JPH0895948A - トレンドに基づく時系列予測方法および装置 - Google Patents

トレンドに基づく時系列予測方法および装置

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JPH0895948A
JPH0895948A JP23277494A JP23277494A JPH0895948A JP H0895948 A JPH0895948 A JP H0895948A JP 23277494 A JP23277494 A JP 23277494A JP 23277494 A JP23277494 A JP 23277494A JP H0895948 A JPH0895948 A JP H0895948A
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JP
Japan
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time series
value
prediction
predicting
trend component
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JP23277494A
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Hideyuki Maki
牧  秀行
Ikuo Yoshihara
郁夫 吉原
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】予測対象となる時系列のトレンド成分の将来の
予測値を計算するトレンド予測手段と、トレンド成分の
予測値と、元の予測対象時系列の現在の実現値を用い、
予測対象時系列の値が上昇するか下降するかを予測する
上昇,下降予測手段と、入出力手段,予測結果表示手段
からなる。 【効果】トレンド成分を用いることにより、不規則変動
の影響などを除去し、時系列の上昇,下降を高い精度で
予測できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金融分野における商品価
格等の時系列の動向予測方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】時系列予測にニューラルネットワークを
用いた手法はいくつか発表されている。例えば、株式会
社日立製作所では予測対象時系列のフラクタル次元を利
用して、予測精度を事前に推定する予測方法(特願平3
−187254 号明細書)がある。株式会社富士通研究所か
らは株式を対象として、価格ではなく売買タイミングを
予測する方法(「ニューラルネットワークによる株式市
場予測」大木ら,電子情報通信学会技術報告書NC90
−10,1990)が発表されている。株式会社東芝では証
券の売買意思決定をニューラルネットワークで支援する
装置(特願平4−264957号明細書)がある。これらはと
もに「売り」,「買い」の信号を出力するものである。
三菱電機株式会社では時系列予測,解析システム(特願
平5−342129号明細書)がある。これは、時系列の将来
の値を予測し、また、時系列の変動パターン間の因果関
係を求めるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、時系列予測とい
うと予測対象時系列の将来の値を予測することが多い。
そして、このような時系列予測手法を用いて証券,金融
商品の将来の価格を予測しようという試みは多く行われ
ている。しかし、商品取引の場面などでは、商品の将来
の価格そのものの予測よりも、将来の価格の上昇,下降
といった動向の予測の方が有用な場合がある。無論、将
来の商品価格の予測誤差が十分小さければ価格の上昇,
下降も知ることができるが、時系列の将来の値の予測を
目的とした従来の予測手法では上昇,下降を高精度に予
測できるだけの予測精度は得られていない。
【0004】本発明の目的は、時系列の将来の値そのも
のよりも、値の上昇,下降動向を重視した時系列予測方
法により、高精度な上昇,下降予測を行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は予測の対象とな
る時系列のトレンド成分の予測を行う手段と、予測対象
時系列の上昇,下降予測を行う手段からなる。トレンド
成分の予測は、予測対象時系列の現在までの実現値のみ
を用いる方法と、予測対象時系列の変動に影響を与える
