JPH11213342A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH11213342A
JPH11213342A JP1012498A JP1012498A JPH11213342A JP H11213342 A JPH11213342 A JP H11213342A JP 1012498 A JP1012498 A JP 1012498A JP 1012498 A JP1012498 A JP 1012498A JP H11213342 A JPH11213342 A JP H11213342A
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JP
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film
gap
magnetoresistive
electrode
films
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JP1012498A
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Matahiro Komuro
又洋 小室
Moriaki Fuyama
盛明 府山
Hiroshi Fukui
宏 福井
Nobuo Yoshida
伸雄 芳田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、薄く、かつ膜厚の精度の高い
ギャップ膜を用いることにより高い精度のトラック幅を
有する磁気抵抗効果型磁気ヘッド及びその製造法を提供
するにある。 【解決手段】本発明は、2つのシールド膜の間に上部及
び下部ギャップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間
に磁気抵抗効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流
す電極膜が前記磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設け
られている磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記電
極膜は前記磁気抵抗効果膜上に形成された前記上部ギャ
ップ膜を介して両端に接して設けられていることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置用
薄膜磁気ヘッドの再生ヘッド構造に関し、特に再生トラ
ック幅をギャップ膜の幅で決定すること特徴とし、SV
膜あるいは磁気抵抗効果膜上のギャップ膜の幅により電
極間隔を決定する磁気抵抗効果型再生ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置用薄膜磁気ヘッドは高
速回転するディスク上で保持されたスライダ上に形成さ
れる。再生ヘッドは強磁性材料の薄膜である磁気抵抗効
果膜あるいは巨大磁気抵抗効果膜を有し、エアベアリン
グ面で磁気抵抗効果膜あるいは巨大磁気抵抗効果膜の上
下に下部シールド膜と上部シールド膜がある。上部シー
ルド膜は記録ヘッドの下部磁極層と兼用する場合もあ
る。記録密度を高めるためには磁気ディスクの表面に多
くのデータを書き込む必要がある。このためには、トラ
ック間隔及びトラック幅を狭くして記録密度を高める方
法がある。再生ヘッドのシールド間隔及びトラック幅は
高記録密度と共に狭くなる。シールド間隔が狭くなるに
従いギャップ膜や巨大磁気抵抗効果膜の膜厚を薄くする
必要がある。従来の方法では図5に示すように平坦な下
部シールド上に下部ギャップ膜2を形成し、巨大磁気抵
抗効果膜1を形成後(1)に示す2層レジスト5,6
(下層レジスト5/上層レジスト6)をパターニング
し、下層レジスト5にウェット法でアンダーカットを形
成し巨大磁気抵抗効果膜(以下SV膜と呼ぶ)1をイオ
ンミリング法でエッチング後、磁区制御膜3及び電極膜
4を形成後下層レジストから剥離し上層レジスト上の磁
区制御膜や電極膜を除去する。次に上部ギャップ膜7を
スパッタリング法で形成し、上部シールド膜8をめっき
あるいはスパッタリング法で形成する。SV膜の下層レ
ジスト5のアンダーカットはウェット法で形成されアン
ダーカット量は下層レジストのベーク条件や膜厚により
変動する。下層レジストの膜厚変動及びアンダーカット
量の変動はトラック幅が狭くなると下層レジストの下に
あるSV膜の幅,磁区制御膜の間隔及び電極間隔の変動
の原因となる。従来の方法ではトラック幅は(1)の上
層及び下層レジストの幅や膜厚とミリング条件で決定さ
れ、上記のようにトラック幅が狭くなるとともに形状の
バラツキが大きくなる。また、上部ギャップ膜の膜厚は
再生ヘッドのシールド間隔とSV膜1の膜厚と膜構成で
決定され、上部シールド膜を形成する前(電極膜4形成
後)にギャップ膜を形成するため、電極膜4のテーパ部
上ではギャップ膜7の膜厚がSV膜1の平坦部上よりも
薄くなり、電極膜4のテーパ部付近で耐圧が低下し、磁
気ヘッド製造歩留まりが低下する。これに対して下部ギ
ャップ膜は図5(2)に示すように平坦部上に形成され
るため、上部ギャップ膜7のような耐圧低下は起こりに
