JP3969301B2 - グラフ表示制御装置およびグラフ表示制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、キー入力された任意の関数式をグラフ化して表示するグラフ表示制御装置およびグラフ表示制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
グラフを表示する機能をもつグラフ表示制御装置として、例えば入力した関数式に対応したグラフを表示する機能を有するグラフ関数電卓なるものが存在している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−261780号公報
このグラフ関数電卓は、まずグラフとして表示したい関数式を入力し、X軸方向およびY軸方向の表示範囲を任意に指定すると、この指定された表示範囲内において、関数式に対応するグラフを生成し、このグラフを表示画面上に表示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これにより表示画面上に表示されたグラフにおいて、当該グラフ上の、例えば極大値、極小値、X軸との交点およびY軸との交点などの特徴点を確認したい場合があるが、ユーザ希望の特徴点が含まれるようにして、予め表示範囲を指定するのは難しい問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、ユーザ希望の特徴点を含んだグラフを簡単に表示することが可能となるグラフ表示制御装置およびグラフ表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の請求項1に係わるグラフ表示制御装置は、関数式に対応したグラフを表示させるグラフ表示制御装置において、関数式を入力する入力手段と、この入力手段によって入力された関数式に対応したグラフについて、予め定められた複数種類の特徴点がグラフに存在するか否かを検出し、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目を生成する特徴点選択項目生成手段と、表示手段と、前記特徴点選択項目生成手段により生成された各特徴点についてのユーザ選択項目を前記表示手段に一覧表示する特徴点選択項目一覧表示手段と、この特徴点選択項目一覧表示手段により表示された各特徴点についてのユーザ選択項目のうちから、表示するグラフに含ませる特徴点を、ユーザ操作により選択する特徴点一覧表示中選択手段と、この特徴点一覧表示中選択手段により選択された特徴点を含むように前記表示手段に表示するグラフの表示範囲を設定する表示範囲設定手段と、この表示範囲設定手段により設定された表示範囲に従って前記関数式に対応するグラフを生成し前記表示手段に表示させるグラフ表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
つまり、本発明の請求項1に係わるグラフ表示制御装置では、入力手段により関数式が入力されると、特徴点選択項目生成手段により、関数式に対応したグラフについて、予め定められた複数種類の特徴点がグラフに存在するか否かが検出され、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目が生成される。そして、特徴点選択項目一覧表示手段により生成された各特徴点についてのユーザ選択項目が前記表示手段に一覧表示される。この一覧表示から表示するグラフに含ませる特徴点を、ユーザ操作により選択することができる。すると、表示範囲設定手段により、選択された特徴点を含むように前記表示手段に表示するグラフの表示範囲が設定されて、グラフ表示制御手段により、設定された表示範囲に従って関数式に対応したグラフが生成される。これによれば、入力した関数式に存在する各特徴点が特徴点ごとの選択項目として一覧表示されるので、関数式に応じて見通しよく、適切に表示に含める特徴点を選択でき、これら選択された特徴点を含むグラフが簡単に表示できることになる。
【0012】
また、本発明の請求項3に係わるグラフ表示制御装置は、請求項1に記載のグラフ表示制御装置にあって、前記入力手段は、複数の関数式を入力する複数式入力手段を有し、前記特徴点選択項目生成手段は、前記複数式入力手段により前記複数の関数式が入力されるのに伴い、これらの複数の関数式にそれぞれ対応したグラフに存在するそれぞれの特徴点および前記複数の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点を検出することを特徴とする。
【0013】
つまり、本発明の請求項3に係わるグラフ表示制御装置では、複数式入力手段により複数の関数式を入力した場合に、各関数式にそれぞれ対応したグラフに存在するそれぞれの特徴点および前記複数の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点が検出される。これによれば、複数の関数式における特徴点を含んだグラフが簡単に表示できることになる。
【0014】
また、本発明の請求項4に係わるグラフ表示制御装置は、請求項1に記載のグラフ表示制御装置であって、前記グラフ表示制御手段により前記関数式に対応するグラフが表示手段に表示された状態で、さらに別の関数式を入力する追加入力手段と、この追加入力手段により入力された別の関数式に対応したグラフに存在する特徴点および前記表示手段に表示済みのグラフと該別の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点がグラフに存在するか否かを検出し、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目を生成する追加選択項目生成手段と、この追加選択項目生成手段により生成された各特徴点についてユーザ選択項目のなかから、前記表示手段に表示するグラフに含ませる特徴点を選択する追加選択手段と、前記表示手段に表示済みのグラフに存在する特徴点および前記追加選択手段により選択された特徴点を含むように前記表示範囲設定手段により設定済みのグラフの表示範囲を変更する表示範囲再設定手段と、この表示範囲再設定手段により設定された表示範囲に従って、前記別の関数式を含む複数の関数式に対応するグラフを生成して前記表示手段に表示させるグラフ表示再制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
