JPH11214937A - 半導体回路 - Google Patents

半導体回路

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JPH11214937A
JPH11214937A JP10015502A JP1550298A JPH11214937A JP H11214937 A JPH11214937 A JP H11214937A JP 10015502 A JP10015502 A JP 10015502A JP 1550298 A JP1550298 A JP 1550298A JP H11214937 A JPH11214937 A JP H11214937A
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transistor
base
voltage
circuit
gain control
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JP10015502A
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Shinji Kamiya
真司 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MMICにおいて低電圧電源にて駆動し得る
半導体回路のバイアス回路を提供すること、更には出力
特性の改善しうるバイアス回路の提供を目的とする。 【解決手段】 パワーアンプモノリシック・マイクロ波
・集積回路において、入力信号の供給されるA級以外の
増幅動作を行うNPNバイポーラトランジスタのベース
に、ラテラル構造PNPトランジスのコレクタを接続
し、更に、前記ラテラル構造PNPトランジスタのベー
スにNPNトランジスタ又はオペアンプの出力側を追加
し、更には前記ラテラル構造PNPトランジスタと、前
記NPNトランジスタ又はオペアンプとの間に負帰還回
路を有し、前記NPNトランジスタ又はオペアンプの入
力側に利得制御用信号を入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波増幅回路の
バイアス回路、特にパワーアンプモノリシック・マイク
ロ波・集積回路(以下MMICという)に好適なバイア
ス回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、バイポーラトランジスタはPN
P型よりもNPN型のほうが周波数特性がよいために、
マイクロ波をはじめとする高周波増幅回路にはもっぱら
NPN型トランジスタが用いられている。
【0003】MMICにおいて、バイポーラトランジス
タにAB級、B級、C級等の、A級以外の増幅動作をさ
せる場合、入力信号電力が大きい程そのトランジスタの
ベース電圧は低くなろうとする。その理由は次のように
説明される。
【0004】今、仮に通常用いられるエミッタ接地増幅
回路において増幅用のトランジスタがB級動作をしてい
たとする。増幅用のトランジスタのベース・エミッタ間
はPN接合のダイオード構造となっているために、入力
信号の電圧が正電圧の瞬間、即ちベース・エミッタ間の
立ち上がり電圧よりも高い瞬間はベースに信号電流が流
れるが、負電圧の瞬間、即ちベース電圧が立ち上がり電
圧より低い瞬間はベースに信号電流が流れない。信号源
には出力インピーダンスが存在するので、信号電流が流
れることによって信号源出力電圧は低下する。従って、
入力信号が正電圧の瞬間と負電圧の瞬間の信号電圧の絶
対値を比較すると、正電圧の瞬間の方が電圧が低いこと
となる。ここで入力信号の平均電圧を考えると、これは
上記説明より明らかに0よりも負の方向に偏倚している
ことになる。これは、ベースの直流的な電圧を負方向へ
引き下げていることに他ならない。
【0005】このため、ベースには十分な電流を供給し
てベース電圧が下がらないように工夫しないと、十分な
出力電力や効率が得られない。このため、そのベース電
圧を安定化させるために、増幅用のトランジスタ1のベ
ースにバイアス供給用トランジスタ4のエミッタを接続
し、このバイアス供給用トランジスタ4のベース電圧を
