JPH11212924A - グラフ表示装置、グラフ表示方法、及びグラフ表示プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】グラフデータを表示するグラフ表示装置にあっ
て、グラフ式に含まれるパラメータの全てを入力設定す
る必要はなく、実際に全てのパラメータを設定した場合
と近似したグラフデータを事前に表示すること。 【解決手段】Ｚ検定モード処理において、「ＩＭＡＧ
Ｅ」キー１２ｄが操作された際に、パラメータμ0 （仮
定母平均）が設定されている場合には、当該１つのパラ
メータμ0 のみ具体値として設定され、他のパラメータ
σ，ｘbar ，ｎはデフォルト値に設定された状態で、Ｚ
検定の正式を簡略化したイメージ表示用の簡略式に基づ
き計算されたグラフデータがイメージ表示（Ｇ５）さ
れ、また、全ての検定パラメータの値がそれぞれ具体値
として設定された場合には、「グラフ」キーの操作によ
り、Ｚ検定の正式に基づき計算されたグラフデータが表
示される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、グラフデータを表
示するグラフ表示装置、グラフ表示方法、及びグラフ表
示プログラムを記録した記録媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】関数計算機能を備えた電子計算装置にお
いて、グラフモードを設定して任意の関数式や統計デー
タ等を入力し、グラフの描画を指示すると、当該入力さ
れた関数式や統計データに対応するグラフが描画表示さ
れるグラフ関数電卓なる電子計算装置が実用化されてい
る。

【０００３】そして、このようなグラフ表示機能を備え
た電子計算装置では、グラフデータとして描画したい関
数式に含まれる全てのパラメータに対し、それぞれ具体
的な値が設定されることで、グラフとなる個々の描画点
（座標）が計算されグラフ表示される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のグラフ表示機能を備えた電子計算装置では、グラフ
にしたい関数式に含まれれる全てのパラメータの値が設
定されないと、対応するグラフの表示が行なわれないた
め、関数式に含まれるパラメータの種類が多い程、各パ
ラメータの値の設定に時間が掛かり、しかも、該関数式
自体も複雑となりその計算処理に時間が掛かるため、実
際にどのような軌跡のグラフデータとして描画表示され
るのか容易に知ることができない問題がある。

【０００５】そこで、前記従来のグラフ表示機能を備え
た電子計算装置にあって、各種関数式それぞれの特徴を
最も良く表わす基礎的なグラフデータを予め記憶してお
き、グラフにしたい関数式が入力された時点でその基礎
的なグラフデータをイメージ表示することが考えられる
が、この基礎的なグラフデータでは、当該関数式に含ま
れる全てのパラメータの値を実際に設定した状態で描画
表示される正規のグラフデータとそのグラフ軌跡が大幅
に異なってしまうことがあり、事前のイメージ表示が効
果的に行なわれない問題がある。

【０００６】本発明は、前記のような問題に鑑みなされ
たもので、グラフ式に含まれるパラメータの全てを入力
設定する必要はなく、実際に全てのパラメータを設定し
た場合と近似したグラフデータを事前に表示することが
可能になるグラフ表示装置、グラフ表示方法、及びグラ
フ表示プログラムを記録した記録媒体を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の請求
項１に係わるグラフ表示装置は、複数のパラメータを含
む関数式に従ってグラフデータを表示するグラフ表示装
置であって、グラフ化すべき正規の関数式に従ってグラ
フデータを表示する第１のグラフ表示手段と、前記正規
の関数式を簡略化した簡略式に従ってグラフデータのイ
メージを表示する第２のグラフ表示手段とを具備したこ
とを特徴とする。

【０００８】つまり、本発明の請求項１に係わるグラフ
表示装置では、グラフ化すべき正規の関数式を簡略化し
た簡略式に従って計算されたグラフデータがイメージと
して表示されるので、正規の関数式が複雑な式であって
も、それに近似したグラフデータが容易に表示されるこ
とになる。

