JP3571521B2 - シリコーン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーン化合物の製造方法に関し、詳しくは、シリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を製造する方法としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランにトリメチルクロロシランとトリメチルシラノールを50℃で一昼夜反応させることによる3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シランを製造する方法(米国特許第3,398,017号明細書参照)、モノハイドロジェンオルガノアルコキシシランとトリオルガノシラノールを反応させることによるモノハイドロジェンオルガノポリシロキサンを製造する方法(特開昭55−36,268号公報参照)、トリメチルアセトキシシランとテトラエトキシシランを濃塩酸の存在下で共加水分解させる方法が提案されている。
【0003】
しかし、米国特許第3,398,017号により提案された方法は、反応操作が煩雑なうえ、目的のシロキサン化合物の収率が低いという問題があった。また、特開昭55−36,268号により提案された方法は、原料として不安定なシラノール化合物を使用しなければならず、再現性が悪いという問題があった。さらに、トリメチルアセトキシシランとテトラエトキシシランを共加水分解する方法では、多量の塩酸を必要とするので、シリコーン化合物の製造効率が悪いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、シリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を効率よく製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(A) ケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を有するシリコーン化合物と
(B) 一般式:
【化5】
(式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは水素原子である。)
で示されるジシロキサン化合物を、
(C) カルボン酸と
(D) 酸触媒の存在下で反応させることを特徴とする、(A)成分のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基の一部もしくは全部を一般式:
【化6】
(式中、Rは前記と同じである。)
で示されるシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法に関する。
【0006】
また、本発明は、
(E) ケイ素原子結合のアシロキシ基を有するシリコーン化合物と
(B) 一般式:
【化7】
(式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは水素原子である。)
で示されるジシロキサン化合物を、
(F) アルコールと
(D) 酸触媒の存在下で反応させることを特徴とする、(E)成分のケイ素原子結合のアシロキシ基の一部もしくは全部を一般式:
【化8】
(式中、Rは前記と同じである。)
で示されるシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物の製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコーン化合物の製造方法を詳細に説明する。
はじめに、前者の製造方法において、(A)成分は、ケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を有するシリコーン化合物である。(A)成分の分子量は限定されないが、この分子量が100,000をこえると反応性が著しく低下して、目的のシリコーン化合物への反応の転化率が著しく低下してしまう傾向があることから、この分子量は100,000以下であることが好ましい。(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が例示され、また、アリールオキシ基としては、フェノキシ基が例示される。本発明の製造方法において、(A)成分はケイ素原子結合のアルコキシ基を有する化合物であることが好ましく、特に、このアルコキシ基としては、反応性が良好であることから、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。
【0008】
このような(A)成分のシリコーン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン化合物;トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシラン化合物;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン化合物;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン等のモノアルコキシシラン化合物等のアルコキシシラン化合物;これらのアルコキシシラン化合物の部分縮合物;1−メトキシ−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1−メトキシ−ノナメチルテトラシロキサン、1−メトキシ−7−ビニル−オクタメチルテトラシロキサン等のアルコキシ基含有シロキサン化合物が例示される。
【0009】
本発明の製造方法において、(B)成分は、一般式:
【化9】
で示されるジシロキサン化合物である。上式中、Rは同じか、または異なる一価有機基もしくは水素原子であり、Rの一価有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3−メタクリロキシプロピル基、3−メルカプトプロピル基等の有機官能性基置換アルキル基が例示される。このような(B)成分のジシロキサン化合物としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジ(3−メタクリロキシプロピル)−テトラメチルジシロキサンが例示される。
【0010】
本発明の製造方法において、(A)成分のシリコーン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とのモル比は限定されないが、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基をシロキシ基により完全に置換するためには、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基ないしはアリールオキシ基1モルに対して、(B)成分のジシロキサン化合物を0.5モル以上で添加することが好ましく、実用的には、0.5〜1モルの範囲内で添加することが好ましく、特には、0.5〜0.75モルの範囲内で添加することが好ましい。
