JPH11213869A - 交流型プラズマディスプレイパネルの保護膜の形成方法ならびにその装置 - Google Patents

交流型プラズマディスプレイパネルの保護膜の形成方法ならびにその装置

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JPH11213869A
JPH11213869A JP10009693A JP969398A JPH11213869A JP H11213869 A JPH11213869 A JP H11213869A JP 10009693 A JP10009693 A JP 10009693A JP 969398 A JP969398 A JP 969398A JP H11213869 A JPH11213869 A JP H11213869A
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plasma
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JP10009693A
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Mikio Takehara
幹夫 竹原
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体層
上に均質な(111)配向性のMgO結晶からなる電極
膜および保護膜を形成する方法およびその装置の提供。 【解決手段】原料蒸気流が、プラズマ発生源とアノード
電極との間に形成されるプラズマ等と相互作用を行い、
誘電体層の上層に(111)配向のMgO結晶からなる
交流型プラズマディスプレイパネルの電極膜および保護
膜を形成する方法および装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交流型プラズマディ
スプレイパネルの保護膜の形成方法ならびにその装置に
関し、特に、大面積の交流型プラズマディスプレイパネ
ルの誘電体層の上層に全面にわたって均一かつ均質な
(111)配向性のMgO結晶を主成分とする保護膜
を、安定的に高速で形成することができる交流型プラズ
マディスプレイパネルの保護膜の形成方法ならびにその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CRTに代わり、40インチを超
えるような大画面の壁掛けテレビを実現するためのディ
スプレイパネルとしてプラズマディスプレイパネル(以
下、「PDP」という)が期待され、その開発がなさ
れ、本格的な生産が開始されつつある。このPDPは、
放電の駆動方式の相違によって、交流型と直流型の2種
に大別される。交流型PDP(以下、「AC−PDP」
という)には、放電電極の配置形式によって、3電極面
放電型と2電極対向型とがある。
【0003】3電極面放電型のAC−PDPは、例え
ば、図4(a)、およびその図4(a)における2枚の
基板の相対位置を90度回転させた状態を示す図4
(b)に示すように、前面ガラス基板51と、後面ガラ
ス基板52との間の希ガスが封入された放電空間53
が、後面ガラス基板52上に列設された隔壁54によっ
て発光セル54a,54b,……に画成された構造を有
するものである。各発光セルは、前面ガラス基板51上
に、相互に平行に隣接配置された透明電極55aおよび
55b、該透明電極55aおよび55bを内包するよう
に積層された誘電体層56が配設される。さらに、誘電
体層56の上には、誘電体層56を放電空間53内に発
生するプラズマから保護する保護膜の役割を有するとと
もに、放電空間内に放電するための実質的な電極の役割
を果たす保護膜57が配設される。また、後面ガラス基
板52上には、発光セルを選択的に発光させるためのア
ドレス電極58、所定の発光を行うための蛍光体層59
が配設される。この3電極面放電型のAC−PDPにお
いては、透明電極55aと55bとの間に交流の駆動電
圧を印加すると、印加毎に誘電体層56の表面方向に放
電が発生し、これにより生じた紫外線によって蛍光体層
59の蛍光体が励起されて発光する。
【0004】また、2電極対向型のAC−PDPは、前
面ガラス基板上に、透明表示電極と、該透明電極を内包
するように積層された誘電体層と、該誘電体層の上に積
層された保護膜とを有し、後面ガラス基板上に、前記透
明電極と一対をなす対向放電電極と、該対向放電電極を
内包するように積層された誘電体層と、該誘電体層の上
に積層された蛍光体層とを有し、前面ガラス基板と後面
ガラス基板との間には、希ガスが封入されてなるもので
ある。
【0005】この3電極面放電型および2電極対向型の
AC−PDPの製造において、誘電体層の上層に形成さ
れる保護膜は、駆動電圧の印加に際して、実質的な電極
として機能し、放電特性に重要な役割を有するものであ
る。しかも、この保護膜は、誘電体層の表面を被覆し
て、放電によって放電空間内に発生するプラズマに対し
て誘電体層を保護し、その劣化を防止し、AC−PDP
の表示の安定化、駆動特性、寿命等を左右する重要な役
割を有するものである。このAC−PDPの保護膜とし
て、2次電子放出係数が高いため、放電開始電圧を低く
することができ、さらに、耐スパッタ性に優れているた
め、イオン衝撃による膜の劣化が少ない、絶縁性が高
く、可視光線透過率が高い、等の特性を有する、MgO
からなる保護膜が採用されている。特に、(111)配
向のMgO結晶が、他の膜質のMgO膜と比べて、前記
の特性に優れるとされている。
【0006】AC−PDPの製造において、このMgO
からなる保護膜は、ガラス基板上に、透明電極および誘
電体層を形成した後、成膜される。従来、このMgOか
らなる保護膜を形成する方法として、各種の方法が提案
または実施されている。例えば、有機Mg化合物を含む
混合溶液をスクリーン印刷により塗布した後、焼成し
て、MgOからなる保護膜を形成する方法(特開平8−
287823号公報)、MgO粉末とバインダーを含む
