JPH11211418A - 光波変調装置と光波干渉測定装置及び露光装置 - Google Patents

光波変調装置と光波干渉測定装置及び露光装置

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JPH11211418A
JPH11211418A JP10027751A JP2775198A JPH11211418A JP H11211418 A JPH11211418 A JP H11211418A JP 10027751 A JP10027751 A JP 10027751A JP 2775198 A JP2775198 A JP 2775198A JP H11211418 A JPH11211418 A JP H11211418A
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light
frequency
optical path
measurement
light beam
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JP10027751A
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English (en)
Inventor
Koichi Tsukihara
浩一 月原
Hirochika Shinjiyou
啓慎 新城
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数変調された例えば紫外光等の短い波長
を含む複数の異なる波長からなる光束を発生させるのに
適した光波変調装置、そのような光波変調装置を有する
光波干渉測定装置、そのような光波干渉測定装置を備え
る露光装置を提供する。 【解決手段】 光を射出する光源1と、光源1から射出
される光を分離して複数の光束L(f,H)を発生させ
る光分離手段2と、前記複数の光束L(f,H)の周波
数fをそれぞれ変調する周波数変調素子3、6と、周波
数変調素子6の射出側の光路中に設けられた、変調され
た光を高調波に変換する周波数変換素子7と、周波数変
調素子3、6でそれぞれ変調された複数の光束をほぼ同
一の光路に結合する結合手段とを備える光波変調装置。
周波数変調素子6の射出側の光路中に設けられた、変調
された光を高調波に変換する周波数変換素子7を備える
ので、周波数変調素子で変調され射出した光を高調波に
変換することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光波変調装置と光
波干渉測定装置及び露光装置に関し、特に光路中の空気
や他の気体の屈折率変動を補正することができ、移動物
体の変位量等の高精度な測定が要求される機器に用いら
れる光波干渉測定装置、そのような光波干渉測定装置に
適する光波変調装置、及び光波干渉測定装置を備える露
光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光波干渉測定装置等の光源部としては、
従来から図5に示されるような光波変調装置が用いられ
てきた。この光波変調装置では、光源201から射出さ
れる所定の周波数fの光を、第2高調波発生素子202
により、その一部を第2高調波(周波数fa=2・f)
の光に変換し、周波数分離素子203により周波数fと
faの光に分離する。その後、それぞれの光路に配置さ
れた音響光学素子(以下「AOM」という)204、2
06により各光は周波数変調され僅かに周波数がシフト
した後、周波数結合素子205により再び同軸に結合さ
れる。この様に、第2高調波を用いた異なる2つの周波
数の光を作り出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような、従来の
光波変調装置では、光源から射出された光を第2高調波
に変換した後にAOMで変調する。したがって、例えば
光源から射出した光の波長を532nmとすればその第
2高調波の波長は266nmとなり、このような波長を
有する光は紫外線であり、AOMも紫外用のものを用い
なければならない。特に360nmよりも短い波長域の
光に用いる紫外用AOMは、媒質に石英硝子以外は使用
できず、性能の安定性に欠け、また高価であり量産に向
かない。さらに、高調波発生素子で266nmよりも短
い波長の紫外光を用いる場合は、その領域で使用できる
AOMとして完全なものがまだ開発されていない。
【0004】そこで本発明は、短い波長を含む複数の異
なる波長からなる光束を発生させるのに適した光波変調
装置、そのような光波変調装置を有する光波干渉測定装
置、そのような光波干渉測定装置を備える露光装置を提
供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明による光波変調装置は、図1に
示すように、光を射出する光源1と;光源1から射出さ
れる光を分離して複数の光束L(f,H)110、11
3を発生させる光分離手段2と;前記複数の光束L
(f,H)110、113の周波数fをそれぞれ変調す
る周波数変調素子3、6と;周波数変調素子6の射出側
の光路中に設けられた、変調された光を高調波に変換す
る周波数変換素子7と;周波数変調素子3、6でそれぞ
れ変調された複数の光束L(f1,HV)112、L
(f2a,HV)115をほぼ同一の光路に結合する結
合手段とを備える。(以下、光を表示する符号としてL
(f,H)あるいはL(f,V)の記号を用いる。fは
その光の周波数、HとVはそれぞれ偏光方位が図の紙面
に平行と垂直を表す。HVとしたときは、平行と垂直の
偏光の両方を含む場合、あるいは偏光方位が中間の角度
の場合を表す。)このように構成すると、周波数変調素
子6の射出側の光路中に設けられた、変調された光を高
調波に変換する周波数変換素子7を備えるので、周波数
変調素子を射出した光を高調波に変換することができ
る。
【0006】この光波変調装置では、請求項2に記載の
ように、周波数変調素子3、6を、音響光学素子として
もよい。このような構成では、音響光学素子を備えるの
で光を周波数変調することができ、さらにその後に設け
られた周波数変換素子により高調波に変換することがで
きる。
【0007】請求項3に係る発明による光波変調装置1
02は、図3に示すように、光を射出する光源51と;
光源51から射出された光を第1光束L(f,H)12
1と第2光束L(f,H)123と第3光束L(f,
V)126と第4光束L(f,V)128とに分離する
光分離手段53、54、62と;第1光束L(f,H)
121の周波数fを変調する第1周波数変調素子55
と;第2光束L(f,H)123の周波数fを変調する