【0011】
本発明の製造方法において、(C)成分のカルボン酸は、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基と反応してエステル化合物を生成して、この反応の進行にともなって副生成物として水を徐々に生成する働きをする。そのため、本発明の製造方法においては、あらためて水を用いる必要はない。すなわち、従来の方法では、大量の水やアルコールを用いなければならず、釜効率が極端に低かったが、本発明の製造方法においては、このように反応系内で水が徐々に生成して、ケイ素原子結合のアルコキシ基ないしはアリールオキシ基同志の縮合反応が最小限に抑えられ、目的のシリコーン化合物が極めて選択的、高収率で得ることができるという特徴がある。このような(C)成分のカルボン酸としては、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、置換安息香酸が例示され、上記の反応を十分に促進することができることから、ぎ酸、酢酸であることが好ましい。
【0012】
本発明の製造方法は、例えば、次のような反応式で示される。
【化10】
上記の反応式で示されるように、(C)成分のカルボン酸は必須の成分であり、(C)成分がない場合には、上記の反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅く、また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させるためには大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必要とするようになる。このことからも、本発明の製造方法では、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量に対して大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコーン化合物を得ることができ、また、(A)成分のシリコーン化合物の化学構造を維持しつつ、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を置換することができることも、本発明の製造方法の特徴の一つである。本発明の製造方法では、上記の反応式で示されるように、(A)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基1モルに対して、(C)成分のカルボン酸を0.5モル以上添加することが好ましく、これを1モル以上で添加すると上記の反応の平衡を効率的に目的のシリコーン化合物側にずらすことができることから、(A)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基1モルに対して、(C)成分のカルボン酸を0.5モル以上で添加することが好ましく、さらに、0.5〜3モルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、0.5〜1.5モルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、0.5〜1モルの範囲内で添加することが好ましく、特に、0.5〜0.75モルの範囲内で添加することが好ましい。
【0013】
本発明の製造方法において、(D)成分の酸触媒は、上記の反応を促進するための触媒であり、このような(D)成分の酸触媒としては、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、トルフルオロメタンスルホン酸等のプロトン酸;塩化鉄、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化チタン等のルイス酸が例示される。本発明の製造方法においては、反応の転化率を向上させるために(D)成分の酸触媒として強酸を使用することが好ましく、さらには、塩酸、硫酸、パーフルオロアルカンスルホン酸を使用することが好ましく、特には、トリフルオロメタンスルホン酸を使用することが好ましい。
【0014】
本発明の製造方法では、(D)成分の酸触媒として強酸を使用する場合には、目的のシリコーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再配列反応やケイ素原子結合のアルコキシ基ないしはアリールオキシ基同志の単独縮合等の副反応を抑制するため、目的のシリコーン化合物への反応を起こすに足りる微量の酸触媒を添加することが好ましい。この添加量は使用する酸触媒の酸強度などにも依存するするため一概には言えないが、トリフルオロメタンスルホン酸の場合、反応混合物の全量に対して10〜10,000ppm程度の量で十分である。また、使用する酸の量が減るほど、その中和のための塩基性化合物、またはその水洗のための水の量を減らすことができるので、これらの点からも必要最低限の量の酸触媒を用いることが好ましい。
【0015】
本発明の製造方法は、(A)成分のシリコーン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とを、(C)成分のカルボン酸と(D)成分の酸触媒の存在下で反応させることにより、(A)成分中のケイ素原子結合のアルコキシ基またはアリールオキシ基を(B)成分中のシロキシ基で置換することを特徴としており、前述の通り、水を添加しないで反応を進行させることを特徴としているが、この反応は無溶媒で行うこともできるが、この反応に直接関与しない有機溶媒を、この反応系を希釈して、この反応速度を調節するために用いることができる。この有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレンが例示される。
【0016】
本発明の製造方法は、(A)成分のシリコーン化合物、(B)成分のジシロキサン化合物、(C)成分のカルボン酸、および(D)成分の酸触媒を混合して、所定の温度で混合撹拌することにより行われる。本発明の製造方法において、好ましい反応温度としては、(A)成分と(B)成分の組み合わせにより異なるので一概には言えないが、一般的には0〜80℃の範囲内であることが好ましく、特に、20〜70℃の範囲内であることが好ましい。これは、反応の温度がこの範囲未満では、この反応が遅くなる傾向があり、一方、反応の温度がこの範囲をこえると、(A)成分同士の単独縮合や、得られるシリコーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再平衡化反応、また、(A)成分または(B)成分としてケイ素原子結合水素原子を有する化合物を用いる場合には、反応系中の水酸基とケイ素原子結合水素原子との脱水素縮合反応などの副反応が起こる傾向があるからである。
【0017】