ペーストを誘電体層上に塗布した後、焼成して、MgO
焼結体からなる保護膜を形成する方法(特開平7−19
2630号公報)等の塗布によりMgO膜を形成する厚
膜形成方法が提案されている。しかし、これらの方法で
は、(111)配向性のMgO結晶膜を形成することは
困難である。
【0007】そこで、蒸着により、MgO膜を形成する
各種の方法または装置が提案されている。例えば、電子
ビームにより膜材料を加熱・蒸発させて蒸着を行う方
法、蒸着面に対してイオンビームを照射しながら、誘電
体層上にMgO膜を蒸着させる方法、あるいは酸素雰囲
気中で蒸着原料を蒸発させる方法(特開平5−2345
19号公報)等がある。また、真空蒸着装置内にプラズ
マを発生させ、このプラズマを利用して蒸着原料を蒸発
・イオン化させて成膜を行うイオンプレーティング装置
として、蒸着原料を載置するルツボの外周に環状の磁石
を配置し、この環状の磁石によってカスプ磁場を形成
し、プラズマガンから射出されたプラズマビームがルツ
ボの真上から入射するようにした装置が提案されている
(1997年1月17日、第15回プラズマディスプレ
イ技術討論会資料4.<新イオンプレーティング法によ
るITO,MgO成膜について>)。
【0008】しかし、従来の蒸着またはイオンプレーテ
ィングによるMgO保護膜の形成方法は、装置の制御上
の制約があり、また、高い成膜速度でMg膜の成膜を行
うためには、基板とるつぼとの間の距離を短くする必要
があり、その一方では、広い基板面に渡って膜質および
膜厚が均一なMg膜を形成するために、基板とるつぼと
の間の距離を長くする方が有効であるが、成膜速度は距
離の2乗に反比例して減少するため制約されることか
ら、大面積のAC−PDPの誘電体層の上に全面にわた
って均一かつ均質なMgO結晶からなる保護膜を、安定
して高速で形成することが困難であった。例えば、前記
のイオンプレーティング装置は、原料蒸気源であるルツ
ボが、プラズマガンに対するアノードとしての役割をも
併有しているため、装置内のプラズマの分布を制御する
には大きな制約があり、被蒸着体の近傍にプラズマを広
く分布させ、しかもそのプラズマの分布密度を高くする
ことが困難であるため、大面積のAC−PDPの誘電体
層の上に全面にわたって均一かつ均質なMgO結晶を形
成することが困難である、等の問題がある。
【0009】さらに、AC−PDPの誘電体層は、通
常、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛等を主成分とする
低融点のガラスで形成される。この誘電体層の上に形成
される保護膜の主成分であるMgは、酸化され易い元素
である。そのため、酸素が十分に供給されず、Mgが十
分に酸化されたMgOとして成膜されずに、保護膜がM
gを含む不完全酸化層となった場合には、隣接する誘電
体層から酸素を奪い、そのため、誘電体層が還元されて
着色する現象が生じ易い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、大面積のAC−PDPの誘電体層の上層に全面にわ
たって均一かつ均質であり、隣接する誘電体層の着色を
招くおそれがない、(111)配向性のMgO結晶を主
成分とする保護膜を、十分な制御上の自由度を確保し
て、安定的に高速で形成することができる交流型プラズ
マディスプレイパネルの保護膜の形成方法およびその装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、原料蒸気源からMgを含む原料を蒸発また
は昇華させて、該原料蒸気源と対向する蒸着部に配設さ
れた交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体層の上
層にMgOを主成分とする保護膜を形成する方法であっ
て、原料蒸気源からの原料蒸気流が、前記原料蒸気源と
は独立に制御されるプラズマ発生源と、該プラズマ発生
源と対向して配設されたアノード電極との間に形成され
るプラズマ、電子またはイオンの存在領域を横断して蒸
着部に到達するとともに、プラズマ、電子またはイオン
と相互作用を行い、交流型プラズマディスプレイパネル
の誘電体層の上層に(111)配向のMgO結晶を80
〜100%含む保護膜を形成する工程を有する交流型プ
ラズマディスプレイパネルの保護膜の形成方法を提供す
るものである。
【0012】また、本発明は、前記交流型プラズマディ
スプレイパネルの保護膜を形成するための装置として、
Mgを含む原料を蒸発させる原料蒸気源と、該原料蒸気
源と対向して配設された蒸着部と、前記原料蒸気源とは
独立に制御されるプラズマ発生源と、該プラズマ発生源
と対向して配設されるアノード電極とを有し、原料蒸気
源からの原料蒸気流が、前記原料蒸気源とは独立に制御
されるプラズマ発生源と、該プラズマ発生源と対向して
配設されたアノード電極との間に形成されるプラズマ、
電子またはイオンの存在領域を横断して蒸着部に到達す
るとともに、プラズマ、電子またはイオンと反応して、
前記蒸着部に配置された交流型プラズマディスプレイパ
ネルの誘電体層の上層に(111)配向のMgO結晶を
含む保護膜を形成するようにしたことを特徴とする交流
型プラズマディスプレイパネルの保護膜の形成装置を提
供するものである。
【0013】以下、本発明の交流型プラズマディスプレ
イパネルの保護膜の形成方法(以下、「本発明の方法」
という)およびその装置(以下、「本発明の装置」とい
う)について、詳細に説明する。
【0014】本発明の方法は、原料蒸気源からMgを含
む原料を蒸発させて、該原料蒸気源と対向する蒸着部に
配設されたAC−PDPの誘電体層の上層にMgOを主
成分とする保護膜を形成する方法である。本発明におい
て、AC−PDPの誘電体層の上層に形成されるMgO
を主成分とする保護膜は、誘電体層を放電空間内に発生
するプラズマから保護する保護膜の役割を有するととも
に、放電空間内に放電するための実質的な電極膜として
の役割をも有するものである。本発明の方法は、3電極
前面放電型、2電極対向電極型、およびこれらの2方式
