JPH11215859A - 振動型モータの制御装置 - Google Patents

振動型モータの制御装置

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JPH11215859A
JPH11215859A JP10017143A JP1714398A JPH11215859A JP H11215859 A JPH11215859 A JP H11215859A JP 10017143 A JP10017143 A JP 10017143A JP 1714398 A JP1714398 A JP 1714398A JP H11215859 A JPH11215859 A JP H11215859A
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JP
Japan
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phase difference
driving
vibration
frequency
wave motor
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JP10017143A
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English (en)
Inventor
Kazuya Higuma
樋熊  一也
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Canon Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 個々のモータに合った位相差制御が行える改
善された振動型モータの制御装置を提供する。 【解決手段】 振動型モータの駆動用圧電素子に印加す
る駆動用の交番信号と、前記振動型モータの振動状態を
検出する検出用圧電素子からの検出信号との位相差を、
位相差比較値と比較して前記駆動用圧電素子に印加する
駆動用の交番信号の出力を制御する制御手段を有し、前
記位相差比較値をEEPROM121に記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動型モータの制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】振動波モータ等の振動型モータは、振動
体の駆動用電気−機械エネルギー変換素子としての駆動
用圧電素子に位相差を有する2相の交番信号を印加する
ことにより、前記振動体の駆動面に楕円運動を形成し、
この駆動面に加圧接触する接触体と、前記振動体とを摩
擦力により相対移動させるようにしたものである。
【0003】前記の2相の交番信号がそれぞれ印加され
る圧電素子は、半波長の奇数倍の位置的位相差を有して
配置され、また、前記振動体の振動状態を検出するため
の検出用電気−機械エネルギー変換素子としての検出用
圧電素子を前記一方の駆動用圧電素子と同位相の位置に
配置され、前記一方の駆動用圧電素子に印加される駆動
用交番信号と、前記振動検出用圧電素子で検出した検出
信号との位相差に基づいて駆動制御を行うようにしてい
る。
【0004】従来の振動波モータの制御装置を図5に示
す。01は振動波モータの駆動を制御するためのマイク
ロコンピュータ、02はマイクロコンピュータ01から
出力されたデジタル信号をアナログ信号に換えるD/A
コンバータ、03はD/Aコンバータからの出力電圧に
よって発信周波数が制御される可変周波数発振器(VC
O)、04及び05は振動波モータを駆動するための位
相の異なる同一周波数の信号を作るためのD−フリップ
フロップ、06はVCO03の出力を反転するためのイ
ンバータ、07はインバータ、08及び09並びに10
はNAND回路である。インバータ07とNAND回路
08〜10とで振動波モータの回転方向を変化させるた
めの回路を構成している。
【0005】11は振動波モータを駆動するための高圧
電源、12及び13は振動波モータ駆動信号を増幅する
ための電力増幅器、14及び15は振動波モータを駆動
するためのマッチングコイルである。
【0006】16は振動波モータの本体で、16aは振
動波モータを駆動するための第1の信号(前記一方の駆
動用圧電素子に印加される交番信号)を印加するための
第1の駆動用電極、16bは振動波モータを駆動するた
めの第2の信号(前記他方の駆動用圧電素子に印加され
る交番信号)を印加するための第2の駆動用電極、16
cは振動波モータの共振状態を検出するためのセンサ電
極、16dは振動波モータの接地電極である。
【0007】17は振動波モータの第1の駆動用電極に
