムなどが使用できる。
【0007】本発明のスポンジ状成形体中に含有される
界面活性剤については、その種類が特に限定されるもの
ではなく、陰イオン活性剤、陽イオン活性剤、非イオン
活性剤、両性活性剤のいずれもが使用でき、市販品を種
々利用することができる。陰イオン活性剤として代表的
なものは石鹸であり、陽イオン活性剤は殺菌力があるた
めに病院等で手や医療器具などを洗滌するのに特に適し
ている。又、非イオン活性剤は、水の酸性、アルカリ性
の別に関係なく洗滌に使用できるという利点を有してお
り、両性活性剤は殺菌力を有すると共に陽イオン活性剤
に見られない洗滌力を有している。このように、各界面
活性剤にはそれぞれの特性があるので、本発明では目的
や用途に応じて適宜選択して利用できるが、いずれの界
面活性剤を含有する場合であっても、本発明のスポンジ
状成形体の使用により、水を付けるだけで物に付着した
汚れを完全に落とすことが可能である。尚、本発明で
は、発泡性基材として、天然ゴムや合成ゴムの代わり
に、軟質塩化ビニルフォームや軟質ウレタンフォーム、
その他の軟質プラスチックフォームなどを使用した場合
であっても、上記の界面活性剤により、同様の洗滌効果
や殺菌効果を有する成形体を得ることができる。
界面活性剤については、その種類が特に限定されるもの
ではなく、陰イオン活性剤、陽イオン活性剤、非イオン
活性剤、両性活性剤のいずれもが使用でき、市販品を種
々利用することができる。陰イオン活性剤として代表的
なものは石鹸であり、陽イオン活性剤は殺菌力があるた
めに病院等で手や医療器具などを洗滌するのに特に適し
ている。又、非イオン活性剤は、水の酸性、アルカリ性
の別に関係なく洗滌に使用できるという利点を有してお
り、両性活性剤は殺菌力を有すると共に陽イオン活性剤
に見られない洗滌力を有している。このように、各界面
活性剤にはそれぞれの特性があるので、本発明では目的
や用途に応じて適宜選択して利用できるが、いずれの界
面活性剤を含有する場合であっても、本発明のスポンジ
状成形体の使用により、水を付けるだけで物に付着した
汚れを完全に落とすことが可能である。尚、本発明で
は、発泡性基材として、天然ゴムや合成ゴムの代わり
に、軟質塩化ビニルフォームや軟質ウレタンフォーム、
その他の軟質プラスチックフォームなどを使用した場合
であっても、上記の界面活性剤により、同様の洗滌効果
や殺菌効果を有する成形体を得ることができる。
【0008】本発明のスポンジ状成形体における、この
ような界面活性剤の添加量は、使用する界面活性剤の種
類によって適宜選択されるが、一般的には発泡性基材1
00重量部に対して10〜50重量部、好ましくは20
〜30重量部であり、10重量部よりも少なくなると使
用時の洗滌効果が小さくなり、逆に50重量部よりも多
くなると成形品の物性が低下し、保形性(形状保持性)
が悪くなったり、成形品が脆くなるので好ましくない。
ような界面活性剤の添加量は、使用する界面活性剤の種
類によって適宜選択されるが、一般的には発泡性基材1
00重量部に対して10〜50重量部、好ましくは20
〜30重量部であり、10重量部よりも少なくなると使
用時の洗滌効果が小さくなり、逆に50重量部よりも多
くなると成形品の物性が低下し、保形性(形状保持性)
が悪くなったり、成形品が脆くなるので好ましくない。
【0009】本発明の界面活性剤含有スポンジ状成形体
を製造する際には、発泡成形可能な基材に発泡剤と界面
活性剤を添加して均一にまるまで充分に混合し、得られ
た混合物を所望の成形金型の中に入れ、加熱して発泡さ
せ、冷却後に成形体を金型から取り出す。この際、使用
される基材は、発泡成形可能なものであればいずれも使
用できるが、引張り強度が大きく、弾性の強い製品が得
られる点でゴム系基材が好ましく、天然ゴムも合成ゴム
もいずれも使用でき、この場合には、ゴム系基材中に、
発泡剤及び界面活性剤と共に加硫剤を添加・混合し、加
硫発泡させて所望の形状に成形する。本発明の製法にお
ける加硫発泡成形時の条件は特別なものではなく、一般
的なスポンジゴムの製造条件と同様で良く、スポンジゴ
ム製造用の公知の装置をそのまま使用することができ
る。一般的な加硫発泡温度は150〜170℃であり、
160℃前後が好ましく、一般的な加硫発泡時間として