第2周波数変調素子58と;第2周波数変調素子58の
射出側の光路中に設けられた、変調された光を高調波に
変換する第1周波数変換素子59と;第3光束L(f,
V)126の周波数fを変調する第3周波数変調素子6
3と;第4光束L(f,V)128の周波数fを変調す
る第4周波数変調素子65と;第4周波数変調素子65
の射出側の光路中に設けられた、変調された光を高調波
に変換する第2周波数変換素子66と;各周波数変調素
子55、58、63、65で変調された光束をほぼ同一
の光路に結合する結合手段56、57、64とを備え
る。このように構成すると、4つの光束L(f1,H)
122、L(f2a,H)125、L(f3,V)12
7、L(f4a,V)130を結合した光束を発生する
ことができる。
【0008】請求項4のように、請求項3の光波変調装
置では、前記各周波数変調素子を、音響光学素子として
もよい。
【0009】請求項5に記載のように、請求項3または
請求項4に記載の光波変調装置102では、第1周波数
変換素子59と第2周波数変換素子66とは、それぞれ
実質的に同一物質で構成するのが好ましい。このように
構成すると、両周波数変換素子が実質的に同一物質で作
られているので、同一傾向の高調波変換がされる。
【0010】請求項6に記載の光波干渉測定装置502
は、図4に示されているように、請求項3乃至請求項5
のいずれかに記載の光波変調装置102と;光波変調装
置102から射出された光束L(f1,H)、L(f2
a,H)、L(f3,V)、L(f4a,V)の光路上
に設けられ、該光路を測定光路MP2と参照光路RP2
とに分離するビームスプリッタ13と;参照光路RP2
上に設けられた固定鏡19と;測定光路MP2上に設け
られ、固定鏡19に対して相対的に移動する移動鏡15
と;測定光路MP2を通過した第2光束L(f2a,
H)と、参照光路RP2を通過した第4光束L(f4
a,V)とを干渉させて受光する第1の受光部22、2
3と;少なくとも測定光路MP2を通過した第1光束L
(f1,H)と第2光束L(f2a,H)とのうち一方
を他方とほぼ同一周波数に周波数変換する第3周波数変
換素子28と;第3周波数変換素子28で変換された測
定光路MP2を通過した第1光束L(f1,H)と、測
定光路MP2を通過した第2光束L(f2a,H)とを
干渉させて受光する第2の受光部28、29と;少なく
とも参照光路RP2を通過した第3光束L(f3,V)
と第4光束L(f4a,V)とのうち一方を他方とほぼ
同一の周波数に周波数変換する第4周波数変換部30
と;第4周波数変換部30で変換された参照光路RP2
を通過した第3光束L(f3,V)と、参照光路RP2
を通過した第4光束L(f4a,V)とを干渉させて受
光する第3の受光部30、31とを備え;第1の受光部
22、23からの測定信号と、前記第2及び第3の受光
部28、29、30、31から得られる測定信号とを用
いて、移動鏡15の変位を検出するように構成されてい
る。
【0011】ここで典型的には、第1の受光部は、偏光
板22と受光素子23を含んで構成されており、同様に
第2の受光部は、第2高調波発生素子28と受光素子2
9を含んで構成されており、第3の受光部は、第2高調
波発生素子30と受光素子31を含んで構成されてい
る。そして、第1の受光部22、23からの測定信号
と、前記第2及び第3の受光部28、29、30、31
から得られる測定信号とを用いて、前記測定光路と前記
参照光路で生じた気体の屈折率変動を補正して、移動鏡
15の変位を検出する。さらに、光波変調装置102か
ら射出された直後に第2光束L(f2a,H)と第4光
束L(f4a,V)の一部を分離し、これら2つの光束
を干渉させて受光する第4の受光部24、25を備えて
もよい。ここで典型的には、第4の受光部は、偏光板2
4と受光素子25を含んで構成されている。
【0012】このようにすると、第1及び第4の受光部
22、23、24、25からの測定信号と、第2及び第
3の受光部28、29、30、31から得られる測定信
号とを用いて、測定光路と参照光路の気体の屈折率変動
を補正して移動鏡15の変位を検出するように構成され
た例えばヘテロダイン測長機が得られる。
【0013】上記光波干渉測定装置502では、請求項
7に記載のように、第1周波数変換素子59、第2周波
数変換素子66、第3周波数変換素子28及び第4周波
数変換素子30は、それぞれ実質的に同一物質で構成す
るのが好ましい。
【0014】請求項8に記載の光波干渉測定装置は、図
2に示す光波干渉測定装置501のうち屈折率変動を得
るための構成を含むものであり、請求項1または請求項
2に記載の光波変調装置101と;光波変調装置101
から射出され、屈折率変動を検出する光路を通過した複
数の周波数の異なる光束で、少なくとも前記異なる光束
のうちの一つを他方の光束とほぼ同一周波数に変換する
周波数変換素子28(30)と;周波数変換素子28
(30)で変換された光束と前記他方の光束とを干渉さ
せて受光する受光素子29(31)と;前記光路の屈折
率変動を算出する演算手段33とを備える。なお、演算
手段33は典型的には前記光路の屈折率変動を算出する
処理手段の一つの機能手段であるといえる。また、屈折
率変動とは典型的には光束が伝達される空間を満たす媒
体である気体、例えば空気の屈折率の変動を意味する。
【0015】請求項9に記載の光波干渉測定装置501
は、図2に示されているように、請求項1または請求項
2に記載の光波変調装置101と;測長用光束を供給す
る測長光束供給装置10と;測長用光束供給装置10に
より供給される測長用光束L(f00,H)、L(f0
1,V)と、前記測長用光束と光波変調装置101内の
結合手段5により同一の光路に結合された光束L(f
2,HV)、L(f3a,HV)とが共通の光路上にあ
るように、光波変調装置101と測長用光束供給装置1
0とは配置され、前記共通の光路を測定光路MP1と参
照光路RP1に分離するビームスプリッタ13と;参照
光路RP1上に設けられた固定鏡19と;測定光路MP
1上に設けられ、固定鏡19に対して相対的に移動する
移動鏡15と;参照光路RP1及び測定光路MP1を通
った測長用光束を干渉させて受光する第1の受光部2
2、23と;結合手段5により同一の光路に結合され
た、少なくとも測定光路MP1を通った前記複数の光束
L(f2,H)、L(f3a,H)を干渉させて受光す
る第2の受光部28、29と;第1の受光部22、23
からの測長信号から得られる、前記移動鏡の変位に関す
る情報を、第2の受光部28、29からの測定信号から
得られる、少なくとも前記測定光路で生じた屈折率変動
に関する情報を用いて補正する処理手段33とを備え