印加されるアナログ信号をディジタル信号に変換するコ
ンパレータ、18はセンサ電極16cに発生するアナロ
グ信号をディジタル信号に変換するコンパレータ、19
はVCO03で発生した信号を32倍の周波数に逓倍す
る周波数逓倍回路、20はコンパレータ17の出力とコ
ンパレータ18の出力の位相差を測定する位相差測定回
路である。
【0008】次に上記の回路にしたがって動作を説明す
る。振動波モータの駆動周波数と回転数の関係は図6
(a)に示すような特性をしており、通常は駆動周波数
をf0から低い方へスキャンさせて行くと、f1 付近で
振動波モータは回転を開始し、更に周波数を低い方へス
キャンして行くと振動波モータは回転数を上げて行き、
4 付近で最高回転に達する。更に周波数を低い方へス
キャンすると、振動波モータの回転は急激に低くなり、
5 付近で停止してしまう。
【0009】また、振動波モータの駆動用電極に印加さ
れる信号と、振動波モータのセンサ電極に発生する信号
の位相の関係は図6(b)に示すように変化する。な
お、位相差θは、θ0 が小さく、θ5 は大きい。すなわ
ち、共振点に付近での位相差が小さくなる。
【0010】振動波モータが回転を始める付近でθ1
回点数がN1 となる付近でθ2 、回点数がN2 となる付
近でθ3 となり、振動波モータの回転が最大になる所で
位相差がθ4 となる。そこで、振動波モータを安定して
制御するために、この位相差の変化を利用して位相差が
θ4 よりθ5 側へ変化しないように、振動波モータの駆
動周波数を制御している。具体的には、この位相差をθ
2 とθ3 の間になるように、マイクロコンピュータ1は
D/Aコンバータに信号を出力しVCO3の発振周波数
を制御することで振動波モータの駆動周波数を制御して
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、位相差の比較データが固定された一種類しか
ないため、この特性に沿わない振動波モータを使用する
ことができないという欠点があった。
【0012】また、個々のモータの特性も温度によって
変化するため、各温度での最適な駆動は行うことができ
なかった。
【0013】本出願に係る第1の発明の目的は、個々の
モータに合った位相差制御が行える改善された振動波モ
ータの制御装置を提供しようとするものである。
【0014】本出願に係る第2の発明の目的は、温度変
化に対応して最適な位相差制御を行える改善された振動
波モータの制御装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
の目的を実現する構成は、振動型モータの駆動用電気−
機械エネルギー変換素子に印加する駆動用の交番信号
と、前記振動型モータの振動状態を検出する検出用電気
−機械エネルギー変換素子からの検出信号との位相差
を、位相差比較値と比較して前記駆動用電気−機械エネ
ルギー変換素子に印加する駆動用の交番信号の出力を制
御する制御手段を有する振動型モータの制御装置におい
て、前記位相差比較値を電気的に読み書き可能に記憶す
る記憶手段を有するものである。
【0016】本出願に係る第2の発明の目的を実現する
構成は、振動型モータの駆動用電気−機械エネルギー変
換素子に印加する駆動用の交番信号と、前記振動型モー
タの振動状態を検出する検出用電気−機械エネルギー変
換素子からの検出信号との位相差を、位相差比較値と比
較して前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子に印加
する駆動用の交番信号の出力を制御する制御手段を有す
る振動型モータの制御装置において、温度検出手段と、
温度に応じて設定された前記位相差比較値を電気的に読
み書き可能に記憶する記憶手段とを有し、前記温度検出
手段で検出した温度に応じて前記記憶手段の位相差比較
値を読み出して前記位相差と比較するようにしたもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態を示す。
【0018】図1に於て、101は振動型モータとして
の振動波モータを制御するためのマイクロコンピュー
タ、102はマイクロコンピュータ101のディジタル
出力をアナログ信号に変換するためのD/Aコンバー
タ、103はD/Aコンバータ102の出力により発振
周波数の変化する可変周波数発振器、104及び105
はDフリップフロップ、106はインバータ、である。
【0019】Dフリップフロップ104及び105とイ
ンバータ106とによって構成された回路は、振動波モ
ータを駆動するのに必要な位相差が90度異なる同一周
波数の第1の及び第2の駆動信号を発生する。
【0020】107はインバータ、108〜110はN
AND回路である。インバータ107とNAND回路1
08〜110はマイクロコンピュータ101の出力DI
