JP2003060266A - 磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法

Info

Publication number
JP2003060266A
JP2003060266A JP2001240531A JP2001240531A JP2003060266A JP 2003060266 A JP2003060266 A JP 2003060266A JP 2001240531 A JP2001240531 A JP 2001240531A JP 2001240531 A JP2001240531 A JP 2001240531A JP 2003060266 A JP2003060266 A JP 2003060266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
manufacturing
forming
layer
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001240531A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Ueda
国博 上田
Tetsuya Kuwajima
哲哉 桑島
Shunji Sarugi
俊司 猿木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001240531A priority Critical patent/JP2003060266A/ja
Publication of JP2003060266A publication Critical patent/JP2003060266A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性を向上させることができる磁気抵抗効果
素子の製造方法,薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッ
ド装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 基板の上にMR膜を有する再生ヘッド部
を形成し(ステップS102)、記録ヘッド部を形成す
る(ステップS103)。MR膜は、反強磁性層,第1
強磁性層,トンネルバリア層および第2強磁性層を順次
成膜して形成する。次いで、MR膜の成膜面に対する側
面を機械研磨し素子高さを調節する(ステップS10
5)。続いて、この機械研磨した面をウエットエッチン
グし機械研磨による残留物を除去する(ステップS10
6)。研磨くずによるトンネルバリア層の電気的なショ
ートを防止できると共に、エッチングによりトンネルバ
リア層,記録ヘッド部に与えるダメージを小さくでき、
また、基板,再生ヘッド部および記録ヘッド部の段差も
ドライエッチングのように大きくならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果膜を
成膜面に対して垂直に研磨する工程を含む磁気抵抗効果
素子の製造方法,薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッ
ド装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスクなどの面記録密度
の向上に伴って、薄膜磁気ヘッドの性能向上が求められ
ている。薄膜磁気ヘッドとしては、磁気抵抗効果素子
(MR(Magnetoresistive)素子)を有する再生ヘッド
部と、誘導型磁気変換素子を有する記録ヘッド部とを積
層した構造の複合型薄膜磁気ヘッドが広く用いられてい
る。
【0003】MR素子としては、異方性磁気抵抗効果
(AMR(Anisotropic Magnetoresistive)効果)を示
す磁性膜(AMR膜)を用いたAMR素子と、巨大磁気
抵抗効果(GMR(Giant Magnetoresistive)効果)を
示す磁性膜(GMR膜)を用いたGMR素子などがあ
る。GMR素子は、面記録密度が3Gbit/inch
2を超える再生ヘッドに利用されており、GMR膜とし
ては、「多層型(アンチフェロ型)」、「誘導フェリ
型」、「グラニュラ型」、「スピンバルブ型」、「トン
ネル接合型」などが提案されている。
【0004】これらの中ではスピンバルブ型のものが広
く実用化されているが、近年では、より高い磁気抵抗変
化率を得られるトンネル接合型の開発も進んでいる。こ
のトンネル接合型のGMR膜は、2層の強磁性層の間に
極めて薄い絶縁層よりなるトンネルバリア層を有してお
り、2層の強磁性層間における磁化の向きが信号磁場に
応じて変化することにより、トンネルバリア層を流れる
トンネル電流が変化するようになっている。
【0005】このようなトンネル接合型のGMR膜を用
いたGMR素子では、ハードディスクなどの記録媒体と
対向するエアベアリング面(Air Bearing Surface ;A
BS)に対してGMR膜の成膜面を垂直とし、成膜面に
対して垂直に電流を流すいわゆるCPP(Current Perp
endicular to the Plane)構造とされる。よって、エア
ベアリング面を従来より行われている機械研磨により加
工すると、強磁性層などの金属層から出た金属の微細な
研磨くずがトンネルバリア層の側面に残ってしまい、ト
ンネルバリア層が電気的にショートして素子の特性が発
揮されない場合がある。エアベアリング面の機械研磨
は、エアベアリング面から垂直方向に素子をどのくらい
残すか、すなわちエアベアリング面に対して垂直な方向
における素子の長さ(以下、素子高さと言う)を決定す
る重要な意味を有しており、省略することはできない。
そこで、従来は、エアベアリング面を機械研磨したの
ち、ドライエッチングあるいはイオンミリングなどによ
り機械研磨の残留物を除去していた(特開平11−17
5927号公報など)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアベ
アリング面をドライエッチングあるいはイオンミリング
などの広い意味におけるビーム技術により処理をする従
来の技術では、以下に説明するような問題があった。第
1に、エネルギーを持った荷電あるいは非荷電の粒子が
トンネルバリア層に注入されることにより、ダメージが
加わり、膜特性が劣化してしまう。
【0007】第2に、一般に磁性材料のハロゲン化合物
は蒸気圧が高く、化学的なエッチングは難しいので、従
来の方法では、使用するガス種にかかわらず物理的なエ