る。ここで、典型的には、第1の受光部からの測長信号
からは移動鏡の変位量が得られ、第2の受光部からの測
定信号からは、測定光路と参照光路を満たす気体(例え
ば空気)の屈折率変動の量が得られる。
【0016】なお、この第2の受光部28、29は、測
定光路MP1を通った複数の光束L(f2,H)、L
(f3a,H)との干渉光の他に、さらに参照光路RP
1を通った複数の光束L(f2,V)、L(f3a,
V)との干渉光を受光することとし、更に処理手段33
で第1の受光部22、23からの測長信号を補正するた
めに用いる第2の受光部28、29からの測定信号は、
複数の光束L(f2,H)、L(f3a,H)との干渉
光を受光したときの信号と参照光路RP1を通った複数
の光束L(f2,V)、L(f3a,V)との干渉光を
受光したときの信号を用いた信号でよい。
【0017】請求項10に記載の露光装置800は、図
6に示されるように、請求項6ないし請求項9のいずれ
かに記載の光波干渉測定装置501(502)と;パタ
ーンを投影する基板Wを載置する基板ステージ250と
を備え;基板ステージ250に移動鏡15が取り付けら
れている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複
した説明は省略する。また、光の周波数f、波長λ、光
速cには、f=c/λの関係がある。したがって、実施
の形態の説明の中では、光を表現するのに主として周波
数を用いるが、波長を用いて、例えば「波長532nm
の光」のような言い方をする場合もある。
【0019】図1は、本発明の第1の実施の形態である
光波変調装置の構成を示す線図である。周波数fの光L
(f,H)を発するレーザー等の光源1の光路上にビー
ムスプリッタ(以下「BS」という)2が、スプリット
面を光路に対して約45度の角度をもって配置されてお
り、その透過方向の光路上には、変調周波数がΔfであ
る周波数変調素子としてのAOM3が、さらにその先の
光路上には光の偏光方位を調節する波長板4が、さらに
その先の光路上には、ダイクロイックミラー(以下「D
M」という)のような周波数結合素子5が配置されてい
る。
【0020】一方、BS2の反射方向の光路上には光路
を偏向して、透過方向の光路と平行にするミラーが配置
されている。偏向された光路上には、変調周波数がΔf
aであるAOM6が、さらにその先の光路上には周波数
変換素子であるSHG変換素子等の第2高調波発生素子
7が配置されており、第2高調波発生素子7の射出側の
光路上には周波数フィルタ8があり、さらにその先の光
路上には光の偏光方位を調節する波長板9が配置されて
おり、さらにその先の光路上には光路を偏向して先のB
S2の透過方向の光路と周波数結合素子5で交差するよ
うにするミラーが配置されている。
【0021】このように構成された光波変調装置101
の作用を説明する。光源1から射出された光L(f,
H)は、BS2によって周波数fの2つの光L(f,
H)110と光L(f,H)113に分割される。光L
(f,H)110は、AOM3により周波数f1(=f
+Δf1)の光L(f1,H)111となる。
【0022】一方、光113はAOM6により周波数f
2(=f+Δf2)の光L(f2,H)114となる。
光L(f2,H)114は第2高調波発生素子7に入射
して、ここでその光の一部がSHG変換され周波数f2
a(f2a=2・f2)の光L(f2a,H)となる。
このとき第2高調波発生素子7で変換されなかった周波
数f2の光114は、周波数フィルタ8によって除去さ
れる。
【0023】ここで、周波数f1の光L(f1,H)1
11は、周波数結合素子5で同軸に結合される前に、波
長板4により偏光方位が調節されて光L(f1,HV)
112となり、光L(f2,H)114は第2高調波発
生素子7と周波数フィルタ8を介した後に、波長板9に
より偏光方位が調節されて光L(f2a,HV)115
となる。周波数f1の光L(f1,HV)112と周波
数f2aの光L(f2a,HV)115は、周波数結合
素子5で同軸に結合される。このように、異なる2つの
変調された周波数を有する光波変調装置101が構成さ
れる。
【0024】このように、光L(f1,HV)112と
光L(f2a,HV)115はそれぞれ波長板4と波長
板9によって互いの偏光方位が調節されて、光波変調装
置101を射出されるようになっている。ここで、光源
1から射出される光の波長は例えば532nm、そして
第2高調波変換素子7により変換された光の波長は26
6nmである(第2高調波の周波数は、実際にはAOM
6の変調周波数Δf2の2倍(2・Δf2)だけずれる
ので、波長はc/(2f+2Δf2)となるが、変調周
波数Δf2は周波数fと比べて非常に小さいオーダーの
値であるので、波長で表現する場合 c/(2f)と同
じ値として表現する)。
【0025】図2を参照して、本発明の第1の実施の形
態の光波変調装置101を用いて構成された、本発明の
第2の実施の形態である光波干渉測定装置501を説明
する。
【0026】図2の装置は、測定光路MP1および参照
光路RP1を満たす媒体である空気や他の気体の屈折率
変動量を、異なる2つの周波数の光を用いて測定し、か
つ補正し、真の移動鏡の変位量を測定する光波干渉測定
装置である。
【0027】図2において、周波数f00で紙面に平行
な偏光方位を有する光L(f00,H)と、周波数f0
0とは僅かに異なる周波数f01で紙面に垂直な偏光方
位を有する光L(f01,V)を射出する光源10が備
えられ、光源10からの射出光の光路上に、DMのよう
な周波数結合素子12が、その結合面を光路に対してほ
ぼ45度の角度をもって配置されている。周波数結合素
子12は、周波数f00、f01の近傍の周波数を有す
る光は透過し、周波数f1、f2aの近傍の周波数を有
する光は反射する特性を有する。
【0028】一方光波変調装置101から射出される光
の光路にはミラーが配置されており、そのミラーで偏向
された光路が周波数結合素子12において光源10から
の光の光路と結合するように、その光路が周波数結合素
子12の結合面に対してほぼ45度の角度となるように
配置されている。
【0029】周波数結合素子12を透過する光束L(f
00,H)、L(f01,V)の光路上には偏光ビーム
スプリッタ(以下「PBS」という)13が、そのスプ
リット面を光路にほぼ45度の角度をもって配置されて
いる。PBS13は紙面に平行な偏光の成分は透過し、
それと垂直な偏光の成分は反射する。
【0030】ここでPBS13を透過する方向の光路上
には、フレネルロム14が配置されており、さらにその
先の光路上には、移動する不図示のステージ250に取
り付けられた移動鏡15が設けられている。移動鏡15
