JPH11212204A - 写真用分光増感色素 - Google Patents

写真用分光増感色素

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JPH11212204A
JPH11212204A JP1517898A JP1517898A JPH11212204A JP H11212204 A JPH11212204 A JP H11212204A JP 1517898 A JP1517898 A JP 1517898A JP 1517898 A JP1517898 A JP 1517898A JP H11212204 A JPH11212204 A JP H11212204A
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JP1517898A
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Akira Tanaka
章 田中
Kunihiro Doi
邦博 土井
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色素汚染による残色が少なく、かつ、高感度で
カブリの少ない写真用分光増感色素を提供する。 【解決手段】1,3,4−チアジアゾールまたは1,
3,4−オキサジアゾール環含有写真用分光増感色素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用分光増感色素
に関するものであり、さらに詳しくはハロゲン化銀写真
感光材料に用いる増感色素として有用な色素に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料はその使用目
的に応じて、それぞれ異なる特定波長域において高い感
度をもつことが要求される。そのようなハロゲン化銀写
真感光材料の製造技術の1つとして、いろいろの型の増
感色素がハロゲン化銀写真乳剤に添加され、そのハロゲ
ン化銀の固有の感光波長域より長波長域において、特定
の波長域における感度を極めて有効に高めることは一般
によく知られている。
【0003】色素によって分光増感をハロゲン化銀写真
乳剤に適用する場合には、単に分光増感効果の付与およ
び感度の上昇のみならず、次のような諸要求を満足する
ものでなければならない。(1)分光増感域が適当であ
ること。(2)感光材料の保存中において安定な写真特
性を維持していること。(3)現像処理後に分光増感の
ために投与した色素の残存による汚染やカブリを残さな
いこと。(4)他の写真用添加剤との悪い相互作用がな
いこと。
【0004】上記諸要求を満足させるために、従来から
様々なタイプのシアニン色素やメロシアニン色素類が提
案されてきている。例えば、He−Neレーザー、赤色
LD、赤色LEDといった赤色光源対応の増感色素につ
いては米国特許4,965,183号、同5,116,
722号等に記載の色素などが提案されており、これら
は現像処理後の残色汚染が少ないことを特長の一つとし
て挙げている。
【0005】しかし、これらの増感色素でさえ前記諸要
求を完全に満たすものではなく、さらなる改良が求めら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記諸
要求を満足させる高い感度を有し、かつ現像処理後の残
色汚染が少ない優れた写真用分光増感色素を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討の
結果、色素分子構造中に1,3,4−チアジアゾールま
たは1,3,4−オキサジアゾール環含有色素が上記目
的を満足させる色素であることを見い出し、特に下記化
4〜化6で表される色素が優れた色素であることを見い
だした。
【0008】
【化4】 [式中Z1はSまたはOを表し、Z2は5または6員の含
窒素ヘテロ環を形成するのに必要な原子群をす。V1
水素原子、アルキル基、アルキルチオ基、アリール基、
ヘテロ環基を表し、R1およびR2はアルキル基を表す。
1およびQ2はオキサゾリジン環、イミダゾリジン環、
チアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表す。L
1〜L5はメチン基を表し、M1は該分子の電荷を中和す
るのに必要なカウンターイオンを表す。lおよびmは整
数0〜2を表し、nは整数0または1を表す。]
【化5】 [式中Z3はSまたはOを表し、V2は水素原子、アルキ
ル基、アルキルチオ基、アリール基、ヘテロ環基を表
