JPH11209389A - オリゴ糖の単離精製方法 - Google Patents
オリゴ糖の単離精製方法Info
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- JPH11209389A JPH11209389A JP2516798A JP2516798A JPH11209389A JP H11209389 A JPH11209389 A JP H11209389A JP 2516798 A JP2516798 A JP 2516798A JP 2516798 A JP2516798 A JP 2516798A JP H11209389 A JPH11209389 A JP H11209389A
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Abstract
特にセルロース由来の不純物を混入させることなく、目
的のオリゴ糖のみを単離精製する方法を提供する。 【解決手段】 オリゴ糖試料からオリゴ糖を単離精製す
る方法において、アルコールと水の混合液を溶離液とし
て、セルロースカラムクロマトグラフィーを行い、目的
のオリゴ糖のみを単離精製するオリゴ糖の単離精製方
法。アルコールと水の混合液のアルコール濃度が10〜
90%、そしてアルコールが、メタノール又はエタノー
ルであることが好ましい。
Description
クロマトグラフィーを用いたオリゴ糖の単離精製方法に
関する。
には、従来、ゲルろ過法や、逆相系、順相系の高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)等の各種クロマトグラフィ
ー技術が用いられてきている。しかしながら、これらの
方法は、いずれも分離に長時間を要したり、あるいは分
離能が良すぎるために試料のオリゴ糖や多糖の分子サイ
ズや時には構造の違いによって分離してしまうことがあ
り、糖質画分の精製という目的には不十分であった。従
来、糖質画分の単離という目的には、ろ紙クロマトグラ
フィーが広く用いられてきているが、操作に長時間を要
することや大量調製には不向きであるなどの理由からこ
れに代わる方法の確立が望まれていた。特公平 5-79079
号公報には、ヒドラジン分解によって糖タンパク質より
得られたN−結合型非還元オリゴ糖から、セルロースカ
ラムクロマトグラフィーにおいて、ブタノール:エタノ
ール:水系の溶媒を用い、洗浄を行い、汚染物を除去
し、蒸留水で目的とするオリゴ糖画分を回収する非還元
オリゴサッカライドの単離方法を開示している。しかし
ながら、本発明者らが、上記特公平 5-79079号公報に開
示されている方法で行ったところ、セルロースカラムク
ロマトグラフィー後のオリゴ糖画分に、他の不純物、特
にカラムに用いたセルロース由来の不純物が混入してい
ることがわかり、オリゴ糖を単離精製するにはかなり不
十分なものであることがわかった。
ゴ糖や多糖といった糖質を短時間で、大量に単離・精製
することが可能な方法、更に不純物が混入しない方法は
なく、そのような方法が得られれば、糖質工学にとっ
て、工業的にも非常に有用である。したがって、本発明
の目的は、効率よく容易にかつ短時間で、他の不純物、
特にセルロース由来の不純物を混入させることなく、目
的のオリゴ糖のみを単離精製する方法を提供することに
ある。
発明はオリゴ糖の単離精製方法に関する発明であって、
オリゴ糖試料からオリゴ糖を単離精製する方法におい
て、アルコールと水の混合液を溶離液として、セルロー
スカラムクロマトグラフィーを行い、目的のオリゴ糖の
みを単離精製することを特徴とする。
ラフィーを用いて、目的とするオリゴ糖以外の不純物、
特にセルロース由来の不純物を混入させることなく、オ
リゴ糖を単離することができないかと、種々の条件につ
いて検討を行った結果、特定の組成の溶出液(溶離液)
を用いて、オリゴ糖試料を溶出することにより、目的と
するオリゴ糖以外の不純物を混入させることなく、目的
とするオリゴ糖のみを単離することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
明する。本発明に使用されるセルロースカラムに用いる
セルロースとしては、例えば微結晶質セルロース、又は