は、本実施の形態では平面鏡であり、光路に対して反射
面が垂直に置かれている。その代わりにコーナーキュー
ブを用いることもできる。フレネルロム14は、入射す
る固有偏光間の位相差を90°与える素子であり、4分
の1波長板と同等の機能を有する。ここでは異なる複数
の周波数の光を用いるためアフロマティックな波長板と
してフレネルロムを採用している。
【0031】フレネルロム14からの光がPBS13で
反射される方向には、コーナーキューブ(以下「CC」
という)16が、以上のように反射されて入射する光を
反射して光軸をずらして反対方向に向けるように配置さ
れている。
【0032】CC16で反射された光のPBS13によ
る反射方向の光路上、PBS13と移動鏡15との間に
はフレネルロム17が配置されている。
【0033】同様に、周波数結合素子12で結合された
光がPBS13で反射される方向の光路上には、その光
路を先に説明したPBS13を透過する光路と平行に向
けるミラーが配置されており、その光路上にはフレネル
ロム18が配置され、その先の光路上には固定鏡19が
配置されている。固定鏡19は、本実施の形態では平面
鏡であり、光路に対して反射面が垂直に置かれている。
【0034】固定鏡19から反射した光がフレネルロム
18を再び通過してPBS13を透過する方向には先に
説明したCC16があり、そこで反射された光がPBS
を透過して先述のミラーで固定鏡19に向かう方向の光
路上にはフレネルロム20が配置されている。その光路
が固定鏡19で反射されてフレネルロム20、ミラーを
経て、PBS13で反射して先に説明したフレネルロム
17からPBS13に向かう光と結合した光路上には、
周波数分離素子21が、その反射面を光路に対して約4
5度の角度をもって配置されている。周波数分離素子2
1は、例えばDMであり、周波数f00、f01近傍の
周波数を有する光は透過し、周波数f1、f2a近傍の
周波数を有する光は反射する特性を持つ。
【0035】周波数分離素子21を透過する方向の光路
上には、ミラーがあり、偏向された光路上には偏光板2
2が配置されている。偏光板22は、その偏光方位を入
射するほぼ直交する2つの偏光の偏光方位に対して約4
5度傾けて配置されている。即ち図中で、偏光板22の
偏光方位は、紙面に対して約45度傾けて配置されてい
る。
【0036】偏光板22の先の光路上には、受光した光
のエネルギーを電気エネルギーに変換する受光素子であ
る光電変換素子23が配置されている。光電変換素子2
3は、位相計26に電気的に接続されている。
【0037】また、先述の光源10を射出した光が、B
S11により反射される方向の光路上には、偏光板24
が配置されている。偏光板24は、その偏光方位を入射
するほぼ直交する2つの偏光の偏光方位に対して約45
度傾けて配置されている。
【0038】偏光板24の先の光路上には、受光した光
のエネルギーを電気エネルギーに変換する受光素子であ
る光電変換素子25が配置されている。光電変換素子2
5は、位相計26に電気的に接続されている。
【0039】一方、周波数分離素子21にPBS13の
方から入射する光の反射方向の光路上には、PBS27
が該光路に対してスプリット面を約45度傾けて配置さ
れている。
【0040】周波数分離素子21からPBS27に入射
し透過する方向の光路上には、SHG変換素子等の第2
高調発生素子28があり、さらにそれを透過した方向の
光路上には受光素子である光電変換素子29が配置され
ている。光電変換素子29は、位相計32に電気的に接
続されている。
【0041】また、周波数分離素子21で反射された光
がPBS27に入射し、そこで反射される方向の光路上
には、ミラーが備えられ、そこで偏向された光路上には
SHG変換素子等の第2高調波発生素子30があり、さ
らにそれを透過した方向の光路上には受光素子である光
電変換素子31が配置されている。光電変換素子31
は、位相計32に電気的に接続されている。位相計32
は、演算器33に電気的に接続されている。
【0042】さらに図2を参照して、以上の構成を有す
る光波干渉測定装置の作用を説明する。光源10より射
出された紙面に平行な偏光方位を有する周波数f00の
光L(f00,H)と紙面に垂直な偏光方位を有する周
波数f01(=f00+Δf)の光L(f01,V)
は、周波数結合素子12により、光源部101から射出
された周波数f1の光L(f1,HV)と周波数f2a
の光L(f2a,HV)と同軸に結合され、PBS13
に入射される。
【0043】周波数f1の光L(f1,HV)と周波数
f2aの光L(f2a,HV)は、先に説明したように
波長板4、9(図1)により偏光方位が調節された光で
ある。この実施の形態では、これらの光の偏光方位は、
光源10からの光の偏光方位に対してほぼ45度傾くよ
うに波長板4、9で調節されている。
【0044】PBS13は、紙面に平行な偏光の成分は
透過し、それと垂直な偏光の成分は反射するので、光L
(f00,H)はPBS13を透過し、光L(f01,
V)はPBS13で反射される。また、周波数f1の光
L(f1,HV)と周波数f2aの光L(f2a,H
V)は、図2において紙面に45度傾いた偏光方位の光
であるので、PBS13を透過した光にも、反射した光
にも含まれる。すなわち光(f1,H)、光L(f2
a,H)と光(f1,V)、光L(f2a,V)とに分
離される。
【0045】PBS13を透過した異なる3つの周波数
f00とf1とf2aの光、それぞれ光L(f00,
H)、光L(f1,H)、光L(f2a,H)は、移動
鏡15で反射され、再びPBS13に戻る過程でフレネ
ルロム14を2回透過して偏光方位が90度変換され紙
面に垂直な偏光方位の光となり、PBS13では反射さ
れる。
【0046】反射された後、CC16で光路をずらさ
れ、PBS13でフレネルロム17の方へ反射される。
フレネルロム17を透過し、移動鏡15で反射されて再
びフレネルロム17を透過して、PBS13に戻る過程
でフレネルロム17により偏光方位が90度回転される
ので、PBS13を透過する。すなわち測定光路MP1
を2往復したことになる。
【0047】同様にPBS13で反射された3つの周波
数f01とf1とf2aの光L(f01,V)、(f
1,V)、光L(f2a,V)は、フレネルロム18、
20とCC16の機能により固定鏡19とPBS13の
間の光路、すなわち参照光路RP1を2往復する。その
後PBS13で反射され、測定光路MP1を通った異な
る3つの周波数の光と同軸でPBS13を周波数分離素
子21の方向に射出される。
【0048】周波数分離素子21は、周波数が周波数f
00とf01近傍の光を透過し、周波数f1とf2a近