【０００９】また、本発明の請求項２に係わるグラフ表
示装置は、複数のパラメータを含む関数式に従ってグラ
フデータを表示するグラフ表示装置であって、前記関数
式に含まれるパラメータの値を入力するパラメータ入力
手段と、このパラメータ入力手段により入力された複数
のパラメータのうちの一部のパラメータの値に基づき、
前記関数式を簡略化した式に従って前記グラフデータの
イメージを表示する第１のグラフ表示手段と、前記パラ
メータ入力手段により入力された複数のパラメータの全
てのパラメータの値に基づき、前記関数式に従って正規
のグラフデータを表示する第２のグラフ表示手段とを具
備したことを特徴とする。

【００１０】つまり、本発明の請求項２に係わるグラフ
表示装置では、パラメータ入力手段により入力された複
数のパラメータのうちの一部のパラメータの値に基づ
き、グラフ化すべき正規の関数式を簡略化した式に従っ
て計算されたグラフデータがイメージとして表示される
ので、正規の関数式が複雑な式であっても、パラメータ
の具体値を含む実際のグラフデータに近似したグラフを
容易に表示できることになる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下図面により本発明の実施の形
態について説明する。図１は本発明のグラフ表示装置の
実施形態に係わる電子計算装置の電子回路の構成を示す
ブロック図である。

【００１２】この電子計算装置は、コンピュータ等から
なる制御部（ＣＰＵ）１１を備えている。制御部（ＣＰ
Ｕ）１１は、キー入力部１２によるキー操作信号に応じ
てＲＯＭ１３に予め記憶されているシステムプログラ
ム、あるいは外部記録媒体１８に予め記憶されている計
算装置制御用プログラムを記録媒体読み取り部１７によ
り読み取らせて起動させ、ＲＡＭ１４をワークメモリと
して回路各部の動作の制御を行なうものである。

【００１３】この制御部（ＣＰＵ）１１には、前記キー
入力部１２、ＲＯＭ１３、記録媒体読み取り部１７、Ｒ
ＡＭ１４が接続されると共に、表示駆動回路１５を介し
て液晶表示部１６が接続される。

【００１４】キー入力部１２には、数値キー，演算子キ
ー，関数キー等の各種の数値・記号キー群からなるデー
タ入力キー１２ａが備えられると共に、Ｚ検定又はＴ検
定によるグラフデータを描画表示させるための検定モー
ド、任意に入力された計算式に対応する計算処理を行な
うための演算モード、任意に入力された関数式に対応す
るグラフデータを描画表示させるための関数グラフモー
ド等の各種動作モードをメニューにしたモード選択画面
Ｇ１［図５（Ａ）参照］を表示させる際に操作される
「メニュー」キー１２ｂ、前記検定モードにおいて標本
となるデータをリストとして入力するためのデータリス
ト入力画面Ｇ３［図５（Ｃ）参照］を表示させる際に操
作される「リスト」キー１２ｃ、前記検定モードあるい
は関数グラフモードにおいてグラフ描画の対象となる関
数式に応じたグラフをイメージ表示させる際に操作され
る「ＩＭＡＧＥ」キー１２ｄ、前記検定モードあるいは
関数グラフモードにあってグラフ描画の対象となる関数
式に含まれる全てのパラメータの値を設定した状態で対
応するグラフを表示させる際に操作される「グラフ」キ
ー１２ｅ、選択あるいは入力されたデータの確定や計算
の実行を指示する際に操作される「実行」キー１２ｆ、
前記検定モードにおいて前記標本となるデータをリスト
として入力するためのデータリスト入力画面Ｇ３［図５
（Ｃ）参照］と検定用の関数式に含まれる各パラメータ
の値を設定するための検定パラメータ入力画面Ｇ４［図
５（Ｄ）参照］とを切り換える際、及び前記「ＩＭＡＧ
Ｅ」キー１２ｄによるイメージグラフ表示画面［図６
（Ｅ）参照］から前記検定パラメータ入力画面Ｇ４［図
５（Ｄ）参照］への切り換えを行なう際に操作される
「ＯＫ」キー１２ｇ、表示画面上でのカーソルの移動や
データ選択等を行なう際に操作される「↑」カーソルキ
ー１２ｈ，「↓」カーソルキー１２ｉ，「→」カーソル
キー１２ｊ，「←」カーソルキー１２ｋ等が備えられ
る。

