JPH10124476A - 階層的予測モデル構築装置及びその方法 - Google Patents

階層的予測モデル構築装置及びその方法

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JPH10124476A
JPH10124476A JP28108696A JP28108696A JPH10124476A JP H10124476 A JPH10124476 A JP H10124476A JP 28108696 A JP28108696 A JP 28108696A JP 28108696 A JP28108696 A JP 28108696A JP H10124476 A JPH10124476 A JP H10124476A
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Takeshi Terasaki
崎 健 寺
Katsuya Mimuro
室 克 哉 三
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の属性を有する予測対象物の標本データ
から、属性によって標本を適当なレベルまで共通の属性
のグループに分類し、かつ、それらグループの標本に最
適な予測モデルを自動的に構築する階層的予測モデル構
築装置及びその方法を提供する。 【解決手段】 入力手段2と、所定の標本グループにつ
いて、最適な予測モデルを選択し、その最適予測モデル
の評価値を与えるモデル推定・評価手段3と、属性によ
って標本を階層的に分類する分類手段4と、モデル推定
・評価手段3による予測モデル評価に基づいて分類手段
4の分類のための属性の選択、および分類の推進または
停止を制御する分類制御手段5と、モデル推定・評価手
段3と分類手段4と分類制御手段5とによって構築され
た属性による標本の階層的分類と、その階層的分類の各
末端の標本群に適合する予測モデルとを出力する出力手
段6と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の属性の組合
せによって様々な動向や傾向を示すものの将来の動向や
傾向を予測するために、対象物の過去の実績データを標
本とし、それら標本を属性によって階層的に分類し、分
類された標本群がもっとも法則性のある動向や傾向を示
す分類方法と、分類された標本群に最も適合する予測モ
デル(たとえば回帰モデル、時系列モデル、自己回帰移
動平均モデル等)とを自動的に求める階層的予測モデル
構築装置及びその方法に関する。
【0002】なお、上記階層的予測モデル構築装置およ
びその方法は、多数の属性によって様々な種類やバリエ
ーションを有する「商品」の「需要予測」に適用でき、
かつ、商品の需要予測を例に説明すれば理解が容易なの
で、以下本明細書では商品の需要予測を例に説明する。
【0003】
【従来の技術】商品の売行きは、種々の要因によって影
響される。これらの要因には、商品そのものが有する性
質と、商品を取り巻く外的条件の二種類がある。
【0004】商品そのものが有する性質とは、たとえば
商品の機能、デザイン、価格など、その商品が本来的に
固有するもので、それにより他の商品と区別されるもの
である。また、商品を取り巻く外的条件とは、たとえば
商品にかける宣伝広告費、商品の販売時期、商品の購買
層、流行など間接的に商品の売行きに影響を与えるもの
である。
【0005】上記商品の性質と商品の外的条件は、いず
れも商品の売行きに関係してそれに影響を与えるので、
これらをまとめて本明細書では「商品の属性」と呼ぶ。
【0006】ある商品の売行きが好調という現象は、多
くの需要者が、その商品が有する多数の属性のうち、所
定の属性あるいは所定の複数の属性の組合せによって、
購買意欲をかきたてられ、実際にその商品を購入する行
為を実行することによって生じる。
【0007】もっとも、上記商品の属性は、一つの商品
に多数存在し、また目に見える属性ばかりではないの
で、商品の販売と購買に際しては、販売者も需要者も購
買の動機になった商品の属性、あるいはそれらの組合せ
を明確に認識しないことも多い。
【0008】このため、ある商品が好調な売行きを示し
ている場合、商品の売行きが好調な原因、すなわち、商
品の売行きを好調にさせている支配的な商品の属性を客
観的に把握できないことが多いのである。
【0009】上記事情により、従来行われていた商品の
需要予測は、予測しようとする商品の売行きに大きな影
響を与える属性を客観的かつ明確に把握できないまま、
人間の経験と勘によって行われていたものが大多数であ
った。
【0010】たとえば、従来は、過去の商品の売上げデ
ータを蓄積し、下記の表1のように分類し、この表を参
照するだけで商品の予測をしていた。
【0011】
【表1】 具体的には、表1の商品属性から新規に売り出す商品と
同一あるいは類似の商品を検索し、検索された同一ある
いは類似商品の過去の需要量の時系列データからその商
品の将来の需要を予測していた。
【0012】この際の需要予測の方法としては、需要量
の推移から経験と勘によって予測する方法、あるいは、
移動平均法、自己回帰法、自己回帰移動平均法などの時
系列予測の方法が主であった。
【0013】ここで、移動平均法とは、1年の間の季節
変動(たとえば、季節による需要の変動、ボーナス月の
一時的な需要の高騰など)の影響をなくし、商品の恒常
的な需要の推移等を観察し、あるいは将来予測する方法
である。
【0014】たとえば、ある商品の1985年から19
95年の月次データから、その季節変動をなくした需要
の推移を求めるには、1985年1月〜1985年12
月の平均値を1985年の6.5月の季節調整値、次に
1期ずらした1985年2月〜1986年1月の平均値
を1985年の7.5月の季節調整値、というように次
々に季節調整値を求め、さらに、隣接する2つの季節調
整値の中心値を求めることにより(移動平均値の中心
化)、この商品の移動平均を求めることができる。
【0015】この移動平均は、局所的な季節変動をなく
したその商品の安定的な需要推移を示しており、この需
要推移から回帰分析等の手法によって将来の需要予測を
行うことができる。
【0016】自己回帰法は、たとえば月ごとに商品の売
上げ等のデータを取得し、ある月の売上げは、その前月
(あるいはその前の数月)の売上げにある係数をかけた
ものと、定数と、時間の確率的関数であるホワイト・ノ
イズとの和であるとし、上記商品の売上げデータの全体
に適合する係数、定数、ホワイト・ノイズを求めること
によって将来の商品売上げを予測する方法である。
【0017】また、自己回帰移動平均法は、上記自己回
帰法と移動平均法とを組み合わせたもので、季節調整し
た移動平均値について自己回帰法によって将来の予測を
行うものである。
【0018】なお、経験による需要予測方法は、販売者
や製造者が過去の実績に基づき、多少の変動要素を勘に
よって加える方法で、種々のノウハウがあるものの、客
観的な根拠や基準を求めることは難しい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述したことを要約す
ると、従来はある商品の将来の需要予測をする場合、そ
の商品と同一あるいは類似する商品の過去の実績から、
上記いずれかの予測方法によって将来の需要予測を行っ
ていた。
【0020】しかし、全く同一属性の商品の需要予測を
行う場合は従来の方法によっても比較的精度が高い予測
を行えるものの、類似商品の需要予測を行う場合、ある
いはある特定の属性を特徴とする新商品の需要予測をす
る場合は、問題を生じる。
【0021】これは、一般に一つの商品は非常に多くの