電源Vccの電圧と接地GNDの電圧間の抵抗分割(抵
抗11及び12)で与えたり、図6に示すように、この
抵抗分割に加えてダイオード5をバイアス供給用のトラ
ンジスタのベースと抵抗12の間に設けて安定化するこ
とで、増幅用のトランジスタ1のベース電圧の安定化を
図っている。これは、ダイオードやトランジスタのベー
ス・エミッタ間のPN接合の順方向定電圧特性を利用す
るものである。尚、この図6に示すように、抵抗11の
入力側に利得制御回路が、増幅用のトランジスタ1の入
力側、出力側にそれぞれ入力整合回路、出力整合回路が
設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】GaAsMMICの場
合、バイポーラトランジスタのベース・エミッタ間の立
ち上がり電圧は約1.3Vであるので、図6においてバ
イアス供給用のトランジスタ4、増幅用のバイポーラト
ランジスタ1の双方にベース電流を流すためには、バイ
アス供給用のトランジスタ4のベースはグランド(接
地)に対して少なくとも約2.6Vの電圧が必要とな
る。従って、増幅用のバイポーラトランジスタ1のベー
ス電圧を安定化して動作させるためには、電圧安定化ダ
イオード5にある程度電流を流すことが必要であるた
め、利得制御端子(利得制御回路の出力端子)には少な
くとも3.0V以上の電圧が必要である。
【0007】一方、利得制御回路は、この増幅回路を搭
載する機器例えば携帯電話器のような移動端末のシステ
ムの規格に則り、十分精度よく出力電力を制御しなけれ
ばならず、このために十分に精度の高い定電圧電源を必
要とする。通常、利得制御回路の出力部分はオペアンプ
のような回路構成になっており、そのため例えば最大
3.0Vの利得制御電圧を発生させるためにはおよそ
3.5V程度に安定化された利得制御回路用電源が必要
であり、さらに3.5Vの安定な電源を得るためには、
最低4V以上の電源電圧が必要になる。しかし、昨今の
移動端末の電源の低電圧化に伴い、4Vの電源電圧を用
いるのは困難になってきており、図6の回路形式では電
源電圧の低電圧化に対しおのずと限界が生ずる。
【0008】また、パワーアンプGaAsMMICの場
合、バイポーラトランジスタはマルチユニットで使用さ
れれことが多く、ユニット内トランジスタのバラツキに
よる偏った動作を防止するために、1ユニット当たり数
Ωのバラスト抵抗を入れた形でトランジスタを形成する
のが通常である。一方、増幅段トランジスタをA級以外
の動作点で動作させる場合、このトランジスタのベース
電圧の安定化がこの増幅段の出力や効率向上に非常に大
きく寄与する。図6の回路の場合、増幅段トランジスタ
1のベース電圧の安定度はバイアス供給用トランジスタ
4のベース・エミッタ間のダイオード特性を利用してい
るが、実際にはバイアス供給用トランジスタ4のバラス
ト抵抗をはじめとする内部抵抗の影響で、増幅段トラン
ジスタ1のベース電圧は、ベース電流の増加に従って下
降していくのでベース電流は十分流れず、結果としてコ
レクタ電流も十分流れないために、出力電力も頭打ちと
なり、効率も悪くなる。一般に、バイアス供給用トラン
ジスタ4はユニット数も小さいため、このバラスト抵抗
の影響も大きく、このことは問題をさらに悪い方向へと
導いている。
【0009】本発明はこの問題を改善する、低電圧電源
にて駆動し得る半導体回路のバイアス回路を提供するこ
と、更には出力特性の改善しうるバイアス回路の提供を
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体回路は、
パワーアンプモノリシック・マイクロ波・集積回路にお
いて、入力信号の供給されるA級以外の増幅動作を行う
NPNバイポーラトランジスタのベースに、ラテラル構
造PNPトランジスのコレクタを接続し、該PNPトラ
ンジスタのベースに利得制御用信号を入力することによ
りNPNトランジスタにバイアスを供給することを特徴
とする。
【0011】本発明の半導体回路は、好ましくは、前記
ラテラル構造PNPトランジスタのベースに、NPNト
ランジスタのコレクタの出力側を接続し、該NPNトラ
ンジスタの入力側に利得制御用信号を入力することがで
きる。
【0012】本発明の半導体回路は、好ましくは、前記
