JPH11212947A - 時系列データ予測方法および装置 - Google Patents

時系列データ予測方法および装置

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JPH11212947A
JPH11212947A JP1228498A JP1228498A JPH11212947A JP H11212947 A JPH11212947 A JP H11212947A JP 1228498 A JP1228498 A JP 1228498A JP 1228498 A JP1228498 A JP 1228498A JP H11212947 A JPH11212947 A JP H11212947A
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功 四郎丸
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洋 関
Koji Oga
幸治 大賀
Hiroyuki Yuji
弘幸 湯地
Kenji Tominaga
堅治 富永
Yoshiharu Hayashi
喜治 林
Buichi Maruyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】様々な周波数成分を含み複雑に変化する時系列
データの将来値を、精度良く予測できる時系列データの
予測方法および装置を提供することにある。 【解決手段】様々な周波数成分を含み複雑に変化する時
系列データを時系列データ分解装置70で複数の時系列
データに分解し、予測装置101〜103において分解
された複数の時系列データ毎に将来値を予測し、予測さ
れた複数の将来値に基づいて、前記様々な周波数成分を
含み複雑に変化する時系列データの将来値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は時系列データの将来
値を予測する時系列データ予測方法および装置に係り、
特に様々な周波数成分を含む時系列データの将来値を予
測できる時系列データ予測方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】株価,電力需要,交通量あるいはプラン
トの状態量などの時系列データの将来値を精度よく予測
することは、将来起こりうる事態に適切に対処するため
に必要とされている。これらの時系列データの将来値を
予測するための方法として、予測の対象となる時系列デ
ータと、その時系列データに関連する他の時系列データ
に基づいて、物理モデル,ニューラルネットワークある
いはARMAモデル等によりモデルを作成し、作成した
モデルを用いて予測対象である時系列データの将来値を
予測する方法がある。ここで、モデルの作成および将来
値の予測に用いられる時系列データは、何の処理も施さ
れていない生の時系列データである場合が多い。
【0003】時系列データの将来値予測の一例として、
特開平5−204884 号公報にはニューラルネットワークを
用いた時系列データの予測方法が記載されている。その
予測方法とは、予測対象である時系列データの過去の値
を入力して現在値が出力されるように、ニューラルネッ
トワークの重み係数を設定し、重み係数設定後のニュー
ラルネットワークを用いて、時系列データの将来値を予
測するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のように、単一のモデルを用いて時系列データの
将来値を予測する場合には、様々な周波数成分を含んで
複雑に変化する時系列データに対して、モデルを精度良
く作成することができず、そのため将来値予測の精度も
低下するという問題が発生する。
【0005】本発明の目的は、様々な周波数成分を含み
複雑に変化する時系列データの将来値を、精度良く予測
できる時系列データの予測方法および装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する第1
の発明の特徴は、第1時系列データの将来値を予測する
時系列データ予測方法において、前記第1時系列データ
を複数の第2時系列データに分解し、前記複数の第2時
系列データ毎に将来値を予測し、予測された前記複数の
将来値に基づいて、前記第1時系列データの将来値を求
めることにある。第1時系列データが様々な周波数成分
を含み複雑に変化する場合、第1時系列データを複数の
第2時系列データに分解することにより、第1時系列デ
ータに比べて、変化が単純な第2時系列データが得られ
る。変化が単純な第2時系列データに対しては将来値の
予測を精度良く行うことができる。その第2時系列デー
タの将来値に基づいて、第1時系列データの将来値を求
めることにより、第1時系列データの将来値の予測を精
度良く行うことができる。
【0007】上記目的を達成する第2の発明の特徴は、
第1時系列データの将来値を予測する時系列データ予測
方法において、前記第1時系列データを、この第1時系
列データによって示される波形が周期の異なる複数の波
形で表されるように、複数の第2時系列データに分解
し、前記複数の第2時系列データ毎に将来値を予測し、
予測された前記複数の将来値に基づいて、前記第1時系
列データの将来値を求めることにある。本発明も上記第
1の発明と同様の作用効果を生じる。
【0008】上記目的を達成する第3の発明の特徴は、
第1時系列データの将来値を予測する時系列データ予測
方法において、前記第1時系列データを、複数の第2時
系列データに分解し、前記第1時系列データの変化に影
響を与える第3時系列データを、複数の第4時系列デー
タに分解し、前記複数の第2時系列データおよび第4時
系列データに基づいて、前記第2時系列データ毎に将来
値を予測し、予測された前記複数の将来値に基づいて、
前記第1時系列データの将来値を求めることにある。本
発明も上記第1の発明と同様の作用効果を生じる。ま
た、第2時系列データの将来値の予測に、第1時系列デ
ータの変化に影響を与える第3時系列データを分解して
得られる第4時系列データを用いることにより、第2時
系列データの将来値の予測精度が向上する。その結果、
第1時系列データの将来値の予測も更に精度良く行うこ
とができる。
【0009】上記目的を達成する第4の発明の特徴は、
第1時系列データの将来値を予測する時系列データ予測
方法において、前記第1時系列データの変化に影響を与
える第2時系列データを、複数の第3時系列データに分
解し、前記複数の第3時系列データに基づいて、前記第
1時系列データを分解して得られる複数の第4時系列デ
ータの将来値を予測し、予測された前記複数の将来値に
基づいて、前記第1時系列データの将来値を求めること
にある。第1時系列データの変化に影響を与える第2時
系列データを分解して得られる第3時系列データに基づ
いて、第1時系列データを分解して得られる第4時系列
データの将来値を予測するため、第4時系列データの将
来値の予測を精度良く行うことができる。第4時系列デ
ータの将来値を精度良く求めることができるため、第1
時系列データが複数の周波数成分を含み複雑に変化する
場合にも、第4時系列データの将来値に基づいて第1時
系列データの将来値の予測を精度良く行うことができ
る。
【0010】上記目的を達成する第5の発明の特徴は、
第1時系列データから第2時系列データへの分解は、前
記第1時系列データを周波数帯域毎に分解することであ
る。第1時系列データを周波数帯域毎に分解して第2時
系列データを得ることにより、第2時系列データの将来
値の予測を精度良く行うことができる。
【0011】上記目的を達成する第6の発明の特徴は、
第1時系列データは、フィルタにより、周波数帯域毎に
分解されることにある。フィルタを用いることにより、
時系列データを容易に周波数帯域毎に分解できる。
【0012】上記目的を達成する第7の発明の特徴は、
ある時間における第1時系列データの測定値と、予め求
められた前記ある時間に対する第1時系列データの将来
値との偏差を求め、その偏差が予め設定された設定値を