を改良した複数電極型のいずれの方式のAC−PDPに
も適用できる。また、本発明の方法において、保護膜
は、誘電体層の表面に直接形成してもよく、誘電体層の
表面に1層以上の中間層を形成し、その中間層の最表面
に形成してもよい。さらに、保護膜は、3電極前面放電
型および2電極対向電極型のAC−PDPの前面基板ま
たは後面基板のいずれの基板上に形成される誘電体層の
上層に形成されるものでもよい。
【0015】本発明の方法によって形成される保護膜
は、MgOを主成分とするものであり、膜厚方向の結晶
方位が(111)であり、膜平面と平行な面が(11
1)面のMgO結晶である(111)配向のMgO結晶
を、80〜100%、好ましくは90〜100%含むも
のである。本発明において、この保護膜のMgO結晶の
配向性は、例えば、X線回折法によって、回折角36〜
38度(2θ)におけるMgOの(111)配向結晶に
基づく回折ピーク強度の測定によって求めることができ
る。
【0016】本発明の方法において、誘電体層の上層に
保護膜を形成するために用いられるMgを含む原料は、
Mgを含むものであれば、特に制限されない。例えば、
金属Mg、MgO、MgF2 、水酸化マグネシウム、M
gCl2 、MgCO3 、MgBr2 、Mg(N
3 2 、シュウ酸マグネシウム、クエン酸マグネシウ
ムあるいはその他の有機酸のマグネシウム塩、また、こ
れらとAl、Si、Ti等の元素やアルカリ土類金属と
を含む化合物もしくは混合物等が挙げられる。これら
は、1種単独でも2種以上の組み合わせを用いてもよ
い。特に、Mgを金属Mg換算で全量の21〜100重
量%含む原料を用いることが好ましい。
【0017】また、本発明の方法において、Mgを含む
原料を蒸発させるための原料蒸気源は、るつぼに載置さ
れたMgを含む原料を加熱・溶融させて蒸発または昇華
させることができる装置であれば、いずれの方法によっ
てMgを含む原料を蒸発させる装置でもよい。例えば、
電子ビーム加熱、抵抗加熱、高周波誘導加熱、レーザー
ビーム加熱等によってるつぼ内に載置された原料を加熱
・溶融させて蒸発または昇華させる装置が挙げられる。
これらの中でも、電子ビーム加熱または抵抗加熱による
加熱装置は、プラズマ分布、電子分布、イオン分布等に
影響を与えず、かつ制御が容易である点で、好ましい。
【0018】例えば、電子ビーム加熱装置は、入手が容
易で、プラズマの密度分布の影響をほとんど受けずに、
独立して蒸発源をコントロールして、MgO膜の成膜速
度の制御を行うことができるため、有効である。また、
電子ビーム加熱装置を構成するXY走査コイルや偏向磁
石は、それによって形成される磁場は弱く局所的なもの
であり、プラズマ等の分布状態を制御することを目的と
して真空槽内に形成される電場や磁場に与える影響が無
視できる程度であるため、有利である。さらに、電子ビ
ーム加熱装置によれば、原料の昇温速度を速くすること
ができ、その蒸発原料の最高温度も高くすることができ
る。しかもMgOのような絶縁物が、るつぼ内の溶融原
料の表面に形成された場合でも、加速電圧を高くするこ
とによって、チャージアップせずに原料の加熱・溶融お
よび蒸発または昇華を安定して制御することができる利
点がある。原料蒸気源に電子ビーム加熱装置を用いる場
合は、加速電圧が300V以上で電子ビームによる加熱
を行うのが一般的であり、通常、1〜30kVの加速電
圧で行うことができる。
【0019】また、抵抗加熱装置は、入手が容易で、し
かもこの装置によって形成される電磁場は、電子ビーム
加熱装置の場合よりもさらに小さい。そのため、真空槽
中において、原料蒸気源の近傍から基板の近傍までの領
域におけるプラズマ等の分布状態を制御するための電磁
場を制御する自由度が大きく、装置状況に適応したプラ
ズマの密度分布を形成することができる利点がある。
【0020】さらに、高周波誘導加熱装置は、入手が容
易で、しかもこれによる電磁場の影響を小さくすること
ができるため、プラズマの制御と成膜速度の制御を独立
に行うことができる利点がある。但し、高周波誘導加熱
装置を使用する場合には、高周波が真空槽内に漏出しな
いようにする必要がある上に、高周波成分が侵入して制
御回路の半導体等が破損するのを防止するために、プラ
ズマ発生用電源回路にフィルター回路を設ける必要があ
る。一般には、13.56MHzの高周波を使用するの
で、電磁波が漏出し易く、シールドに注意が必要であ
る。また、本発明において、Mgを含む原料として、複
数種の原料を用いる場合には、各原料に応じて、複数個
の原料蒸気源を配設してもよい。
【0021】本発明の方法において、原料蒸気源からの
原料蒸気流は、前記原料蒸気源とは独立に制御されるプ
ラズマ発生源と、該プラズマ発生源と対向して配設され
たアノード電極との間に存在するプラズマ、電子または
イオンを横断して蒸着部に到達するとともに、プラズ
マ、電子またはイオンとの相互作用によって活性化およ
び/または反応ガスが活性化して、誘電体層の上層にM
gOを主成分とする保護膜が形成される。
【0022】本発明において、プラズマ発生源は、原料
蒸気源における原料蒸気の発生の制御とは、独立して制
御されるものである。本発明において、プラズマ発生源
が、原料蒸気源と独立して制御されるため、プラズマ、
電子およびイオンの分布密度、もしくはその存在領域の
分布、形態を目的に応じて、適宜制御することが可能と
なる。このプラズマ発生源は、装置内に複数個配設され
ていてもよく、後記のアノード電極と併設し、大面積の
AC−PDPの誘電体層に対応して、装置内のプラズ
マ、電子またはイオンの分布状態を、基板面上に成膜さ
れるMgOの成膜装置に対応して制御できるように配置
される。このプラズマ発生源は、原料蒸気源と独立して
制御できるものであれば、特に制限されず、この種の方
法に用いられる各種の装置を使用することができる。例
えば、ホローカソードによるプラズマ発生装置、高周波
によるプラズマ発生装置、圧力勾配型プラズマ発生装
置、DC型プラズマ発生装置、AC型プラズマ発生装置
等が一般的である。特に、アーク放電によるプラズマ発
