JPH11209112A - 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法 - Google Patents
黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法Info
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- JPH11209112A JPH11209112A JP10013054A JP1305498A JPH11209112A JP H11209112 A JPH11209112 A JP H11209112A JP 10013054 A JP10013054 A JP 10013054A JP 1305498 A JP1305498 A JP 1305498A JP H11209112 A JPH11209112 A JP H11209112A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ニードルコークスの製造に、水添精製とか、
別途の熱処理とかの多大の費用をかけることなく、又石
油系ニードルコークスのみでなく、石炭系ニードルコー
クスのパフィングをも抑制し、黒鉛化BDを高め、炭素
電極の製造歩留と特性を向上させる。 【解決手段】 石炭系ニードルコークス、石油系ニード
ルコークスを問わず、コークス100重量%に対し、コ
ークスと加熱して、反応又は分解して酸化鉄を生じる化
合物を溶液状として又酸化鉄微粉を懸濁液としてバイン
ダーピッチとの混練前に直接ニードルコークスの細孔を
含む表面に0.1〜15重量%を付着させた後、300
〜1,500℃で熱処理する黒鉛電極製造用ニードルコ
ークスの製造方法。
別途の熱処理とかの多大の費用をかけることなく、又石
油系ニードルコークスのみでなく、石炭系ニードルコー
クスのパフィングをも抑制し、黒鉛化BDを高め、炭素
電極の製造歩留と特性を向上させる。 【解決手段】 石炭系ニードルコークス、石油系ニード
ルコークスを問わず、コークス100重量%に対し、コ
ークスと加熱して、反応又は分解して酸化鉄を生じる化
合物を溶液状として又酸化鉄微粉を懸濁液としてバイン
ダーピッチとの混練前に直接ニードルコークスの細孔を
含む表面に0.1〜15重量%を付着させた後、300
〜1,500℃で熱処理する黒鉛電極製造用ニードルコ
ークスの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒鉛電極用ニード
ルコークスの製造方法に関する。
ルコークスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人造黒鉛電極は、石炭系コークスまたは
石油系コークスを粉砕し、一定の粒度分布に調製した
後、バインダーピッチと捏合し、押出し成型、焼成、含
浸、2次焼成、黒鉛化して製造する。黒鉛化は約3,0
00℃で熱処理する工程であり、LWG炉(直接通電タ
イプ)を用いる方法が一般的である。しかし、このLW
G炉で黒鉛化すると昇温速度が早いため、ガスの発生速
度が早く、パフィングといわれる異常膨脹現象が起き易
くなる。パフィングは電極を低密度にする他、著しい場
合は電極を破損させることもあるので、このパフィング
を抑えるパフィングインヒビターや低パフィングニード
ルコークスの開発が求められ、開発が行なわれて来た。
石油系コークスを粉砕し、一定の粒度分布に調製した
後、バインダーピッチと捏合し、押出し成型、焼成、含
浸、2次焼成、黒鉛化して製造する。黒鉛化は約3,0
00℃で熱処理する工程であり、LWG炉(直接通電タ
イプ)を用いる方法が一般的である。しかし、このLW
G炉で黒鉛化すると昇温速度が早いため、ガスの発生速
度が早く、パフィングといわれる異常膨脹現象が起き易
くなる。パフィングは電極を低密度にする他、著しい場
合は電極を破損させることもあるので、このパフィング
を抑えるパフィングインヒビターや低パフィングニード
ルコークスの開発が求められ、開発が行なわれて来た。
【0003】パフィングインヒビターとしては、パフィ
ングが黒鉛化の始まる1,700〜2,000℃の温度
で硫黄が離脱するために起ると考えられるため、硫黄を
トラップして、硫化鉄などの化合物とし、その分解温度
まで脱離タイミングをずらす化合物として、酸化鉄(特
開昭55−110190号公報)、ニッケル類(特開昭
60−190491号公報)、さらに酸化チタン(特開
平2−51409号公報)等が提案され、実施されて来
た。又水又はアルコールに可溶な硫酸鉄、硝酸鉄等を用
いる方法も開示されているが、あくまでバインダーピッ
チとコークスを混練する段階で添加されたきた。しか
し、これらの方法は、例えば酸化鉄は石油コークスのパ
フィングを有効に防止するが、石炭系コークスでは僅か
な効果しか示さない等原料コークスの種類によって効果
が異なるし、又コークスに含浸したインヒビターから水
分やガスが発生し、電極に欠陥を生じさせ、電極の強度
を低下させるという問題があった。
ングが黒鉛化の始まる1,700〜2,000℃の温度
で硫黄が離脱するために起ると考えられるため、硫黄を
トラップして、硫化鉄などの化合物とし、その分解温度
まで脱離タイミングをずらす化合物として、酸化鉄(特
開昭55−110190号公報)、ニッケル類(特開昭