ッチングが支配的となる。よって、材料によるエッチン
グレート(ミリングレート)の差が発生してしまい、機
械研磨の残留物を除去するのに十分なエッチングを行う
と、エアベアリング面にエッチングレートの差による段
差が生じてしまう。特に、基体の上に再生ヘッド部と記
録ヘッド部とを積層した複合型薄膜磁気ヘッドでは、基
体に比べて再生ヘッド部および記録ヘッド部の方がエッ
チングされやすく、再生ヘッド部と記録ヘッド部とでは
記録ヘッド部の方がよりエッチングされやすい。従っ
て、再生ヘッド部および記録ヘッド部と記録媒体との間
の距離を小さくすることができず、出力を大きくするこ
とができない。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、特性を向上させることができる磁気
抵抗効果素子の製造方法,薄膜磁気ヘッドの製造方法お
よびヘッド装置の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気抵抗効
果素子の製造方法は、基体の上に磁気抵抗効果膜を形成
する工程と、磁気抵抗効果膜の成膜面に対する側面を機
械研磨したのち、この機械研磨した面をウエットエッチ
ングする工程とを含むものである。
【0010】本発明による薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、再生ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドを製造するも
のであって、基体の上に磁気抵抗効果膜を有する再生ヘ
ッド部を形成する工程と、磁気抵抗効果膜の成膜面に対
する側面を機械研磨したのち、この機械研磨した面をウ
エットエッチングする工程とを含むものである。
【0011】本発明によるヘッド装置の製造方法は、再
生ヘッド部を有するスライダを形成する工程と、スライ
ダをスライダ支持体に搭載する工程とを含むものであっ
て、スライダを形成する工程は、基体の上に磁気抵抗効
果膜を有する再生ヘッド部を形成する工程と、磁気抵抗
効果膜の成膜面に対する側面を機械研磨したのち、この
機械研磨した面をウエットエッチングする工程とを含む
ものである。
【0012】本発明による磁気抵抗効果素子の製造方
法,薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造
方法では、磁気抵抗効果膜の成膜面に対する側面が機械
研磨されたのち、この機械研磨による残留物がウエット
エッチングにより除去される。よって、磁気抵抗効果膜
に与えるダメージが小さく、ドライエッチングのように
基体と磁気抵抗効果膜との段差を大きくすることがな
い。なお、ウエットエッチングの際には、酸およびアル
カリのうちの少なくとも1種を含むエッチング液を用い
ることが好ましい。
【0013】また、磁気抵抗効果膜を形成する工程は、
基体の上に、第1強磁性層,トンネルバリア層および第
2強磁性層を順次成膜する工程を含むようにしてもよ
い。更に、電流を磁気抵抗効果膜に対して成膜面と垂直
な方向に流す電流経路を形成する工程を含むようにして
もよい。
【0014】加えて、薄膜磁気ヘッドの製造方法および
ヘッド装置の製造方法では、機械研磨をする前に、基体
の上に記録ヘッド部を形成する工程を含んでいてもよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の
形態では、図1に示したような構成を有するヘッド装置
を製造する場合について例示する。このヘッド装置は、
例えば、図示しないハードディスク装置などで用いられ
るものであり、基体110に薄膜磁気ヘッド120が形
成されたスライダ100と、スライダ100を搭載する
スライダ支持体200とを備えている。スライダ支持体
200は、支軸210により回転可能に支持された腕部
220を有しており、腕部220の回転によりスライダ
100がハードディスクなどの記録媒体300の記録面
に沿ってトラックラインを横切る方向xに移動するよう
になっている。スライダ100のうち記録媒体300の
記録面と対向する面はエアベアリング面と呼ばれ、薄膜
磁気ヘッド120は基体110のエアベアリング面11
1に対する一側面に形成されている。
【0016】図2は本発明の一実施の形態に係るヘッド
装置の製造方法における工程の流れを表すものである。
図3ないし図15は図2に示したヘッド装置の製造方法
の各工程における構造を表すものである。本発明の一実
施の形態に係るMR素子の製造方法および薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法は、本実施の形態に係るヘッド装置の製造
方法により具現化されるので、以下併せて説明する。
【0017】まず、図3に示したように、例えば酸化ア
ルミニウム(Al2 3 )と炭化チタン(TiC)との
複合材料よりなる基板110Aを用意する(ステップS
101)。この基板110Aは、最終的に基体110と
なるものであり、複数の基体形成領域を有している。
【0018】次いで、基板110Aの上に、再生ヘッド
部121(図9参照)を形成する(ステップS10
2)。具体的には、まず図4に示したように、例えば、
スパッタリング法により、酸化アルミニウムなどの絶縁
材料よりなる積層方向の厚み(以下、単に厚みと言う)
が5μmのアンダーコート層11を形成する。なお、図
4において、(A)はエアベアリング面(ABS)11
1に対して垂直な素子の積層方向の断面図、(B)はエ
アベアリング面111に対して平行な素子の積層方向の
断面図であり、(A)は(B)におけるI−I線に沿っ
たエアベアリング面111の側の一部、(B)は(A)
におけるII−II線に沿ったI−I線近傍の一部をそれぞ
れ表している。これは以下の図6ないし図12において
も同様であるが、図6ないし図12ではI−I線および
II−II線の表示を省略してある。
【0019】次いで、アンダーコート層11の上に、例
えば、めっき法により、ニッケル・鉄合金(NiFe合
金)などの磁性材料よりなる厚み2μmの第1シールド
層12を形成する。この第1シールド層12は、後述す
るMR膜20に不要な磁場の影響が及ばないようにする
ためのものである。続いて、第1シールド層12の上
に、例えば、スパッタリング法により、タンタル(T
a)などの導電性非磁性材料よりなる厚み0.01μm
の第1ギャップ層13を形成する。この第1ギャップ層
13は、第1シールド層12と後述するMR膜20との
磁気的結合を遮断するためのものであり、第1シールド
層12と共に、MR膜20に対して成膜面と垂直な方向