【００１５】ＲＯＭ１３には、本電子計算装置の電子回
路におけるの全体の処理を司るシステムプログラムデー
タが予め記憶されると共に、図４に示す検定モード処理
や演算モード処理，関数グラフモード処理等、各種の動
作モードの処理を司るサブプログラムデータである制御
プログラムデータも予め記憶される。

【００１６】また、ＲＯＭ１３には、イメージグラフデ
ータメモリ１３ａが備えられ、このイメージグラフデー
タメモリ１３ａには、各種の関数式それぞれの特徴を表
わす基本的なグラフデータが、ビットマップ形式のデー
タとして予め記憶される。

【００１７】ＲＡＭ１４には、前記各種の動作モードに
おいて液晶表示部１６に表示すべき表示データがビット
マップのパターンデータとして展開されて記憶される表
示データメモリ１４ａ、現在設定されている動作モード
を示すモードデータＭが記憶されるモードデータメモリ
１４ｂ、前記検定モードにおける検定パラメータ入力画
面Ｇ４においてパラメータμ（母集団の平均）に対し設
定される検定コード（両側検定≠，右片側検定＜，左片
側検定＞）の何れかがセットされる検定コードメモリ１
４ｄ、同検定パラメータ入力画面Ｇ４においてそれぞれ
設定される各パラメータ（仮定母平均μ0 ，標準偏差
σ，標本平均ｘbar ，標本個数ｎ）の値がセットされる
検定パラメータデータメモリ１４ｅ、前記データリスト
入力画面Ｇ３において入力された標本となるデータが記
憶されるデータリストメモリ１４ｃ、前記「ＩＭＡＧ
Ｅ」キー１２ｄあるいは「グラフ」キー１２ｅの操作に
応じて描画されるグラフデータがビットマップ形式のデ
ータとして記憶されるグラフデータメモリ１４ｆ、その
他、入力された式データが記憶される入力式データメモ
リ、及び各種動作モードの制御処理に伴ない制御部（Ｃ
ＰＵ）１１により入出力されるデータが一時的に記憶さ
れるワークメモリ等のデータメモリが備えられる。

【００１８】図２は前記電子計算装置のＲＡＭ１４内の
データリストメモリ１４ｃに記憶される標本データの記
憶状態を示す図である。なお、前記検定パラメータとし
ての「ｘbar （標本平均）」は、数式上は「ｘ」の上に
「−」を引いたｘの平均の意味で表現される。

【００１９】前記検定モードでのＺ検定において、「Ｉ
ＭＡＧＥ」キー１２ｄの操作によりグラフのイメージ表
示を指示した際には、ＲＯＭ１３内のイメージグラフデ
ータメモリ１３ａに記憶されている基本グラフデータ又
は［数１］に示す簡易式に応じたグラフデータが描画表
示され、また、「グラフ」キー１２ｅの操作により全パ
ラメータを設定したグラフの表示を指示した際には、
［数２］に示す正式に応じたグラフデータが描画表示さ
れる。

【００２０】

【数１】

【００２１】

【数２】

【００２２】次に、前記構成の電子計算装置による動作
について説明する。図３は前記電子計算装置の全体処理
を示すフローチャートである。キー入力部１２の「メニ
ュー」キー１２ｂを操作すると、検定モード，演算モー
ド，関数グラフモード等の動作モードを選択設定するた
めのモードメニューを配列したモード選択画面［図５
（Ａ）参照］が液晶表示部１６に表示される（ステップ
Ｓ１→Ｓ２）。

【００２３】このモード選択画面の表示状態において、
任意のモードメニューをカーソル移動操作して選択し
「実行」キー１２ｆを操作すると、選択指定された動作
モードを示すモードデータＭがＲＡＭ１４内のモードデ
ータメモリ１４ｂに記憶されて設定され、その設定動作
モードに対応する制御処理プログラムが起動され初期表
示画面の表示状態となる（ステップＳ３→Ｓ４，Ｓ５→
Ｓ６，Ｓ７）。