くい。上記耐圧低下を抑制する方法として、部分的にギ
ャップ膜の膜厚を厚くする方法が考えられており、特開
平9−106513 号で示されているように、MR膜から離れ
た図5のギャップ膜の感磁部以外の平坦部の膜厚を厚く
することで耐圧低下による歩留まり低下を抑える方法が
ある。また、電極間隔が磁区制御膜の間隔より狭い例が
知られており、ギャップ膜はSV膜上の方が電極膜上よ
りも厚くなっており、狭ギャップ化するのは困難であ
る。さらに上記従来例は、ギャップ膜でトラック幅を決
定する方法に関する記載は無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄
く、かつ膜厚の精度の高いギャップ膜を用いることによ
り高い精度のトラック幅を有する磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッド及びその製造法を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は2つのシールド
膜の間に上部及び下部ギャップ膜を有し、上部及び下部
ギャップ膜間に磁気抵抗効果膜を有し、巨大磁気抵抗効
果膜あるいは磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が磁気
抵抗効果膜あるいは巨大磁気抵抗効果膜に電気的に接触
して設けられている磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおい
て、前記電極膜は磁気抵抗効果膜あるいは巨大磁気抵抗
効果膜上に形成された前記上部ギャップ膜を介してその
両端に接して設けられ、その幅が電極間隔あるいは再生
トラック幅を決定させる手法とその手法を用いて作製し
たヘッドの構造にある。本手法を用いることにより、薄
くかつ膜厚精度の良いギャップ膜を用いてトラック幅を
決定できるので従来の手法よりもトラック幅の精度を高
くすることが可能であることと、SV上のギャップ膜の
膜厚よりも電極テーパ部の膜厚を厚くすることが可能で
あり、狭トラック狭ギャップ再生ヘッドの作製に有利で
ある。
【0005】本発明は、2つのシールド膜の間に上部及
び下部ギャップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間
に磁気抵抗効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流
す電極膜が前記磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設け
られている磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記シ
ールド膜間隔が最も狭い部分の前記上部ギャップ膜の膜
厚が他の部分のギャップ膜の膜厚よりも薄く、前記上部
ギャップ膜を介してその両端に接して前記電極膜が設け
られていることを特徴とする。
【0006】本発明は、2つのシールド膜の間に上部及
び下部ギャップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間
に磁気抵抗効果膜を有し、磁気抵抗効果膜に電流を流す
電極膜が磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられて
いる磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記上部ギャ
ップ膜を介してその両端に接して前記電極膜が設けら
れ、感磁部のギャップ膜の材料が他の部分のギャップ膜
の材料と異なることを特徴とする。
【0007】前記電極膜のテーパ部上のギャップ膜の膜
厚が磁気抵抗効果膜あるいは巨大磁気抵抗効果膜平坦部
のギャップ膜の膜厚よりも厚いことが好ましい。
【0008】前記シールド膜間隔が最も狭い部分に設け
られた前記上部ギャップ膜を介してその両端に前記電極
膜が設けられ、該電極間隔が前記磁気抵抗効果膜の幅あ
るいは磁区制御膜の間隔よりも狭いことを特徴とする磁
気抵抗効果型磁気ヘッドにある。
【0009】本発明は、2つのシールド膜の間に上部及
び下部ギャップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間
に磁気抵抗効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流
す電極膜が磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられ
ている磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法において、
前記下部ギャップ膜上に磁気抵抗効果膜を形成後、該磁
気抵抗効果膜を加工する前に前記上部ギャップ膜を形成
し、該上部ギャップ膜と磁気抵抗効果膜を同時に加工す
る工程を含むことを特徴とする。
【0010】本発明ではリフトオフパターンを形成する
前にSV膜上に上部ギャップ膜を作製し、ドライエッチ
ング法によってエッチングされた上部ギャップ膜をマス
クにしてSV膜をドライエッチング法やミリング法でエ
ッチングしてSV膜の幅を決定する。上記方法は図3に