他の時系列や種々の情報を合わせて用いる方法がある。
【0006】トレンド成分の予測を行う手段は、予測対
象時系列のトレンド成分の現在までの実現値を得る手段
と、トレンド成分の将来の予測値を計算する時系列予測
手段とからなる。トレンド成分の予測の際に予測対象時
系列の変動に影響を与える他の時系列も用いる場合は、
これらの時系列のトレンド成分の現在までの実現値を得
る手段を持つ。トレンド成分の現在までの実現値を得る
手段は、例えば、元の時系列の移動平均を計算する手段
である。また、例えば、元の時系列に周波数フィルタを
施し、低周波成分を抽出する手段である。トレンド成分
の将来の予測値を計算する手段では、回帰モデル、ある
いはニューラルネットワークによって予測を行う。回帰
モデル,ニューラルネットワークの入力には、予測対象
時系列のトレンド成分のみを用いる方法と、予測対象時
系列の変動に影響を与える他の時系列のトレンド成分や
種々の情報を合わせて用いる方法がある。
【0007】
【作用】トレンド成分の予測を行う手段では、予測対象
時系列のトレンド成分の将来の値の予測値を計算する。
上昇,下降予測を行う手段では、トレンド成分の予測値
と予測対象時系列の実現値を用いて、将来の予測対象時
系列の値が現在の実現値から上昇するか、下降するかを
予測する。
【0008】トレンド成分の予測を行う手段を構成する
トレンド成分抽出手段は、予測対象時系列に平滑化を施
し、その結果として得られる時系列を元の時系列のトレ
ンド成分として出力する。予測対象時系列の変動に影響
を与える他の時系列が入力された場合は、これらの時系
列についてもトレンド成分を抽出する。トレンド成分の
予測を行う手段を構成する時系列予測手段は回帰モデ
ル、またはニューラルネットワークを予測モデルとす
る。トレンド抽出手段で得られた予測対象時系列のトレ
ンド成分の現在までの実現値をこれらの予測モデルに入
力することにより、トレンド成分の将来の値を予測す
る。予測対象時系列の変動に影響を与える他の時系列が
入力された場合は、予測対象時系列のトレンド成分の現
在までの実現値に加えて、これらの時系列のトレンド成
分を予測モデルに入力し、予測対象時系列のトレンド成
分の将来の予測値を計算する。
【0009】予測対象時系列の上昇,下降動向を予測す
る手段では、トレンド成分を予測する手段によって得ら
れたトレンド成分の将来の予測値と予測対象時系列の現
在の実現値の差の正負に基づき、予測対象時系列の値の
将来の上昇,下降動向を予測する。
【0010】上昇,下降予測結果は表示手段によって使
用者に対して表示される。または、出力手段によって、
他の情報処理手段に対して出力される。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例として、証券,金融商品の
価格の上昇,下降動向の予測装置を説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例の予測装置におけ
る処理と、データの流れを示す。予測装置は時系列入力
手段101,トレンド予測手段102,上昇下降予測手
段103からなり、さらに予測結果表示手段104,予
測結果出力手段105の一方または両方を持つ。これら
の手段は記憶装置,数値演算装置,入出力装置を備えた
汎用の電子計算機(パーソナルコンピュータ,ワークス
テーションなど)で実施できる。
【0013】本発明を実施する電子計算機の構成例を図
2に示す。記憶装置202は半導体メモリ,磁気ディス
ク,磁気テープ,光ディスクなどである。入出力装置は
ディスプレイ装置205,キーボード204,通信装置
203などである。あるいは、取り外し可能な記憶装置
208を入出力装置として用いることもできる。以下、
図2に示す装置例を用いて実施例を説明する。
【0014】時系列入力手段101は外部から商品価格
の時系列を入力する。例えば、通信装置203を介して
外部のデータベース,データ供給装置等から入力する。
または、あらかじめ格納されていた商品価格を記憶装置
202から読み出す。または、キーボード204を用い
て使用者が商品価格を入力する。価格の時系列を数1の
ように表すことにする。
【0015】
【数1】 {…,y(t−2),y(t−1),y(t),y(t+1),y(t+2),…} …(数1) 数1において、y(t)は時刻tにおける金融商品価格で
あり、等間隔の離散時間における実数値の系列である。
入力される時系列の一例を図3に示す。また、これをグ
