JPH11209994A - プレキャストコンクリート布基礎同士の接合構造 - Google Patents

プレキャストコンクリート布基礎同士の接合構造

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JPH11209994A
JPH11209994A JP3374898A JP3374898A JPH11209994A JP H11209994 A JPH11209994 A JP H11209994A JP 3374898 A JP3374898 A JP 3374898A JP 3374898 A JP3374898 A JP 3374898A JP H11209994 A JPH11209994 A JP H11209994A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合用役物としての十字型ブロックなどの複
雑な専用型枠を不要とし、一棟あたりの構成部材の本
数、種類、接合個所を少なくし、施工性や精度を向上さ
せると共に応力伝達を確実に行なえ、生産効率・コスト
低減が図れる技術の提供。 【解決手段】 布基礎において直交部分を形成するプレ
キャストコンクリート(以下PC)布基礎のうち一方方
向には連続PC布基礎1を配置し、連続PC布基礎1に
直交する直交PC布基礎2は、所定位置に敷き並べたと
き接合端面17側にモルタル充填用隙間18を有する長
さに形成され、直交PC布基礎2の接合端面17に雌ね
じ部20が螺設され、接合端面17を突き合わせられる
連続PC布基礎1の接合側壁11には雌ねじ部20に対
向するボルト挿通用貫通穴12が開設されている構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅などの建物基
礎のうち乾式基礎(プレキャストコンクリート布基礎)
同士の接合構造に関し、特に間仕切り基礎部分の構築に
適した接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建物基礎のうち、乾式基礎を
採用する場合、プレキャストコンクリート布基礎同士の
接合は、その接合形態において外周基礎同士の接合と、
間仕切り基礎同士の接合とに分けられる。この接合部分
では、応力の伝達が確実に行なわれるようなしっかりと
した接合構造としなければならず、中でも間仕切り基礎
同士が「十字に交わる部分」や「T字に交わる部分」な
どは重要である。従来、このような間仕切り基礎部分が
採用されている接合構造は、図5(イ)に示すように、
十字部分のみをそのまま一体成型した十字型のブロック
50を交差部分に配置して接合面51に各間仕切り基礎
を接合していくものや、同図(ロ)に示すように、間仕
切り基礎52同士が十字で交差する交差部分を全て不連
続にして空間部分53を形成し、またフーチング部分は
一方が他方に乗り掛かる乗せ掛け構造54とし、前記空
間部分53を利用してボルト接合およびコンクリート打
設などをして固定するものなどがあった。T字接合部分
も同様である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の乾式基礎の接合構造では、以下に示すような
問題があった。 1.部材形状が複雑であり、それに伴ない複雑な専用型
枠を必要とし、手間も掛り製造上不利である。また、量
産するには不向きである。 2.住宅一棟あたりの使用数が少ないから割高となり、
コストアップの一要因となっている。 3.基礎部材の種類、本数が増えるだけでなく、接合部
の緊結部品、接合手間が余分にかかる。 4.十字型ブロックなどは部材が比較的小さく重量も軽
いことから、組み立て時の安定性が悪く施工性に劣る。
【0004】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、接合用役物としての十字型ブロックなどの複雑
な専用型枠を不要とし、一棟あたりの構成部材の本数、
種類、接合個所を少なくし、施工性や精度を向上させる
と共に応力伝達を確実に行なえ、生産効率・コスト低減
が図れるようにしたプレキャストコンクリート布基礎同
士の接合構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明請求項1記載のプレキャストコンクリート布基礎
同士の接合構造では、プレキャストコンクリート布基礎
同士を敷地の所定位置に敷き並べてその突き合わせ部分
を互いにボルトで連結固定することにより、所定形状の
布基礎を構築する接合構造であって、前記布基礎におい
て直交部分を形成するプレキャストコンクリート布基礎
のうち一方方向に配置するプレキャストコンクリート布
基礎は前記直交部分で連続する連続プレキャストコンク
リート布基礎に形成され、前記連続プレキャストコンク