ラテラル構造PNPトランジスタのベースに、オペアン
プの出力側を接続し、該オペアンプの入力側に利得制御
用信号を入力することができる。
【0013】本発明の半導体回路は、更に好ましくは、
前記ラテラル構造PNPトランジスタと、前記NPNト
ランジスタ又はオペアンプとの間に負帰還回路を有する
ことものとすることができる。
【0014】本発明の作用を以下に説明する。本発明の
半導体回路は、パワーアンプモノリシック・マイクロ波
・集積回路において入力の供給される電力増幅用のNP
Nバイポーラトランジスタのベースに、そのNPNバイ
ポーラトランジスタの同じ基板に集積されているラテラ
ル構造PNPトランジスを使用してバイアスを供給する
ことから、そのラテラル構造のPNPトランジスタへの
電源電圧はNPNトランジスタをバイアスに用いる場合
に比べて低くすることが可能であり、ひいては移動端末
の低電圧による駆動につながる。
【0015】そして、本発明の半導体回路は、前記ラテ
ラル構造PNPトランジスタの前段に、その電流ゲイン
を補強するNPNトランジスタやオペアンプを設けるこ
とにより、利得制御用信号の電流を低減することができ
る。
【0016】本発明の半導体回路は、前記ラテラル構造
PNPトランジスタと前記NPNトランジスタ又はオペ
アンプとの間に負帰還回路を有することにより、電力増
幅用のNPNトランジスタのベース電圧を安定化し、増
幅特性を改善することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の半導体回路は、GaAs
MMICにおいて、入力信号の供給される電力増幅用ト
ランジスタとしてエミッタ接地のNPNバイポーラトラ
ンジスタを用い、その前段のバイアス供給用のトランジ
スタとしてNPNトランジスタのベースにコレクタを接
続されるラテラル構造のPNPトランジスタを用いモノ
リシック集積回路として構成する。ここで、バイアス供
給用トランジスタがPNP型のものであることによっ
て、これらを駆動する電源電圧の低電圧化を図ってい
る。GaAsMMICにおいて、前記PNPトランジス
タのベース電圧はNPNバイポーラトランジスタのベー
ス電圧とは無関係に、電源電圧から約−1.3Vとで
き、例えば電源電源が3.5Vの場合は2.2V付近に
設定することができる。即ち、3.0V以下の制御電圧
でも問題なく動作することができる。
【0018】GaAsMMIC上にNPNバイポーラト
ランジスタと同様の垂直構造をもつPNPトランジスタ
を形成することはプロセス的には極めて困難であり、ま
たできたとしても、ウエハーのエピタキシヤル工程を大
幅に変更しなければならず、コスト面からみても実用化
からは程遠いものとなってしまう。そこで、本発明にお
いては、垂直構造のNPNバイポーラトランジスタと略
々同様のプロセスで形成することのできるラテラル構造
のPNPトランジスタを用いることで、外付けトランジ
スタではなく、1つのチップの中にPNPトランジスタ
を形成するようにしたものである。
【0019】図5に示すように、GaAs基板に於ける
垂直構造のNPNバイポーラトランジスタを作成するた
めのエピタキシャルウエハーをエッチングすることによ
って、PNPトランジスタをも作成するものである。図
5(1)に示すように、GaAs基板にGaAsのN
層、P層及びN層をその順に形成した後、順次N層、P
層、N層をエッチングし、図5(2)において、その左
側に示すようにGaAsの垂直構造NPNバイポーラト
ランジスタを作成し、その右側に示すようにGaAsの
ラテラル構造PNPトランジスタを作成する。この図5
において、矢印で示すようにベースB、エミッタE、コ
レクタCを引出す構成とする。ここで、コレクタ−エミ
ッタ間距離が大きいと、電流利得が小さく、例えば1以
下となってしまい、増幅素子として作用しなくなってし
まうため、ラテラル構造のPNPトランジスタを形成す
る際に、コレクタ−エミッタ間距離をプロセス的に安定
な範囲で可能な限り小さくすることで、電流利得を少し
でも大きくするよう配慮することとする。
【0020】(実施の形態1)本発明の半導体回路の実
施の形態1について、その回路図を示す図1を参照し説
明する。エミッタを接地している前記の増幅用の垂直構