本発明の製造方法において、その手順は限定されないが、反応熱の制御や大量生産時の製造のしやすさ、さらに反応の選択性が良好であることから、(B)成分のジシロキサン化合物、(C)成分のカルボン酸、(D)成分の酸触媒を混合した後、必要に応じてこの系を加熱または冷却しながら、(A)成分のシリコーン化合物を添加していく方法が好ましい。本発明の製造方法においては、反応の進行状況をガスクロマトグラフィー等で追跡して、実質的に平衡状態に到達したのを確認した後、中和、水洗等によって反応系から酸を除き、蒸留等の従来公知の方法によって、目的のシリコーン化合物を得ることができる。この中和反応に用いられる塩基としては有機アミン、アンモニア、ヘキサメチルジシラザン等が好ましい。
【0018】
次に、後者の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法において、(E)成分はケイ素原子結合のアシロキシ基を有するシリコーン化合物である。(E)成分の分子量は限定されないが、この分子量が100,000をこえると反応性が著しく低下して、目的のシリコーン化合物への反応の転化率が著しく低下してしまう傾向があることから、この分子量は100,000以下であることが好ましい。(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニロキシ基、ベンゾイルオキシ基が例示され、特に、アセトキシ基であることが好ましい。
【0019】
このような(E)成分のシリコーン化合物としては、テトラアセトキシシラン等のテトラアシロキシシラン化合物;トリアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラン等のトリアシロキシシラン化合物;ジメチルジアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジアセトキシシラン等のジアシロキシシラン化合物;トリメチルアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルアセトキシシラン等のモノアシロキシシラン化合物等のアシロキシシラン化合物;これらのアシロキシシラン化合物の部分縮合物;1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキサン、1−アセトキシ−ノナメチルテトラシロキサン、1−アセトキシ−7−ビニル−オクタメチルテトラシロキサン等のアシロキシ基含有シロキサン化合物が例示される。
【0020】
本発明の製造方法において、(B)成分のジシロキサン化合物は前記のとおりである。本発明の製造方法において、(E)成分のシリコーン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とのモル比は限定されないが、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基をシロキシ基により完全に置換するためには、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基1モルに対して、(B)成分のジシロキサン化合物を0.5モル以上で添加することが好ましく、実用的には、0.5〜1モルの範囲内で添加することが好ましく、特には、0.5〜0.75モルの範囲内で添加することが好ましい。
【0021】
本発明の製造方法において、(F)成分のアルコールは、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基と反応してエステル化合物を生成して、この反応の進行にともなって副生成物として水を徐々に生成する働きをする。そのため、本発明の製造方法においては、あらためて水を用いる必要はない。すなわち、従来の方法では、大量の水を用いなければならず、釜効率が極端に低かったが、本発明の製造方法においては、このように反応系内で水が徐々に生成して、ケイ素原子結合のアシロキシ基同志の縮合反応が最小限に抑えられ、目的のシリコーン化合物が極めて選択的、高収率で得ることができるという特徴がある。このような(F)成分のアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、フェノール、置換フェノールが例示され、特に、反応性が高いことから、メタノール、エタノールであることが好ましい。
【0022】
本発明の製造方法は、例えば、次のような反応式で示される。
【化11】
上記の反応式で示されるように、(F)成分のアルコールは必須の成分であり、(F)成分がない場合には、上記の反応は単なる平衡化反応となり、反応はきわめて遅く、また、目的のシリコーン化合物の収率を向上させるためには大過剰の(B)成分のジシロキサン化合物を必要とするようになる。このことからも、本発明の製造方法では、(B)成分のジシロキサン化合物を化学量論量に対して大過剰用いなくても、高選択的に目的のシリコーン化合物を得ることができ、また、(E)成分のシリコーン化合物の化学構造を維持しつつ、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基を置換することができることも、本発明の製造方法の特徴の一つである。また、上記の反応式で示されるように、本発明の製造方法は、前者の製造方法における反応を経由して進行するため、実質的な反応は、前者の製造方法と同じである。本発明の製造方法では、上記の反応式で示されるように、(E)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のアシロキシ基1モルに対して、(F)成分のアルコールを0.5モル以上添加することが好ましく、これを1モル以上で添加すると上記の反応の平衡を効率的に目的のシリコーン化合物側にずらすことができることから、(E)成分のシリコーン化合物中のケイ素原子結合のアシロキシ基1モルに対して、(F)成分のアルコールを0.5モル以上で添加することが好ましく、さらに、0.5〜3モルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、0.5〜1.5モルの範囲内で添加することが好ましく、さらに、0.5〜1モルの範囲内で添加することが好ましく、特に、0.5〜0.75モルの範囲内で添加することが好ましい。
【0023】
本発明の製造方法において、(D)成分は、上記の反応を促進するための酸触媒であり、前記と同じで酸触媒が例示され、反応の転化率を向上させるために(D)成分の酸触媒として強酸を使用することが好ましく、さらには、塩酸、硫酸、パーフルオロアルカンスルホン酸を使用することが好ましく、特には、トリフルオロメタンスルホン酸を使用することが好ましい。
【0024】
本発明の製造方法では、(D)成分の酸触媒として強酸を使用する場合には、目的のシリコーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再配列反応やケイ素原子結合のアシロキシ基同志の単独縮合等の副反応を抑制するため、目的のシリコーン化合物への反応を起こすに足りる微量の酸触媒を添加することが好ましい。この添加量は使用する酸触媒の酸強度などにも依存するするため一概には言えないが、トリフルオロメタンスルホン酸の場合、反応混合物の全量に対して10〜10,000ppm程度の量で十分である。また、使用する酸の量が減るほど、その中和のための塩基性化合物、またはその水洗のための水の量を減らすことができるので、これらの点からも必要最低限の量の酸触媒を用いることが好ましい。