に電流を流す電流経路としての機能も有している。その
のち、第1ギャップ層13の上に、MR膜20(図6参
照)となる多層膜20Aを成膜する。
【0020】多層膜20Aは、図5に示したように、例
えば次のようにして成膜する。なお、図5は図4(A)
の一部を拡大して表している。まず、第1ギャップ層1
3の上に、例えば、スパッタリング法により、厚み10
nmのタンタル層21Aおよび厚み2nmのNiFe合
金層21Bをこの順に積層して、下地層21を成膜す
る。次いで、下地層21の上に、例えば、スパッタリン
グ法により、白金・マンガン合金(PtMn合金)など
の反強磁性材料よりなる厚み15nmの反強磁性層22
を成膜する。
【0021】続いて、反強磁性層22の上に、厚み2n
mのコバルト・鉄合金(CoFe合金)などの磁性材料
よりなる磁性層23A,厚み1nmのルテニウムなどの
導電性非磁性材料よりなる非磁性層23Bおよび厚み3
nmのCoFe合金などの磁性材料よりなる磁性層23
Cをこの順に積層して、第1強磁性層23を成膜する。
この第1強磁性層23は、反強磁性層22との界面にお
ける交換結合により磁化の向きが固定されることから、
ピンド層とも言われる。また、非磁性層23Bは、磁性
層23Aと磁性層23Cとの間に反強磁性交換結合を生
じさせ、それらの磁化を反対向きとすることにより、第
1強磁性層23の作る磁界が後述する第2強磁性層に与
える影響を小さくするものである。
【0022】第1強磁性層23を成膜したのち、第1強
磁性層23の上に、例えば、スパッタリング法によりア
ルミニウム(Al)などの金属膜を成膜し、加熱処理に
よりこの金属膜を酸化して、アルミニウムと酸素との化
合物などの絶縁材料よりなる厚み約1nmのトンネルバ
リア層24を成膜する。トンネルバリア層24を成膜し
たのち、トンネルバリア層24の上に、例えば、スパッ
タリング法により、厚み2nmのCoFe合金などの磁
性材料よりなる磁性層25Aおよび厚み3nmのNiF
e合金などの磁性材料よりなる磁性層25Bをこの順に
積層して、第2強磁性層25を成膜する。この第2強磁
性層25は、記録媒体300からの信号磁界に応じて磁
化の向きが変化することから、フリー層とも言われる。
そののち、第2強磁性層25の上に、例えば、スパッタ
リング法により、タンタルなどよりなる厚み5nmのキ
ャップ層26を成膜する。これにより、多層膜20Aが
成膜される。
【0023】多層膜20Aを成膜したのち、図6に示し
たように、例えば、多層膜20Aの上に、MR膜20の
形成領域に対応してフォトレジスト膜401を選択的に
形成する。なお、このフォトレジスト膜401は、後述
するリフトオフ処理を容易に行うことができるように、
例えば、多層膜20Aとの界面に溝を形成し、断面形状
をT型とすることが好ましい。フォトレジスト膜401
を形成したのち、例えば、イオンミリング法により、フ
ォトレジスト膜401をマスクとして多層膜20Aを選
択的にエッチングし、トンネル接合型のMR膜20を形
成する。
【0024】MR膜20を形成したのち、図7に示した
ように、第1ギャップ層13の上に、例えば、スパッタ
リング法により、酸化アルミニウムなどよりなる絶縁層
14を形成する。この絶縁層14は、第1ギャップ層1
3と後述する第2ギャップ層16(図9参照)とを電気
的に絶縁するためのものである。そののち、MR膜20
の両側に対応する絶縁層14の上に、例えば、スパッタ
リング法により、コバルト・白金合金(CoPt合金)
などの硬磁性材料よりなる厚み20nmの磁区制御層1
5を選択的に形成する。この磁区制御層15は、第2強
磁性層25の磁化の向きを揃え、いわゆるバルクハウゼ
ンノイズの発生を抑えるためのものである。なお、磁区
制御層15を、強磁性層と反強磁性層とを積層すること
により形成するようにしてもよい。
【0025】磁区制御層15を形成したのち、図8に示
したように、例えば、リフトオフ処理により、フォトレ
ジスト膜401をその上に積層されている堆積物402
と共に除去する。そののち、図9に示したように、第1
ギャップ層13,MR膜20および磁区制御層15を覆
うように、例えば、スパッタリング法により、タンタル
などの導電性非磁性材料よりなる厚み0.03μmの第
2ギャップ層16を形成する。この第2ギャップ層16
は、MR膜20と後述する第2シールド層17との磁気
的結合を遮断するためのものであり、第2シールド層1
7と共に、MR膜20に対して成膜面と垂直な方向に電
流を流す電流経路としての機能も有している。そのの
ち、第2ギャップ層16の上に、例えば、めっき法によ
り、NiFe合金などの磁性材料よりなる厚み4μmの
第2シールド層17を形成する。この第2シールド層1
7は、第1シールド層12と同様に、MR膜20に不要
な磁場の影響が及ばないようにするためのものである。
【0026】これにより、トンネル接合型のMR膜2
0,磁区制御層15およびMR膜20に対して電流を成
膜面と垂直な方向に流す電流経路を有するMR素子、並
びにこのMR素子を有する再生ヘッド部121が形成さ
れる。この再生ヘッド部121は、記録媒体300から
の信号磁界に応じて第1強磁性層23と第2強磁性層2
5との磁化の向きの角度が変化し、それによりトンネル
バリア層24を流れるトンネル電流が変化することを利
用して、記録媒体300に記録された情報を読み出すよ
うになっている。
【0027】再生ヘッド部121を形成したのち、再生
ヘッド部121の上に、記録ヘッド部122(図12参
照)を形成する(ステップS103)。具体的には、ま
ず図10に示したように、例えば、スパッタリング法に
より、第2シールド層17の上に、酸化アルミニウムな
どの絶縁材料よりなる厚み0.1μmの記録ギャップ層
31を形成する。なお、第2シールド層17は、記録ヘ
ッド部122の下部磁極としての機能も有している。次
いで、記録ギャップ層31を部分的にエッチングし、磁
路形成のための開口部31Aを形成する。
【0028】続いて、記録ギャップ層31の上に開口部
31Aを中心として薄膜コイル32を形成したのち、こ
の薄膜コイル32を覆うようにスロートハイトを決定す
る厚み1.8μmのフォトレジスト層33を所定のパタ
ーンに形成する。そののち、フォトレジスト層33の上
に、必要に応じて、薄膜コイル34およびフォトレジス
ト層35を繰り返し形成する。なお、本実施の形態では
薄膜コイルを2層積層するようにしたが、薄膜コイルの
積層数は1層または3層以上としてもよい。
【0029】フォトレジスト層35を形成したのち、図
11に示したように、例えば、記録ギャップ層31、開
