JP2018025851A - 人工知能を用いたファンド運用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、複数のモデルを用いて市場の動向を解析して資産運用が可能なファンド運用システムの提供を目的とする。【解決手段】 本発明のファンド運用システム100は、市場連動性が比較的低い低市場連動型資産を解析する低市場連動型解析ユニット200と、市場連動性が比較的高い高市場連動型資産を解析する高市場連動型解析ユニット300と、低市場連動型資産及び高市場連動型資産を運用するファンド運用ユニット400とを備える。高市場連動型解析ユニット300は、人工知能(AI)を用いて資産価値に影響を与える要因を学習することにより前記資産価値の変動を予測するAI解析部310と、前記資産価値の時間変動から前記資産価値の変動を予測する時間変動解析部320とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、人工知能モデル及び時間変動解析モデルを用いたファンド運用システムに関する。
近年、FinTechの進展により、情報技術が適用された新しい金融サービスが提供されつつある。例えば、特許文献1(段落[0006]参照)には、人工知能を用いて金融取引を行うコンピュータ装置が提案されている。
人工知能(AI)を各種データの解析に活用することが提案されている。AIの歴史と活用例は次の通りである。1950年代は、AI研究の黎明期であり、「ニューラルネットワーク」が提案された。1980年代には、産業界の専門家が蓄えた専門知識やノウハウをルール化した「エキスパート・システム」が盛んに開発された。そして、2010年代に入ると、脳科学の研究成果が本格的に導入された「ディープラーニング(深層学習)」が画像認識や音声認識の分野で驚異的な成果をあげたため、各産業界でディープラーニングへの注目が集まっている。例えば、特許文献2(段落[0063]及び図5B参照)には、接近する車両の画像認識にディープラーニングを用いることが記載されている。しかし、金融業界におけるディープラーニングといったAIの本格的な利用は十分に進展していない。
特表2011−503727号公報 特表2015−014819号公報
特許文献1は、人工知能モデルを用いて金融取引を行うものであるが、人工知能だけでは十分に市場の動向を解析して機動的に資産を運用することができなかった。
そこで、本発明は、複数の異なるモデルを用いて市場の動向を解析して資産運用が可能なファンド運用システムの提供を目的とする。
本発明の各態様は次の通り構成される。
(態様1)市場連動性が比較的低い低市場連動型資産を解析する低市場連動型解析ユニットと、市場連動性が比較的高い高市場連動型資産を解析する高市場連動型解析ユニットと、前記低市場連動型資産及び前記高市場連動型資産を運用するファンド運用ユニットとを備えるファンド運用システムであって、前記高市場連動型解析ユニットは、人工知能(AI)を用いて資産価値に影響を与える要因を学習することにより前記資産価値の変動を予測するAI解析部と、前記資産価値の時間変動から前記資産価値の変動を予測する時間変動解析部とを備えることを特徴とするファンド運用システム。(態様2)態様1に記載のファンド運用システムにおいて、前記高市場連動型解析ユニットは、前記ファンド運用ユニットに対して前記高市場連動型資産の運用を変更するシグナルを出力することを特徴とするファンド運用システム。(態様3)態様1または2に記載のファンド運用システムにおいて、前記AI解析部は、ディープラーニングモデルを実行することを特徴とするファンド運用システム。(態様4)態様3に記載のファンド運用システムにおいて、前記ディープラーニングモデルは、入力層と、複数の中間層と、出力層とを備え、前記資産価値に影響を与える複数の要因が前記入力層に入力されることを特徴とするファンド運用システム。
(態様5)態様4に記載のファンド運用システムにおいて、前記複数の要因は、少なくとも、テクニカル、マクロ、投資家センチメント、需給、他資産動向等のいずれかを含むことを特徴とするファンド運用システム。(態様6)態様4または5に記載のファンド運用システムにおいて、前記複数の中間層は、2層以上の中間層であることを特徴とするファンド運用システム。(態様7)態様4〜6のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記出力層は、将来の資産価値の上下を示すシグナルを出力することを特徴とするファンド運用システム。(態様8)態様1〜7のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記時間変動解析部は、フラクタルモデルを実行することを特徴とするファンド運用システム。(態様9)態様8に記載のファンド運用システムにおいて、前記時間変動解析部は、前記フラクタルモデルのハースト指数に基づくハースト指数シグナルを生成することを特徴とするファンド運用システム。