【００２４】こうしたモード選択設定処理（ステップＳ
１〜Ｓ７）により、検定モードが選択されて設定される
と、Ｚ検定又はＴ検定の何れかを設定するための検定初
期画面Ｇ２［図５（Ｂ）参照］が液晶表示部１６に表示
され、検定モード処理が起動される（ステップＳ８→Ｓ
Ａ）。

【００２５】また、前記モード選択設定処理（ステップ
Ｓ１〜Ｓ７）により、演算モードが選択されて設定され
ると、演算すべき任意の計算式を入力するための初期表
示画面が液晶表示部１６に表示され、演算モード処理が
起動される（ステップＳ９→Ｓ１０）。

【００２６】また、前記モード選択設定処理（ステップ
Ｓ１〜Ｓ７）により、関数グラフモードが選択されて設
定されると、グラフ化すべき任意の関数式を入力するた
め初期表示画面が液晶表示部１６に表示され、関数グラ
フモード処理が起動される（ステップＳ１１→Ｓ１
２）。

【００２７】さらに、前記モード選択設定処理（ステッ
プＳ１〜Ｓ７）により、その他の動作モードが選択され
て設定されると、その初期表示画面が液晶表示部１６に
表示された後、対応する動作モード処理が起動される
（ステップＳ１１→他の処理）。

【００２８】図４は前記電子計算装置における検定モー
ド処理を示すフローチャートである。図５は前記電子計
算装置の検定モード処理に伴なうＺ検定選択表示動作及
びデータリスト入力／パラメータ入力の切り換え表示動
作を示す図である。

【００２９】図５（Ａ）に示すように、キー入力部１２
の「メニュー」キー１２ｂを操作すると、検定モード，
演算モード，関数グラフモード等の動作モードを選択設
定するためのモードメニューを配列したモード選択画面
Ｇ１が液晶表示部１６に表示され（ステップＳ１→Ｓ
２）、このモード選択画面Ｇ１において、カーソルキー
「→」１２ｊ，「←」１２ｋの操作により「検定」アイ
コンを選択し、図５（Ｂ）に示すように、「実行」キー
１２ｆを操作すると、検定モードデータＭがＲＡＭ１４
内のモードデータメモリ１４ｂに設定され、Ｚ検定又は
Ｔ検定の何れかを設定するための検定初期画面Ｇ２が、
液晶表示部１６に表示される（ステップＳ３〜Ｓ７）。

【００３０】そして、この検定初期画面Ｇ２において、
「Ｚ検定」を選択し「実行」キー１２ｆを操作すると、
図４における検定モード処理が起動される（ステップＳ
８→ＳＡ）。

【００３１】図４における検定モード処理において、検
定のための標本データを入力するために、図５（Ｃ）に
示すように、キー入力部１２の「リスト」キー１２ｃが
操作されると、液晶表示部１６に対してデータリスト入
力画面Ｇ３が表示される（ステップＡ１→Ａ２）。

【００３２】このデータリスト入力画面Ｇ３の表示状態
において、データ入力キー１２ａの操作により個々の標
本データが訂正あるいは入力されると、当該データリス
ト入力画面Ｇ３内のカーソルｋの指示位置に対応して標
本データが入力表示され、ＲＡＭ１４内のデータリスト
メモリ１４ｃに記憶される（ステップＡ３→Ａ４→Ａ
５）。

【００３３】そして、キー入力部１２の「ＯＫ」キー１
２ｇが操作されると、液晶表示部１６に対し、前記デー
タリスト入力画面Ｇ３又は検定パラメータ入力画面Ｇ４
の何れの入力画面が表示されているか判断され、データ
リスト入力画面Ｇ３が表示されている場合には、検定パ
ラメータ入力画面Ｇ４の表示に切り換えられ、また、検
定パラメータ入力画面Ｇ４が表示されている場合には、
データリスト入力画面Ｇ３の表示に切り換えられる（ス
テップＡ６→Ａ７→Ａ８）。

