JPH11213341A - 硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法

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JPH11213341A
JPH11213341A JP971098A JP971098A JPH11213341A JP H11213341 A JPH11213341 A JP H11213341A JP 971098 A JP971098 A JP 971098A JP 971098 A JP971098 A JP 971098A JP H11213341 A JPH11213341 A JP H11213341A
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JP
Japan
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layer
magnetic bias
hard magnetic
magnetoresistive
metal plating
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JP971098A
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Shingo Yagyu
慎悟 柳生
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的かつ磁気的接続不良を防止し、信頼性
が高い再生出力特性に優れた硬磁性バイアス式磁気抵抗
効果型ヘッドを提供する。製造工程数が削減できる硬磁
性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッド
において、軟磁性バイアス層(SAL)14の側面、磁気
抵抗効果(MR)層14の側面に金属めっき層20を形成
する。金属めっき層20は無電解めっき法で形成され、
好ましくは硬磁性材料で形成される。リード電極層18
は金属めっき層20を通して軟磁性バイアス層14、磁
気抵抗効果層16のそれぞれに接続される。硬磁性バイ
アス層17は金属めっき層20を介在して磁気抵抗効果
層16にバイアス磁界を付与する。また、金属めっき層
20を形成するマスク21は磁気抵抗効果層16等をパ
ターンニングするマスクが兼用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬磁性バイアス式
磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法に関する。特に
本発明は、磁気抵抗効果素子(MR素子)が組み込まれ、
ハードディスク等に使用される硬磁性バイアス式磁気抵
抗効果型ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来技術に係る硬磁性バイアス式
磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。硬磁性バイ
アス式磁気抵抗効果型ヘッドの再生専用ヘッドは、非磁
性基板1上に形成され、軟磁性バイアス(ソフトバイア
ス)層(SAL)4、非磁性(分離)層5、磁気抵抗効果
(MR)層6、硬磁性バイアス(ハードバイアス、永久磁
石)層7及びリード電極層8を備える。非磁性基板1の
表面上には下シールド層2、シールドギャップ層3のそ
れぞれが順次積層される。
【0003】軟磁性バイアス層4は、シールドギャップ
層3の表面上に形成され、磁気抵抗効果層6にバイアス
を付与する。非磁性層5は、磁気分離層として使用さ
れ、軟磁性バイアス層4上に積層される。磁気抵抗効果
層6は、図示しない磁気記録媒体に記録された磁気情報
を電気抵抗値の変化として検出する機能を備え、非磁性
層5上に積層される。
【0004】硬磁性バイアス層7は、軟磁性バイアス層
4の側面部分に形成され、磁気抵抗効果層6に磁区制御
を行うバイアス磁界を付与する。リード電極層8は、磁
気抵抗効果層6の側面部分に形成され、磁気抵抗効果層
6、軟磁性バイアス層4のそれぞに電気的に接続され
る。このリード電極層8は磁気抵抗効果層6に流れる検
出電流の供給及び取り出しを行う。
【0005】なお、図示しないが、再生専用ヘッド上に
は、上シールド層、シールドギャップ層(記録専用ヘッ
ドの磁性層として使用される)及び記録専用ヘッドが組
み込まれる。
【0006】このように構成される従来技術に係る硬磁
性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドは以下に説明する製
