JPH11217389A - シリコーン化合物の製造方法 - Google Patents
シリコーン化合物の製造方法Info
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- JPH11217389A JPH11217389A JP2929798A JP2929798A JPH11217389A JP H11217389 A JPH11217389 A JP H11217389A JP 2929798 A JP2929798 A JP 2929798A JP 2929798 A JP2929798 A JP 2929798A JP H11217389 A JPH11217389 A JP H11217389A
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Abstract
コキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基
をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を効率よ
く製造する方法を提供する。 【解決手段】 (A)ケイ素原子結合のアルコキシ基また
はアリールオキシ基を有するシリコーン化合物と(B)一
般式: 【化1】 (式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは
水素原子である。)で示されるジシロキサン化合物を、
(C)カルボン酸と(D)酸触媒の存在下で反応させるか、
あるいは(E)ケイ素原子結合のアシロキシ基を有するシ
リコーン化合物と(B)成分を、(F)アルコールと(D)成
分の存在下で反応させることを特徴とする、(A)成分の
ケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ
基、あるいは(E)成分のケイ素原子結合のアシロキシ基
の一部もしくは全部を一般式: 【化2】 (式中、Rは前記と同じである。)で示されるシロキシ
基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法。
Description
の製造方法に関し、詳しくは、シリコーン化合物中のケ
イ素原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基
またはアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコ
ーン化合物を効率よく製造する方法に関する。
アルコキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキ
シ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を製
造する方法としては、例えば、3−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシランにトリメチルクロロシランとト
リメチルシラノールを50℃で一昼夜反応させることに
よる3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシ
ロキシ)シランを製造する方法(米国特許第3,398,
017号明細書参照)、モノハイドロジェンオルガノア
ルコキシシランとトリオルガノシラノールを反応させる
ことによるモノハイドロジェンオルガノポリシロキサン
を製造する方法(特開昭55−36,268号公報参
照)、トリメチルアセトキシシランとテトラエトキシシ
ランを濃塩酸の存在下で共加水分解させる方法が提案さ
れている。
より提案された方法は、反応操作が煩雑なうえ、目的の
シロキサン化合物の収率が低いという問題があった。ま
た、特開昭55−36,268号により提案された方法
は、原料として不安定なシラノール化合物を使用しなけ
ればならず、再現性が悪いという問題があった。さら
に、トリメチルアセトキシシランとテトラエトキシシラ
ンを共加水分解する方法では、多量の塩酸を必要とする
ので、シリコーン化合物の製造効率が悪いという問題が
あった。
を解決すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明の目的は、シリコーン化合物中のケイ素
原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基また
はアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン
化合物を効率よく製造する方法を提供することにある。
原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を有す
るシリコーン化合物と(B) 一般式:
水素原子である。)で示されるジシロキサン化合物を、
(C) カルボン酸と(D) 酸触媒の存在下で反応させる
ことを特徴とする、(A)成分のケイ素原子結合のアルコ
キシ基またはアリールオキシ基の一部もしくは全部を一
般式:
基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法に関す
る。
アシロキシ基を有するシリコーン化合物と(B) 一般
式:
水素原子である。)で示されるジシロキサン化合物を、
(F) アルコールと(D) 酸触媒の存在下で反応させる
ことを特徴とする、(E)成分のケイ素原子結合のアシロ
キシ基の一部もしくは全部を一般式:
基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法に関す
る。
方法を詳細に説明する。はじめに、前者の製造方法にお
いて、(A)成分は、ケイ素原子結合のアルコキシ基また
はアリールオキシ基を有するシリコーン化合物である。
(A)成分の分子量は限定されないが、この分子量が10
0,000をこえると反応性が著しく低下して、目的の
シリコーン化合物への反応の転化率が著しく低下してし
まう傾向があることから、この分子量は100,000
以下であることが好ましい。(A)成分中のケイ素原子結
合のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基が例示され、また、アリール
オキシ基としては、フェノキシ基が例示される。本発明
の製造方法において、(A)成分はケイ素原子結合のアル
コキシ基を有する化合物であることが好ましく、特に、
このアルコキシ基としては、反応性が良好であることか
ら、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。
しては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン
等のテトラアルコキシシラン化合物;トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン化合物;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルメチルジメ
トキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピル
メチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン化合
物;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシ
ラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシ
ラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン
等のモノアルコキシシラン化合物等のアルコキシシラン
化合物;これらのアルコキシシラン化合物の部分縮合
物;1−メトキシ−1,1,3,3,5,5,7,7−
オクタメチルテトラシロキサン、1−メトキシ−ノナメ