示すようにSV膜をエッチングする前に、SV膜1上に
形成したギャップ膜7上のレジスト14/酸化物13の
リフトオフパターンにおいて、レジストにアンダーカッ
トを形成する。アンダーカット形成後、SV膜のエッチ
ング,磁区制御膜3形成,電極膜4形成,電極膜上の厚
膜ギャップ膜9(耐圧保護膜)形成というプロセスに従
って再生ヘッドを作製する。図2の電極内決め(電極間
隔が磁区制御膜間隔よりも狭い)の場合には図2に示す
形成プロセスが考えられ、SV膜1上に形成したギャッ
プ膜7の幅によって電極間隔が決定する。この場合には
SV膜1上のギャップ膜7をエッチングする前にSV膜
1をエッチングし、電極膜4はSV膜の両端に乗り上
げ、電極膜4上にはSV膜上のギャップ膜よりも厚い耐
圧保護膜9を形成する。図3の場合ギャップ膜7の幅で
SV膜幅,磁区制御膜間隔及び電極間隔を決定するのに
対し、図2の電極内決め構造ではSV膜上のギャップ膜
の幅は、電極膜の幅を決定する。図2のような電極内決
め構造では再生ヘッドのトラック幅は電極間隔で決定さ
れるため電極間隔を決定する方法が重要である。電極膜
は図2の(9)で形成するが、その間隔はギャップ膜の
幅で決定される。また図3の場合には電極間隔と磁区制
御膜間隔及びSV膜の幅がほぼ一致するが、これらの寸
法を決定するのは(4)及び(5)に示すようにSV膜上
に形成したギャップ膜の幅である。図2,図3のギャッ
プ膜の幅はリアクティブエッチング法を用いることによ
り、容易に決定できる。すなわち、図3(2),(3)に
示すように、ギャップ膜7上に形成したレジスト14/
酸化物13を酸化物の上のレジストを露光,現像後、リ
アクティブエッチング法によって酸化物,レジスト,ギ
ャップ膜をほぼ垂直にエッチングする。この時、エッチ
ング条件としてギャップ膜とSV膜の選択比(SV膜の
エッチングレート/ギャップ膜のエッチングレート)が
高くなるようなガスの種類,ガス圧力,パワーを最適に
する必要がある。あるいはSV膜上に選択比を高くする
ために高比抵抗の膜をエッチングする前に形成しても良
い。高選択比が得られる条件でエッチング後、ギャップ
膜7上のレジスト14をサイドエッチングし、アンダー
カットを図3(3)に示すように形成する。アンダーカ
ット形成には酸素ガス等を用いガス圧力,パワーが最適
な条件にする。アンダーカット量は従来方法であるレジ
スト/レジストの場合よりも高精度であり、ギャップ膜
7の幅も高精度で決定できる。また本方法ではレジスト
/酸化物を採用するため、レジスト/レジストの場合よ
りも変形しにくく、酸化物膜の膜厚精度が高いため、ギ
ャップ膜7の幅のバラツキが少なく、かつアンダーカッ
ト量のバラツキも少なくなる。特に、1μm以下の狭ト
ラック幅の場合アンダーカット量やSV膜上のマスク形
状の精度が重要であるが、アンダーカットは本手法では
ドライエッチング法を採用しているため、高精度とな
り、SV膜をエッチングするマスクがSV膜の上に形成
された薄いギャップ膜であるため、厚いレジストをマス
クとする場合よりも高精度になる。
【0011】本発明ではリフトオフパターンを形成する
前にSV膜上に上部ギャップ膜を作製し、ドライエッチ
ング法によってエッチングされた上部ギャップ膜をマス
クにしてSV膜の幅あるいは電極幅を決定する。ギャッ
プ膜の幅はリアクティブエッチング法を用いることによ
り、容易に決定でき、アンダーカット量は従来方法であ
るレジスト/レジストの場合よりも高精度であり、ギャ
ップ膜7の幅も高精度で決定できる。本方法ではSV膜
上にギャップ膜/レジスト/酸化物3層(リフトオフ)
構造を採用するため、レジスト/レジストの場合よりも
変形しにくく、酸化物膜の膜厚精度が高いため、ギャッ
プ膜7の幅のバラツキが少なく、かつアンダーカット量
のバラツキも少なくなる。特に、1μm以下の狭トラッ
ク幅の場合アンダーカット量やSV膜上のマスク形状の
精度が重要であるが、アンダーカットは本手法ではドラ
イエッチング法を採用しているため、高精度となり、S
V膜をエッチングするマスクがSV膜の上に形成された
薄いギャップ膜であるため、厚いレジストをマスクとす
る場合よりも高精度になる。本構造あるいは方法を採用
することにより、シールド間隔が0.15μm以下、再
生トラック幅1.0μm以下の再生ヘッドを提供するこ
とが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】図2は、電極間隔が磁区制御膜の
間隔磁気抵抗効果型磁気ヘッドよりも狭い再生ヘッドを
作製する工程図であり、図4の記録再生ヘッドの中の再
生用ヘッドを浮上面側から見た場合であり、主にトラッ
ク幅決定に関連するプロセスを説明するための図面であ
る。基板上に形成した下部シールド膜10は、NiFe
合金膜,センダスト膜あるいは軟磁性非晶質合金膜であ
る。下部シールド膜10上には膜厚80nm以下のAl
23,Si23,Al23とSiO2 の混合膜のいずれ
かからなる下部ギャップ膜2をスパッタリング法やCV
D法で形成する。下部ギャップ膜2上の凹凸は10nm
以下であることが望ましい。下部ギャップ膜2上にSV
膜をスパッタリング法やイオンビームスパッタリング法
で作製する。膜構成は基板側からTa5nm/NiFe
5nm/Co1nm/Cu2.5nm /Co3nm/C