Rにより振動波モータの回転方向を変化させるための回
路を構成する。
【0021】111は振動波モータ駆動用の高圧電源、
112及び113は振動波モータの駆動信号を増幅する
ための電力増幅回路、114及び115は振動波モータ
駆動用のマッチングコイルである。
【0022】116は振動波モータの第1の駆動用電極
を取り付けた圧電素子、116aは振動波モータの第1
の駆動信号を印加する為の第1の駆動用電極、116b
は振動波モータの第2の駆動信号を印加する為の第2の
駆動用電極、116cは駆動信号により該モータに発生
する振動の状態を検出するための振動検出用電極、11
6dは圧電素子の接地電極である。なお、振動検出用電
極116cと第1の駆動用電極116aとは振動波モー
タの振動型の波長に対して同位相の位置に配置されてい
る。
【0023】117は第1の振動波モータ駆動用のアナ
ログ信号をディジタル信号に変換するコンパレータ、1
18は振動検出用電極116cに発生したアナログ信号
をディジタル信号に変換するコンパレータ、119は可
変周波数発振器103で発生した周波数の16倍の周波
数を作る周波数逓倍回路、120は該第1の振動波モー
タ駆動信号と共振状態検出用電極116cに発生した信
号の位相差を検出するための位相差検出回路である。
【0024】121は位相差データを格納しておくEE
PROM(電気的に読み書き可能なメモリ)、122は
位相差検出回路120の出力をマイクロコンピュータ1
01に入力するためのデータバス、123はEEPRO
M121に格納されたデータをマイクロコンピュータ1
01に入力するためのデータバス、124はマイクロコ
ンピュータ101の出力をD/Aコンバータ102に入
力するためのデータバスである。
【0025】したがって、EEPROM121には、こ
の回路で駆動される振動波モータに適合した位相差比較
データが格納される。
【0026】次に、図1を参照して本実施の形態の振動
波モータ制御装置の動作について説明する。
【0027】マイクロコンピュータ101は、データバ
ス124を通してD/Aコンバータ102に振動波モー
タを駆動するための発振周波数のデータを出力する。D
/Aコンバータ102はマイクロコンピュータ101か
らのデータに基づきアナログの電圧信号を可変周波数発
振器(VCO)103に出力する。可変周波数発振器
(VCO)103は、D/Aコンバータ102からの電
圧信号に従って高周波信号を生成し、電圧信号の変化に
従って発振周波数を変化させる。
【0028】マイクロコンピュータ101の出力が‘0
0H’のときに発振周波数は最大となり、マイクロコン
ピュータの出力が‘ffH’のときに発振周波数は最低
となる。ここで生成された高周波信号はDフリップフロ
ップ104及び105とインバータ106により構成さ
れた90度位相差信号生成回路により振動波モータを駆
動するのに必要な90度位相差のある同一周波数の第1
の及び第2の高周波信号を生成する。
【0029】Dフリップフロップ105の出力Qと ̄Q
は互いに位相の反転した信号で、この二つの信号のうち
どちらを選ぶかで振動波モータの回転方向が変化する。
そこでマイクロコンピュータ101はDIR端子の出力
をHighかLowにすることで、インバータ107と
NAND回路108〜110とで構成された回路により
D−フリップフロップ105の出力Qまたは ̄Qを選択
して振動波モータの回転方向を制御する。
【0030】このようにして生成された駆動信号は、高
圧電源111を電源とする電力増幅器112及び113
により振動波モータを駆動するために必要な電力まで増
幅される。
【0031】ここで増幅された信号は、振動波モータ駆
動用のマッチングコイル114と115を通して振動波
モータの圧電素子116の第1の駆動用電極116aと
第2の駆動用電極116bに印加され振動波モータを駆
動する。
【0032】また、振動波モータの圧電素子116に取
り付けられた振動状態検出用電極116aと116cに
発生した信号は、振動検出用電極116cに発生したア
ナログ信号をディジタル信号に変換するコンパレータ1
18によりディジタル信号に変換され、位相差検出回路
120に入力される。また、第1の駆動信号も振動波モ
ータ駆動用のアナログ信号をディジタル信号に変換する
コンパレータ117によりディジタル信号に変換され、
位相差検出回路120に入力される。
【0033】位相差検出回路120には、周波数逓倍回
路119により振動波モータ駆動周波数の32倍に逓倍
された信号がCLK端子よりクロックとして入力され
る。このクロックにより、駆動信号の立ち上がりから振
動検出信号の立ち上がりまでのクロック数をカウント
し、振動波モータの駆動信号と振動検出信号との位相差
を11.25度きざみで検出するようにしている。