生装置が、プラズマ、電子またはイオンの発生を制御し
て、その発生量の増減を容易に制御することができる点
で、好適である。このアーク放電によるプラズマ発生装
置としては、補助陰極と、該補助陰極の先端部を内包す
るように、補助陰極の外側に周設された円環状の主陰極
とを有し、補助陰極の放電によって主陰極を加熱して主
陰極による放電を行う形式のプラズマ発生装置が挙げら
れる。
【0023】このプラズマ発生源には、MgOを主成分
とする保護膜の成膜速度、成膜されるAC−PDPの誘
電体層の表面積、蒸着原料として使用されるMgを含む
原料の種類、原料の形状、粒子の形状、原料表面の酸化
の程度等に応じて、プラズマ、電子またはイオンを十分
に発生させることができる電流が供給される。通常、1
0アンペア以上の電流を流すのが好ましく、さらに好ま
しくは30アンペア以上である。
【0024】このプラズマ発生源において、例えば、ア
ーク放電方式のプラズマ発生源の場合には、アーク放電
で発生した電子が、アノード電極に向けて真空槽内へ流
れ出す。このとき、真空槽内に磁場が形成されている
と、その磁場の作用によって真空槽内における電子の存
在確率が大幅に上昇する。そして、この電子がキャリヤ
ガス等と衝突して相互作用を行い、高密度のプラズマが
生成される。このとき、大量の電子だけでなく、イオン
も生成する。このアーク放電方式のプラズマガンは、プ
ラズマガン内にマイナス電位のカソード電極が配設され
ている構造のものである。このカソードは、一般に、L
aB 6 等のホウ化物、W、Mo、Ta等の高融点金属、
WC、MoC、TaC等の炭化物などから構成され、ま
た、導電性の酸化物、あるいはこれらを組み合わせた複
合カソードでもよい。特に、カソードは、イオン衝撃に
よって高温に加熱されるので、複合カソードは有効であ
る。
【0025】また、アーク放電方式の場合には、プラズ
マ発生源とアノード電極との間には直流電圧が印加さ
れ、その電圧や電流は、定電圧電源や定電流電源等によ
って制御される。この電圧および電流は、装置のサイズ
や形状、プラズマガンとアノード電極の距離や電子の通
過空間の形状や断面積、また、導入ガスの種類やガス流
量や排気能力や磁場配置やアノードの表面積等に応じ
て、適宜、選択される。通常、使用するキャリヤガスが
Arガスの場合で50〜250Vの範囲であり、また、
Heガスの場合にはArガスを用いる場合よりも高めの
電圧を用いることが望ましい。特に、本発明において、
プラズマ、電子またはイオンを制御して、該プラズマ等
が、蒸着部に保持された被蒸着体であるAC−PDPの
誘電体層に接して広く分布するようにすると、原料蒸気
部から蒸発または昇華してくる原料蒸気が、このプラズ
マ、電子またはイオンと合流して、該原料蒸気中のMg
金属原子、Mg化合物等の活性化、分離、MgとOとの
反応等の各種の反応を促進し、蒸着部に配置されるAC
−PDPの誘電体層の上層に、均質なMgO結晶を主成
分とする保護膜を、面内均一に、しかも高速で成膜する
ことができる点で、好ましい。
【0026】このアノード電極は、プラズマ発生源から
供給されるプラズマ、電子またはイオンの流れ、分布状
態、分布密度、励起状態等を、蒸着部に配置されるAC
−PDPの誘電体層の上層に(111)配向のMgO結
晶を主成分とする保護膜を形成するために最適となるよ
うに、その位置、形状、状態等を適宜選択することがで
きる。また、このアノード電極は、プラズマ発生源に対
向する位置もしくは真空槽の壁面近傍等に複数配設され
ていてもよい。さらに、このアノード電極は、プラズマ
および電子等によって加熱されるため、通常、冷却装置
を有する。さらに、このアノード電極の原料蒸気源に対
面する側に、原料蒸気源から発生する原料蒸気がアノー
ド電極に接触して、蒸着原料がアノード電極に付着する
のを防止する防着手段を配設すると、アノード電極によ
る、プラズマ、電子またはイオンの流れの状態、分布状
態の制御を容易かつ安定的に行うために有効であり、特
に、絶縁性のMgOがアノード電極に付着して、プラズ
マ発生源からアノード電極へのプラズマ、電子またはイ
オン流のアノード電極による制御が阻害される事態を防
止できる点で、有効である。
【0027】この防着手段は、原料蒸気源から蒸発また
は昇華してアノード電極に向けて飛来する原料蒸気に対
して、アノード電極の前面に配置された遮蔽板、プラズ
マ発生源に対面する側に開口部を有するとともに、原料
蒸気源に対しては、アノード電極を遮蔽するようにアノ
ード電極を格納する筒状の格納部、あるいはアノード電
極の裏面が原料蒸気源に向けて配置された形態のもので
もよい。また、遮蔽板は、例えば、後記の図2に示すよ
うに、該遮蔽板の真空槽の内部に向けて突設された複数
の邪魔板を列設したものでもよい。さらに、この遮蔽板
は、プラズマ、電子、イオン等の衝撃などによって発生
する熱を除去するため、冷却機構を有すると、好まし
い。
【0028】本発明において、原料蒸気源から蒸着部に
向けて流れる原料蒸気流は、プラズマ発生源からアノー
ド電極に向けて存在するプラズマ、電子またはイオンの
存在領域を横断して蒸着部に配設されたAC−PDPの
誘電体層の表面に到達するとともに、プラズマ、電子ま
たはイオンと相互作用を行い、AC−PDPの誘電体層
の上層に(111)配向のMgO結晶を主成分とする保
護膜が形成される。本発明において、原料蒸気源と蒸着
部との間の距離は、被蒸着体であるAC−PDPの誘電
体層の基板サイズ、基板ホルダーの搭載数やサイズ、る
つぼ等の形状、るつぼの設置数、複数のるつぼを配置す
る場合は各るつぼの配置等に応じて適宜決定される。通
常、300〜2000mmの距離に調整される。特に、
40〜70インチの大型AC−PDPに使用する大面積
の基板に成膜する場合には、膜厚および膜質の均一性を
良くするために、通常、1000mm以上の距離とし、
るつぼから原料蒸気の発散角度が極端に広くならないよ
うに配置するのが、好ましい。
【0029】また、本発明において、原料蒸気部、蒸着
部、プラズマ発生源およびアノード電極は、真空槽の内