つまり、本発明の請求項4に係わるグラフ表示制御装置では、既に入力された関数式に対応するグラフが表示された状態で、さらに別の関数式が入力されると、追加選択項目生成手段により、この入力された関数式に対応したグラフに存在する特徴点および既に表示済みのグラフと前記別の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点がの特徴点がグラフに存在するか否かが検出され、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目が生成され、この追加選択項目生成手段により生成された各特徴点についてユーザ選択項目のなかから、前記表示手段に表示するグラフに含ませる特徴点が、ユーザにより選択される。すると、表示範囲再設定手段によりグラフの表示範囲が当該選択された特徴点を含むように変更される。そして、グラフ表示再制御手段により、設定された表示範囲に従って関数式に対応したグラフが生成される。例えば、先ず1本または複数本のグラフを描き、更に他の関数式を入力して、当該関数式に対応するグラフを追加する場合でも、各々の関数式に関わる特徴点を含んだグラフが簡単に表示できることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係わるグラフ表示制御装置を搭載したグラフ関数電卓の回路構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示すように、このグラフ関数電卓は、制御部(CPU)11を備えており、プログラムの起動により各種処理を実行する。
【0021】
このグラフ関数電卓は、キー入力部12により入力した関数式に対応するグラフに存在する各特徴点(最大値、最小値、極大値および極小値など)を検出して、これらの特徴点の一部または全部を選択した上で、当該選択された特徴点が含まれる表示範囲においてグラフを描画(生成)して、このグラフを液晶表示部13に表示するグラフ描画処理を実行することができる。
【0022】
このグラフ関数電卓には、制御部11の他に、キー入力部12、表示部13、タブレット14、位置検出回路15、ROM16、RAM17、表示駆動回路18および記録媒体読み取り部19が設けられ、これらは何れも制御部11に接続される。ここで、表示部13は表示駆動回路18を介して接続され、タブレット14は、位置検出回路15を介して接続される。
【0023】
制御部11は、キー入力部12から入力されるキー入力データや、表示部13の表示画面上に重ねて設けられたタブレット14から位置検出回路15を介して入力される指またはタッチペンによるタッチ位置データに応じて、ROM16に予め記憶されたプログラムを起動させ、あるいは記録媒体20に記録されたプログラムを記録媒体読み取り部19により読み取らせて起動させ、RAM17内のメモリを用いて回路各部の動作制御をする。
【0024】
キー入力部12には、入力された関数式に対応するグラフの描画を指示する描画キー12aが設けられるほか、電源のON/OFFをするための電源キー、そして、テンキー,アルファベット等の文字・記号キー群などが設けられ、関数式は、文字・記号キー群により入力する。
【0025】
図2は、液晶表示部13上のグラフ表示領域13aおよび描画マージン13bを示す図である。
【0026】
液晶表示部13は、関数式に従って描画されたグラフデータなどの表示を行う。この液晶表示部13は、グラフや文字の表示領域であるグラフ表示領域13aおよびグラフや文字を表示しない余白部分である描画マージン13bに区分される。なお、この液晶表示部13における描画マージン13bの範囲は、任意に変更が可能である。また、この液晶表示部13に表示する情報が一画面上に収まらない場合には、キー入力部12による操作により上下または左右にスクロールさせることでこれを表示させることができる。
【0027】
タブレット14は、液晶表示部13上に重ねて設けられ、指やペンによりタッチされた位置に応じた電圧信号を発生するもので、このタブレット14から出力されるタッチ位置に応じた電圧信号に基づき、位置検出回路15により液晶表示部13の表示画面に対応させた座標値が検出され、このタッチ位置座標値に応じて制御部11により操作の内容が判断される。
【0028】
ROM16には、グラフ関数電卓全体の処理を司るシステムプログラムデータ、グラフ描画処理を実行するためのグラフ描画プログラムおよび各種の動作に用いられるサブプログラムが予め記憶される。
【0029】
図3は、グラフ関数電卓のRAM17内の各種メモリを示す図である。
【0030】
RAM17には、制御部11の処理に必要な各種のデータが一時的に格納される。このRAM17には、図3に示すように、関数式データメモリ17a、検出データメモリ17b、表示範囲データメモリ17c、グラフデータメモリ17d、表示データメモリ17eおよび作業領域として用いるワークメモリ17fといった各種のデータ格納領域が設けられる。
【0031】
関数式データメモリ17aには、キー入力部12により入力された関数式のデータが記憶される。この関数式データメモリ17aは、複数入力された関数式のデータを記憶することも可能である。
【0032】
検出データメモリ17bには、関数式データメモリ17aに記憶される関数式データに基づいて検出された、関数式に対応するグラフに存在する各特徴点(最大値、最小値、極大値および極小値など)の座標値のデータがそれぞれ記憶される。
【0033】
表示範囲データメモリ17cには、液晶表示部13上に表示するグラフの座標値範囲(X軸方向およびY軸方向の各最大座標値と最小座標値)のデータが記憶される。
【0034】
グラフデータメモリ17dには、関数式データメモリ17aに記憶される関数式データに基づいて描画されたグラフデータが、表示範囲データメモリ17cに記憶された表示範囲データに対応させてビットマップデータとして記憶される。
【0035】
表示データメモリ17eには、液晶表示部13に対する表示用データ、例えばX軸方向およびY軸方向の各座標軸の表示データならびにグラフデータメモリ17dに記憶されたグラフデータの表示用データなどが記憶される。
【0036】
また、表示駆動回路18は、制御部11からの制御信号に従って液晶表示部13を駆動する。
【0037】
記録媒体読み取り部19および記録媒体20は、例えば磁気ディスクなどのメディアとその読み取り装置(ハードディスクドライブなど)である。この記録媒体20に本発明を実現するためのシステムプログラムを記録して、記録媒体読み取り部19を介して提供することができる。記録媒体読み取り部19としては、例えばフレキシブルディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置、CD−ROM装置などがあり、記録媒体20はこれらの装置に対応したメディアである。なお、プログラムの提供方法としては、記録媒体20に限らず、そのプログラム自体を例えば外部端末からネットワークを介して提供するようにしても良い。