造のNPNバイポーラトランジスタ(以下単にNPNト
ランジスタという)1のベースに、前記ラテラル構造の
PNPバイポーラトランジスタ(以下単にPNPトラン
ジスタという)2のコレクタを接続し、このPNPトラ
ンジスタ2のエミッタを電源Vccに接続している。こ
のPNPトランジスタ2のベースは、抵抗6を介して利
得制御回路へ、抵抗7を介して電源Vccへそれぞれ接
続している。このNPNトランジスタ1のベース、コレ
クタに従来と同様に、入力整合回路、出力整合回路がそ
れぞれ接続している。
【0021】増幅用のトランジスタ1は、AB級、B級
等のA級以外の動作をさせるために、アイドル電流が適
当になるようにバイアス抵抗6、7の抵抗値を決定す
る。PNPトランジスタ2のベース電圧は、NPNトラ
ンジスタ1のベース電圧とは無関係に、電源Vccの電
圧から約−1.3Vの電圧、例えば電源Vccの電圧が
3.5Vの場合は2.2V付近に設定する。即ち、利得
制御回路の制御電圧が3.0V以下の制御電圧でも問題
なく動作させることができ、しかもバイアス抵抗6、7
の調整により利得制御特性をある程度自由に設定でき
る。こうして、利得制御回路の出力(利得制御用電圧)
によりバイアス抵抗6、7に応じてPNPトランジスタ
2が動作し、該トランジスタ2のコレクタ出力に応じて
NPNトランジスタのベースにバイアスが与えられ、入
力整合回路からの信号をNPNトランジスタ1が増幅す
る。尚、NPNトランジスタ1のベース電圧の安定化の
ためには他のなんらかの方法を用いることとすることが
でき、この点は後述する。
【0022】(実施の形態2)本発明の半導体回路の実
施の形態2について、図2を参照し説明する。この実施
の形態2では、実施の形態1の回路に更に、NPNトラ
ンジスタ3をPNPトランジスタ2の前段に追加した構
成としている。これは、ラテラル構造のPNPトランジ
スタはコレクタ−エミッタ間距離が小さいほど電流利得
が大きいが、プロセス上この距離には限界があり、一般
に電流利得が小さいため、電流利得の大きい通常の垂直
構造のNPNトランジスタ3を接続することで、ラテラ
ル構造のPNPトランジスタ2の電流不足を補うもので
ある。尚、このNPNトランジスタは、NPNトランジ
スタ1等と同じ1チップに設けられている。
【0023】ここではPNPトランジスタ2のベースと
電源Vccとの間に抵抗8を挿入し、そのPNPトラン
ジスタ2のベースをNPNトランジスタ3のコレクタに
接続している。電源Vccと利得制御回路との間にバイ
アス用抵抗7、6の直列回路を挿入し、その抵抗6、7
の接続点をNPNトランジスタ3のベースに接続し、バ
イアスを与えるように構成している。NPNトランジス
タ3のエミッタは接地している。
【0024】この構成においては、実施の形態1と同様
に、3.0V以下の利得制御回路の制御電圧でも問題な
くNPNトランジスタの増幅動作をさせることができ
る。しかも、バイアス抵抗6、7、8の調整により利得
制御特性をある程度自由に設定できる。そして、実施の
形態1に比較して利得制御電流を小さくすることができ
る。尚、NPNトランジスタ1のベース電圧の安定化の
ためには他のなんらかの方法を用いることができ、この
点は実施の形態3において後述する。
【0025】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
ついて図3を参照し説明する。この実施の形態3は、実
施の形態2において負帰還抵抗9をPNPトランジスタ
2のコレクタとNPNトランジスタ3のエミッタとの間
にもうけ、NPNトランジスタ3のエミッタと接地との
間に抵抗10を挿入する構成である。
【0026】入力整合回路からの入力信号電力が大きく
なると、NPNトランジスタ1のベース電流が増加し、
それに従ってベース電圧は下がろうとする。これが、抵
抗9によって検出され、利得補足用であるNPNトラン
ジスタ3のエミッタ電圧が下がる。すると、NPNトラ
ンジスタ3のベース電流は増加し、それに伴いNPNト
ランジスタ3のコレクタ電流も増加する。すると、NP
Nトランジスタ3のコレクタ電圧が下がり、それによっ
てバイアス供給用PNPトランジスタ2のベース電圧が
下がる。すると、PNPトランジスタ2のベース電流が