す。Q3〜Q6はオキサゾリジン環、イミダゾリジン環ま
たはチアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表
し、R3はアルキル基を表す。L6〜L9はメチン基を表
し、pおよびqは整数0〜2を表す。]
【化6】 [式中Z4はSまたはOを表し、V3は水素原子、アルキ
ル基、アルキルチオ基、アリール基、ヘテロ環基を表
す。Q7〜Q12はオキサゾリジン環、イミダゾリジン
環、チアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表
す。R4はアルキル基を表す。L10およびL11はメチン
基を表し、rは整数0または2を表す。]
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。上記化4におけるZ2の5または6員の含窒素
ヘテロ環の例としては、例えば、オキサゾール環、ベン
ゾオキサゾール環、ベンゾイソオキサゾール環、ナフト
オキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、
ナフトチアゾール環、セレナゾール環、ベンゾセレナゾ
ール環、ナフトセレナゾール環、テルラゾール環、ベン
ゾテルラゾール環、ナフトテルラゾール環、ピリジン
環、ピリド[2,3−d]オキサゾール環、キノリン
環、ベンゾキノリン環、インドレニン環、ベンゾインド
レニン環、ベンゾイミダゾール環、ナフトイミダゾール
環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,3,4−チ
アジアゾール環等があり、これらのヘテロ環および縮合
ベンゼン環やナフタレン環は置換基を有していても良
い。置換基の例としては、例えば、メチル、エチル基の
ようなアルキル基、メトキシ、エトキシ基のようなアル
コキシ基やメチレンジオキシ基、フェニル、メトキシフ
ェニル基のようなアリール基、ヒドロキシ基、カルボキ
シ基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基のよ
うなアルコキシカルボニル基、フッ素、塩素、臭素、沃
素のようなハロゲン原子などが挙げられる。V1のアル
キル基の例としては、例えば、メチル、エチル、n−プ
ロピル等の低級アルキル基が挙げられる。アルキルチオ
基の例としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ,n
−プロピルチオ,n−ブチルチオ、ベンジルチオ、フェ
ネチルチオ、フェナシルチオ、カルボキシメチルチオ、
エトキシカルボニルメチルチオ、β−スルホエチルチ
オ、γ−スルホプロピルチオ等が挙げられる。アリール
基の例としては、例えば、フェニル、トリル、メトキシ
フェニル、クロロフェニル等が挙げられる。ヘテロ環基
の例としては、例えば、フリル、チエニル、ピリジル、
チアゾリル、オキサゾリル等が挙げられる。R1および
2のアルキル基の例としては、例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、n−ア
ミル、β−ヒドロキシエチル、γ−ヒドロキシプロピ
ル、β−アセトキシエチル、γ−アセトキシプロピル、
β−メトキシエチル、γ−メトキシプロピル、カルバモ
イルメチル、カルバモイルエチル、N−メチルカルバモ
イルメチル、N−エチルカルバモイルメチル、N−メチ
ルカルバモイルエチル、N,N−ジメチルカルバモイル
メチル、N,N−ジメチルカルバモイルエチル、N,N
−ジエチルカルバモイルメチル、カルボキシメチル、β
−カルボキシエチル、γ−カルボキシプロピル、δ−カ
ルボキシブチル、ω−カルボキシペンチル、メトキシカ
ルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、β−メト
キシカルボニルエチル、γ−メトキシカルボニルプロピ
ル、δ−メトキシカルボニルブチル、エトキシカルボニ
ルエタンスルホニルエチル、カルバモイルエタンスルホ
ニルエチル、カルボキシエタンスルホニルエチル、β−
スルホエチル、γ−スルホプロピル、γ−スルホブチ
ル、δ−スルホブチル、ベンジル、フェネチル、p−カ
ルボキシベンジル、p−スルホフェネチル、アリル、プ
ロパルギル、トリフルオロエチル基などが挙げられる。
これらのうち、炭素数5個以下の置換もしくは無置換の
アルキル基が好ましい。Q1およびQ2のオキサゾリジン
環、イミダゾリジン環およびチアゾリジン環のうちチア
ゾリジン環が特に好ましい。これらのヘテロ環は置換さ
れていてもよく、置換基の例としては、例えば、上記R