は5〜40分間であり、10〜30分間が好ましい。
を製造する際には、発泡成形可能な基材に発泡剤と界面
活性剤を添加して均一にまるまで充分に混合し、得られ
た混合物を所望の成形金型の中に入れ、加熱して発泡さ
せ、冷却後に成形体を金型から取り出す。この際、使用
される基材は、発泡成形可能なものであればいずれも使
用できるが、引張り強度が大きく、弾性の強い製品が得
られる点でゴム系基材が好ましく、天然ゴムも合成ゴム
もいずれも使用でき、この場合には、ゴム系基材中に、
発泡剤及び界面活性剤と共に加硫剤を添加・混合し、加
硫発泡させて所望の形状に成形する。本発明の製法にお
ける加硫発泡成形時の条件は特別なものではなく、一般
的なスポンジゴムの製造条件と同様で良く、スポンジゴ
ム製造用の公知の装置をそのまま使用することができ
る。一般的な加硫発泡温度は150〜170℃であり、
160℃前後が好ましく、一般的な加硫発泡時間として
は5〜40分間であり、10〜30分間が好ましい。
【0010】本発明のスポンジ状成形体において、発泡
成形可能な基材が、天然ゴム及び合成ゴムからなる群よ
り選ばれたゴム系基材である場合には、発泡成形の際に
添加された加硫剤によって、成形体中にゴム系基材の橋
かけ構造が形成され、本発明では、加硫剤の種類や量を
変えることによって、得られるゴム(スポンジゴム)の
物理的性質及び化学的性質を種々変化させることが可能
である。以下に示す実施例は、本発明のスポンジ状成形
体の具体例を説明するものであって、本発明はこれに限
定されるものではない。
成形可能な基材が、天然ゴム及び合成ゴムからなる群よ
り選ばれたゴム系基材である場合には、発泡成形の際に
添加された加硫剤によって、成形体中にゴム系基材の橋
かけ構造が形成され、本発明では、加硫剤の種類や量を
変えることによって、得られるゴム(スポンジゴム)の
物理的性質及び化学的性質を種々変化させることが可能
である。以下に示す実施例は、本発明のスポンジ状成形
体の具体例を説明するものであって、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0011】
【実施例】実施例1(界面活性剤として市販の粉末石鹸
を使用した場合) 天然ゴム100重量部、硫黄3重量部、亜鉛華5重量
部、ステアリン酸1重量部、促進剤DOTG(大内新興
化学工業株式会社製)1重量部、炭酸アンモニウム10
重量部、粉末石鹸30重量部をロールを用いて均一にな
るまで混練し、得られた混練物を成形金型の中に入れ、
プレス機にて160℃で30分間加硫し、界面活性剤含
有したスポンジ状ゴム成形体を得た。そして、この成形
体を適当な大きさに切断し、家庭食器洗滌材(食器洗い
用スポンジ)として使用した。その結果、本発明のスポ
ンジ状成形体は、食器洗滌用洗滌液を使用しなくても、
水で濡らして汚れ部分を擦るだけで簡単に食器の汚れが
除去できるものであることがわかった。
を使用した場合) 天然ゴム100重量部、硫黄3重量部、亜鉛華5重量
部、ステアリン酸1重量部、促進剤DOTG(大内新興
化学工業株式会社製)1重量部、炭酸アンモニウム10
重量部、粉末石鹸30重量部をロールを用いて均一にな
るまで混練し、得られた混練物を成形金型の中に入れ、
プレス機にて160℃で30分間加硫し、界面活性剤含
有したスポンジ状ゴム成形体を得た。そして、この成形
体を適当な大きさに切断し、家庭食器洗滌材(食器洗い
用スポンジ)として使用した。その結果、本発明のスポ
ンジ状成形体は、食器洗滌用洗滌液を使用しなくても、
水で濡らして汚れ部分を擦るだけで簡単に食器の汚れが
除去できるものであることがわかった。
【0012】実施例2(界面活性剤としてポリオキシエ
チレンオレイルエーテルを使用した場合) 前記実施例1における粉末石鹸の代わりに、非イオン界
面活性剤の1種であるポリオキシエチレンオレイルエー
テルを使用し、実施例1と同様の製造法によってスポン
ジ状ゴム成形体を得た。陰イオン界面活性剤の1種であ
る粉末石鹸を含有する実施例1のスポンジ状ゴム成形体
が、酸性水を用いた洗滌には適さず、中性〜アルカリ性
の水を用いての洗滌に限られるのに対して、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテルを含有する実施例2のスポン