口部31A、フォトレジスト層33,35の上に、例え
ば、NiFe合金,窒化鉄(FeN)またはCoFe合
金などの高飽和磁束密度を有する磁性材料よりなる厚み
2.5μmの上部磁極36を形成する。これにより、上
部磁極36は記録ギャップ層31の開口部31Aを介し
て第2シールド層17と接触し、磁気的に連結する。な
お、上部磁極36のうち、エアベアリング面111側の
端部は記録ポール部36Aとなる。この記録ポール部3
6Aのエアベアリング面111における高さ(積層方向
の長さ)は例えば2.5μm程度とし、エアベアリング
面111における幅は例えば0.2μm程度とすること
が好ましい。
【0030】上部磁極36を形成したのち、例えば、こ
の上部磁極36をマスクとして、イオンミリングによ
り、記録ギャップ層31および第2シールド層17を選
択的にエッチングする。そののち、図12に示したよう
に、上部磁極36の上に、酸化アルミニウムなどの絶縁
材料よりなる厚み30μmのオーバーコート層37を形
成する。これにより、記録ヘッド部122が形成され、
再生ヘッド部121と記録ヘッド部122とを有する薄
膜磁気ヘッド120が形成される。この記録ヘッド部1
22は、薄膜コイル32,34に流れる電流によって下
部磁極である第2シールド層17と上部磁極36との間
に磁束を生じ、記録ギャップ層31の近傍に生ずる磁束
によって記録媒体300を磁化し、情報を記録するよう
になっている。
【0031】薄膜磁気ヘッド120を形成したのち、例
えばアレイ状に形成された薄膜磁気ヘッド120の列ご
とに基板110Aを切断する(ステップS104)。そ
ののち、図13に示したように、薄膜磁気ヘッド120
のエアベアリング面111を機械研磨する。すなわち、
MR膜20の成膜面に対する側面を機械研磨し、素子高
さhを調整する(ステップS105)。素子高さhは、
再生出力を決定する一要因であり、短いほうが再生出力
が高くなるが、短すぎると温度の上昇により逆に再生出
力が低くなると共に、寿命も短くなってしまう。よっ
て、素子高さhは温度上昇による悪影響を受けない程度
に短く例えば0.2μm程度とすることが好ましい。な
お、図13は、図12(A)と同一方向の断面構造を表
している。
【0032】機械研磨をしたのち、基体110および薄
膜磁気ヘッド120の機械研磨した面をウエットエッチ
ングし、機械研磨による残留物を除去する(ステップS
106)。これにより、MR膜20において研磨くずに
より生じてしまうトンネルバリア層24の電気的なショ
ートが防止される。また、本実施の形態では、機械研磨
による残留物をウエットエッチングにより除去するよう
にしたので、MR膜20、特にトンネルバリア層24に
与えるダメージ、および記録ポール部36Aに与えるダ
メージが小さく、更に、エッチングにより生じる基体1
10,再生ヘッド部121および記録ヘッド部122の
間の段差も大きくならない。
【0033】ウエットエッチングの際には、酸およびア
ルカリのうちの少なくとも1種を含むエッチング液を用
いることが好ましい。酸は無機酸あるいは有機酸のいず
れでもよく、アルカリも無機アルカリあるいは有機アル
カリのいずれでもよい。無機酸としては、例えば、フッ
酸,硝酸,塩酸あるいはリン酸が好ましく挙げられ、有
機酸としては、例えば、酢酸,乳酸,シュウ酸,クエン
酸あるいは酒石酸が好ましく挙げられる。無機アルカリ
としては、例えば、水酸化カリウムあるいは水酸化ナト
リウムが好ましく挙げられ、有機アルカリとしては、例
えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)が好ましく挙げられる。
【0034】エッチング液をより具体的に説明すれば、
例えば表1の(1)から(9)に示したようなものが挙
げられる。
【0035】
【表1】
【0036】ウエットエッチングをしたのち、必要に応
じて、純水による洗浄およびイソプロピルアルコールな
どの有機溶剤による洗浄を行い、アセトンを吹き掛け、
乾燥させる。そののち、図14に示したように、基板1
10Aを個別の薄膜磁気ヘッド120ごとに切断し、例
えばほぼ直方体状の所定の形状に加工する(ステップS
107)。これにより、図15に拡大して示したよう
に、再生ヘッド部121と記録ヘッド部122とを有す
る薄膜磁気ヘッド120が基体110に設けられたスラ
イダ100が形成される。すなわち、MR素子および薄
膜磁気ヘッド120が完成する。なお、図15では薄膜
磁気ヘッド120を分解して表している。
【0037】スライダ100を形成したのち、スライダ
支持体200を用意し、腕部220の先端部にエアベア
リング面111を上にしてスライダ100を搭載する
(ステップS108)。これにより、図1に示したヘッ
ド装置が完成する。
【0038】なお、再生ヘッド121を形成する工程
は、次のようにしてもよい。図16ないし図19は再生
ヘッド121を形成する他の工程を表すものである。な
お、図16ないし図19は図4と同様の断面構造を表し
ており、図4に示したI−I線およびII−II線の表示は
省略してある。
【0039】まず、上記製造方法と同様にして、基板1
10Aの上にアンダーコート層11,第1シールド層1
2および第1ギャップ層13を形成する(図4参照)。
次いで、図16に示したように、上記製造方法と同様に
して、MR膜20となる多層膜20Aのうちの下地層2
1,反強磁性層22,第1強磁性層23,トンネルバリ
ア層24および第2強磁性層25を成膜する。続いて、
第2強磁性層25の上に、例えば、スパッタリング法に
より、ルテニウム(Ru)あるいはロジウム(Rh)な
どの非磁性材料よりなる厚み1nm程度の層と、ルテニ
ウム・ロジウム・マンガン合金(RuRhMn合金)あ
るいはイリジウム・マンガン合金(IrMn合金)など
の反強磁性材料よりなる厚み10nm程度の層とで構成
される磁区制御層45を成膜する。なお、この磁区制御
層45は、上記製造方法においても説明したように、強
磁性層と反強磁性層とを積層した構成としてもよい。
【0040】磁区制御層45を成膜したのち、同じく図
16に示したように、磁区制御層45の上に、上記製造
方法と同様にして多層膜20Aのうちのキャップ層26
を成膜する。そののち、図17に示したように、上記製
造方法と同様にして、キャップ層26の上にMR膜20
の形成領域に対応してフォトレジスト膜401を選択的
に形成し、多層膜20Aおよび磁区制御層45を選択的
にエッチングしてMR膜20を形成する。MR膜20を
形成したのち、図18に示したように、第1ギャップ層
13の上に、上記製造方法と同様にして絶縁層14を形