チルテトラシロキサン、1−メトキシ−7−ビニル−オ
クタメチルテトラシロキサン等のアルコキシ基含有シロ
キサン化合物が例示される。
一般式:
じか、または異なる一価有機基もしくは水素原子であ
り、Rの一価有機基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニ
ル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェ
ネチル基等のアラルキル基;3−メタクリロキシプロピ
ル基、3−メルカプトプロピル基等の有機官能性基置換
アルキル基が例示される。このような(B)成分のジシロ
キサン化合物としては、1,1,3,3−テトラメチル
ジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニル−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジ(3−
メタクリロキシプロピル)−テトラメチルジシロキサン
が例示される。
リコーン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とのモ
ル比は限定されないが、(A)成分中のケイ素原子結合の
アルコキシ基またはアリールオキシ基をシロキシ基によ
り完全に置換するためには、(A)成分中のケイ素原子結
合のアルコキシ基ないしはアリールオキシ基1モルに対
して、(B)成分のジシロキサン化合物を0.5モル以上
で添加することが好ましく、実用的には、0.5〜1モ
ルの範囲内で添加することが好ましく、特には、0.5
〜0.75モルの範囲内で添加することが好ましい。
ルボン酸は、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ
基またはアリールオキシ基と反応してエステル化合物を
生成して、この反応の進行にともなって副生成物として
水を徐々に生成する働きをする。そのため、本発明の製
造方法においては、あらためて水を用いる必要はない。
すなわち、従来の方法では、大量の水やアルコールを用
いなければならず、釜効率が極端に低かったが、本発明
の製造方法においては、このように反応系内で水が徐々
に生成して、ケイ素原子結合のアルコキシ基ないしはア
リールオキシ基同志の縮合反応が最小限に抑えられ、目
的のシリコーン化合物が極めて選択的、高収率で得るこ
とができるという特徴がある。このような(C)成分のカ
ルボン酸としては、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香
酸、置換安息香酸が例示され、上記の反応を十分に促進
することができることから、ぎ酸、酢酸であることが好
ましい。
反応式で示される。
は必須の成分であり、(C)成分がない場合には、上記の
反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅く、
また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させるため
には大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必要とす
るようになる。このことからも、本発明の製造方法で
は、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量に対し
て大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコーン化
合物を得ることができ、また、(A)成分のシリコーン化
合物の化学構造を維持しつつ、(A)成分中のケイ素原子
結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を置換する
ことができることも、本発明の製造方法の特徴の一つで
ある。本発明の製造方法では、上記の反応式で示される
ように、(A)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結
合のアルコキシ基またはアリールオキシ基1モルに対し
て、(C)成分のカルボン酸を0.5モル以上添加するこ
とが好ましく、これを1モル以上で添加すると上記の反
応の平衡を効率的に目的のシリコーン化合物側にずらす
ことができることから、(A)成分のシリコーン化合物中
のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ
基1モルに対して、(C)成分のカルボン酸を0.5モル
以上で添加することが好ましく、さらに、0.5〜1モ
ルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、0.5
〜3モルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、
0.5〜0.75モルの範囲内で添加することが好まし
く、特に、0.5〜1.5モルの範囲内で添加することが
好ましい。
触媒は、上記の反応を促進するための触媒であり、この
ような(D)成分の酸触媒としては、塩酸、硫酸、トリフ
ルオロ酢酸、トルフルオロメタンスルホン酸等のプロト
ン酸;塩化鉄、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化チタ
ン等のルイス酸が例示される。本発明の製造方法におい
ては、反応の転化率を向上させるために(D)成分の酸触
媒として強酸を使用することが好ましく、さらには、塩
酸、硫酸、パーフルオロアルカンスルホン酸を使用する
ことが好ましく、特には、トリフルオロメタンスルホン
酸を使用することが好ましい。
として強酸を使用する場合には、目的のシリコーン化合
物中のシロキサン結合のランダムな再配列反応やケイ素
原子結合のアルコキシ基ないしはアリールオキシ基同志
の単独縮合等の副反応を抑制するため、目的のシリコー
ン化合物への反応を起こすに足りる微量の酸触媒を添加
することが好ましい。この添加量は使用する酸触媒の酸
強度などにも依存するするため一概には言えないが、ト
リフルオロメタンスルホン酸の場合、反応混合物の全量
に対して10〜10,000ppm程度の量で十分である。
また、使用する酸の量が減るほど、その中和のための塩
基性化合物、またはその水洗のための水の量を減らすこ
とができるので、これらの点からも必要最低限の量の酸
触媒を用いることが好ましい。
ン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とを、(C)成
分のカルボン酸と(D)成分の酸触媒の存在下で反応させ
ることにより、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキ
シ基またはアリールオキシ基を(B)成分中のシロキシ基
で置換することを特徴としており、前述の通り、水を添
加しないで反応を進行させることを特徴としているが、
この反応は無溶媒で行うこともできるが、この反応に直
接関与しない有機溶媒を、この反応系を希釈して、この
反応速度を調節するために用いることができる。この有
機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレンが例示
される。
ン化合物、(B)成分のジシロキサン化合物、(C)成分の
カルボン酸、および(D)成分の酸触媒を混合して、所定
の温度で混合撹拌することにより行われる。本発明の製
造方法において、好ましい反応温度としては、(A)成分
と(B)成分の組み合わせにより異なるので一概には言え
ないが、一般的には0〜80℃の範囲内であることが好
ましく、特に、20〜70℃の範囲内であることが好ま
しい。これは、反応の温度がこの範囲未満では、この反
応が遅くなる傾向があり、一方、反応の温度がこの範囲
をこえると、(A)成分同士の単独縮合や、得られるシリ
コーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再平衡化