ラフ表示したものを図4に示す。これらはある会社の毎
日の株価であり、時系列の1時刻が現実の1日に当た
る、日単位のデータである。ただし、日曜,休日など取
引のない日は除外されている。
【0016】時系列入力手段101では、予測対象の時
系列だけでなく、その時系列の変動に影響を与える情報
も入力することができる。予測対象の時系列の変動に影
響を与える情報とは、例えば、予測対象の時系列と関連
の強い別の時系列,種々の経済指標などである。
【0017】トレンド予測手段102は入力された価格
時系列のトレンド成分の将来の値を予測する。トレンド
予測手段102で行われる処理は演算装置201で実施
される。
【0018】図5にトレンド予測手段102の内部処理
を示す。トレンド抽出手段401では入力した時系列の
トレンド成分の時系列を取り出す。ここでは、入力した
時系列の移動平均をトレンド成分と見なす。したがっ
て、トレンド成分は数2によって得られる。数2では時
刻tにおける移動平均値を求める際に時刻tを中心とす
る期間のデータを用いている。こうして得られた移動平
均の時系列を一致系列と呼ぶことにする。
【0019】
【数2】
【0020】ここで、m(t)は時刻tにおける移動平均
の値、hは平均をとる期間の長さのパラメータであり、
(2h+1)日間の平均をとることを意味する。
【0021】図6に以上のようにして得られたトレンド
成分の時系列を示す。また、これをグラフ表示したもの
を図7に示す。なお、入力は図3の時系列を用い、パラ
メータはh=2、すなわち5日間の移動平均である。移
動平均の時系列も、やはり日単位の時系列である。ま
た、移動平均の代わりに、入力された時系列の低周波成
分を周波数フィルタを用いて取り出し、それをトレンド
成分とすることもできる。
【0022】時系列予測手段402では、トレンド抽出
手段401で得られたトレンド成分の時系列を用いて時
系列予測モデルを作成し、それによってトレンド成分の
将来の値の予測値を求める。例として数3で表される時
系列予測モデルを考える。これは、予測対象の時系列の
過去の実現値のみから将来の値を計算するモデルであ
る。
【0023】
【数3】 x*(t+1)=f[x(t),x(t-1),x(t−2),…] …(数3) x(t)は時刻tにおける時系列の実現値、x*(t+1)
は時刻(t+1)における時系列の予測値である。f
[・]は時系列の過去の値から将来の値を得る関数であ
る。ところで、数2で得られる移動平均の時系列は、時
刻iにおける移動平均の値m(i)を計算するのに元の時
系列の時刻(i+h)までの実現値が必要である。した
がって、現実には時刻tにおいて移動平均の時系列はm
(t−h)までしか得られない。そこで、移動平均の時系
列予測モデルは数4のように、右辺に時刻(t−h+
1)から時刻(t−1)までの実現値を持たない式にな
る。これは数3の特別な場合である。
【0024】
【数4】 m*(t+1)=f[m(t−h),m(t−h−1),m(t−h−2),…] …(数4) m*(t+1)は時刻(t+1)における移動平均の予測
値である。予測式を中心に見れば、数4は(h+1)時
点先の値を予測するモデルであると言える。使用者の観
点から見れば、時刻tにおいて、時刻(t+1)におけ
る移動平均予測値を求めるので、時系列予測手段402
は1日先予測を行うことになる。
【0025】関数f[・]はニューラルネットワークを
用いて実現する。ニューラルネットワークの構成を図8
に示す。ニューラルネットワークは多入力一出力の比較
的簡単な計算を行う計算ユニットを重みつき結合を介し
て多数結合したものである。図8では、計算ユニットと
して複数の入力ユニット701,中間ユニット702と
1個の出力ユニット703が重みつき結合704によっ
て結合されている。ただし、入力ユニット701は1入
力一出力で、入力値をそのまま出力する。入力ユニット
701はニューラルネットワークに入力された値を保持
するためのユニットである。中間ユニット702,出力
ユニット703の入出力特性は数5,数6で表される。
g(・)はユニットの出力関数、a(・)はユニットの入力
関数である。oはユニットの出力値、net はユニットの
入力関数値、wは結合重みである。
【0026】
【数5】
【0027】
【数6】
【0028】ここでは、出力関数g(・)には数7のシグ
モイド関数を、入力関数a(・)には数8の総和関数を用
いる。数8のθは各ユニットが持つ定数である。また、
出力ユニット703の出力関数にはシグモイド関数の代