rMnPt25nm/Ta3nmである。反強磁性膜で
あるCrMnPtの代わりに、MnPt合金,NiMn
合金でも良い。反強磁性膜上のTaは無くても良い。ま
た反強磁性膜が基板側にある膜構成でも可能である。図
2ではSV膜形成後リフトオフパターンを形成している
が、形成前にSV膜上にギャップ膜7を形成しても良
い。図2の(2)から(4)で用いるリフトオフパター
ンは下層レジスト11/上層レジスト12で良い。ある
いは下層レジスト11/SiO2 からなる上層レジスト
12を用いても良い。レジスト/レジストの場合にはウ
ェット法(現像液使用)で下層レジスト11にアンダー
カットを形成し、上層レジスト12の幅でSV膜の幅が
決定する。SV膜はイオンミリング法で(3)のように
エッチングし続いて(4)でSV膜の両端部に磁区制御
膜3をスパッタリング法や真空蒸着法等で作製する。磁
区制御膜3はCoCrPt合金,CoPt合金あるいは
これらの合金膜にZrO2 等の酸化物を添加した膜であ
り、これらの膜の下地膜として非磁性のCr,Nb,M
o等のbcc構造の膜を用いることも可能である。これ
らの膜の保持力は約1000−1500 Oeである。
磁区制御膜をリフトオフする前に、磁区制御膜の保護膜
として薄いCrあるいは貴金属合金、あるいは高融点金
属膜を形成した方が良い。磁区制御膜をリフトオフした
後の浮上面から見た図が(5)であり、この後ギャップ膜
7をスパッタリング法やCVD法等で作製する。尚、上
記のように、ギャップ膜は(1)の時に形成しておいても
良い。ギャップ膜7はAl23,SiO2 ,あるいはこ
れらの混合物である。ギャップ膜7上には膜厚0.1−
0.2μmのレジスト14を塗布し、その上に0.1−
0.4μmのSiO2 膜13を形成しSiO2 上にパタ
ーニングされたレジストをマスクにして(6)のように
SiO2膜13をCHF3ガスによってエッチングする。
この時、レジスト14の表面もエッチングされるが、レ
ジスト14はO2 ガスを用いたリアクティブイオンエッ
チング法で容易にエッチング可能である。レジスト14
をエッチング後、ギャップ膜7(SiO2の場合)をC
HF3 ガスによりリアクティブイオンエッチング法によ
り急峻にエッチングすることが可能である。CHF3
用いてギャップ膜7をエッチングする場合、SV膜にダ
メージをできる限り与えないために、低パワー低バイア
ス電位の条件が良い。次にギャップ膜7上のレジスト1
4を0.1−0.2μmほどサイドエッチングし、(8)
のような形状とする。このときのリアクティブイオンエ
ッチング条件は高ガス圧低バイアスであり、基板は水冷
されている。この条件ではSV膜へのダメージは無く、
エッチングレートも小さい。またSiO2 膜のシフトは
認められない。次に、(8)で形成したパターンを用い
てSV膜の両端部に(9)に示すように電極膜4と耐圧
保護膜9を形成する。電極膜4は、低比抵抗かつ高融点
材料であるTa,TaW,Ru,Ir,Nbのうちのい
ずれかを含むものであり、これらの膜と貴金属元素の膜
の多層とすることも可能であり、例えば、Ta/Au/
Ta,Ru/Pt/Ruのような多層膜からなる電極と
することもできる。電極膜4の膜厚は200nm以下で
ある。また耐圧保護膜9はAl23やSi34,SiO
2 あるいはこれらの混合膜であり、スパッタリング法や
低温(250℃以下の基板温度)CVDで形成する。膜
厚はギャップ膜7の膜厚よりも厚くすることが可能であ
り電極膜のテーパ部上の耐圧保護膜の膜厚はギャップ膜
7の膜厚よりも厚く、ギャップ膜7と耐圧保護膜9は必
ずしも同じ材料である必要はない。電極膜4及び耐圧保
護膜9をリフトオフした後の図が(10)であり、さら
にこの上に上部シールド膜(記録ヘッドの下部磁極)を
スパッタリング法あるいはメッキ法により形成し、(1
1)のような形状の再生ヘッドが作製される。さらに再
生ヘッドの上には図4に示すように、上部シールド膜上
に記録ヘッドを作製する。
【0013】図3は、電極間隔と磁区制御間隔がほぼ等
しい再生ヘッドの作製方法を示す工程図である。基板上
に形成した下部シールド膜10は、NiFe合金膜,セ
ンダスト膜あるいは軟磁性非晶質合金膜である。下部シ
ールド10上には膜厚80nm以下のAl23,Si
23,Al23とSiO2 の混合膜のいずれかからなる
下部ギャップ膜2をスパッタリング法やCVD法で形成
する。下部ギャップ膜2上の凹凸は10nm以下である
ことが望ましい。下部ギャップ膜2上にSV膜をスパッ
タリング法やイオンビームスパッタリング法で作製す
る。膜構成は基板側からTa5nm/NiFe5nm/
Co1nm/Cu2.5nm /Co3nm/CrMnP
t25nm/Ta3nmである。反強磁性膜であるCr
MnPtの代わりに、MnPt合金,NiMn合金でも
良い。CrMnPt反強磁性膜上のTa膜は無くても良
い。また反強磁性膜が基板側にある膜構成でも可能であ
る。リフトオフパターン形成前にSV膜上にギャップ膜
7を形成する。ギャップ膜7はAl23,SiO2 、あ
るいはこれらの混合物である。ギャップ膜7上には膜厚
0.1−0.2μmのレジスト14を塗布し、その上に
0.1−0.4μmのSiO2膜13を形成しSiO2 上にパ
ターニングされたレジストをマスクにして(2)のよう