反応、また、(A)成分または(B)成分としてケイ素原子
結合水素原子を有する化合物を用いる場合には、反応系
中の水酸基とケイ素原子結合水素原子との脱水素縮合反
応などの副反応が起こる傾向があるからである。
定されないが、反応熱の制御や大量生産時の製造のしや
すさ、さらに反応の選択性が良好であることから、(B)
成分のジシロキサン化合物、(C)成分のカルボン酸、
(D)成分の酸触媒を混合した後、必要に応じてこの系を
加熱または冷却しながら、(A)成分のシリコーン化合物
を添加していく方法が好ましい。本発明の製造方法にお
いては、反応の進行状況をガスクロマトグラフィー等で
追跡して、実質的に平衡状態に到達したのを確認した
後、中和、水洗等によって反応系から酸を除き、蒸留等
の従来公知の方法によって、目的のシリコーン化合物を
得ることができる。この中和反応に用いられる塩基とし
ては有機アミン、アンモニア、ヘキサメチルジシラザン
等が好ましい。
する。本発明の製造方法において、(E)成分はケイ素原
子結合のアシロキシ基を有するシリコーン化合物であ
る。(E)成分の分子量は限定されないが、この分子量が
100,000をこえると反応性が著しく低下して、目
的のシリコーン化合物への反応の転化率が著しく低下し
てしまう傾向があることから、この分子量は100,0
00以下であることが好ましい。(E)成分中のケイ素原
子結合のアシロキシ基としては、アセトキシ基、プロピ
オニロキシ基、ベンゾイルオキシ基が例示され、特に、
アセトキシ基であることが好ましい。
しては、テトラアセトキシシラン等のテトラアシロキシ
シラン化合物;トリアセトキシシラン、メチルトリアセ
トキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリアセトキシシラン等のトリア
シロキシシラン化合物;ジメチルジアセトキシシラン、
3−メタクリロキシプロピルメチルジアセトキシシラン
等のジアシロキシシラン化合物;トリメチルアセトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルアセトキ
シシラン等のモノアシロキシシラン化合物等のアシロキ
シシラン化合物;これらのアシロキシシラン化合物の部
分縮合物;1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキ
サン、1−アセトキシ−ノナメチルテトラシロキサン、
1−アセトキシ−7−ビニル−オクタメチルテトラシロ
キサン等のアシロキシ基含有シロキサン化合物が例示さ
れる。
シロキサン化合物は前記のとおりである。本発明の製造
方法において、(E)成分のシリコーン化合物と(B)成分
のジシロキサン化合物とのモル比は限定されないが、
(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基をシロキシ
基により完全に置換するためには、(E)成分中のケイ素
原子結合のアシロキシ基1モルに対して、(B)成分のジ
シロキサン化合物を0.5モル以上で添加することが好
ましく、実用的には、0.5〜1モルの範囲内で添加す
ることが好ましく、特には、0.5〜0.75モルの範囲
内で添加することが好ましい。
ルコールは、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ
基と反応してエステル化合物を生成して、この反応の進
行にともなって副生成物として水を徐々に生成する働き
をする。そのため、本発明の製造方法においては、あら
ためて水を用いる必要はない。すなわち、従来の方法で
は、大量の水を用いなければならず、釜効率が極端に低
かったが、本発明の製造方法においては、このように反
応系内で水が徐々に生成して、ケイ素原子結合のアシロ
キシ基同志の縮合反応が最小限に抑えられ、目的のシリ
コーン化合物が極めて選択的、高収率で得ることができ
るという特徴がある。このような(F)成分のアルコール
としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、フェノール、置換フェノールが例示され、特
に、反応性が高いことから、メタノール、エタノールで
あることが好ましい。
反応式で示される。
は必須の成分であり、(F)成分がない場合には、上記の
反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅く、
また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させるため
には大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必要とす
るようになる。このことからも、本発明の製造方法で
は、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量に対し
て大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコーン化
合物を得ることができ、また、(E)成分のシリコーン化
合物の化学構造を維持しつつ、(E)成分中のケイ素原子
結合のアシロキシ基を置換することができることも、本
発明の製造方法の特徴の一つである。また、上記の反応
式で示されるように、本発明の製造方法は、前者の製造
方法における反応を経由して進行するため、実質的な反
応は、前者の製造方法と同じである。本発明の製造方法
では、上記の反応式で示されるように、(E)成分のシリ
コーン化合物中のケイ素原子結合のアシロキシ基1モル
に対して、(F)成分のアルコールを0.5モル以上添加
することが好ましく、これを1モル以上で添加すると上
記の反応の平衡を効率的に目的のシリコーン化合物側に
ずらすことができることから、(E)成分のシリコーン化
合物中のケイ素原子結合のアシロキシ基1モルに対し
て、(F)成分のアルコールを0.5モル以上で添加する
ことが好ましく、さらに、0.5〜1モルの範囲内で添
加することが好ましく、さらに、0.5〜3モルの範囲
内で添加することが好ましく、さらに、0.5〜0.75
モルの範囲内で添加することが好ましく、特に、0.5
〜1.5モルの範囲内で添加することが好ましい。
上記の反応を促進するための酸触媒であり、前記と同じ
で酸触媒が例示され、反応の転化率を向上させるために
(D)成分の酸触媒として強酸を使用することが好まし
く、さらには、塩酸、硫酸、パーフルオロアルカンスル
ホン酸を使用することが好ましく、特には、トリフルオ
ロメタンスルホン酸を使用することが好ましい。
として強酸を使用する場合には、目的のシリコーン化合
物中のシロキサン結合のランダムな再配列反応やケイ素
原子結合のアシロキシ基同志の単独縮合等の副反応を抑
制するため、目的のシリコーン化合物への反応を起こす
に足りる微量の酸触媒を添加することが好ましい。この
添加量は使用する酸触媒の酸強度などにも依存するする
ため一概には言えないが、トリフルオロメタンスルホン
酸の場合、反応混合物の全量に対して10〜10,00
0ppm程度の量で十分である。また、使用する酸の量が
減るほど、その中和のための塩基性化合物、またはその
水洗のための水の量を減らすことができるので、これら
の点からも必要最低限の量の酸触媒を用いることが好ま
しい。
ン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とを、(F)成
分のアルコールと(D)成分の酸触媒の存在下で反応させ
ることにより、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキ
シ基を(B)成分中のシロキシ基で置換することを特徴と
しており、前述の通り、水を添加しないで反応を進行さ
せることを特徴としているが、この反応は無溶媒で行う
こともできるが、この反応に直接関与しない有機溶媒
を、この反応系を希釈して、この反応速度を調節するた