【0025】
本発明の製造方法は、(E)成分のシリコーン化合物と(B)成分のジシロキサン化合物とを、(F)成分のアルコールと(D)成分の酸触媒の存在下で反応させることにより、(E)成分中のケイ素原子結合のアシロキシ基を(B)成分中のシロキシ基で置換することを特徴としており、前述の通り、水を添加しないで反応を進行させることを特徴としているが、この反応は無溶媒で行うこともできるが、この反応に直接関与しない有機溶媒を、この反応系を希釈して、この反応速度を調節するために用いることができる。この有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、トルエン、キシレンが例示される。
【0026】
本発明の製造方法は、(E)成分のシリコーン化合物、(B)成分のジシロキサン化合物、(F)成分のアルコール、および(D)成分の酸触媒を混合して、所定の温度で混合撹拌することにより行われる。本発明の製造方法において、好ましい反応温度としては、(E)成分と(B)成分の組み合わせにより異なるので一概には言えないが、一般的には0〜80℃の範囲内であることが好ましく、特に、20〜70℃の範囲内であることが好ましい。これは、反応の温度がこの範囲未満では、この反応が遅くなる傾向があり、一方、反応の温度がこの範囲をこえると、(E)成分同士の単独縮合や、得られるシリコーン化合物中のシロキサン結合のランダムな再平衡化反応、また、(E)成分または(B)成分としてケイ素原子結合水素原子を有する化合物を用いる場合には、反応系中の水酸基とケイ素原子結合水素原子との脱水素縮合反応などの副反応が起こる傾向があるからである。
【0027】
本発明の製造方法において、その手順は限定されないが、反応熱の制御や大量生産時の製造のしやすさ、さらに反応の選択性が良好であることから、(B)成分のジシロキサン化合物、(F)成分のアルコール、(D)成分の酸触媒を混合した後、必要に応じてこの系を加熱または冷却しながら、(E)成分のシリコーン化合物を添加していく方法が好ましい。本発明の製造方法においては、反応の進行状況をガスクロマトグラフィー等で追跡して、実質的に平衡状態に到達したのを確認した後、中和、水洗等によって反応系から酸を除き、蒸留等の従来公知の方法によって、目的のシリコーン化合物を得ることができる。この中和反応に用いられる塩基としては有機アミン、アンモニア、ヘキサメチルジシラザン等が好ましい。
【0028】
【実施例】
本発明のシリコーン化合物の製造方法を実施例により詳細に説明する。なお、実施例における釜効率(%)は、目的のシリコーン化合物の重量(g)×100/原料の総仕込み重量(g)により求めた。
【0029】
[実施例1]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびガスクロマトグラフィー(以下、GLC)の内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテトラメトキシシラン8.4g(55mmol)を50分かけて滴下した。反応混合物の温度は22℃から29℃に上昇した。室温で攪拌しながら、定期的にGLCで反応の進行をモニターしたところ、2時間でほとんど変化が見られなくなった。ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた後、GLCにて観察された各種ピークをガスクロマトグラフィー−質量分析計(以下、GC−MS)にて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化12】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は85.1%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は49%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体(I)、およびその二量化物(II)であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体(I)]=9.2、[主生成物]/[二量化物(II)]=228.1であった。
【化13】
【0030】
[実施例2]
実施例1において、ぎ酸を10.1g(220mmol)とした以外は実施例1と同様にして反応を行った。5時間でほとんどGLCチャートに変化が見られなくなった。実施例1と同様にして主生成物であるテトラキス(ジメチルシロキシ)シランの収率を求めたところ95.3%(標品との比較による補正済み収率)であった。したがって、釜効率は48%であった。また、主生成物のGLCピーク面積と副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体(I)]=45.3、[主生成物]/[二量化物(II)]=232であった。
【0031】
[実施例3]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃で4時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化14】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は78%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は47%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=8.4、[主生成物]/[二量化物]=19.6であった。
【化15】
【0032】
[実施例4]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃で3時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化16】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は74%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は42%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=7.6、[主生成物]/[二量化物]=18.3であった。
【化17】
【0033】
[実施例5]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン22.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。50℃で3時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化18】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は64%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は40%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=10.4、[主生成物]/[二量化物]=6.1であった。