1、R2で述べたアルキル基やV1で述べたアリール基が
挙げられる。これらのうち、炭素数5以下の置換または
無置換のアルキル基が好ましく、炭素数3以下のカルボ
キシ置換アルキル基や無置換のアルキル基が特に好まし
い。L1〜L5のメチン基は置換基を有していてもよく、
置換基の例としては例えば、メチル、エチル、フェニ
ル、フリル、チエニル、ピリジル、テトラヒドロピラニ
ル基のようなアルキル基、アリール基、ヘテロ環基など
が挙げられ、また、それぞれがお互いに結合して環を形
成しても良い。M1の例としては、例えば、メチル硫
酸、エチル硫酸、チオシアン酸、トルエンスルホン酸、
塩素、臭素、よう素、過塩素酸。カリウム、ナトリウ
ム、トリエチルアンモニウム、ピリジニウムなどが挙げ
られる。
【0010】次に化5について具体的に説明する。式中
2は上記化4のV1と同義である。Q3〜Q6で表される
オキサゾリジン環、イミダゾリジン環およびチアゾリジ
ン環は上記化4のQ1およびQ2と同義である。R3で表
されるアルキル基としては上記化4のR1、R2と同義で
ある。また、L6〜L9は同様に上記化4のL1〜L5と同
義である。
【0011】次に化6ついて具体的に説明する。式中の
3、Q7〜Q12、R4、L10およびL11は上記化4の
1、Q1およびQ2、R1およびR2、L1およびL2と同
義である。
【0012】次に本発明で用いられる増感色素の具体例
を示す。但し、本発明に用いる増感色素がこれらに限定
されるものではない。
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】
【化9】
【0016】
【化10】
【0017】
【化11】
【0018】
【化12】
【0019】
【化13】
【0020】
【化14】
【0021】
【化15】
【0022】
【化16】
【0023】
【化17】
【0024】
【化18】
【0025】
【化19】
【0026】
【化20】
【0027】
【化21】
【0028】
【化22】
【0029】
【化23】
【0030】
【化24】
【0031】
【化25】
【0032】
【化26】
【0033】次に代表的な合成例を挙げるが、他の例示
化合物も同様の方法、あるいは、例えば、Frances M. H
amer著“Cyanine Dyes and Related Compounds”(196
4、Interscience Publishers発刊)等に記載された従来
公知の方法を参考に容易に合成することができる。
【0034】化8の合成 2−メチルチオ−5−フェニル−1,3,4−チアジア
ゾール2.08gとジメチル硫酸1.26gを混合し、
浴温95〜100℃で1時間加熱した。冷却後ジイソプ
ロピルエーテルで洗浄後、3−カルボキシメチル−5−
イソプロピリデンローダニン2.31gとアセトニトリ
ル10.0mlを加え、加温溶解後トリエチルアミン
3.03gを加え、30分間加熱還流した。析出した結
晶を濾取し、アセトニトリルで洗浄後乾燥して融点26
8.0℃(分解)の赤紫色結晶性粉末2.62gを得
た。
【0035】上記で得たジメチンメロシアニン0.51
gにジメチル硫酸0.13g、メタクレゾール2.0m
lを加え、浴温95〜100℃で30分間加熱した。冷
却後アンヒドロ−2−メチル−3−(2−スルホエチ
ル)ベンゾチアゾリウムヒドロオキシド0.26gとト
リエチルアミン0.30gを加え、浴温95〜100℃
で30分間加熱した。冷却後ジイソプロピルエーテルを
用い、傾斜法により洗浄した。次いで酢酸カリウムのエ
タノール溶液(0.2g/10ml)を加え、析晶を濾
取した。水/エタノールで再沈処理を繰り返し精製し
た。乾燥後融点276.0℃の緑色を帯びた紫色結晶性
粉末0.40gを得た。メタノール溶液の吸収極大値は
593.0nmであった。
【0036】化14の合成 2−メチルチオ−5フェニル−1,3,4−チアジアゾ
ール1.25gを化8と同様にジメチル硫酸で四級化
後、3−カルボキシメチルローダニン1.14gとアセ
トニトリル6mlを加えて加熱還流する中へトリエチル
アミン1.81gを加え、30分反応させた。冷却後、
析晶を濾取した。アセトニトリルで洗浄後乾燥して融点
245.0℃(分解)の黄橙色結晶性粉末1.90gを
得た。メタノール溶液の吸収極大値は428.5nmで
あった。
【0037】上記で得たメロシアニン0.47gにパラ
トルエンスルホン酸メチル0.19g、メタクレゾール
2.0mlを加え、95〜100℃で30分間加熱撹拌
した。冷却後3−カルボキシメチル−5−nプロピリデ
ンローダニン0.23g、次いでトリエチルアミン0.