リート布基礎に直交する直交プレキャストコンクリート
布基礎は、前記所定位置に敷き並べたとき接合端面側に
モルタル充填用隙間を有する長さに形成され、前記直交
プレキャストコンクリート布基礎の接合端面には通り心
方向に雌ねじ部が螺設され、前記接合端面を突き合わせ
られる連続プレキャストコンクリート布基礎の接合側壁
には前記接合端面の雌ねじ部に対向するボルト挿通用貫
通穴が開設されている構成とした。
【0006】請求項2記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項1記載のプレキャス
トコンクリート布基礎同士の接合構造において、前記連
続プレキャストコンクリート布基礎と直交プレキャスト
コンクリート布基礎とで十字状に形成された接合部分を
連結するボルトは両端に雄ねじ部を有すると共に該両雄
ねじ部同士の間であって一方の雄ねじ部に近い位置にナ
ットが固定されている構成とした。
【0007】請求項3記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項1または請求項2記
載のプレキャストコンクリート布基礎同士の接合構造に
おいて、前記接合端面と接合側壁に前記モルタル充填に
よってシャーキーが形成される凹部が設けられている構
成とした。
【0008】請求項4記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項3記載のプレキャス
トコンクリート布基礎同士の接合構造において、前記凹
部はそれぞれ接合端面の雌ねじ部と接合側壁の貫通穴を
中心に設けられている構成とした。
【0009】請求項5記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項1ないし請求項4の
いずれかの項に記載のプレキャストコンクリート布基礎
同士の接合構造において、前記接合端面の両側縁側に縦
溝が設けられている構成とした。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、プレキャストコンク
リート布基礎同士が十字に交差する部分でも、一方方向
のプレキャストコンクリート布基礎は連続体となってい
るから、接合部分が1/2となる。その接合部分はモル
タル充填用隙間が確保され、この部分では接合端面と接
合側壁とを連結固定するボルトがむき出しとなるが、こ
の隙間にモルタルを充填することによって、連続プレキ
ャストコンクリート布基礎(以下、連続PC布基礎とい
う)と直交プレキャストコンクリート布基礎(以下、直
交PC布基礎という)、および前記ボルトが一体とな
り、応力伝達に十分な構造となる。
【0011】請求項2記載の発明では、十字接合部分で
は予め一方の接合端面の雌ねじ部にボルトの一方が螺合
されており、その状態で連続PC布基礎の両側に直交P
C布基礎を配置し、ボルトを接合側壁の貫通穴を挿通し
一方の接合端面から他方の接合端面の雌ねじ部に一致さ
せた状態とする。そして隙間を介してナットで途中まで
ねじ戻すことにより、他方の接合端面の雌ねじ部にも螺
合させ、三者を一体に連結することができる。尚、直交
PC布基礎同士を同一通り心上に連続配置しても、前記
同様の手順によりボルト接合することができる。
【0012】請求項3記載の発明では、連続PC布基礎
と直交PC布基礎同士をボルト連結後、隙間にモルタル
を充填することによって、互いがモルタルによって形成
されたシャーキーを介して固定されるから、強固な接合
部が得られる。
【0013】請求項4記載の発明では、充填したモルタ
ルのボルト固定力が増加し、よってボルトとシャーキー
両者の応力伝達を向上させることができる。また、凹部
と雌ねじ部形成用のインサート取付け部が一体となって
加工面が一点に集合するから、型枠構造も簡単となる。
【0014】請求項5記載の発明では、両側縁の縦溝を
利用して型枠を挿入することにより、隙間の両側縁を簡
単に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することができるか
ら、作業を効率的に行なうことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明実施の形態の
間仕切り基礎の十字接合部分を示す断面図、図2は同上
のT字接合部分を示す断面図、図3は同上の直交PC布
基礎を示す正面図であり、図中1は連続PC布基礎、2
は直交PC布基礎である。
【0016】前記連続PC布基礎1は、間仕切り基礎の
うち一方方向に間仕切る部分を連続させて形成したもの
であり、後述する直交PC布基礎2と接合する接合側壁
11に上下二カ所ボルト挿通用の貫通穴12が開設され
ている。尚、前記貫通穴12部分は、この連続PC布基
礎1の成型時において盲の下地穴として形成しておき、