(態様10)態様9に記載のファンド運用システムにおいて、前記ハースト指数シグナルは、平均回帰の傾向、またはトレンドフォローの傾向を示すシグナルを少なくとも含むことを特徴とするファンド運用システム。(態様11)態様1〜10のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記高市場連動型解析ユニットは、さらに前記AI解析部及び前記時間変動解析部の解析結果に基づき前記高市場連動型資産の運用ポジションを調整するポジション調整部を備えることを特徴とするファンド運用システム。(態様12)態様11に記載のファンド運用システムにおいて、前記ポジション調整部は、前記時間変動解析部のシグナル及び前記AI解析部のシグナルを組み合わせて、前記運用ポジションを生成することを特徴とするファンド運用システム。(態様13)態様11または12に記載のファンド運用システムにおいて、前記ファンド運用ユニットは、前記ポジション調整部が生成した前記運用ポジションに基づき、前記高市場連動型資産の運用を変更することを特徴とするファンド運用システム。(態様14)態様1〜13のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記低市場連動型資産の運用は、現物取引と先物取引の組み合わせであることを特徴とするファンド運用システム。
(態様15)態様1〜14のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記高市場連動型資産の運用は、先物取引であることを特徴とするファンド運用システム。(態様16)態様15に記載のファンド運用システムにおいて、前記先物取引は、ヘッジ売りであることを特徴とするファンド運用システム。(態様17)態様1〜16のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力した場合に、前記ファンド運用ユニットが前記高市場連動型資産の買い戻しを実行することを特徴とするファンド運用システム。
(態様18)態様17に記載のファンド運用システムにおいて、前記AI解析部及び前記時間変動解析部の一方が買いシグナルを出力した場合に、前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力した場合に比べて、前記ファンド運用ユニットがより少なく前記高市場連動型資産の買い戻しを実行することを特徴とするファンド運用システム。(態様19)態様1〜18のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力しない場合に、前記ファンド運用ユニットが前記高市場連動型資産の買い戻しを実行しないことを特徴とするファンド運用システム。(態様20)態様1〜19のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記低市場連動型解析ユニットは、減配リスク算出モデルを実行する減配リスク解析部を備えることを特徴とするファンド運用システム。(態様21)態様1〜20のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、前記低市場連動型資産は、現物株式および株価指数先物であることを特徴とするファンド運用システム。
本発明のファンド運用システムは、減配リスク解析部を用いた価格下落リスクの低減とAI解析部及び時間変動解析部を用いた市場の動向予測を組み合わせて資産を運用することにより、市場の下落局面及び上昇局面によらず安定的な収益を獲得できる可能性が向上する。
本発明の一実施形態に係るファンド運用システムのブロック図である。 図1のAI解析部に用いるディープラーニングを示す模式図である。 ディープラーニングを用いたシミュレーションを示すグラフである。 フラクタルモデルを用いたハースト指数の算出を示す概念図である。 ハースト指数の値のシミュレーションを示すグラフである。 フラクタルモデルによるシミュレーションを示すグラフである。 本発明の実施形態に係るファンド運用のフローチャートである。 本発明の実施形態によるファンド運用シミュレーションを示すグラフである。
本発明の実施形態に係るファンド運用システムは、現物株式(高配当銘柄)と株価指数先物ショート・ポジションを組み合せ安定的な収益を追求するファンドの運用に適用したものである。なお、本発明は、このような資産運用に限定されず、各種の資産運用に適用可能である。