超えた場合は、前記偏差が前記設定値を超えたことを表
示することにある。予測された将来値と実際の値との差
が設定値を超えたことが表示されるため、測定された第
1時系列データが異常であることを認識できる。
【0013】上記目的を達成する第8の発明の特徴は、
第2時系列データに基づいてモデルを作成し、作成され
た前記モデルを用いて前記第2時系列データの将来値の
予測を行うことにある。将来値の予測にモデルを用いる
ことにより、将来値の予測を容易に行うことができる。
なお、ニューラルネットワークを用いて将来値の予測を
行う場合、モデルの作成とはニューラルネットワークの
重み係数を調節することを指す。
【0014】上記目的を達成する第9の発明の特徴は、
第2時系列データおよび第4時系列データに基づいてモ
デルを作成し、作成された前記モデルを用いて前記第2
時系列データの将来値の予測を行うことにある。本発明
も上記第8の発明と同様の作用効果を生じる。
【0015】上記目的を達成する第10の発明の特徴
は、モデルの作成は、絶対値の最大値が予め設けられた
設定値よりも大きな第2時系列データに対して行うこと
にある。変化の大きな第2時系列データは、第1時系列
データの将来値の変動に対する影響も大きいため、絶対
値の最大値が設定値を超える第2時系列データについて
モデルを作成することにより、第1時系列データの将来
値の変動に大きく影響する第2時系列データについて、
モデルの作成が行われる。すなわち、変化の小さな第2
時系列データに対してはモデルの作成を行わないため、
作成するモデルの数を減らすことが可能となる。
【0016】上記目的を達成する第11の発明の特徴
は、モデルにより第2時系列データの将来値を予測する
間に、前記第2時系列データに基づいて前記モデルの改
良モデルを作成する第1ステップと、前記改良モデルの
作成後に、前記モデルの代わりに前記改良モデルを用い
て前記第2時系列データの将来値を予測する第2ステッ
プとを含むことにある。モデルにより将来値の予測を行
う間に、改良モデルを作成し、改良モデルを作成後は改
良モデルにより将来値の予測をするため、状況の変化な
どにより、現状のモデルでは第2時系列データの将来値
が正確に予測できなくなった場合に、新たに作成された
改良モデルによって将来値の予測を正確に行うことがで
きる。
【0017】上記目的を達成する第12の発明の特徴
は、モデルにより第2時系列データの将来値を予測する
間に、前記第2時系列データおよび第4時系列データに
基づいて前記モデルの改良モデルを作成する第1ステッ
プと、前記改良モデルの作成後に、前記モデルの代わり
に前記改良モデルを用いて前記第2時系列データの将来
値を予測する第2ステップとを含むことにある。本発明
も上記第11の発明と同様の作用効果を生じる。
【0018】上記目的を達成する第13の発明の特徴
は、モデルの作成は、シミュレータより出力される時系
列データに基づいて行うことにある。モデルの作成をシ
ミュレータより出力される時系列データに基づいて行う
ため、実際にはあまり起こり得ない異常状態などをシミ
ュレータで模擬することにより、異常状態などにも対応
したモデルを作成できる。
【0019】上記目的を達成する第14の発明の特徴
は、モデルは、ニューラルネットワークであることにあ
る。モデルとしてニューラルネットワークを用いること
により、モデルの作成および将来値の予測を容易に行う
ことができる。
【0020】上記目的を達成する第15の発明の特徴
は、第1時系列データを監視する時系列データ監視方法
において、前記第1時系列データを複数の第2時系列デ
ータに分解し、前記複数の第2時系列データ毎に将来値
を予測し、予測された前記複数の将来値に基づいて、前
記第1時系列データの将来値を求め、求められた前記第
1時系列データの将来値が、予め設定された設定値を超
える場合は、前記第1時系列データの将来値が前記設定
値を超える時間と、その時の前記第1時系列データの将
来値を表示することにある。将来値が設定値を超える時
間と、その時の将来値を表示することにより、第1時系
列データの監視者に第1時系列データが設定値を超える
ことと、その時間を提供することができる。具体的に
は、設定値を第1時系列データの異常を示す値に設定す
ることにより、第1時系列データの異常と、異常となる
時間を提供することができる。
【0021】上記目的を達成する第16の発明の特徴
は、取り込んだ第1時系列データを複数の第2時系列デ
ータに分解する分解手段と、前記第2時系列データの各
々の将来値を予測する手段と、予測された前記複数の将
来値に基づいて前記第1時系列データの将来値を求める
手段とを備えたことにある。本発明も上記第1の発明と
同様の作用効果を生じる。
【0022】上記目的を達成する第17の発明の特徴
は、センサにより検出された第1時系列データを複数の
第2時系列データに分解する分解手段と、前記第2時系
列データの各々の将来値を予測する手段と、予測された
前記複数の将来値に基づいて前記第1時系列データの将
来値を求める手段と、求められた前記第1時系列データ
の将来値と予め設定された設定値の大きさを比較し、前
記第1時系列データの将来値が前記設定値を超えること
を判定する判定手段と、前記判定手段により前記第1時
系列データの将来値が前記設定値を超えると判定された
場合は、前記第1時系列データの将来値が前記設定値を
超える時間と、その時の前記第1時系列データの将来値
を表示する表示手段を備えたことにある。本発明も上記
第15の発明と同様の作用効果を生じる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1,図5および図9を用いて、
本発明の好適な一実施例である時系列データ予測装置に
ついて説明する。本実施例の時系列データ予測装置は、
入力装置30,データ収集装置40,入出力関係格納フ
ァイル50,収集データ格納ファイル60,時系列デー
タ分解装置70,時系列データ分解パラメータ格納ファ
イル80,規格化装置91〜93,予測装置101〜1
03,変換装置111〜113,モデル作成装置12
0,異常検出装置130,表示装置140および加算器
150を有する。
【0024】時系列データ分解装置70は、図5に示す
ように、ハイパスフィルタ710,バンドパスフィルタ
720,加算器730および切替器740,750,7
60を備える。
【0025】モデル作成装置120は、図9に示すよう
に、規格化装置1211〜1213,モデル作成制御装
置1220,モデル調整装置1231〜1233および
モデル設定装置1240を備える。
【0026】次に、図1の時系列データ予測装置におけ
る各部の動作および信号の流れを説明する。なお、本実
施例の時系列データ予測装置は、火力プラントにおいて
発生する状態量(例えば、給水流量あるいは発電機出力
など)の将来値を予測するものである。また本実施例で
は、図2に示すような、状態量(変数)x1(t),x
2(t),…xN(t),y(t)を入力して状態量(変数)
y(t)を出力する系1100の出力y(t)の将来値を予
測する場合について説明する。
【0027】本実施例の時系列データ予測装置では、ま
ず運転員により、予測を行う状態量の名称,予測秒数Δ
t、および時系列データ予測装置の動作モードが入力装
置30に入力される。ここで予測秒数Δtとは、予測開
始時刻(現在の時刻に相当)から何秒後の将来値を予測す
るのかを示す値である。また動作モードは、時系列デー
タの予測に用いるモデルを作成するモデル作成モード
と、モデルを用いて状態量の将来値をオンラインで予測
する予測モードの2つのモードのうち、どちらかが選択
される。入力装置30に入力された状態量の名称はデー
タ収集装置40に出力される。動作モードは時系列デー
タ分解装置70およびモデル作成装置120に出力され
る。また、予測秒数Δtは規格化装置91,92,9
3、モデル作成装置120および異常検出装置130に
出力される。
【0028】まず、運転員が動作モードとしてモデル作
成モードを入力した場合について説明する。動作モード