【化19】
【0034】
[実施例6]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながら3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン18.2g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。45℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化20】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は81%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は54%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=8.3、[主生成物]/[二量化物]=54.9であった。
【化21】
【0035】
[実施例7]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン22.6g(121mmol)、酢酸7.3g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテトラメトキシシラン8.4g(55mmol)を50分かけて滴下した。55℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化22】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は70%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は42%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=6.2、[主生成物]/[二量化物]=36.8であった。
【化23】
【0036】
[実施例8]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。30℃で3時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化24】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は49%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=11.7、[主生成物]/[二量化物]=42.2であった。
【化25】
【0037】
[実施例9]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸5.6g(121mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテトラエトキシシラン11.5g(55mmol)を50分かけて滴下した。室温で6時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化26】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は43%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=19.0、[主生成物]/[二量化物]=69.2であった。
【化27】
【0038】
[実施例10]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃で6時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化28】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は42%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=17.0、[主生成物]/[二量化物]=16.4であった。
【化29】
【0039】
[実施例11]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。40℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化30】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は78%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は38%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=20.7、[主生成物]/[二量化物]=16.9であった。
【化31】
【0040】
[実施例12]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン22.6g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。50℃で5.5時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化32】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は70%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は38%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=33.2、[主生成物]/[二量化物]=16.6であった。
【化33】
【0041】
[実施例13]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン19.6g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながら3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン18.2g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。45℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化34】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は49%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=46.2、[主生成物]/[二量化物]=31.9であった。