工場または現場でドリルなどを使用して貫通させるよう
にしている。13はシャーキー14形成用の凹部であ
り、前記貫通穴12と同心に浅い円錐台形状に形成され
ている。15はU字ボルトであり、前記上部の貫通穴1
2部分を補強するように取り囲んで両ねじ部16を上方
に向け露出させている。このねじ部は搬送やセッテイン
グ時の玉掛用などに使用される。
【0017】前記直交PC布基礎2は、間仕切り基礎に
おいて前記一方方向の連続PC布基礎1に直交して間仕
切る部分を形成したものであり、17は前記接合側壁1
1と対向する接合端面である。この接合端面17は、敷
地の所定位置に割り付け配置したとき、前記接合側壁1
1との間にモルタル充填用隙間18が形成されるように
設けられる。19は前記接合端面17において前記貫通
穴12の対向位置に雌ねじ部20を配置させるインサー
トであり、前記接合側壁11に設けた凹部13に対向さ
せて前記同様に形成した凹部21の底面に開口するよう
に配置されている。22は型枠23の装着用縦溝であ
り、接合端面17の両側縁部全長に渡って設けられてい
る。24はコーナー保護材である。
【0018】図中3は十字接合用ボルト、4はT字接合
用ボルトであり、前記十字接合用ボルト3は両端に同一
方向の雄ねじ部を有し、両雄ねじ部の間であって一方の
雄ねじ部側にナット5が固定されている。この十字接合
用ボルト3の全長は、連続PC布基礎1と直交PC布基
礎2とを、前記モルタル充填用隙間18を正規に設けて
敷地に割り付け配置したとき、軸部を貫通穴12に挿通
させナット側の雄ねじ部をその側の雌ねじ部に全てねじ
込んだ状態で、他方側の雄ねじ部先端がその側の雌ねじ
部に近接するように設定されている。
【0019】前記T字接合用ボルト4は、通常の長尺な
ボルトであり、連続PC布基礎1に直交PC布基礎2を
割り出し配置した後、前記連続PC布基礎1側からねじ
込まれる。
【0020】図中25は充填モルタル、26は接合位置
に設けた設置用ベース部、27は配筋材、28は後打ち
されたコンクリートである。
【0021】本実施の形態の連続PC布基礎1と直交P
C布基礎2との接合は、敷地の所定位置であって前記P
C布基礎同士の接合位置に設置用ベース部26を設け、
その上にPC布基礎を割り付け設置し、十字接合部は十
字接合用ボルト3で連結し、T字接合部はT字接合用ボ
ルト4で連結し、モルタル充填用隙間18にモルタルを
充填することにより、PC布基礎同士の接合は終了す
る。その後地盤上にコンクリート28を打設し、住宅の
布基礎を完成させることができる。
【0022】以上、説明してきたように本実施の形態の
PC布基礎同士の接合構造にあっては、PC布基礎同士
が十字に交差する部分でも、接合部分が1/2となる。
このため、一棟あたりの基礎構成部材の本数や種類、接
合個所が少なくなり、コストの低減が図れる。また、施
工性、精度が向上するし、連続した布基礎が増えること
により、応力伝達の確実性が増す。また、前記接合部分
でむき出しとなった接合用ボルト3,4を含めてモルタ
ルを充填することにより、連続PC布基礎1と直交PC
布基礎2、および前記ボルト3,4が一体となり、応力
伝達に十分な構造となる。両PC布基礎同士1,2は、
互いが充填モルタルによって形成されたシャーキー14
を介して固定されるから、強固な接合部が得られる。前
記シャーキー14を接合用ボルト3,4位置に設けたか
ら、モルタルのボルト固定力が増加し、よってボルト
3,4とシャーキー14両者の応力伝達を向上させるこ
とができる。また、凹部13,21と雌ねじ部形成用の
インサート取付け部が一体となって加工面が一点に集合
するから、型枠構造も簡単となる。両側縁の縦溝22を
利用して型枠23を挿入することにより、隙間18の両
側縁を簡単に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することが
できるから、作業を効率的に行なうことができる。
【0023】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。
【0024】例えば、接合用ボルトの本数や凹部13,
21の形状や位置などは、任意に設定することができ
る。
【0025】本接合構造は直交部分だけでなく、図4に
示すように、直交PC布基礎2同士を直線上に連接する
こともできる。
【0026】U字ボルト15などの取付けなども任意に
設定できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のプレ
キャストコンクリート布基礎同士の接合構造にあって
は、前記構成としたため、下記のような効果が得られ
る。 1.布基礎における交差部分、特に従来の十字型役物部
材専用の複雑な型枠が不要となることから、生産効率を
向上させることができる。 2.一棟あたりの基礎構成部材の必要本数、種類、接合