【0038】
次に、前記構成によるグラフ関数電卓の動作について説明する。
【0039】
図4は、グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その1)を示すフローチャートである。
【0040】
図5は、グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その2)を示すフローチャートである。
【0041】
図6は、グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その3)を示すフローチャートである。
【0042】
図7は、グラフ描画処理における関数式入力画面G1を示す図である。
【0043】
図8は、グラフ描画処理における関数式入力画面G1において関数式が入力された状態を示す図である。
【0044】
まず、キー入力部12による入力操作によりグラフ描画処理の起動がなされると、グラフ化する対象となる関数式を入力するための関数式入力画面G1が図7に示すように液晶表示部13に表示される。
【0045】
この関数式入力画面G1に従い、キー入力部12により関数式を入力して「OK」アイコンを、キー入力部12よる入力またはタブレット14に対する指またはペンによる入力により選択すると(図8参照)、この関数式のデータがRAM17の関数式データメモリ17aに記憶されるとともに、表示データメモリ17eに表示データとして記憶される(ステップS1)。
【0046】
また、この関数式入力画面G1では、複数の関数式を入力することができ、これらの関数式に対応したグラフを液晶表示部13に同時に表示させることができる。ここでは入力した関数式が1つである場合(ステップS2→S3)について説明する。
【0047】
すると、ステップS1により関数式データメモリ17aに記憶された関数式が、特徴点の検出対象となる関数式として指定され(ステップS3)、この指定された関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつである最大値の検出がなされる(ステップS4)。
【0048】
ここで、関数式に対応したグラフデータ上の特徴点の検出対象となる座標値範囲(X軸方向およびY軸方向)は、液晶表示部13の分解能に基づき表示可能であるグラフの最大座標値範囲とする。
【0049】
ステップS4により、関数式に対応したグラフデータ上の最大値が検出されると、この最大値の座標値がRAM17内の検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この最大値を含ませたグラフを表示するかどうか、つまり液晶表示部13に表示させるグラフを、最大値の座標値を含めた座標値範囲において描画するかどうかをユーザに選択させるための選択項目(「表示する」アイコンと「表示しない」アイコン)およびその最大値座標のデータ(e,f)が生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS5)。
【0050】
次に、当該関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつである最小値の検出がなされる(ステップS6)。
【0051】
ステップS6により、最小値が検出されると、この最小値の座標値が検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この最小値を含ませたグラフを表示するかどうか、つまり液晶表示部13に表示させるグラフを、最小値の座標値を含めた範囲において描画するかどうかをユーザに選択させるための選択項目およびその最小値座標(g,h)のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS7)。
【0052】
次に、当該関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつである極大値の検出がなされる(ステップS8)。
【0053】
ステップS8により、極大値が検出されると、この極大値の座標値(i,j)が検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この極大値を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目およびその極大値座標(i,j)のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS9)。
【0054】
ここで、極大値が複数存在する場合には、そのそれぞれの極大値が検出されて、これらの極大値ごとに座標値の記憶および選択項目・極大値座標のデータ生成がなされる。また、ここで検出される極大値は最大値を除く全ての極大値である。
【0055】
次に、当該関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつである極小値の検出がなされる(ステップS10)。
【0056】
ステップS10により、極小値が検出されると、この極小値の座標値(k,0)が、検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この極小値を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目およびその極小値座標のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS11)。
【0057】
ここで、極小値が複数存在する場合には、そのそれぞれの極小値が検出されて、これらの極小値ごとに座標値の記憶および選択項目・極小値座標のデータ生成がなされる。なお、ここで検出される極小値は最小値を除く全ての極小値である。
次に、当該関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつであるX軸との交点の検出がなされる(ステップS12)。
【0058】
ステップS12により、X軸との交点が検出されると、このX軸との交点の座標値(l,0)、(l2,0)および(l3,0)が、検出データメモリ17bに記憶されるとともに、このX軸との交点を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS13)。