【００３４】つまり、図５（Ｃ）で示したように、デー
タリスト入力画面Ｇ３の表示に伴ない、データ入力キー
１２ａの操作により個々の標本データが順次カーソル移
動と共に入力されてデータリストメモリ１４ｃに記憶さ
れた状態で、図５（Ｄ）に示すように、「ＯＫ」キー１
２ｇが操作されると、液晶表示部１６には検定パラメー
タ入力画面Ｇ４が切り換え表示される（ステップＡ６→
Ａ７→Ａ８）。

【００３５】なお、前記検定パラメータ入力画面Ｇ４で
は、μ（母集団の平均）は「≠μ0」、μ0 （仮定母平
均）は「０」、σ（標準偏差），ｘbar （標本平均），
ｎ（標本個数）は何れも「１」に、予めデフォルト値と
して設定されている。

【００３６】図６は前記電子計算装置の検定モード処理
に伴なう検定パラメータ設定表示動作及びグラフイメー
ジの表示動作を示す図である。前記図５（Ｄ）で示した
ように、検定パラメータ入力画面Ｇ４が表示された状態
で、カーソルキー「↑」１２ｈ，「↓」１２ｉの操作に
よりカーソルｋを上下に移動させ、任意のパラメータの
入力位置において、データ入力キー１２ａにより任意の
データを入力すると、入力されたパラメータデータは、
ＲＡＭ１４内の検定コードメモリ１４ｄ、及び検定パラ
メータデータメモリ１４ｅに対して入力されて記憶され
る（ステップＡ３→Ａ４→Ａ５）。

【００３７】例えば図６（Ａ）に示すように、カーソル
キー「↓」１２ｉの操作によりカーソルｋをパラメータ
μ（母集団の平均）の位置へ移動させ、母平均μが仮定
母平均μ0 ではない両側検定「≠μ0 」が設定されたま
まの状態で、さらに、図６（Ｂ）に示すように、同カー
ソルキー「↓」１２ｉの操作によりカーソルｋをパラメ
ータμ0 （仮定母平均）の位置へ移動させ、図６（Ｃ）
に示すように、データ入力キー１２ａの操作により
「１．２」と入力し、さらに、カーソルｋを移動させ
て、図６（Ｄ）に示すように、他のパラメータσ（標準
偏差），ｘbar （標本平均），ｎ（標本個数）について
は、何れも初期設定されているデフォルト値「１」に設
定されたままの状態で、前記μ0 （仮定母平均）のパラ
メータのみ具体値「１．２」としたグラフがどのような
軌跡として描画されるのか事前に見るために、図６
（Ｅ）に示すように、「ＩＭＡＧＥ」キー１２ｄが操作
されると、検定パラメータ入力画面Ｇ４の表示中である
か否か判断される（ステップＡ９→Ａ１０）。

【００３８】そして、前記図６（Ｄ）で示したように、
μ（母集団平均）が「≠μ0 」、σ（標準偏差），ｘba
r （標本平均），ｎ（標本個数）が何れも「１」である
デフォルトのままで、μ0 （仮定母平均）のみ「１．
２」として入力された検定パラメータ入力画面Ｇ４の表
示中にあっての「ＩＭＡＧＥ」キー１２ｄの操作である
と判断されると、ＲＡＭ１４内の検定コードメモリ１４
ｄ及び検定パラメータデータメモリ１４ｅに記憶されて
いる各パラメータデータ「μ：≠μ0 」「μ0 ：１．
２」「σ：１」「ｘbar ：１」「ｎ：１」、及びデータ
リストメモリ１４ｃに記憶されている標本データｘに基
づき、［数１］に示す簡易式に従った検定グラフデータ
が計算されてグラフデータメモリ１４ｆに描画記憶さ
れ、μ0 （仮定母平均）のみ「１．２」とした両側検定
場合のイメージグラフ表示画面Ｇ５がウインドウにより
表示される（ステップＡ９→Ａ１０→Ａ１１→Ａ１２，
Ａ１３）。