増加し、それに伴いPNPトランジスタ2のコレクタ電
流も増加し、従ってNPNトランジスタ1のベース電圧
を上げる方向に動作し、結果的にNPNトランジスタ1
のベース電圧は一定に保たれる。こうして、NPNトラ
ンジスタ1のベース電圧の安定化が図られる。
【0027】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
ついて図4を参照して説明する。この実施の形態4は、
実施の形態1の回路において、NPNトランジスタ1の
ベース電圧を安定化するために、オペアンプによる負帰
還回路を追加した構成としている。オペアンプは、その
−側入力を抵抗を介して利得制御回路に接続し、その+
側入力をコンデンサを介し接地するとともに抵抗を介し
てNPNトランジスタ1のベースとPNPトランジスタ
2のコレクタとの接続点に接続し、さらにその出力を抵
抗を介してPNPトランジスタ2のベースに接続してい
る。尚、オペアンプは入力側に差動段を含む増幅回路で
あって上記トランジスタの形成された1チップに形成す
ることが望ましい。
【0028】増幅用のNPNトランジスタ1のベース電
圧がさがると、オペアンプの+入力の電圧が下がり、従
って、オペアンプの出力電圧が下がる。するとバイアス
供給用PNPトランジスタ2のベース電圧が下がり、こ
のPNPトランジスタ2のコレクタ電流が増加する。バ
イアス供給用PNPトランジスタ2のコレクタ電流は増
幅用NPNトランジスタ1のベース電流に等しいために
(オペアンプの入力電流は小さいため無視する)、増幅
用NPNトランジスタ1のベース電圧は上がる。この帰
還動作により、増幅用NPNトランジスタ1のベース電
圧は一定に保たれる。ここで、オペアンプの+入力と接
地の間に入っているコンデンサはオペアンプに高周波信
号が入り込むのを防ぐためのものである。
【0029】図4に示すこの実施の形態4の回路と図6
に示す従来回路について、周波数1750MHzでシミ
ュレーションし、その結果の比較を図7から図10に示
す。尚、このシミュレーションは両方の回路をAB級動
作により行った。そして、利得制御電圧、即ち利得制御
回路の出力の値は、実施の形態4においては1.3V、
従来回路においては2.7Vとしている。このとき電源
Vccの電圧は3.5Vとしている。また、これらの図
において、実施の形態4の特性、従来回路の特性はそれ
ぞれ実線、破線で示している。
【0030】図7は、入力電力(横軸)に対する出力電
力(縦軸)を比較したものであり、実施の形態4は従来
回路に比べて入力電力がある程度以上で動作点がA級か
らAB級に遷移しても出力電力が飽和しにくく、高出力
が可能である特長がある。図8は、入力電力(横軸)に
対する効率(縦軸)を比較したものであり、実施の形態
4では従来回路に比べて効率も若干高くなっている。図
9は、図10は増幅用のNPNトランジスタ1の入力電
力(横軸)に対するベース電圧(縦軸)とベース電流
(縦軸)を比較したものである。従来回路では、入力電
力の増加に伴いベース電圧が低下し、その結果ベース電
流も十分流れないのに対して、実施の形態4では入力電
力の増加によってベース電圧が低下せず、ベース電流も
十分流れていることがわかる。NPNトランジスタがA
級以外の動作をする際、出力電力飽和レベルや効率を上
げるためには、そのトランジスタのベース電圧を安定化
させ、ベース電流を十分供給する必要があるが、本実施
の形態はこの目的に適った回路であることがここからも
わかる。
【0031】また、このシュミレーションに用いた利得
制御電圧から、従来回路では2.7Vの利得制御電圧が
必要であるのに対し、実施の形態4では1.3Vの利得
制御電圧で従来回路を超える性能を出している。図1
1、図12はそれぞれ利得制御電圧(横軸)に対する出
力電力(横軸)と効率(横軸)の特性を比較したもので
ある。実施の形態4においては利得制御電圧は従来回路
に比べて低電圧方向へ推移しており、最大出力、最大効
率の値も共に高いことがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明の半導体回路は、MMICにおい
てAB級、B級、C級等のA級以外の増幅動作を行うN
PNバイポーラトランジスタのベースにラテラル構造の