造方法により形成される。図7乃至図11は従来技術に
係る製造方法を説明する各製造工程毎に示す硬磁性バイ
アス式磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【0007】(1)まず、非磁性基板1の表面上に下シ
ールド層2、シールドギャップ層3のそれぞれを所定の
平面形状で形成する。この後、図7に示すように、シー
ルドギャップ層3上に軟磁性バイアス層4、非磁性層
5、磁気抵抗効果層6のそれぞれを順次積層する。これ
らの軟磁性バイアス層4、非磁性層5、磁気抵抗効果層
6はそれぞれスパッタリングにより成膜される。
【0008】(2)図8に示すように、磁気抵抗効果層
6上にマスク9を形成する。マスク9には例えばフォト
リソグラフィ技術で形成されたフォトレジスト薄膜が使
用される。マスク9は、エッチングマスク及びリフトオ
フマスクとして機能する。
【0009】(3)図9に示すように、マスク9を使用
し、磁気抵抗効果層6、非磁性層5、軟磁性バイアス層
4のそれぞれをエッチングによりパターンニングする。
エッチングにはイオンミリング技術が使用される。
【0010】(4)そして、リフトオフ技術を使用し、
硬磁性バイアス層7、リード電極層8のそれぞれを順次
積層する。すなわち、図10に示すように、前述のマス
ク9を残した状態で、軟磁性バイアス層4の側面部分及
びマスク9上に硬磁性バイアス層7を形成し、引き続
き、硬磁性バイアス層7上であって磁気抵抗効果層6の
側面部分及びマスク9上にリード電極層8を形成する。
硬磁性バイアス層7、リード電極層8のそれぞれはスパ
ッタリングにより成膜される。この後、図11に示すよ
うに、マスク9を選択的に除去することにより、マスク
9上の不必要な硬磁性バイアス層7及びリード電極層8
が除去される。マスク9の除去はアセトン浸浸により行
われる。
【0011】これら一連の製造工程が完了すると、硬磁
性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの再生専用ヘッドが
完成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、以
下の点について配慮がなされていない。硬磁性バイアス
式磁気抵抗効果型ヘッドは前述の製造方法によって量産
される。硬磁性バイアス層7、リード電極層8のそれぞ
れはスパッタリング、詳細にはマグネトロンスパッタリ
ングにより成膜されているが、成膜回数を重ねることに
よりスパッタリングターゲットが目減りし、エロージョ
ンに変化が発生する。このエロージョンの変化は、成膜
粒子の入射角度を変化させ、マスク9の後退の度合いを
変化させる(マスク9の形状にばらつきを生じる)。こ
のため、図11に示すように、軟磁性バイアス層4の側
面並びに磁気抵抗効果層6の側面から離間した位置に硬
磁性バイアス層7、リード電極層8のそれぞれが形成さ
れてしまう。すなわち、リード電極層8と磁気抵抗効果
層6、軟磁性バイアス層4のそれぞれとの間の電気的な
接続が行われない電気的接続不良が発生する。さらに、
硬磁性バイアス層7のバイアス磁界が充分に磁気抵抗効
果層6に付与できない磁気的接続不良が発生する。従っ
て、硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにおいて
は、製品としての信頼性が損なわれ、かつ再生出力特性
が劣化する。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。従って、本発明の目的は、磁気抵抗効果
層、軟磁性バイアス層のそれぞれとリード電極層との間
の電気的接続不良を防止し、信頼性が高い硬磁性バイア
ス式磁気抵抗効果型ヘッドを提供することである。
【0014】さらに、本発明の目的は、磁気抵抗効果層
と硬磁性バイアス層との間の磁気的接続を確実に行い、
再生出力特性に優れた硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型
ヘッドを提供することである。
【0015】さらに、本発明の目的は、上記目的を達成
しつつ、製造工程数が削減できる硬磁性バイアス式磁気
抵抗効果型ヘッドの製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッ
ドにおいて、軟磁性バイアス層と、軟磁性バイアス層上
に非磁性層を介在して形成された磁気抵抗効果層と、軟
磁性バイアス層の側面及び磁気抵抗効果層の側面に形成
された金属めっき層と、軟磁性バイアス層の側面部分に
金属めっき層を介して形成され、磁気抵抗効果層と磁気
的に接続された硬磁性バイアス層と、磁気抵抗効果層の
側面部分に形成され、金属めっき層を通して磁気抵抗効