部または真空槽の内側に面して配設される。真空槽の内
部は、通常、1×10-7〜5×10-2Torr、好まし
くは5×10-6〜5×10-3Torr程度の真空に保持
され、必要に応じて、酸素、CO2 、酸化窒素、水等の
反応性気体、あるいはAr、He、Ne、Xe、Kr、
あるいはこれらの混合基体等の不活性気体が導入され
る。この真空槽は、気体を真空槽の内部に導入するため
の気体導入部を、1つまたは複数個所配設されたもので
もよい。特に、蒸着原料として、金属Mg単体を全量の
50〜100重量%以上含む原料を用いる場合には、複
数の気体導入部を配設し、前記蒸着部と原料蒸気源の間
の中間点より蒸着部側に配設された反応ガス導入口か
ら、反応ガスを導入すると、広い面積に渡って均質な
(111)配向性のMgO結晶からなる保護膜を成膜で
きる点で、好ましい。真空槽内に酸素を導入する場合、
その導入量は、真空槽の内容積、使用する真空ポンプの
排気能力等に応じて適宜選択されるが、通常、10〜1
000sccm程度である。
【0030】また、真空槽内において、気体導入部は、
蒸着部に配置される被蒸着体であるAC−PDPの誘電
体層の表面と、原料蒸気部との間の距離の中間点より蒸
着部側に配設すると、MgOが容易に酸化され、プラズ
マ発生源の所要電流や所要電力を低減し、高い成膜速度
を得ることが容易であり、かつ原料の付着効率が向上す
る点で、好ましい。さらに、反応ガス導入部は、前記誘
電体層の表面から500mm以内、さらに300mm以
内に配置すると、好ましい。さらにまた、本発明におい
て、プラズマ発生源と原料蒸気源とをそれぞれ独立に制
御することができるため、保護膜の形成に先立って、反
応ガス導入部から酸素を導入し、これをプラズマ発生源
によって酸素プラズマとし、誘電体層を該酸素プラズマ
で前処理して誘電体層の最表面を過酸化状態とした後、
保護膜の形成を行うようにすれば、誘電体層が還元され
て着色する現象を防止するために有効である。
【0031】また、本発明において、蒸着部に配設され
たAC−PDPの誘電体層は、通常、100〜350℃
程度、好ましくは150〜250℃程度に加熱される。
さらに、本発明において、AC−PDPの誘電体層の上
層に形成される保護膜は、成膜速度が2nm/秒以上、
通常、成膜速度が5〜50nm/秒の範囲で形成され
る。特に、本発明においては、(111)配向のMgO
結晶を、80〜100%含む保護膜を、8〜50nm/
秒の高速で成膜することができる点で、有利である。
【0032】以下、本発明の装置の具体例を示す図1お
よび2に基づいて、本発明の方法および装置について詳
細に説明する。
【0033】図1に示す装置は、真空槽1内に、Mgを
含む蒸着原料を溶融して蒸発または昇華させるための原
料蒸気部2、該原料蒸気部2に対向して配設され、被蒸
着体であるAC−PDPを配置する蒸着部3、真空槽1
内にプラズマ、電子またはイオンを供給するためのプラ
ズマ発生源4、ならびにプラズマ発生源4と対向して配
設され、プラズマ発生源4から供給されるプラズマ、電
子またはイオンによって、真空槽1内にプラズマ、電子
またはイオンの分布領域を形成するためのアノード電極
5とを有するものである。原料蒸気部2は、Mgを含む
蒸着原料を溶融・蒸発させるためのルツボ6、該ルツボ
6内に載置された蒸発原料を加熱・溶融して蒸発させる
ための電子ビームを照射するための電子ビーム加熱装置
7を有するものである。
【0034】また、蒸着部3は、被蒸着体であるAC−
PDPを支持する支持装置(図示せず)と、AC−PD
Pの誘電体層を所定の温度に加熱する装置(図示せず)
を有する。この蒸着部において、プラズマ、電子または
イオンを誘電体層の近傍に誘引し、その分布状態を制御
するために、磁界を発生する磁界発生手段8を配置して
もよい。この磁界発生手段は、永久磁石または電磁石の
いずれからからなるものでもよい。
【0035】プラズマ発生源4は、アーク放電によって
プラズマ、電子またはイオンを発生するプラズマガン9
と、発生したプラズマ等を制御するプラズマ制御用電極
10を有する。このプラズマ発生源4は、真空槽1の側
壁に配設され、発生するプラズマ等が真空槽1内に導入
する開口部11を有する。アノード電極5は、真空槽1
内のプラズマ発生源4と対向する位置に配設され、通
常、寸法が80〜400mmの四角形や円形状の形状に
形成され、真空槽1の内部に向けて開口する排気口12
の内部13に配置される。
【0036】また、図1に示す装置において、真空槽1
の側壁14には、反応ガス導入口が配設される。蒸着原
料として、金属Mgを50〜100重量%含む原料を使
用する場合には、この反応ガス導入口から酸素および必
要に応じて不活性気体を所定の流量で導入することが好
ましい。
【0037】この図1に示す装置において、排気装置
(図示しない)によって真空槽1内を排気して、真空槽
1内の圧力を所定の圧力に調整した後、原料蒸気部2の
るつぼ6に載置されたMgを含む原料に、電子ビーム加
熱装置7から照射される電子ビーム16によって加熱さ
れ、Mgを含む原料が蒸発または昇華される。蒸発また
は昇華して形成された原料蒸気流17は、蒸着部3に支
持されたAC−PDPの誘電体層18の表面に向けて流
れる。一方、プラズマ発生源4においては、プラズマガ
ン9によって発生された電子やプラズマ等19が、プラ
ズマ制御用電極10によって開口部11から、真空槽1
内に供給され、プラズマ等20の存在領域が形成され
る。このとき、原料蒸気17は、プラズマ等19の存在
領域20を横断するとともに、プラズマ等19と相互作
用をなす。このとき、Mg金属を50%以上含む原料を
用いる場合には、真空槽1の側壁に配置された反応ガス
導入口から所定量の酸素を含む気体が導入され、プラズ
マ等と原料蒸気との相互作用による、Mgを含む原料の
活性化、酸化、また、使用する原料の種類によっては分
解等の反応を促進させることができる。次に、原料蒸気
は、蒸着部3に支持されたAC−PDPの誘電体層18
の表面に到達し、MgO結晶を主成分とする保護膜が形
成される。