としてモデル作成モードを入力した場合、運転員は更
に、モデルの作成に用いる時系列データをプラント10
およびシミュレータ20のどちらから得るのかを入力装
置30に入力する。運転員がどちらを選択したのかはデ
ータ収集装置40に出力される。なお、モデルの作成に
シミュレータ20より出力される時系列データを用いる
ことにより、実際にはあまり起こり得ない異常状態など
もシミュレータ20で模擬することができるため、異常
状態などにも対応したモデルを作成できる。
【0029】データ収集装置40は、入力装置30から
予測を行う状態量の名称が入力されると、その状態量の
将来値を予測する際に用いる他の状態量を、入出力関係
格納ファイル50より決定する。図3は、入出力関係格
納ファイル50の内容の例を示す。入出力関係格納ファ
イル50は、出力変数y(予測を行う状態量)に対応し
て、関連入力変数xi を複数記憶している。ここで、関
連入力変数xi とは、出力変数yの変化に影響を与える
状態量である。例えば、出力変数yが給水流量である場
合は、関連入力変数xi は発電機出力,空気流量,燃料
流量等となり、出力変数yが発電機出力である場合に
は、関連入力変数xi は給水流量,主蒸気流量,制御弁
開度等となる。データ収集装置40は、入出力関係格納
ファイル50に記憶されている複数の出力変数yの中か
ら予測を行う状態量の名称を検索し、検索された出力変
数yに対応して記憶されている関連入力変数xi と出力
変数yを取り込む状態量とする。
【0030】データ収集装置40は、プラント10とシ
ミュレータ20のうち入力装置30において運転員によ
り選択された方より、入出力関係格納ファイル50を用
いて決めた状態量(出力変数y,関連入力変数xi )の
時系列データy(t),xi(t)を取り込む。ここで時
系列データとは、プラント10あるいはシミュレータ2
0における状態量の時間的な変化を示したデータであ
る。更にデータ収集装置40は、取り込んだ時系列デー
タy(t),xi(t)を収集データ格納ファイル60に出
力し、収集データ格納ファイル60は、入力された時系
列データy(t),xi(t)を記憶する。図4は、収集デ
ータ格納ファイル60に記憶された時系列データの例を
示す。収集データ格納ファイル60には、各時刻におけ
る、時系列データy(t),xi(t)の値が記憶される。
なお、シミュレータ20は、入力装置30により操作さ
れる。
【0031】図5は、時系列データ分解装置70の構成
を示す。時系列データ分解装置70は、収集データ格納
ファイル60に記憶された時系列データy(t)を取り込
む。取り込まれた時系列データy(t)は、ハイパスフィ
ルタ710,バンドパスフィルタ720および加算器7
30に入力される。また、時系列データ分解装置70
は、時系列データ分解パラメータ格納ファイル80から
時系列データy(t)の分解に用いる周波数帯域1,2を
読み出す。
【0032】図6は時系列データ分解パラメータ格納フ
ァイル80の内容の例を示す。時系列データ分解パラメ
ータ格納ファイル80は、時系列データy(t),x
i(t)を分解するための周波数帯域1〜3を予め記憶し
ておく。また、時系列データ分解パラメータ格納ファイ
ル80は、周波数帯域1〜3に対する変数y,xi の上
限値,下限値を予め記憶しておく。これらの上限値,下
限値は、後述する規格化装置91〜93,変換装置11
1〜113,モデル作成装置120で使用される。な
お、上限値,下限値は一定期間の変数y,xi の最大
値,最小値を計算することにより、時系列データ分解装
置70を使って設定することもできる。時系列データ分
解パラメータ格納ファイル80は、更に、周波数帯域1
〜3に対応して時系列データの取込時間TF1,TF2,T
F0も記憶している。
【0033】時系列データ分解パラメータ格納ファイル
80から読み出された周波数帯域1は、ハイパスフィル
タ710に入力され、周波数帯域2は、バンドパスフィ
ルタ720に入力される。ハイパスフィルタ710は入
力された時系列データy(t)から周波数帯域1の成分y
F1(t)を取り出し、加算器730に出力する。一方、バ
ンドパスフィルタ720は入力された時系列データy
(t)から周波数帯域2の成分yF2(t)を取り出し、加算
器730に出力する。
【0034】図7は、ハイパスフィルタ710,バンド
パスフィルタ720の特性の例を示す。図7に示すフィ
ルタの特性は、必要な周波数帯域の成分以外は0となる
ような理想的な特性となっている。帯域1のフィルタ特
性(ハイパスフィルタ710のフィルタ特性)は、0.
025Hz以上 という帯域で利得が1となっており、
他の帯域では利得が0である。一方、帯域2のフィルタ
特性(バンドパスフィルタ720のフィルタ特性)は
0.01Hz〜0.025Hzという帯域で利得が1とな
っており、他の帯域では利得が0である。ここでは、フ
ィルタ特性の利得が1に近いほど、その周波数の成分が
抽出後の時系列データに残ることを意味する。なお、フ
ィルタは必ずしも本実施例のように理想的な特性を持つ
必要はなく、各帯域が多少重なっているものでも構わな
い。このように、パスフィルタを用いることにより、時
系列データを容易に周波数帯域毎に分解できる。
【0035】加算器730では、時系列データy(t)か
ら周波数帯域1の成分yF1(t)および周波数帯域2の成
分yF2(t)が減算され、その他の帯域3の成分yF0(t)
が取り出される。このように、時系列データ分解装置7
0では、時系列データy(t)を周波数帯域1〜3毎に複
数の時系列データyF1(t),yF2(t),yF0(t)に分解
する。
【0036】時系列データ分解装置70は、入力装置3
0より入力された動作モードに基づいて、分解により得
られた複数の時系列データyF1(t),yF2(t),y
F0(t)をモデル作成装置120に出力するのか、規格化
装置91〜93に出力するのかを決定する。すなわち、
切替器740,750,760がモデル作成モードでは
モデル作成装置120側に接続され、予測モードでは規
格化装置91〜93側に接続される。今、動作モードは
モデル作成モードであるので、時系列データ分解装置7
0は、分解により得られた複数の時系列データy
F1(t),yF2(t),yF0(t)をモデル作成装置120に
出力する。また、関連入力変数xi の時系列データx
i(t)についても出力変数yの時系列データy(t)と同
様に、周波数帯域毎に分解した後、モデル作成装置12
0に出力する。
【0037】図8は、周波数帯域毎に分解された出力変
数yの時系列データの例を示す。図8(a)は出力変数
yの分解前の時系列データy(t)を示す。この時系列デ
ータy(t)を図7に示す特性を有するハイパスフィルタ
710,バンドパスフィルタ720を用いて分解する
と、図8(b)〜(d)に示す時系列データyF1(t),y
F2(t),yF0(t)が得られる。図8(b)は、帯域1の
成分の時系列データyF1(t)を示し、図8(c)は、帯
域2の成分の時系列データyF2(t)を示す。図8(d)
は、y(t)からyF1(t),yF2(t)を差し引いた残りの
成分の時系列データyF0(t)を示す。図8に示すよう
に、時系列データ分解装置70により、出力変数yの時
系列データy(t)は、複数の時系列データyF1(t),y
F2(t),yF0(t)に分解される。
【0038】図9に示すように、モデル作成装置120
において、時系列データ分解装置70から入力された時
系列データyF1(t),xiF2(t)は規格化装置1211
に入力され、時系列データyF2(t),xiF2(t)は規格
化装置1212に入力される。また、時系列データyF0
(t),xiF0(t)は規格化装置1213に入力される。
なお本実施例では、時系列データ分解パラメータ格納フ
ァイル80のTF1,TF2,TF0に基づいて、時系列デー
タyF1(t),xiF1(t),yF2(t), xiF2(t)お
よびyF0(t),xiF0(t)を取り込む期間が決められ
る。すなわち、時系列データyF1(t),xiF1(t)は、