めに用いることができる。この有機溶媒としては、ヘキ
サン、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、ベン
ゼン、トルエン、キシレンが例示される。
ン化合物、(B)成分のジシロキサン化合物、(F)成分の
アルコール、および(D)成分の酸触媒を混合して、所定
の温度で混合撹拌することにより行われる。本発明の製
造方法において、好ましい反応温度としては、(E)成分
と(B)成分の組み合わせにより異なるので一概には言え
ないが、一般的には0〜80℃の範囲内であることが好
ましく、特に、20〜70℃の範囲内であることが好ま
しい。これは、反応の温度がこの範囲未満では、この反
応が遅くなる傾向があり、一方、反応の温度がこの範囲
をこえると、(E)成分同士の単独縮合や、得られるシリ
コーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再平衡化
反応、また、(E)成分または(B)成分としてケイ素原子
結合水素原子を有する化合物を用いる場合には、反応系
中の水酸基とケイ素原子結合水素原子との脱水素縮合反
応などの副反応が起こる傾向があるからである。
定されないが、反応熱の制御や大量生産時の製造のしや
すさ、さらに反応の選択性が良好であることから、(B)
成分のジシロキサン化合物、(F)成分のアルコール、
(D)成分の酸触媒を混合した後、必要に応じてこの系を
加熱または冷却しながら、(E)成分のシリコーン化合物
を添加していく方法が好ましい。本発明の製造方法にお
いては、反応の進行状況をガスクロマトグラフィー等で
追跡して、実質的に平衡状態に到達したのを確認した
後、中和、水洗等によって反応系から酸を除き、蒸留等
の従来公知の方法によって、目的のシリコーン化合物を
得ることができる。この中和反応に用いられる塩基とし
ては有機アミン、アンモニア、ヘキサメチルジシラザン
等が好ましい。
例により詳細に説明する。なお、実施例における釜効率
(%)は、目的のシリコーン化合物の重量(g)×100/
原料の総仕込み重量(g)により求めた。
つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びガスクロマトグラフィー(以下、GLC)の内部標準と
してのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテト
ラメトキシシラン8.4g(55mmol)を50分かけて滴
下した。反応混合物の温度は22℃から29℃に上昇し
た。室温で攪拌しながら、定期的にGLCで反応の進行
をモニターしたところ、2時間でほとんど変化が見られ
なくなった。ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入
して反応を停止させた後、GLCにて観察された各種ピ
ークをガスクロマトグラフィー−質量分析計(以下、G
C−MS)にて分析し、主生成物の収率をGLCにて定
量したところ、主生成物は、式:
1%(標品との比較による補正済み収率)であることがわ
かった。したがって、釜効率は49%であった。また、
副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体
(I)、およびその二量化物(II)であり、主生成物のGL
Cピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、そ
れぞれ、[主生成物]/[前駆体(I)]=9.2、[主生成
物]/[二量化物(II)]=228.1であった。
0.1g(220mmol)とした以外は実施例1と同様にし
て反応を行った。5時間でほとんどGLCチャートに変
化が見られなくなった。実施例1と同様にして主生成物
であるテトラキス(ジメチルシロキシ)シランの収率を求
めたところ95.3%(標品との比較による補正済み収
率)であった。したがって、釜効率は48%であった。
また、主生成物のGLCピーク面積と副生成物のピーク
面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体(I)]=4
5.3、[主生成物]/[二量化物(II)]=232であっ
た。
つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g
(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部
標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しなが
らメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を
50分かけて滴下した。40℃で4時間反応させた後、
ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停
止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−M
Sにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したと
ころ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は47%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主成物のGLCピーク面積とこれ
ら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]
/[前駆体]=8.4、[主生成物]/[二量化物]=19.6
であった。
つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン16.2g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室
温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g
(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃で3時
間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを
投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種
ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGL
Cにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は42%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=7.6、[主生成物]/[二量化物]=1
8.3であった。
つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロ
キサン22.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室
温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g
(73.3mmol)を50分かけて滴下した。50℃で3時
間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを
投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種
ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGL
Cにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は40%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=10.4、[主生成物]/[二量化物]=