属性を有しており、ある商品の将来の需要予測を行う場
合は、どの属性を予測の支配的要因にするか判断が困難
なことに原因がある。
【0022】たとえば、類似商品といっても、形状が類
似する商品の実績データを用いるのか、あるいは商品イ
メージ(ブランド等)が類似する商品の実績データを用
いるのか、あるいは宣伝広告の方法が類似する商品の実
績データを用いるのかにより、需要予測は大きく異なっ
た結果となる。上記いずれの商品属性を売上げに支配的
な属性とするかは、実際には判断が非常に難しいのであ
る。
【0023】また、同一商品でも、宣伝広告の方法のよ
うな目にみえない商品属性によって大きく売上げが左右
されることもある。まして、商品の売行きに影響する商
品の属性は、上記のような単一のものではなく、複数の
属性の組合せからなるのが通常であるので、ある商品の
将来の需要予測を行うときに、その商品から売上げに支
配的な商品属性を抽出し、その商品属性に基づいて過去
の実績データから適当な予測モデルを特定することはほ
とんど不可能であった。
【0024】このため、従来はすでに説明したように、
過去の実績データのうち、同一又は類似の商品の実績デ
ータを参照し、その過去の実績データとの差異を人間の
勘によって加味して将来の需要予測を行っていたが、そ
の判断の基礎にする実績データの選定やその実績データ
との差異に何ら客観的な根拠や評価を与えることはでき
なかった。このような商品予測には何も保証がなかっ
た。
【0025】上記商品の売行きに対する支配的な属性を
特定する一つの方法として、アンケート調査が従来から
行われていた。しかし、アンケート調査等による方法
は、時間と手間と経費がかかる割には、把握できる商品
の範囲が限られるので、数千あるいは数万種類に及ぶ商
品全般についてアンケート調査をすることは不可能であ
った。
【0026】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、上記商品とその需要予測に限らず、所定の属性を有
する予測対象物の過去の実績データ(標本データ)か
ら、属性によって標本を適当なレベルまで共通の属性の
グループに分類し、かつ、それらグループの標本に最適
な予測モデルを自動的に構築する階層的予測モデル構築
装置及びその方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る階層
的予測モデル構築装置は、ユーザーの命令、予測モデル
候補、標本データ、予測モデルの評価基準、標本分類を
行うための属性、分類制御の条件を入力可能な入力手段
と、所定の標本グループについて、前記入力手段によっ
て入力された予測モデル候補のパラメータを推定し、最
適な予測モデルを選択し、選択した予測モデルについて
前記予測モデル評価基準によって評価を行うモデル推定
・評価手段と、前記入力手段によって入力された標本分
類のための属性によって、標本を階層的に分類する分類
手段と、前記分類手段によって分類された標本群につい
て、前記モデル推定・評価手段による予測モデル評価に
基づいて、分類のための属性の選択、分類の推進または
停止を制御する分類制御手段と、前記適合性評価手段と
分類手段と分類制御手段とによって構築された属性によ
る標本の階層的分類と、その階層的分類の各末端の標本
群に適合する予測モデルとを出力する出力手段と、から
なることを特徴とするものである。
【0028】本願請求項2に係る階層的予測モデル構築
装置は、上記請求項1の予測モデル構築装置において、
前記分類制御手段は、前記標本の階層的分類の各末端の
標本群の標本個数と、分類による予測モデルの評価値の
向上の幅の2つの分類制御の条件によって標本の分類の
制御を行うように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0029】本願請求項3に係る階層的予測モデル構築
装置は、ユーザーの命令、標本データ、標本分類を行う
ための属性を入力する入力手段と、予測モデル候補、予
測モデルの評価基準、分類制御の条件を格納した記憶手
段と、前記入力手段により入力された所定の標本グルー
プについて、前記記憶手段の予測モデル候補のパラメー
タを推定して、最適な予測モデルを選択し、選択した予
測モデルについて前記予測モデル評価基準によって評価
を行うモデル推定・評価手段と、前記入力手段によって
入力された標本分類のための属性によって、標本を階層
的に分類する分類手段と、前記分類手段によって分類さ
れた標本群について、前記モデル推定・評価手段による
予測モデル評価に基づいて、分類のための属性の選択、
分類の推進または停止を制御する分類制御手段と、前記
モデル推定・評価手段と分類手段と分類制御手段とによ
って構築された属性による標本の階層的分類と、その階
層的分類の各末端の標本群に適合する予測モデルとを出
力する出力手段と、からなることを特徴とするものであ
る。
【0030】本願請求項4に係る階層的予測モデル構築
方法は、標本データについて予測モデル候補の中で最適
な予測モデルを特定し、その最適予測モデルの評価値を
最初の評価値とし、次に、所定の各属性によって標本を
分類し、分類された標本群について予測モデル候補の中
で最適な予測モデルを特定して分類後の最適予測モデル
の評価値を算出し、次に、前記最適予測モデルの評価値
と、その前回の最適予測モデルの評価値とについて、所
定の分類制御条件を当てはめて分類のための最適な属性
の選択および標本分類の推進と停止を判断し、分類停止
の条件に該当するまで、前記標本の階層的分類と最適予
測モデルの評価算出とを繰り返すことを特徴とするもの
である。
【0031】本願請求項5に係る階層的予測モデル構築
方法は、上記請求項4の予測モデル構築方法において、
前記分類制御条件は、分類による最適予測モデルの評価
値の向上の幅と、階層的に分類された末端の標本群の標
本個数とからなることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明する。図1は、本発明による階層的予測モデル構築
装置の一実施形態の構成とそれらの構成要素の相互の関
係を示したものである。これに対して、図2は、図1の
階層的予測モデル構築装置による予測モデル構築方法の
処理の流れを示したものである。これら図1と図2とを
交互に参照しながら本実施形態による階層的予測モデル
構築装置の構成およびその処理の流れを以下に説明す
る。
【0033】図1に示すように、本実施形態による階層
的予測モデル構築装置1は、入力手段2と、モデル推定
・評価手段3と、分類手段4と、分類制御手段5と、出
力手段6からなる。
【0034】上記入力手段2は、階層的予測モデル構築
装置1に対するユーザーの命令、予測モデル、予測モデ
ルを構築するための目標となる実績データ(ティーチン
グデータまたは標本データ)、予測モデルの評価基準、
分類を行うための属性、分類制御の条件などを入力する
ための手段である。この入力手段2は、具体的にはキー
ボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等を含
む公知の任意の入力装置からなる。
【0035】モデル推定・評価手段3は、所定の対象物
群に対する予測モデルのパラメータを推定し、その適合
性を評価する手段である。また、モデル推定・評価手段
3は、単数の予測モデルについて評価することもできる
が、好ましくはその評価の結果として複数の予測モデル
候補の中から最適な予測モデルを選択できるようにす
る。
【0036】分類手段4は、将来の動向の予測をしよう
とする対象物の標本を所定の属性によって階層的に分類
するための手段である。
【0037】分類制御手段5は、分類手段4が行った分
類結果に対して所定の条件によって分類のための属性の