本発明の実施形態に係るファンド運用システム100を図面を参照して説明する。図1に示すファンド運用システム100は、市場連動性が比較的低い現物株式等の資産を解析する低市場連動型解析ユニット200と、市場連動性が比較的高い株価指数先物等の資産を解析する高市場連動型解析ユニット300と、各解析ユニット200及び/または300の解析結果に基づきファンドを運用するファンド運用ユニット400とを備える。
低市場連動型解析ユニット200は、現物株式の運用と先物ヘッジを行うものであり、より詳細には高配当シングルアルファ戦略で安定的な収益を獲得することを企図する。高配当シングルアルファ(マーケットニュートラル)戦略とは、配当成長率の高い高配当銘柄の選択と市場中立となるような先物の売り建てを組み合わせて運用するものであり、市場下落局面に強味を有する(市場連動性が低い)。予想配当の増加は経営者の将来に対する自信の表れであり(シグナリング理論)、銘柄選択効果の積み上げを狙うことができる。低市場連動型解析ユニット200は、減配リスク算出モデルを実行する減配リスク解析部210を用いて定量スクリーニングを実施する。これによって、減配リスクの高い銘柄を効率的に除外することでポートフォリオのリターンを改善することができる。減配リスク算出モデルとは、キャッシュフロー創出力、財務基盤の安定性、経営者のコミットメントの観点から統計的にモデル化したものである。
高市場連動型解析ユニット300は、先物のヘッジ量の調整を行うものであり、より詳細には先物アクティブヘッジ戦略で市場上昇局面に追随し収益を積み上げることを企図する。先物アクティブヘッジ(ベータ・コントロール)戦略とは、市場の動向予測に応じて先物ヘッジ量の調整を行って市場上昇局面を捕捉する(市場連動性が高い)。高市場連動型解析ユニット300は、市場の動向に機動的に対応するために、AI解析部310と、時間変動解析部320と、ポジション調整部330とを備える。AI解析部310は、AIモデルを用いて株式市場に影響を与える要因を考慮して機械学習を実行する。これによって予測精度を向上することができる。AIモデルは、好ましくは、株式市場の上下動を予測するために機械学習の分野で有効なディープラーニング(深層学習)を用いることができる。なお、使用可能な他のAIモデルとしては、決定木、中間層が一層のニューラルネット、ランダムフォレスト、またはサポートベクターマシン(SVM)等を用いることもできる。ディープラーニングは、ニューラルネットの中間層を多層化したものである。
AI解析部310で実行されるディープラーニングを説明する。ディープラーニングは、2010年代に入って脳科学の研究成果が本格的にAIモデルに導入されることにより生み出され、画像認識や音声認識の分野で著しい成果を上げており各産業界で注目されている。本実施形態のディープラーニングモデルは、金利、為替、投資家のセンチメント等、株式市場に影響を与える複数の要因を、人間の脳の神経回路の仕組みを模した複数階層のニューラルネットワークに入力し、TOPIX等の動向を予測するモデルである。図2に示すように、AI解析部310で実行されるディープラーニングモデルは、複数のインプットデータを入力する入力層312と、複数の中間層314と、シグナルを出力する出力層316を備える。入力層312に入力する複数の要因(複数のインプットデータ)は、好ましくは、少なくともテクニカル、マクロ、投資家センチメント、需給、他資産動向等のいずれかを含む、多数のデータから構成される。中間層314は、インプットとアウトプットとの関係性を示す要因をディープラーニングモデルが自動的に学習しつつ取得する。中間層314は、好ましくは多層化されており、2層以上の任意の数の中間層を備えることができる。出力層316は、TOPIX等の株価指数の将来リターンの上下動を示すシグナルをアウトプットする。このシグナルに基づき、運用実行部400が先物ヘッジの運用を実行する。
本実施形態のディープラーニングによるシミュレーションを図3に示す。時系列曲線Aは、ニューラルネット(1層の中間層)、時系列曲線Bは、ディープラーニング(多層化された中間層)で日々の機械学習を実行しなかったもの、時系列曲線Cは、ディープラーニング(多層化された中間層)で日々の機械学習を実行したものをそれぞれ表す。曲線Aのニューラルネットワークに比べて、曲線Bのディープラーニングは、中間層を多層化したことで予測力が向上していることが示されている(多層化効果)。インプットとアウトプットの複雑な関係性をモデル化することによって予測力または分析力が向上したものと考えられる。曲線Cのディープラーニングは、曲線Bのディープラーニングに比べて、特徴量を見つけ出すようAI自身が日々継続的に学習してモデルを修正することにより、予測パフォーマンスがさらに改善したことが示されている(学習効果)。