成する。そののち、図19に示したように、上記製造方
法と同様にして、フォトレジスト膜401および堆積物
402を除去し、第2ギャップ層16および第2シール
ド層17を形成することにより再生ヘッド部121を形
成する。
【0041】このような工程により再生ヘッド部121
を形成するようにしても、上記製造方法と同様に、MR
膜20の成膜面に対する側面を機械研磨したのち、ウエ
ットエッチングにより機械研磨による残留物を除去する
ようにすれば、MR膜20に与えるダメージが小さく、
エッチングにより生じる段差も大きくならない。
【0042】このように本実施の形態によれば、MR膜
20の成膜面に対する側面を機械研磨したのち、この機
械研磨した面をウエットエッチングするようにしたの
で、機械研磨による残留物を除去することができ、研磨
くずにより生じてしまうトンネルバリア層24の電気的
なショートを防止することができる。よって、特性の向
上を図ることができる。
【0043】また、ウエットエッチングを用いるように
したので、MR膜20、特にトンネルバリア層24に与
えるダメージを小さくすることができ、再生特性を向上
させることができる。更に、記録ポール部36Aに与え
るダメージも小さくすることができ、記録特性も向上さ
せることができる。
【0044】加えて、エッチングにより生じる基体11
0,再生ヘッド部121および記録ヘッド部122の段
差を小さくすることができる。特に、記録ポール部36
Aはエアベアリング面111における面積が大きいので
エッチングされやすいが、本実施の形態によればドライ
エッチングよりもその段差を小さくすることができる。
よって、記録媒体300と記録ポール部36AおよびM
R膜20との距離をドライエッチングを用いた場合に比
べて短くすることができ、記録特性を向上させることが
できると共に、再生力特性を向上させることができる。
【0045】
【実施例】また、本発明の具体的な実施例について詳細
に説明する。
【0046】実施例1〜3として、図1に示したヘッド
装置を、上記実施の形態と同様にして作製した。なお、
実施例1〜3で、MR膜20の機械研磨した面をウエッ
トエッチングする工程(ステップS106)において用
いるエッチング液を変化させた。実施例1では表1に示
した(1)のエッチング液を用い、実施例2では表1に
示した(2)のエッチング液を用い、実施例3では表1
に示した(3)のエッチング液を用いた。それ以外は、
実施例1〜3で同一の条件とした。
【0047】作製した実施例1〜3のヘッド装置につい
て再生出力を測定した。再生出力は、予め所定の孤立波
を記録した磁気ディスク300について再生のみを行う
場合と、作製したヘッド装置を用いて磁気ディスク30
0に自己記録を行い、それを再生する場合とについてそ
れぞれ測定した。その際、磁気ディスク300には、ガ
ラス基板の上に、クロム(Cr)よりなる厚み10nm
の下地層、コバルト・クロム・白金合金(CoCrPt
合金)よりなる厚み20nmの磁性層、炭素よりなる厚
み10nmの保護層および潤滑剤が順次積層され、磁界
の強さが約29×104 A/m(3600Oe)で磁束
密度と厚みの積BrTが0.01Tμmのものを用い
た。また、薄膜磁気ヘッド120の浮上量、すなわちス
ライダ100のエアベアリング面111と磁気ディスク
300の保護層との間の距離は20nmとし、再生時の
センス電流は50mA/μm2 とした。更に、自己記録
を行う際には、記録ヘッド部122に45mAの電流を
流した。
【0048】また、作製した実施例1〜3のヘッド装置
についてスライダ100におけるエアベアリング面11
1の段差を測定した。測定には原子間力顕微鏡(Atomic
Force Microscope ;AFM)を用い、段差はエアベア
リング面111における基体110と薄膜磁気ヘッド1
20の平均高さとの差とした。得られた結果を表2に示
す。
【0049】
【表2】
【0050】なお、本実施例に対する比較例として、M
R膜の機械研磨した面をウエットエッチングに代えてド
ライエッチングの1種であるプラズマエッチングするよ
うにしたことを除き、本実施例と同一の条件でヘッド装
置を作製した。比較例についても、本実施例と同様にし
て再生出力を測定すると共に、スライダにおけるエアベ
アリング面の段差を測定した。それらの結果も表2に合
わせて示す。
【0051】表2から分かるように、本実施例によれ
ば、比較例に比べて大きな再生出力を得ることができ、
特に自己記録再生する場合に効果が高かった。またエア
ベアリング面111における段差も比較例に比べて一桁
以上小さくすることができた。すなわち、MR膜20の
成膜面に対する側面を機械研磨したのち、その機械研磨
した面をウエットエッチングするようにすれば、エアベ
アリング面111における段差をドライエッチングの場
合に比べて小さくすることができ、再生出力を大きくで
きることが分かった。これは、ドライエッチングに比べ
て磁気ディスク300と記録ポール部36AおよびMR
膜20との距離が短くなったこと、およびウエットエッ
チングによりMR膜20および記録ポール部36Aに加
えられるダメージが小さくなったことによるものと考え
られる。
【0052】なお、上記実施例では、ウエットエッチン
グする工程(ステップS106)で用いるエッチング液
についていくつかの例を挙げて具体的に説明したが、他
のエッチング液を用いても、同様の結果を得ることがで
きる。
【0053】以上、いくつかの実施の形態および実施例
を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の
形態および実施例に限定されるものではなく、種々の変
形が可能である。例えば、上記実施の形態および実施例
では、基板110Aの上に、反強磁性層22,第1強磁
性層23,トンネルバリア層24および第2強磁性層2
5を順次積層してトンネル接合型のMR膜20を形成す
る場合について説明したが、基板110Aの上に、第1
強磁性層,トンネルバリア層,第2強磁性層および反強
磁性層を順次積層するようにしてもよい。この場合、第
1強磁性層が信号磁界に応じて磁化の向きが変化するフ
リー層となり、第2強磁性層が反強磁性層により磁化の
向きが固定されたピンド層となる。
【0054】また、上記実施の形態および実施例では、
トンネル接合型のMR膜20の成膜工程について具体的
に例を挙げて説明したが、少なくとも第1強磁性層,ト
ンネルバリア層および第2強磁性層を順次積層する工程
を含んでいれば、他の工程を含んでいなくてもよく、上
記実施の形態で説明した以外の工程を更に含んでいても
よい。