現時点よりTF1秒前から現時点までのデータが規格化装
置1211に入力される。同様に、時系列データy
F2(t),xiF2(t)は、現時点よりTF2秒前から現時点
までのデータが規格化装置1212に入力され、時系列デー
タyF0(t),xiF0(t)は、現時点よりTF0秒前から現
時点までのデータが規格化装置1213に入力される。
規格化装置1211〜1213に入力される各時系列データ
は、(数1)に示す形式のデータとなっている。
【0039】
【数1】 xiFj(t−mδtFj),xiFj(t−(m−1)δtFj),……xiFj(tFj) yFj(t−mδtFj),yFj(t−(m−1)δtFj),……yFj(tFj) …(数1) ここで、xiFj は入力変数xi のうち周波数帯域Fj
成分、yFjは出力変数yのうち周波数帯域Fj の成分、
mは規格化装置に入力されるデータ数から1を引いた
数、δtFj は周波数帯域Fj に対するデータの取り込
み時間幅である。なお、時間幅δtFj はTFj /mであ
る。
【0040】規格化装置1211は、まず、取り込んだ
時系列データyF1(t)の最大振幅の絶対値が予め定めて
おいた設定値よりも大きいか否かを判断する。もし、最
大振幅の絶対値が設定値よりも小さいと判断した場合、
規格化装置1211はその後の処理を行わない。すなわ
ち、時系列データyF1(t)に対するモデルの作成は行わ
れない。一方、最大振幅の絶対値が設定値よりも大きい
場合には、モデルの作成を実行する。規格化装置121
2,1213においても同様に、時系列データy
F2(t),yF0(t)の最大振幅の絶対値と設定値との大小
関係に基づいて、モデルの作成を行うか否かを判断す
る。なお本実施例では、設定値を1とし、時系列データ
F1(t),yF2(t),yF0(t)のぞれぞれに対してモデ
ルの作成を行う。図10は、分解後の各時系列データの
振幅が大きく異なる例を示す。図10(a)に分解前の
時系列データz(t)、図10(b)に周波数帯域Fa
成分の時系列データzFa(t)、図10(c)に周波数帯
域Fb の成分の時系列データzFb(t)をそれぞれ示す。
ここで、設定値を5に設定すると、図10(b)の時系
列データzFa(t)の最大振幅の絶対値はしきい値よりも
小さい。一方、図10(c)の時系列データzFb(t)の
最大振幅の絶対値はしきい値よりも大きい。このような
場合、時系列データzFa(t)に対してモデルの作成は行
わない。このように、最大振幅の小さな時系列データに
ついてモデルを作成しないのは、最大振幅の小さな時系
列データによる最終的な予測結果への影響が小さいため
である。最大振幅の小さな時系列データについてモデル
を作成しないことにより、作成するモデルの数を減らす
ことができ、モデル作成を効率化できる。
【0041】規格化装置1211は、時系列データ分解
パラメータ格納ファイル80の上限値,下限値に基づ
き、(数2)を用いて、取り込んだ時系列データy
F1(t)の上限値を0.8,下限値を0.2に対応させて規
格化する。
【0042】
【数2】
【0043】関連入力変数の時系列データxiF1(t)に
ついても同様に規格化を行う。また、時系列データyF2
(t),xiF2(t)およびyF0(t),xiF0(t)の規格化
も、規格化装置1212,1213において同様に行
う。規格化された各時系列データYF1(t),X
iF1(t),YF2(t),XiF2(t)およびYF0(t),X
iF0(t)の形式を(数3)に示す。
【0044】
【数3】 XiFj(t−mδtFj),XiFj(t−(m−1)δtFj),……XiFj(tFj) YFj(t−mδtFj),YFj(t−(m−1)δtFj),……YFj(tFj) …(数3) ここで、XiFjは規格化したxiFj、YFjは規格化したy
Fjである。
【0045】この規格化は各時系列データの変化し得る
範囲内での高精度なモデルを作るために必要となる。
【0046】規格化装置1212は規格化した時系列デ
ータYF1(t),XiF1(t)と、入力装置30より入力さ
れた予測秒数Δtに基づいて求められた教師データYF1
(t+Δt)をモデル調整装置1231に出力する。ま
た、規格化装置1212は、規格化した各時系列データ
F2(t),XiF2(t)および教師データYF2(t+Δ
t)をモデル調整装置1232に出力する。規格化装置
1213は、規格化した各時系列データYF0(t),X
iF0(t)および教師データYF0(t+Δt)を、モデル調
整装置1233に出力する。なお、各教師データは、過
去の履歴やシミュレーション結果などから得られる。
【0047】モデル作成制御装置1220には、入力装
置30から出力された動作モードが入力される。モデル
作成制御装置1220は、動作モードがモデル作成モー
ドである場合に、モデル作成装置1231〜1233に
対してモデル作成指令を出力する。
【0048】モデル作成装置1231は時系列データY
F1(t),XiF1(t)および教師データYF1(t+Δt)を
用いて、モデルとなるニューラルネットワークの重み係
数の設定を行う。
【0049】図11は、モデルとなるニューラルネット
ワークの例を示す。このニューラルネットワークは、規
格化後の時系列データYF1(t),XiF1(t)の過去TF1
秒前(mδtF1秒前)から現時点までのデータを入力
し、YF1(t)のΔt秒だけ将来の値を出力するモデルに
なっている。このニューラルネットワークにより得られ
る予測値YF1p(t+Δt)が教師データYF1(t+Δt)
と等しくなるように、ニューラルネットワークの重み係
数が調節(学習)される。なお、モデルとしてニューラ
ルネットワークを用いることにより、他のモデルを用い
る場合と比較して、モデルの作成および将来値の予測を
容易に行うことができる。
【0050】続いて、モデル調整装置1231は、ニュ
ーラルネットワークにより得られる予測値YF1p(t+Δ
t)と教師データYF1(t+Δt)との差が、予め設けて
おいた設定値よりも小さいかを判断する。もし、予測値
F1p(t+Δt)と教師データYF1(t+Δt)との差
が、予め設けておいた設定値よりも小さい場合には、モ
デル調整装置1231は、モデル作成制御装置1220
にモデル作成終了信号を出力すると共に、ニューラルネ
ットワークにおいて調節した重み係数の情報WF1をモデ
ル設定装置1240に出力する。逆に、予測値YF1p(t
+Δt)と教師データYF1(t+Δt)との差が、予め設
けておいた設定値よりも大きい場合には、重み係数の調
節を規定の回数繰り返したかを判断する。ここで、重み
係数の調節を規定の回数繰り返したと判断した場合に
は、モデル作成終了信号をモデル作成制御装置1220
に出力すると共に、ニューラルネットワークにおいて調
節した重み係数の情報WF1をモデル設定装置1240に
出力する。一方、重み係数の調節を規定の回数繰り返し
ていないと判断した場合には、モデル作成継続信号をモ
デル作成制御装置1220に出力する。なお、重み係数
調節の規定の回数は、予め与えられる。
【0051】モデル作成制御装置1220は、モデル調
整装置1231からモデル作成継続信号が入力された場
合に、再びモデル作成指令をモデル調整装置1231に
出力する。一方、モデル作成終了信号が入力された場合
には、モデル調整装置1231におけるモデルの作成が終了
したことを認識する。このように、ニューラルネットワ
ークにより得られる予測値YF1p(t+Δt)と教師デー
タYF1(t+Δt)との差が、予め設けておいた設定値
よりも小さくなるか、もしくは、重み係数の調節を規定
の回数繰り返すまでは、ニューラルネットワークの重み
係数の設定が繰り返される。なお、モデル調整装置12
32,1233においてもモデル調整装置1231と同
様の処理が行われ、調節された重み係数の情報WF2,W
F0がモデル設定装置1240に入力される。
【0052】モデル設定装置1240は、入力された重
み係数の情報WF1,WF2,WF0に基づいて、予測装置1
01〜103のニューラルネットワークの重み係数を設