【００３９】図７は前記電子計算装置の検定モード処理
に伴なう検定パラメータのデフォルト設定状態でのグラ
フイメージの表示動作を示す図である。図７に示すよう
に、「ＩＭＡＧＥ」キー１２ｄが操作された際に、検定
パラメータ入力画面Ｇ４の表示中にあっても、パラメー
タμ0 （仮定母平均）の具体値の入力設定がなく、デフ
ォルト「μ0 ：０」のまま初期設定されている場合に
は、ＲＯＭ１３内のイメージグラフデータメモリ１３ａ
に予め記憶されているＺ検定の基本グラフデータが読み
出されてグラフデータメモリ１４ｆに描画記憶され、パ
ラメータをデフォルト設定とした場合のイメージグラフ
表示画面Ｇ５がウインドウにより表示される（ステップ
Ａ９→Ａ１０→Ａ１１→Ａ１４，Ａ１５）。

【００４０】一方、前記図６（Ｅ）におけるパラメータ
μ0 （仮定母平均）のみ「１．２」とした場合のイメー
ジグラフ表示画面Ｇ５の表示状態（ステップＡ１３）、
または、前記図７における各パラメータをデフォルト設
定とした場合のイメージグラフ表示画面Ｇ５の表示状態
にあって、全ての検定パラメータに対し具体値を設定す
るために、「ＯＫ」キー１２ｇが操作されると、イメー
ジグラフ表示画面Ｇ５の表示中であると判断され、検定
パラメータ入力画面Ｇ４［図５（Ｄ）参照］の表示状態
に切り換えられる（ステップＡ６→Ａ１６→Ａ１７）。

【００４１】図８は前記電子計算装置の検定モード処理
に伴なう正規のＺ検定グラフの表示動作を示す図であ
る。この検定パラメータ入力画面Ｇ４の表示状態にあっ
て、例えば「μ：≠μ0 」としたままで、全てのパラメ
ータに対するデータ入力が行なわれ（ステップＡ３〜Ａ
５）、具体値が入力設定された状態で、図８に示すよう
に、キー入力部１２の「グラフ」キー１２ｅが操作され
ると、全てのパラメータに対するデータ入力が行なわれ
たと判断され、ＲＡＭ１４内の検定コードメモリ１４ｄ
及び検定パラメータデータメモリ１４ｅに設定記憶され
た各パラメータデータ、及びデータリストメモリ１４ｃ
に記憶されている標本データｘに基づき、［数２］に示
す正式に従った検定グラフデータが計算されてグラフデ
ータメモリ１４ｆに描画記憶され、Ｚ検定に対応する検
定グラフ表示画面Ｇ６が対象とした標本データｘの値
（座標）「Ｚ」及び算出された面積「Ｐ」と共に液晶表
示部１６に表示される（ステップＡ１８→Ａ１９→Ａ２
０，Ａ２１，Ａ２２）。

【００４２】したがって、前記構成の電子計算装置によ
れば、検定モード処理において、キー入力部１２の「Ｉ
ＭＡＧＥ」キー１２ｄが操作された際に、パラメータμ
0 （仮定母平均）が設定されている場合には、当該１つ
のパラメータμ0 のみ具体値として設定され、他のパラ
メータσ，ｘbar ，ｎはデフォルト値に設定された状態
で、イメージ表示用の簡略式［数１］に基づき計算され
たグラフデータがイメージ表示され、また、前記パラメ
ータμ0 （仮定母平均）の設定もない場合には、ＲＯＭ
１３内のイメージグラフデータメモリ１３ａに予め記憶
されている各検定パラメータμ0 ，σ，ｘbar ，ｎがデ
フォルト値である場合の基本的なグラフデータがイメー
ジ表示され、さらに、全ての検定パラメータの値がそれ
ぞれ具体値として設定された場合には、「グラフ」キー
１２ｅの操作により、Ｚ検定の正式［数２］に基づき計
算されたグラフデータが表示されるので、検定用の関数
式が複雑でそこに含まれるパラメータの種類が多い場合
でも、１つの具体的なパラメータの値に基づき簡易式に
よる計算を行ないグラフ表示することで、当該関数式に
含まれる全てのパラメータの値を実際に設定した状態で
描画表示される正規のグラフデータに近いイメージでの
グラフを容易に事前に表示できるようになる。