選択、分類の推進または停止を判断し、その判断間結果
によって分類手段4を制御するものである。
【0038】上記適合性評価手段3と分類手段4と分類
制御手段5は、相互に関連しあって標本に適合する予測
モデルを構築できるまでサイクリックな処理を繰り返す
予測モデル構築エンジン7を構成する。この予測モデル
構築エンジン7は、専用の装置でもよいが、好ましくは
汎用的な通常のコンピュータであって、ソフトウェアに
よって上記処理を行うように制御されたものである。
【0039】出力手段6は、上記予測モデル構築エンジ
ン7が構築した最適な予測モデルと、予測対象物の最適
な分類とを出力する装置であって、プリンター、表示装
置を含む任意の公知のユーザーインターフェイスをい
う。
【0040】次に、上記階層的予測モデル構築装置1に
よる処理の流れを図2のフローチャートにそって以下に
説明する。
【0041】階層的予測モデル構築装置1による処理に
おいては、最初に入力手段2によって実績データ、予測
モデル候補、予測モデル評価基準、分類停止条件等を入
力する(ステップS100)。ここで、上記「実績デー
タ」、「予測モデル候補」、「予測モデル評価基準」、
「分類停止条件」について説明しておく。
【0042】「実績データ」は、前述したティーチング
データまたは標本データであって、予測モデルを構築す
る上で、適合すべき目標となるデータである。
【0043】「予測モデル候補」は、複数でも単数でも
よい予測モデルであって、たとえば、次のようなものが
ある。
【0044】 Yt =α+βXt (1変数の線形回帰モデル) Yt =α+βXt +ut (2変数の線形回帰モデル) Yt =β1 X1t+β2 X2t+…+βk Xkt+ut (重
回帰モデル) log Yt =α+βlog Xt +ut (対数線形モデル) ここで、 X,Y :変数(XとYはそれぞれ原因と結果を表
わす) Xt ,Yt :変数X,Yのt時点の観測値 α,β :パラメーター、係数 ut :t時点の誤差 「予測モデルの評価基準」は、予測モデルの適合性を評
価するものであって、たとえば平均二乗誤差、AIC
(赤池情報量基準)、MDL(最小記述長)等を含む公
知の任意の評価基準を使用することができる。
【0045】なお、平均二乗誤差による評価は、ティー
チングデータ(n個)について予測モデルによる予測値
と実際の観測値との差分δを求め、下式の平均二乗誤差
eが小さいほどよいとする予測モデル評価方法である。
【0046】 また、AICによる予測モデルの評価は、下式のAIC
を最小とする予測モデルを最適予測モデルとする方法で
ある。 AIC=−2×(モデルの最大対数尤度)+2×(モデ
ルの自由パラメータ数) ここで、最大対数尤度は、対数尤度を最大とするパラメ
ータのモデル(最尤モデル)の対数尤度である。なお一
般に、対数尤度=Σnilog qi である。niとqi
は、それぞれ事象iが生じた度数と事象iが生じる予測
確率である。
【0047】ここで注目すべき点は、上記AICの式の
右辺第1項は、予測値と真の確率分布の差が小さいほど
負に大きくなり、また、右辺第2項は、予測モデルのパ
ラメータ数が少ないほど小さくなることである。つま
り、AIC評価値は、予測モデルはパラメータ数が大き
くなるほど予測精度が向上するが、これに反比例して予
測モデルとしての適応性または一般性を失うことを示し
ている。これは、一般に節約の原理と呼ばれ、本発明の
予測モデル構築にも考え方として採用されている。この
ことについては、後にさらに詳しく説明する。
【0048】また、MDLによる方法は、上記節約の原
理の別な形の表現であって、「予測モデル自体の記述長
と、この予測モデルを用いて与えられたデータを記述し
た際の記述長とを最も短く符号化できるような予測モデ
ルが最良のモデルである。」を数式化した方法である。
このMDLによる評価方法は、公知のものであって、本
発明の本旨ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0049】「分類停止条件」は、階層的予測モデル構
築装置1の分類制御手段5が、分類手段4による標本の
分類を推進または停止するのを判断するための条件であ
る。本発明による方法では、分類を推進するためには分
類されたグループの標本の個数が所定の個数以上である
こと、および、新たな分類によって予測モデルの評価値
が所定の値以上に向上していることの両面から分類の推
進を制限している。これは、前記AICのところで述べ
た予測モデルの予測精度向上と、予測モデルとしての適
応性あるいは一般性の維持と、共通する考え方である。
つまり、標本をその属性によって細く分類すれば、分類
されたグループの標本個数が減少し、実績データに対す
る予測モデルの予測精度(適合性)は向上するが、しか
し逆に示知データに対するその予測モデルの予測精度は
悪化する。
【0050】そこで、本発明の分類停止条件は、予測モ
デルの適合性が向上する場合は標本の分類を推進し、し
かし、標本の個数が所定の個数以下になった場合は標本
の分類を停止するようにしている。もっとも、AIC,
MDL等によって予測モデルを評価する場合は、予測モ
デルの適応性・一般性も評価されるので、標本群の標本
個数による評価を省略することもできる。
【0051】以上の実績データ、予測モデル候補、予測
モデルの評価基準、分類停止条件は、入力手段2によっ
て入力される。次に、実績データ、予測モデル候補、予
測モデルの評価基準は、適合性評価手段3に入力され、
適合性評価手段3によって最適予測モデル決定され、そ
の最適予測モデルによる評価値が算出される(ステップ
S110)。
【0052】上記ステップS110の初期評価値算出
は、標本がまだ分類がされていないので、標本の全体に
ついて全予測モデル候補の最適パラメータを求め(回帰
分析等の公知方法による)、さらにそれら全予測モデル
についてAIC,MDL等の予測モデル評価基準によっ
て評価し、もっとも適合性が高い予測モデルを予測モデ
ルとし、その評価値を初期評価値とする。この初期評価
値は、次に行われる標本分類の推進あるいは停止の判断
基準となる。
【0053】次に、階層的予測モデル構築装置1は、標
本分類のための各属性により、分類手段4によって標本
を分類する。
【0054】分類手段4は好ましくは、標本分類のため
の属性が定性的な変数の場合は、そのカテゴリー値また
はその組合せによって標本を分類する。また、標本分類
のための属性が定量的な変数の場合は、その値の所定の
帯域によって標本を分割する。さらに好ましくは、定量
的な属性の標本に現われた値(有限個)によって標本を
分割する(ステップS120)。
【0055】次に、ステップS130において分類され
た標本群の個数が、所定の個数以上と判断したならば、
次に適合性評価手段3により、分類された標本群にもっ
とも適合する予測モデルを選択し、かつ、その予測モデ
ルによる評価値を算出する(ステップS140)。一
方、ステップS130において分類された標本群の個数
が、所定の個数に達しない場合には、その予測モデルは
上位階層の親ノードのモデルを用いる、当該標本群の実
績値の平均値を用いるなどとする。なお、上記ステップ
S140では、ステップS110と同様に、分類された
標本群について全予測モデル候補の最適パラメータを推
定し、さらにそれら全予測モデルについてAIC,MD
L等の予測モデル評価基準によって評価し、もっとも適
合性が高い予測モデルを予測モデルとし、その評価値を
算出する。
【0056】各分類された標本群について予測モデルの
評価値を算出した後は、分類制御手段5により、分類に
よる評価値の向上の幅を評価することにより、分類のた
めの最適な属性を選択し、分類の推進あるいは停止を判