果層、軟磁性バイアス層のそれぞれに電気的に接続され
たリード電極層と、を備えたことを特徴とする。
【0017】金属めっき層は、好ましくは硬磁性材料で
形成され、さらに好ましくは無電解めっき法で形成され
る。さらに、金属めっき層は、硬磁性バイアス層と同一
の硬磁性材料で形成され、この硬磁性バイアス層と一体
に形成される、ことが好ましい。すなわち、製造プロセ
スにおいては、金属めっき層、硬磁性バイアス層のそれ
ぞれが同一製造工程で同一の硬磁性材料によって形成さ
れる。
【0018】このように構成される硬磁性バイアス式磁
気抵抗効果型ヘッドにおいては、金属めっき層は成膜方
向に方向性を持たないので、軟磁性バイアス層の側面の
全域、磁気抵抗効果層の側面の全域にそれぞれ金属めっ
き層が確実に成膜される。この金属めっき層を通してリ
ード電極層は磁気抵抗効果層、軟磁性バイアス層のそれ
ぞれに電気的に確実に接続される。さらに、金属めっき
層を通して硬磁性バイアス層は磁気抵抗効果層に磁気的
に確実に接続される。さらに、金属めっき層が硬磁性材
料で形成されると、金属めっき層自体が硬磁性バイアス
層として機能するので、磁区制御を行うバイアス磁界を
効率よく磁気抵抗効果層に付与できる。従って、電気的
かつ磁気的な接続不良が防止でき、信頼性が高く性能に
優れた硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドが実現で
きる。
【0019】さらに、この発明は、硬磁性バイアス式磁
気抵抗効果型ヘッドの製造方法において、軟磁性バイア
ス層上に非磁性層を介在して磁気抵抗効果層を積層する
工程と、磁気抵抗効果層上にマスクを形成する工程と、
マスクをエッチングマスクとして使用し、磁気抵抗効果
層、非磁性層、軟磁性バイアス層のそれぞれをパターン
ニングする工程と、マスクをめっきマスクとして使用
し、軟磁性バイアス層のパターンニングされた側面、磁
気抵抗効果層のパターンニングされた側面にそれぞれ金
属めっき層を形成する工程と、を備えたことを特徴とす
る。
【0020】このように構成される硬磁性バイアス式磁
気抵抗効果型ヘッドの製造方法においては、前述の発明
で得られる金属めっき層が、磁気抵抗効果層、非磁性
層、軟磁性バイアス層のそれぞれをパターンニングする
マスクを兼用して形成される。従って、金属めっき層を
形成する新たなマスクを形成する工程がなくなるので、
硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの製造工程数が
削減できる。さらに、同一のマスクによって磁気抵抗効
果層、軟磁性バイアス層のそれぞれのパターンニング
と、金属めっき層の形成とが行えるので、磁気抵抗効果
層、軟磁性バイアス層のそれぞれに対して金属めっき層
はセルフアライメントで形成できる。従って、製造工程
におけるマスク合わせずれがなくなるので、硬磁性バイ
アス式磁気抵抗効果型ヘッドの微細加工(磁気抵抗効果
素子の微細加工)が実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、図面
を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1
は本発明の第1の実施の形態に係る硬磁性バイアス式磁
気抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。硬磁性バイア
ス式磁気抵抗効果型ヘッドの再生専用ヘッドは、非磁性
基板11上に形成され、軟磁性バイアス層14、非磁性
層15、磁気抵抗効果層16、硬磁性バイアス層17及
びリード電極層18を備え、さらに金属めっき層20を
備える。非磁性基板11の表面上には下シールド層1
2、シールドギャップ層13のそれぞれが順次積層され
る。非磁性基板11には例えばAl-TiC基板が使用され
る。下シールド層12は例えば1.5μmの膜厚を有する
磁性体で形成される。シールドギャップ層13は例えば
100nmの膜厚を有するAl203膜で形成される。
【0022】軟磁性バイアス層14は、シールドギャッ
プ層13の表面上に形成され、磁気抵抗効果層16にバ
イアスを付与する。軟磁性バイアス層14は例えば20nm
の膜厚を有するCoZrMo膜で形成される。非磁性層15
は、磁気分離層として使用され、軟磁性バイアス層14
上に積層される。非磁性層15は例えば10nmの膜厚を有
するTa膜で形成される。磁気抵抗効果層16は、図示し
ない磁気記録媒体に記録された磁気情報を電気抵抗値の
変化として検出する機能を備え、非磁性層15上に積層
される。磁気抵抗効果層16は例えば20nmの膜厚を有す
るNiFe膜で形成される。
【0023】金属めっき層20は軟磁性バイアス層14
の側面及び磁気抵抗効果層16の側面にこれらの側面全