時間変動解析部320は、好ましくはフラクタルモデルを用いて株価等の資産の変動を解析する。為替や株価の変動は、フラクタル性を有することが認められている。フラクタル性とは、図形の一部が全体と自己相似になっている性質を表すというものである。フラクタルモデルは、時間的変動の自己相似性を捉えるため、短期の値動きから中長期の動向を予測できる。具体的には、フラクタルモデルは、超短期データ(tickデータ)を基に中長期の動向を予想することができる。
フラクタルモデルは、高頻度データ(tickデータ)を自己相似性の観点から解析し、株式市場の傾向を指数化したハースト指数を求める。時間変動解析部320は、ハースト指数が所定値以上に変化した時を、相場の転換点と認識し、アクテブヘッジ操作を実行するためのシグナルを発生する。図4にフラクタルモデルからハースト指数を算出するための概念図を示す。元データは、過去の株価の動きの時系列曲線であり、これを2で分割して図形の相似性を示すハースト指数Hを算出する。具体的には、ハースト指数は次の式(1)〜(3)を用いて求められる。所定の時系列曲線x(t)の時間間隔Tでの変化の大きさXは次の式で表される。
xは時刻t=i(i=1,2,…)におけるxの値である。XとTとの間には、次の式(3)の関係が成り立つ。
式(3)において、αは定数であり、Hが時系列曲線 x(t)のハースト指数である。
このようなフラクタル解析によって得られるハースト指数Hを用いて3つのパターンのシミュレーションを実行した結果を図5に示す。ハースト指数Hが0.5より小さい場合、例えば図5(a)ではHが0.3の場合、平均回帰性の傾向を持つことが確認できた。ハースト指数が0.5では、図5(b)のランダムウォーク(規則性無し)の傾向を示すことが確認できた。ハースト指数が0.5より大きい場合、例えば図5(c)ではHが0.7の場合、トレンドフォローの傾向を示すことが確認できた。これによって、時間変動解析部320は、これらの傾向を示す3種類のハースト指数シグナルを生成することができる。フラクタルモデルを用いて大量のtickデータを解析することで、複数の異なる期間の値動きの再現性(パターン)を認識し、日次データからは捉えられない市場参加者の行動心理(マーケットコンディション)を推定することができる。即ち、フラクタル解析で得られるハースト指数の大きさでマーケットコンディションを把握し、これを先物等の資産の運用の指針とすることができる。具体的には、時間変動解析部320が、ハースト指数Hの値に基づき、先物の運用を変更するためのシグナルを発生する。
時間変動解析部320で実行されるシグナルの生成方法を説明する。ハースト指数Hが、短期間で大きく動いた時点を相場の転換点と捉える。ハースト指数Hの値と同期間のTOPIX等の株式市場の変動と組み合わせ、表1にしたがったシグナルを生成する。表1に示される4つの状態を説明する。ハースト指数が大きく上昇した時点で、TOPIX等の株価が上昇していれば、買いシグナルを生成する。ハースト指数が大きく上昇した時点で、TOPIX等の株価が下落していれば、売りシグナルを生成する。ハースト指数が大きく下落した時点で、TOPIX等の株価が上昇していれば、売りシグナルを生成する。ハースト指数が大きく下落した時点で、TOPIX等の株価が下落していれば、買いシグナルを生成する。表1に基づき生成されたシグナルのうち、買いシグナルのみ、売りシグナルのみ、または、買いシグナル及び売りシグナルの両方を用いることができる。
図6に、本発明のフラクタルモデルを用いて先物アクティブヘッジモデルを運用したシミュレーションの結果を示す。フラクタルモデルは、TOPIXに比べて良好な運用成績(パフォーマンス)が得られた。2015年の上海指数の暴落及びギリシャ債務問題の再燃によって、TOPIXが急落した2015年7月8日〜9日に、ハースト指数Hが大きく上昇し、トレンドフォローの売りシグナルが点灯した後、8月中旬に大幅暴落した。本発明のフラクタルモデルは、このような大幅な市場変動をハースト指数のシグナルから予想して先物のヘッジ量を調整することができる。ポジションの構築方法は、下記の通りである。
ポジション調整部330は、AI解析部310と、時間変動解析部320との2種類のモデルに基づき先物ショートのポジションを調整する。なお、ポジションとは、マーケット取引において、どのような「買い建て(買い越し)」または「売り建て(売り越し)」を行っているかという持ち高状況のことをいう。ポジション調整部330により、先物のヘッジ比率を機動的に操作することができる。高市場連動型解析ユニット300で実行される先物アクティブヘッジ戦略は、市場上昇局面を捕捉することができる。AI解析部310で実行されるディープラーニングは、機械学習によって市場変動の予測精度を向上することができる。時間変動解析部320で実行されるフラクタルモデルは、フラクタル解析(パターン認識)によって相場の転換点を捉えることができる。