断する(ステップS150)。評価値が向上しているな
らば、その属性による分類が有効であることを意味して
いるので、その分類を採用し、さらに次の分類を探索す
べくステップS120に戻る。なお、2回目以降の標本
分類は、すでに分類された標本のグループをさらに細か
くする方向で分類する(これを本明細書では階層的分類
という)。
【0057】一方、ステップS150において、分類さ
れた標本群の予測モデルの評価値に向上が見られなくな
ったら、その属性による分類は有効な分類ではないの
で、その分類を破棄し、それ以上の分類を停止する(ス
テップS160)。
【0058】これ以降、モデル推定・評価手段3が分類
推進と判断する限り、ステップS120〜ステップS1
50の処理を繰り返す。この分類と予測モデルの評価が
繰り返される度に、標本の分類は細かくなり、予測モデ
ルの予測精度は向上する。
【0059】しかし、標本の分類が細かくなると、予測
モデルの予測精度が向上するものの、分類された標本グ
ループの標本の個数が所定の数に達しなくなったり、あ
るいは、AIC,MDL等の評価方法による場合は予測
モデルの評価値が低下してくる。このため、最終的には
分類制御手段5により、分類の停止命令が発せられ、分
類が終了する(ステップS160)。
【0060】分類が終了すると、出力手段6により、最
終的な属性による分類の階層構造と、分類された末端の
標本グループに最も適合する予測モデルを出力する(ス
テップS170)。
【0061】この構築された予測モデルを用いることに
より、各標本グループの属性と共通の属性を有する予測
対象物の将来の動向を予測することができる。
【0062】ここで、本発明による予測モデルをさらに
明確にするために、上記方法により構築された予測モデ
ルの一例を図3に示す。
【0063】図3の例では、最初に全商品を「ヤング向
け商品」か「中高年向け商品」かで分類している。
【0064】次に、各々をそれぞれ別の様々な属性によ
って分類を試みる。中高年向け商品については、色の派
手か地味かで商品を分類した場合が最も予測精度が向上
する。それ以上の分類を行っても評価値が向上しないた
めの分類を停止し、その場合の最適予測モデルは各々D
=2.1C−0.14P+1531,D=2.7C−
0.04P+1775となる(ただし、D:今期の需要
量、C:広告費、P:価格とする)。
【0065】これに対して、ヤング向け商品の方は、商
品が「セット商品か単品商品か」、「単品商品」につい
てはさらに素材が天然か否かによって階層的に分類し、
最終的に分類の階層構造の各末端の商品グループについ
て予測モデルD=31.7C−0.10P+2177,
…を特定している。
【0066】この例に示すように、本発明の階層的予測
モデル構築装置1とその方法によって構築される予測モ
デルとは、図3の分類階層構造と、その階層構造の末端
の各商品グループの予測モデル(特定されたパラメータ
を含む)の全体をいう。このように、分類された各商品
グループは、特定の共通の属性を有し、そのグループの
予測モデルによって、高い精度の予測を行うことができ
る。
【0067】たとえば、図3の最初の商品グループは、
ヤング向け商品であり、さらにセット商品と分類される
商品である。この商品グループの予測モデルはD=3
1.7C−0.10P+2177である。この商品グル
ープの予測モデルを使用することにより、この商品グル
ープの属性と同一の属性を有する商品の将来の需要予測
をすることができるのである。
【0068】このように、本発明の階層的予測モデル構
築装置およびその構築方法によれば、過去の膨大な実績
データから、属性により、かつ、予測モデルとしての精
度の維持と適応性とを両立させるレベルで標本を分類
し、分類された各標本群に最適な予測モデルを特定する
ことができる。これにより、各予測モデルによって表わ
された各標本の動向を支配する属性を顕在化させ、予測
を行う際の指標を客観化させることができる。しかも、
各予測モデルは、過去の同一属性の標本にもっとも適合
する予測モデルであるので、高い信頼性の予測を行うこ
とができる。
【0069】なお、本発明は「属性」によって種々の動
向を示す「対象物」であって、過去に属性によって分類
された動向の実績データを有するものならば適用でき、
上記具体的な形態を有する商品の需要予測の他、種々の
ものが有り得る。たとえば、無形の金融商品の売行き予
測、あるいは商品とは言えない社会現象の予測、あるい
はそれらの中間的存在とも言える株価の予測等、所定の
属性を有し、その属性によって動向が左右されるもので
あれば、その予測モデルを構築することができる。
【0070】上記階層的予測モデル構築装置1では、入
力手段2により、予測モデル候補、予測モデル評価基
準、分類制御の条件を必要な時に自由に入力可能として
いるが、これらの諸条件・データを予め固定して設定し
ておき、処理のためのユーザーの命令、標本データ、分
類のための属性のみを入力することができるように構成
した装置も本発明の範囲に含まれる。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による階層的予測モデル構築装置およびその方法によれ
ば、属性によって様々な動向を示すものの実績データか
ら、属性により、かつ、予測モデルとしての精度の維持
と適応性とを両立させるレベルで標本を分類し、分類さ
れた各標本群に最適な予測モデルを特定することができ
る。
【0072】すなわち、本発明の装置と方法は、種々の
動向を示す標本について、それらの動向を支配する属性
を顕在化させ、予測を行う際の指標を客観化させること
ができる。しかも、所定の標本群について構築した予測
モデルは、その標本群の属性を有するものの過去の実績
に最も適合する予測モデルであるので、信頼性の極めて
高い予測を行うことができる。
【0073】この階層的予測モデル構築装置とその方法
を膨大な種類の商品の需要予測に適用すれば、膨大な量
の過去の売上げデータから、予測しようとする商品の属
性と同一属性の商品グループを発見し、その商品グルー
プの売上げに最も適合する予測モデルを素早く特定し、
信頼性の高い需要予測を行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による階層的予測モデル構築装置の構成
を示したブロック図。
【図2】本発明による階層的予測モデル構築方法の処理
の流れを示したフローチャート。
【図3】本発明による階層的予測モデル構築装置および
その方法によって構築された予測モデルの一例を示した
図。
【符号の説明】
1 階層的予測モデル構築装置 2 入力手段 3 モデル推定・評価手段 4 分類手段 5 分類制御手段 6 出力手段 7 予測モデル構築エンジン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 階層的予測モデル構築装置及びその
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の属性の組合
せによって様々な動向や傾向を示すものの将来の動向や
傾向を予測するために、対象物の過去の実績データを標
本とし、それら標本を属性によって階層的に分類し、分
類された標本群がもっとも法則性のある動向や傾向を示
す分類方法と、分類された標本群に最も適合する予測モ
デル(たとえば回帰モデル、時系列モデル、自己回帰移
動平均モデル等)とを自動的に求める階層的予測モデル
構築装置及びその方法に関する。
【0002】なお、上記階層的予測モデル構築装置およ
びその方法は、多数の属性によって様々な種類やバリエ
ーションを有する「商品」の「需要予測」に適用でき、
かつ、商品の需要予測を例に説明すれば理解が容易なの