【００４３】なお、前記実施形態では、Ｚ検定に伴なう
グラフ表示を行なう場合について説明したが、例えばＴ
検定や確率分布に伴なうグラフ表示を行なう場合につい
ても、前記実施形態同様の処理により、一部パラメータ
の具体値設定による各対応する簡略式に従ったイメージ
グラフの表示を行なうことで、容易に正規のグラフデー
タと近いイメージでのグラフを表示できるようになる。

【００４４】また、前記実施形態において説明した検定
処理のみではなく、関数グラフ処理においても、例えば
「Ｙ＝ＡＸ² ＋Ｂ」なる関数式が与えられた場合には、
係数「Ａ」をデフォルト値「１」として設定し、変数
「Ｂ」のみ具体値を設定したグラフの表示を行なうこと
で、最終的な正規のグラフに近似したグラフを容易にイ
メージ表示できるようになる。

【００４５】前記実施形態において記載した手法、すな
わち、図３のフローチャートに示す全体処理、図４のフ
ローチャートに示す検定モード処理等の各手法は、コン
ピュータに実行させることができるプログラムとして、
メモリカード（ＲＯＭカード、ＲＡＭカード等）、磁気
ディスク（フロッピーディスク、ハードディスク等）、
光ディスク（ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ等）、半導体メモリ
等の外部記録媒体１８に格納して配布することができ
る。そして、コンピュータは、この外部記録媒体１８に
記録されたプログラムを記録媒体読み取り部１７によっ
て読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が
制御されることにより、前記実施形態において説明した
グラフ表示機能を実現し、前述した手法による同様の処
理を実行することができる。

【００４６】

【発明の効果】以上のように、本発明の請求項１に係わ
るグラフ表示装置によれば、グラフ化すべき正規の関数
式を簡略化した簡略式に従って計算されたグラフデータ
がイメージとして表示されるので、正規の関数式が複雑
な式であっても、それに近似したグラフデータが容易に
表示されるようになる。

【００４７】また、本発明の請求項２に係わるグラフ表
示装置によれば、パラメータ入力手段により入力された
複数のパラメータのうちの一部のパラメータの値に基づ
き、グラフ化すべき正規の関数式を簡略化した式に従っ
て計算されたグラフデータがイメージとして表示される
ので、正規の関数式が複雑な式であっても、パラメータ
の具体値を含む実際のグラフデータに近似したグラフを
容易に表示できるようになる。

【００４８】よって、本発明によれば、グラフ式に含ま
れるパラメータの全てを入力設定する必要はなく、実際
に全てのパラメータを設定した場合と近似したグラフデ
ータを事前に表示することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のグラフ表示装置の実施形態に係わる電
子計算装置の電子回路の構成を示すブロック図。