60−190491号公報)、さらに酸化チタン(特開
平2−51409号公報)等が提案され、実施されて来
た。又水又はアルコールに可溶な硫酸鉄、硝酸鉄等を用
いる方法も開示されているが、あくまでバインダーピッ
チとコークスを混練する段階で添加されたきた。しか
し、これらの方法は、例えば酸化鉄は石油コークスのパ
フィングを有効に防止するが、石炭系コークスでは僅か
な効果しか示さない等原料コークスの種類によって効果
が異なるし、又コークスに含浸したインヒビターから水
分やガスが発生し、電極に欠陥を生じさせ、電極の強度
を低下させるという問題があった。
【0004】又、低パフィングニードルコークスの製造
方法としては、パフィングの原因物質である原料ピッチ
中の窒素分又は硫黄分を除去するために、キノリン不溶
分を除去したピッチを、水素化触媒の存在下で水素化精
製した後に、コークス化する方法が開示されている(特
公昭59−122585号公報)。一方、通常のか焼温
度より低い温度、例えば800℃前後で生コークスの第
一段目のか焼を行った後、これを一旦冷却し、再び1,
200〜1,500℃の温度範囲で第2段目のか焼を行
う方法も提案されている(特公昭53−35801号公
報)。しかしこれらの低パフィングニードルコークス
は、何れの場合も、その経済性に難があり、実用化に到
っていないか、あるいは又、必ずしも十分なパフィング
低減効果が得られない等の問題がある。
方法としては、パフィングの原因物質である原料ピッチ
中の窒素分又は硫黄分を除去するために、キノリン不溶
分を除去したピッチを、水素化触媒の存在下で水素化精
製した後に、コークス化する方法が開示されている(特
公昭59−122585号公報)。一方、通常のか焼温
度より低い温度、例えば800℃前後で生コークスの第
一段目のか焼を行った後、これを一旦冷却し、再び1,
200〜1,500℃の温度範囲で第2段目のか焼を行
う方法も提案されている(特公昭53−35801号公
報)。しかしこれらの低パフィングニードルコークス
は、何れの場合も、その経済性に難があり、実用化に到
っていないか、あるいは又、必ずしも十分なパフィング
低減効果が得られない等の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ニー
ドルコークスの製造に多大の費用をかけることなく、し
かも、石油系ニードルコークスのみでなく、石炭系ニー
ドルコークスのパフィングをも抑制し、炭素電極の製造
歩留と特性を向上させることである。
ドルコークスの製造に多大の費用をかけることなく、し
かも、石油系ニードルコークスのみでなく、石炭系ニー
ドルコークスのパフィングをも抑制し、炭素電極の製造
歩留と特性を向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パフィングイン
ヒビターとして用いる鉄化合物を、バインダーピッチ等
と混練する前に直接予めコークスと共に加熱処理するこ
とによって、インヒビターの欠点を克服し、パフィング
抑制効果が増大することを見い出し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明はコークス100重量%に対し
て、加熱により反応または分解して酸化鉄を生じる化合
物を溶液状としてバインダーピッチとの混練以前に、ニ
ードルコークスの細孔を含む表面に0.1〜15重量%
付着させた後、300〜1,500℃で熱処理すること
を特徴とする黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法で
ある。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パフィングイン
ヒビターとして用いる鉄化合物を、バインダーピッチ等
と混練する前に直接予めコークスと共に加熱処理するこ
とによって、インヒビターの欠点を克服し、パフィング
抑制効果が増大することを見い出し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明はコークス100重量%に対し
て、加熱により反応または分解して酸化鉄を生じる化合
物を溶液状としてバインダーピッチとの混練以前に、ニ
ードルコークスの細孔を含む表面に0.1〜15重量%
付着させた後、300〜1,500℃で熱処理すること
を特徴とする黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法で
ある。
【0007】鉄化合物としては、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸
鉄、炭酸鉄または鉄ミョウバンの化合物及び鉄カルボニ
ル、酢酸鉄、クエン酸鉄、シクロペンタジニエル鉄の化
合物からなる群から選ばれた、少なくとも一種の化合物
であることが有利である。
鉄、炭酸鉄または鉄ミョウバンの化合物及び鉄カルボニ
ル、酢酸鉄、クエン酸鉄、シクロペンタジニエル鉄の化
合物からなる群から選ばれた、少なくとも一種の化合物
であることが有利である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明する。本発明
で使用するコークスとしては、石油系または石炭系重質
油の何れか一つ、又は双方を原料とし、ディレードコー
キング法によって製造した生コークスをか焼したニード
ルコークスを用いる。