で、以下本明細書では商品の需要予測を例に説明する。
【0003】
【従来の技術】商品の売行きは、種々の要因によって影
響される。これらの要因には、商品そのものが有する性
質と、商品を取り巻く外的条件の二種類がある。
【0004】商品そのものが有する性質とは、たとえば
商品の機能、デザイン、価格など、その商品が本来的に
固有するもので、それにより他の商品と区別されるもの
である。また、商品を取り巻く外的条件とは、たとえば
商品にかける宣伝広告費、商品の販売時期、商品の購買
層、流行など間接的に商品の売行きに影響を与えるもの
である。
【0005】上記商品の性質と商品の外的条件は、いず
れも商品の売行きに関係してそれに影響を与えるので、
これらをまとめて本明細書では「商品の属性」と呼ぶ。
【0006】ある商品の売行きが好調という現象は、多
くの需要者が、その商品が有する多数の属性のうち、所
定の属性あるいは所定の複数の属性の組合せによって、
購買意欲をかきたてられ、実際にその商品を購入する行
為を実行することによって生じる。
【0007】もっとも、上記商品の属性は、一つの商品
に多数存在し、また目に見える属性ばかりではないの
で、商品の販売と購買に際しては、販売者も需要者も購
買の動機になった商品の属性、あるいはそれらの組合せ
を明確に認識しないことも多い。
【0008】このため、ある商品が好調な売行きを示し
ている場合、商品の売行きが好調な原因、すなわち、商
品の売行きを好調にさせている支配的な商品の属性を客
観的に把握できないことが多いのである。
【0009】上記事情により、従来行われていた商品の
需要予測は、予測しようとする商品の売行きに大きな影
響を与える属性を客観的かつ明確に把握できないまま、
人間の経験と勘によって行われていたものが大多数であ
った。
【0010】たとえば、従来は、過去の商品の売上げデ
ータを蓄積し、下記の表1のように分類し、この表を参
照するだけで商品の予測をしていた。
【0011】
【表1】 具体的には、表1の商品属性から新規に売り出す商品と
同一あるいは類似の商品を検索し、検索された同一ある
いは類似商品の過去の需要量の時系列データからその商
品の将来の需要を予測していた。
【0012】この際の需要予測の方法としては、需要量
の推移から経験と勘によって予測する方法、あるいは、
移動平均法、自己回帰法、自己回帰移動平均法などの時
系列予測の方法が主であった。
【0013】ここで、移動平均法とは、1年の間の季節
変動(たとえば、季節による需要の変動、ボーナス月の
一時的な需要の高騰など)の影響をなくし、商品の恒常
的な需要の推移等を観察し、あるいは将来予測する方法
である。
【0014】たとえば、ある商品の1985年から19
95年の月次データから、その季節変動をなくした需要
の推移を求めるには、1985年1月〜1985年12
月の平均値を1985年の6.5月の季節調整値、次に
1期ずらした1985年2月〜1986年1月の平均値
を1985年の7.5月の季節調整値、というように次
々に季節調整値を求め、さらに、隣接する2つの季節調
整値の中心値を求めることにより(移動平均値の中心
化)、この商品の移動平均を求めることができる。
【0015】この移動平均は、局所的な季節変動をなく
したその商品の安定的な需要推移を示しており、この需
要推移から回帰分析等の手法によって将来の需要予測を
行うことができる。
【0016】自己回帰法は、たとえば月ごとに商品の売
上げ等のデータを取得し、ある月の売上げは、その前月
(あるいはその前の数月)の売上げにある係数をかけた
ものと、定数と、時間の確率的関数であるホワイト・ノ
イズとの和であるとし、上記商品の売上げデータの全体
に適合する係数、定数、ホワイト・ノイズを求めること
によって将来の商品売上げを予測する方法である。
【0017】また、自己回帰移動平均法は、上記自己回
帰法と移動平均法とを組み合わせたもので、季節調整し
た移動平均値について自己回帰法によって将来の予測を
行うものである。
【0018】なお、経験による需要予測方法は、販売者
や製造者が過去の実績に基づき、多少の変動要素を勘に
よって加える方法で、種々のノウハウがあるものの、客
観的な根拠や基準を求めることは難しい。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述したことを要約す
ると、従来はある商品の将来の需要予測をする場合、そ
の商品と同一あるいは類似する商品の過去の実績から、
上記いずれかの予測方法によって将来の需要予測を行っ
ていた。
【0020】しかし、全く同一属性の商品の需要予測を
行う場合は従来の方法によっても比較的精度が高い予測
を行えるものの、類似商品の需要予測を行う場合、ある
いはある特定の属性を特徴とする新商品の需要予測をす
る場合は、問題を生じる。
【0021】これは、一般に一つの商品は非常に多くの
属性を有しており、ある商品の将来の需要予測を行う場
合は、どの属性を予測の支配的要因にするか判断が困難
なことに原因がある。
【0022】たとえば、類似商品といっても、形状が類
似する商品の実績データを用いるのか、あるいは商品イ
メージ(ブランド等)が類似する商品の実績データを用
いるのか、あるいは宣伝広告の方法が類似する商品の実
績データを用いるのかにより、需要予測は大きく異なっ
た結果となる。上記いずれの商品属性を売上げに支配的
な属性とするかは、実際には判断が非常に難しいのであ
る。
【0023】また、同一商品でも、宣伝広告の方法のよ
うな目にみえない商品属性によって大きく売上げが左右
されることもある。まして、商品の売行きに影響する商
品の属性は、上記のような単一のものではなく、複数の
属性の組合せからなるのが通常であるので、ある商品の
将来の需要予測を行うときに、その商品から売上げに支
配的な商品属性を抽出し、その商品属性に基づいて過去
の実績データから適当な予測モデルを特定することはほ
とんど不可能であった。
【0024】このため、従来はすでに説明したように、
過去の実績データのうち、同一又は類似の商品の実績デ
ータを参照し、その過去の実績データとの差異を人間の
勘によって加味して将来の需要予測を行っていたが、そ
の判断の基礎にする実績データの選定やその実績データ
との差異に何ら客観的な根拠や評価を与えることはでき
なかった。このような商品予測には何も保証がなかっ
た。
【0025】上記商品の売行きに対する支配的な属性を
特定する一つの方法として、アンケート調査が従来から
行われていた。しかし、アンケート調査等による方法
は、時間と手間と経費がかかる割には、把握できる商品
の範囲が限られるので、数千あるいは数万種類に及ぶ商
品全般についてアンケート調査をすることは不可能であ
った。
【0026】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、上記商品とその需要予測に限らず、所定の属性を有
する予測対象物の過去の実績データ(標本データ)か
ら、属性によって標本を適当なレベルまで共通の属性の
グループに分類し、かつ、それらグループの標本に最適
な予測モデルを自動的に構築する階層的予測モデル構築
装置及びその方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る階層
的予測モデル構築装置は、ユーザーの命令、予測モデル
候補、標本データ、予測モデルの評価基準、標本分類を
行うための属性、分類制御の条件を入力可能な入力手段
と、所定の標本グループについて、前記入力手段によっ
て入力された予測モデル候補のパラメータを推定し、最
適な予測モデルを選択し、選択した予測モデルについて
前記予測モデル評価基準によって評価を行うモデル推定