域を覆って形成される。本実施の形態において、製造プ
ロセス中、軟磁性バイアス層14並びに磁気抵抗効果層
16は電気的にフローティング状態にあるので、金属め
っき層20は無電解めっき法により形成される。金属め
っき層20は基本的な機能として電気的導電性及び磁気
透過性を備えていればよい。本実施の形態においては、
磁気抵抗効果層16へのバイアス磁界の付与を高めるた
めに、硬磁性バイアス層17と同等の性質をもつ硬磁性
材料により金属めっき層20が形成される。金属めっき
層20は例えば15-25nmの膜厚を有するNi膜で形成され
る。
【0024】硬磁性バイアス層17は、軟磁性バイアス
層14の側面部分に形成され、磁気抵抗効果層16に磁
区制御を行うバイアス磁界を付与する。硬磁性バイアス
層17は軟磁性バイアス層14の側面に金属めっき層2
0を介在して磁気抵抗効果層16に磁気的に接続され
る。金属めっき層20の膜厚に相当する非常に近い距離
で硬磁性バイアス層17は磁気抵抗効果層16に磁気的
に接続されるので、硬磁性バイアス層17からのバイア
ス磁界は磁気抵抗効果層16に充分に付与される。硬磁
性バイアス層17は例えば50nmの膜厚を有するCoPt膜
で形成される。
【0025】リード電極層18は、磁気抵抗効果層16
の側面部分に形成され、磁気抵抗効果層16、軟磁性バ
イアス層14のそれぞれに電気的に接続される。リード
電極層18は、軟磁性バイアス層14の側面、磁気抵抗
効果層16の側面にそれぞれ形成された金属めっき層2
0を介在しこの金属めっき層20を通して軟磁性バイア
ス層14、磁気抵抗効果層16のそれぞれに電気的に接
続されるので、それぞれへの接続を確実に行える。つま
り、リード電極層18は磁気抵抗効果層16に流れる検
出電流の供給及び取り出しを確実に行える。リード電極
層18は例えば100nmの膜厚を有するNb膜で形成され
る。
【0026】なお、図示しないが、再生専用ヘッド上に
は上シールド層、シールドギャップ層及び記録専用ヘッ
ドが組み込まれ、再生専用ヘッド及び記録専用ヘッドに
より硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドが構築され
る。また、本発明は、再生専用ヘッドのみが組み込まれ
た硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにも適用でき
る。
【0027】このように構成される硬磁性バイアス式磁
気抵抗効果型ヘッドは以下に説明する製造方法により形
成される。図2乃至図4は本発明に係る製造方法を説明
する各製造工程毎に示す硬磁性バイアス式磁気抵抗効果
型ヘッドの要部断面図である。
【0028】(1)まず、非磁性基板11の表面上に下
シールド層12、シールドギャップ層13のそれぞれを
所定の平面形状で形成する。この後、図2に示すよう
に、シールドギャップ層13上に軟磁性バイアス層1
4、非磁性層15、磁気抵抗効果層16のそれぞれを順
次積層する。これらの軟磁性バイアス層14、非磁性層
15、磁気抵抗効果層16はそれぞれ例えばスパッタリ
ングにより成膜する。
【0029】(2)次に、磁気抵抗効果層16上におい
て磁気抵抗効果素子の形成領域にマスク21を形成する
(図3参照)。マスク21には例えばフォトリソグラフ
ィ技術で形成されたフォトレジスト薄膜が使用される。
マスク21は、エッチングマスク及びリフトオフマスク
として機能するとともに、めっきマスクとしても機能す
る。なお、マスク21は、フォトレジスト薄膜に限定さ
れず、例えば酸化珪素薄膜で形成してもよい。
【0030】この後、図3に示すように、マスク21を
エッチングマスクとして使用し、磁気抵抗効果層16、
非磁性層15、軟磁性バイアス層14のそれぞれをエッ
チングによりパターンニングする。エッチングにはイオ
ンミリング技術が使用される。
【0031】(3)図4に示すように、マスク21をそ
のままめっきマスクとして使用し、パターンニングによ
り露出された軟磁性バイアス層14の側面、磁気抵抗効
果層16の側面に金属めっき層20を形成する。金属め
っき層20は前述のようにNiの無電解めっきにより形成
される。パターンニングに使用したマスク21により金
属めっき層20が形成されるので、金属めっき層20は
軟磁性バイアス層14の側面、磁気抵抗効果層16の側
面のそれぞれに製造工程におけるマスク合わせずれがな
いセルフアライメントで形成される。
【0032】(4)そして、リフトオフ技術を使用し、
硬磁性バイアス層17、リード電極層18のそれぞれを
順次積層する。すなわち、前述のマスク21をそのまま
リフトオフマスクとして使用し、軟磁性バイアス層14
の側面部分であって金属めっき層20上及びマスク21