個所を低減させることができる。 3.前記1,2の効果により、それぞれコストの低減を
図ることができる。 4.施工性、精度を向上させることができる。 5.構造上、接合個所を半減させることにより、布基礎
の連続性が増加し、これにより応力の伝達が確実にな
る。 6.基礎の割り付け配置を容易におこなうことができ
る。また、具体的には以下のような効果が得られる。接
合部分でむき出しとなった接合用ボルトを含めてモルタ
ルを充填することにより、連続PC布基礎と直交PC布
基礎、および前記ボルトが一体となり、応力伝達に十分
な構造となる。両PC布基礎同士は、互いが充填モルタ
ルによって形成されたシャーキーを介して固定されるか
ら、強固な接合部が得られる。前記シャーキーを接合用
ボルト位置に設る構造としたから、モルタルのボルト固
定力が増加し、ボルトとシャーキー両者の応力伝達を向
上させることができる。また、凹部と雌ねじ部形成用の
インサート取付け部が一体となって加工面が一点に集合
するから、型枠構造も簡単となる。接合端面の縦溝を利
用して型枠を挿入することにより、隙間の両側縁を簡単
に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することができるか
ら、作業を効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の間仕切り基礎の十字接合部
分を示す断面図である。
【図2】実施の形態のT字接合部分を示す断面図であ
る。
【図3】実施の形態の直交PC布基礎を示す正面図であ
る。
【図4】他の実施の形態の直交PC布基礎を連続接合し
た状態を示す断面図である。
【図5】従来の十字接合用ブロックと他の十字接合構造
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 連続PC布基礎 2 直交PC布基礎 3 十字接合用ボルト 5 十字接合用ボルトに固定したナット 11 接合側壁 12 接合側壁に開設した貫通穴 13,21 シャーキー形成用の凹部 14 シャーキー 17 接合端面 18 モルタル充填用隙間 20 雌ねじ部 22 縦溝 23 型枠 25 充填モルタル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 プレキャストコンクリート布基礎
同士の接合構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅などの建物基
礎のうち乾式基礎(プレキャストコンクリート布基礎)
同士の接合構造に関し、特に間仕切り基礎部分の構築に
適した接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建物基礎のうち、乾式基礎を
採用する場合、プレキャストコンクリート布基礎同士の
接合は、その接合形態において外周基礎同士の接合と、
間仕切り基礎同士の接合とに分けられる。この接合部分
では、応力の伝達が確実に行なわれるようなしっかりと
した接合構造としなければならず、中でも間仕切り基礎
同士が「十字に交わる部分」や「T字に交わる部分」な
どは重要である。従来、このような間仕切り基礎部分が
採用されている接合構造は、図5(イ)に示すように、
十字部分のみをそのまま一体成型した十字型のブロック
50を交差部分に配置して接合面51に各間仕切り基礎
を接合していくものや、同図(ロ)に示すように、間仕
切り基礎52同士が十字で交差する交差部分を全て不連
続にして空間部分53を形成し、またフーチング部分は
一方が他方に乗り掛かる乗せ掛け構造54とし、前記空
間部分53を利用してボルト接合およびコンクリート打
設などをして固定するものなどがあった。T字接合部分
も同様である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の乾式基礎の接合構造では、以下に示すような
問題があった。 1.部材形状が複雑であり、それに伴ない複雑な専用型
枠を必要とし、手間も掛り製造上不利である。また、量
産するには不向きである。 2.住宅一棟あたりの使用数が少ないから割高となり、
コストアップの一要因となっている。 3.基礎部材の種類、本数が増えるだけでなく、接合部
の緊結部品、接合手間が余分にかかる。 4.十字型ブロックなどは部材が比較的小さく重量も軽
いことから、組み立て時の安定性が悪く施工性に劣る。
【0004】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであって、その目的とすると
ころは、接合用役物としての十字型ブロックなどの複雑
な専用型枠を不要とし、一棟あたりの構成部材の本数、
種類、接合個所を少なくし、施工性や精度を向上させる
と共に応力伝達を確実に行なえ、生産効率・コスト低減