PNPトランジスタを用いてバイアス電圧を供給するも
のであり、MMIC内部でPNPトランジスタを構成す
ることで、パワーアンプMMICの低電圧化、小型化に
大きく寄与する。そして、本発明の半導体回路は、NP
Nバイポーラトランジスタのベース電圧が安定化されて
おり、必要な出力を効率的に得ることができるのは勿論
のことである。特に、移動体通信の普及の鍵の一つとな
っている、移動端末の小型化、軽量化は、バッテリーの
小型化即ち回路電源の低電圧化にかかっているといって
も過言ではなく、高性能なリチウム2次電池の普及に伴
い、半導体デバイスのスペックも最低動作電圧3.5V
を保証する必要がでてきている状況にあり、移動端末機
内部で作り出すことのできる利得制御電圧はせいぜい最
大で2.2V程度あるので、これらの条件で動作するデ
バイス需要が今後増え続けると考えられ、本発明は、外
部にPNPシリコントランジスタ等を付加することな
く、MMIC内部でPNPトランジスタを構成すること
で、移動体端末のキーデバイスの一つであるパワーアン
プMMICを提供することができる。また、GaAsH
BTに代表されるNPNバイポーラトランジスタに関す
るものであり、GaAsFETに比べて非常にチップの
小型化ができるため、この点からも端末特に移動端末の
小型化、軽量化に寄与する面が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体回路の実施の形態1の構成を説
明する回路図である。
【図2】本発明の半導体回路の実施の形態2の構成を説
明する回路図である。
【図3】本発明の半導体回路の実施の形態3の構成を説
明する回路である。
【図4】本発明の半導体回路の実施の形態4の構成を説
明する回路図である。
【図5】本発明の半導体回路に用いられるトランジスタ
の製造工程の概略を模式的に説明する断面図である。
【図6】従来の半導体回路を説明する回路図である。
【図7】本発明の実施形態4と従来回路の出力電力特性
を比較する特性図である。
【図8】本発明の実施形態4と従来回路の効率特性を比
較する特性図である。
【図9】本発明の実施形態4と従来回路のベース電圧特
性を比較する特性図である。
【図10】本発明の実施形態4と従来回路のベース電流
特性を比較する特性図である。
【図11】本発明の実施形態4と従来回路の出力電力特
性を比較する特性図である。
【図12】本発明の実施形態4と従来回路の効率特性を
比較する特性図である。
【符号の説明】
1 NPNバイポーラトランジス
タ 2 PNPバイポーラトランジス
タ 3 NPNバイポーラトランジス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーアンプモノリシック・マイクロ波
    ・集積回路において、入力信号の供給されるA級以外の
    増幅動作を行うNPNバイポーラトランジスタのベース
    に、ラテラル構造のPNPトランジスタのコレクタを接
    続し、このPNPトランジスタのベースに利得制御用信
    号を入力することにより前記NPNバイポーラトランジ
    スタにバイアスを供給することを特徴とする半導体回
    路。
  2. 【請求項2】 前記ラテラル構造PNPトランジスタの
    ベースに、NPNトランジスタの出力側を接続し、該N
    PNトランジスタの入力側に利得制御用信号を入力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体回路。
  3. 【請求項3】 前記ラテラル構造PNPトランジスタの
    ベースに、オペアンプの出力側を接続し、該オペアンプ
    の入力側に利得制御用信号を入力することを特徴とする
    請求項1に記載の半導体回路。
  4. 【請求項4】 前記ラテラル構造PNPトランジスタ
    と、前記NPNトランジスタ又はオペアンプとの間に負
    帰還回路を有することを特徴とする請求項2又は3に記
    載の半導体回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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