傍の光は反射する性質を持つので、PBS13を介した
異なる4つの周波数f00、f01、f1、f2aの光
は、ここで分離される。
【0049】周波数分離素子21を透過した光L(f0
0,H)、L(f01,V)は、偏光板22を透過して
干渉し、光電変換素子23でその干渉光が受光され、測
定ビートの電気信号として位相計26に入力される。
【0050】また、光源10を射出した周波数f00と
f01の光の一部は、BS11により反射され、偏光板
24を透過して干渉し、光電変換素子25でその干渉光
が受光され、参照ビートの電気信号として位相計26に
入力される。
【0051】位相計26では、以上のような測定ビート
信号と参照ビート信号から移動鏡15の変位量を求め、
それを電気信号として演算器33に出力する。
【0052】一方、周波数分離素子21で反射された周
波数f1とf2aの光のうち測定光路MP1を通った成
分L(f1,H)、L(f2a,H)は、紙面に平行な
偏光方位の光であるのでPBS27を透過し、この2つ
の周波数のうち周波数の小さな方の光L(f1,H)は
第2高調発生素子28により周波数f1a(=2・f
1)の光に変換され、測定光路MP1を通った周波数f
2aの光と干渉し、その干渉光が光電変換素子29によ
り受光され、測定信号として位相計32に入力される。
【0053】また、周波数分離素子21で反射された周
波数f1とf2aの光のうち参照光路RP1を通った成
分L(f1,V)、L(f2a,V)はPBS27で反
射され、光L(f1,V)が第2高調波発生素子30の
機能によりSHG変換された周波数f1a(=2・f
1)の光と、参照光路RP1を通った周波数f2aの光
とが干渉し、その干渉信号が光電変換素子31で受光さ
れ、参照信号として位相計32に入力される。
【0054】位相計32では測定信号と参照信号から、
測定光路MP1および参照光路RP1で生じた光の透過
する媒体である空気や他の気体の屈折率変動量を求め、
演算器33に出力する。
【0055】このとき、屈折率変動量の測定をヘテロダ
イン干渉法を用いて行う。ヘテロダイン周波数を例えば
100kHzとする場合、AOM3の変調周波数Δf1
を80.05MHz、AOM6の変調周波数Δf2を8
0MHzにすれば良い。
【0056】演算器33では、位相計26からの移動鏡
の変位量と位相計32からの屈折率変動量を演算するこ
とにより、移動鏡15の真の変位量ΔDを求める。
【0057】図3は本発明の第3の実施の形態として、
多波長を用いる光波変調装置の構成を示した線図であ
る。図3において、光源51から射出する光の光路上に
透過する光の偏光方位を調節する波長板52が設けら
れ、その先の光路上には、PBS53がそのスプリット
面を光路に対してほぼ45度の角度をもって配置されて
いる。ここで、光源51としては、典型的にはレーザー
光等の偏光した光を発生する光源が用いられる。
【0058】光源51からの光がPBS53を通過する
方向には、BS54がそのスプリット面を光路に対して
ほぼ45度の角度をもって配置されている。BS54を
透過する方向のさらにその先の光路上には、変調周波数
がΔf1のAOM55、そしてDM等の周波数結合素子
56が配置されている。DM56は周波数f1近傍の光
を透過し、その第2高調波近傍の周波数の光を反射する
特性をもっている。AOM55からの光がDM56を透
過する方向の光路上には、PBS57が配置されてい
る。
【0059】一方、PBS53を透過した光がBS54
で反射される方向の光路上には、変調周波数がΔf2の
AOM58が配置されている。AOM58の先には、S
HG変換素子である第2高調波発生素子59が配置さ
れ、その先の光路上には、第2高調波発生素子59で変
換された高調波を通過させる周波数フィルタ60が配置
されている。さらにその先の光路上には、偏光方位を調
節する波長板61が配置され、その先にはミラーがあ
り、前述のように波長板61を透過してきた光路をDM
56の位置において、周波数変調素子55を透過してき
た光路と交差し、両光路を同軸に結合するように構成さ
れている。
【0060】また、光源51からの光がPBS53で反
射される方向の光路上には、BS62がそのスプリット
面を光路に対してほぼ45度の角度をもって配置されて
おり、さらにBS62を透過する方向光路上にはミラー
が、その反射面を光路に対してほぼ45度の角度をもっ
て配置されている。
【0061】さらにPBS53からの光がBS62を透
過してミラーで反射される方向の光路上には、変調周波
数がΔf3のAOM63が、その先の光路上にはミラー
が、その反射面を光路に対してほぼ45度の角度をもっ
て配置されており、光路をPBS57の位置で、AOM
55とDM56を経由した光路と交差して、両光路を同
軸に結合するように構成されている。
【0062】一方、PBS53からの光がBS62で反
射される方向の光路上には、変調周波数がΔf4のAO
M65が配置されている。AOM65の先には、SHG
変換素子である第2高調波発生素子66が配置され、そ
の先同じ光路上には、第2高調波発生素子66で変換さ
れた高調波を通過させる周波数フィルタ67が配置され
ている。さらにその先の光路上には、偏光方位を調節す
る波長板68が配置され、その先にはDM64があり、
前述のように波長板68を透過してきた光路をPBS5
7の位置において、周波数変調素子55を透過してきた
光路と交差し、両光路を同軸に結合するように構成され
ている。DM64は、周波数f3近傍の光を透過し、そ
の第2高調波近傍の周波数の光を反射する特性をもって
いる。
【0063】以上の構造を有する光波変調装置102の
作用を、同じく図3を参照して説明する。光源51から
射出された周波数fの光は、波長板52により偏光方位
を調節され、光L(f,HV)となりPBS53に入射
される。
【0064】PBS53を透過した紙面に平行な偏光方
位の周波数fの光L(f,H)は、BS54で一部が透
過し、残りが反射されることにより、2つの光それぞれ
L(f,H)121とL(f,H)123に分割され
る。光L(f,H)121は変調周波数がΔf1のAO
M55によって周波数f1(=f+Δf1)の光L(f
1,H)122となる。
【0065】一方、光L(f,H)123は変調周波数
がΔf2のAOM58によって周波数f2(=f+Δf
2)の光L(f2,H)124となる。光L(f2,
H)124は、第2高調波発生素子59に入射して周波
数f2a(=2・f2)の光L(f2a,H)125と
なる。このとき第2高調波発生素子59で変換されなか
った周波数f2の光L(f2,H)124は、周波数フ
ィルタ60によって除去される。周波数f1の光L(f
1,H)122と周波数f2aの光L(f2a,H)1