【図２】前記電子計算装置のＲＡＭ内のデータリストメ
モリに記憶される標本データの記憶状態を示す図。

【図３】前記電子計算装置の全体処理を示すフローチャ
ート。

【図４】前記電子計算装置における検定モード処理を示
すフローチャート。

【図５】前記電子計算装置の検定モード処理に伴なうＺ
検定選択表示動作及びデータリスト入力／パラメータ入
力の切り換え表示動作を示す図。

【図６】前記電子計算装置の検定モード処理に伴なう検
定パラメータ設定表示動作及びグラフイメージの表示動
作を示す図。

【図７】前記電子計算装置の検定モード処理に伴なう検
定パラメータのデフォルト設定状態でのグラフイメージ
の表示動作を示す図。

【図８】前記電子計算装置の検定モード処理に伴なう正
規のＺ検定グラフの表示動作を示す図。

【符号の説明】

１１ …制御部（ＣＰＵ）、 １２ …キー入力部、 １２ａ…データ入力キー、 １２ｂ…「メニュー」キー、 １２ｃ…「リスト」キー、 １２ｄ…「ＩＭＡＧＥ」キー、 １２ｅ…「グラフ」キー、 １２ｆ…「実行」キー、 １２ｇ…「ＯＫ」キー、 １２ｈ〜１２ｋ…カーソルキー、 １３ …ＲＯＭ、 １３ａ…イメージグラフデータメモリ、 １４ …ＲＡＭ、 １４ａ…表示データメモリ、 １４ｂ…モードデータメモリ（Ｍ）、 １４ｃ…データリストメモリ、 １４ｄ…検定コードメモリ、 １４ｅ…検定パラメータデータメモリ、 １４ｆ…グラフデータメモリ、 １６ …液晶表示部、 １７ …記録媒体読み取り部、 １８ …記録媒体、 Ｇ１…モード選択画面、 Ｇ２…検定初期画面、 Ｇ３…データリスト入力画面、 Ｇ４…検定パラメータ入力画面、 Ｇ５…イメージグラフ表示画面、 Ｇ６…検定グラフ表示画面、 ｋ …カーソル。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のパラメータを含む関数式に従って
   グラフデータを表示するグラフ表示装置であって、 グラフ化すべき正規の関数式に従ってグラフデータを表
   示する第１のグラフ表示手段と、 前記正規の関数式を簡略化した簡略式に従ってグラフデ
   ータのイメージを表示する第２のグラフ表示手段とを具
   備したことを特徴とするグラフ表示装置。
2. 【請求項２】 複数のパラメータを含む関数式に従って
   グラフデータを表示するグラフ表示装置であって、 前記関数式に含まれるパラメータの値を入力するパラメ
   ータ入力手段と、 このパラメータ入力手段により入力された複数のパラメ
   ータのうちの一部のパラメータの値に基づき、前記関数
   式を簡略化した式に従って前記グラフデータのイメージ
   を表示する第１のグラフ表示手段と、 前記パラメータ入力手段により入力された複数のパラメ
   ータの全てのパラメータの値に基づき、前記関数式に従
   って正規のグラフデータを表示する第２のグラフ表示手
   段とを具備したことを特徴とするグラフ表示装置。
3. 【請求項３】 複数のパラメータを含む関数式に従って
   グラフデータを表示するグラフ表示方法であって、 グラフ化すべき正規の関数式に従ってグラフデータを表
   示する第１のグラフ表示ステップと、 前記正規の関数式を簡略化した簡略式に従ってグラフデ
   ータのイメージを表示する第２のグラフ表示ステップと
   からなることを特徴とするグラフ表示方法。
4. 【請求項４】 複数のパラメータを含む関数式に従って
   グラフデータを表示するグラフ表示方法であって、 前記関数式に含まれるパラメータの値を入力するパラメ
   ータ入力ステップと、 このパラメータ入力ステップにて入力された複数のパラ
   メータのうちの一部のパラメータの値に基づき、前記関
   数式を簡略化した式に従って前記グラフデータのイメー
   ジを表示する第１のグラフ表示ステップと、 前記パラメータ入力ステップにて入力された複数のパラ
   メータの全てのパラメータの値に基づき、前記関数式に
   従って正規のグラフデータを表示する第２のグラフ表示
   ステップとからなることを特徴とするグラフ表示方法。
5. 【請求項５】 コンピュータを制御して複数のパラメー
   タを含む関数式に従ったグラフデータを表示させるため
   のグラフ表示プログラムを記録した記録媒体であって、 前記コンピュータを、 グラフ化すべき正規の関数式に従ってグラフデータを表
   示する第１のグラフ表示手段、 前記正規の関数式を簡略化した簡略式に従ってグラフデ
   ータのイメージを表示する第２のグラフ表示手段、とし
   て機能させるためグラフ表示プログラムを記録した記録
   媒体。
6. 【請求項６】 コンピュータを制御して複数のパラメー
   タを含む関数式に従ったグラフデータを表示させるため
   のグラフ表示プログラムを記録した記録媒体であって、 前記コンピュータを、 前記関数式に含まれるパラメータの値を入力するパラメ
   ータ入力手段、 このパラメータ入力手段により入力された複数のパラメ
   ータのうちの一部のパラメータの値に基づき、前記関数
   式を簡略化した式に従って前記グラフデータのイメージ
   を表示する第１のグラフ表示手段、 前記パラメータ入力手段により入力された複数のパラメ
   ータの全てのパラメータの値に基づき、前記関数式に従
   って正規のグラフデータを表示する第２のグラフ表示手
   段、として機能させるためグラフ表示プログラムを記録
   した記録媒体。