JPH11216603A - 切削加工用サーメット工具 - Google Patents
切削加工用サーメット工具Info
- Publication number
- JPH11216603A JPH11216603A JP10019736A JP1973698A JPH11216603A JP H11216603 A JPH11216603 A JP H11216603A JP 10019736 A JP10019736 A JP 10019736A JP 1973698 A JP1973698 A JP 1973698A JP H11216603 A JPH11216603 A JP H11216603A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- cermet
- carbide
- cutting work
- cermet tool
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】欠損性、耐熱衝撃性、耐摩耗性のすべてに優
れ、特に、湿式切削加工時の耐欠損性に優れた、超硬合
金に比しても遜色のない切削加工用サーメット工具を得
る。 【解決手段】Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上
とW の炭化物、およびTi、W を除く周期律表4a,5a,6a族
金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化物から選ばれた１種また
は２種以上を含む硬質相を６０〜９５重量％と、残部
が、結合相としての鉄族金属および不可避不純物を含
み、且つ、上記鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモ
ル比換算で８０％以上としたことを特徴とする焼結体か
ら成る切削加工用サーメット工具を提供する。
れ、特に、湿式切削加工時の耐欠損性に優れた、超硬合
金に比しても遜色のない切削加工用サーメット工具を得
る。 【解決手段】Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上
とW の炭化物、およびTi、W を除く周期律表4a,5a,6a族
金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化物から選ばれた１種また
は２種以上を含む硬質相を６０〜９５重量％と、残部
が、結合相としての鉄族金属および不可避不純物を含
み、且つ、上記鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモ
ル比換算で８０％以上としたことを特徴とする焼結体か
ら成る切削加工用サーメット工具を提供する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱衝撃性、耐欠
損性、耐摩耗性に優れた切削加工用サーメット工具に関
し、特に正面フライス、エンドミルなど断続切削に好適
であり、且つ、超硬工具または超硬コーティング工具な
どを用いるような湿式切削加工条件下で良好に使用可能
な高靱性のサーメット工具に関するものである。
損性、耐摩耗性に優れた切削加工用サーメット工具に関
し、特に正面フライス、エンドミルなど断続切削に好適
であり、且つ、超硬工具または超硬コーティング工具な
どを用いるような湿式切削加工条件下で良好に使用可能
な高靱性のサーメット工具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、切削工具材料、耐摩耗性工具材料
などに周期律表第４ａ、５ａ、６ａ族元素の炭窒化物か
らなる硬質相と、鉄族金属からなる結合相とによって構
成されるサーメット材が広く用いられてきた。
などに周期律表第４ａ、５ａ、６ａ族元素の炭窒化物か
らなる硬質相と、鉄族金属からなる結合相とによって構
成されるサーメット材が広く用いられてきた。
【０００３】かかるサーメットとして当初はＴｉＣを主
成分とするＴｉＣ基サーメットが主流であったが、この
ＴｉＣ基サーメットが超硬合金に比して靱性で劣ってい
たため、この系に窒化物を添加することにより靱性を改
善したいわゆるＴｉＣＮ基サーメットが開発された。
成分とするＴｉＣ基サーメットが主流であったが、この
ＴｉＣ基サーメットが超硬合金に比して靱性で劣ってい