わりに数9の線形関数を用いることもできる。
【0029】
【数7】
【0030】
【数8】
【0031】
【数9】
【0032】図9に時系列予測手段402で行われる処
理の流れを示す。データのスケール変換処理801は入
力された商品価格を後のパラメータ推定、予測処理に適
した値に変換することである。ニューラルネットワーク
の出力ユニットの出力関数に数7のシグモイド関数を用
いる場合、シグモイド関数の値域は(0,1)の開区間
なので、予測すべき時系列の値がこの区間内に存在する
ようにトレンド成分の時系列の値を変換しなければなら
ない。将来の時系列の実現値は、比較的近い過去の実現
値付近にあるとの仮定にたち、過去の実現値が(0,
1)の区間に入るようにするが、予測値が過去の実現値
の範囲を逸脱する可能性があるので、その分の余裕をと
るため、トレンド成分の時系列の値が[0.1,0.9]
の閉区間に入るように変換する。具体的な方法は、数1
0、あるいは数11をスケール変換式として、トレンド
成分の各時刻の実現値にこの変換数を適用する。式中、
xは変換前のトレンド成分の実現値、sはxをスケール
変換した結果である。また、μ,σはそれぞれxの平均
と標準偏差,max ,min はそれぞれxの最大値と最小値
である。
【0033】
【数10】
【0034】
【数11】
【0035】ニューラルネットワークの出力ユニットの
出力関数に数9の線形関数を用いる場合は、スケール変
換式として数12の線形関数を用いる。
【0036】
【数12】
【0037】トレンド成分の時系列の値によっては、ス
ケール変換処理801は省くことができる場合もある。
例えば、トレンド成分の値がもともと(0,1)の区間
に限定されている場合などである。
【0038】モデルパラメータの推定処理802では、
スケール変換された時系列を用いてモデルパラメータの
値を決定する。ニューラルネットワークでは重みつき結
合704のそれぞれの重み(数6のw)がモデルパラメ
ータである。
【0039】結合の重みを推定する方法として誤差逆伝
播法が知られている。誤差逆伝播法の詳細については文
献「Parallel Distributed Processing Vol. 1(MIT pr
ess,1986)(甘利 監訳:「PDPモデル」産業図書,19
89)」などに記載されている。本実施例でも誤差逆伝播
法を用いて重みを推定する。
【0040】誤差逆伝播法では、入力値と、それに対す
る望ましい出力値の組をニューラルネットワークに提示
することによって内部の結合の重みを推定する。この、
入力値とそれに対する望ましい出力値の組を教師データ
と呼ぶことにする。本実施例では、トレンド成分の時系
列の現在までの実現値の中から教師データを作成し、ニ
ューラルネットワークに提示する。
【0041】数4に示した通り、(h+1)時点先の予
測モデルなので、教師データは入力データと出力データ
の間に(h+1)だけ時間遅れのあるデータの組とな
る。モデルパラメータの推定に際しては、教師データ
数,誤差逆伝播法の計算繰り返し回数,ニューラルネッ
トワークの計算ユニット数など、設定しなければならな
い条件がいくつかある。これらは、あらかじめ定めた値
に固定しておくほか、ディスプレイ画面205とキーボ
ード204を用いて、使用者が対話的に設定することが
できる。または、記憶装置202に使用者が値を設定し
ておく。
【0042】また、モデルパラメータの推定に関して
は、予測のたびに最新の教師データを用いて推定をやり
直す方法と、推定を一度行ったら、その後の数回の予測
については同じ推定結果を用いる方法とがある。短期間
ではモデルパラメータの値が変化しないと見なせる場合
は、数回の予測について同一のモデルパラメータ値を用
いることによって、モデルパラメータの推定にかかる処
理時間を省くことができる。
【0043】予測処理803では、パラメータの決定し
たニューラルネットワークにトレンド成分の実現値を入
力し、将来の予測値を計算する。時刻tにおいては図8
に示した通り、時刻(t−h)までの実現値{m(t−
h),m(t−h−1),…}を入力し、時刻(t+1)
の予測値m*(t+1)を得る。ただし、ネットワークに
入力されるのはスケール変換された値である。
【0044】予測値はスケール逆変換処理804によっ
て、トレンド成分のもとのスケールに戻される。スケー
ル逆変換はスケール変換処理801で用いた数10,数
11,数12の逆関数を用いる。
【0045】以上の例では予測関数f[・]にニューラ
ルネットワークを用いたが、代わりにAR(AutoRegres
