JPH11216782A - リブ構造体の製造方法 - Google Patents

リブ構造体の製造方法

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JPH11216782A
JPH11216782A JP10020943A JP2094398A JPH11216782A JP H11216782 A JPH11216782 A JP H11216782A JP 10020943 A JP10020943 A JP 10020943A JP 2094398 A JP2094398 A JP 2094398A JP H11216782 A JPH11216782 A JP H11216782A
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prepreg
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rib
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shape
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Tetsuya Nakamura
哲也 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リブで補強された板状の構造を一体的に製造
できるリブ構造体の製造方法およびリブ構造体を提供す
ること。 【解決手段】 治具21によりリブを有する構造体を製
造するリブ構造体20の製造方法において、上記治具2
1の上面にプリプレグ22を敷設するプリプレグ敷設工
程と、上記治具21の上面に敷設されたプリプレグ22
の上部に、同じくプリプレグ24が巻回されたコア材2
3を配設するコア材配設工程と、上記配設されたコア材
23の形状に従ってこれを覆うようにプリプレグ26を
載置する覆い工程と、上記治具21に適宜熱を付与して
上記プリプレグ22,24,26を硬化させる硬化工程
と、必要に応じてコア材を生分解性素材製として、これ
をプリプレグ22,24,26硬化後に微生物で分解・
除去する工程とを具備することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば航空機の翼
等のリブを有するリブ構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素繊維強化プラスチック(以
下、CFRPという)、ガラス繊維強化プラスチック
(以下、GFRPという)等の補強繊維で強化された複
合材製品、例えば、アンダーカットを有する中空構造物
を製造する場合、従来は、図9に示す方法が採用されて
いる。
【0003】すなわち、成形しようとする外形に沿った
外郭1aと心材1bとからなる金属製の分割マンドレル
1を用意し、この分割マンドレル1の外郭1aの外周面
にCFRPまたはGFRPを積層して補強繊維強化樹脂
層2を形成する。この補強繊維強化樹脂層2を加熱また
は常温硬化させた後、前記分割マンドレル1の外部1a
と心材1bとを機械的に分解(分離)して補強繊維強化
樹脂層2の内部から抜き取ることにより、中空構造物3
を成形している。
【0004】また、成形しようとする中空構造物3の形
状が複雑で、金属製の分割マンドレルでは成形後に機械
的に分解して抜き取ることが困難な場合には、マンドレ
ルを融点の低い金属によって形成し、前述したようにマ
ンドレルの外周面にCRFPまたはGFRPを積層して
補強繊維強化樹脂層を形成して常温硬化させた後、前記
マンドレルを適当な温度で加熱してマンドレルを溶融除
去している。
【0005】また、マンドレルを薬剤によって溶融する
材料で形成したり、崩壊石膏によって形成し、成形後、
崩壊石膏を砕いて除去する方法も知られている。前述の
ような製造方法は、図10(a)に示すように、ダクト
4のように湾曲部4aや分岐部4bを有する物、あるい
は図10(b)に示すように両端部に屈曲部5aを有す
る筒状体5などの形状に採用されている。
【0006】また、航空機の翼等においては、外板とリ
ブを別々に作っておいて後から接合する等して翼形状を
形成している。また、ロケットの外板では、アイソグリ
ッドと呼ばれるリブ構造体を厚い金属板から一体削り出
しで製造している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した分
割マンドレル1では、製作が困難でコストアップの原因
となっている。また、複雑な形状になると製作は勿論、
成形後の分割抜き取りが困難となり、成形品に無理な力
が加わって変形させたり、破損させる虞がある。
【0008】また、マンドレル1を加熱溶融して除去す
る方法、薬剤によって溶融除去する方法および崩壊石膏
を砕いて除去する方法のいずれも工数がかかり、生産性
が悪いとともに、複雑な形状の成形品の場合には、隅々
まで完全に除去するのが困難である。また、薬剤は、中
子をアルミニウムで製作した場合、溶剤として水酸化ナ