6.1であった。
つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g
(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオ
ロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部
標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しなが
ら3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1
8.2g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。45℃
で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.0
4gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察され
た各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率
をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は54%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=8.3、[主生成物]/[二量化物]=5
4.9であった。
つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロ
キサン22.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室
温で攪拌しながらテトラメトキシシラン8.4g(55mm
ol)を50分かけて滴下した。55℃で7時間反応させ
た後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反
応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをG
C−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量
したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は42%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=6.2、[主生成物]/[二量化物]=3
6.8であった。
つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室
温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g
(73.3mmol)を50分かけて滴下した。30℃で3時
間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを
投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種
ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGL
Cにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は49%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=11.7、[主生成物]/[二量化物]=4
2.2であった。
つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmo
l)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およ
びGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室
温で攪拌しながらテトラエトキシシラン11.5g(55
mmol)を50分かけて滴下した。室温で6時間反応させ
た後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反
応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをG
C−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量
したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は43%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=19.0、[主生成物]/[二量化物]=6
9.2であった。
4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6
g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの
内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌し
ながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmo
l)を50分かけて滴下した。40℃で6時間反応させた
後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応
を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC
−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量し
たところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は42%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=17.0、[主生成物]/[二量化物]=1
6.4であった。
4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン16.2g(121mmol)、酢酸14.5g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン1
0.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃
で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.0
4gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察され
た各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率
をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は38%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=20.7、[主生成物]/[二量化物]=1
6.9であった。
4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン22.6g(121mmol)、酢酸14.5g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン1
0.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。50℃
で5.5時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.