ジ状ゴム成形体は、酸性〜アルカリ性まで広いpH範囲
の水を用いての洗滌に適したものであることが確認され
た。
チレンオレイルエーテルを使用した場合) 前記実施例1における粉末石鹸の代わりに、非イオン界
面活性剤の1種であるポリオキシエチレンオレイルエー
テルを使用し、実施例1と同様の製造法によってスポン
ジ状ゴム成形体を得た。陰イオン界面活性剤の1種であ
る粉末石鹸を含有する実施例1のスポンジ状ゴム成形体
が、酸性水を用いた洗滌には適さず、中性〜アルカリ性
の水を用いての洗滌に限られるのに対して、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテルを含有する実施例2のスポン
ジ状ゴム成形体は、酸性〜アルカリ性まで広いpH範囲
の水を用いての洗滌に適したものであることが確認され
た。
【0013】実施例3(界面活性剤としてヘキサデシル
トリメチルアンモニウムクロライド及びアルキルグリシ
ンを使用した場合) 天然ゴム100重量部、硫黄3重量部、亜鉛華5重量
部、ステアリン酸1重量部、促進剤M(大内新興化学工
業株式会社製)0.5重量部、炭酸アンモニウム10重
量部、陽イオン界面活性剤の1種であるヘキサデシルト
リメチルアンモニウムクロライド10重量部、両性界面
活性剤の1種であるアルキルグリシン10重量部を、実
施例1と同様にして混練し、得られた混練物を成形金型
の中に入れ、プレス機にて160℃で10分間加硫発泡
させ、本発明のスポンジ状成形体を得た。このようにし
て得たスポンジ状ゴム成形体を用いて手や医療器具を水
で洗滌した場合には、両性界面活性剤は泡立ち洗滌する
と同時に、両界面活性剤による殺菌作用にて消毒するこ
とができるものであった。
トリメチルアンモニウムクロライド及びアルキルグリシ
ンを使用した場合) 天然ゴム100重量部、硫黄3重量部、亜鉛華5重量
部、ステアリン酸1重量部、促進剤M(大内新興化学工
業株式会社製)0.5重量部、炭酸アンモニウム10重
量部、陽イオン界面活性剤の1種であるヘキサデシルト
リメチルアンモニウムクロライド10重量部、両性界面
活性剤の1種であるアルキルグリシン10重量部を、実
施例1と同様にして混練し、得られた混練物を成形金型
の中に入れ、プレス機にて160℃で10分間加硫発泡
させ、本発明のスポンジ状成形体を得た。このようにし
て得たスポンジ状ゴム成形体を用いて手や医療器具を水
で洗滌した場合には、両性界面活性剤は泡立ち洗滌する
と同時に、両界面活性剤による殺菌作用にて消毒するこ
とができるものであった。
【0014】実施例4(発泡性基材として塩化ビニルを
使用し、界面活性剤として市販の粉末石鹸を使用した場
合) 塩化ビニル樹脂100重量部、可塑剤DOP100重量
部、発泡剤10重量部、粉末石鹸30重量部をロールを
用いて均一になるまで混練し、得られた混練物を成形金
型の中に入れ、型締めして150℃で15分間加熱し、
次にこれを水中に入れて冷却した後、金型から取り出
し、本発明の界面活性剤含有スポンジ状成形体を得た。
このスポンジ状成形体も、水で濡らすだけで簡単に物体
に付着した汚れを除去することができ、長期間に渡って
使用可能なものであった。
使用し、界面活性剤として市販の粉末石鹸を使用した場
合) 塩化ビニル樹脂100重量部、可塑剤DOP100重量
部、発泡剤10重量部、粉末石鹸30重量部をロールを
用いて均一になるまで混練し、得られた混練物を成形金
型の中に入れ、型締めして150℃で15分間加熱し、
次にこれを水中に入れて冷却した後、金型から取り出
し、本発明の界面活性剤含有スポンジ状成形体を得た。
このスポンジ状成形体も、水で濡らすだけで簡単に物体
に付着した汚れを除去することができ、長期間に渡って
使用可能なものであった。
【0015】
【発明の効果】本発明の界面活性剤含有スポンジ状成形
体を使用する場合には、この成形体を水で濡らし、これ
を用いて物体を拭くだけで良く、洗剤を付ける必要がな
いので非常に便利である。又、非イオン界面活性剤を含
有する本発明のスポンジ状成形体は、あらゆるpH範囲
の水を用いての洗滌に適したものであり、陽イオン界面
活性剤と両性界面活性剤とを併用したものは、洗滌効果
だけでなく殺菌効果も発揮するので、特に医療器具の洗