・評価手段と、前記入力手段によって入力された標本分
類のための属性によって、標本を階層的に分類する分類
手段と、前記分類手段によって分類された標本群につい
て、前記モデル推定・評価手段による予測モデル評価に
基づいて、分類のための属性の選択、分類の推進または
停止を制御する分類制御手段と、前記モデル推定・評価
手段と分類手段と分類制御手段とによって構築された属
性による標本の階層的分類と、その階層的分類の各末端
の標本群に適合する予測モデルとを出力する出力手段
と、からなることを特徴とするものである。
【0028】本願請求項2に係る階層的予測モデル構築
装置は、上記請求項1の予測モデル構築装置において、
前記分類制御手段は、前記標本の階層的分類の各末端の
標本群の標本個数と、分類による予測モデルの評価値の
向上の幅の2つの分類制御の条件によって標本の分類の
制御を行うように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0029】本願請求項3に係る階層的予測モデル構築
装置は、ユーザーの命令、標本データ、標本分類を行う
ための属性を入力する入力手段と、予測モデル候補、予
測モデルの評価基準、分類制御の条件を格納した記憶手
段と、前記入力手段により入力された所定の標本グルー
プについて、前記記憶手段の予測モデル候補のパラメー
タを推定して、最適な予測モデルを選択し、選択した予
測モデルについて前記予測モデル評価基準によって評価
を行うモデル推定・評価手段と、前記入力手段によって
入力された標本分類のための属性によって、標本を階層
的に分類する分類手段と、前記分類手段によって分類さ
れた標本群について、前記モデル推定・評価手段による
予測モデル評価に基づいて、分類のための属性の選択、
分類の推進または停止を制御する分類制御手段と、前記
モデル推定・評価手段と分類手段と分類制御手段とによ
って構築された属性による標本の階層的分類と、その階
層的分類の各末端の標本群に適合する予測モデルとを出
力する出力手段と、からなることを特徴とするものであ
る。
【0030】本願請求項4に係る階層的予測モデル構築
方法は、標本データについて予測モデル候補の中で最適
な予測モデルを特定し、その最適予測モデルの評価値を
最初の評価値とし、次に、所定の各属性によって標本を
分類し、分類された標本群について予測モデル候補の中
で最適な予測モデルを特定して分類後の最適予測モデル
の評価値を算出し、次に、前記最適予測モデルの評価値
と、その前回の最適予測モデルの評価値とについて、所
定の分類制御条件を当てはめて分類のための最適な属性
の選択および標本分類の推進と停止を判断し、分類停止
の条件に該当するまで、前記標本の階層的分類と最適予
測モデルの評価算出とを繰り返すことを特徴とするもの
である。
【0031】本願請求項5に係る階層的予測モデル構築
方法は、上記請求項4の予測モデル構築方法において、
前記分類制御条件は、分類による最適予測モデルの評価
値の向上の幅と、階層的に分類された末端の標本群の標
本個数とからなることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
説明する。図1は、本発明による階層的予測モデル構築
装置の一実施形態の構成とそれらの構成要素の相互の関
係を示したものである。これに対して、図2は、図1の
階層的予測モデル構築装置による予測モデル構築方法の
処理の流れを示したものである。これら図1と図2とを
交互に参照しながら本実施形態による階層的予測モデル
構築装置の構成およびその処理の流れを以下に説明す
る。
【0033】図1に示すように、本実施形態による階層
的予測モデル構築装置1は、入力手段2と、モデル推定
・評価手段3と、分類手段4と、分類制御手段5と、出
力手段6からなる。
【0034】上記入力手段2は、階層的予測モデル構築
装置1に対するユーザーの命令、予測モデル、予測モデ
ルを構築するための目標となる実績データ(ティーチン
グデータまたは標本データ)、予測モデルの評価基準、
分類を行うための属性、分類制御の条件などを入力する
ための手段である。この入力手段2は、具体的にはキー
ボード、ポインティングデバイス、タッチパネル等を含
む公知の任意の入力装置からなる。
【0035】モデル推定・評価手段3は、所定の対象物
群に対する予測モデルのパラメータを推定し、その適合
性を評価する手段である。また、モデル推定・評価手段
3は、単数の予測モデルについて評価することもできる
が、好ましくはその評価の結果として複数の予測モデル
候補の中から最適な予測モデルを選択できるようにす
る。
【0036】分類手段4は、将来の動向の予測をしよう
とする対象物の標本を所定の属性によって階層的に分類
するための手段である。
【0037】分類制御手段5は、分類手段4が行った分
類結果に対して所定の条件によって分類のための属性の
選択、分類の推進または停止を判断し、その判断間結果
によって分類手段4を制御するものである。
【0038】上記モデル推定・評価手段3と分類手段4
と分類制御手段5は、相互に関連しあって標本に適合す
る予測モデルを構築できるまでサイクリックな処理を繰
り返す予測モデル構築エンジン7を構成する。この予測
モデル構築エンジン7は、専用の装置でもよいが、好ま
しくは汎用的な通常のコンピュータであって、ソフトウ
ェアによって上記処理を行うように制御されたものであ
る。
【0039】出力手段6は、上記予測モデル構築エンジ
ン7が構築した最適な予測モデルと、予測対象物の最適
な分類とを出力する装置であって、プリンター、表示装
置を含む任意の公知のユーザーインターフェイスをい
う。
【0040】次に、上記階層的予測モデル構築装置1に
よる処理の流れを図2のフローチャートにそって以下に
説明する。
【0041】階層的予測モデル構築装置1による処理に
おいては、最初に入力手段2によって実績データ、予測
モデル候補、予測モデル評価基準、分類停止条件等を入
力する(ステップS100)。ここで、上記「実績デー
タ」、「予測モデル候補」、「予測モデル評価基準」、
「分類停止条件」について説明しておく。
【0042】「実績データ」は、前述したティーチング
データまたは標本データであって、予測モデルを構築す
る上で、適合すべき目標となるデータである。
【0043】「予測モデル候補」は、複数でも単数でも
よい予測モデルであって、たとえば、次のようなものが
ある。
【0044】 Yt=α十βXt (1変数の線形回帰モデル) Yt=α+βXt+ut (2変数の線形回帰モデル) Yt=β1X1t+β2X2t+…+βkXkt+ut
(重回帰モデル) logYt=α+βlogXt+ut (対数線形モデ
ル) ここで、 X,Y :変数(XとYはそれぞれ原因と結果を表
わす) Xt,Yt :変数X,Yのt時点の観測値 α,β :パラメーター、係数 ut :t時点の誤差 「予測モデルの評価基準」は、予測モデルの適合性を評
価するものであって、たとえば平均二乗誤差、AIC
(赤池情報量基準)、MDL(最小記述長)等を含む公
知の任意の評価基準を使用することができる。
【0045】なお、平均二乗誤差による評価は、ティー
チングデータ(n個)について予測モデルによる予測値
と実際の観測値との差分δを求め、下式の平均二乗誤差
eが小さいほどよいとする予測モデル評価方法である。
【0046】 また、AICによる予測モデルの評価は、下式のAIC
を最小とする予測モデルを最適予測モデルとする方法で
ある。 AIC=−2×(モデルの最大対数尤度)+2×(モデ
ルの自由パラメータ数) ここで、最大対数尤度は、対数尤度を最大とするパラメ
ータのモデル(最尤モデル)の対数尤度である。なお一
般に、対数尤度=Σnilogqi である。niとq