で使用するコークスとしては、石油系または石炭系重質
油の何れか一つ、又は双方を原料とし、ディレードコー
キング法によって製造した生コークスをか焼したニード
ルコークスを用いる。
【0009】本発明で使用する鉄化合物は、加熱により
反応まはた分解して酸化鉄を生じる化合物であって、こ
れを溶液の形でニードルコークスの細孔を含む表面に付
着させた後、300℃〜1,500℃で熱処理する。従
って、パフィングインヒビターとなる鉄化合物は、水溶
液としてニードルコークスに付着させてもよいし、水に
溶けない場合は、有機溶剤としてアルコール、ベンゼン
等に溶解させた後に、コークスに付着させてもよい。具
体的なパフィングインヒビターとしては、水に溶解しや
すい硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、炭酸鉄、または鉄ミョウ
バン等の化合物及びアルコール、ベンゼン等の有機溶媒
に溶解しやすい鉄カルボニル、酢酸鉄、クエン酸鉄、又
はシクロペンタジニエル鉄の化合物群からなる群から選
ばれた、少なくとも一種を用いることが好ましい。
反応まはた分解して酸化鉄を生じる化合物であって、こ
れを溶液の形でニードルコークスの細孔を含む表面に付
着させた後、300℃〜1,500℃で熱処理する。従
って、パフィングインヒビターとなる鉄化合物は、水溶
液としてニードルコークスに付着させてもよいし、水に
溶けない場合は、有機溶剤としてアルコール、ベンゼン
等に溶解させた後に、コークスに付着させてもよい。具
体的なパフィングインヒビターとしては、水に溶解しや
すい硫酸鉄、塩化鉄、硝酸鉄、炭酸鉄、または鉄ミョウ
バン等の化合物及びアルコール、ベンゼン等の有機溶媒
に溶解しやすい鉄カルボニル、酢酸鉄、クエン酸鉄、又
はシクロペンタジニエル鉄の化合物群からなる群から選
ばれた、少なくとも一種を用いることが好ましい。
【0010】ここにおいて重要なことは、これらの原料
鉄化合物を直接ニードルコークスに付着させた後に、3
00〜1,500℃で予め熱処理することであり、従来
の如く、ニードルコークスとバインダーピッチの混練時
に、酸化鉄の形で添加したり、或いは前記の様な加熱に
より酸化鉄に変化する化合物を添加しても本発明として
の効果は小さいことである。本発明においては、加熱に
より反応または分解して酸化鉄を生じる化合物を、溶液
の形で直接ニードルコークスの細孔を含む表面に付着さ
せた後に300〜1,500℃で熱処理し、その後その
原料コークスにバインダーピッチを捏合し、必要があれ
ば更に酸化鉄を添加してもよいが、後者の酸化鉄の添加
は、本発明とは直接関係はない。
鉄化合物を直接ニードルコークスに付着させた後に、3
00〜1,500℃で予め熱処理することであり、従来
の如く、ニードルコークスとバインダーピッチの混練時
に、酸化鉄の形で添加したり、或いは前記の様な加熱に
より酸化鉄に変化する化合物を添加しても本発明として
の効果は小さいことである。本発明においては、加熱に
より反応または分解して酸化鉄を生じる化合物を、溶液
の形で直接ニードルコークスの細孔を含む表面に付着さ
せた後に300〜1,500℃で熱処理し、その後その
原料コークスにバインダーピッチを捏合し、必要があれ
ば更に酸化鉄を添加してもよいが、後者の酸化鉄の添加
は、本発明とは直接関係はない。
【0011】鉄化合物を付着させたニードルコークス
は、300℃〜1,500℃で熱処理して、付着させた
化合物の結晶水を取り除くと共に、化合物を酸化鉄へと
変える。熱処理により結晶水を取り除かない場合や、酸
化鉄にしない場合は、電極製造工程の焼成時において、
化合物より水分が発生し、電極に欠陥を生じるだけでな
く、焼成時に化合物が分解し、ガスが発生し、電極の嵩
密度を低下する。このため電極の強度が不足し、電炉で
の使用時に電極が破損する可能性がある。そこで予め3
00℃以上で熱処理することにより、電極の焼成時の鉄
化合物からの水分や発生ガスを取り除き、これらの問題
点を解消するのである。熱処理温度は300℃未満で
は、化合物の結晶水が脱離しにくいため、300℃以上
の温度が好ましく、化合物が空気中の酸素と反応または
化合物自身が分解するように500℃以上が更に望まし
い。一方、1,500℃を超える場合は、化合物の熱処
理中にニードルコークスの黒鉛化が始まり、パフィング
を効果的に抑制することが困難であるため、1,500
℃以下であることが好ましい。
は、300℃〜1,500℃で熱処理して、付着させた
化合物の結晶水を取り除くと共に、化合物を酸化鉄へと
変える。熱処理により結晶水を取り除かない場合や、酸
化鉄にしない場合は、電極製造工程の焼成時において、
化合物より水分が発生し、電極に欠陥を生じるだけでな
く、焼成時に化合物が分解し、ガスが発生し、電極の嵩
密度を低下する。このため電極の強度が不足し、電炉で
の使用時に電極が破損する可能性がある。そこで予め3
00℃以上で熱処理することにより、電極の焼成時の鉄
化合物からの水分や発生ガスを取り除き、これらの問題
点を解消するのである。熱処理温度は300℃未満で
は、化合物の結晶水が脱離しにくいため、300℃以上
の温度が好ましく、化合物が空気中の酸素と反応または
化合物自身が分解するように500℃以上が更に望まし
い。一方、1,500℃を超える場合は、化合物の熱処
理中にニードルコークスの黒鉛化が始まり、パフィング