上に硬磁性バイアス層17を形成し、引き続き、硬磁性
バイアス層17上であって磁気抵抗効果層16の側面部
分及びマスク21上にリード電極層18を形成する。硬
磁性バイアス層17、リード電極層18のそれぞれは例
えばマグネトロンスパッタリングにより成膜される。こ
の後、マスク21を選択的に除去することにより、マス
ク21上の不必要な硬磁性バイアス層17及びリード電
極層18が除去される。マスク21の除去はアセトン浸
浸により行われる。
【0033】これら一連の製造工程が完了すると、前述
の図1に示す硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの
再生専用ヘッドが完成する。
【0034】以上説明したように、本実施の形態に係る
硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、金
属めっき層20は成膜方向に方向性を持たないので、軟
磁性バイアス層14の側面の全域、磁気抵抗効果層16
の側面の全域にそれぞれ金属めっき層20が確実に成膜
される。この金属めっき層20を通してリード電極層1
8は磁気抵抗効果層16、軟磁性バイアス層14のそれ
ぞれに電気的に確実に接続される。さらに、金属めっき
層20を通して硬磁性バイアス層17は磁気抵抗効果層
16に磁気的に確実に接続される。さらに、金属めっき
層20が硬磁性材料で形成されると、金属めっき層20
自体が硬磁性バイアス層17として機能するので、磁区
制御を行うバイアス磁界を効率よく磁気抵抗効果層16
に付与できる。従って、電気的かつ磁気的な接続不良が
防止でき、製品としての信頼性が高く再生出力特性に優
れた硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドが実現でき
る。
【0035】さらに、硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型
ヘッドの製造方法においては、金属めっき層20が、磁
気抵抗効果層16、非磁性層15、軟磁性バイアス層1
4のそれぞれをパターンニングするマスク21を兼用し
て形成される。さらに、マスク21は硬磁性バイアス層
17、リード電極層18を形成するリフトオフマスクと
しても機能する。従って、金属めっき層20を形成する
新たなマスクを形成する工程がなくなるので、硬磁性バ
イアス式磁気抵抗効果型ヘッドの製造工程数が削減でき
る。さらに、同一のマスク21によって磁気抵抗効果層
16、軟磁性バイアス層14のそれぞれのパターンニン
グと、金属めっき層20の形成とが行えるので、磁気抵
抗効果層16、軟磁性バイアス層14のそれぞれに対し
て金属めっき層20はセルフアライメントで形成でき
る。従って、製造工程におけるマスク合わせずれがなく
なるので、硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの微
細加工が実現できる。
【0036】(第2の実施の形態)本実施の形態は、前
述の実施の形態に係る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型
ヘッドにおいて、硬磁性バイアス層と金属めっき層とを
同一硬磁性材料で形成するとともに双方を一体に形成し
た場合を説明する。
【0037】図5は本発明の第2の実施の形態に係る硬
磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図であ
る。本実施の形態に係る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果
型ヘッドの再生専用ヘッドは、軟磁性バイアス層14の
側面、磁気抵抗効果層16の側面のそれぞれを覆いつつ
シールドギャップ層13上に形成され、無電解めっき法
で形成された硬磁性バイアス層17Mを備える。すなわ
ち、硬磁性バイアス層17Mは、第1の実施の形態に係
る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにおいて説明
した、硬磁性バイアス層17、金属めっき層20のそれ
ぞれを同一硬磁性材料でかつ一体に形成した(製造プロ
セスにおいては同一製造工程で形成した)ものである。
硬磁性バイアス層17Mは例えば15-25nmの膜厚を有す
るNiP薄膜で形成される。必要以上に膜厚が厚いと磁気
抵抗効果層16に付与するバイアス磁界が強くなりすぎ
る。なお、このとき、リード電極層18にはスパッタリ
ングで形成されたTa薄膜が使用される。また、リード電
極層18は、硬磁性バイアス層17Mと同様に無電解め
っき法で形成してもよい。
【0038】以上説明したように、本実施の形態に係る
硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、第
1の実施の形態に係る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型
ヘッドで得られる効果の他に、硬磁性バイアス層17と
金属めっき層20とを一体に形成した硬磁性バイアス層
17Mを備えたので、成膜数が減少し、構造が簡素化で
きるとともに、製造工程数が減少できる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、磁気抵抗効果層、軟磁性バイ
アス層のそれぞれとリード電極層との間の電気的接続不
良を防止し、信頼性が高い硬磁性バイアス式磁気抵抗効
果型ヘッドを提供できる。
【0040】さらに、本発明は、磁気抵抗効果層と硬磁
性バイアス層との間の磁気的接続を確実に行い、再生出
力特性に優れた硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッド
を提供できる。
【0041】さらに、本発明は、製造工程数が削減でき
る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る硬磁性バイア
ス式磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図2】製造方法を説明する第1製造工程における硬磁
性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図であ
る。
【図3】第2製造工程における硬磁性バイアス式磁気抵
抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図4】第3製造工程における硬磁性バイアス式磁気抵
抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る硬磁性バイア
ス式磁気抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図6】従来技術に係る硬磁性バイアス式磁気抵抗効果
型ヘッドの要部断面図である。
【図7】従来技術に係る製造方法を説明する第1製造工
程における硬磁性バイアス式磁気抵抗効果型ヘッドの要
部断面図である。
【図8】第2製造工程における硬磁性バイアス式磁気抵
抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図9】第3製造工程における硬磁性バイアス式磁気抵
抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図10】第4製造工程における硬磁性バイアス式磁気
抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【図11】第5製造工程における硬磁性バイアス式磁気
抵抗効果型ヘッドの要部断面図である。
【符号の説明】
11 非磁性基板 14 軟磁性バイアス層 15 非磁性層 16 磁気抵抗効果層(MR層) 17,17M 硬磁性バイアス層 18 リード電極層 20 金属めっき層 21 マスク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性バイアス層と、 前記軟磁性バイアス層上に非磁性層を介在して形成され
    た磁気抵抗効果層と、 前記軟磁性バイアス層の側面及び磁気抵抗効果層の側面
    に形成された金属めっき層と、 前記軟磁性バイアス層の側面部分に前記金属めっき層を
    介して形成され、前記磁気抵抗効果層と磁気的に接続さ
    れた硬磁性バイアス層と、 前記磁気抵抗効果層の側面部分に形成され、前記金属め
    っき層を通して磁気抵抗効果層、軟磁性バイアス層のそ
    れぞれに電気的に接続されたリード電極層と、 を備えたことを特徴とする硬磁性バイアス式磁気抵抗効
    果型ヘッド。
  2. 【請求項2】 軟磁性バイアス層上に非磁性層を介在し
    て磁気抵抗効果層を積層する工程と、 前記磁気抵抗効果層上にマスクを形成する工程と、 前記マスクをエッチングマスクとして使用し、前記磁気
    抵抗効果層、非磁性層、軟磁性バイアス層のそれぞれを
    パターンニングする工程と、 前記マスクをめっきマスクとして使用し、前記軟磁性バ
    イアス層のパターンニングされた側面、磁気抵抗効果層
    のパターンニングされた側面にそれぞれ金属めっき層を
    形成する工程と、 を備えたことを特徴とする硬磁性バイアス式磁気抵抗効
    果型ヘッドの製造方法。
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