【0038】また、図2は、本発明の装置の他の具体例
を示し、図1に示す装置と同様に、真空槽21内に、M
gを含む蒸着原料を溶融して蒸発または昇華させるため
の原料蒸気部22、該原料蒸気部22に対向して配設さ
れ、被蒸着体であるAC−PDPを配置する蒸着部2
3、真空槽21内にプラズマ、電子またはイオンを供給
するためのプラズマ発生源24、ならびにプラズマ発生
源24と対向して配設され、プラズマ発生源24から供
給されるプラズマ、電子またはイオンによって、真空槽
21内にプラズマ、電子またはイオンの存在領域を形成
するためのアノード電極25とを有するものである。
【0039】アノード電極25の前面には、原料蒸気部
22から飛来する蒸着原料がアノード電極25に付着す
るのを防止するため、遮蔽板26が配設される。遮蔽板
26には、真空槽21の内部に向けて突設された邪魔板
27a,27bおよび27cが列設されている。この遮
蔽板26および邪魔板27a,27bおよび27cによ
って、原料蒸気部22から飛来する原料蒸気がアノード
電極25に付着するのを防止し、アノード電極25によ
るプラズマ等の分布状態の制御を安定して行うことがで
きるため、有効である。
【0040】さらに、図3(a)は、本発明に基づい
て、AC−PDPの保護膜を連続的に形成する装置の構
成例を示する概念図であり、図3(b)はその装置の図
3(a)に示すA−A’線における模式断面図を示す。
この図3に示す装置は、装置内に被蒸着体であるAC−
PDPを導入し、また、保護膜を形成したAC−PDP
を装置外に導出するための出入部31と、該出入部31
から投入されたAC−PDPを予熱するとともに、プラ
ズマ、電子またはイオンによって表面処理を施すための
表面処理槽32と、AC−PDP33の誘電体層の上に
MgOからなる保護膜を形成するための成膜槽34と、
保護膜を形成したAC−PDPを一時保管するための退
避槽35とを有するものである。また、この装置内に
は、被蒸着体であるAC−PDPを、出入部31、表面
処理槽32、成膜槽34および退避槽35に搬送または
搬出するための搬送ローラー36が配設されている。
【0041】表面処理槽32には、誘電体層が形成され
たAC−PDP基板を予熱するためのヒーター37が上
部に配置される。同時に、保護膜が成膜される面の上に
存在する有機物や洗浄時の残渣等を予めクリーニングし
たり、過酸化処理等の表面処理を行うためのプラズマ等
38を形成するプラズマガン(図示せず)、および生成
したプラズマ等の分布を制御するアノード電極(図示せ
ず)が配設されている。
【0042】成膜槽34には、図3(b)に示すよう
に、Mgを含む蒸着原料を溶融するためのるつぼ39
a,39bが底部に配設され、Mgを含む蒸着原料を溶
融するための電子ビームを照射するための電子ビーム加
熱装置40が側面開口部41に配設されている。電子ビ
ーム加熱装置40は、側端に配設された電子ビームガン
42から電子ビーム43をるつぼ39aおよび39b内
に載置された蒸着原料に照射するために、電子ビーム4
3の経路を制御するための磁場を形成する電磁石(図示
せず)を有するものである。また、成膜槽34内には、
図3(b)に示すように、プラズマガン44によって形
成されたプラズマ等45が、プラズマガン44とアノー
ド電極46の間に分布する。
【0043】この図3に示す装置においては、出入部3
1から導入されたAC−PDPは、搬送ローラー36に
よって、表面処理槽32内に導入されて、ヒーター37
によって予熱されるとともに、プラズマ等38との相互
作用によってその表面が、有機物等の残存物や汚染があ
ったとしてもプラズマによってクリーニングされて清浄
な面となる。また、酸素ガスを導入することで酸素プラ
ズマの強力な酸化力が作用し、誘電体層等の下地層が完
全に酸化されるだけでなく、むしろ酸素が過剰に存在す
る等の過酸化の状態にされる。次に、成膜槽34に、表
面処理槽32において表面処理されたAC−PDP33
が、搬送ローラー36によって搬送される。成膜槽34
においては、るつぼ39aおよび39b内に載置された
Mgを含む原料に、電子ビーム加熱装置40から電子ビ
ーム43が照射されて加熱され、Mgを含む原料が蒸発
または昇華される。蒸発または昇華して形成された原料
蒸気流47は、AC−PDP33の誘電体層の表面に向
けて流れる。このとき、原料蒸気流47は、プラズマ等
45の存在領域48を横断するとともに、プラズマ等4
5と相互作用を行い、AC−PDPの誘電体層の上層
に、MgO結晶を主成分とする保護膜が形成される。
【0044】保護膜が形成されたAC−PDPは、搬送
ローラー36によって退避槽35方向に搬送され、膜厚
が搬送方向に均一化されるように調整される。また、A
C−PDPの幅方向においても膜厚が均一化されるよう
に調整される。このようにして、連続的にAC−PDP
を装置内に導入して、そのAC−PDPの誘電体層の上
層に保護膜を形成することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例に基づい
て、本発明をより具体的に説明する。
【0046】(実施例1および比較例)図1に示す構成
の装置を用いて、下記A〜Fの6種類の蒸着原料を用い
て、下記の蒸着原料加熱源、プラズマ発生源、および誘
電体層とるつぼとの間の距離、キャリヤーガス(プラズ
マガン用ガスを兼ねる)、ならびに反応ガスとして表1
に示す量の酸素ガス(O2 :100%、但し、H2 O、
2 、CO2 等の残留ガス成分を含む)を供給して、蒸
着部に配置されたAC−PDP(寸法:約48cm×約
37cm、または約30cm角)の誘電体層(膜厚:約
30μm)の上層に500nmの膜厚のMgO結晶を主
成分とする保護膜を形成する実験1〜20を行った。 蒸着原料D、EおよびFの2種の材料を用いる場合に
は、材料別にそれぞれ1個のるつぼを用意し、原料段階
では融解してもまざらないようにしておいて、同時に蒸
着(共蒸着)を行い、誘電体層の表面部に保護膜が成膜
されるようにした。
【0047】蒸着原料加熱源電子ビーム加熱装置および