【0034】位相差検出回路120により検出された位
相差のデータは、それぞれのデータバス122によりマ
イクロコンピュータ101に入力される。そして、EE
PROM121に格納された位相差データは、データバ
ス123によりマイクロコンピュータ101に入力され
る。
【0035】次に、マイクロコンピュータ101の動作
を図2のフローチャートを用いて説明する。
【0036】マイクロコンピュータ101に電源が投入
され振動波モータを駆動開始する為にステップ100か
ら動作を開始する。
【0037】ステップ101では、EEPROM121
に格納された位相差比較データをデータバス123を介
してマイクロコンピュータ101に読み込まれる。
【0038】ステップ102ではマイクロコンピュータ
101のDIR端子の出力を決定して振動波モータの回
転方向を設定してステップ103に進む。
【0039】ステップ103では、データバス124に
‘00H’のデータをDAC102に出力し、振動波モ
ータの駆動周波数を最高周波数に設定してステップ10
4に進む。このとき、図6に示すように振動波モータは
回転しておらず、駆動信号と振動検出信号の位相差はス
テップ101でEEPROM121から読み込まれた位
相差比較データ(θ2 、θ3 )よりも十分に小さな状態
となっている。
【0040】ステップ104では、位相差検出回路12
0の出力(θ)を読み込みステップ105に進む。
【0041】ステップ105では、ステップ104で読
み込んだ位相差(θ)がステップ101で読み込んだ位
相比較データ(θ3 )より大きいかどうかを判断し、θ
3 より大きければステップ109に進み、θ3 以下なら
ばステップ106へ進む。
【0042】ステップ106では、ステップ104で読
み込んだ位相差(θ)がステップ101で読み込んだ位
相比較データ(θ2 )より大きいかどうかを判断し、θ
2 より大きければ(θ2 <θ<θ3 )ステップ108に
進み、θ2 以下ならば(θ<θ2 <θ3 )ステップ10
7へ進む。
【0043】ステップ107では、位相差検出回路12
0の検出した位相差(θ)が、ステップ101で読み込
んだ位相差比較データ(θ3 、θ2 )以下なので、DA
C102に出力するデータを‘+1’して出力し、振動
波モータ駆動周波数を1ステップ低くしてステップ10
4に進む。
【0044】次に、ステップ108では位相差検出回路
120で検出した位相差(θ)がステップ101で読み
込んだ位相差比較データ(θ2 )よりも大きく、(θ
3 )以下であるので、DAC102に出力するデータは
そのままにしてステップ104に進む。
【0045】また、ステップ109では位相差検出回路
120の検出した位相差(θ)が、ステップ101で読
み込んだ位相差比較データ(θ3 )より大きいので、外
乱等により振動波モータが停止してしまう可能性がある
ため、DAC102に出力するデータを‘−1’して出
力し、振動波モータ駆動周波数を1ステップ高くしてス
テップ104に進む。
【0046】マイクロコンピュータ101は以上説明し
た動作を繰り返すことにより振動波モータを安定して駆
動する。
【0047】これを図6(a)及び図6(b)を用いて
説明する。
【0048】図6(b)に示す特性が振動波モータ駆動
用信号と振動検出用信号の位相差である。マイクロコン
ピュータ101がDAC102に出力する駆動周波数の
データを‘00H’から変化させて振動波モータ駆動用
信号と振動検出用信号の位相差を検出しながらDAC1
02に出力するデータを制御していくと、振動波モータ
駆動用信号と振動検出用信号の位相差がθ2 度に達し、
これを越えない様にDAC102に出力するデータを制
御することにより、なるべく振動波モータが高速で回転
するように振動波モータの駆動周波数を制御することが
出来る。
【0049】(第2の実施の形態)図3は本発明の第2
の実施の形態を示す。
【0050】図3に於て、201は振動波モータを制御
するためのマイクロコンピュータ、202はマイクロコ
ンピュータ201のディジタル出力をアナログ信号に変
換するためのD/Aコンバータ、203はD/Aコンバ
ータ202の出力により発振周波数の変化する可変周波
数発振器、204及び205はDフリップフロップ、2
06はインバータ、である。Dフリップフロップ204
及び205とインバータ206とによって構成された回
路は振動波モータを駆動するのに必要な位相差が90度
異なる同一周波数の第1の及び第2の駆動信号を発生す
る。
【0051】207はインバータ、208〜210はN
AND回路である。インバータ207とNAND回路2
08〜210はマイクロコンピュータ201の出力DI
Rにより振動波モータの回転方向を変化させるための回
路を構成する。