トリウムを使用するが、溶解した後の廃液として処理す
るコストが掛かり、好ましくはなっていない。
【0009】さらに、上述の航空機の翼等においては、
軽量化の必要性から内部を中空に形成する必要が生じる
が、この中空形状を形成するためには、内部に存する部
材を抜き取る作業を伴うため、製作が困難なものとなっ
ている。この航空機の翼等を形成する場合には、なるべ
く軽量化を実現する構造が望ましいため、所定の強度を
実現する中空形状に形成される部材を製作することが要
望されている。
【0010】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、リブで補強された外板
とを一体的に製造できるリブ構造体の製造方法およびリ
ブ構造体を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、リブを有する構造体を製造
するリブ構造体の製造方法において、治具の上面にプリ
プレグを敷設するプリプレグ敷設工程と、上記治具の上
面に敷設されたプリプレグの上部に、同じくプリプレグ
が巻回されたコア材を配設するコア材配設工程と、上記
配設されたコア材の形状に従ってこれを覆うようにプリ
プレグを載置する覆い工程と、上記プリプレグを加熱硬
化させるプリプレグとコア材とからなるリブとを一体に
結合硬化させる硬化工程と、を具備することを特徴とし
ている。
【0012】請求項2記載の発明は、上記コア材は生分
解性ポリマーから形成されていることを特徴とする請求
項1記載のリブ構造体の製造方法である。請求項3記載
の発明は、リブを有するリブ構造体の製造方法におい
て、上記リブ構造体の内部形状に対応した形状を有する
マンドレル表面にリブの形状に対応した深さの溝を形成
する溝形成工程と、上記溝の内部およびプリプレグを覆
うように設けるプリプレグ配設工程と、上記溝にコア材
を配置するコア材配置工程と、上記溝に配置されたコア
材の上方よりプリプレグを覆うように設ける覆い工程
と、上記コア材を含むプリプレグを加熱硬化させ、プリ
プレグとコア材とからなるリブとを一体に結合硬化させ
る硬化工程と、を具備することを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、リブを有するリブ
構造体を製造するリブ構造体の製造方法において、治具
若しくはマンドレルに形成した溝の内部にプリプレグを
巻回されたリブの一側部を位置させる嵌め込み工程と、
上記溝に嵌め込まれたリブの一側部の上部にこの先端よ
りも幅の小さなコア材を配置するコア材配置工程と、上
記コア材の上部にプリプレグを積層するプリプレグ積層
工程と、上記コア材を含むプリプレグを加熱硬化させ、
プリプレグとコア材とからなるリブとを一体に結合硬化
させる硬化工程と、を具備することを特徴としている。
【0014】請求項1の発明によると、上記治具の上面
にプリプレグを敷設するプリプレグ敷設工程と、上記治
具の上面に敷設されたプリプレグの上部に、同じくプリ
プレグが巻回されたコア材を配設するコア材配設工程
と、上記配設されたコア材の形状に従ってこれを覆うよ
うにプリプレグを細緻する覆い工程と、上記治具に適宜
熱を付与して上記プリプレグを硬化させる硬化工程と、
を具備しているため、これらの一連の工程によってリブ
を挟み込むようにしてプリプレグの加熱硬化によりリブ
が形成される。これにより、リブで補強された板という
一体的な構造を簡単に形成することができる。
【0015】請求項2の発明によると、上記コア材は生
分解性ポリマーから形成されているため、プリプレグが
巻回されたコア材が生分解することにより、この内部側
を中空にすることが可能となる。これによって、巻回さ
れたプリプレグが中空リブの役割を果たすこととなる。
【0016】請求項3の発明によると、上記リブ構造体
の内部形状に対応した形状を有するマンドレル表面にリ
ブの形状に対応した深さの溝を形成する溝形成工程と、
上記溝の内部および中子表面にプリプレグを覆うように
設けるプリプレグ配設工程と、上記溝にコア材を配置す
るコア材配置工程と、上記溝に配置されたコア材の上方
よりプリプレグを覆うように設ける覆い工程と、を具備
するため、上記マンドレル表面に形成された溝に沿って
コア材を配置することによって一体的な形状のリブ構造
体を簡易に形成することが可能となる。
【0017】請求項4の発明によると、上記溝の内部に
プリプレグで巻回されたリブの一側部を位置させる嵌め
込み工程と、上記溝に嵌め込まれたリブの一側部の上部
にこの一側部よりも幅の小さなコア材を配置するコア材
配置工程と、上記コア材の上部にプリプレグを積層する
プリプレグ積層工程と、を具備するため、リブが一体的
に形成されたリブ構造体を良好に形成することが可能と
なる。これによって、コア材強度の高い良好なリブ構造
体を形成することが可能となっている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1ないし図4に基づいて説明する。図1は、中
空構造物としての航空機の翼を製造する方法を示す図で
ある。航空機の翼の外面を形成するためには、表面が航