【0059】
ここで、X軸との交点が複数存在する場合には、そのそれぞれのX軸との交点が検出されて、これらのX軸との交点ごとに座標値の記憶および選択項目・交点座標のデータが生成される。また、ここで検出されるX軸との交点には原点が含まれる。
【0060】
次に、当該関数式に対応したグラフデータ上に存在する特徴点のひとつであるY軸との交点の検出がなされる(ステップS14)。
【0061】
ステップS14により、Y軸との交点が検出されると、このY軸との交点の座標値(0,m)が、検出データメモリ17bに記憶されるとともに、このY軸との交点を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS15)。
【0062】
ここで、Y軸との交点が複数存在する場合には、そのそれぞれのY軸との交点が検出されて、これらのY軸との交点ごとに座標値記憶および選択項目・交点座標のデータが生成される。
【0063】
これらの特徴点の検出が終了すると、関数式データメモリ17aに記憶される関数式において特徴点が未検出である関数式があるかどうかの判断がなされる(ステップS16)。ここでは、ステップS1において入力した関数式が1つであるので「NO」と判断される(ステップS16→S18)。
【0064】
そして、これまで特徴点が検出された関数式のグラフデータが1つであるか複数であるかの判断がなされる(ステップS18)。ここでは、ステップS1において入力した関数式が1つであるので「NO」と判断される(ステップS18→S23)。
【0065】
図9は、グラフ描画処理における描画条件設定画面G2を示す図である。
【0066】
すると、これまで関数式のグラフデータに基づいて検出されて検出データメモリ17bに記憶された各特徴点の座標値と、特徴点の検出に伴って生成されて表示データメモリ17eに記憶された選択項目および座標データがそれぞれ制御部11により読み出される。そして、ステップS1において入力された関数式に対応したグラフの表示に含ませる特徴点を選択させるための描画条件設定画面G2が図9に示すように液晶表示部13に表示される(ステップS23)。
【0067】
例えば、ステップS1において入力された関数式に対して、特徴点として、最大値、最小値が一つずつ、最大値を除く極大値および最小値を除く極小値が一つずつ、X軸との交点が3つおよびY軸との交点が一つそれぞれ検出された場合には、各特徴点の名称、座標値ならびに特徴点の表示または非表示の選択項目である「表示する」アイコンまたは「表示しない」アイコンがそれぞれ図9に示すように液晶表示部13に表示される。
【0068】
この描画条件設定画面G2に従って、「表示する」アイコンと「表示しない」アイコンのいずれかを特徴点ごとに選択する(ステップS24)。
【0069】
この描画条件設定画面G2上での各特徴点の表示または非表示の選択、つまり「表示する」アイコンまたは「表示しない」アイコンの選択が終了してキー入力部12の描画キー12aが押下されると、当該描画条件設定画面G2上で「表示する」アイコンが選択された全ての特徴点の座標値がワークメモリ17fに一旦記憶される。そして、これらの特徴点の座標値に基づいて、液晶表示部13上に表示するグラフの表示範囲、すなわち描画するグラフの座標値範囲が、当該選択された特徴点の全ての座標値を含むように設定されて、これらの表示範囲に係る座標値が、表示範囲データメモリ17cに記憶される。(ステップS25)。つまり、選択された各特徴点の座標値におけるX軸方向の最大値および最小値ならびにY軸方向の最大値および最小値(以下、特徴点座標値範囲と呼ぶ)が検索され、これらの座標値より所定の余裕を持たせた上で、液晶表示部13上のグラフの表示範囲に係る座標値として、X軸方向の最大値および最小値ならびにY軸方向の最大値および最小値(以下、表示座標値範囲と呼ぶ)が設定される。
【0070】
なお、描画条件設定画面G2上で「表示しない」アイコンが選択された特徴点は、液晶表示部13に表示されるグラフに必ず含まれる特徴点とはならないが、この特徴点は他の条件設定による表示座標値範囲の関係で、液晶表示部13上に表示されるグラフ上に含まれる場合がある。
【0071】
図10は、グラフ描画処理において表示される描画マージン設定画面G3を示す図である。
【0072】
描画条件設定画面G2上での設定が全て終了すると、液晶表示部13の表示画面における描画マージン13bを決定する描画マージン設定画面G3が図10に示すように液晶表示部13に表示される(ステップS26)。
【0073】
この描画マージン設定画面G3は、液晶表示部13上において、グラフの表示領域の寸法を設定する画面であり、この画面上において、グラフ表示領域13aを除いた余白の寸法を設定する余白設定モードと液晶表示部13の表示画面全体に対するグラフ表示領域13aの縮小倍率および縮小基準点を設定する縮小設定モードのいずれかを選択する。余白設定モードを選択した場合には、左余白、右余白、上余白および下余白の長さを設定し、縮小設定モードを選択した場合には、縮小基準点(液晶表示部13上の中央、左上隅、左下隅、右上隅または右下隅)および縮小倍率の値(1倍以下)を設定する。全ての設定が終了したら描画マージン設定画面G3上の「決定」アイコンを選択する(ステップS27)。
【0074】
すると、液晶表示部13において、描画マージン設定画面G3において設定したグラフ表示領域13aにおいて、関数式データメモリ17aに記憶されるそれぞれの関数式に対応するグラフデータが、表示範囲データメモリ17cに記憶された座標値範囲に基づいて描画され、このグラフデータがグラフデータメモリ17dに記憶される。
【0075】
図11は、グラフ描画処理により液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図である。
【0076】
そして、全ての関数式に対応したグラフデータの描画が終了して、当該グラフデータがグラフデータメモリ17dに記憶されると、これらの全てのグラフデータが表示データメモリ17eに記憶され、これらのグラフデータにX軸方向およびY軸方向の座標軸を加えたグラフ画面G4が、図11に示すように液晶表示部13に表示される(ステップS28)。なお、図11に示すグラフ画面G4において、X軸方向の座標軸とY軸方向の座標軸のスケールは同一である。
【0077】