sive:自己回帰)モデル,ARMA(AutoRegressive Mo
vingAverage:自己回帰移動平均)モデル,ARIMA
(AutoRegressive IntegratedMoving Average:自己回
帰和分移動平均)モデルなどの線形回帰モデルを用いる
ことも可能である。線形モデルについては、例えば、
「経済の時系列分析(山本拓,創文社,1988)」に記載
されている。また、予測すべき時系列の過去の実現値だ
けではなく、予測すべき時系列の変動に影響を与える他
の時系列などの情報も合わせて予測モデルの入力とする
方法もある。
【0046】上昇下降予測手段103はトレンド予測手
段102の予測結果と元の価格の時系列を入力とし、数
13にしたがってトレンド成分の予測値と元の価格の時
系列の実現値の差D*を計算する。上昇,下降予測手段
103の処理も演算装置201で実施される。
【0047】
【数13】 D*(t+1)=m*(t+1)−y(t) …(数13) そして、D*(t+1)>0の場合は「上昇」、D*(t
+1)<0の場合は「下降」、D*(t+1)=0の場合
は「変化せず」を表す信号を出力する。あるいは、閾値
T(ただし、T>0)をあらかじめ設定しておき、D*
(t+1)>Tの場合は「上昇」、D*(t+1)<−Tの
場合は「下降」、それ以外の場合は「変化せず」を表す
信号を出力する。信号の形態は、「上昇」に対しては
1、「下降」に対しては−1、「変化せず」に対しては
0というように数値を対応させる。あるいは、「上
昇」,「下降」,「変化せず」に対応するファジィ集合
を設け、各ファジィ集合のメンバシップ関数の値をD*
(t+1)の値に応じて決定し、このメンバシップ関数の
値を出力する。あるいは、D*(t+1)の値をそのまま
出力し、「上昇」,「下降」,「変化せず」などの判断
はD*(t+1)の値を受けとる側で行うようにする。
【0048】予測結果表示手段104は上昇下降予測手
段103の出力する結果を使用者に見える形で出力す
る。これはディスプレイ装置205で実施される。表示
の形態は「上昇」,「下降」,「変化せず」というよう
な言語の形であったり、1,−1,0のような数値であ
ったり、「上昇」,「下降」,「変化せず」をそれぞれ
表す図形などである。あるいは、D*(t+1)の値をそ
のまま表示する。さらに、予測対象時系列の実現値,予
測対象時系列のトレンド成分の実現値,予測対象時系列
のトレンド成分の予測値などを必要に応じて組み合わせ
て表示する。また、予測結果出力手段105は上昇,下
降予測手段103の出力する結果を外部の装置に入力で
きる形で出力する。これは通信装置203で実施され
る。出力の形態も上記の表示の形態同様に様々な形をと
り得る。
【0049】上の例では、日単位の価格時系列を予測対
象とし、1日先の価格の上昇,下降予測を行うが、1週
間先,1カ月先の予測をしたい場合もある。そのような
場合には、予測対象時系列として週単位,月単位の価格
時系列を用いれば良い。日単位の時系列から1週間隔,
1カ月間隔で値を取り出せば、容易に週単位,月単位の
時系列を得ることができる。日単位の時系列から月単位
の時系列を得る処理の概念を図10に示す。図10は毎
月最初の取引日の株価の時系列を得る様子を示してい
る。また、1カ月間の価格の平均をその月の価格とする
方法もある。こうして得られた月単位の時系列を用いれ
ば、1カ月先の価格の上昇,下降を予測することができ
る。
【0050】以上のようにして得られた時系列のトレン
ド成分の予測値、および上昇,下降予測結果は金融商品
の売買タイミングを計る指標として用いるなど、商品取
引の意思決定支援システムに役立てることができる。さ
らに、上昇,下降予測結果だけではなく、予測対象時系
列の現在までの実現値,トレンド成分の実現値,トレン
ド成分の予測値などを必要に応じて組み合わせて同時に
ディスプレイ装置に表示させることによって、これらを
同時に参照し、比較することができる。また、1日単位
の時系列だけでなく、1週間,1カ月単位というような
異なる時間単位の時系列の予測結果を組み合わせて表示
させる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、予測の際にトレンド成
分を用いることによって不規則変動などの影響を除去
し、時系列予測を容易にすることができ、その結果、時
系列の上昇,下降動向を高い精度で予測することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例での処理を表すフローチャー