【0055】更に、上記実施の形態および実施例では、
トンネル接合型のMR膜20を成膜する場合について説
明したが、本発明は、多層型,誘導フェリ型,グラニュ
ラ型あるいはスピンバルブ型などの他のMR膜を成膜す
る場合についても同様に適用することができる。加え
て、これらGMR膜に限らず、AMR膜を成膜する場合
についても適用することができる。但し、本発明は、M
R膜に対して電流を成膜面と垂直な方向に流す場合、中
でも、上記実施の形態において説明したトンネル接合型
のMR膜20のように、トンネルバリア層24の電気的
なショートが問題となる場合において特に有効である。
【0056】更にまた、上記実施の形態および実施例で
は、再生ヘッド部121と記録ヘッド部122とを形成
する工程を含む場合について説明したが、再生ヘッド部
121を形成する工程のみを含み、記録ヘッド部を形成
する工程を含んでいなくてもよい。但し、本発明は、上
記実施の形態および実施例において説明したように、そ
れらを共に含む場合の方が特に大きな効果を得ることが
できる。また、上記実施の形態および実施例では、基体
110の上に再生ヘッド部121形成したのち、記録ヘ
ッド部122を形成する場合について説明したが、基体
110の上に記録ヘッド部を形成したのち、再生ヘッド
部を形成するようにしてもよい。
【0057】加えてまた、上記実施の形態および実施例
では、薄膜磁気ヘッド120およびヘッド装置の製造工
程について具体的に例を挙げて説明したが、少なくとも
MR膜を形成する工程と、MR膜の成膜面に対する側面
を機械研磨したのちウエットエッチングする工程を含ん
でいれば、他の工程を含んでいなくてもよく、上記実施
の形態で説明した以外の工程を更に含んでいてもよい。
【0058】更にまた、本発明の磁気抵抗効果素子の製
造方法は、上記実施の形態で説明した薄膜磁気ヘッドを
製造する場合のほかに、例えば、磁気信号を検知するセ
ンサ(加速度センサなど)を製造する場合や、磁気信号
を記憶するメモリ等を製造する場合に適用することも可
能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項4のいずれか1に記載の磁気抵抗効果素子の製造方
法、または請求項5ないし請求項9のいずれか1に記載
の薄膜磁気ヘッドの製造方法、または請求項10ないし
請求項14のいずれか1に記載のヘッド装置の製造方法
によれば、MR膜の成膜面に対する側面を機械研磨した
のち、この機械研磨した面をウエットエッチングするよ
うにしたので、機械研磨による残留物を除去することが
でき、研磨くずによる特性の劣化を防止することができ
る。また、エッチングによりMR膜に与えるダメージを
小さくすることができると共に、基体とMR膜との段差
もドライエッチングのように大きくすることがなく、再
生特性を向上させることができる。
【0060】特に、請求項3記載の磁気抵抗効果素子の
製造方法、または請求項7記載の薄膜磁気ヘッドの製造
方法、または請求項12記載のヘッド装置の製造方法に
よれば、MR膜を形成する工程が、基体の上に第1強磁
性層,トンネルバリア層および第2強磁性層を順次成膜
する工程を含むようにしたので、トンネルバリア層が研
磨くずにより電気的にショートしてしまうことを防止す
ることができると共に、エッチングによりトンネルバリ
ア層に与えるダメージを小さくすることができる。よっ
て、より高い効果を得ることができる。
【0061】また、請求項9記載の薄膜磁気ヘッドの製
造方法、または請求項14記載のヘッド装置の製造方法
によれば、機械研磨をする前に、基体の上に記録ヘッド
部を形成する工程を更に含むようにしたので、エッチン
グにより記録ヘッド部に与えるダメージも小さくするこ
とができると共に、再生ヘッド部よりもエッチングされ
やすい記録ヘッド部についてもその段差をドライエッチ
ングに比べて小さくすることができる。よって、記録特
性を向上させることができると共に、自己記録時の再生
特性をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るヘッド装置の製造
方法により製造するヘッド装置の構成を表す斜視図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態に係るヘッド装置の製造
方法の工程を表す流れ図である。
【図3】図2に示したヘッド装置の製造方法の一工程を
表す断面図である。
【図4】図3に続く一工程を表す断面図である。
【図5】図4における多層膜の部分拡大図である。
【図6】図4に続く一工程を表す断面図である。
【図7】図6に続く一工程を表す断面図である。
【図8】図7に続く一工程を表す断面図である。
【図9】図8に続く一工程を表す断面図である。
【図10】図9に続く一工程を表す断面図である。
【図11】図10に続く一工程を表す断面図である。
【図12】図11に続く一工程を表す断面図である。
【図13】図12に続く一工程を表す断面図である。
【図14】図13に続く一工程を表す斜視図である。
【図15】図14の一部を拡大して表す部分分解斜視図
である。
【図16】本発明の一実施の形態に係るヘッド装置の製
造方法の変形例を表す断面図である。
【図17】図16に続く一工程を表す断面図である。
【図18】図17に続く一工程を表す断面図である。
【図19】図18に続く一工程を表す断面図である。
【符号の説明】
11…アンダーコート層、12…第1シールド層、13
…第1ギャップ層、14…絶縁層、15,45…磁区制
御層、16…第2ギャップ層、17…第2シールド層、
20…MR膜、20A…多層膜、21…下地層、21A
…タンタル層、21B…NiFe合金層、22…反強磁
性層、23…第1強磁性層、23A,23C…磁性層、
23B…非磁性層、24…トンネルバリア層、25…第
2強磁性層、25A,25B…磁性層、26…キャップ
層、31…記録ギャップ層、31A…開口部、32,3
4…薄膜コイル、33,35…フォトレジスト層、36
…上部磁極、36A…記録ポール部、37…オーバーコ
ート層、100…スライダ、110…基体、110A…
基板、111…エアベアリング面、120…薄膜磁気ヘ
ッド、121…再生ヘッド部、122…記録ヘッド部、
200…スライダ支持体、210…支軸、220…腕
部、300…記録媒体、401…フォトレジスト膜、4
02…堆積物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猿木 俊司 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA10 AD55 5D034 BA03 BA15 BA16 DA05 DA07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の上に磁気抵抗効果膜を形成する工