そして、このグラフ画面G4の下部には、このグラフ画面G4に表示されるグラフとともに表示する形でグラフ化したい別の関数式を入力するための「式追加」アイコン、液晶表示部13に表示されているグラフを消去して、新たにグラフ化したい関数式を入力するための「リセット」アイコン、およびこれ以上のグラフの描画を行わずにグラフ描画処理を終了させるための「終了」アイコンが表示される。そして、これらのアイコンのなかから所望のアイコンを選択する(ステップS29)。
【0078】
このステップS29により「NO」と判断される、つまりグラフ画面G4上において「終了」アイコンが選択されると、グラフ描画処理が終了する(ステップS29→終了)。
【0079】
したがって、前記構成のグラフ関数電卓によれば、キー入力部12により、グラフ化したい関数式が入力されると、この関数式に対応するグラフに存在する全ての特徴点が検出され、当該検出された特徴点のなかから、関数式に基づいて表示するグラフに含ませる特徴点が選択されると、当該選択された特徴点を全て含むようにグラフの表示範囲が設定されて、この表示範囲に従ったグラフが液晶表示部13に表示される。これによりユーザは、関数式を入力してこの関数式に対応するグラフを描画する際に、このグラフに存在する特徴点の表示または非表示を選択するだけで、選択した特徴点を全て含んだグラフを表示させることができる。
【0080】
次に、グラフ画面G4上において「式追加」アイコンが選択された場合のグラフ描画処理について説明する。
【0081】
図12は、グラフ描画処理における関数式入力画面G1を示す図である。
【0082】
図13は、グラフ描画処理における関数式入力画面G1において複数の関数式が入力された状態を示す図である。
【0083】
グラフ描画処理において、ステップS29により「YES」と判断される、つまり図11に示すグラフ画面G4上の「式追加」アイコンが選択された場合には、液晶表示部13の画面が、図12に示す関数式入力画面G1に切り替わり、この画面に従って新たに入力したい関数式(ここでは1つとする)をキー入力部12により入力する(ステップS29→S30→S1)。ここで、グラフ画面G4上の「式追加」アイコンを選択する前に入力された関数式に基づいて描画されたグラフデータはグラフデータメモリ17dおよび表示データメモリ17eに記憶されたままである。以下、「式追加」アイコンを選択する以前に入力した関数式を既存関数式と呼ぶ。ここでの既存関数式とは、図7,図8に示す入力式1のことである。また、「式追加」アイコンを選択してから関数式入力画面G1において入力した関数式を追加関数式と呼ぶ。ここでの追加関数式とは、図12,図13に示す入力式2のことである。
【0084】
ステップS1により、追加関数式の入力が終了すると、図13に示す関数式入力画面G1上の「OK」アイコンを選択する。これに伴って、当該追加関数式が特徴点を検出する関数式として指定される。
【0085】
そして、ステップS4からステップS16までの処理、つまりステップS3により指定された関数式(入力式2)のグラフデータに対する特徴点の検出処理が前記既存関数式のグラフデータに対する特徴点検出処理と同様になされる。
【0086】
そして、ステップS18により、液晶表示部13に表示するグラフが複数であるか判断される。すなわちグラフ描画処理を起動してからグラフ画面G4上の「リセット」アイコンを選択しないで入力された関数式の数が複数であるかどうかの判断がなされる。ここでは、入力された関数式の数が、既存関数式と併せて2つ以上であるので「YES」と判断される。
【0087】
そして、複数のそれぞれの関数式、つまり既存関数式および追加関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点のひとつである交点の検出がなされる(ステップS19)。
【0088】
ステップS19により、各グラフ同士の交点が検出されると、この交点の座標値(t1,u1)、(t2,u2)および(t3,u3)が検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この交点を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目およびその交点座標のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS20)。
【0089】
ここで、交点が複数存在する場合には、そのそれぞれの交点が検出されて、これらの交点ごとに座標値の記憶および選択項目・交点座標のデータが生成される。
【0090】
そして、複数のそれぞれ関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点のひとつである接点の検出がなされる(ステップS21)。
【0091】
ステップS21により、各グラフ同士の接点が検出されると、この接点の座標値が、検出データメモリ17bに記憶されるとともに、この接点を含ませたグラフを表示するかどうかをユーザに選択させるための選択項目およびその接点座標のデータが生成されて表示データメモリ17eに記憶される(ステップS22)。
【0092】
ここで、接点が複数存在する場合には、それぞれの接点が検出されて、これらの接点ごとに座標値の記憶および選択項目・接点座標のデータが生成される。
【0093】
図14は、グラフ描画処理における追加関数式に対応するX軸,Y軸との交点に関する描画条件設定画面G2を示す図である。
【0094】
図15は、グラフ描画処理における複数の関数式同士の交点に関する描画条件設定画面G2を示す図である。
【0095】
図16は、グラフ描画処理により追加関数式がある場合に液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図である。
【0096】
すると、ステップS23に係る処理、つまり図14に示す、追加関数式に対応するX軸,Y軸交点に関する描画条件設定画面G2が液晶表示部13に表示される。
【0097】
この描画条件設定画面G2(図14)において、追加関数式の入力に伴い検出されたX軸,Y軸との交点に関する特徴点の表示または非表示の選択が終了して「決定」アイコンが選択されると、次に、図15に示すように、既存関数式および追加関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点である交点および接点の描画条件設定画面G2が表示される。この描画条件設定画面G2(図15)に従って、複数の関数式同士の交点および接点の表示または非表示の選択が終了して「決定」アイコンが選択されると(ステップS24)、図14および図15に示す描画条件設定画面G2において選択された特徴点を全て含むように表示範囲に係る座標値が設定される。