空機の翼の外面形状に倣った凹曲面に形成された治具2
1を用いる必要がある。この治具21は、航空機の翼の
大きさに対応して形成されており、この表面に下地とし
てのプリプレグ22を複数層重ねて敷設する。このプリ
プレグ22を敷設した後に、上部にコア材23を配設す
る。このコア材23は、例えば微生物系のバイオポール
(ゼネカ社商品名)で、組成はヒドロキシブチレートと
バリレートの共重合体、あるいは化学合成系のビオノー
レ(昭和高分子社商品名)で、組成は脂肪族ポリエステ
ル、コハク酸とブタンジオール/エチレングリコールの
ポリエステル等のような生分解性ポリマーからなり、バ
クテリア、酵素などの生化学活性物質の作用によって分
解することが可能となっている。このため、地球環境保
護においても有益である。
【0019】上記コア材23の形状は、断面が例えば四
角形状に形成されており、このコア材23の周囲には、
テープ状のプリプレグ24が巻回されている。なお、上
記コア材23の形状は、四角形には限られず、翼をアイ
ソグリッド構造とするときは、コア材23を三角形状と
しても構わない。
【0020】このようにプリプレグ24が巻回されたコ
ア材23を上記下地としてのプリプレグ22上に配置す
る。この場合、隣り合うコア材23が密接するように配
置する。
【0021】プリプレグ22上にコア材23を配置した
後に、さらにその上にプリプレグ26を1層又は複数層
敷設し、この後に最終層としてCFクロスなどでできた
プリプレグ27を積層する。このCFクロスプリプレグ
27は、連続した繊維が混入されて所定の強度を有して
おり、また配置された上記コア材23に対応させてリブ
28の設けられていない空間部を予め繰り抜いておく。
これによって、上記リブ28の上面に対応した位置にこ
のCFクロスプリプレグ27が載置される。
【0022】なお、上記プリプレグ26を設けずに、上
記コア材23の上部に直接CFクロスプリプレグ27を
載置しても構わない。また、通常は、オートクレーブ成
形品では、加熱硬化の前に、全体を耐熱フィルムで被
い、その内部を真空に引いて、各部材やプリプレグの密
着度を高めておいて、そのまま高温に加熱する。
【0023】この後に、上記治具21を所定温度に加熱
することにより、上記コア材23や治具21の上面に積
層しているプリプレグ22,24,26が密着して硬化
され、一体化される。
【0024】ここで、各プリプレグ26が硬化されるこ
とによってリブ28が構成されている。すなわち、凹曲
面の内側に格子状のリブ28が一体に形成された翼構成
部材29が得られる。この翼構成部材29を2枚形成
し、互いに凹曲面を対向させた状態に重ね合わせ、2枚
の翼構成部材29の外周縁部を接着、溶着或いは結合部
材によって結合することにより、図4に示すようなリブ
28を有する翼としての中空構造体Aが得られる。
【0025】なお、コア材23は、上述の如き四角形状
や三角形状に限られず、例えば長尺部材形状と、この長
尺部材間を橋渡しする棒状部材と共に設けられる構成と
しても構わない。
【0026】また、上記生分解性ポリマーでできたコア
材23を分解除去するためには、このコア材23を覆っ
ているプリプレグ22,24,26の適宜の位置に孔部
を形成し、この孔部からバクテリア、酵素などの生化学
物質、例えば微生物を含む水溶液をこのコア材23に注
入する。この状態で、上記コア材23は数日から数週間
放置すると中子が分解(主として二酸化炭素と水)す
る。
【0027】このコア材23が分解した後に、上記孔部
からその残滓を排出することにより、コア材23が存在
していた部分が中空となり、中空状のリブ28を有した
翼構成部材29が完成する。これによって、軽量化が達
成可能であって適宜の強度を有するリブ構造体20を形
成することが可能となる。
【0028】以上のような製造方法により形成される翼
構成部材29を重ね合わせた中空構造体Aによると、上
記翼部材はリブ形状ともども一体的に形成されるため、
この翼構成部材29を接合により形成した場合と比較し
て強度が向上すると共に、上記コア材23を生分解性ポ
リマーで形成することにより、この生分解性ポリマーが
分解してなくなれば、この生分解性ポリマーを覆ってい
るプリプレグ24のみが残存し、よってリブ形状を中空
にすることが可能となる。これによって、上記リブ形状
を軽量化することが可能となる。
【0029】また、シート状若しくはテープ状のプリプ
レグ22,24,26を積層若しくは巻回することによ
って、所望の形状で所望の肉厚の翼部材に形成すること
が可能となる。
【0030】以上、本発明の第一の実施の形態について
述べたが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となって
いる。以下それについて述べる。上記実施の形態では、
コア材23を生分解性ポリマーからなる材質としている
が、コア材23はこれに限られず、他の材質を用いる構
成としても構わない。この場合にも、上記実施の形態と
同様に一体的に形成することは可能であるため、コア材
23は中空とならない構成であってもコア材23が形成