定する。従って、予測装置101〜103には、周波数
帯域に応じたニューラルネットワーク(モデル)がそれ
ぞれ設定される。
【0053】以上説明したように、動作モードとしてモ
デル作成モードが選択された場合には、予測装置101
〜103にモデルが設定される。
【0054】次に動作モードとして予測モードが選択さ
れた場合について説明する。運転員により予測モードが
選択された場合、データ収集装置40は、プラント10
より時系列データを取り込む。なお、データ収集装置4
0において時系列データを取り込み、その時系列データ
を時系列データ分解装置70で複数の時系列データに分
解するまでの各装置の動作は、予測モードの場合でもモ
デル作成モードの場合と同様である。
【0055】時系列データ分解装置70は、入力された
動作モードが予測モードであるため、分解して得られた
時系列データyF1(t),xiF1(t)を規格化装置91に
入力する。また、時系列データyF2(t),xiF2(t)を
規格化装置92に入力し、時系列データyF0(t),x
iF0(t)を規格化装置93に入力する。
【0056】規格化装置91〜93では、入力された各
時系列データを上限値を0.8 ,下限値を0.2 に対応
させて規格化する。規格化装置91〜93における時系
列データの規格化は、モデル作成装置120の規格化装
置1211〜1213における規格化と同様に行われ
る。規格化装置91〜93において規格化された時系列
データは、それぞれ予測装置101〜103に入力され
る。
【0057】予測装置101は、規格化装置91から入
力された時系列データYF1(t),XiF1(t)に基づい
て、時系列データYF1(t)の予測値YF1p(t+Δt)を
出力する。本実施例の予測装置101は、予測値Y
F1p(t+Δt)を求めるために、モデル設定装置124
0により重み係数が設定されたニューラルネットワーク
を使用する。予測装置101には図11に示すようなニ
ューラルネットワークが設定されており、規格化装置9
1において規格化された各時系列データYF1(t),X
iF1(t)を入力することにより、予測秒数Δt後の時系
列データYF1(t)の値、すなわち予測値YF1p(t+Δ
t)が出力される。予測装置101は、求めた予測値Y
F1p(t+Δt)を変換装置111に出力する。予測装置
102,103においても、ニューラルネットワークを
用いて予測値YF2p(t+Δt)およびYF0p(t+Δt)
の演算が行われる。予測装置102において求められた
将来値YF2p(t+Δt)は、変換装置112に出力され
る。また、予測装置103において求められた将来値Y
F0p(t+Δt)は、変換装置113に出力される。
【0058】変換装置111は、将来値YF1p(t+Δ
t)が入力されると、まず、時系列データ分解パラメー
タ格納ファイル80から周波数帯域1に対応する出力変
数yの上限値,下限値を検索して、取り込む。変換装置
111は、取り込んだ上限値,下限値に基づき、(数
4)に従い、予測値YF1p(t+Δt)を規格化前の値に
変換する。
【0059】
【数4】
【0060】変換装置112,113においても、変換
装置111と同様に予測値YF2p(t+Δt)およびYF0p
(t+Δt)の変換が行われる。変換装置111〜113
において変換された各予測値yF1p(t+Δt),y
F2p(t+Δt),yF0p(t+Δt)は、加算器150に出
力される。
【0061】加算器150は、入力された各予測値の総
和を求める。この総和が出力変数yの予測値yp(t+Δ
t)となる。なお、この予測値yp(t+Δt)は、異常
検出装置130に出力される。
【0062】図12は、図8に示す時系列データの20
s先の将来値を、本実施例の時系列データ予測装置によ
り予測した結果を示す。図12(b)〜(d)は、図8
(b)〜(d)に示した分解後の各時系列データy
F1(t),yF2(t),yF0(t)と、その予測結果y
F1p(t),yF2p(t),yF0p(t)を示す。図中にも示さ
れているように、分解後の各時系列データごとに過去の
データの取込時間範囲を変えることにより、それぞれの
モデルを作成しやすいニューラルネットワークの構造と
なっている。また、図12(a)には時系列データy
(t)と、図12(b)〜(d)の予測結果の和yp(t)を
示す。
【0063】図13は、図8(a)に示す時系列データy
(t)について、本実施例で説明したとおりに時系列デー
タを分解して将来値を予測した場合と、分解を行わずに
単一のモデルを用いて将来値を予測した場合のそれぞれ
の予測結果を示す。分解を行わずに将来値を予測した場
合は、図13(a)に示すように、予測結果yp(t)′と
実際の値y(t)との差が大きく、予測精度が良くな
い。一方、図13(b)に示すように、分解した時系列
データの予測結果の和yp(t)は実際の値y(t)との差
が小さく、図13(a)に比べて予測精度が向上してい
る。
【0064】このように、本実施例によれば、時系列デ
ータの将来値の予測を精度良く行うことができる。これ
は、様々な周波数成分を含み複雑に変化する時系列デー
タを複数の時系列データに分解することにより、変化が
単純な時系列データが複数得られ、その時系列データに
ついては将来値の予測が精度良く行えるため、その将来
値に基づいて、予測対象である時系列データの将来値を
精度良く求めることができる。
【0065】次に、異常検出装置130の動作につい
て、時刻がTである場合を例に説明する。異常検出装置
130は、時刻Tにおける出力変数yの実際の値y(T)
を収集データ格納ファイル60から取り込み、その実際
の値y(T)と予測値yp(T)との差を求める。異常検出
装置130は、その差の絶対値と予め定められたしきい
値Eとを比較する。もし、実際の値y(T)と予測値y
p(T)との差の絶対値がしきい値Eよりも大きい場合、
予測値yp(T)と警報を表示装置140に出力する。ま
た、異常検出装置130は実際の値y(T)と予測値y
p(T)の差の絶対値があらかじめ定めたしきい値Eより
も小さい場合、予測値yp(T)を表示装置140に出力す
る。表示装置140は、入力された予測値yp(T)およ
び警報を表示する。
【0066】図14に予測値および異常検出結果の表示
の例を示す。出力変数yの実際の値y(t)は表示装置1
40に、時間の経過とともにトレンドグラフとして表示
する。同様に将来値yp(t)も同じトレンドグラフ上に
重ね合わせて表示する。ここで、実際の値y(t)から
しきい値Eを差し引いた値をyL ,y(t)にしきい値
Eを加算した値をyU とする。このグラフにおいて、y
L とyU から形成される帯の中に予測値yp(t)が入っ
ていれば、予測は正常に行われていることになる。も
し、帯の外側に予測値yp(t)が出た場合には、プラン
ト10から収集された入力変数xi と出力変数yとの関
係が、モデルにおける入力変数xi と出力変数yとの関
係に対応していないと考えられる。この場合に異常検出
装置130は異常と判定し、警報が表示装置140に表
示される。図14の例では、時刻Tの時点での予測値y
p(T)がyL とyU で形成される帯を外れている。この
ため、時刻Tにおいて異常発生という表示がなされてい
る。また、このとき予測値yp(t)はT+Δtの時点ま
での値が得られている。この異常検出装置の異常の判定
に使用する予測値の精度を上げるために、予測秒数Δt
を0sにしてもよい。また、Δt後の将来の出力変数y
の値を予測する予測モデルの他に、現時刻の出力変数y
の値を推定する推定モデルを別に持たせることにより推
定値の精度を上げてもよい。現時刻の出力変数を推定す
るためのモデルの作成は、図11に示す教師データy
(t+Δt)を現時刻のものにすることによって、予測モ
デルの作成の場合と同様に行うことができる。このよう
に、本実施例によればプラントにおける異常を正確に検
出することができる。
【0067】以上説明した本実施例では、時系列データ
の分解方法として、周波数帯域ごとに時系列データを分
解するバンドパスフィルタおよびハイパスフィルタを用