【0052】211は振動波モータ駆動用の高圧電源、
212及び213は振動波モータの駆動信号を増幅する
ための電力増幅回路、214及び215は振動波モータ
駆動用のマッチングコイルである。
【0053】216は振動波モータの第1の駆動用電極
を取り付けた圧電素子、216aは振動波モータの第1
の駆動信号を印加する為の第1の駆動用電極、216b
は振動波モータの第2の駆動信号を印加する為の第2の
駆動用電極、216cは駆動信号により該モータに発生
する振動の状態を検出するための振動検出用電極、21
6dは圧電素子の接地電極である。
【0054】217は第1の振動波モータ駆動用のアナ
ログ信号をディジタル信号に変換するコンパレータ、2
18は振動検出用電極216cに発生したアナログ信号
をディジタル信号に変換するコンパレータ、219は可
変周波数発振器203で発生した周波数の16倍の周波
数を作る周波数逓倍回路、220は該第1の振動波モー
タ駆動信号と共振状態検出用電極216cに発生した信
号の位相差を検出するための位相差検出回路である。
【0055】221は位相差データを格納しておくEE
PROM(電気的に読み書き可能なメモリ)、222は
周囲の温度を検知するための温度検知手段である。
【0056】223は位相差検出回路220の出力をマ
イクロコンピュータ201に入力するためのデータバ
ス、224は温度検知手段の出力をマイクロコンピュー
タ201 に入力するためのデータバス、225はEEP
ROM221に格納されたデータをマイクロコンピュー
タ201に入力するためのデータバス、226はマイク
ロコンピュータ201の出力をD/Aコンバータ202
に入力するためのデータバスである。
【0057】次に、図3を参照して本実施の形態の振動
波モータ制御装置の動作について説明する。
【0058】マイクロコンピュータ201はデータバス
226を通してD/Aコンバータ202に振動波モータ
を駆動するための発振周波数のデータを出力する。D/
Aコンバータ202はマイクロコンピュータ201から
のデータに基づきアナログの電圧信号を可変周波数発振
器(VCO)203に出力する。
【0059】可変周波数発振器(VCO)203はD/
Aコンバータ202からの電圧信号にしたがって高周波
信号を生成し、電圧信号の変化に従って発振周波数を変
化する。マイクロコンピュータ201の出力が‘00
H’のときに発振周波数は最大となり、マイクロコンピ
ュータの出力が‘ffH’のときに発振周波数は最低と
なる。ここで生成された高周波信号はDフリップフロッ
プ204及び205とインバータ206により構成され
た90度位相差信号生成回路により振動波モータを駆動
するのに必要な90度位相差のある同一周波数の第1の
及び第2の高周波信号を生成する。
【0060】Dフリップフロップ205の出力Qと ̄Q
は互いに位相の反転した信号で、この二つの信号のうち
どちらを選ぶかで振動波モータの回転方向が変化する。
そこでマイクロコンピュータ201はDIR端子の出力
をHighかLowにすることで、インバータ207と
NAND回路208〜210とで構成された回路により
D−フリップフロップ205の出力Qまたは ̄Qを選択
して振動波モータの回転方向を制御する。
【0061】このようにして生成された駆動信号は、高
圧電源211を電源とする電力増幅器212及び213
により振動波モータを駆動するために必要な電力まで増
幅される。ここで増幅された信号は振動波モータ駆動用
のマッチングコイル214と215を通して振動波モー
タの圧電素子216の第1の駆動用電極216aと第2
の駆動用電極216bに印加され振動波モータを駆動す
る。
【0062】また、振動波モータの圧電素子216に取
り付けられた振動状態検出用電極216aと216cに
発生した信号は、振動検出用電極216cに発生したア
ナログ信号をディジタル信号に変換するコンパレータ2
18によりディジタル信号に変換され、位相差検出回路
220に入力される。また、第1の駆動信号も振動波モ
ータ駆動用のアナログ信号をディジタル信号に変換する
コンパレータ217によりディジタル信号に変換され、
位相差検出回路220に入力される。
【0063】位相差検出回路220には、周波数逓倍回
路219により振動波モータ駆動周波数の32倍に逓倍
された信号がCLK端子よりクロックとして入力され
る。このクロックにより、駆動信号の立ち上がりから振
動検出信号の立ち上がりまでのクロック数をカウントし
振動波モータの駆動信号と振動検出信号との位相差を1
1.25度きざみで検出するようにしている。
【0064】位相差検出回路220により検出された位
相差のデータはそれぞれのデータバス223よりマイク
ロコンピュータ201に入力される。そして、EEPR
OM221に格納された実際に駆動する振動波モータに