するリブ構造により、良好な強度を有する翼部材を形成
することが可能となっている。
【0031】(第二の実施の形態)以下、本発明の第二
の実施の形態について、図5または図6に基づいて説明
する。
【0032】本実施の形態においては、リブ構造体30
を形成するためには、翼の内部形状に対応して形成され
たマンドレル31を用いて翼の外面形状を形成してい
る。上記マンドレル31には、リブ32の形状に対応し
た深さを有するように溝33が形成されている。この溝
33は、例えば上記マンドレル31の表面に亙って格子
状に形成されており、この溝33の底部にCFクロスプ
リプレグ34が配置されるようになっている。このCF
クロスプリプレグ34を配置した後に、マンドレル31
の底面および内部にプリプレグ35が配置されるように
設けられている。
【0033】上記マンドレル31の内部には、この溝3
3で覆われた部分の形状に対応してコア部材36が嵌め
合いされる。このコア材36は、上記第一の実施の形態
で述べたのと同様に、コア材36とこのコア材36に巻
回されるプリプレグ37より構成されている。このコア
材36を上記溝の内部にそれぞれ隣り合うコア材36が
密着するように配置する。
【0034】さらに、上記マンドレル31の上方よりプ
リプレグ38を積層した後に、これらを加熱硬化するこ
とによって、翼部材の外形形状を形成する構成としてい
る。なお、上記リブ構造体30を加熱硬化によって形成
した後に、このリブ構造体30を覆うプリプレグ38の
適宜の位置か、又はマンドレル31の長手方向の端部に
孔部を形成して、この孔部よりバクテリアや酵素などの
生化学物質を導入する構成となっている。
【0035】このような製造方法により形成される翼部
材によれば、上記翼形状を製作した後に、この翼部材の
内部に設けられた生分解性ポリマーよりなるマンドレル
31が分解除去されて、中空部材の翼部材を良好に製作
することが可能となる。このようにマンドレル31が分
解して消滅するため、中空形状を容易に製作でき、かつ
翼部材の軽量化も良好に達成することが可能となる。
【0036】また、例えば翼端部の細かい部分など、内
側のリブ32の設けられている側から積層することによ
り、この細かい部分に対応した形状を製作することも可
能となっている。
【0037】また、上記コア材36も生分解性ポリマー
で製作することによって、リブ32の軽量化も達成する
ことが可能となっている。これによって軽量化が達成で
きる中空形状を容易に形成することが可能となってい
る。
【0038】以上、本発明の第二の実施の形態について
述べたが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となって
いる。以下これについて述べる。上記実施の形態では、
コア材36を生分解性ポリマーより形成した構成として
いるが、このコア材36を特に中空形状としなくてもよ
い場合には、別途の素材から形成させる物であっても構
わない。
【0039】(第三の実施の形態)以下、本発明の第三
の実施の形態について、図7または図8に基づいて説明
する。
【0040】図7に示すように、リブ46の先端が逆T
字形状に設けられているリブ構造体40を形成する場合
には、上述の第二の実施の形態のようにプリプレグを積
層することが難しくなっている。この場合には、治具4
1の表面に、上記リブ46の先端部43に対応する厚み
と幅で溝42を形成する。そしてこの溝42に、上述の
リブの先端部としてのCFクロスプリプレグ43が嵌め
込まれるように形成されている。
【0041】この溝42にリブ46の先端が嵌め込んだ
後に、この上部から所定の厚さを有し、上記CFクロス
プリプレグ43によって囲まれた空間部に対応した形状
(本実施の形態では四角形状)の板状部材に形成された
板状マンドレル44を配置する。この板状マンドレル4
4を配置することにより、上記CFクロスプリプレグ4
3がこの端部を板状マンドレル44によって係止され
る。
【0042】そして、このCFクロスプリプレグ43の
上方から上記コア材45を隣り合うように配置すること
で、逆T字形状のリブ46が設けられる。そして、この
リブ46の上方からプリプレグ47を覆い被せることに
よって、上記板状マンドレル44を介してプリプレグ4
7と上記コア材45とが接触する。
【0043】なお、このコア材45は、上記第一の実施
の形態および第二の実施の形態で述べたように生分解性
マンドレルで形成されていて、このコア材45にテープ
状のプリプレグ48が巻回された構成となっている。
【0044】上記プリプレグ47を覆い被せた後に、治
具41を加熱することにより、上記プリプレグを溶融硬
化させて翼の外部形状を形成する。なお、上記板状マン
ドレル44は、上記治具41に対する相対的な位置決め
を行うために、位置決めピン49によって上記治具41
に位置決めされている。
【0045】このような構成のリブ構造体40の製造方
法によると、予め治具41に溝42が形成されており、
この溝42を利用することによって上記逆T字形状に形
成されたリブ46を一体的に有するリブ構造体40を簡