いたが、その他にローパスフィルタを使用することもで
きる。
【0068】本発明の他の実施例である時系列データ予
測装置について図15および図16を用いて説明する。
本実施例は第1の実施例における時系列データの分解方
法として、関数に適合する成分を分解時系列データとし
て抽出する方法を用いたものである。本実施例の構成に
ついて、主に第1の実施例と構成が異なる時系列データ
分解装置について説明する。
【0069】本実施例では、関数に適合する成分を分解
時系列データとして抽出する方法として多重解像度解析
と呼ばれる方法を用いる。図15は多重解像度解析によ
る時系列データの分解方法を示す。ここでは、時刻
1,t2,t3,t4でそれぞれa1,a2,a3,a4の値
を持つ時系列データs(t)を多重解像度解析で分解する
例について説明する。なお、時刻t1,t2,t3,t4
間隔は、等間隔(dt)である。図15(b)に示すよ
うに、時系列データs(t)に周期2dtの矩形波を適合
させると、t1,t2,t3でそれぞれ(a1−a2)/2,
(a2−a3)/2,(a3−a4)/2となる時系列デー
タs1(t)が得られる。また、時系列データs(t)に周
期4dtの矩形波を適合させるとt1 で(a1+a2−(a
3+a4))/4となる時系列データs2(t)が得られる
(図15(c))。時系列データs(t)から時系列デー
タs1(t),s2(t)を差し引くと、残りの低周波成分s
0(t)として時刻t1で(a1+a2+(a3+a4))/4と
なる成分が得られる(図15(d))。このような、多重解
像度解析を用いた時系列データ分解装置70Aの構成を
図16を用いて説明する。図16において、時系列デー
タ分解装置70Aに入力された時系列データy(t),x
i(t)は、演算装置770,780,790に入力され
る。なお、時系列データy(t)として、a1,a2
3,a4,…というデータが演算装置770,780,
790に入力された場合を説明する。演算装置770で
は、時系列データy(t)に対して、(a1−a2)/2,
(a2−a3)/2,(a3−a4)/2を演算し、切替器74
0に出力する。演算装置780は、(a1+a2−(a3
4))/4を演算し、切替器750に出力する。また、
演算装置790は、(a1+a2+(a3+a4))/4を演算
し、切替器760に出力する。演算装置770,78
0,790において、上記の演算を行うことにより、時
系列データy(t)は、図15に示されたs(t)と同様に
3つの時系列データに分解される。また、時系列データ
i(t)についても時系列データy(t)と同様に分解さ
れる。なお、切替器740,750,760の動作は第
1の実施例と同様である。このように時系列データを分
解した場合も、第1の実施例と同様に予測値を求めるこ
とができる。また、この多重解像度解析は演算量が少な
いため、オンラインで時系列データを分解するのに適し
ている。
【0070】本実施例においても、第1の実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0071】本実施例では、周期の異なる複数の矩形波
を時系列データに作用させて、各矩形波に適合する成分
を分解時系列データとして抽出する方法を説明したが、
矩形波以外にも正弦波などの関数を利用することもでき
る。
【0072】本発明の他の実施例である時系列データ予
測装置を図17および図18を用いて説明する。本実施
例は、予測値の演算と同時にモデルの作成を行い、モデ
ルの作成が終わり次第モデルを更新していくものであ
る。本実施例について、主に第1の実施例と異なる箇所
について説明する。
【0073】本実施例では、予測値の演算とモデルの作
成を同時に行うため、第1の実施例のような動作モード
の選択は行わない。入力装置30では、動作モードの入
力に代わり、モデルの作成を開始するモデル作成開始指
令を入力する。入力装置30に入力されたモデル作成開
始指令は、時系列データ分解装置70およびモデル作成
装置120Aに出力される。なお、予測を行う状態量の
名称、および予測秒数Δtも、第1の実施例と同様に入
力装置30に入力される。また、状態量の時系列データ
をプラント10およびシミュレータ20のどちらから取
り込むのかも入力装置30において選択される。
【0074】データ収集装置40は、予測する状態量の
名称が入力されると、入力装置30において選択され
た、プラント10あるいはシミュレータ20より時系列
データを取り込む。時系列データを取り込む状態量の決
定は、第1の実施例と同様に、入出力関係格納ファイル
50に基づいて行われる。また、データ収集装置40に
おいて取り込んだ時系列データに基づいてモデルを作成
し、予測装置101〜103に設定する方法は、図1の
実施例と同様である。なお、時系列データ分解装置70
は、モデル作成開始指令が入力された場合に、分解後の
時系列データをモデル作成装置120Aに出力する。ま
た、モデル作成装置120Aは、モデル作成開始指令が
入力された場合にモデルの作成を行う。
【0075】本実施例のモデル設定装置1240は、予
測装置101〜103にニューラルネットワークの重み
を設定するのと同時に、予測開始指令をデータ収集装置
40および時系列データ分解装置70に出力する。デー
タ収集装置40は予測開始指令が入力されると、プラン
ト10から時系列データを取り込む。取り込んだ時系列
データは時系列データ分解装置70において複数の時系
列データに分解される。時系列データ分解装置70は、
予測開始指令が入力された場合には、分解した時系列デ
ータを規格化装置91〜93およびモデル作成装置12
0に出力する。規格化装置91〜93に入力された時系
列データは、第1の実施例と同様に将来値の予測に用い
られる。また、モデル作成装置120Aは、入力された
時系列データに基づいて新たにモデルを作成する。モデ
ル作成装置120Aにおいて、新たにモデルが完成する
と、モデル設定装置1240は、予測装置101〜103
にニューラルネットワークの重みを新たに設定するのと
同時に、再び予測開始指令をデータ収集装置40および
時系列データ分解装置70に出力する。なお、モデル作
成中も将来値の予測は継続する。
【0076】このように本実施例では、モデルの作成と
予測値の演算が同時に行われ、予測値の演算に用いるモ
デルは、新たなモデルができ次第次々に更新される。
【0077】図19は、本実施例におけるモデルと時系
列データの関係を示す。図に示されるように、時系列デ
ータy(t)のうち時間範囲9011の部分を用いて、モ
デルN1 が作成される。作成されたモデルN1 は、時間
範囲9021の時系列データを用いて予測を行う。ま
た、モデルN1 によって予測が行われるのと同時に、時
間範囲9012の時系列データを用いてモデルN2 が作
成される。モデルN2 の作成が終わると、モデルN1
代わりモデルN2 により予測が行われる。モデルN
2 は、時間範囲9022の時系列データを用いて予測を
行う。また、モデルN2 によって予測が行われるのと同
時に、時間範囲9013の時系列データを用いてモデル
3 が作成される。このように本実施例では、予測とモ
デルの作成が同時に行われ、予測に用いるモデルを次々
に更新していく。
【0078】本実施例によれば、プラントの時系列デー
タをオンラインで逐次取り込んでモデルの作成を行って
おり、作成されたモデルを逐次、予測に使用しているの
で、運転モードの変更や異常発生などでプラントの各状
態量の時系列データの変化傾向が変わり、予測に使用し
ている入出力変数間の関係が変わっても対応することが
できる。
【0079】本発明の他の実施例である時系列データ予
測装置を図20を用いて説明する。本実施例は、第1の
実施例の異常検出装置130における異常検出を、他の
方法により行う時系列データ予測装置である。本実施例
について、第1の実施例と異なる箇所について説明す
る。
【0080】本実施例の異常検出装置130は、予測値
p(t)と予め定められた設定値Rとを比較する。ここ
で設定値Rは、時系列データy(t)が異常となったとき