が図れるようにしたプレキャストコンクリート布基礎同
士の接合構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明請求項1記載のプレキャストコンクリート布基礎
同士の接合構造では、布基礎の直交部分を形成するプレ
キャストコンクリート布基礎のうち前記直交部分で連続
する連続プレキャストコンクリート布基礎と、前記連続
プレキャストコンクリート布基礎に直交しその接合端面
側と前記連続プレキャストコンクリート布基礎の接合側
壁との間にモルタル充填用隙間を有する長さに形成され
ると共に前記接合端面には通り心方向に雌ねじ部が螺設
された直交プレキャストコンクリート布基礎同士を敷地
の所定位置に敷き並べてその突き合わせ部分を互いにボ
ルトで連結固定することにより、所定形状の布基礎を構
築する接合構造において、前記接合端面を突き合わせら
れる連続プレキャストコンクリート布基礎の接合側壁に
は前記接合端面の雌ねじ部に対向する両側共用のボルト
挿通用貫通穴が開設され、前記連続プレキャストコンク
リート布基礎と直交プレキャストコンクリート布基礎と
で十字状に形成された接合部分を連結するボルトは両端
に雄ねじ部を有すると共に該両雄ねじ部同士の間であっ
て一方の雄ねじ部に近い位置にナットが固定され、前記
接合端面と接合側壁には前記モルタル充填によって形成
される隙間充填部分から台形状のシャーキーを突出させ
るための凹部が設けられている構成とした。
【0006】請求項2記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項1記載のプレキャス
トコンクリート布基礎同士の接合構造において、前記凹
部はそれぞれ接合端面の雌ねじ部と接合側壁の貫通穴を
中心に設けられている構成とした。
【0007】請求項3記載のプレキャストコンクリート
布基礎同士の接合構造では、請求項1または請求項2記
載のプレキャストコンクリート布基礎同士の接合構造に
おいて、前記接合端面の両側縁側に型枠挿入用の縦溝が
設けられている構成とした。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明では、プレキャストコンク
リート布基礎同士が十字に交差する部分でも、一方方向
のプレキャストコンクリート布基礎は連続体となってい
るから、接合部分が1/2となる。その接合部分はモル
タル充填用隙間が確保され、この部分では接合端面と接
合側壁とを連結固定するボルトがむき出しとなるが、こ
の隙間にモルタルを充填することによって、連続プレキ
ャストコンクリート布基礎(以下、連続PC布基礎とい
う)と直交プレキャストコンクリート布基礎(以下、直
交PC布基礎という)、および前記ボルトが一体とな
り、応力伝達に十分な構造となる。
【0009】また、十字接合部分では予め一方の接合端
面の雌ねじ部にボルトの一方が螺合されており、その状
態で連続PC布基礎の両側に直交PC布基礎を配置し、
ボルトを接合側壁の貫通穴を挿通し一方の接合端面から
他方の接合端面の雌ねじ部に一致させた状態とする。そ
して隙間を介してナットで途中までねじ戻すことによ
り、他方の接合端面の雌ねじ部にも螺合させ、三者を一
体に連結することができる。尚、直交PC布基礎同士を
同一通り心上に連続配置しても、前記同様の手順により
ボルト接合することができる。
【0010】また、連続PC布基礎と直交PC布基礎同
士をボルト連結後、隙間にモルタルを充填することによ
って、互いがモルタルによって形成されたシャーキーを
介して固定されるから、強固な接合部が得られる。
【0011】請求項2記載の発明では、充填したモルタ
ルのボルト固定力が増加し、よってボルトとシャーキー
両者の応力伝達を向上させることができる。また、凹部
と雌ねじ部形成用のインサート取付け部が一体となって
加工面が一点に集合するから、型枠構造も簡単となる。
【0012】請求項3記載の発明では、両側縁の縦溝を
利用して型枠を挿入することにより、隙間の両側縁を簡
単に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することができるか
ら、作業を効率的に行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明実施の形態の
間仕切り基礎の十字接合部分を示す断面図、図2は同上
のT字接合部分を示す断面図、図3は同上の直交PC布
基礎を示す正面図であり、図中1は連続PC布基礎、2
は直交PC布基礎である。
【0014】前記連続PC布基礎1は、間仕切り基礎の
うち一方方向に間仕切る部分を連続させて形成したもの
であり、後述する直交PC布基礎2と接合する接合側壁
11に上下二カ所ボルト挿通用の貫通穴12が開設され
ている。尚、前記貫通穴12部分は、この連続PC布基