たため、この系に窒化物を添加することにより靱性を改
善したいわゆるＴｉＣＮ基サーメットが開発された。
【０００４】特公昭５６−５１２０１号は、このような
ＴｉＣＮ基サーメットに関する発明であり、（Ｔｉ，
Ｗ，Ｔａ，Ｍｏ）ＣＮからなる硬質相と、Ｎｉ，Ｃｏか
らなる結合相とから構成されるサーメットにおいて、硬
質相がＴｉや窒素に富む芯部と、Ｗ、Ｔａ、Ｍｏおよび
炭素に富む周辺部とから構成された有芯構造を呈したサ
ーメットが記載されている。
ＴｉＣＮ基サーメットに関する発明であり、（Ｔｉ，
Ｗ，Ｔａ，Ｍｏ）ＣＮからなる硬質相と、Ｎｉ，Ｃｏか
らなる結合相とから構成されるサーメットにおいて、硬
質相がＴｉや窒素に富む芯部と、Ｗ、Ｔａ、Ｍｏおよび
炭素に富む周辺部とから構成された有芯構造を呈したサ
ーメットが記載されている。
【０００５】硬質相を形成する炭素（Ｃ）および窒素
（Ｎ）はサーメットの靱性および硬度を決定する大きな
要因であり、最近では窒素を多量に含有させることによ
りサーメットの靱性を高めようとする試みもなされた。
硬質相を形成する炭素（Ｃ）と窒素（Ｎ）の比率は、サ
ーメットの靱性および硬度を決定する大きな要因であ
り、最近では窒素を多量に含有させることによりサーメ
ットの靱性を高めようとする傾向にある。
（Ｎ）はサーメットの靱性および硬度を決定する大きな
要因であり、最近では窒素を多量に含有させることによ
りサーメットの靱性を高めようとする試みもなされた。
硬質相を形成する炭素（Ｃ）と窒素（Ｎ）の比率は、サ
ーメットの靱性および硬度を決定する大きな要因であ
り、最近では窒素を多量に含有させることによりサーメ
ットの靱性を高めようとする傾向にある。
【０００６】さらに、最近に至り上記のＴｉＣＮ基サー
メットに対してその表面部の組織を換えることにより耐
摩耗性や靱性をさらに高めようといった改良がなされて
いる。例えば特公昭５９−１４５３４号では、焼成時に
液相出現温度以下で窒素を炉内に導入することによって
焼結体表面に靱性に富む軟化層を形成することが、また
特公昭５９−１７１７６号では焼成をＣＯを含む還元雰
囲気内で行うことにより内部より高硬度の層を形成する
ことが記載されている。
メットに対してその表面部の組織を換えることにより耐
摩耗性や靱性をさらに高めようといった改良がなされて
いる。例えば特公昭５９−１４５３４号では、焼成時に
液相出現温度以下で窒素を炉内に導入することによって
焼結体表面に靱性に富む軟化層を形成することが、また
特公昭５９−１７１７６号では焼成をＣＯを含む還元雰
囲気内で行うことにより内部より高硬度の層を形成する
ことが記載されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サーメットでは硬度と破壊靭性とは反比例的な物性であ
り、硬度を向上させれば破壊靭性が低下し、逆に破壊靭
性を向上させれば硬度が低下するというようにサーメッ
トの本質的な改良は困難であった。即ち、上記した何れ
の方法でも硬度と破壊靭性の両方を向上せしめ、耐摩耗
性と耐欠損性とを共に改善するということはできず、使
用温度、雰囲気、熱衝撃など年々厳しくなる使用条件を
満たすのには不十分となりつつあった。特に熱衝撃、機
械的衝撃に関する問題では、使用中に損傷、最悪の場
合、欠損を引き起こし使用が不可能になることがある。
これは主として従来のサーメットが超硬合金に比べて耐
熱衝撃性、耐欠損性に劣るためであると考えられる。
サーメットでは硬度と破壊靭性とは反比例的な物性であ
り、硬度を向上させれば破壊靭性が低下し、逆に破壊靭
性を向上させれば硬度が低下するというようにサーメッ
トの本質的な改良は困難であった。即ち、上記した何れ
の方法でも硬度と破壊靭性の両方を向上せしめ、耐摩耗
性と耐欠損性とを共に改善するということはできず、使
用温度、雰囲気、熱衝撃など年々厳しくなる使用条件を
満たすのには不十分となりつつあった。特に熱衝撃、機
械的衝撃に関する問題では、使用中に損傷、最悪の場
合、欠損を引き起こし使用が不可能になることがある。
これは主として従来のサーメットが超硬合金に比べて耐
熱衝撃性、耐欠損性に劣るためであると考えられる。
【０００８】また、Ｃｏを結合相に使ったサーメットに
ついても、Ｎｉ基サーメットに比べて焼結性が悪く、焼
結時にマイクロポアを多数生じる問題があり、しかも、
ＮｉとＣｏを１：１程度の割合で混合したものであっ