    程と、 磁気抵抗効果膜の成膜面に対する側面を機械研磨したの
    ち、この機械研磨した面をウエットエッチングする工程
    とを含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ウエットエッチングの際には、酸お
    よびアルカリのうちの少なくとも1種を含むエッチング
    液を用いることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効
    果素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程は、 基体の上に、第1強磁性層,トンネルバリア層および第
    2強磁性層を順次成膜する工程を含むことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の磁気抵抗効果素子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 電流を磁気抵抗効果膜に対して成膜面と
    垂直な方向に流す電流経路を形成する工程を更に含むこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 再生ヘッド部を有する薄膜磁気ヘッドの
    製造方法であって、 基体の上に磁気抵抗効果膜を有する再生ヘッド部を形成
    する工程と、 磁気抵抗効果膜の成膜面に対する側面を機械研磨したの
    ち、この機械研磨した面をウエットエッチングする工程
    とを含むことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ウエットエッチングの際には、酸お
    よびアルカリのうちの少なくとも1種を含むエッチング
    液を用いることを特徴とする請求項5記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程は、 基体の上に、第1強磁性層,トンネルバリア層および第
    2強磁性層を順次成膜する工程を含むことを特徴とする
    請求項5または請求項6記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記再生ヘッド部を形成する工程は、 電流を磁気抵抗効果膜に対して成膜面と垂直な方向に流
    す電流経路を形成する工程を含むことを特徴とする請求
    項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の薄膜磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 更に、前記機械研磨をする前に、基体の
    上に記録ヘッド部を形成する工程を含むことを特徴とす
    る請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の薄膜
    磁気ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 再生ヘッド部を有するスライダを形成
    する工程と、スライダをスライダ支持体に搭載する工程
    とを含むヘッド装置の製造方法であって、 前記スライダを形成する工程は、 基体の上に磁気抵抗効果膜を有する再生ヘッド部を形成
    する工程と、 磁気抵抗効果膜の成膜面に対する側面を機械研磨したの
    ち、この機械研磨した面をウエットエッチングする工程
    とを含むことを特徴とするヘッド装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ウエットエッチングの際には、酸
    およびアルカリのうちの少なくとも1種を含むエッチン
    グ液を用いることを特徴とする請求項10記載のヘッド
    装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記磁気抵抗効果膜を形成する工程
    は、 基体の上に、第1強磁性層,トンネルバリア層および第
    2強磁性層を順次成膜する工程を含むことを特徴とする
    請求項10または請求項11記載のヘッド装置の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記再生ヘッド部を形成する工程は、 電流を磁気抵抗効果膜に対して成膜面と垂直な方向に流
    す電流経路を形成する工程を含むことを特徴とする請求
    項10ないし請求項12のいずれか1項に記載のヘッド
    装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 更に、前記機械研磨をする前に、基体
    の上に記録ヘッド部を形成する工程を含むことを特徴と
    する請求項10ないし請求項13のいずれか1項に記載
    のヘッド装置の製造方法。
JP2001240531A 2001-08-08 2001-08-08 磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法 Pending JP2003060266A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240531A JP2003060266A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001240531A JP2003060266A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003060266A true JP2003060266A (ja) 2003-02-28

Family

ID=19071128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001240531A Pending JP2003060266A (ja) 2001-08-08 2001-08-08 磁気抵抗効果素子の製造方法、薄膜磁気ヘッドの製造方法およびヘッド装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003060266A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007220154A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法