の値に設定する。もし、予測値yp(t)が設定値Rより
も大きい場合、予測値yp(t),時刻tおよび警報を表
示装置140に出力する。また、異常検出装置130は
予測値yp(t)が設定値Rよりも小さい場合、予測値y
p(t)を表示装置140に出力する。表示装置140
は、入力された予測値yp(t),時刻tおよび警報を表
示する。
【0081】図20に予測値および異常検出結果の表示
の例を示す。出力変数yの予測値yp(t)は、表示装置
140に時間の経過と共にトレンドグラフとして表示さ
れる。このグラフにおいて、予測値yp(t)が設定値R
以下であれば、時系列データy(t)は、予測秒後も正常
な範囲内にあると予測される。図20に示すように、時
系列データyp(t)が時刻ta で設定値Rを超えた場
合、実際の時系列データy(t)も時刻ta で異常値とな
ることが予測されるので、表示装置140には警報が表
示される。このように、予測値yp(t)と設定値Rを常
に比較することにより、時系列データy(t)が異常値と
なることを前もって運転員に知らせることができる。な
お、表示装置140には、実際の値y(t)もトレンドグ
ラフとして表示してもよい。このように、予測値を用い
て状態量を監視することにより、これから起こる異常を
前もって認識することができるため、プラントにおける
事故などを防止できる。
【0082】以上説明した本発明の各実施例では、時系
列データを3つの成分に分解する場合について説明した
が、その数は3つに限られるものではない。
【0083】また、モデルとしてはニューラルネットワ
ーク以外に、ARMAモデル,物理モデルなどもモデル
として用いることができる。ARMAモデル,物理モデ
ルなどをモデルとして用いる場合は、モデル作成に必要
なパラメータを外部から運転員が与える。
【0084】更に、予測値をプラント10の制御装置へ
入力し、その予測値に基づいてプラント10を制御する
ことによって、プラント10に対し適切な制御を実施す
ることもできる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、時系列データの将来値の予測を精度良く行うことが
できる。
【0086】第2の発明によれば、第1の発明と同様の
効果を生じる。
【0087】第3の発明によれば、時系列データの将来
値の予測を更に精度良く行うことができる。
【0088】第4の発明によれば、時系列データの将来
値の予測を更に精度良く行うことができる。
【0089】第5の発明によれば、時系列データの将来
値の予測を更に精度良く行うことができる。
【0090】第6の発明によれば、時系列データを容易
に周波数帯域毎に分解できる。
【0091】第7の発明によれば、時系列データの測定
値が異常であることを認識できる。第8の発明によれ
ば、将来値の予測を容易に行うことができる。
【0092】第9の発明によれば、第8の発明と同様の
効果を生じる。
【0093】第10の発明によれば、作成するモデルの
数を減らすことが可能となる。
【0094】第11の発明によれば、状況の変化などに
より、現状のモデルでは時系列データの将来値が正確に
予測できなくなった場合に、新たに作成された改良モデ
ルによって将来値の予測を正確に行うことができる。
【0095】第12の発明によれば、第11の発明と同
様の作用効果を生じる。
【0096】第13の発明によれば、実際にはあまり起
こり得ない異常状態などをシミュレータで模擬すること
により、前述の異常状態などにも対応したモデルを作成
できる。
【0097】第14の発明によれば、モデルの作成およ
び将来値の予測を容易に行うことができる。
【0098】第15の発明によれば、時系列データの監
視者に時系列データが設定値を超えることと、その時間
を提供することができる。具体的には、設定値を時系列
データの異常を示す値に設定することにより、時系列デ
ータの異常と、異常となる時間を提供することができ
る。
【0099】第16の発明によれば、第1の発明と同様
の効果を生じる。
【0100】第17の発明によれば、第15の発明と同
様の効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である時系列データ予
測装置の構成図である。
【図2】図1の時系列データ予測装置の予測の対象とな
る系の概念図である。
【図3】図1の入出力関係格納ファイル50の内容を示
す図である。
【図4】図1の収集データ格納ファイル60の内容を示
す図である。
【図5】図1の時系列データ分解装置70の構成図であ
る。
【図6】図1の時系列データ分解パラメータ格納ファイ
ル80の内容を示す図である。
【図7】図5のハイパスフィルタ710およびバンドパ
スフィルタ720の周波数特性を示す図である。
【図8】図1の時系列データ分解装置70により分解さ
れた時系列データを示す図である。(a)は分解前の時
系列データy(t)を示す図、(b)は図5のハイパスフ
ィルタ710により抽出された時系列データyF1(t)を
示す図、(c)は図5のバンドパスフィルタ720によ
り抽出された時系列データyF2(t)を示す図、(d)は
時系列データy(t)から時系列データyF1(t),y
F2(t)を減算して得られた時系列データyF0(t)を示す
図である。
【図9】図1のモデル作成装置120の構成図である。
【図10】図1の時系列データ分解装置70により分解
された時系列データの最大振幅が異なる例を示した図で
ある。(a)は時系列データs(t)を示す図、(b)は
時系列データs(t)から抽出された周波数帯域Fa の時
系列データsFa(t)を示す図、(c)は時系列データs
(t)から抽出された周波数帯域Fb の時系列データsFb
(t)を示す図である。
【図11】図1の予測装置101〜103および図9の
モデル作成装置1231〜1233のニューラルネットワー
クの構造を示した図である。
【図12】図1の予測装置101〜103において予測
された予測値と実際の時系列データを示す図である。
(a)は分解前の時系列データy(t)とその予測結果yp
(t)を示す図、(b)は図8の時系列データyF1(t)と
その予測結果yF1p(t)を示す図、(c)は図8の時系
列データyF2(t)とその予測結果yF2p(t)を示す図、
(d)は図8の時系列データyF0(t)とその予測結果y
F0p(t)を示す図である。
【図13】図1の時系列データ予測装置により求めた予
測値と、従来の時系列データ予測装置により求めた予測
値とを示す図である。(a)は時系列データy(t)と従
来の時系列データ予測装置により求めた予測値y
p(t)′を示す図、(b)は時系列データy(t)とその予
測値yp(t)を示す図である。
【図14】図1の表示装置140における予測結果の表
示例である。
【図15】本発明の他の実施例における時系列データの
分解方法を示す図である。(a)は時系列データs(t)
を示す図、(b)は時系列データs(t)に周期が2dt
である矩形波を適合させて得られた時系列データs
1(t)を示す図、(c)は時系列データs(t)に周期が
4dtである矩形波を適合させて得られた時系列データ
2(t)を示す図、(d)は時系列データs(t)から時
系列データs1(t),s2(t)を減算して得られる時系列
データs0(t)を示す図である。
【図16】本発明の他の実施例である時系列データ予測
装置の時系列データ分解装置70Aの構成図である。
【図17】本発明の他の実施例である時系列データ予測
装置の構成図である。
【図18】図17のモデル作成装置120Aの構成図で
ある。
【図19】本発明の他の実施例である時系列データ予測
装置におけるモデルの作成と予測の関係を示す図であ
る。
【図20】本発明の他の実施例である時系列データ予測
装置の表示装置140における予測結果の表示例であ
る。
【符号の説明】
10…プラント、20…シミュレータ、30…入力装
置、40…データ収集装置、50…入出力関係格納ファ
イル、60…収集データ格納ファイル、70…時系列デ
ータ分解装置、80…時系列データ分解パラメータ格納