04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察さ
れた各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収
率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は38%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=33.2、[主生成物]/[二量化物]=1
6.6であった。
4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6
g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフ
ルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの
内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌し
ながら3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
18.2g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。45
℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.
04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察さ
れた各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収
率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は49%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=46.2、[主生成物]/[二量化物]=3
1.9であった。
4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン22.6g(121mmol)、酢酸14.5g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながらテトラメトキシシラン8.4g
(55mmol)を50分かけて滴下した。60℃で5時間反
応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入
して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピー
クをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCに
て定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は36%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=22.3、[主生成物]/[二量化物]=2
6.0であった。
4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン1
0.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。30℃
で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.0
4gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察され
た各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率
をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は40%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=13.0、[主生成物]/[二量化物]=3
0.5であった。
4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながらテトラエトキシシラン11.5
g(55mmol)を50分かけて滴下した。室温で5.5時
間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを
投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種
ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGL
Cにて定量したところ、主生成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は38%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=91.0、[主生成物]/[二量化物]=3
3.1であった。
4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(24
2mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、
およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入
し、室温で攪拌しながら3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン18.2g(73.3mmol)を50分かけ
て滴下した。室温で6時間反応させた後、ヘキサメチル
ジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。G
LCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析
し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生
成物は、式:
(標品との比較による補正済み収率)であることがわかっ
た。したがって、釜効率は59%であった。また、副生
成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、および
その二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこ
れら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成
物]/[前駆体]=100、[主生成物]/[二量化物]=2
00であった。
の4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン731
g(4.5mol)、酢酸240g(4.0mol)、およびトリフ
ルオロメタンスルホン酸0.2gを投入し、50℃に加
熱した。攪拌しながらビニルトリメトキシシラン371
g(2.5mol)を1時間かけて滴下し、滴下終了後4時間
加熱還流した。還流温度は初期は77℃であったが4時
間後は59℃まで低下した。気体アンモニアをバブリン
グして中和を行った後、減圧蒸留を行って80〜85℃
/10mmHgの留分680gを得た。核磁気共鳴分析(以
下、NMR)および赤外吸光分析(以下、IR)の結果か
ら、このものは式:
LC純度は98%で収率は84%であった。したがっ
て、釜効率は51%であった。
ルオロメタンスルホン酸の代わりに同モルの硫酸を使用
する以外は実施例5と同様に反応させた。50℃で3時
間反応させるとほとんどGLCチャートに変化が見られ
なくなった。実施例5と同様にして主生成物である、
式:
9.4%(標品との比較による補正済み収率)であること
がわかった。また、副生成物は下式で示される、上記主
生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物
のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比
は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=11.0、[主生
成物]/[二量化物]=1.8であった。
4つ口フラスコに、テトラエトキシシラン20g(96.
0mmol)とトリフルオロメタンスルホン酸0.015gを
投入し、室温で攪拌しながら、ぎ酸5.3g(116.2m
mol)を30分かけて滴下した。反応混合物の温度は25
℃から28℃に上昇した。45℃で2時間攪拌させて、
テトラエトキシシランの部分縮合反応物を得た。冷却し
て室温に戻した後、1,1,3,3−テトラメチルジシ
ロキサン11.2g(83.4mmol)を投入し、さらにぎ酸
3.8g(83.4mmol)を10分かけて滴下した。滴下終
了後反応混合物の温度は24℃から27℃まで上昇し
た。室温で63時間攪拌し、ヘキサメチルジシラザン
0.04gを添加して反応を停止した後、90℃/1mmH
gで低沸点物を加熱減圧留去した。冷却後残留物を滅菌
ろ過すると無色透明の液体16.5gが得られた。GP
C分析の結果標準ポリスチレン換算の数平均分子量は1
074、分散度は1.25でNMRより求められたジメ
チルシロキシ化反応の転化率は90%であった。
つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン324g
(2.0mol)、ビニルトリメトキシシラン74.1g(0.