抵抗加熱装置(Mgの抵抗加熱にMoボードを用いた他
はタンタルボード)を用いた。電子ビーム加熱装置にお
ける加速電圧は6000Vであった。 プラズマ発生源 アーク放電方式のプラズマ発生源を用いた。プラズマガ
ンとしては、圧力勾配型のガンを改良したプラズマガン
と、一般的なホローカソードガンとの両方を用いた。 誘電体層の加熱温度:200℃ 誘電体層とるつぼとの間の距離:約1000mm 反応ガスの導入口:誘電体層の表面から200mmの距
離に配置 キャリヤーガス(プラズマガン用ガスを兼ねる):Ar
100%のガス200SCCM
【0048】得られた保護膜について、成膜速度および
目視による透過率、ならびに結晶の(111)配向性を
評価した。結晶の(111)配向性は、回折線湾曲結晶
モノクロメーター付X線回折装置(リガク社のRU20
0−RINT、リガク CN2726A1)を用い、C
uKα線によって、0.002度のステップスキャニン
グでX線を走査し、(111)配向のMgO結晶に基づ
く2θ:約36〜37度における回折ピークの強度を測
定し、実験番号1で得られた保護膜における回折ピーク
強度を基準として相対的な回折ピーク強度比を求めて結
晶性を評価するとともに、含有するMgO結晶の(11
1)配向性を下記の基準で評価した。結果を表1に示
す。 結晶性: ○ 実験番号1における保護膜の回折ピーク強度の10
0〜80% △ 実験番号1における保護膜の回折ピーク強度の80
%未満から50% × 実験番号1における保護膜の回折ピーク強度の50
%未満 (111)配向性 ○ (111)配向のMgO結晶が100〜80% △ (111)配向のMgO結晶が80%未満から50
% × (111)配向のMgO結晶が50%未満
【0049】
【表1】
【0050】また、酸素ガスの吹き出し口を、表2に示
す位置に配置し、O2 ガスを100SCCM(Arガス
200SCCM)の流量で真空槽内に供給するととも
に、蒸着原料として前記Aを用い、プラズマガン電流4
0A、誘電体層を200℃に加熱して、保護膜を形成す
る実験21〜33を行った。得られた保護膜について、
上記と同様に、成膜速度および目視による透過率、なら
びに結晶性および結晶の(111)配向性を評価した。
結果を表2に示す。
【0051】
【0052】(実施例2)実施例1で用いたものと同じ
装置において、下記に示す6種の材料を蒸発源に用い、
プラズマガン電流を240A、反応ガスとして酸素を主
成分とするガス(O2 :100%、但し、H2 O、
2 、CO2 等の残留ガス成分を含む)を流量300S
CCMで真空槽内の基板直下200mmに設けた反応ガ
ス導入口から導入して、成膜速度5nm/秒で誘電体層
の上層に膜厚50nmのMgO結晶を主成分とする保護
膜を形成する実験34〜41を行った。このとき、キャ
リヤーガスについては、実施例1と同様にした。 蒸着原料 原料の全量に占めるMgの金属Mg換算の含有量 A:Mg(金属) 約100重量% B:MgO 約60重量% C:MgF2 約39重量% G:蓚酸マグネシウム(MgC2 4 ) 約30重量% H:塩基性炭酸マグネシウム(MgCO3 ) 約28重量% I:ジエトキシマグネシウム(Mg(OC2 5 2 ) 約21.3重量% J:硫酸マグネシウム(MgSO4 ) 約20.2重量% K:アルミン酸マグネシウム(MgAl2 4 ) 約17重量% 得られた保護膜は、いずれも透明な膜であった。また、
保護膜について、実施例1と同様に、結晶性および結晶
の(111)配向性を評価した。結果を表3に示す。
【0053】
【0054】(実施例3)実施例1で用いたものと同じ
装置において、下記に示す4種の材料を蒸発源に用い、
プラズマガン電流を240A、反応ガスとして酸素を主
成分とするガス(O2 :100%、但し、H2 O、
2 、CO2 等の残留ガス成分を含む)を、流量300
SCCMで真空槽内に導入して、成膜速度5nm/秒で
誘電体層の上層に膜厚50nmのMgO結晶を主成分と
する保護膜を形成する実験42〜45を行った。このと
き、キャリヤーガスについては、実施例1と同様にし
た。
【0055】得られた保護膜について、透明性、ならび
に実施例1と同様に、結晶性および結晶の(111)配
向性を評価した。結果を表4に示す。
【0056】 注 透明性:○ 可視光線透過率80%以上 △ 可視光線透過率80%未満、50%以上 × 可視光線透過率50%以下
【0057】なお、本発明の実施例においては、反応ガ
スとしてO2 ガスを用いたが、O2ガス以外にもCO2
ガス、NO2 ガス、H2 Oガス等の酸化性ガスを用いて
も同様に(111)配向性のMgO結晶を主成分とする
保護膜を、制御上の自由度を十分に確保して、安定的に
高速で形成することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明の方法および装置によれば、大面
積のAC−PDPの誘電体層の上層に全面にわたって均
一かつ均質な(111)配向性のMgO結晶を主成分と
する保護膜を安定的かつ高速で成膜することができる。
また、本発明において、ブラズマ発生源と原料蒸気源と
は独立して制御されるため、それぞれの制御上の自由度
が大きく、プラズマ、電子またはイオンの発生およびそ
の分布状態、密度分布等を十分に制御するとともに、原
料蒸気源における原料蒸気の発生を十分に制御すること
ができ、最適条件で保護膜の成膜を行うことができる。
【0059】さらに、プラズマ源とは独立して原料蒸気
の発生が制御されるため、電気的に絶縁性の材料をも、
蒸着原料として用いることができ、材料の自由度が大き
いとともに、低加速電圧によってプラズマガンからの電
子ビームを直接るつぼに導く従来の方法に比して、チャ
ージアップによる制御不良を生じることがないため、有
利である。さらにまた、被蒸着体近傍のプラズマ等の密
度を高くすることができるため、大面積のAC−PDP
の全面に渡って、着色がない保護膜を成膜することがで
きる。
【0060】また、本発明によれば、隣接する誘電体層
の着色を招くおそれがない、(111)配向性のMgO