微粒子状セルロース、微粉状セルロース、繊維状セルロ
ース等が挙げられる。微結晶質セルロースは、例えば、
市販されているアビセルを用いることができる。微粉状
セルロース、繊維状セルロースとしては、例えば、セル
ロースパウダー CF−11〔ワットマン(Whatman )
社製〕を用いることができる。これらセルロースの好ま
しい粒径は、約1〜100ミクロン以下である。
市販のガラス製カラム、ポリプロピレン製カラム、ある
いは同じくポリプロピレン製のシリンジ等を用いること
ができるが、これらに限定されるものではなく、セルロ
ースカラムのカラムハウスとして使用できれば、特に限
定されるものではない。
以上のオリゴ糖を含むものであれば良く、例えば、糖タ
ンパク質からヒドラジン分解、N−アセチル化によって
得られたN−グリカン、あるいは同じくヒドラジン分
解、N−アセチル化やアルカリ分解によって得られたO
−グリカン、あるいはグリコサミノグリカン、デキスト
ラン、フコイダン、デンプン等のような多糖及び該多糖
の部分分解物などを含むものが挙げられるが、これらに
限定される物ではない。また更に、ピリジル−2−アミ
ノ化やパラアミノ安息香酸エチルエステル(以下、AB
EEと略す)で標識されたオリゴ糖などのように、標識
オリゴ糖やオリゴ糖誘導体を含むものも、本発明で言
う、オリゴ糖試料に含まれる。
糖を溶出することが可能なアルコールであればよく、例
えば、メタノールやエタノールが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。また、本発明の溶離液とし
て使用する際には、1種類のアルコールと水の混合液と
して使用し、該混合液中のアルコール濃度は、10〜9
0%の範囲で使用することが好ましい。例えば50%の
アルコール溶液を用いることができる。
ィーは、例えば、次のように行うことができる。まず、
セルロースを蒸留水に懸濁し、デカンテーションを繰り
返して良く洗浄する。洗浄したセルロースを適量、例え
ば1mlをカラムハウスにつめ、カラム容量の10倍量
の蒸留水を流す。次に、溶離液であるアルコールと水の
混合液(以下、A/Wと略す)を同じくカラム容量の1
0倍量流す。このA/W中のアルコールの濃度は10〜
90%の範囲の中から適当に選べばよいが、例えば、5
0%のエタノール溶液を用いることができる。更に、1
−ブタノール/エタノール/水の混合液(以下、B/E
/Wと略す)をカラム容量の10倍量流してカラムを平
衡化する。B/E/W比は、例えば、4:1:1(v/
v/v)を用いることができる。平衡化が終了したカラ
ムにオリゴ糖試料を添加する。このオリゴ糖試料はカラ
ムの平衡化に用いた溶液、例えば、B/E/W=4:
1:1(v/v/v)混合液に溶解されていることが望
ましい。オリゴ糖試料添加後、カラム容量の10〜30
倍のB/E/Wでカラムを洗浄する。このとき用いるB
/E/Wは、カラムの平衡化に用いたものと同じ組成の
溶液を用いるのが好ましい。洗浄後、上記記載の溶離液
A/Wをカラム容量の10倍量流し、オリゴ糖を溶出す
る。A/Wで溶出されないようなオリゴ糖が、もしカラ
ム内に残っている場合は、従来の通り、蒸留水を用いて
カラムを洗浄すればそのようなオリゴ糖は回収すること
ができるが、その際の蒸留水を用いて回収した画分には
セルロース由来の不純物が含まれている。A/Wで溶出
された画分から、通常のエバポレーターや凍結乾燥機に
よって溶媒を除去することによって、目的とする精製オ
リゴ糖のみを得ることができる。
ば、ゲルろ過クロマトグラフィーで分析可能であり、ま
た、還元アミノ化反応によって、2−アミノピリジン、
2−アミノベンゼン、ABEE等で標識した後、HPL
C等を用いて、構造分析することも可能である。
示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
後、0.7×2.6cm、容量1mlのカラムを作製し
た。このセルロースカラムを、10mlの蒸留水で洗浄
した後、B/E/W=4:1:1(v/v/v)混合液
でカラムを平衡化した。オリゴ糖試料として、50μg
のマルトペンタオースをセルロースカラムに添加した。
また、対照実験として、何もカラムに添加せずに同様の
操作を行った。30mlのB/E/W=4:1:1(v