iは、それぞれ事象iが生じた度数と事象iが生じる予
測確率である。
【0047】ここで注目すべき点は、上記AICの式の
右辺第1項は、予測値と真の確率分布の差が小さいほど
負に大きくなり、また、右辺第2項は、予測モデルのパ
ラメータ数が少ないほど小さくなることである。つま
り、AIC評価値は、予測モデルはパラメータ数が大き
くなるほど予測精度が向上するが、これに反比例して予
測モデルとしての適応性または一般性を失うことを示し
ている。これは、一般に節約の原理と呼ばれ、本発明の
予測モデル構築にも考え方として採用されている。この
ことについては、後にさらに詳しく説明する。
【0048】また、MDLによる方法は、上記節約の原
理の別な形の表現であって、「予測モデル自体の記述長
と、この予測モデルを用いて与えられたデータを記述し
た際の記述長とを最も短く符号化できるような予測モデ
ルが最良のモデルである。」を数式化した方法である。
このMDLによる評価方法は、公知のものであって、本
発明の本旨ではないので、これ以上の説明は省略する。
【0049】「分類停止条件」は、階層的予測モデル構
築装置1の分類制御手段5が、分類手段4による標本の
分類を推進または停止するのを判断するための条件であ
る。本発明による方法では、分類を推進するためには分
類されたグループの標本の個数が所定の個数以上である
こと、および、新たな分類によって予測モデルの評価値
が所定の値以上に向上していることの両面から分類の推
進を制限している。これは、前記AICのところで述べ
た予測モデルの予測精度向上と、予測モデルとしての適
応性あるいは一般性の維持と、共通する考え方である。
つまり、標本をその属性によって細く分類すれば、分類
されたグループの標本個数が減少し、実績データに対す
る予測モデルの予測精度(適合性)は向上するが、しか
し逆に示知データに対するその予測モデルの予測精度は
悪化する。
【0050】そこで、本発明の分類停止条件は、予測モ
デルの適合性が向上する場合は標本の分類を推進し、し
かし、標本の個数が所定の個数以下になった場合は標本
の分類を停止するようにしている。もっとも、AIC,
MDL等によって予測モデルを評価する場合は、予測モ
デルの適応性・一般性も評価されるので、標本群の標本
個数による評価を省略することもできる。
【0051】以上の実績データ、予測モデル候補、予測
モデルの評価基準、分類停止条件は、入力手段2によっ
て入力される。次に、実績データ、予測モデル候補、予
測モデルの評価基準は、モデル推定・評価手段3に入力
され、モデル推定・評価手段3によって最適予測モデル
決定され、その最適予測モデルによる評価値が算出され
る(ステップS110)。
【0052】上記ステップS110の初期評価値算出
は、標本がまだ分類がされていないので、標本の全体に
ついて全予測モデル候補の最適パラメータを求め(回帰
分析等の公知方法による)、さらにそれら全予測モデル
についてAIC,MDL等の予測モデル評価基準によっ
て評価し、もっとも適合性が高い予測モデルを予測モデ
ルとし、その評価値を初期評価値とする。この初期評価
値は、次に行われる標本分類の推進あるいは停止の判断
基準となる。
【0053】次に、階層的予測モデル構築装置1は、標
本分類のための各属性により、分類手段4によって標本
を分類する。
【0054】分類手段4は好ましくは、標本分類のため
の属性が定性的な変数の場合は、そのカテゴリー値また
はその組合せによって標本を分類する。また、標本分類
のための属性が定量的な変数の場合は、その値の所定の
帯域によって標本を分割する。さらに好ましくは、定量
的な属性の標本に現われた値(有限個)によって標本を
分割する(ステップS120)。
【0055】次に、ステップS130において分類され
た標本群の個数が、所定の個数以上と判断したならば、
次にモデル推定・評価手段3により、分類された標本群
にもっとも適合する予測モデルを選択し、かつ、その予
測モデルによる評価値を算出する(ステップS14
0)。一方、ステップS130において分類された標本
群の個数が、所定の個数に達しない場合には、その予測
モデルは上位階層の親ノードのモデルを用いる、当該標
本群の実績値の平均値を用いるなどとする。なお、上記
ステップS140では、ステップS110と同様に、分
類された標本群について全予測モデル候補の最適パラメ
ータを推定し、さらにそれら全予測モデルについてAI
C,MDL等の予測モデル評価基準によって評価し、も
っとも適合性が高い予測モデルを予測モデルとし、その
評価値を算出する。
【0056】各分類された標本群について予測モデルの
評価値を算出した後は、分類制御手段5により、分類に
よる評価値の向上の幅を評価することにより、分類のた
めの最適な属性を選択し、分類の推進あるいは停止を判
断する(ステップS150)。評価値が向上しているな
らば、その属性による分類が有効であることを意味して
いるので、その分類を採用し、さらに次の分類を探索す
べくステップS120に戻る。なお、2回目以降の標本
分類は、すでに分類された標本のグループをさらに細か
くする方向で分類する(これを本明細書では階層的分類
という)。
【0057】一方、ステップS150において、分類さ
れた標本群の予測モデルの評価値に向上が見られなくな
ったら、その属性による分類は有効な分類ではないの
で、その分類を破棄し、それ以上の分類を停止する(ス
テップS160)。
【0058】これ以降、モデル推定・評価手段3が分類
推進と判断する限り、ステップS120〜ステップS1
50の処理を繰り返す。この分類と予測モデルの評価が
繰り返される度に、標本の分類は細かくなり、予測モデ
ルの予測精度は向上する。
【0059】しかし、標本の分類が細かくなると、予測
モデルの予測精度が向上するものの、分類された標本グ
ループの標本の個数が所定の数に達しなくなったり、あ
るいは、AIC,MDL等の評価方法による場合は予測
モデルの評価値が低下してくる。このため、最終的には
分類制御手段5により、分類の停止命令が発せられ、分
類が終了する(ステップS160)。
【0060】分類が終了すると、出力手段6により、最
終的な属性による分類の階層構造と、分類された末端の
標本グループに最も適合する予測モデルを出力する(ス
テップS170)。
【0061】この構築された予測モデルを用いることに
より、各標本グループの属性と共通の属性を有する予測
対象物の将来の動向を予測することができる。
【0062】ここで、本発明による予測モデルをさらに
明確にするために、上記方法により構築された予測モデ
ルの一例を図3に示す。
【0063】図3の例では、最初に全商品を「ヤング向
け商品」か「中高年向け商品」かで分類している。
【0064】次に、各々をそれぞれ別の様々な属性によ
って分類を試みる。中高年向け商品については、色の派
手か地味かで商品を分類した場合が最も予測精度が向上
する。それ以上の分類を行っても評価値が向上しないた
めの分類を停止し、その場合の最適予測モデルは各々D
=2.1C−0.14P+1531,D=2.7C−
0.04P+1775となる(ただし、D:今期の需要
量、C:広告費、P:価格とする)。
【0065】これに対して、ヤング向け商品の方は、商
品が「セット商品か単品商品か」、「単品商品」につい
てはさらに素材が天然か否かによって階層的に分類し、
最終的に分類の階層構造の各末端の商品グループについ
て予測モデルD=31.7C−0.10P+2177,
…を特定している。
【0066】この例に示すように、本発明の階層的予測
モデル構築装置1とその方法によって構築される予測モ
デルとは、図3の分類階層構造と、その階層構造の末端
の各商品グループの予測モデル(特定されたパラメータ