【化35】
【0042】
[実施例14]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン22.6g(121mmol)、酢酸14.5g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテトラメトキシシラン8.4g(55mmol)を50分かけて滴下した。60℃で5時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化36】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は69%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は36%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=22.3、[主生成物]/[二量化物]=26.0であった。
【化37】
【0043】
[実施例15]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらメチルトリメトキシシラン10.0g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。30℃で7時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化38】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は40%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=13.0、[主生成物]/[二量化物]=30.5であった。
【化39】
【0044】
[実施例16]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながらテトラエトキシシラン11.5g(55mmol)を50分かけて滴下した。室温で5.5時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化40】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は82%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は38%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=91.0、[主生成物]/[二量化物]=33.1であった。
【化41】
【0045】
[実施例17]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン16.2g(121mmol)、ぎ酸11.1g(242mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸0.015g、およびGLCの内部標準としてのトルエン1gを投入し、室温で攪拌しながら3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン18.2g(73.3mmol)を50分かけて滴下した。室温で6時間反応させた後、ヘキサメチルジシラザン0.04gを投入して反応を停止させた。GLCにて観察された各種ピークをGC−MSにて分析し、主生成物の収率をGLCにて定量したところ、主生成物は、式:
【化42】
で示されるシリコーン化合物であり、その収率は96%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。したがって、釜効率は59%であった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=100、[主生成物]/[二量化物]=200であった。
【化43】
【0046】
[実施例18]
窒素置換した撹拌装置付きの4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン731g(4.5mol)、酢酸240g(4.0mol)、およびトリフルオロメタンスルホン酸0.2gを投入し、50℃に加熱した。攪拌しながらビニルトリメトキシシラン371g(2.5mol)を1時間かけて滴下し、滴下終了後4時間加熱還流した。還流温度は初期は77℃であったが4時間後は59℃まで低下した。気体アンモニアをバブリングして中和を行った後、減圧蒸留を行って80〜85℃/10mmHgの留分680gを得た。核磁気共鳴分析(以下、NMR)および赤外吸光分析(以下、IR)の結果から、このものは式:
【化44】
で示されるシリコーン化合物であることがわかった。GLC純度は98%で収率は84%であった。したがって、釜効率は51%であった。
【0047】
[実施例19]
実施例5において、トリフルオロメタンスルホン酸の代わりに同モルの硫酸を使用する以外は実施例5と同様に反応させた。50℃で3時間反応させるとほとんどGLCチャートに変化が見られなくなった。実施例5と同様にして主生成物である、式:
【化45】
で示されるシリコーン化合物の収率を求めたところ、29.4%(標品との比較による補正済み収率)であることがわかった。また、副生成物は下式で示される、上記主生成物の前駆体、およびその二量化物であり、主生成物のGLCピーク面積とこれら副生成物のピーク面積の比は、それぞれ、[主生成物]/[前駆体]=11.0、[主生成物]/[二量化物]=1.8であった。
【化46】
【0048】
[実施例20]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、テトラエトキシシラン20g(96.0mmol)とトリフルオロメタンスルホン酸0.015gを投入し、室温で攪拌しながら、ぎ酸5.3g(116.2mmol)を30分かけて滴下した。反応混合物の温度は25℃から28℃に上昇した。45℃で2時間攪拌させて、テトラエトキシシランの部分縮合反応物を得た。冷却して室温に戻した後、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン11.2g(83.4mmol)を投入し、さらにぎ酸3.8g(83.4mmol)を10分かけて滴下した。滴下終了後反応混合物の温度は24℃から27℃まで上昇した。室温で63時間攪拌し、ヘキサメチルジシラザン0.04gを添加して反応を停止した後、90℃/1mmHgで低沸点物を加熱減圧留去した。冷却後残留物を滅菌ろ過すると無色透明の液体16.5gが得られた。GPC分析の結果標準ポリスチレン換算の数平均分子量は1074、分散度は1.25でNMRより求められたジメチルシロキシ化反応の転化率は90%であった。
【0049】