5mol)、および触媒として陽イオン交換樹脂(三菱化成
株式会社製のダイヤイオンRCP150H)4.0gを投
入し、低沸点物を留去しながら穏やかに還流させた。6
時間後留出物量が265gに達した時点で残留物をGL
Cで分析したところ、目的物である式:
式:
C面積比は9:66:25であった。このGLC定量に
より求められた目的物のシリコーン化合物の収量は13
gであり、収率は8%であった。したがって、釜効率は
3%であった。
つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン1950g
(12mol)、濃塩酸300ml、水600mlおよびイソプ
ロピルアルコール600mlを投入し、室温で攪拌しなが
ら445g(3mol)のビニルトリメトキシシランを2時
間かけて滴下し、滴下終了後1時間攪拌した。分液、水
洗を行い、有機層に炭酸水素ナトリウム水溶液を投入し
て攪拌し、中和を行った。有機層を硫酸マグネシウムで
乾燥後、減圧蒸留により78〜87℃/13mmHgの留分
485gを得た。NMRおよびIR分析の結果から、こ
のものは式:
LC純度は94%で収率は50%であった。したがっ
て、釜効率は12.7%であった。
例5と同様にして反応させた。50℃で3時間加熱攪拌
した後、GLCで分析したが、目的物はほとんど生成し
ていないことが判った。
4つ口フラスコに、ヘキサメチルシクロトリシロキサン
74.2g(0.33mol)、ジメチルクロロシラン31.5
g(0.33mol)、ジメチルホルムアミド2.3g、およ
びアセトニトリル22.7gを投入し、室温で1.5時間
攪拌させた。GC−MSにて分析したところ、主生成物
は、式:
であることが判明した。別のフラスコに酢酸ナトリウム
30g(0.37mol)とトルエン30mlを投入し、共沸脱
水を30分間行った。室温に戻した後、さきに調製した
1−クロロ−オクタメチルテトラシロキサンを主成分と
する反応混合物を室温で滴下した。滴下終了後、室温で
30分間攪拌した後、GLCにより分析すると1−クロ
ロ−オクタメチルテトラシロキサンのピークは消失し、
新たなピークが生成していることが判った。この新たな
ピークはGC−MSにより、式:
サンであることが判明した。低沸点物を加熱減圧留去し
た後、トルエン30mlおよび水60mlを投入して攪拌
し、副生物の塩化ナトリウムおよび未反応の酢酸ナトリ
ウムを水層に溶解させた。静置して相分離させ、水層を
廃棄し、有機層を水洗した。この有機層から低沸点物を
加熱減圧留去すると、1−アセトキシ−オクタメチルテ
トラシロキサンを主成分とするオリゴシロキサン混合物
93.4gが得られた。GLCによる1−アセトキシ−
オクタメチルテトラシロキサンの含有率は85%であっ
た。
に、このオリゴシロキサン混合物22.5g、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン5.9g(44.2mmo
l)およびトリフルオロメタンスルホン酸0.015gを
投入し、40℃に加熱した。攪拌しながらメタノール
2.6g(81.3mmol)を滴下した。滴下終了後すぐGL
C分析を行うと、1−アセトキシ−オクタメチルテトラ
シロキサンのピークは完全に消失し、新たに、式:
ンと酢酸のピークが生成していることが判った。40℃
で3時間加熱攪拌し、さらに室温で15時間攪拌した
後、GLCで分析すると1−メトキシ−オクタメチルテ
トラシロキサンの91%は新たなピークに転化している
ことが判った。この主生成物のピークをGC−MS分析
すると、式:
ある、式:
ン、その前駆体の二量化物である、式:
これらの主生成物に対するピーク面積比は、それぞれ
[主生成物]/[前駆体]=17、[主生成物]/[二量化物]
=5であった。
つ口フラスコに、ジメチルビニルアセトキシシラン40
3.2g(2.8mol)、テトラメトキシシラン88.3g
(0.58mol)およびトルエン350mlを投入し、水冷攪
拌しながら、35mlの濃塩酸を5分間で滴下した。反応
溶液の温度は25℃から38℃に上昇した。60℃で4
時間加熱攪拌するとGLCチャートにほとんど変化が見
られなくなったので、反応終了とした。冷却して、室温
に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、
静置して相分離させ、水層を廃棄した。有機層を2回水
洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧蒸留により
99〜103℃/1mmHgの留分118.5gを得た。核
磁気共鳴分析および赤外線分光分析の結果から、このも
のは、式:
のGLC純度は94.6%であり、収率は42%であっ
た。したがって、釜効率は14.1%であった。
は、シリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ
基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基をシロ
キシ基で置換してなるシリコーン化合物を効率よく製造
できるという特徴がある。
反応式で示される。
酸は必須の成分であり、(C)成分がない場合には、上
記の反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅
く、また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させる
ためには大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必
要とするようになる。このことからも、本発明の製造方