対応した位相差データは、データバス225によりマイ
クロコンピュータ201に入力され、更に、温度検知手
段222により検出された温度データはデータバス22
4よりマイクロコンピュータ201 に入力される。
【0065】次に、マイクロコンピュータ201の動作
を図4のフローチャートを用いて説明する。
【0066】マイクロコンピュータ201に電源が投入
され振動波モータを駆動開始する為にステップ200か
ら動作を開始する。
【0067】ステップ201では、温度検知手段222
から温度情報をデータバス224を介してマイクロコン
ピュータ201に取り込む。
【0068】ステップ202では、ステップ201にて
取り込んだ温度情報に基づいて、EEPROM221か
ら読み込むべき位相比較データの格納されているアドレ
スを計算する。
【0069】ステップ203では、EEPROM221
に格納された位相差比較データ(θ3 ’、θ2 ’)をス
テップ202にて計算されたアドレスからデータバス2
25を介してマイクロコンピュータ201に読み込む。
【0070】ステップ204では、マイクロコンピュー
タ201のDIR端子の出力を決定して振動波モータの
回転方向を設定してステップ205に進む。
【0071】ステップ205では、データバス226に
‘00H’のデータをDAC202に出力し、振動波モ
ータの駆動周波数を最高周波数に設定してステップ20
6に進む。このとき、図4に示すように振動波モータは
回転しておらず、駆動信号と振動検出信号の位相差はス
テップ203で読み込まれた位相差比較データ
(θ3’、θ2 ’)よりも十分に小さい状態となってい
る。
【0072】ステップ206では、位相差検出回路22
0の出力(θ)を読み込みステップ207に進む。
【0073】ステップ207では、ステップ206で読
み込んだ位相差(θ)がステップ203で読み込んだ位
相比較データ(θ3 ’)より大きいかどうかを判断し、
θ3’より大きければステップ211に進み、θ3 ’以
下ならばステップ208へ進む。
【0074】ステップ208では、ステップ206で読
み込んだ位相差(θ)がステップ203で読み込んだ位
相比較データ(θ2 ’)より大きいかどうかを判断し、
θ2’より大きければステップ210に進み、θ2 ’以
下ならばステップ209へ進む。
【0075】ステップ209では、位相差検出回路22
0の検出した位相差(θ)が、ステップ203で読み込
んだ位相差比較データ(θ3 ’、θ2 ’)以下なのでD
AC202に出力するデータを‘+1’して出力し、振
動波モータ駆動周波数を1ステップ低くしてステップ2
06に進む。
【0076】次に、ステップ210では、位相差検出回
路220で検出した位相差(θ)がステップ203で読
み込んだ位相差比較データ(θ2 ’)よりも大きく、
(θ3’)以下であるのでDAC202に出力するデー
タはそのままにしてステップ206に進む。
【0077】また、ステップ211では、位相差検出回
路220の検出した位相差(θ)が、ステップ203で
読み込んだ位相差比較データ(θ3 ’)より大きいので
外乱等により振動波モータが停止してしまう可能性があ
るため、DAC202に出力するデータを‘−1’して
出力し、振動波モータ駆動周波数を1ステップ高くして
ステップ206に進む。
【0078】マイクロコンピュータ201は以上説明し
た動作を繰り返すことにより振動波モータを安定して駆
動する。
【0079】これを図7(a)及び図7(b)を用いて
説明する。図7(a)に示す特性が振動波モータの駆動
周波数と回転数の関係、図7(b)に示す特性が振動波
モータ駆動用信号と振動検出用信号の位相差である。周
波数f0 ’〜f5 ’及び回転数N1 ’、N2 ’、位相差
θ0 ’〜θ5 ’は、振動波モータの置かれている温度に
より変化する。
【0080】EEPROM211には、各温度に対応し
た位相差データ(θ3 ’、θ2 ’)が格納されている。
マイクロコンピュータ201がDAC202に出力する
駆動周波数のデータを‘00H’から変化させて振動波
モータ駆動用信号と振動検出用信号の位相差を検出しな
がらDAC202に出力するデータを制御していくと、
振動波モータ駆動用信号と振動検出用信号の位相差がθ
3 ’に達し、これを越えない様にDAC202に出力す
るデータを制御することにより、なるべく振動波モータ
が高速で回転するように振動波モータの駆動周波数を制
御することが出来る。
【0081】
【発明の効果】請求項1〜5に係る発明の振動型モータ
制御装置は、位相差制御に用いる位相差比較値をEEP
ROM等の電気的に読み書き可能な記憶手段に格納して
いるので、個々の振動波モータに合わせた最適な位相差
設定が可能となり、従来よりも個々の振動波モータの性
能を十分に引き出すことができる。