25は周波数結合素子56で同軸に結合され、PBS5
7に入射される。
【0066】また、PBS53で反射された周波数fの
光L(f,V)は、BS62で一部が透過し、残りが反
射されることにより、2つの光それぞれL(f,V)1
26とL(f,V)128に分割される。
【0067】光L(f,V)126は、変調周波数がΔ
f3のAOM63によって周波数f3(=f+Δf3)
の光L(f3,V)127となる。
【0068】一方、光L(f,V)128は、変調周波
数がΔf4のAOM65によって周波数f4(=f+Δ
f4)の光L(f4,V)129となる。光L(f4,
V)129は、第2高調波発生素子66に入射して周波
数f4a(=2・f4)の光L(f4a,V)130と
なる。このとき第2高調波発生素子66で変換されなか
った周波数f4の光128は周波数フィルタ67によっ
て除去される。周波数f3の光L(f3,V)127と
周波数f4aの光L(f4a,V)130は、周波数結
合素子64で同軸に結合され、PBS57に入射され
る。
【0069】ここで、周波数f1の光L(f1,H)1
22は紙面に平行な偏光方位を持ち、周波数f3の光L
(f3,V)127は紙面と垂直な偏光方位を持つ。周
波数f2aの光L(f2a,H)125の光は、波長板
61により紙面に平行な偏光方位に、周波数f4aの光
L(f4a,V)130は波長板68により紙面と垂直
な偏光方位に調節される。このようにして、異なる4つ
の周波数f1とf2aとf3とf4aを有する4つの
光、それぞれL(f1,H)122とL(f2a,H)
125とL(f3,V)127とL(f4a,V)13
0が、PBS57によって同軸に結合されて、光波変調
装置102から射出される。
【0070】ここで、例えば、光源51から射出される
光の波長λは532nmであり、第2高調波変換素子5
9あるいは第2高調波変換素子66により変換された光
の波長λ2a、λ4aは約266nmである。
【0071】図4を参照して、本発明の第4の実施の形
態である光波干渉測定装置502を説明する。第4の実
施の形態は図2で説明した第2の実施の形態の変形例と
も言えるものである。図2の場合と異なるのは、移動鏡
の変位量を測定するための光源10(図2)を省略し、
屈折率変動量を測定する光源部である光波変調装置10
2のみを用いて、移動鏡の変位量の測定と屈折率変動量
の測定を行う点である。
【0072】即ち、図2の光源10を図3で説明した光
波変調装置102に置き換え、図2のBS11及びBS
21をBS69及びBS80に置き換える。図2の光波
変調装置101と周波数結合素子12は取り除いた形と
する。BS69及びBS80は、周波数f2aとf4a
の光の一部を反射し、周波数f2aとf4aの光の残部
と周波数f1とf3の光は透過するという特性を有して
いる。また、図2のフレネルロム18と20の代わり水
晶の1/4波長板74を使用し、図2のフレネルロム1
4と17の代わり水晶の1/4波長板71を使用してい
る。また、移動鏡15を含む測定光路をMP2と呼び、
固定鏡19を含む参照光路19をRP2と呼ぶ。
【0073】その他の構成は実質的に図2の場合と同様
であるので、対応する構成要素には同じ符号をふり、そ
れらの構成の重複する説明は省略する。
【0074】図4を参照して、第4の実施の形態である
光波干渉測定装置502の作用を説明する。図3で説明
した光波変調装置102から射出された周波数f1とf
2aとf3とf4aの光それぞれL(f1,H)、L
(f2a,H)、L(f3,V)、L(f4a,V)
は、PBS13に向かう。
【0075】このときこれらの光はPBS13の手前で
BS69により2つの光に分割される。即ち、光L(f
2a,H)とL(f4a,V)は、BS69でその一部
が反射され、光L(f2a,H)とL(f4a,V)の
残部と、光L(f1,H)、L(f3,V)はBS69
を透過して、2つの光路に分離される。ここで反射され
た光L(f2a,H)とL(f4a,V)は、偏光板2
4を透過して干渉し、光電変換素子25でその干渉光が
受光され、参照ビート信号として位相計26に入力され
る。
【0076】PBS13に入射された光L(f3,
V)、L(f4a,V)は、参照光路RP2を通る参照
光となり、光L(f1,H)、L(f2a,H)は測定
光路MP2を通る測定光となる。この後の光路における
要素の作用は、図2の第2の実施の形態の場合と同様な
ので省略する。1/4波長板74は、フレネルロム18
と20の代わりに、それらと同様に作用し、1/4波長
板71は、フレネルロム14と17の代わりに、それら
と同様に作用する。
【0077】PBS13から射出された周波数f1とf
2aとf3とf4aの光それぞれL(f1,H)、L
(f2a,H)、L(f3,V)、L(f4a,V)の
うち、光L(f2a,H)、L(f4a,V)の一部は
BS80を透過する。その後、偏光板22を透過して干
渉し、光電変換素子23でその干渉光が受光され、測定
ビート信号として位相計26に入力される。位相計26
では測定ビート信号と参照ビート信号から移動鏡15の
変位量を求め、演算器33に出力する。このとき、移動
鏡15の変位量をヘテロダイン干渉法により求める。例
えばヘテロダイン周波数を10MHzとするならば、A
OM58の変調周波数f2は85MHzとし、AOM6
5の変調周波数f4は80MHzとすれば良い。
【0078】また、光L(f2a,H)、L(f4a,
V)の残部と光L(f1,H)、L(f3,V)はBS
80で反射される。測定光路MP2を通った光L(f
1,H)と光L(f2a,H)はPBS27を透過し、
そのうち周波数の小さな周波数f1の光は第2高調波発
生素子28により周波数f1a(=2・f1)の光とな
り、周波数f2aの光と干渉し、その干渉光が光電変換
素子29により受光され、測定信号として位相計32に
入力される。
【0079】同様に、参照光路RP2を通った光L(f
3,V)と光L(f4a,V)はPBS27で反射さ
れ、そのうち周波数の小さな周波数f3の光は第2高調
波発生素子30により周波数f3a(=2・f3)の光
となり、周波数f4aの光と干渉し、その干渉光が光電
変換素子31により受光され、参照信号RP2として位
相計32に入力される。位相計32では参照信号と測定
信号から参照光路RP2および測定光路MP2で生じた
空気や他の気体の屈折率変動を求め、演算器33に出力
する。このとき、空気や他の気体の屈折率変動量をヘテ
ロダイン干渉法により求める。例えばヘテロダイン周波
数を100kHzとするならば、AOM55の変調周波
数f1は85.05MHzとし、AOM63の変調周波
数f3は80.05MHzとすれば良い。