を効果的に抑制することが困難であるため、1,500
℃以下であることが好ましい。
【0012】コークスに対する鉄化合物の付着量は、コ
ークス100重量%あたり、0.1〜15重量%であ
り、より好ましくは0.5〜10重量%とするのが良
い。これらの範囲を外れて付着量が不足する場合は、パ
フィング低減効果が実用上十分ではなく、一方付着量が
過剰な場合は、増量効果が顕著でなくなるとともに、残
存する灰分によって電極製品上好ましくない影響を与え
る。
ークス100重量%あたり、0.1〜15重量%であ
り、より好ましくは0.5〜10重量%とするのが良
い。これらの範囲を外れて付着量が不足する場合は、パ
フィング低減効果が実用上十分ではなく、一方付着量が
過剰な場合は、増量効果が顕著でなくなるとともに、残
存する灰分によって電極製品上好ましくない影響を与え
る。
【0013】前記の方法により得られたニードルコーク
スを用いて電極を調製する際に、通常パフィングインヒ
ビターとして用いる酸化鉄については、その使用を省略
しても良いが、使用すれば一層のパフィング低減効果を
得ることが出来るため、要求品質と経済性を勘案して適
宜選定すれば良い。
スを用いて電極を調製する際に、通常パフィングインヒ
ビターとして用いる酸化鉄については、その使用を省略
しても良いが、使用すれば一層のパフィング低減効果を
得ることが出来るため、要求品質と経済性を勘案して適
宜選定すれば良い。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の内容を実施例および比較例
によって具体的に説明するが、本発明はこの実施例によ
って何ら限定されるものではない。
によって具体的に説明するが、本発明はこの実施例によ
って何ら限定されるものではない。
【0015】〔実施例1〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後900℃で加熱処理した。後記の方法でパフィン
グおよび黒鉛化嵩比重(バルクデンシティ BD)を測
定した結果を表1に示した。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後900℃で加熱処理した。後記の方法でパフィン
グおよび黒鉛化嵩比重(バルクデンシティ BD)を測
定した結果を表1に示した。
【表1】
【0016】〔実施例2〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに12重量%濃度の硝酸鉄水溶液を
750g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥
し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方法
でパフィング及び黒鉛化BDを測定した結果を表1に示
した。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに12重量%濃度の硝酸鉄水溶液を
750g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥
し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方法
でパフィング及び黒鉛化BDを測定した結果を表1に示
した。
【0017】〔実施例3〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに13重量%濃度の鉄ミョウバン水
溶液を750g添加し、30分放置した後、150℃で
乾燥し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の
方法でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表
1に示した。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに13重量%濃度の鉄ミョウバン水
溶液を750g添加し、30分放置した後、150℃で
乾燥し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の
方法でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表
1に示した。
【0018】〔実施例4〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の酢酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方法でパ
フィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1に示し
た。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の酢酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方法でパ
フィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1に示し
た。
【0019】〔比較例1〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥した