/v/v)で洗浄した後、20mlの蒸留水を溶離液と
して、オリゴ糖を溶出させた。溶出液は1mlずつ、B
/E/Wの洗浄時から分画し、各フラクションに含まれ
るオリゴ糖をフェノール硫酸法によって検出した。その
結果を図1示す。すなわち図1は、セルロースカラムに
マルトペンタオースを添加し、蒸留水で溶出したときの
オリゴ糖の溶出パターンを示す図(上段)と、何も添加
せずに蒸留水で溶出したときのオリゴ糖の溶出パターン
を示す図(下段)である。図中、横軸は溶出容量(m
l)を、縦軸は490nmにおける吸光度(A490 )を
示す。図1から明らかなように、マルトペンタオースは
カラムに吸着し、蒸留水で溶出されてきたが、対照とし
てカラムに何も添加せずに同様の操作を行った場合で
も、フェノール硫酸法で呈色する物質が溶出されてくる
ことが判明した。
カラムから溶離液として蒸留水を用いた場合に溶出され
てきた画分を集めて濃縮乾固したものを、グライココン
ジュゲート ジャーナル(Glycoconjugate Journal)、
第8巻、第400〜413頁(1991)に記載の方法
に従い還元アミノ化反応によってABEEで標識した。
その後、BIO-GEL (登録商標)P-4 〔バイオラッド(BI
ORAD)社製〕カラムを用いて、ABEE化オリゴ糖を精
製した。このABEE化オリゴ糖を、ワコーパック(登
録商標)ワコーシルWS 5C18-200 〔Wakopak (登録商
標) Wakosil WS5C18-200(4.6×250mm)、和
光純薬社製〕を用いた逆相HPLCで分析した。溶出
は、A液及びB液を用いたグラジエントにより行った。
A液は5%アセトニトリルを含む50mM酢酸溶液、B
液は15%アセトニトリルを含む50mM酢酸溶液を用
いた。まず、カラムを40%B液で平衡化した後、上記
調製したABEE化オリゴ糖試料を添加し、その後60
分間で、B液の割合を40%から70%まで上昇させて
溶出させた。その結果を図2に示す。すなわち図2は、
セルロースカラムに何も添加せずに蒸留水で溶出した画
分を集めてABEE化したものを、逆相HPLCで分析
した時の溶出パターンを示す図である。図中、横軸は相
対保持時間(分)を、縦軸は304nmにおける吸光度
を示し、矢印は、一連の二本鎖複合型糖鎖、高マンノー
ス型糖鎖、三本鎖/四本鎖複合型糖鎖の溶出位置をそれ
ぞれ示している。図2から、何も添加していないセルロ
ースカラムから蒸留水で溶出される物質のABEE化物
は、大きな複数のピークとして溶出され、しかもその溶
出位置は二本鎖複合型糖鎖の一部や高マンノース型糖
鎖、三本鎖、四本鎖複合型糖鎖の溶出位置と重なること
が明らかとなった。すなわち、従来、溶離液として用い
られている蒸留水を用いるセルロースカラムクロマトグ
ラフィーでは、オリゴ糖画分に目的以外の不純物、特に
セルロースカラム由来の不純物が混入してしまうことが
明らかとなり、このため、蒸留水により得られたオリゴ
糖は、正確な糖鎖の構造解析を行う過程で使用するに
は、極めて不十分であることが明らかとなった。また、
上記のセルロースカラムのセルロースを、セルロースパ
ウダー CF−11(ワットマン社製)に置き換えて、
実験を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
て、セルロースカラムを作成し、10mlの蒸留水で洗
浄した後、B/E/W=4:1:1(v/v/v)でカ
ラムを平衡化した。次に、カラムにオリゴ糖試料を添加
せずに、10mlずつのB/E/W=4:1:1、3:
1:1、2:1:1、1:1:1、0:1:1、及び蒸
留水を順次カラムに流し、それぞれの画分を濃縮後、得
られた濃縮画分中のオリゴ糖量をフェノール硫酸法によ
って検出した。その結果を図3に示す。すなわち図3
は、各溶出画分に含まれるオリゴ糖量をフェノール硫酸
法によって定量した結果を示す図であり、横軸にB/E
/Wの組成を、縦軸に490nmにおける吸光度を示
す。その結果、フェノール硫酸法で呈色する物質は、種
々の混合比のB/E/Wでは溶出されず、蒸留水の画分
に溶出された。また、上記のセルロースカラムのセルロ
ースを、セルロースパウダー CF−11(ワットマン
社製)に置き換えて、実験を行ったところ、上記と同様
の結果が得られた。
て、セルロースカラムを作成し、10mlの蒸留水で洗