にSiO2 膜13をCHF3 ガスによってエッチングす
る。この時、レジスト14の表面もエッチングされる
が、レジスト14はO2 ガスを用いたリアクティブイオ
ンエッチング法で容易にエッチング可能である。レジス
ト14をエッチング後、ギャップ膜7(SiO2 の場
合)をCHF3 ガスによりリアクティブイオンエッチン
グ法により急峻にエッチングすることが可能である。C
HF3 を用いてギャップ膜7をエッチングする場合、S
V膜にダメージをできる限り与えないために、低パワー
低バイアス電位の条件が良い。次にギャップ膜7上のレ
ジスト14を0.1−0.2μmほどサイドエッチング
し、(3)のような形状とする。このときのリアクティ
ブイオンエッチング条件は高ガス圧低バイアスであり、
基板は水冷されている。この条件ではSV膜へのダメー
ジは無く、エッチングレートも小さい。またSiO2
のシフトは認められない。次に、(3)で形成したパタ
ーンを用いてSV膜をイオンミリング法あるいはリアク
ティブイオンエッチング法を用いて(4)のようにエッ
チングし、その両端部に(5)に示すように電極膜4と
耐圧保護膜9を形成する。電極膜4は、低比抵抗かつ高
融点材料である Ta,TaW,Ru,Ir,Nbのうちのいずれかを含
むものであり、これらの膜と貴金属元素の膜の多層とす
ることも可能であり、例えば、Ta/Au/Ta,Ru
/Pt/Ruのような多層膜からなる電極とすることも
できる。電極膜4の膜厚は200nm以下である。また
耐圧保護膜9はAl23やSi34,SiO2あるいはこれ
らの混合膜であり、スパッタリング法や低温(250℃
以下の基板温度)CVDで形成する。膜厚はギャップ膜
7の膜厚よりも厚くすることが可能であり電極膜のテー
パ部上の耐圧保護膜の膜厚はギャップ膜7の膜厚よりも
厚く、ギャップ膜7と耐圧保護膜9は必ずしも同じ材料
である必要はない。電極膜4及び耐圧保護膜9をリフト
オフした後の図が(6)であり、さらにこの上に上部シ
ールド膜(記録ヘッドの下部磁極)をスパッタリング法
あるいはメッキ法により形成し、(7)のような形状の
再生ヘッドが作製される。さらに再生ヘッドの上には図
4に示すように、上部シールド膜上に記録ヘッドを作製
する。
【0014】図4には上述した磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドからなる再生用ヘッドと誘導型磁気ヘッドからなる記
録用ヘッドとを同一基板上に一体にした斜視図であり、
再生ヘッドには上述したように、下部シールド膜21上
に、ギャップ膜を介して、GMR素子24とGMR膜端
部の磁区制御膜23、電気的にGMR膜と接触する電極
膜22があり、再生ヘッドのGMR素子の上には上部ギ
ャップ膜(図4の上部シールドの下にあり、説明のため
大きくスペースが取られている)がある。再生ヘッドの
上には記録ヘッドがあり、上部シールド膜25と上部コ
ア28の間に磁気ギャップ26,コイル29、及び絶縁
層27が形成されている。記録のトラック幅は再生トラ
ック幅よりも広い。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、記録再生分離ヘッドの
再生ヘッドとして狭ギャップ狭トラックに対する最適構
造が得られ、その結果、面記録密度4Gb/in2 以上
の磁気ディスク装置が得られる優れた効果が得られるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)電極内決め再生ヘッドの浮上面側から見
た平面図、(B)再生ヘッドの浮上面から見た平面図。
【図2】電極内決め再生ヘッドの作製プロセス説明図。
【図3】再生ヘッドの作製プロセス説明図。
【図4】記録再生ヘッドの斜視図。
【図5】従来の磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を示す
説明図。
【符号の説明】
1…スピンバルブ(GMR)膜、2…下部ギャップ膜、
3,23…磁区制御膜、4,22…電極膜、7…ギャッ
プ(上部ギャップ)膜、8,25…上部シールド膜、9
…耐圧保護膜、10,21…下部シールド膜、11…下
層レジスト、12…上層レジスト、13…SiO2(他の
酸化物膜でも可能)、14…レジスト、24…GMR素
子、26…磁気ギャップ、27…絶縁層、28…上部コ
ア、29…コイル。
フロントページの続き (72)発明者 芳田 伸雄 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つのシールド膜の間に上部及び下部ギャ
    ップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間に磁気抵抗
    効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が
    前記磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられている
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記電極膜は前記
    磁気抵抗効果膜上に形成された前記上部ギャップ膜を介
    して両端に接して設けられていることを特徴とする磁気