結晶を主成分とする保護膜を、十分な制御上の自由度を
確保して、安定的に高速で形成することができる。ま
た、本発明の方法および装置は、所望の膜質の保護膜を
成膜することができる成膜条件の自由度が大きく、ま
た、装置の各部の配置、形状、相対位置等を、所望の膜
質が得られるように選択できる自由度が大きく、成膜条
件の最適化が容易となるため、工業上の実用価値は大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の交流型プラズマディスプレイパネル
の形成装置の具体例を示す模式断面図。
【図2】 本発明の交流型プラズマディスプレイパネル
の形成装置の他の具体例を示す模式断面図。
【図3】 (a)は本発明の交流型プラズマディスプレ
イパネルの形成装置の他の具体例の構成を説明する図で
あり、(b)はA−A’線断面図である。
【図4】 (a)は交流型プラズマディスプレイパネル
の3電極前面放電型セルの構造を説明する模式断面図で
あり、(b)はその断面構造を説明する拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 真空槽 2 原料蒸気部 3 蒸着部 4 プラズマ発生源 5 アノード電極 6 ルツボ 7 電子ビーム加熱装置 8 磁界発生手段 9 プラズマガン 10 プラズマ制御用電極 11 開口部 12 排気口 13 排気口の内部 14 側壁 16 電子ビーム 17 原料蒸気流 18 AC−PDPの誘電体層 19 プラズマ等 20 プラズマ等の流れ 21 真空槽 22 原料蒸気部 23 蒸着部 24 プラズマ発生源 25 アノード電極 26 遮蔽板 31 出入部 32 表面処理槽 33 AC−PDP 34 成膜槽 35 退避槽 36 搬送ローラー 37 ヒーター 38 プラズマ等 39a,39b るつぼ 40 電子ビーム加熱装置 41 側面開口部 42 電子ビームガン 43 電子ビーム 44 プラズマガン 45 プラズマ等 46 アノード電極 47 原料蒸気流 48 プラズマ等の存在領域 51 前面ガラス基板 52 後面ガラス基板 53 放電空間 54 隔壁 54a,54b 発光セル 55a,55b 透明電極 56 誘電体層 57 保護膜 58 アドレス電極 59 蛍光体層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料蒸気源からMgを含む原料を蒸発また
    は昇華させて、該原料蒸気源と対向する蒸着部に配設さ
    れた交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体層の上
    層にMgOを主成分とする保護膜を形成する方法であっ
    て、 原料蒸気源からの原料蒸気流が、前記原料蒸気源とは独
    立に制御されるプラズマ発生源と、該プラズマ発生源と
    対向して配設されたアノード電極との間に形成されるプ
    ラズマ、電子またはイオンの存在領域を横断して蒸着部
    に到達するとともに、プラズマ、電子またはイオンと相
    互作用を行い、交流型プラズマディスプレイパネルの誘
    電体層の上層に(111)配向のMgO結晶を80〜1
    00%含む保護膜を形成する工程を有する交流型プラズ
    マディスプレイパネルの保護膜の形成方法。
  2. 【請求項2】前記Mgを含む原料が、Mgを金属Mg換
    算で全量の21〜100重量%含むものである請求項1
    に記載の交流型プラズマディスプレイパネルの保護膜の
    形成方法。
  3. 【請求項3】前記プラズマ発生源が、アーク放電方式の
    プラズマガンである請求項1または2に記載の交流型プ
    ラズマディスプレイパネルの保護膜の形成方法。
  4. 【請求項4】前記Mgを含む原料が、金属Mg単体を全
    量の50〜100重量%含むものであり、前記蒸着部と
    原料蒸気源の間の中間点より蒸着部側に配設された反応
    ガス導入口から、反応ガスを導入する請求項1〜3のい
    ずれかに記載の交流型プラズマディスプレイパネルの保
    護膜の形成方法。
  5. 【請求項5】前記反応ガス導入口を、蒸着部から500
    mm以内の距離に配設する請求項4に記載の交流型プラ
    ズマディスプレイパネルの保護膜の形成方法。
  6. 【請求項6】Mgを含む原料を蒸発させる原料蒸気源
    と、該原料蒸気源と対向して配設された蒸着部と、前記
    原料蒸気源とは独立に制御されるプラズマ発生源と、該
    プラズマ発生源と対向して配設されるアノード電極とを
    有し、 原料蒸気源からの原料蒸気流が、前記原料蒸気源とは独
    立に制御されるプラズマ発生源と、該プラズマ発生源と
    対向して配設されたアノード電極との間に形成されるプ
    ラズマ、電子またはイオンの存在領域を横断して蒸着部
    に到達するとともに、プラズマ、電子またはイオンと反
    応して、前記蒸着部に配置された交流型プラズマディス
    プレイパネルの誘電体層の上層に(111)配向のMg
    O結晶を含む保護膜を形成するようにしたことを特徴と
    する交流型プラズマディスプレイパネルの保護膜の形成
    装置。
  7. 【請求項7】前記プラズマ発生源が、アーク放電方式の
    プラズマガンである請求項6に記載の交流型プラズマデ
    ィスプレイパネルの保護膜の形成装置。
  8. 【請求項8】前記Mgを含む原料が、金属Mg単体を全
    量の50〜100重量%含むものであり、前記蒸着部と
    原料蒸気源の間の中間点より蒸着部側に配設された反応
    ガス導入口を有する請求項6または7に記載の交流型プ
    ラズマディスプレイパネルの保護膜の形成装置。
  9. 【請求項9】前記反応ガス導入口を、蒸着部から500
    mm以内の距離に配設する請求項8に記載の交流型プラ
    ズマディスプレイパネルの保護膜の形成装置。
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