【0098】
ここでは、ステップS24において表示が選択された追加関数式の特徴点座標値範囲が、既存関数式の特徴点座標値範囲に含まれているならば、表示座標値範囲は既存関数式の入力時に表示範囲データメモリ17cに記憶された表示座標値範囲がそのまま用いられるが、追加入力式の特徴点座標値範囲が既存関数式の入力時に設定した表示座標値範囲に全て含まれない場合には、既存関数式および追加関数式の特徴点座標値が全て含まれるように、表示範囲データメモリ17cに記憶される表示座標値範囲が更新設定される。
【0099】
そして、既に説明したステップS26およびS27に係る処理つまり描画マージンの設定に係る処理がなされ、既存関数式および追加関数式にそれぞれ対応するグラフが図16に示すようなグラフ画面G4として表示される。
【0100】
なお、ステップS25に係る表示座標値範囲の更新設定に伴い、必要に応じてグラフ画面G4に表示されるX軸方向の座標軸とY軸方向との座標軸のスケールがそれぞれ異なってもよい。図16に示すグラフ画面G4上においては、表示座標値範囲の更新設定に伴いX軸方向の座標軸とY軸方向の座標軸との各スケールが異なっているので、これを示すアラーム記号31を表示させてユーザに確認させる。
【0101】
また、図16に示すグラフ画面G4の表示後に、この画面上の「式追加」アイコンを再び選択して、液晶表示部13上に表示するグラフを更に追加することも可能である。
【0102】
また、図11に示すグラフ画面G4上において「リセット」アイコンが選択された場合には、関数式データメモリ17a、検出データメモリ17b、表示範囲データメモリ17c、グラフデータメモリ17dおよび表示データメモリ17eに記憶される各種データがクリアされた上で、液晶表示部13の画面が、図7に示す関数式入力画面G1に切り替わり、この画面に従って新たに入力したい関数式(ここでは1つとする)をキー入力部12により入力する(ステップS29→S30,S31,S1)。
【0103】
以降の処理は、新規に関数式を入力したときのステップS3以降の処理と同様であり、つまり「リセット」アイコン選択後に入力された関数式に対応するグラフのみが生成されて液晶表示部13に表示される。
【0104】
これにより、既に関数式に対応するグラフを表示させた後で、更にグラフ化したい関数式を追加入力する場合でも、この追加入力した関数式に対応するグラフに存在する特徴点の表示または非表示を選択した上で、既に描画されたグラフおよび追加入力した関数式に対応するグラフを併せて表示することができる。
【0105】
次に、複数の関数式にそれぞれ対応するグラフを描画する場合について説明する。
【0106】
図17は、グラフ描画処理における複数関数式入力画面G1´を示す図である。
【0107】
図18は、グラフ描画処理における複数関数式入力画面G1´において複数の関数式が入力された状態を示す図である。
【0108】
これは、グラフ表示処理に係るステップS1において、一度に複数の関数式を入力した後に、それぞれの関数式に対応するグラフをともに液晶表示部13に表示する場合であり、まず、図7に示す関数式入力画面G1において、「式追加」アイコンを選択すると、図17に示すように、複数関数式入力画面G1´において次の関数式を入力することが出来るようになるので(ステップS2→S3)、キー入力部12により所望の複数の関数式を入力する(図18参照)。
【0109】
グラフ化したい全ての関数式の入力が終了したら、複数関数式入力画面G1´上の「OK」アイコンを選択する。そして、複数入力された関数式のなかから、ステップS3にかかる処理、つまり特徴点を検出する最初の関数式の指定(例えば入力された順番に指定)がなされ、ステップS4からステップS17に係る処理、すなわち複数の関数式にそれぞれ存在する特徴点の検出がなされる。
【0110】
そして、ステップS16において「NO」と判断される、つまり、入力された全ての関数式に対する特徴点の検出が終了したと判断されると、ステップS18による処理、つまりグラフ表示対象の関数式が1つであるか複数であるかの判断がなされる。ここではグラフ表示対象の関数式が2つ以上であるので「YES」と判断される。
【0111】
そして、ステップS19からステップS22までの処理、つまりそれぞれの関数式に対応するグラフ同士の交点および接点の検出にかかる処理がなされた後、ステップS23およびS24にかかる処理がなされる。すなわち図9で示したように、最初に入力した関数式(入力式1)に係る描画条件設定画面G2が液晶表示部に表示され、この画面に従って入力式1に係る特徴点の選択が終了して「決定」アイコンが選択されると、液晶表示部13の画面が、図14,図15で示したように、2番目に入力した関数式(入力式2)に係る描画条件設定画面G2が液晶表示部に表示されるので、この画面に従って入力式2に係る特徴点の選択が終了して「決定」アイコンが選択される。
【0112】
以後の処理は、既に説明したステップS25以降の処理と同様であり、ステップS28によるグラフ画面G4(図19参照)の表示後に、この画面上の「式追加」アイコンを再び選択して、液晶表示部13上に表示するグラフを更に1本または複数本追加することも可能である。
【0113】
これにより、グラフ化したい関数式を複数入力する場合でも、これらの複数の関数式に対応するグラフにそれぞれ存在するする特徴点の表示または非表示を選択した上で、これらの複数の関数式に対応するグラフを併せて表示することができる。
【0114】
なお、本実施形態では、関数式に対応するグラフに存在する特徴点として、最大値、最小値、極大値、極小値、X軸との交点、Y軸との交点および原点との交点ならびに複数のグラフ同士の交点および接点を検出したが、これに限らず、例えばグラフ上の変曲点なども特徴点として検出する構成としてもよい。
【0115】
また、本実施形態では、入力された関数式に対応する全ての特徴点を検出して、各特徴点にそれぞれ対応する「表示する」アイコンまたは「表示しない」アイコンを表示させて、「表示する」アイコンが選択された特徴点を含むグラフを描画する構成としたが、予め設定を施したのちに、特徴点の検出後に描画条件設定画面G2を表示しないで、当該検出された特徴点を全て含むように自動的にグラフの液晶表示部13における表示範囲を設定して、この表示範囲に基づくグラフを描画する構成としてもよい。
【0116】