浄した後、B/E/W=4:1:1(v/v/v)でカ
ラムを平衡化した。次に、オリゴ糖試料として50μg
のマルトペンタオースをセルロースカラムに添加して、
B/E/W=4:1:1(v/v/v)30mlで洗浄
後、溶離液として、エタノール/水の混合液(E/W)
=1:1(v/v)20mlを用い、溶出を行った。そ
の結果を図4に示す。すなわち図4は、各フラクション
中の中性糖含量をフェノール硫酸法によって定量した、
マルトペンタオースの溶出パターンを示す図であり、横
軸に溶出容量(ml)、縦軸に490nmにおける吸光
度を示す。カラムに吸着した糖鎖は、E/W=1:1
(v/v)で速やかに溶出され、フェノール硫酸法によ
る測定の結果、その回収率は100%であった。更に、
25mgのマルトペンタオースを同じカラムに添加した
場合も、同様の結果が得られた。また、上記のセルロー
スカラムのセルロースを、セルロースパウダー CF−
11(ワットマン社製)に置き換えて、実験を行ったと
ころ、上記と同様の結果が得られた。
モレキュラー バイオロジー(Methods in Molecular B
iology)、第14巻、第55〜68頁〔E.ハウンセル
(E. Hounsell )ら編集、ヒューマナ プレス(Humana
Press)1993年発行〕記載の方法に従って、ヒドラ
ジン分解、N−アセチル化した物を、実施例1と同様に
して、アビセル(メルク社製)を用いて作成したセルロ
ースカラムに供して、一連の二本鎖複合型糖鎖を精製し
た。溶出は、実施例3に記載の方法と同様に行い、最後
に蒸留水10mlによる溶出も行った。その結果を図5
に示す。すなわち図5は、IgGのヒドラジン分解産物
をセルロースカラムクロマトグラフィーに供した際の溶
出パターンを示す図であり、ポリペプチド鎖由来のヒド
ラジン分解物の溶出位置を215nmにおける吸光度で
測定(図中、黒三角印で示す)し、同時にIgG由来糖
鎖の溶出位置をフェノール硫酸法による呈色を490n
mにおける吸光度で測定(図中、黒丸印で示す)した図
である。横軸に溶出容量(ml)、右縦軸に215nm
における吸光度、左縦軸に490nmにおける吸光度を
示す。図中、矢印はE/W=1:1(v/v)で溶出を
開始した箇所及び蒸留水で溶出を開始した箇所を示す。
図5から明らかなように、ポリペプチド鎖由来のヒドラ
ジン分解物はカラムに吸着せず、B/E/W=4:1:
1(v/v/v)で速やかに洗い流された。一方、Ig
G由来糖鎖は、E/W=1:1(v/v)で溶出を行っ
た画分にピークが認められ、また最後に蒸留水を流した
画分にもピークが認められた。
行った画分と、蒸留水で溶出した画分をそれぞれ集め、
実施例1と同様の方法で、ABEE化した後、逆相HP
LC分析を行った。その結果を図6に示す。すなわち図
6は、上記溶出した画分をABEE化した後、逆相HP
LC分析に供した際の溶出パターンを示す図である。図
中、Iは対照としてIgG由来糖鎖をメソッズ イン
モレキュラー バイオロジー、第14巻、第55〜68
頁(E.ハウンセルら編集、ヒューマナ プレス、19
93年発行)に従って、ろ紙クロマトグラフィーにより
精製した物を、ABEE化した後、逆相HPLC分析に
供した際の溶出パターンを示し、IIはE/W=1:1
(v/v)で溶出を行った画分の逆相HPLCの溶出パ
ターンを示し、III は蒸留水で溶出した画分の逆相HP
LCの溶出パターンを示し、更にIVは対照としてセルロ
ースカラムに何も添加せずにE/W=1:1(v/v)
で溶出を行った画分の逆相HPLCの溶出パターンを示
す。横軸は相対保持時間(分)を、縦軸は304nmに
おける吸光度を示す。図6から明らかなように、E/W
=1:1(v/v)で溶出を行った画分IIには、aから
lまでの12種類の糖鎖に相当するピークが溶出し、ろ
紙クロマトグラフィーにより精製したIgG糖鎖の溶出
パターンと完全に一致した。一方、蒸留水で溶出した画
分には、不純物又はセルロースカラム由来と考えられる
ピークは認められるが、IgGの糖鎖に相当するピーク
は全く検出されなかった。更に、何も添加せずにE/W
=1:1(v/v)で溶出を行った画分にも全くピーク
は検出されなかった。また、上記のセルロースカラムの
セルロースを、セルロースパウダー CF−11(ワッ