た。
ついても、Ｎｉ基サーメットに比べて焼結性が悪く、焼
結時にマイクロポアを多数生じる問題があり、しかも、
ＮｉとＣｏを１：１程度の割合で混合したものであっ
た。
【０００９】さらに、従来、切削加工においては切削液
をかけながら加工を行ういわゆる湿式切削が金属切削加
工の分野で頻繁に行われているが、サーメット工具に関
しては、湿式切削に対応させる努力が十分行われてこな
かった。従って、従来のサーメットはいずれも、乾式切
削では比較的良好な結果を残せても、湿式切削では加工
中に切削してしまうようなものばかりであったので、湿
式切削加工や衝撃の大きい加工では超硬合金が好んで用
いられていた。
をかけながら加工を行ういわゆる湿式切削が金属切削加
工の分野で頻繁に行われているが、サーメット工具に関
しては、湿式切削に対応させる努力が十分行われてこな
かった。従って、従来のサーメットはいずれも、乾式切
削では比較的良好な結果を残せても、湿式切削では加工
中に切削してしまうようなものばかりであったので、湿
式切削加工や衝撃の大きい加工では超硬合金が好んで用
いられていた。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の問
題点に対して研究を行った結果、硬質相としてTiの炭化
物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭化物を含むと
ともに、結合相を構成する鉄族金属をＣｏ主体とし、鉄
属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比換算で８０％
以上とすることにより、耐欠損性、耐熱衝撃性を保持し
たまま、耐摩耗性を改善でき、特に、湿式切削加工時の
耐欠損性を向上せしめることを知見し、本発明に至っ
た。
題点に対して研究を行った結果、硬質相としてTiの炭化
物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭化物を含むと
ともに、結合相を構成する鉄族金属をＣｏ主体とし、鉄
属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比換算で８０％
以上とすることにより、耐欠損性、耐熱衝撃性を保持し
たまま、耐摩耗性を改善でき、特に、湿式切削加工時の
耐欠損性を向上せしめることを知見し、本発明に至っ
た。
【００１１】すなわち、本発明は、Tiの炭化物、窒化
物、炭窒化物の１種以上とW の炭化物、およびTi、W を
除く周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化
物から選ばれた１種または２種以上を含む硬質相を６０
〜９５重量％と、残部が、結合層としての鉄族金属およ
び不可避不純物を含み、且つ、上記鉄属金属全体に占め
るＣｏの構成比をモル比換算で８０％以上としたことを
特徴とした焼結体から成る切削加工用サーメット工具を
提供せんとするものである。
物、炭窒化物の１種以上とW の炭化物、およびTi、W を
除く周期律表4a,5a,6a族金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化
物から選ばれた１種または２種以上を含む硬質相を６０
〜９５重量％と、残部が、結合層としての鉄族金属およ
び不可避不純物を含み、且つ、上記鉄属金属全体に占め
るＣｏの構成比をモル比換算で８０％以上としたことを
特徴とした焼結体から成る切削加工用サーメット工具を
提供せんとするものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に
説明する。
説明する。
【００１３】本発明の切削加工用サーメット工具（以
下、サーメット工具と略称する）は以下のようにして得
ることができる。例えば、サーメット原料として前述し
たＴｉ、Ｗ、Ta、Ｎｂ等の炭化物、窒化物、炭窒化物の
粉末および鉄族金属粉末を最終焼結体が後述する割合に
成るように秤量混合した後にプレス成形、押し出し成
形、射出成形等の成形手段で成形後、焼成する。
下、サーメット工具と略称する）は以下のようにして得
ることができる。例えば、サーメット原料として前述し
たＴｉ、Ｗ、Ta、Ｎｂ等の炭化物、窒化物、炭窒化物の
粉末および鉄族金属粉末を最終焼結体が後述する割合に
成るように秤量混合した後にプレス成形、押し出し成