滌に好適である。尚、本発明のスポンジ状成形体は、製
造時に界面活性剤が混入され、界面活性剤が成形体全体
に含まれた構造であるので、長期間に渡って使用した場
合であっても洗滌効果の低下が少なく、安定して使用す
ることができる。
体を使用する場合には、この成形体を水で濡らし、これ
を用いて物体を拭くだけで良く、洗剤を付ける必要がな
いので非常に便利である。又、非イオン界面活性剤を含
有する本発明のスポンジ状成形体は、あらゆるpH範囲
の水を用いての洗滌に適したものであり、陽イオン界面
活性剤と両性界面活性剤とを併用したものは、洗滌効果
だけでなく殺菌効果も発揮するので、特に医療器具の洗
滌に好適である。尚、本発明のスポンジ状成形体は、製
造時に界面活性剤が混入され、界面活性剤が成形体全体
に含まれた構造であるので、長期間に渡って使用した場
合であっても洗滌効果の低下が少なく、安定して使用す
ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 発泡成形可能な基材に発泡剤を添加・混
合し、発泡成形することによって得られたスポンジ状の
成形体であって、前記成形体が界面活性剤を含むことを
特徴とする界面活性剤含有スポンジ状成形体。 - 【請求項2】 前記の発泡成形可能な基材が、天然ゴム
及び合成ゴムからなる群より選ばれたゴム系基材であ
り、前記成形体中に、発泡成形の際に添加された加硫剤
によって形成された前記ゴム系基材の橋かけ構造が存在
することを特徴とする請求項1記載の界面活性剤含有ス
ポンジ状成形体。 - 【請求項3】 天然ゴム及び合成ゴムからなる群より選
ばれたゴム系基材に、加硫剤、発泡剤及び界面活性剤を
添加・混合し、得られた混合物を金型内に入れて加熱を
行い、加硫発泡させることを特徴とする界面活性剤含有
スポンジ状成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3677198A JPH11217454A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 界面活性剤含有スポンジ状成形体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3677198A JPH11217454A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 界面活性剤含有スポンジ状成形体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11217454A true JPH11217454A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12479037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3677198A Pending JPH11217454A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 界面活性剤含有スポンジ状成形体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11217454A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010517836A (ja) * | 2007-02-12 | 2010-05-27 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 複合体 |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP3677198A patent/JPH11217454A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010517836A (ja) * | 2007-02-12 | 2010-05-27 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | 複合体 |
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