礎1の成型時において盲の下地穴として形成しておき、
工場または現場でドリルなどを使用して貫通させるよう
にしている。13はシャーキー14形成用の凹部であ
り、前記貫通穴12と同心に浅い円錐台形状に形成され
ている。15はU字ボルトであり、前記上部の貫通穴1
2部分を補強するように取り囲んで両ねじ部16を上方
に向け露出させている。このねじ部は搬送やセッテイン
グ時の玉掛用などに使用される。
【0015】前記直交PC布基礎2は、間仕切り基礎に
おいて前記一方方向の連続PC布基礎1に直交して間仕
切る部分を形成したものであり、17は前記接合側壁1
1と対向する接合端面である。この接合端面17は、敷
地の所定位置に割り付け配置したとき、前記接合側壁1
1との間にモルタル充填用隙間18が形成されるように
設けられる。19は前記接合端面17において前記貫通
穴12の対向位置に雌ねじ部20を配置させるインサー
トであり、前記接合側壁11に設けた凹部13に対向さ
せて前記同様に形成した凹部21の底面に開口するよう
に配置されている。22は型枠23の装着用縦溝であ
り、接合端面17の両側縁部全長に渡って設けられてい
る。24はコーナー保護材である。
【0016】図中3は十字接合用ボルト、4はT字接合
用ボルトであり、前記十字接合用ボルト3は両端に同一
方向の雄ねじ部を有し、両雄ねじ部の間であって一方の
雄ねじ部側にナット5が固定されている。この十字接合
用ボルト3の全長は、連続PC布基礎1と直交PC布基
礎2とを、前記モルタル充填用隙間18を正規に設けて
敷地に割り付け配置したとき、軸部を貫通穴12に挿通
させナット側の雄ねじ部をその側の雌ねじ部に全てねじ
込んだ状態で、他方側の雄ねじ部先端がその側の雌ねじ
部に近接するように設定されている。
【0017】前記T字接合用ボルト4は、通常の長尺な
ボルトであり、連続PC布基礎1に直交PC布基礎2を
割り出し配置した後、前記連続PC布基礎1側からねじ
込まれる。
【0018】図中25は充填モルタル、26は接合位置
に設けた設置用ベース部、27は配筋材、28は後打ち
されたコンクリートである。
【0019】本実施の形態の連続PC布基礎1と直交P
C布基礎2との接合は、敷地の所定位置であって前記P
C布基礎同士の接合位置に設置用ベース部26を設け、
その上にPC布基礎を割り付け設置し、十字接合部は十
字接合用ボルト3で連結し、T字接合部はT字接合用ボ
ルト4で連結し、モルタル充填用隙間18にモルタルを
充填することにより、PC布基礎同士の接合は終了す
る。その後地盤上にコンクリート28を打設し、住宅の
布基礎を完成させることができる。
【0020】以上、説明してきたように本実施の形態の
PC布基礎同士の接合構造にあっては、PC布基礎同士
が十字に交差する部分でも、接合部分が1/2となる。
このため、一棟あたりの基礎構成部材の本数や種類、接
合個所が少なくなり、コストの低減が図れる。また、施
工性、精度が向上するし、連続した布基礎が増えること
により、応力伝達の確実性が増す。また、前記接合部分
でむき出しとなった接合用ボルト3,4を含めてモルタ
ルを充填することにより、連続PC布基礎1と直交PC
布基礎2、および前記ボルト3,4が一体となり、応力
伝達に十分な構造となる。両PC布基礎同士1,2は、
互いが充填モルタルによって形成されたシャーキー14
を介して固定されるから、強固な接合部が得られる。前
記シャーキー14を接合用ボルト3,4位置に設けたか
ら、モルタルのボルト固定力が増加し、よってボルト
3,4とシャーキー14両者の応力伝達を向上させるこ
とができる。また、凹部13,21と雌ねじ部形成用の
インサート取付け部が一体となって加工面が一点に集合
するから、型枠構造も簡単となる。両側縁の縦溝22を
利用して型枠23を挿入することにより、隙間18の両
側縁を簡単に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することが
できるから、作業を効率的に行なうことができる。
【0021】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。
【0022】例えば、接合用ボルトの本数や凹部13,
21の形状や位置などは、任意に設定することができ
る。
【0023】本接合構造は直交部分だけでなく、図4に
示すように、直交PC布基礎2同士を直線上に連接する
こともできる。
【0024】U字ボルト15などの取付けなども任意に
設定できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のプレ
キャストコンクリート布基礎同士の接合構造にあって
は、前記構成としたため、下記のような効果が得られ
る。 1.布基礎における交差部分、特に従来の十字型役物部
材専用の複雑な型枠が不要となることから、生産効率を