ファイル、91〜93…規格化装置、101〜103…
予測装置、111〜113…変換装置、120…モデル
作成装置、130…異常検出装置、140…表示装置、
150…加算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大賀 幸治 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 湯地 弘幸 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 富永 堅治 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 林 喜治 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 丸山 武一 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1時系列データの将来値を予測する時系
    列データ予測方法において、 前記第1時系列データを複数の第2時系列データに分解
    し、前記複数の第2時系列データ毎に将来値を予測し、
    予測された前記複数の将来値に基づいて、前記第1時系
    列データの将来値を求めることを特徴とする時系列デー
    タ予測方法。
  2. 【請求項2】第1時系列データの将来値を予測する時系
    列データ予測方法において、 前記第1時系列データを、この第1時系列データによっ
    て示される波形が周期の異なる複数の波形で表されるよ
    うに、複数の第2時系列データに分解し、前記複数の第
    2時系列データ毎に将来値を予測し、予測された前記複
    数の将来値に基づいて、前記第1時系列データの将来値
    を求めることを特徴とする時系列データ予測方法。
  3. 【請求項3】第1時系列データの将来値を予測する時系
    列データ予測方法において、 前記第1時系列データを、複数の第2時系列データに分
    解し、前記第1時系列データの変化に影響を与える第3
    時系列データを、複数の第4時系列データに分解し、前
    記複数の第2時系列データおよび第4時系列データに基
    づいて、前記第2時系列データ毎に将来値を予測し、予
    測された前記複数の将来値に基づいて、前記第1時系列
    データの将来値を求めることを特徴とする時系列データ
    の予測方法。
  4. 【請求項4】第1時系列データの将来値を予測する時系
    列データ予測方法において、 前記第1時系列データの変化に影響を与える第2時系列
    データを、複数の第3時系列データに分解し、前記複数
    の第3時系列データに基づいて、前記第1時系列データ
    を分解して得られる複数の第4時系列データの将来値を
    予測し、予測された前記複数の将来値に基づいて、前記
    第1時系列データの将来値を求めることを特徴とする時
    系列データの予測方法。
  5. 【請求項5】前記第1時系列データから前記第2時系列
    データへの分解は、前記第1時系列データを周波数帯域
    毎に分解することである請求項1乃至3のいずれかに記
    載の時系列データ予測方法。
  6. 【請求項6】前記第1時系列データは、フィルタによ
    り、周波数帯域毎に分解されることを特徴とする請求項
    5記載の時系列データ予測方法。
  7. 【請求項7】ある時間における第1時系列データの測定
    値と、予め求められた前記ある時間に対する第1時系列
    データの将来値との偏差を求め、その偏差が予め設定さ
    れた設定値を超えた場合は、前記偏差が前記設定値を超
    えたことを表示することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の時系列データ予測方法。
  8. 【請求項8】前記第2時系列データに基づいてモデルを
    作成し、作成された前記モデルを用いて前記第2時系列
    データの将来値の予測を行うことを特徴とする請求項1
    および2のいずれかに記載の時系列データ予測方法。
  9. 【請求項9】前記第2時系列データおよび前記第4時系
    列データに基づいてモデルを作成し、作成された前記モ
    デルを用いて前記第2時系列データの将来値の予測を行
    うことを特徴とする請求項3記載の時系列データ予測方
    法。
  10. 【請求項10】前記モデルの作成は、絶対値の最大値が
    予め設けられた設定値よりも大きな第2時系列データに
    対して行うことを特徴とする請求項8および9のいずれ
    かに記載の時系列データ予測方法。
  11. 【請求項11】前記モデルにより前記第2時系列データ
    の将来値を予測する間に、前記第2時系列データに基づ
    いて前記モデルの改良モデルを作成する第1ステップ
    と、前記改良モデルの作成後に、前記モデルの代わりに
    前記改良モデルを用いて前記第2時系列データの将来値
    を予測する第2ステップとを含むことを特徴とする請求
    項8記載の時系列データ予測方法。
  12. 【請求項12】前記モデルにより前記第2時系列データ
    の将来値を予測する間に、前記第2時系列データおよび
    前記第4時系列データに基づいて前記モデルの改良モデ
    ルを作成する第1ステップと、前記改良モデルの作成後
    に、前記モデルの代わりに前記改良モデルを用いて前記
    第2時系列データの将来値を予測する第2ステップとを
    含むことを特徴とする請求項9記載の時系列データ予測
    方法。
  13. 【請求項13】前記モデルの作成は、シミュレータより
    出力される時系列データに基づいて行うことを特徴とす
    る請求項8および9のいずれかに記載の時系列データ予
    測方法。
  14. 【請求項14】前記モデルは、ニューラルネットワーク
    であることを特徴とする請求項8および9のいずれかに
    記載の時系列データ予測方法。
  15. 【請求項15】第1時系列データを監視する時系列デー
    タ監視方法において、 前記第1時系列データを複数の第2時系列データに分解
    し、前記複数の第2時系列データ毎に将来値を予測し、
    予測された前記複数の将来値に基づいて、前記第1時系
    列データの将来値を求め、求められた前記第1時系列デ
    ータの将来値が、予め設定された設定値を超える場合
    は、前記第1時系列データの将来値が前記設定値を超え
    る時間と、その時の前記第1時系列データの将来値を表
    示することを特徴とする時系列データ監視方法。
  16. 【請求項16】取り込んだ第1時系列データを複数の第
    2時系列データに分解する分解手段と、前記第2時系列
    データの各々の将来値を予測する手段と、予測された前
    記複数の将来値に基づいて前記第1時系列データの将来
    値を求める手段とを備えたことを特徴とする時系列デー
    タ予測装置。
  17. 【請求項17】センサにより検出された第1時系列デー
    タを複数の第2時系列データに分解する分解手段と、前
    記第2時系列データの各々の将来値を予測する手段と、
    予測された前記複数の将来値に基づいて前記第1時系列
    データの将来値を求める手段と、求められた前記第1時
    系列データの将来値と予め設定された設定値の大きさを
    比較し、前記第1時系列データの将来値が前記設定値を
    超えることを判定する判定手段と、前記判定手段により
    前記第1時系列データの将来値が前記設定値を超えると
    判定された場合は、前記第1時系列データの将来値が前
    記設定値を超える時間と、その時の前記第11時系列デ
    ータの将来値を表示する表示手段を備えたことを特徴と
    する時系列データ監視装置。
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