易に形成することが可能となっている。
【0046】また、一体的に形成されるものであるた
め、強度も向上したものとなっている。以上、本発明の
第三の実施の形態について述べたが、本発明は治具41
を用いずにマンドレルを用いる場合にもこの構成を適用
できるものとなっている。
【0047】さらに、上述の第一ないし第三の実施の形
態においては、航空機の翼を一体的に製造する場合につ
いて述べたが、これ以外の構造物を形成する場合にも本
発明が適用できることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によると、プリプレグにコア材を配置し、これを加熱
硬化することにより、リブを有する中空構造体を簡単に
形成することができる。
【0049】請求項2記載の発明によると、プリプレグ
が巻回され生分解性ポリマーからなるコア材が生分解す
ることにより、この内部側を中空にすることが可能とな
る。これによって、巻回されたプリプレグが中空リブの
役割を果たすこととなる。
【0050】請求項3記載の発明によると、一体的な形
状のリブ構造体を簡易に形成することが可能となる。請
求項4記載の発明によると、リブが一体的に形成された
リブ構造体を良好に形成することが可能となる。これに
よって、コア材強度の高い良好なリブ構造を形成するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係わるリブ構造体
の製造方法を示す側面図であり、(a)は全体図、
(b)は部分拡大図。
【図2】同実施の形態に係わるコア材の形状を示す斜視
図。
【図3】同実施の形態に係わるCFクロスプリプレグを
積層する状態を示す斜視図。
【図4】同実施の形態に係わる翼としての中空構造体の
構成を示す断面斜視図。
【図5】本発明の第二の実施の形態に係わるリブ構造体
の製造方法を示す図。
【図6】同実施の形態に係わる翼部材の形状を示す断面
図。
【図7】本発明の第三の実施の形態に係わるリブ構造体
の製造方法を示す図。
【図8】同実施の形態に係わる治具の形状を示す斜視
図。
【図9】従来の中空構造物の製造方法を示す説明図。
【図10】従来の中空構造物の斜視図。
【符号の説明】
20,30,40…リブ構造体 21…治具 22,24,26,35,37,47…プリプレグ 23,36,45…コア材 27,34,43…CFクロスプリプレグ 28,32,46,48…リブ 49…位置決めピン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リブを有する構造体を製造するリブ構造
    体の製造方法において、 治具の上面にプリプレグを敷設するプリプレグ敷設工程
    と、 上記治具の上面に敷設されたプリプレグの上部に、同じ
    くプリプレグが巻回されたコア材を配設するコア材配設
    工程と、 上記配設されたコア材の形状に従ってこれを覆うように
    プリプレグを載置する覆い工程と、 上記プリプレグを加熱硬化させるプリプレグとコア材と
    からなるリブとを一体に結合硬化させる硬化工程と、 を具備することを特徴とするリブ構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記コア材は生分解性ポリマーから形成
    されていることを特徴とする請求項1記載のリブ構造体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 リブを有するリブ構造体の製造方法にお
    いて、 上記リブ構造体の内部形状に対応した形状を有するマン
    ドレル表面にリブの形状に対応した深さの溝を形成する
    溝形成工程と、 上記溝の内部およびプリプレグを覆うように設けるプリ
    プレグ配設工程と、 上記溝にコア材を配置するコア材配置工程と、 上記溝に配置されたコア材の上方よりプリプレグを覆う
    ように設ける覆い工程と、 上記コア材を含むプリプレグを加熱硬化させ、プリプレ
    グとコア材とからなるリブとを一体に結合硬化させる硬
    化工程と、 を具備することを特徴とするリブ構造体の製造方法。
  4. 【請求項4】 リブを有するリブ構造体を製造するリブ
    構造体の製造方法において、 治具若しくはマンドレルに形成した溝の内部にプリプレ
    グを巻回されたリブの一側部を位置させる嵌め込み工程
    と、 上記溝に嵌め込まれたリブの一側部の上部にこの先端よ
    りも幅の小さなコア材を配置するコア材配置工程と、 上記コア材の上部にプリプレグを積層するプリプレグ積
    層工程と、 上記コア材を含むプリプレグを加熱硬化させ、プリプレ
    グとコア材とからなるリブとを一体に結合硬化させる硬
    化工程と、 を具備することを特徴とするリブ構造体の製造方法。
JP02094398A 1997-11-12 1998-02-02 リブ構造体の製造方法 Expired - Lifetime JP4001415B2 (ja)

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