を含む)の全体をいう。このように、分類された各商品
グループは、特定の共通の属性を有し、そのグループの
予測モデルによって、高い精度の予測を行うことができ
る。
【0067】たとえば、図3の最初の商品グループは、
ヤング向け商品であり、さらにセット商品と分類される
商品である。この商品グループの予測モデルはD=3
1.7C−0.10P+2177である。この商品グル
ープの予測モデルを使用することにより、この商品グル
ープの属性と同一の属性を有する商品の将来の需要予測
をすることができるのである。
【0068】このように、本発明の階層的予測モデル構
築装置およびその構築方法によれば、過去の膨大な実績
データから、属性により、かつ、予測モデルとしての精
度の維持と適応性とを両立させるレベルで標本を分類
し、分類された各標本群に最適な予測モデルを特定する
ことができる。これにより、各予測モデルによって表わ
された各標本の動向を支配する属性を顕在化させ、予測
を行う際の指標を客観化させることができる。しかも、
各予測モデルは、過去の同一属性の標本にもっとも適合
する予測モデルであるので、高い信頼性の予測を行うこ
とができる。
【0069】なお、本発明は「属性」によって種々の動
向を示す「対象物」であって、過去に属性によって分類
された動向の実績データを有するものならば適用でき、
上記具体的な形態を有する商品の需要予測の他、種々の
ものが有り得る。たとえば、無形の金融商品の売行き予
測、あるいは商品とは言えない社会現象の予測、あるい
はそれらの中間的存在とも言える株価の予測等、所定の
属性を有し、その属性によって動向が左右されるもので
あれば、その予測モデルを構築することができる。
【0070】上記階層的予測モデル構築装置1では、入
力手段2により、予測モデル候補、予測モデル評価基
準、分類制御の条件を必要な時に自由に入力可能として
いるが、これらの諸条件・データを予め固定して設定し
ておき、処理のためのユーザーの命令、標本データ、分
類のための属性のみを入力することができるように構成
した装置も本発明の範囲に含まれる。
【0071】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による階層的予測モデル構築装置およびその方法によれ
ば、属性によって様々な動向を示すものの実績データか
ら、属性により、かつ、予測モデルとしての精度の維持
と適応性とを両立させるレベルで標本を分類し、分類さ
れた各標本群に最適な予測モデルを特定することができ
る。
【0072】すなわち、本発明の装置と方法は、種々の
動向を示す標本について、それらの動向を支配する属性
を顕在化させ、予測を行う際の指標を客観化させること
ができる。しかも、所定の標本群について構築した予測
モデルは、その標本群の属性を有するものの過去の実績
に最も適合する予測モデルであるので、信頼性の極めて
高い予測を行うことができる。
【0073】この階層的予測モデル構築装置とその方法
を膨大な種類の商品の需要予測に適用すれば、膨大な量
の過去の売上げデータから、予測しようとする商品の属
性と同一属性の商品グループを発見し、その商品グルー
プの売上げに最も適合する予測モデルを素早く特定し、
信頼性の高い需要予測を行うことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による階層的予測モデル構築装置の構成
を示したブロック図。
【図2】本発明による階層的予測モデル構築方法の処理
の流れを示したフローチャート。
【図3】本発明による階層的予測モデル構築装置および
その方法によって構築された予測モデルの一例を示した
図。
【符号の説明】 1 階層的予測モデル構築装置 2 入力手段 3 モデル推定・評価手段 4 分類手段 5 分類制御手段 6 出力手段 7 予測モデル構築エンジン
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ユーザーの命令、予測モデル候補、標本デ
    ータ、予測モデルの評価基準、標本分類を行うための属
    性、分類制御の条件を入力可能な入力手段と、 所定の標本グループについて、前記入力手段によって入
    力された予測モデル候補のパラメータを推定し、推定さ
    れた予測モデルについて前記予測モデル評価基準によっ
    て評価を行うモデル推定・評価手段と、 前記入力手段によって入力された標本分類のための属性
    によって、標本を階層的に分類する分類手段と、 前記分類手段によって分類された標本群について、前記
    モデル推定・評価手段による予測モデル評価に基づい
    て、分類のための属性の選択、分類の推進または停止を
    制御する分類制御手段と、 前記モデル推定・評価手段と分類手段と分類制御手段と
    によって構築された属性による標本の階層的分類と、そ
    の階層的分類の各末端の標本群に適合する予測モデルと
    を出力する出力手段と、からなることを特徴とする階層
    的予測モデル構築装置。
  2. 【請求項2】前記分類制御手段は、前記標本の階層的分
    類の各末端の標本群の標本個数と、分類による予測モデ
    ルの評価値の向上の幅の2つの分類制御の条件によって
    標本の分類の制御を行うように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の階層的予測モデル構築装置。
  3. 【請求項3】ユーザーの命令、標本データ、標本分類を
    行うための属性を入力する入力手段と、 予測モデル候補、予測モデルの評価基準、分類制御の条
    件を格納した記憶手段と、 前記入力手段により入力された所定の標本グループにつ
    いて、前記記憶手段の予測モデル候補のパラメータを推
    定し、推定された予測モデルについて前記予測モデル評
    価基準によって評価を行うモデル推定・評価手段と、 前記入力手段によって入力された標本分類のための属性
    によって、標本を階層的に分類する分類手段と、 前記分類手段によって分類された標本群について、前記
    モデル推定・評価手段による予測モデル評価に基づい
    て、分類のための属性の選択、分類の推進または停止を
    制御する分類制御手段と、 前記モデル推定・評価手段と分類手段と分類制御手段と
    によって構築された属性による標本の階層的分類と、そ
    の階層的分類の各末端の標本群に適合する予測モデルと
    を出力する出力手段と、からなることを特徴とする階層
    的予測モデル構築装置。
  4. 【請求項4】標本データについて予測モデル候補の中で
    最適な予測モデルを特定し、その最適予測モデルの評価
    値を最初の評価値とし、 次に、所定の各属性によって標本を分類し、分類された
    標本群について予測モデル候補の中で最適な予測モデル
    を特定して分類後の最適予測モデルの評価値を算出し、 次に、前記最適予測モデルの評価値と、その前回の最適
    予測モデルの評価値とについて、所定の分類制御条件を
    当てはめて分類のための最適な属性の選択および標本分
    類の推進と停止を判断し、 分類停止の条件に該当するまで、前記標本の階層的分類
    と最適予測モデルの評価算出とを繰り返すことを特徴と
    する階層的予測モデル構築方法。
  5. 【請求項5】前記分類制御条件は、分類による最適予測
    モデルの評価値の向上の幅と、階層的に分類された末端
    の標本群の標本個数とからなることを特徴とする請求項
    4に記載の階層的予測モデル構築方法。
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