が、その後の300℃以上の加熱処理を行なわない場合
の比較例である。後記の方法でパフィングおよび黒鉛化
BDを測定した結果を表1に示した。パフィングが実施
例1にくらべて又他の実施例にくらべても特に大きくな
っており、本発明の効果を奏しない。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥した
が、その後の300℃以上の加熱処理を行なわない場合
の比較例である。後記の方法でパフィングおよび黒鉛化
BDを測定した結果を表1に示した。パフィングが実施
例1にくらべて又他の実施例にくらべても特に大きくな
っており、本発明の効果を奏しない。
【0020】〔実施例5〕石炭系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後さらに900℃で加熱処理した。これを原料コー
クスとして用いた定法による電極調製方法において、バ
インダーピッチ捏合時にコークス100重量部に対し、
酸化鉄を1重量部添加後、電極を調製した。後記の方法
でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1に
示した。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼したニードルコークスを使用した。3kgのか
焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶液を7
50g添加し、30分放置した後、150℃で乾燥し、
その後さらに900℃で加熱処理した。これを原料コー
クスとして用いた定法による電極調製方法において、バ
インダーピッチ捏合時にコークス100重量部に対し、
酸化鉄を1重量部添加後、電極を調製した。後記の方法
でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1に
示した。
【0021】〔実施例6〕石油系重質油を原料とし、デ
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼した石油系ニードルコークスを使用した。3
kgのか焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶
液を750g添加し、30分放置した後、150℃で乾
燥し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方
法でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1
に示した。
ィレードコーキング法によって製造した生ニードルコー
クスをか焼した石油系ニードルコークスを使用した。3
kgのか焼ニードルコークスに8重量%濃度の硫酸鉄水溶
液を750g添加し、30分放置した後、150℃で乾
燥し、その後さらに900℃で加熱処理した。後記の方
法でパフィングおよび黒鉛化BDを測定した結果を表1
に示した。
【0022】〔比較例2,3〕本発明によらない通常の
石炭系か焼ニードルコークスを用いた定法による電極調
製方法において、バインダーピッチ捏合時にコークス1
00重量部及びバインダーピッチ30重量部に対し、酸
化鉄を1重量部添加(比較例2)、及び無添加(比較例
3)後、電極を調製した。後記の方法でパフィングおよ
び黒鉛化BDを測定した結果を表2に示した。
石炭系か焼ニードルコークスを用いた定法による電極調
製方法において、バインダーピッチ捏合時にコークス1
00重量部及びバインダーピッチ30重量部に対し、酸
化鉄を1重量部添加(比較例2)、及び無添加(比較例
3)後、電極を調製した。後記の方法でパフィングおよ
び黒鉛化BDを測定した結果を表2に示した。
【表2】
【0023】〔比較例4,5〕本発明によらない通常の
石油系か焼ニードルコークスを用いた定法による電極調
製方法において、バインダーピッチ捏合時に、コークス
100重量%及びバインダー30重量%に対し、酸化鉄
を1重量%添加(比較例4)及び無添加(比較例5)
後、電極を調製した。後記の方法で、パフィングおよび
黒鉛化BDを測定した結果を表2に示した。
石油系か焼ニードルコークスを用いた定法による電極調
製方法において、バインダーピッチ捏合時に、コークス
100重量%及びバインダー30重量%に対し、酸化鉄
を1重量%添加(比較例4)及び無添加(比較例5)
後、電極を調製した。後記の方法で、パフィングおよび
黒鉛化BDを測定した結果を表2に示した。
【0024】(パフィング測定方法)コークスを粉砕
後、粒度調製(8〜16メッシュ40%、48〜200
メッシュ35%、200メッシュ以下25%)、160
℃でバインダーピッチ30%(外割)と20分間捏合す
る。これを20mmφ×100mmの大きさにモールド成型
する。成型したテストピースは焼成炉を用い、900℃
まで焼成し、含浸ピッチを含浸した後再び900℃で2
次焼成する。これをパフィング測定用のサンプルとし
た。パフィング測定は昇温速度10℃/minで2500
℃まで昇温し、1500℃から2500℃における最大
の伸び率で表す。
後、粒度調製(8〜16メッシュ40%、48〜200
メッシュ35%、200メッシュ以下25%)、160
℃でバインダーピッチ30%(外割)と20分間捏合す
る。これを20mmφ×100mmの大きさにモールド成型