[比較例1]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン324g(2.0mol)、ビニルトリメトキシシラン74.1g(0.5mol)、および触媒として陽イオン交換樹脂(三菱化成株式会社製のダイヤイオンRCP150H)4.0gを投入し、低沸点物を留去しながら穏やかに還流させた。6時間後留出物量が265gに達した時点で残留物をGLCで分析したところ、目的物である式:
【化47】
で示されるシリコーン化合物、その前駆体である式:
【化48】
で示されるシリコーン化合物、さらにその前駆体である式:
【化49】
で示されるシリコーン化合物からなり、それぞれのGLC面積比は9:66:25であった。このGLC定量により求められた目的物のシリコーン化合物の収量は13gであり、収率は8%であった。したがって、釜効率は3%であった。
【0050】
[比較例2]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルジシロキサン1950g(12mol)、濃塩酸300ml、水600mlおよびイソプロピルアルコール600mlを投入し、室温で攪拌しながら445g(3mol)のビニルトリメトキシシランを2時間かけて滴下し、滴下終了後1時間攪拌した。分液、水洗を行い、有機層に炭酸水素ナトリウム水溶液を投入して攪拌し、中和を行った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧蒸留により78〜87℃/13mmHgの留分485gを得た。NMRおよびIR分析の結果から、このものは式:
【化50】
で示されるシリコーン化合物であることがわかった。GLC純度は94%で収率は50%であった。したがって、釜効率は12.7%であった。
【0051】
[比較例3]
酢酸を使用しない以外は実施例5と同様にして反応させた。50℃で3時間加熱攪拌した後、GLCで分析したが、目的物はほとんど生成していないことが判った。
【0052】
[実施例21]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ヘキサメチルシクロトリシロキサン74.2g(0.33mol)、ジメチルクロロシラン31.5g(0.33mol)、ジメチルホルムアミド2.3g、およびアセトニトリル22.7gを投入し、室温で1.5時間攪拌させた。GC−MSにて分析したところ、主生成物は、式:
【化51】
で示される1−クロロ−オクタメチルテトラシロキサンであることが判明した。別のフラスコに酢酸ナトリウム30g(0.37mol)とトルエン30mlを投入し、共沸脱水を30分間行った。室温に戻した後、さきに調製した1−クロロ−オクタメチルテトラシロキサンを主成分とする反応混合物を室温で滴下した。滴下終了後、室温で30分間攪拌した後、GLCにより分析すると1−クロロ−オクタメチルテトラシロキサンのピークは消失し、新たなピークが生成していることが判った。この新たなピークはGC−MSにより、式:
【化52】
で示される1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキサンであることが判明した。低沸点物を加熱減圧留去した後、トルエン30mlおよび水60mlを投入して攪拌し、副生物の塩化ナトリウムおよび未反応の酢酸ナトリウムを水層に溶解させた。静置して相分離させ、水層を廃棄し、有機層を水洗した。この有機層から低沸点物を加熱減圧留去すると、1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキサンを主成分とするオリゴシロキサン混合物93.4gが得られた。GLCによる1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキサンの含有率は85%であった。
【0053】
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、このオリゴシロキサン混合物22.5g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン5.9g(44.2mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸0.015gを投入し、40℃に加熱した。攪拌しながらメタノール2.6g(81.3mmol)を滴下した。滴下終了後すぐGLC分析を行うと、1−アセトキシ−オクタメチルテトラシロキサンのピークは完全に消失し、新たに、式:
【化53】
で示される1−メトキシ−オクタメチルテトラシロキサンと酢酸のピークが生成していることが判った。40℃で3時間加熱攪拌し、さらに室温で15時間攪拌した後、GLCで分析すると1−メトキシ−オクタメチルテトラシロキサンの91%は新たなピークに転化していることが判った。この主生成物のピークをGC−MS分析すると、式:
【化54】
で示されるデカメチルペンタシロキサン、その前駆体である、式:
【化55】
で示される1−メトキシ−オクタメチルテトラシロキサン、その前駆体の二量化物である、式:
【化56】
で示されるヘキサデカメチルオクタシロキサンであり、これらの主生成物に対するピーク面積比は、それぞれ[主生成物]/[前駆体]=17、[主生成物]/[二量化物]=5であった。
【0054】
[比較例4]
窒素置換した攪拌装置付き4つ口フラスコに、ジメチルビニルアセトキシシラン403.2g(2.8mol)、テトラメトキシシラン88.3g(0.58mol)およびトルエン350mlを投入し、水冷攪拌しながら、35mlの濃塩酸を5分間で滴下した。反応溶液の温度は25℃から38℃に上昇した。60℃で4時間加熱攪拌するとGLCチャートにほとんど変化が見られなくなったので、反応終了とした。冷却して、室温に戻した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、静置して相分離させ、水層を廃棄した。有機層を2回水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧蒸留により99〜103℃/1mmHgの留分118.5gを得た。核磁気共鳴分析および赤外線分光分析の結果から、このものは、式:
【化57】
で示されるシリコーン化合物であることがわかった。このGLC純度は94.6%であり、収率は42%であった。したがって、釜効率は14.1%であった。
【0055】
【発明の効果】
本発明のシリコーン化合物の製造方法は、シリコーン化合物中のケイ素原子結合のアルコキシ基もしくはアリールオキシ基またはアシロキシ基をシロキシ基で置換してなるシリコーン化合物を効率よく製造できるという特徴がある。
Claims (4)
- (D)成分の酸触媒がパーフルオロアルカンスルホン酸であることを特徴とする、請求項1記載のシリコーン化合物の製造方法。
- (D)成分の酸触媒がパーフルオロアルカンスルホン酸であることを特徴とする、請求項3記載のシリコーン化合物の製造方法。
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1998
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