【0082】また、温度に対応した位相差比較値をEE
PROMに格納させているので、温度変化に対しても安
定した最適な駆動を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の振動波モータの制
御装置の回路図。
【図2】図1の制御装置の動作を示すフローチャート。
【図3】本発明の第2の実施の形態の振動波モータの制
御装置の回路図。
【図4】図3の制御装置の動作を示すフローチャート。
【図5】従来の振動波モータの制御装置の回路図。
【図6】第1の実施の形態の特性線図で、(a)は振動
波モータに印加する駆動信号の周波数と回転数との関
係、(b)は駆動信号と振動検出信号の関係を示す。
【図7】第2の実施の形態の特性線図で、(a)は振動
波モータに印加する駆動信号の周波数と回転数との関
係、(b)は駆動信号と振動検出信号の関係を示す。
【符号の説明】
1、 101、201…マイクロコンピュータ 2、102、202…D/Aコンバータ 3、 103、203…可変周波数発振器(VCO) 1、 5、104、105、204、205…Dフリッ
プフロップ 11、111、211…振動波モータを駆動するための
高圧電源 12、13、112、113、212、213…電力増
幅器 16、116、216…振動波モータの圧電素子 18、19、118、119、218、219…コンパ
レータ 20、120、220…位相差検出回路 121、 221…EEPROM 222…温度検知手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動型モータの駆動用電気−機械エネル
    ギー変換素子に印加する駆動用の交番信号と、前記振動
    型モータの振動状態を検出する検出用電気−機械エネル
    ギー変換素子からの検出信号との位相差を、位相差比較
    値と比較して前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子
    に印加する駆動用の交番信号の出力を制御する制御手段
    を有する振動型モータの制御装置において、 前記位相差比較値を電気的に読み書き可能に記憶する記
    憶手段を有することを特徴とする振動型モータの制御装
    置。
  2. 【請求項2】 振動型モータの駆動用電気−機械エネル
    ギー変換素子に印加する駆動用の交番信号と、前記振動
    型モータの振動状態を検出する検出用電気−機械エネル
    ギー変換素子からの検出信号との位相差を、位相差比較
    値と比較して前記駆動用電気−機械エネルギー変換素子
    に印加する駆動用の交番信号の出力を制御する制御手段
    を有する振動型モータの制御装置において、 温度検出手段と、温度に応じて設定された前記位相差比
    較値を電気的に読み書き可能に記憶する記憶手段とを有
    し、前記温度検出手段で検出した温度に応じて前記記憶
    手段の位相差比較値を読み出して前記位相差と比較する
    ことを特徴とする振動型モータの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記位相差比較値は、振動型モータが共
    振状態となる共振周波数よりも高い共振近傍の第1の周
    波数に応じた値と、前記第1の周波数よりも高い第2の
    周波数に応じた値であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の振動型モータの駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、EEPROMであるこ
    とを特徴とする請求項1、2または3に記載の振動型モ
    ータの駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記位相差が、第1の周波数に応じた値
    よりも共振点側であると、駆動用交番信号の周波数を少
    なくとも低周波数側に移行するのを禁止し、、第2の周
    波数に応じた値よりも高周波数側であると、駆動用交番
    信号の周波数を低くすることを特徴とした請求項1、
    2、3または4に記載の振動波モータの制御装置。
JP10017143A 1998-01-29 1998-01-29 振動型モータの制御装置 Pending JPH11215859A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100998131B1 (ko) 2007-09-27 2010-12-02 산요 세미컨덕터 컴퍼니 리미티드 구동파 발생 회로

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