また、本実施形態では、入力された関数式に対応する全ての特徴点を検出する構成としたが、入力された関数式に対応する特徴点の一部のみを検出する構成としてもよい。
【0117】
また、本実施形態では、既存関数式に対応するグラフを図11に示したように表示させたあとで入力した追加関数式のグラフを表示させる場合に、必要に応じてX軸方向の座標軸およびY軸方向の座標軸のスケールがそれぞれ異なるように表示座標値範囲を更新設定したが、追加関数式の入力に伴い設定された特徴点座標値範囲が既存関数式の入力に伴い設定された特徴点座標値範囲に全て含まれるか否かに関係なく、座標軸のスケールおよび表示座標値範囲の更新設定をしないで、図20に示すようなグラフ画面G4を液晶表示部13に表示させるようにしてもよい。
【0118】
また、本実施形態では、3次方程式のグラフおよび1次関数のグラフを描画したが、これに限らず、放物線、双曲線、円グラフ、楕円グラフなどの関数式を入力して、これらの関数式にそれぞれ対応するグラフ上の特徴点を検出することが可能である。
【0119】
また、本実施形態では、グラフ描画処理により描画するグラフを2次元のグラフとしたが、3次元のグラフに対しても応用が可能である。
【0120】
また、本発明は、液晶表示部13と制御部11とが物理的に分離されている製品にも適用可能である。
【0121】
つまり本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、前記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宣な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態で示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、「発明が解決しようとする課題」で述べた課題が解決でき、「発明の効果」の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
【0122】
また、前記実施形態において記載した手法、つまり、グラフ描画処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に適用したり、そのプログラム自体をネットワーク等の伝送媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムあるいは伝送媒体を介して提供されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されることにより、グラフ描画処理を実行する。
【0123】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるグラフ表示制御装置によれば、入力手段により関数式が入力されると、特徴点選択項目生成手段により、関数式に対応したグラフについて、予め定められた複数種類の特徴点がグラフに存在するか否かが検出され、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目が生成される。そして、特徴点選択項目一覧表示手段により生成された各特徴点についてのユーザ選択項目が前記表示手段に一覧表示される。この一覧表示から表示するグラフに含ませる特徴点を、ユーザ操作により選択することができる。すると、表示範囲設定手段により、選択された特徴点を含むように前記表示手段に表示するグラフの表示範囲が設定されて、グラフ表示制御手段により、設定された表示範囲に従って関数式に対応したグラフが生成される。これによれば、入力した関数式に存在する各特徴点が特徴点ごとの選択項目として一覧表示されるので、関数式に応じて見通しよく、適切に表示に含める特徴点を選択でき、これら選択された特徴点を含むグラフが簡単に表示できるようになる。
【0126】
また、本発明の請求項3に係わるグラフ表示制御装置によれば、複数式入力手段により複数の関数式を入力した場合に、各関数式にそれぞれ対応したグラフに存在するそれぞれの特徴点および前記複数の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点が検出される。これによれば、複数の関数式における特徴点を含んだグラフが簡単に表示できるようになる。
【0127】
また、本発明の請求項4に係わるグラフ表示制御装置によれば、既に入力された関数式に対応するグラフが表示された状態で、さらに別の関数式が入力されると、追加選択項目生成手段により、この入力された関数式に対応したグラフに存在する特徴点および既に表示済みのグラフと前記別の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点がの特徴点がグラフに存在するか否かが検出され、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目が生成され、この追加選択項目生成手段により生成された各特徴点についてユーザ選択項目のなかから、前記表示手段に表示するグラフに含ませる特徴点が、ユーザにより選択される。すると、表示範囲再設定手段によりグラフの表示範囲が当該選択された特徴点を含むように変更される。そして、グラフ表示再制御手段により、設定された表示範囲に従って関数式に対応したグラフが生成される。例えば、先ず1本または複数本のグラフを描き、更に他の関数式を入力して、当該関数式に対応するグラフを追加する場合でも、各々の関数式に関わる特徴点を含んだグラフが簡単に表示できるようになる。
【0129】
したがって、本発明は、特徴点を含んだグラフを簡単に表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるグラフ表示制御装置を搭載したグラフ関数電卓の回路構成を示すブロック図。
【図2】液晶表示部13上のグラフ表示領域13aおよび描画マージン13bを示す図。
【図3】グラフ関数電卓のRAM17内の各種メモリを示す図。
【図4】グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その1)を示すフローチャート。
【図5】グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その2)を示すフローチャート。
【図6】グラフ関数電卓のグラフ描画処理(その3)を示すフローチャート。
【図7】グラフ描画処理における関数式入力画面G1を示す図。
【図8】グラフ描画処理における関数式入力画面G1において関数式が入力された状態を示す図。