US7446981B2 (en) 2005-08-05 2008-11-04 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic head, fabrication process of magnetic head, and magnetic disk storage apparatus mounting magnetic head
JP2013058304A (ja) * 2012-11-16 2013-03-28 Hgst Netherlands B V 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法
CN110856454A (zh) * 2018-06-20 2020-02-28 株式会社日立高新技术 磁阻元件的制造方法以及磁阻元件

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7446981B2 (en) 2005-08-05 2008-11-04 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic head, fabrication process of magnetic head, and magnetic disk storage apparatus mounting magnetic head
JP2007220154A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法
JP2013058304A (ja) * 2012-11-16 2013-03-28 Hgst Netherlands B V 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法
CN110856454A (zh) * 2018-06-20 2020-02-28 株式会社日立高新技术 磁阻元件的制造方法以及磁阻元件
CN110856454B (zh) * 2018-06-20 2023-09-29 株式会社日立高新技术 磁阻元件的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6535363B1 (en) Magnetic resistance effect type thin-film magnetic head and method for manufacturing the same
US7551408B2 (en) Thin film magnetic head, head gimbal assembly, and hard disk drive
JP3657916B2 (ja) 磁気抵抗効果ヘッドおよび垂直磁気記録再生装置
KR100379978B1 (ko) 자기 저항 효과 헤드 및 이를 이용한 자기 기억 장치
US20040100737A1 (en) Magnetic recording head
US8537505B2 (en) Magnetoresistive effect head having a free layer and a magnetic domain control layer that applies a magnetic field more strongly in an upper part of the free layer
JPH11316919A (ja) スピントンネル磁気抵抗効果型磁気ヘッド
JP2001291915A (ja) 磁気抵抗センサ素子およびその製造方法
JP2009032382A (ja) Cpp型磁界検出素子及びその製造方法
JP3813914B2 (ja) 薄膜磁気ヘッド
JP2001084535A (ja) 薄膜磁気ヘッドの製造方法および磁気抵抗効果装置の製造方法
JP2002124721A (ja) スピンバルブ構造およびその形成方法、並びに再生ヘッドおよびその製造方法
US20060007603A1 (en) Magnetoresistive sensor with refill film, fabrication process, and magnetic disk storage apparatus mounting magnetoresistive sensor
JP3263018B2 (ja) 磁気抵抗効果素子およびその製造方法
JP2008084430A (ja) 磁気ヘッド及び磁気記録装置
JP2000311316A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気抵抗効果装置
JP3965109B2 (ja) 磁気抵抗効果装置の製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドの製造方法
US6483674B1 (en) Spin valve head, production process thereof and magnetic disk device
JP2005032405A (ja) 薄膜磁気ヘッド、ヘッドジンバルアセンブリおよびハードディスク装置
US20040264034A1 (en) Magnetic head and a magnetic disk drive
US20040264066A1 (en) Thin film magnetic head, head gimbal assembly, and hard disk drive
JP4005356B2 (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド、磁気抵抗効果型ヘッド製造方法、および情報再生装置
US20030034324A1 (en) Method of manufacturing magnetoresistive device, thin film magnetic head and head assembly
US7426096B2 (en) Magnetoresistive effective element with high output stability and reduced read bleeding at track edges
JP4471020B2 (ja) Cpp構造の磁気抵抗効果素子および磁気ディスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060523