30gを加え、95〜100℃で30分間加熱撹拌し
た。冷却後、ジイソプロピルエーテルで洗浄を繰り返し
行った後酢酸カリウムのエタノール溶液(0.2g/1
0ml)を加え、析晶を濾取した。水/エタノールで再
沈処理を繰り返し精製した。乾燥後融点301.0℃
(分解)の濃紫色の結晶性粉末0.12gを得た。メタ
ノール溶液の吸収極大値は566.0nmであった。
【0038】化15の合成 化8、化14の合成で用いた2−メチルチオ−5−フェ
ニル−1,3,4−チアジアゾールの四級塩3.34g
に3−カルボキシメチル−5−nプロピリデンローダニ
ン2.31g、アセトニトリル10.0mlを加え、加
熱還流する中へトリエチルアミン3.03を滴下し30
分間加熱還流した。冷却後析晶を濾取し、アセトニトリ
ルで洗浄後乾燥して融点227.0℃(分解)の暗紫色
結晶性粉末1.00gを得た。メタノール溶液の吸収極
大値は535.0nmであった。
【0039】上記で得たメロシアニン0.51g、パラ
トルエンスルホン酸メチル0.19g、メタクレゾール
2.0mlを混合し、95〜100℃で30分間加熱撹
拌した。次に、3−カルボキシメチルローダニン0.1
9g、トリエチルアミン0.30gを加え、95〜10
0℃で30分間加熱撹拌した。冷却後、ジイソプロピル
エーテルで洗浄を繰り返した後酢酸カリウムのエタノー
ル溶液(0.2g/10ml)で処理して析晶を濾取し
た。エタノールで洗浄後乾燥して融点304.0℃(分
解)の暗黄緑色結晶性粉末0.37gを得た。メタノー
ル溶液の吸収極大値は582.0nmであった。
【0040】化16の合成 2−アニリノビニル−3−エチル−5−メチル−1,
3,4−チアジアゾリウムヨージド3.73g、3−カ
ルボキシメチルイソローダニン1.91g、無水酢酸1
0.0mlおよびトリエチルアミン3.03gを混合
し、室温で30分間撹拌した。ジエチルエーテルを加え
析晶を濾取した。アセトンで洗浄後乾燥して融点18
6.5℃(分解)の紫色結晶性粉末3.12gを得た。
メタノール溶液の吸収極大値は530.0nmであっ
た。
【0041】上記で得たジメチンメロシアニン0.44
gにパラトルエンスルホン酸メチル0.19gとメタク
レゾール2.0mlを加え、95〜100℃で15分間
加熱撹拌した。次いで3−エチル−2−チオキソ−4−
オキサゾリジノン0.15g、トリエチルアミン0.3
0gを加え、95〜100℃で30分間加熱撹拌した。
冷却後、ジイソプロピルエーテルで洗浄を繰り返し、次
いで酢酸カリウム/エタノール(0.1g/10ml)
を加え析晶を濾取した。エタノールで洗浄後乾燥して融
点218.0℃(分解)の濃青紫色結晶性粉末0.11
gを得た。メタノール溶液の吸収極大値は575.5n
mであった。
【0042】化17の合成 上記化16でのオキサゾリジノン誘導体の代わりに1−
カルボキシメチル3−エチル−2−チオヒダントインを
用いてメタノール溶液の吸収極大値が600.0nmの
化17を得た。
【0043】化23の合成 2−メチルチオ−5−フェニル−1,3,4−オキサジ
アゾール1.92gにヂメチル硫酸1.26gを混合
し、95〜100℃で1時間加熱撹拌した。冷却後、ジ
イソプロピルエーテルで洗浄し、次いで3−カルボキシ
メチル−5−イソプロピリデンローダニン2.31gと
アセトニトリル10mlを加え、加熱還流する中へトリ
エチルアミン3.03gを加え、30分間加熱還流し
た。冷却後析晶を濾取し、アセトニトリルで洗浄した。
乾燥後融点234.0℃(分解)の橙色結晶性粉末1.