トマン社製)に置き換えて、実験を行ったところ、上記
と同様の結果が得られた。したがって、これらの結果か
ら、蒸留水を溶離液としたセルロースカラムクロマトグ
ラフィーにより得られるオリゴ糖は、不純物を含み、極
めて不十分なものであるのに対して、上記で示したよう
な、アルコールと水の混合液を溶離液とする、本発明の
セルロースカラムクロマトグラフィーは、微量糖タンパ
ク質糖鎖構造解析のためのオリゴ糖画分を、迅速かつ簡
便に、しかも高純度に精製するのに、非常に有効な手段
であることが証明された。
(RNase B )100mgを実施例4と同様にヒドラジン
分解後、セルロースカラムによる精製を行い、ABEE
化した後、アミド80カラム(東ソー社製)を用いた順
相HPLCにて分析を行った。その結果を図7に示す。
すなわち図7は、上記E/W=1:1(v/v)で溶出
した画分を、ABEE化した後、順相HPLC分析に供
した際の溶出パターンを示す図である。図中、Iは、対
照としてRNase B 由来糖鎖をメソッズ インモレキュラ
ー バイオロジー、第14巻、第55〜68頁(E.ハ
ウンセルら編集、ヒューマナ プレス、1993年発
行)に従って、ろ紙クロマトグラフィーにより精製した
物を、同じようにABEE化した後、順相HPLC分析
に供した際の溶出パターンであり、IIはセルロースカラ
ムからE/W=1:1(v/v)で溶出を行った画分の
順相HPLC溶出パターンを示す。横軸は相対保持時間
(分)を、縦軸は304nmにおける吸光度を示す。図
7から明らかなように、セルロースカラムからE/W=
1:1(v/v)で溶出を行った画分には、M5からM
9までの5種類の糖鎖に相当するピークが認められ(図
中、矢印で示す)、ろ紙クロマトグラフィーにより精製
したRNase B糖鎖の溶出パターンと完全に一致した。更
に、この糖鎖混合物をα1,2−マンノシダーゼで消化
すると、すべてM5に相当するピークに変換された。ま
た、それぞれの糖鎖に相当するピークを分取して、MA
LDI−TOF MSによるによる質量分析を行ったと
ころ、それぞれ理論値に相当するマススペクトルを与え
ることを確認した。
り、迅速かつ簡便にオリゴ糖を単離精製する方法が提供
され、目的とするオリゴ糖以外の不純物、特に使用した
セルロース由来の不純物を含むことなく、目的とするオ
リゴ糖のみを微量に、あるいは大量に、かつ、高純度で
精製することが可能となった。
る。
た画分のABEE化物の逆相HPLC溶出パターンを示
す図である。
硫酸法によって定量した結果を示す図である。
パターンを示す図である。
ムクロマトグラフィーに供した際の溶出パターンを示す
図である。
出パターンを示す図である。
出パターンを示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 オリゴ糖試料からオリゴ糖を単離精製す
る方法において、アルコールと水の混合液を溶離液とし
て、セルロースカラムクロマトグラフィーを行い、目的
のオリゴ糖のみを単離精製することを特徴とするオリゴ
糖の単離精製方法。 - 【請求項2】 アルコールと水の混合液のアルコール濃
度が10〜90%である請求項1記載のオリゴ糖の単離
精製方法。 - 【請求項3】 アルコールと水の混合液のアルコール濃
度が50%である請求項1記載のオリゴ糖の単離精製方
法。 - 【請求項4】 アルコールが、メタノール又はエタノー
ルである請求項1記載のオリゴ糖の単離精製方法。
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---|---|---|---|
JP02516798A JP3885912B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | オリゴ糖の単離精製方法 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11209389A true JPH11209389A (ja) | 1999-08-03 |
JP3885912B2 JP3885912B2 (ja) | 2007-02-28 |
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