法では、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量
に対して大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコ
ーン化合物を得ることができ、また、(A)成分のシリ
コーン化合物の化学構造を維持しつつ、(A)成分中の
ケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基
を置換することができることも、本発明の製造方法の特
徴の一つである。本発明の製造方法では、上記の反応式
で示されるように、(A)成分のシリコーン化合物中の
ケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基
1モルに対して、(C)成分のカルボン酸を0.5モル
以上添加することが好ましく、これを1モル以上で添加
すると上記の反応の平衡を効率的に目的のシリコーン化
合物側にずらすことができることから、(A)成分のシ
リコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基また
はアリールオキシ基1モルに対して、(C)成分のカル
ボン酸を0.5モル以上で添加することが好ましく、さ
らに、0.5〜3モルの範囲内で添加することが好まし
く、さらに、0.5〜1.5モルの範囲内で添加するこ
とが好ましく、さらに、0.5〜1モルの範囲内で添加
することが好ましく、特に、0.5〜0.75モルの範
囲内で添加することが好ましい。
反応式で示される。
ルは必須の成分であり、(F)成分がない場合には、上
記の反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅
く、また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させる
ためには大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必
要とするようになる。このことからも、本発明の製造方
法では、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量
に対して大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコ
ーン化合物を得ることができ、また、(E)成分のシリ
コーン化合物の化学構造を維持しつつ、(E)成分中の
ケイ素原子結合のアシロキシ基を置換することができる
ことも、本発明の製造方法の特徴の一つである。また、
上記の反応式で示されるように、本発明の製造方法は、
前者の製造方法における反応を経由して進行するため、
実質的な反応は、前者の製造方法と同じである。本発明
の製造方法では、上記の反応式で示されるように、
(E)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のア
シロキシ基1モルに対して、(F)成分のアルコールを
0.5モル以上添加することが好ましく、これを1モル
以上で添加すると上記の反応の平衡を効率的に目的のシ
リコーン化合物側にずらすことができることから、
(E)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のア
シロキシ基1モルに対して、(F)成分のアルコールを
0.5モル以上で添加することが好ましく、さらに、
0.5〜3モルの範囲内で添加することが好ましく、さ
らに、0.5〜1.5モルの範囲内で添加することが好
ましく、さらに、0.5〜1モルの範囲内で添加するこ
とが好ましく、特に、0.5〜0.75モルの範囲内で
添加することが好ましい。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A) ケイ素原子結合のアルコキシ基ま
たはアリールオキシ基を有するシリコーン化合物と(B)
一般式: 【化1】 (式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは
水素原子である。)で示されるジシロキサン化合物を、
(C) カルボン酸と(D) 酸触媒の存在下で反応させる
ことを特徴とする、(A)成分のケイ素原子結合のアルコ
キシ基またはアリールオキシ基の一部もしくは全部を一
般式: 【化2】 (式中、Rは前記と同じである。)で示されるシロキシ
基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法。 - 【請求項2】 (D)成分の酸触媒がパーフルオロアルカ
ンスルホン酸であることを特徴とする、請求項1記載の
シリコーン化合物の製造方法。 - 【請求項3】 (E) ケイ素原子結合のアシロキシ基を
有するシリコーン化合物と(B) 一般式: 【化3】 (式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは
水素原子である。)で示されるジシロキサン化合物を、
(F) アルコールと(D) 酸触媒の存在下で反応させる
ことを特徴とする、(E)成分のケイ素原子結合のアシロ
キシ基の一部もしくは全部を一般式: 【化4】 (式中、Rは前記と同じである。)で示されるシロキシ
基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法。 - 【請求項4】 (D)成分の酸触媒がパーフルオロアルカ
ンスルホン酸であることを特徴とする、請求項3記載の
シリコーン化合物の製造方法。
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