55gを得た。メタノール溶液の吸収極大値は496.
0nmであった。
【0044】上記で得たジメチンメロシアニン0.49
gにパラトルエンスルホン酸メチル0.19g、メタク
レゾール2.0mlを加え、95〜100℃で30分間
加熱撹拌した。次に、3−カルボキシメチル−5−(3
−カルボキシメチル−4−オキソチアゾリジン−2−イ
リデン)ローダニン0.35g、トリエチルアミン0.
40gを加え、95〜100℃で30分間加熱撹拌し
た。冷却後、ジイソプロピルエーテルで洗浄を繰り返し
た後酢酸カリウム/メタノール(0.4g/20ml)
を加え、析晶を濾取した。エタノールで洗浄後乾燥して
融点300℃以上の濃紫色結晶性粉末0.38gを得
た。メタノール溶液の吸収極大値は576nmであっ
た。
【0045】本発明の増感色素が用いられるハロゲン化
銀写真乳剤は、通常の方法によって製造された塩化銀、
臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等のいずれで
もよい。
【0046】本発明の増感色素をこれらのハロゲン化銀
写真乳剤に添加するには、水溶液や水と任意に混和可能
なメタノール、エタノール、アセトン、セロソルブ、ピ
リジン、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒の単独また
は混合溶媒の溶液として添加することができる。また、
これらの増感色素をハロゲン化銀写真乳剤に添加する時
期は、一般には第2熟成の終了直後が好適である。その
添加量は増感色素の種類又はハロゲン化銀写真乳剤の種
類によって異なるが、硝酸銀に換算して100g当りお
およそ4〜1,200mgの広範囲で使用することがで
きる。
【0047】本発明の増感色素が用いられるハロゲン化
銀写真乳剤は貴金属増感、硫黄増感、還元増感およびそ
れらの組み合わせられた増感あるいはポリアルキレンオ
キサイド系化合物等の添加などが施されていてもよい。
【0048】本発明の増感色素が用いられるハロゲン化
銀写真乳剤は必要に応じて他の増感色素、例えば、公知
のシアニン、メロシアニン色素を併用して分光増感して
もよく、さらに公知の方法により安定剤、界面活性剤、
硬膜剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、フィルター染料、
イラジエーション防止染料、ハレーション防止染料、防
腐剤、可塑剤、マット化剤、カラーカプラー、硬調化剤
(例えば、特開昭8−6193号、同8−248549
号、同8−262609号等)、硬調化促進剤(例え
ば、特開昭8−190165号、同8−171166
号、同8−248579号等)等のような添加剤を含有
することができる。さらに、安定化処理用感光材料に用
いられる場合には現像主薬やその前駆体を含むことがで
きる。
【0049】本発明の増感色素が用いられるハロゲン化
銀写真乳剤の保護コロイドとしては、ゼラチンの他にフ
タル化ゼラチン、マロン化ゼラチンのようなゼラチン誘
導体やセルローズ誘導体、可溶性デンプン、水溶性ポリ
マー等が挙げられる。
【0050】本発明の増感色素が用いられるハロゲン化
銀写真乳剤の塗布される支持体としては例えば、バライ
タ紙、プラスチックがラミネートされた紙、合成紙、セ
ルローズトリアセテート、ポリエチレンテレフタレート
等の樹脂フイルム等が使用できる。これらの支持体には
必要に応じて公知の方法によって下引き層、ハレーショ
ン防止層を設けることもできる。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0052】実施例1 慣用のハロゲン化銀写真乳剤の製法によって調製された
塩化銀乳剤に、本発明の増感色素と比較の増感色素化2
7の0.05%メタノール溶液を1.2ml/gAg添
加した。これらの乳剤を40℃の浴で45分間経時して
分光増感作用を安定化させた。その後、安定剤、界面活
性剤、硬膜剤の所定量を添加してから、ポリエチレンを
ラミネートした紙支持体上に塗布、乾燥し、35℃で一
夜経時した。次いで適当な大きさに裁断し、試験サンプ
ルとした。このようにして得た各サンプルをISO法に
基づきウエッジ露光し、Dー72現像液(米国イースト