形、射出成形等の成形手段で成形後、焼成する。
【００１４】上記サーメットは全体組成における前記鉄
族金属を除く他の成分組成式を〔 (M1)a (M2)b (M3)c〕
（Cu Nv ）z と表した時、 ａ+ ｂ+ ｃ=1、0.70≦ａ≦0.90 0.10≦ｂ+ ｃ≦0.30、0 ＜ｂ/(ｂ+ ｃ) ≦0.95 0.35≦ｖ≦0.60、0.80≦ｚ≦1.0 ｕ+ ｖ=1を満足する組成とする。なお、M1,M2,M3はそれ
ぞれ4a、5a、6a族金属を表す。
族金属を除く他の成分組成式を〔 (M1)a (M2)b (M3)c〕
（Cu Nv ）z と表した時、 ａ+ ｂ+ ｃ=1、0.70≦ａ≦0.90 0.10≦ｂ+ ｃ≦0.30、0 ＜ｂ/(ｂ+ ｃ) ≦0.95 0.35≦ｖ≦0.60、0.80≦ｚ≦1.0 ｕ+ ｖ=1を満足する組成とする。なお、M1,M2,M3はそれ
ぞれ4a、5a、6a族金属を表す。
【００１５】焼成は、真空中、あるいは不活性ガス雰囲
気中で１５００〜１８００℃の温度で行う。焼結中の任
意の温度において、N2、CO、Xe、CO2 、Ar、Heなどのガ
スを０〜７６０Torr導入して雰囲気調整を行ってもよ
い。さらに、安定した焼結体を得るために１２００〜１
４５０℃の範囲で0.5 〜５時間の中間保持を行ってもよ
い。
気中で１５００〜１８００℃の温度で行う。焼結中の任
意の温度において、N2、CO、Xe、CO2 、Ar、Heなどのガ
スを０〜７６０Torr導入して雰囲気調整を行ってもよ
い。さらに、安定した焼結体を得るために１２００〜１
４５０℃の範囲で0.5 〜５時間の中間保持を行ってもよ
い。
【００１６】本発明の切削工具を構成するサーメット
は、Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭
化物、およびTi、W を除く周期律表4a,5a,6a族金属の炭
化物,窒化物, 炭窒化物から選ばれた１種または２種以
上を含む硬質相を６０〜９５重量％と、残部が、結合相
としての鉄族金属および不可避不純物を含み、且つ、上
記鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比換算で８
０％以上としたことを特徴とする。
は、Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭
化物、およびTi、W を除く周期律表4a,5a,6a族金属の炭
化物,窒化物, 炭窒化物から選ばれた１種または２種以
上を含む硬質相を６０〜９５重量％と、残部が、結合相
としての鉄族金属および不可避不純物を含み、且つ、上
記鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比換算で８
０％以上としたことを特徴とする。
【００１７】なお、本発明において結合相を形成する鉄
族金属としては、Ｃｏを主成分とし、その他、Ｎｉを含
むことが望ましい。そして、Ｃｏ／鉄属金属のモル比が
０．８以上であることにより耐欠損性、耐熱衝撃性を保
持したまま、耐摩耗性を改善でき、特に、湿式切削加工
時の耐欠損性に優れる。他方、このモル比が０．８未満
の場合には、特に湿式切削加工時に耐欠損性が低下する
恐れがある。
族金属としては、Ｃｏを主成分とし、その他、Ｎｉを含
むことが望ましい。そして、Ｃｏ／鉄属金属のモル比が
０．８以上であることにより耐欠損性、耐熱衝撃性を保
持したまま、耐摩耗性を改善でき、特に、湿式切削加工
時の耐欠損性に優れる。他方、このモル比が０．８未満
の場合には、特に湿式切削加工時に耐欠損性が低下する
恐れがある。
【００１８】また、この鉄族金属は系中において5 〜40
重量％で存在することが望ましい。
重量％で存在することが望ましい。
【００１９】さらに、調合組成、焼成条件（温度、雰囲
気等）を制御することによりW-Co-Cで構成される三元化
合物、例えばW3Co3CやW6Co6C等のうち１種以上を焼結体
の結合相成分として含有することが望ましい。
気等）を制御することによりW-Co-Cで構成される三元化
合物、例えばW3Co3CやW6Co6C等のうち１種以上を焼結体
の結合相成分として含有することが望ましい。
【００２０】なお、焼結体の結合相を構成する上記三元
化合物はｘ線解析法を用い、同定することができる。
化合物はｘ線解析法を用い、同定することができる。