【図9】グラフ描画処理における描画条件設定画面G2を示す図。
【図10】グラフ描画処理において表示される描画マージン設定画面G3を示す図。
【図11】グラフ描画処理により液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図。
【図12】グラフ描画処理における関数式入力画面G1を示す図。
【図13】グラフ描画処理における関数式入力画面G1において複数の関数式が入力された状態を示す図。
【図14】グラフ描画処理における追加関数式に対応するX軸,Y軸との交点に関する描画条件設定画面G2を示す図。
【図15】グラフ描画処理における複数の関数式同士の交点に関する描画条件設定画面G2を示す図。
【図16】グラフ描画処理により追加関数式がある場合に液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図。
【図17】グラフ描画処理における複数関数式入力画面G1´を示す図。
【図18】グラフ描画処理における複数関数式入力画面G1´において複数の関数式が入力された状態を示す図。
【図19】グラフ描画処理により液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図。
【図20】グラフ描画処理により液晶表示部13に表示されるグラフ画面G4を示す図。
【符号の説明】
11・・・制御部
12・・・キー入力部
12a・・・描画キー
13・・・表示部
13a・・・グラフ表示領域
13b・・・描画マージン
14・・・タブレット
15・・・位置検出回路
16・・・ROM
17・・・RAM
17a・・・関数式データメモリ
17b・・・検出データメモリ
17c・・・表示範囲データメモリ
17d・・・グラフデータメモリ
17e・・・表示データメモリ
17f・・・ワークメモリ
18・・・表示駆動回路
19・・・記録媒体読み取り部
20・・・記録媒体
31・・・アラーム記号
Claims (5)
- 関数式に対応したグラフを表示させるグラフ表示制御装置において、
関数式を入力する入力手段と、
この入力手段によって入力された関数式に対応したグラフについて、予め定められた複数種類の特徴点がグラフに存在するか否かを検出し、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目を生成する特徴点選択項目生成手段と、
表示手段と、
前記特徴点選択項目生成手段により生成された各特徴点についてのユーザ選択項目を前記表示手段に一覧表示する特徴点選択項目一覧表示手段と、
この特徴点選択項目一覧表示手段により表示された各特徴点についてのユーザ選択項目のうちから、表示するグラフに含ませる特徴点を、ユーザ操作により選択する特徴点一覧表示中選択手段と、
この特徴点一覧表示中選択手段により選択された特徴点を含むように前記表示手段に表示するグラフの表示範囲を設定する表示範囲設定手段と、
この表示範囲設定手段により設定された表示範囲に従って前記関数式に対応するグラフを生成し前記表示手段に表示させるグラフ表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするグラフ表示制御装置。 - 前記特徴点には、最大値、最小値、極大値および極小値を含み、
前記特徴点選択項目生成手段は、前記最大値、最小値、極大値および極小値を含んだ特徴点を検出する
ことを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示制御装置。 - 前記入力手段は、複数の関数式を入力する複数式入力手段を有し、
前記特徴点選択項目生成手段は、前記複数式入力手段により前記複数の関数式が入力されるのに伴い、これらの複数の関数式にそれぞれ対応したグラフに存在するそれぞれの特徴点および前記複数の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点を検出する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れか1項に記載のグラフ表示制御装置。 - さらに、
前記グラフ表示制御手段により前記関数式に対応するグラフが表示手段に表示された状態で、さらに別の関数式を入力する追加入力手段と、
この追加入力手段により入力された別の関数式に対応したグラフに存在する特徴点および前記表示手段に表示済みのグラフと該別の関数式に対応するグラフとの関係についての特徴点がグラフに存在するか否かを検出し、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目を生成する追加選択項目生成手段と、
この追加選択項目生成手段により生成された各特徴点についてユーザ選択項目のなかから、前記表示手段に表示するグラフに含ませる特徴点を選択する追加選択手段と、
前記表示手段に表示済みのグラフに存在する特徴点および前記追加選択手段により選択された特徴点を含むように前記表示範囲設定手段により設定済みのグラフの表示範囲を変更する表示範囲再設定手段と、
この表示範囲再設定手段により設定された表示範囲に従って、前記別の関数式を含む複数の関数式に対応するグラフを生成して前記表示手段に表示させるグラフ表示再制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のグラフ表示制御装置。 - 表示装置のコンピュータを制御するためのグラフ表示制御プログラムにおいて、
前記コンピュータを、
関数式を入力する入力手段、
この入力手段によって入力された関数式に対応したグラフについて、予め定められた複数種類の特徴点がグラフに存在するか否かを検出し、グラフに存在するとして検出された各特徴点についてユーザ選択項目を生成する特徴点選択項目生成手段、
表示手段、
前記特徴点選択項目生成手段により生成された各特徴点についてのユーザ選択項目を前記表示手段に一覧表示する特徴点選択項目一覧表示手段、
この特徴点選択項目一覧表示手段により表示された各特徴点についてのユーザ選択項目のうちから、表示するグラフに含ませる特徴点を、ユーザ操作により選択する特徴点一覧表示中選択手段、
この特徴点一覧表示中選択手段により設定された表示範囲に従って前記関数式に対応するグラフを生成し前記表示手段に表示させるグラフ表示制御手段
として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能なグラフ表示制御プログラム。
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