する。成型したテストピースは焼成炉を用い、900℃
まで焼成し、含浸ピッチを含浸した後再び900℃で2
次焼成する。これをパフィング測定用のサンプルとし
た。パフィング測定は昇温速度10℃/minで2500
℃まで昇温し、1500℃から2500℃における最大
の伸び率で表す。
【0025】(黒鉛化BD測定法)テストピースの直径
と長さから体積を計算し、一方重量を測定し、重量を体
積で除して嵩密度を計算する。各実施例は各々それに対
応する比較例に比し、パフィングが大幅に改善されてい
る。
と長さから体積を計算し、一方重量を測定し、重量を体
積で除して嵩密度を計算する。各実施例は各々それに対
応する比較例に比し、パフィングが大幅に改善されてい
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の加熱により酸化鉄を生じる化合
物、例えば硫酸鉄、硝酸鉄等及び酸化鉄微粉自体をニー
ドルコークスの細孔を含む表面に付着させ300℃〜1
500℃で熱処理したニードルコークスを用いることに
より、電極製造工程の黒鉛化過程でのパフィングを効果
的に抑制し、電極の歩留まりを向上させ、製品特性を向
上させることができ、多大な工業的利益を提供できる。
物、例えば硫酸鉄、硝酸鉄等及び酸化鉄微粉自体をニー
ドルコークスの細孔を含む表面に付着させ300℃〜1
500℃で熱処理したニードルコークスを用いることに
より、電極製造工程の黒鉛化過程でのパフィングを効果
的に抑制し、電極の歩留まりを向上させ、製品特性を向
上させることができ、多大な工業的利益を提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 コークス100重量%に対して、コーク
スと共に加熱処理することにより反応または分解して酸
化鉄を生じる鉄化合物を溶液状態で、又は酸化鉄微粉を
水又は他の揮発性液体に懸濁状態でバインダーピッチと
の混練以前に、直接ニードルコークスの細孔を含む表面
に0.1〜15重量%付着させた後、300〜1,50
0℃で熱処理することを特徴とする黒鉛電極用ニードル
コークスの製造方法。 - 【請求項2】 鉄化合物として、硫酸鉄、塩化鉄、硝酸
鉄、炭酸鉄、鉄ミョウバン(明礬)、鉄カルボニル、酢
酸鉄、クエン酸鉄、およびシクロペンタジエニル鉄の鉄
化合物からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物
を使用する請求項1項記載の黒鉛電極用ニードルコーク
スの製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10013054A JPH11209112A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法 |
EP99901183A EP1065189A4 (en) | 1998-01-26 | 1999-01-26 | METHOD FOR PRODUCING NEEDLE COCKS FOR GRAPHITE ELECTRODES |
CN99802419A CN1101360C (zh) | 1998-01-26 | 1999-01-26 | 制备石墨电极用针状焦炭的方法 |
PL99341943A PL194356B1 (pl) | 1998-01-26 | 1999-01-26 | Sposób wytwarzania koksu igiełkowego do elektrod grafitowych |
PCT/JP1999/000316 WO1999037595A1 (fr) | 1998-01-26 | 1999-01-26 | Procede de preparation de coke aciculaire pour electrodes de graphite |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10013054A JPH11209112A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11209112A true JPH11209112A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11822424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10013054A Pending JPH11209112A (ja) | 1998-01-26 | 1998-01-26 | 黒鉛電極用ニードルコークスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11209112A (ja) |
-
1998
- 1998-01-26 JP JP10013054A patent/JPH11209112A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050119 |
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RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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