マンコダック社現像液処方)を用い、20℃で90秒間
現像し、停止、定着をさせ、さらに水洗を行い、乾燥後
所定の黒白像をもつストリップスを得た。これを米国マ
クベス・コーポレーション社製MACHBETH−TD
504濃度計を用い濃度測定して、感度、カブリおよび
残色を評価した。感度を決定した光学濃度の基準点は
[カブリ+0.75]の点であった。白光感度は増感色
素を投与していない未添加サンプルの感度を100とし
た時の相対値、また赤感度はイーストマンコダック社製
ラッテンゼラチンフィルターNo.29を用いて求め、
比較の増感色素化27の感度値を100とした時の相対
値として、それぞれ示した。残色性は未露光部分の色相
を視覚的に評価した。「5」が最もよく、「1」が最も
悪い品質を表す。結果を表1に示した。
【0053】
【化27】
【0054】
【表1】
【0055】実施例2 ハロゲン化銀として臭化銀、本発明の増感色素と比較の
増感色素化28を用い、赤感度を比較の増感色素化28
の感度値を100とした時の相対値で示した以外は実施
例1と同様にして、感度、カブリおよび残色を評価し
た。結果を表2に示した。
【0056】
【化28】
【0057】
【表2】
【0058】実施例3 ハロゲン化銀が塩臭化銀(塩化銀70モル%)、本発明
の増感色素と比較の増感色素化29の0.05%メタノ
ール溶液を1.2ml/gAg添加し、赤感度を比較の
増感色素化29の感度値を100とした時の相対値で示
した以外は実施例1と同様にして、感度、カブリおよび
残色を評価した。結果を表3に示した。
【0059】
【化29】
【0060】
【表3】
【0061】表1、表2および表3より明らかなよう
に、本発明の増感色素は比較の増感色素に比べ、高感度
で、カブリや処理後の残色汚染が少なく、良好な写真特
性を備えていることが分かる。
【0062】
【発明の効果】本発明の増感色素を用いることにより、
色素汚染による残色が少なく、かつ高感度でカブリの少
ないハロゲン化銀写真感光材料を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3,4−チアジアゾールまたは1,
    3,4−オキサジアゾール環含有写真用分光増感色素。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の写真用分光増感色素が
    下記一般式化1〜化3で表されることを特徴とする写真
    用分光増感色素。 【化1】 [式中Z1はSまたはOを表し、Z2は5または6員の含
    窒素ヘテロ環を形成するのに必要な原子群を表す。V1
    は水素原子、アルキル基、アルキルチオ基、アリール
    基、ヘテロ環基を表し、R1およびR2はアルキル基を表
    す。Q1およびQ2はオキサゾリジン環、イミダゾリジン
    環、チアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表
    す。L1〜L5はメチン基を表し、M1は該分子の電荷を
    中和するのに必要なカウンターイオンを表す。lおよび
    mは整数0〜2を表し、nは整数0または1を表す。] 【化2】 [式中Z3はSまたはOを表し、V2は水素原子、アルキ
    ル基、アルキルチオ基、アリール基、ヘテロ環基を表
    す。Q3〜Q6はオキサゾリジン環、イミダゾリジン環ま
    たはチアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表
    し、R3はアルキル基を表す。L6〜L9はメチン基を表
    し、pおよびqは整数0〜2を表す。] 【化3】 [式中Z4はSまたはOを表し、V3は水素原子、アルキ
    ル基、アルキルチオ基、アリール基、ヘテロ環基を表
    す。Q7〜Q12はオキサゾリジン環、イミダゾリジン環
    またはチアゾリジン環を形成するのに必要な原子群を表
    し、R4はアルキル基を表す。L10およびL11はメチン
    基を表しrは整数0〜2を表す。]
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