次に、ファンド運用システム100の動作を、図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS001では、ファンド運用システム100のファンド運用ユニット400は、低市場連動型解析ユニット200に設けられた所定量の現物ロングと先物ショートのマーケットニュートラルポジション(市場中立)を有している。先物と現物の合成ポジションの初期値は、市場連動性がない状態とされ、ファンド運用システム100は、先物と現物の時価変動に応じてポジションを調整する。
ステップS002において、AI解析部310のAIモデルと、時間変動解析部320のフラクタルモデルの各々がシグナルを生成する。これらのシグナルの組み合わせに応じて、ヘッジ比率調整部330がヘッジ比率を操作し、ヘッジ比率シグナルをファンド運用部400に伝達する。AIモデルシグナルとフラクタルモデルシグナルは4通りの組合せを有する。第1の組合せは、AIモデルシグナルが有り、フラクタルモデルシグナルが有りの場合であり、ステップS006に移行し、先物(売り建て)の比率を大きく減らして先物と現物の合成ポジションを市場連動性が大きいものとして、ファンド運用ユニット400で運用する。
第2の組合せは、AIモデルシグナルが無く、フラクタルモデルシグナルが有りの場合であり、ステップS005に移行し、先物(売り建て)の比率を減らして先物と現物の合成ポジションを市場連動性が中程度として、ファンド運用ユニット400で運用する。第3の組合せは、AIモデルシグナルが有り、フラクタルモデルシグナルが無しの場合であり、ステップS004に移行し、先物(売り建て)の比率を減らして先物と現物の合成ポジションを市場連動性を小として、ファンド運用ユニット400で運用する。第4の組合せは、AIモデルシグナルが無し、フラクタルモデルシグナルが無しの場合であり、ステップS003に移行し、先物(売り建て)の比率を変えずに先物と現物の合成ポジションを市場連動性がない状態として、ファンド運用ユニット400で運用する。それぞれの運用状態でステップS002に移行する。
本発明において、減配リスク算出モデルを活用することにより減配リスクを考慮した高配当戦略を提供することができる。減配リスク算出モデルでは、市場下落時に強みを発揮する減配リスクの低い高配当銘柄が厳選されている。本発明において、AIモデルを用いて市場の上昇を予測して運用することができる。AIモデルにはディープラーニングを活用することができる。本発明において、フラクタルモデルを用いて相場の転換点を捉えて運用することができる。市場上昇時に先物ヘッジを解除または削減し、収益の積み上げを狙うことができる。本発明において、高配当戦略と先物アクティブヘッジ戦略の組み合わせ効果によって、図8に示すように安定的な収益の確保を狙うことができる。
100 ファンド運用システム
200 低市場連動型解析ユニット
210 減配リスク解析部
300 高市場連動型解析ユニット
310 AI解析部
320 時間変動解析部
330 ポジション調整部
400 ファンド運用ユニット

Claims (21)

  1. 市場連動性が比較的低い低市場連動型資産を解析する低市場連動型解析ユニットと、市場連動性が比較的高い高市場連動型資産を解析する高市場連動型解析ユニットと、前記低市場連動型資産及び前記高市場連動型資産を運用するファンド運用ユニットとを備えるファンド運用システムであって、
    前記高市場連動型解析ユニットは、人工知能(AI)を用いて資産価値に影響を与える要因を学習することにより前記資産価値の変動を予測するAI解析部と、前記資産価値の時間変動から前記資産価値の変動を予測する時間変動解析部とを備えることを特徴とするファンド運用システム。
  2. 請求項1に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記高市場連動型解析ユニットは、前記ファンド運用ユニットに対して前記高市場連動型資産の運用を変更するシグナルを出力することを特徴とするファンド運用システム。
  3. 請求項1または2に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記AI解析部は、ディープラーニングモデルを実行することを特徴とするファンド運用システム。
  4. 請求項3に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記ディープラーニングモデルは、入力層と、複数の中間層と、出力層とを備え、前記資産価値に影響を与える複数の要因が前記入力層に入力されることを特徴とするファンド運用システム。
  5. 請求項4に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記複数の要因は、少なくとも、テクニカル、マクロ、投資家センチメント、需給、他資産動向のいずれかを含むことを特徴とするファンド運用システム。