向上させることができる。 2.一棟あたりの基礎構成部材の必要本数、種類、接合
個所を低減させることができる。 3.前記1,2の効果により、それぞれコストの低減を
図ることができる。 4.施工性、精度を向上させることができる。 5.構造上、接合個所を半減させることにより、布基礎
の連続性が増加し、これにより応力の伝達が確実にな
る。 6.基礎の割り付け配置を容易におこなうことができ
る。また、具体的には以下のような効果が得られる。接
合部分でむき出しとなった接合用ボルトを含めてモルタ
ルを充填することにより、連続PC布基礎と直交PC布
基礎、および前記ボルトが一体となり、応力伝達に十分
な構造となる。両PC布基礎同士は、互いが充填モルタ
ルによって形成されたシャーキーを介して固定されるか
ら、強固な接合部が得られる。前記シャーキーを接合用
ボルト位置に設る構造としたから、モルタルのボルト固
定力が増加し、ボルトとシャーキー両者の応力伝達を向
上させることができる。また、凹部と雌ねじ部形成用の
インサート取付け部が一体となって加工面が一点に集合
するから、型枠構造も簡単となる。接合端面の縦溝を利
用して型枠を挿入することにより、隙間の両側縁を簡単
に閉鎖し、モルタルを直ちに充填することができるか
ら、作業を効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態の間仕切り基礎の十字接合部
分を示す断面図である。
【図2】実施の形態のT字接合部分を示す断面図であ
る。
【図3】実施の形態の直交PC布基礎を示す正面図であ
る。
【図4】他の実施の形態の直交PC布基礎を連続接合し
た状態を示す断面図である。
【図5】従来の十字接合用ブロックと他の十字接合構造
を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 連続PC布基礎 2 直交PC布基礎 3 十字接合用ボルト 5 十字接合用ボルトに固定したナット 11 接合側壁 12 接合側壁に開設した貫通穴 13,21 シャーキー形成用の凹部 14 シャーキー 17 接合端面 18 モルタル充填用隙間 20 雌ねじ部 22 縦溝 23 型枠 25 充填モルタル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリート布基礎同士を
    敷地の所定位置に敷き並べてその突き合わせ部分を互い
    にボルトで連結固定することにより、所定形状の布基礎
    を構築する接合構造であって、 前記布基礎において直交部分を形成するプレキャストコ
    ンクリート布基礎のうち一方方向に配置するプレキャス
    トコンクリート布基礎は前記直交部分で連続する連続プ
    レキャストコンクリート布基礎に形成され、 前記連続プレキャストコンクリート布基礎に直交する直
    交プレキャストコンクリート布基礎は、前記所定位置に
    敷き並べたとき接合端面側にモルタル充填用隙間を有す
    る長さに形成され、 前記直交プレキャストコンクリート布基礎の接合端面に
    は通り心方向に雌ねじ部が螺設され、 前記接合端面を突き合わせられる連続プレキャストコン
    クリート布基礎の接合側壁には前記接合端面の雌ねじ部
    に対向するボルト挿通用貫通穴が開設されていることを
    特徴とするプレキャストコンクリート布基礎同士の接合
    構造。
  2. 【請求項2】 前記連続プレキャストコンクリート布基
    礎と直交プレキャストコンクリート布基礎とで十字状に
    形成された接合部分を連結するボルトは両端に雄ねじ部
    を有すると共に該両雄ねじ部同士の間であって一方の雄
    ねじ部に近い位置にナットが固定されていることを特徴
    とする請求項1記載のプレキャストコンクリート布基礎
    同士の接合構造。
  3. 【請求項3】 前記接合端面と接合側壁に前記モルタル
    充填によってシャーキーが形成される凹部が設けられて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプ
    レキャストコンクリート布基礎同士の接合構造。
  4. 【請求項4】 前記凹部はそれぞれ接合端面の雌ねじ部
    と接合側壁の貫通穴を中心に設けられていることを特徴
    とする請求項3記載のプレキャストコンクリート布基礎
    同士の接合構造。
  5. 【請求項5】 前記接合端面の両側縁側に縦溝が設けら
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
    ずれかの項に記載のプレキャストコンクリート布基礎同
    士の接合構造。
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