【００２１】実施例１ 原料粉末としてTiN 、ＴｉＣＮ、ＷＣ、TaC 、ＮｂＣ、
Mo2C、ＶＣ、Ｎｉ、Ｃｏの各粉末を用いて組成が表１の
割合に成るように秤量混合した後、１．５ｔｏｎ/ ｃｍ
2 の圧力でＪＩＳ規格CNMG120408の旋削用工具形状にプ
レス成形し、表１に示す焼成雰囲気中、同焼成温度（１
５００℃〜１６００℃）と保持時間（１〜４時間）で焼
成した。
Mo2C、ＶＣ、Ｎｉ、Ｃｏの各粉末を用いて組成が表１の
割合に成るように秤量混合した後、１．５ｔｏｎ/ ｃｍ
2 の圧力でＪＩＳ規格CNMG120408の旋削用工具形状にプ
レス成形し、表１に示す焼成雰囲気中、同焼成温度（１
５００℃〜１６００℃）と保持時間（１〜４時間）で焼
成した。
【００２２】
【表１】
【００２３】焼成後、チップ形状に加工し、下記に示す
切削条件で切削試験を行い、切削性能を確認するため、
切れ刃が欠損する割合と摩耗量を測定した。
切削条件で切削試験を行い、切削性能を確認するため、
切れ刃が欠損する割合と摩耗量を測定した。
【００２４】（耐欠損性試験） 被削材 SCM435 切削速度 100m/min 切り込み 2mm 送り速度 0.3mm/rev 切削時間 2 min 湿式加工 （耐摩耗性試験） 被削材 SCM435 切削速度 250m/min 切り込み 2mm 送り速度 0.3mm/rev 切削時間 10min 湿式加工 これらの切削試験による結果を表１に示す試料Ｎｏ１〜
６は欠損数も少なく、また断続試験による結果であるの
で熱衝撃性にも強いことが判った。また、逃げ面摩耗量
も０．１ｍｍ程度と耐摩耗性も非常に優れていた。な
お、これら試料はいずれも前記Ｃｏ／鉄属金属のモル比
が０．８以上であり、また、前記成分組成式：〔 (M1)a
(M2)b (M3)c〕（Cu Nv ）z と表した時、 ａ+ ｂ+ ｃ=1、0.70≦ａ≦0.90 0.10≦ｂ+ ｃ≦0.30、0 ＜ｂ/(ｂ+ ｃ) ≦0.95 0.35≦ｖ≦0.60、0.80≦ｚ≦1.0 ｕ+ ｖ=1 を充たし、さらにはW-Co-Cから成る三元化合物を少なく
とも１種含むものである。
６は欠損数も少なく、また断続試験による結果であるの
で熱衝撃性にも強いことが判った。また、逃げ面摩耗量
も０．１ｍｍ程度と耐摩耗性も非常に優れていた。な
お、これら試料はいずれも前記Ｃｏ／鉄属金属のモル比
が０．８以上であり、また、前記成分組成式：〔 (M1)a
(M2)b (M3)c〕（Cu Nv ）z と表した時、 ａ+ ｂ+ ｃ=1、0.70≦ａ≦0.90 0.10≦ｂ+ ｃ≦0.30、0 ＜ｂ/(ｂ+ ｃ) ≦0.95 0.35≦ｖ≦0.60、0.80≦ｚ≦1.0 ｕ+ ｖ=1 を充たし、さらにはW-Co-Cから成る三元化合物を少なく
とも１種含むものである。
【００２５】これに対して、試料Ｎｏ７〜１０は上記成
分組成式を充たすものではあったが、Ｎｏ１０は前記Ｃ
ｏ／鉄属金属のモル比が０．８未満であったため、欠損
数も多く、摩耗量も大きく、他方、Ｎｏ７〜９はW-Co-C
から成る三元化合物を含んでいなかったので、欠損数も
多く、摩耗量も大きかった。
分組成式を充たすものではあったが、Ｎｏ１０は前記Ｃ
ｏ／鉄属金属のモル比が０．８未満であったため、欠損
数も多く、摩耗量も大きく、他方、Ｎｏ７〜９はW-Co-C
から成る三元化合物を含んでいなかったので、欠損数も
多く、摩耗量も大きかった。
【００２６】以上の結果から、本発明のサーメット工具
の有効性が確認できた。また、サーメットの組成として
は前記成分組成式を充たすものが好ましいことが判っ
た。
の有効性が確認できた。また、サーメットの組成として
は前記成分組成式を充たすものが好ましいことが判っ
た。
【００２７】
【発明の効果】叙上のように本発明によれば、硬質相と
してTiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭
化物を含むとともに、結合相を構成する鉄族金属をＣｏ
主体とし、鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比
換算で８０％以上とすることにより、欠損性、耐熱衝撃
性、耐摩耗性のすべてに優れ、特に、湿式切削加工時の
耐欠損性に優れた切削加工用サーメット工具を得ること
ができる。
してTiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上とW の炭