【0080】演算器33では位相計26からの移動鏡の
変位量と位相計32からの屈折率変動量の情報を演算す
ることにより移動鏡15の真の変位量ΔDを求める。
【0081】第4の実施の形態では、周波数f2aとf
4aの光で移動鏡の変位を測長しているが、周波数f1
とf3の光で測長を行ってもよい。
【0082】以上が本発明の光波変調装置の実施の形態
と、その光波変調装置をヘテロダイン式干渉測長機に適
用した場合の実施の形態である。また、本発明は、測長
機以外の様々な光波干渉測定装置にも適用することがで
きる。
【0083】さらに図6を参照して、本発明の第5の実
施の形態である露光装置を説明する。本実施の形態の露
光装置800は、以上の実施の形態で説明した光波干渉
測定装置である干渉測長機501と、レチクルRのパタ
ーンを投影する基板Wを載置する基板ステージ250と
を備え、基板ステージ250に移動鏡15が取り付けら
れている。
【0084】さらに詳細に説明すれば、図6に示される
ように投影光学系PLと、パターンの形成されたレチク
ルRを保持するレチクルステージ802と、表面に前記
パターンを投影すべき基板Wを保持する基板ステージ2
50とを備える。レチクルRのパターン面と基板Wの表
面とは、投影光学系PLに関して共役になっている。レ
チクルRは照明光学系801によって均一に照明され
る。
【0085】基板ステージ250には、干渉測長機50
1が設置されている。即ち、基板ステージ250に、干
渉測長機501の移動鏡15が取り付けられており、固
定鏡19が投影光学系PLに対して相対的に固定されて
設けられている。
【0086】基板ステージ250には、それを駆動する
駆動装置804が取り付けれられており、駆動装置80
4の駆動を制御する制御装置806が駆動装置804と
電気的に接続されている。
【0087】干渉測長機501からの測長信号は、制御
装置806に送られ、制御装置806からの制御信号は
駆動装置804に送られ、基板ステージ250の位置を
制御する。
【0088】図6には、干渉測長機501と駆動装置8
04は、基板ステージ250の一方向の測定と駆動をす
る一対のみが示されているが、典型的には、基板ステー
ジ250をこれと直角な方向に駆動するもう一対の干渉
測長機と駆動装置が備えられている。
【0089】同様に、レチクルステージ802には、干
渉測長機501と同一構造の干渉測長機501’が設置
されている。即ち、レチクルステージ802に、干渉測
長機501’の移動鏡15’が取り付けられており、固
定鏡19’が照明光学系801あるいは投影光学系PL
に対して相対的に固定されて設けられている。
【0090】レチクルステージ802には、それを駆動
する駆動装置805が取り付けれられており、駆動装置
805は制御装置806と電気的に接続されている。制
御装置806は、レチクルステージ802の位置の制御
も行う。干渉測長機501’からの測長信号は、制御装
置806に送られ、制御装置806からの制御信号は駆
動装置805に送られ、レチクルステージ802の位置
を制御する。
【0091】図6には、干渉測長機501を用いる場合
を示したが、干渉測長機502を用いてもよいことは言
うまでもない。
【0092】以上説明したように、本発明の実施の形態
である光波変調装置によれば、光源から射出した例えば
波長532nmの光をAOMに入射後に第2高調波変換
素子で波長がほぼ266nmの第2高調波に変換するの
で、第2高調波は紫外光であるが、安定した周波数変調
が可能となる。したがって、安定した変調を有した第2
高調波変換による紫外光を用いた多波長光源部ないしは
光波変調装置の提供が可能となる。
【0093】紫外域の光を含む波長360nm以下の波
長領域のAOMは、媒質としては石英硝子に限定されて
しまうため、高価でありかつ安定な供給が困難である。
反面、波長が360nmよりも長い波長領域のAOM
は、媒質として様々な硝材、及び結晶が選択可能とな
り、安定供給に結びつく。また、個々のヘテロダイン干
渉法を用いた光波干渉測定装置の仕様に合わせて、媒質
として最適な硝材及び結晶が選択できるという利点があ
る。
【0094】また、本発明の実施の形態による光波変調
装置をヘテロダイン式干渉測長機等に適用することで、
安定した変調を有した第2高調波変換による紫外光を用
いた光波干渉測定装置でヘテロダイン干渉計測が可能と
なる。また、そのような光波干渉測定装置を備えた露光
装置では、高精度にステージ(基板ステージあるいはレ
チクルステージ)の位置を計測できるので、レチクルR
上の微細なパターンをウエハのような基板W上に投影し
て集積度の高い素子を製造することができる。
【0095】
【発明の効果】以上のように本発明による光波変調装置
では、周波数変調素子の射出側の光路中に設けられた、
変調された光を高調波に変換する周波数変換素子と、周
波数変調素子で変調された複数の光束をほぼ同一の光路
に結合する結合手段とを備えるので、周波数変調された
例えば紫外光等の短い波長を含む複数の異なる波長から
なる光束を発生させるのに適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である光波変調装置
の構成を示す線図である。
【図2】図1の変調光発生装置を用いた、本発明の第2
の実施の形態である光波干渉測定装置の構成を示す線図
である。
【図3】本発明の第3の実施の形態である光波変調装置
の構成を示す線図である。
【図4】図3の光波変調装置を用いた、本発明の第4の
実施の形態である光波干渉測定装置の構成を示す線図で
ある。
【図5】従来の光波変調装置の構成を示す線図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態である露光装置の構
成を示す線図である。
【符号の説明】
1、10、51 光源 2、11、21、54、62、69、80 ビームスプ
リッタ 3、6、55、58、63、65 音響光学素子 4、9、52、61、68 1/2波長板 5、12、56、64 周波数結合素子 7、28、30、59、66 第2高調波発生素子 8、60、67 周波数フィルタ 13、27、53、57 偏光ビームスプリッタ 14、17、18、20 フレネルロム 15 移動鏡 16 コーナーキューブ 19 固定鏡 21 周波数分離素子 22、24 偏光板 23、25、29、31 光電変換素子 26、32 位相計 33 演算器 71、74 1/4波長板 101、102 光波変調装置 501、502 光波干渉測定装置 800 露光装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を射出する光源と;前記光源から射出