  6. 請求項4または5に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記複数の中間層は、2層以上の中間層であることを特徴とするファンド運用システム。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記出力層は、将来の資産価値の上下を示すシグナルを出力することを特徴とするファンド運用システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記時間変動解析部は、フラクタルモデルを実行することを特徴とするファンド運用システム。
  9. 請求項8に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記時間変動解析部は、前記フラクタルモデルのハースト指数に基づくハースト指数シグナルを生成することを特徴とするファンド運用システム。
  10. 請求項9に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記ハースト指数シグナルは、平均回帰の傾向、またはトレンドフォローの傾向を示すシグナルを少なくとも含むことを特徴とするファンド運用システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記高市場連動型解析ユニットは、さらに前記AI解析部及び前記時間変動解析部の解析結果に基づき前記高市場連動型資産の運用ポジションを調整するポジション調整部を備えることを特徴とするファンド運用システム。
  12. 請求項11に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記ポジション調整部は、前記時間変動解析部のシグナル及び前記AI解析部のシグナルを組み合わせて、前記運用ポジションを生成することを特徴とするファンド運用システム。
  13. 請求項11または12に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記ファンド運用ユニットは、前記ポジション調整部が生成した前記運用ポジションに基づき、前記高市場連動型資産の運用を変更することを特徴とするファンド運用システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記低市場連動型資産の運用は、現物取引と先物取引の組み合わせであることを特徴とするファンド運用システム。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記高市場連動型資産の運用は、先物取引であることを特徴とするファンド運用システム。
  16. 請求項15に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記先物取引は、ヘッジ売りであることを特徴とするファンド運用システム。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力した場合に、前記ファンド運用ユニットが前記高市場連動型資産の買い戻しを実行することを特徴とするファンド運用システム。
  18. 請求項17に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記AI解析部及び前記時間変動解析部の一方が買いシグナルを出力した場合に、前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力した場合に比べて、前記ファンド運用ユニットがより少なく前記高市場連動型資産の買い戻しを実行することを特徴とするファンド運用システム。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記AI解析部及び前記時間変動解析部の両方が買いシグナルを出力しない場合に、前記ファンド運用ユニットが前記高市場連動型資産の買い戻しを実行しないことを特徴とするファンド運用システム。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記低市場連動型解析ユニットは、減配リスク算出モデルを実行する減配リスク解析部を備えることを特徴とするファンド運用システム。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項に記載のファンド運用システムにおいて、
    前記低市場連動型資産は、現物株式および株価指数先物であることを特徴とするファンド運用システム。
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