    抵抗効果型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】2つのシールド膜の間に上部及び下部ギャ
    ップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間に磁気抵抗
    効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が
    前記磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられている
    磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記シールド膜間
    隔が最も狭い部分の前記上部ギャップ膜の膜厚が他の部
    分のギャップ膜の膜厚よりも薄く、前記上部ギャップ膜
    を介して両端に接して前記電極膜が設けられいることを
    特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】2つのシールド膜の間に上部及び下部ギャ
    ップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間に磁気抵抗
    効果膜を有し、磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が磁
    気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられている磁気抵
    抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記上部ギャップ膜を介
    してその両端に接して前記電極膜が設けられ、感磁部の
    ギャップ膜の材料が他の部分のギャップ膜の材料と異な
    ることを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記電極膜のテーパ部
    上のギャップ膜の膜厚が磁気抵抗効果膜あるいは巨大磁
    気抵抗効果膜平坦部のギャップ膜の膜厚よりも厚いこと
    を特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】2つのシールド膜の間に上部及び下部ギャ
    ップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間に磁気抵抗
    効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が
    磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられている磁気
    抵抗効果型磁気ヘッドにおいて、前記シールド膜間隔が
    最も狭い部分に設けられた前記上部ギャップ膜を介して
    その両端に前記電極膜が設けられ、該電極間隔が前記磁
    気抵抗効果膜の幅あるいは磁区制御膜の間隔よりも狭い
    ことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】2つのシールド膜の間に上部及び下部ギャ
    ップ膜を有し、該上部及び下部ギャップ膜間に磁気抵抗
    効果膜を有し、該磁気抵抗効果膜に電流を流す電極膜が
    磁気抵抗効果膜に電気的に接触して設けられている磁気
    抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法において、前記下部ギ
    ャップ膜上に磁気抵抗効果膜を形成後、該磁気抵抗効果
    膜を加工する前に前記上部ギャップ膜を形成し、該上部
    ギャップ膜と磁気抵抗効果膜を同時に加工する工程を含
    むことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6716537B1 (en) 1999-09-16 2004-04-06 Alps Electric Co., Ltd. Magnetoresistive element having multilayered film capable of effectively conducting a detecting current for detecting external magnetic field and method for making the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6716537B1 (en) 1999-09-16 2004-04-06 Alps Electric Co., Ltd. Magnetoresistive element having multilayered film capable of effectively conducting a detecting current for detecting external magnetic field and method for making the same

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