    される光を分離して複数の光束を発生させる光分離手段
    と;前記複数の光束の周波数をそれぞれ変調する周波数
    変調素子と;前記周波数変調素子の射出側の光路中に設
    けられた、変調された光を高調波に変換する周波数変換
    素子と;前記周波数変調素子でそれぞれ変調された複数
    の光束をほぼ同一の光路に結合する結合手段とを備える
    ことを特徴とする;光波変調装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数変調素子が、音響光学素子で
    あることを特徴とする請求項1に記載の光波変調装置。
  3. 【請求項3】 光を射出する光源と;前記光源から射出
    された光を第1光束と第2光束と第3光束と第4光束と
    に分離する光分離手段と;前記第1光束の周波数を変調
    する第1周波数変調素子と;前記第2光束の周波数を変
    調する第2周波数変調素子と;前記第2周波数変調素子
    の射出側の光路中に設けられた、変調された光を高調波
    に変換する第1周波数変換素子と;前記第3光束の周波
    数を変調する第3周波数変調素子と;前記第4光束の周
    波数を変調する第4周波数変調素子と;前記第4周波数
    変調素子の射出側の光路中に設けられた、変調された光
    を高調波に変換する第2周波数変換素子と;前記各周波
    数変調素子で変調された光束をほぼ同一の光路に結合す
    る結合手段とを備えることを特徴とする;光波変調装
    置。
  4. 【請求項4】 前記各周波数変調素子が、音響光学素子
    であることを特徴とする請求項3に記載の光波変調装
    置。
  5. 【請求項5】 第1周波数変換素子と第2周波数変換素
    子とは、それぞれ実質的に同一物質で構成されているこ
    とを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の光波
    変調装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至請求項5のいずれかに記載
    の光波変調装置と;前記光波変調装置から射出された光
    束の光路上に設けられ、該光路を測定光路と参照光路と
    に分離するビームスプリッタと;前記参照光路上に設け
    られた固定鏡と;前記測定光路上に設けられ、前記固定
    鏡に対して相対的に移動する移動鏡と;前記測定光路を
    通過した第2光束と、前記参照光路を通過した前記第4
    光束とを干渉させて受光する第1の受光部と;少なくと
    も前記測定光路を通過した第1光束と第2光束のうち一
    方を他方とほぼ同一周波数に周波数変換する第3周波数
    変換素子と;前記第3周波数変換素子で変換された前記
    測定光路を通過した第1光束と、前記測定光路を通過し
    た第2光束とを干渉させて受光する第2の受光部と;少
    なくとも前記参照光路を通過した第3光束と第4光束の
    うち一方を他方とほぼ同一周波数に周波数変換する第4
    周波数変換部と;前記第4周波数変換部で変換された前
    記参照光路を通過した第3光束と、前記参照光路を通過
    した第4光束とを干渉させて受光する第3の受光部とを
    備え;前記第1の受光部からの測定信号と、前記第2及
    び第3の受光部から得られる測定信号とを用いて、前記
    移動鏡の変位を検出するように構成されたことを特徴と
    する光波干渉測定装置。
  7. 【請求項7】 第1周波数変換素子、第2周波数変換素
    子、第3周波数変換素子及び第4周波数変換素子は、そ
    れぞれ実質的に同一物質で構成されていることを特徴と
    する、請求項6に記載の光波干渉測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載の光波変
    調装置と;前記光波変調装置から射出され、屈折率変動
    を検出する光路を通過した複数の周波数の異なる光束
    で、少なくとも前記異なる光束のうちの一つを他方の光
    束とほぼ同一周波数に変換する周波数変換素子と;前記
    周波数変換素子で変換された光束と前記他方の光束とを
    干渉させて受光する受光素子と;前記光路の屈折率変動
    を算出する演算手段とを備えたことを特徴とする;光波
    干渉測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1または請求項2に記載の光波変
    調装置と;測長用光束を供給する測長光束供給装置と;
    前記測長用光束供給装置により供給される測長用光束
    と、前記測長用光束と前記光波変調装置内の結合手段に
    より同一の光路に結合された光束とが共通の光路上にあ
    るように、前記光波変調装置と前記測長用光束供給装置
    とは配置され、前記共通の光路を測定光路と参照光路に
    分離するビームスプリッタと;前記参照光路上に設けら
    れた固定鏡と;前記測定光路上に設けられ、前記固定鏡
    に対して相対的に移動する移動鏡と;前記参照光路及び
    前記測定光路を通った前記測長用光束を干渉させて受光
    する第1の受光部と;前記結合手段により同一の光路に
    結合された、少なくとも前記測定光路を通った前記複数
    の光束を干渉させて受光する第2の受光部と;前記第1
    の受光部からの測長信号から得られる、前記移動鏡の変
    位に関する情報を、前記第2の受光部からの測定信号か
    ら得られる、少なくとも前記測定光路で生じた屈折率変
    動に関する情報を用いて補正する処理手段とを備えるこ
    とを特徴とする;光波干渉測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至請求項9のいずれかに記
    載の光波干渉測定装置と;パターンを投影する基板を載
    置する基板ステージとを備え;前記基板ステージに前記
    移動鏡が取り付けられたことを特徴とする;露光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010118524A (ja) * 2008-11-13 2010-05-27 Nikon Corp 露光装置及び露光方法
KR101229417B1 (ko) * 2011-05-25 2013-02-05 서강대학교산학협력단 음향-광 변조기를 이용한 바이오칩 리드아웃 센서

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