ト。
【図2】実施例を実施する装置の構成を表すブロック
図。
【図3】予測対象時系列の一例の説明図。
【図4】図3の時系列をグラフ表示した図。
【図5】トレンド成分を予測する手段102で行われる
処理を表すフローチャート。
【図6】図3に示した時系列の移動平均一致系列の説明
図。
【図7】図3,図6に示した時系列をグラフ表示した
図。
【図8】ニューラルネットワークの構成を表す説明図。
【図9】時系列予測手段502で行われる処理を表すフ
ローチャート。
【図10】日単位の株価データと月単位の株価データの
関係を表す説明図。
【符号の説明】
101…時系列を入力する手段、102…トレンド成分
の将来の値を予測する処理、103…将来の値の上昇,
下降を予測する処理、104…時系列の値の上昇,下降
予測結果を使用者に対して表示する処理、105…時系
列の値の上昇,下降予測結果を他の装置に対して出力す
る処理。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時系列の将来の挙動を予測する時系列予測
    方法であって、予測対象時系列の現在までの実現値を入
    力とし、前記予測対象時系列のトレンド成分の将来の値
    を予測し、前記トレンド成分の予測値を用いて前記予測
    対象時系列の将来の値が現在の値より上昇するか下降す
    るかを予測することを特徴とする時系列予測方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、証券,金融商品の価格
    の上昇,下降を予測し、その予測結果を用いて売買意思
    決定支援を行う意思決定支援システム。
  3. 【請求項3】時系列の将来の挙動を予測する時系列予測
    装置であって、予測対象時系列の現在までの実現値を入
    力とし、前記予測対象時系列から不規則変動,短期変動
    成分を除去して得られる時系列の将来の値を予測する手
    段と、その予測値を用いて前記予測対象時系列の将来の
    値が現在の値より上昇するか下降するかを予測する手段
    とを有することを特徴とする時系列予測装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、予測対象時系列の挙動
    に影響を与える他の時系列や種々の情報を入力する時系
    列予測方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、時間単位の異なる複数
    の時系列について将来の値の上昇,下降を予測し、これ
    らの予測結果を必要に応じて組み合わせて、あるいはそ
    れぞれを単独で表示する手段を有する時系列予測方法。
  6. 【請求項6】請求項3において、時系列予測に関する各
    種条件を使用者が対話的に設定する手段を有する時系列
    予測装置。
  7. 【請求項7】入力された時系列のトレンド成分の現在ま
    での実現値を得る手段と、前記入力された時系列のトレ
    ンド成分の現在までの実現値を入力として前記予測対象
    時系列のトレンド成分の将来の値を予測する手段とから
    なる時系列予測装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記トレンド成分は元
    の時系列に平滑化を施して得られる時系列である時系列
    予測方法。
  9. 【請求項9】請求項1において、前記トレンド成分は元
    の時系列の移動平均である時系列予測方法。
  10. 【請求項10】請求項1において、前記トレンド成分は
    元の時系列の移動平均一致系列である時系列予測方法。
  11. 【請求項11】請求項1において、前記トレンド成分は
    元の時系列に周波数フィルタを施して得られる低周波成
    分である時系列予測方法。
  12. 【請求項12】請求項7において、トレンド成分の現在
    までの実現値を入力としてトレンド成分の将来の値を予
    測する手段はニューラルネットワークで構成される時系
    列予測装置。
  13. 【請求項13】請求項7において、トレンド成分の現在
    までの実現値を入力としてトレンド成分の将来の値を予
    測する手段は回帰モデルで構成される時系列予測装置。
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