化物を含むとともに、結合相を構成する鉄族金属をＣｏ
主体とし、鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモル比
換算で８０％以上とすることにより、欠損性、耐熱衝撃
性、耐摩耗性のすべてに優れ、特に、湿式切削加工時の
耐欠損性に優れた切削加工用サーメット工具を得ること
ができる。
【００２８】また、上記切削加工用サーメット工具にお
いて、W-Co-Cから成る三元化合物を含む構成とすること
により、上記欠損性、耐熱衝撃性、耐摩耗性、特に、湿
式切削加工時の耐欠損性を飛躍的に向上し、従来の超硬
合金工具やコーティング工具の適用範囲とされた領域で
の使用も可能となった。
いて、W-Co-Cから成る三元化合物を含む構成とすること
により、上記欠損性、耐熱衝撃性、耐摩耗性、特に、湿
式切削加工時の耐欠損性を飛躍的に向上し、従来の超硬
合金工具やコーティング工具の適用範囲とされた領域で
の使用も可能となった。
Claims (2)
- 【請求項１】Tiの炭化物、窒化物、炭窒化物の１種以上
とW の炭化物、およびTi、W を除く周期律表4a,5a,6a族
金属の炭化物, 窒化物, 炭窒化物から選ばれた１種また
は２種以上を含む硬質相を６０〜９５重量％と、残部
が、結合相としての鉄族金属および不可避不純物を含
み、且つ、上記鉄属金属全体に占めるＣｏの構成比をモ
ル比換算で８０％以上としたことを特徴とする焼結体か
ら成る切削加工用サーメット工具。 - 【請求項２】上記焼結体の構成層として、W-Co-Cから成
る三元化合物を少なくとも１種含むことを特徴とする請
求項１記載の切削工具用サーメット工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10019736A JPH11216603A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 切削加工用サーメット工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10019736A JPH11216603A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 切削加工用サーメット工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11216603A true JPH11216603A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12007625
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10019736A Pending JPH11216603A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | 切削加工用サーメット工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11216603A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004503675A (ja) * | 2000-06-13 | 2004-02-05 | エレメント シックス （プロプライエタリイ）リミテッド | 複合ダイヤモンド圧縮体 |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP10019736A patent/JPH11216603A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004503675A (ja) * | 2000-06-13 | 2004-02-05 | エレメント シックス （プロプライエタリイ）リミテッド | 複合ダイヤモンド圧縮体 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040511 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041005 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050215 |